第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1) 会社の経営の基本方針等

当社グループは、「社会性の追求」、「公益性の追求」、「公共性の追求」の3つの経営理念を追求することを基本に、安定的・持続的な成長のために、事業環境の変化に対応できる経営・業務システムを推進することを基本方針としており、「顧客ニーズへの対応」、「自主自立的な業務運営」、「効率経営の推進」がその柱となっております。これにより、お客様や株主の皆様からの信頼と期待に応えてまいりたいと考えております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、新規出店を継続しながら資本コストも考慮し、営業利益率12%、自己資本利益率10%、1株当たり当期純利益180円を中期的目標として、資本効率や投資効率を高め株主価値の最大化を図ってまいります。なお、2019年3月期は、各事業において個店ごとの収益性や店舗展開の見直しを行い、活性化のための既存店の改装や改廃を積極的に行ったことで、販管費、営業外費用及び減損損失等の特別損失が増加し、営業利益率6.9%、自己資本利益率3.2%、1株当たり当期純利益53.34円となりました。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

設備投資は営業キャッシュ・フロー内で実施することを基本に、ファッション事業、アニヴェルセル・ブライダル事業、カラオケルーム運営事業及び複合カフェ運営事業等について、グループとしてのシナジーを高めながら質の高い安定成長を図ってまいります。なお、2020年3月期よりカラオケルーム運営事業と複合カフェ運営事業を統合し「エンターテイメント事業」に変更いたします。
 ファッション事業は、店舗戦略の見直し、消費者ニーズの変化に対応した新商品の開発及びレディース商品の強化、また、販売チャネルの多様化に対応したオーダーやECの強化等により新たな市場を創造するとともに、業態の進化と差別化を推進し、市場シェアの拡大を目指してまいります。
 アニヴェルセル・ブライダル事業は、アニヴェルセルのブランドエクイティの更なる向上及びブライダル業態として、時代の変化に対応した既存店の進化並びにブライダルから広がる新たな商品・サービスの創造、新規出店による業容の拡大を目指してまいります。
 エンターテイメント事業は、お客様のニーズに対応した新たなコンテンツ導入等により既存店の活性化を継続するとともに、業態の開発と進化を継続的に行い新規出店により市場の拡大を目指してまいります。
 そして、グループとしての機動性の向上と効率化を推進し、シナジーを最大限に高めることにより、「高度サービス企業」へ進化し続け、企業価値の向上を目指してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

今後の見通しにつきましては、景気は緩やかな回復基調が継続するものと思われますが、消費税の動向、海外情勢、経済の動向や為替の変動など、先行きは不透明な状況が続くものと思われます。また、各事業の市場規模は縮小傾向にあり、消費者のライフスタイルも大きく変化しております。このような環境のなかで、当社グループは時代の変化に対応した諸施策を実施し、効率的な経営を推進するとともに、既存店の改廃に積極的に取り組み、事業基盤の強化に努めてまいります。また、各事業の顧客データを活用し、相互送客の仕組み作りにも取り組んでまいります。
 ファッション事業のAOKIは、消費者ニーズに合わせた商品開発、レディース商品の品揃えの拡充及びパーソナルオーダーの販売を強化し既存店の活性化に注力するとともに、不採算店舗の閉店、移転や業態転換を含めた店舗展開の見直しを積極的に実施し営業効率の向上を図ってまいります。ORIHICAは、商品力の強化を継続するとともに、既存店の店舗の業務効率向上により収益力の改善を推進してまいります。翌期の新規出店は、移転や業態転換を含め9店舗を予定しております。
 アニヴェルセル・ブライダル事業は、アニヴェルセルのブランド力向上とウエディングに関わるサービス拡充を図るとともに、トレンドを押えた改装を行い新たな価値を創造してまいります。
 エンターテイメント事業は、消費者ニーズに合わせた店舗運営に注力するとともに、将来を見据えた業態の進化のための改装や業態転換及び新規出店を積極的に行ってまいります。翌期の新規出店及び改装は、それぞれ100店舗を予定しております。

 以上の諸施策を的確に実施し、業績の向上に全力を上げて邁進してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 

(1) 経済状況について

当社グループの特にファッション事業は、国内の経済状況、個人消費の動向により業績に大きな影響を受ける可能性があります。

 

(2) 当社の店舗展開について

① 当社グループは、主にチェーンストア方式で直営の店舗展開を行っており、当連結会計年度末において、1,209店舗を展開しております。

新規出店が計画どおり行えない場合には、当社グループの業績に影響を与える場合があります。

② 当社グループは、主に地域での知名度の向上、広告宣伝費の効率化、管理コストの抑制等を目的にドミナント出店(一定の地域に集中的に出店する)戦略をとっております。現在の店舗展開は、関東、中部、近畿が中心となっており、今後も同地域及び新たな地域への出店を行っていく方針ですが、立地の確保ができない場合や店舗間の距離が近すぎて自社競合が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 人財の確保及び育成について

当社グループについて、ファッション事業ではお客様のご要望に応じて適切なコーディネートを提案できる販売員育成のための「スタイリスト制度」を、その他事業についても独自の教育プログラムを運用するなど、お客様に対する接客サービスを重視しております。
 事業の拡大のためには新規出店等による市場シェアの拡大が重要となりますが、人財の確保や教育が十分に行われない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 個人情報の管理について

当社グループは、店頭販売等において個人情報を取得し、ダイレクトメール等に利用しております。個人情報の管理については、コンプライアンスマニュアルの策定、法令遵守に向けた管理者の制限などにより十分な対策をとっておりますが、個人情報の流出が発生した場合には、信用力の低下による売上高の減少等の悪影響がでる可能性があります。

 

(5) 経営成績の季節的変動について

当社グループの売上高は、特にファッション事業において季節的変動があり、夏季の第2四半期(7月から9月)が減少する一方、就活需要、新入学や入社需要にあたる第4四半期(1月から3月)が増加し、営業利益は著しく変動する傾向があります。

 

(6) 生産地域について

ファッション事業の商品の多くは、中国などのアジア諸国において生産し商社等から仕入れております。このため、生産諸国の政治や経済、法制度等の著しい変動や大規模な自然災害の発生などにより、商品調達や原価に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) アニヴェルセル・ブライダル事業の市場環境等について

全国の婚姻件数は緩やかに減少する傾向にあるなか、ゲストハウスウエディングのシェアは横這いから低下傾向となっており、他業態からの参入などもあり競争は激化しております。今後、ブライダル市場の縮小や競争激化、挙式披露宴スタイルの急激な変化などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8) 食の安全性について

アニヴェルセル・ブライダル事業では挙式披露宴、カラオケルーム運営事業及び複合カフェ運営事業では飲食を提供しており、食品衛生法の規制を受けております。各事業の衛生管理については、社内マニュアルの徹底、内部監査や外部企業によるチェック等万全を期しておりますが、食中毒の発生や重大な品質トラブルが発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 特定の取引先への依存について

カラオケルーム運営事業において、カラオケ機器の調達先を株式会社エクシング及び株式会社第一興商の2社に依存しております。両社との取引関係は良好ですが、今後これらの企業との契約条件の変更や契約が解除された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 減損会計について

当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用により、当連結会計年度に減損損失を41億53百万円計上しております。今後も立地環境の変化等により損益が継続してマイナスとなる営業店舗及び転貸店舗等が発生した場合には、減損損失の計上により業績への影響を受ける可能性があります。

 

(11) 大規模災害による影響について

当社グループの国内拠点は、特に関東地区においてドミナント化されており、この地区において大規模災害が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を受ける可能性があります。

 

 以上に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月27日)現在において当社グループが判断したものです。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を溯って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

  (1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

① 財政状態及び経営成績の状況

ア 経営成績の状況

 当社グループは各事業において環境の変化に対応した店舗展開の見直しや積極的な既存店の改装、また、更なる成長のための業態の進化に注力しましたが、当連結会計年度の業績は、売上高は1,939億18百万円(前年同期比2.3%減)、営業利益は133億82百万円(前年同期比10.0%減)、経常利益は118億90百万円(前年同期比15.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は46億2百万円(前年同期比37.6%減)となりました。

  セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 (ファッション事業)

  AOKIでは、フレッシャーズマーケットに向けて、同世代で活躍しているグループSexy Zoneとドラマなどで活躍している女優の葵わかなさんを起用し、メンズでは「ニューネイビー&ブラックスーツ」、レディースではシルエットとデザイン性を追求した「360度きれいに見えるスーツ」等を訴求いたしました。また、パーソナルオーダースーツ及び40代、50代に向けた「AOKIウーマンスタイル」の提案を強化いたしました。店舗面では、都市型オーダー専門店「Aoki Tokyo」の銀座及び池袋の2店舗を含む7店舗を新規出店した一方、移転や業態転換を含む15店舗を閉鎖した結果、期末店舗数は566店舗(前期末574店舗)となりました。

 ORIHICA(オリヒカ)は、WEB限定動画を公開するなど、動画マーケティングを強化した「フレッシャーズ応援フェア」及び幅広いシーンでの着回しをご提案する「入卒園フェア」等を開催いたしました。店舗面では、2店舗を新規出店した一方、営業効率改善のため8店舗を閉鎖した結果、期末店舗数は131店舗(前期末137店舗)となりました。

 これらの諸施策を実施しましたが、ビジネススタイルの変化やスーツの販売チャネルの多様化及び天候要因等により既存店が低調に推移し、売上高は1,144億4百万円(前年同期比3.4%減)、営業利益は7222百万円(前年同期比15.3%減)となりました。

 (アニヴェルセル・ブライダル事業)

 ゲストハウスウエディングスタイルの挙式披露宴施設を展開しているアニヴェルセル株式会社は、「アニヴェルセル」のコンセプトを明確にした販促訴求、ホームページのリニューアル及びSNSの強化等により集客力の向上を図りました。また、婚礼から広がるジュエリーやフォト等の記念日を軸とした商品・サービスを強化いたしました。しかしながら市場環境等の影響により施行組数が減少いたしました。店舗面では、営業効率改善のため福岡店を閉鎖した結果、期末店舗数は13店舗(前期末14店舗)となりました。

 これらの結果、売上高は254億33百万円(前年同期比6.4%減)、営業利益は21億69百万円(前年同期比22.7%減)となりました。

 (カラオケルーム運営事業)

 株式会社ヴァリックのカラオケルーム運営事業は、早朝営業及びモーニングパックの実施により新たな顧客を開拓するとともに、営業時間の短縮や定休日の導入等により店舗効率の改善を図りました。また、多様化するニーズを取り込むことを目的として13店舗のリニューアルを行い、既存店の活性化に注力いたしました。店舗面では、1店舗を新規出店した一方、複合カフェ運営事業への業態転換18店舗を含め42店舗を閉鎖した結果、期末店舗数は131店舗(前期末172店舗)となりました。
 これらの結果、営業効率の改善を推し進めたこと等により、売上高は173億5百万円(前年同期比7.4%減)、営業利益は10億22百万円(前年同期比33.6%増)となりました。

 

 (複合カフェ運営事業)

 株式会社ヴァリックの複合カフェ運営事業は、ブース構成の改善やカラオケ、禁煙ブース及びシャワー等の増設を中心に56店舗の積極的なリニューアルを実施するとともに、シャワー無料及びタオルの使い放題や無料モーニング等の施策により、既存店の活性化に注力いたしました。店舗面では、20店舗を新規出店した一方、営業効率改善のため11店舗を閉鎖した結果、期末店舗数は368店舗(前期末359店舗)となりました。

 これらの結果、新規出店の寄与と引き続き既存店が堅調に推移し、売上高は36797百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は2158百万円(前年同期比4.2%増)と増収増益になりました

 

イ 財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ70億11百万円減少し、2,320億56百万円となりました。

 流動資産は、現金及び預金が56億17百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ52億89百万円減少いたしました。固定資産は、有形固定資産が減価償却及び減損損失の計上等により17億11百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ17億22百万円減少いたしました。
 流動負債は、買掛金が仕入高の減少等により16億49百万円及び未払法人税等が20億13百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ35億72百万円減少いたしました。固定負債は、資産除去債務が見積りの変更等により4億33百万円増加した一方、長期借入金が返済等により16億50百万円及びリース債務が6億64百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ25億81百万円減少いたしました。
 純資産の部は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益及び剰余金の配当の結果1億88百万円増加し、自己株式が取得等により9億26百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ8億57百万円減少しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

 

前連結会計年度

当連結会計年度

営業活動によるキャッシュ・フロー

21,703百万円

13,066百万円

投資活動によるキャッシュ・フロー

△8,855

△9,152

財務活動によるキャッシュ・フロー

△9,280

△9,532

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

3,567

△5,617

現金及び現金同等物の期首残高

28,608

32,175

現金及び現金同等物の期末残高

32,175

26,558

 

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益の減少及び法人税等の支払額の増加等により、前連結会計年度末と比べ56億17百万円減少し、265億58百万円となりました。
 営業活動により得られた資金は、130億66百万円(前年同期と比べ86億36百万円減少)となりました。これは主に、法人税等の支払額及び還付額の純支出額が52億95百万円となった一方、税金等調整前当期純利益が74億36百万円、減価償却費が82億29百万円及び減損損失が41億53百万円となったことによるものです。
 投資活動により使用した資金は、91億52百万円(前年同期と比べ2億96百万円増加)となりました。これは主に、設備投資のための有形固定資産の取得70億35百万円、無形固定資産の取得12億6百万円並びに敷金及び保証金の差入9億65百万円によるものです。
 財務活動により使用した資金は、95億32百万円(前年同期と比べ2億51百万円の増加)となりました。これは主に、設備資金のための長期借入れを10億円実施した一方、長期借入金の約定返済26億50百万円、リース債務の返済24億84百万円、自己株式の取得9億86百万円及び配当金の支払い44億11百万円実施したことによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。

ア 生産、受注実績

当社グループは、主に小売事業を展開しておりますので、生産、受注実績については、記載しておりません。

イ 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

仕入高
(百万円)

前年同期比
(%)

ファッション事業

 

 

 重衣料

(スーツ、フォーマル他)

17,689

102.5

 中衣料

(ジャケット、スラックス)

4,294

103.0

 軽衣料

(シャツ、ネクタイ、ベルト
カジュアルウェア他)

12,578

96.0

 レディース

(ジャケット、スカート他)

8,522

95.0

 その他

(補正代等)

3,267

101.3

ファッション事業計

46,352

99.2

 アニヴェルセル・
 ブライダル事業

(ブライダル関連のサービス等の提供)

17,850

94.4

 カラオケルーム
運営事業

(カラオケルームの運営)

14,248

90.3

 複合カフェ
運営事業

(複合カフェの運営)

31,491

107.5

合計

109,942

99.3

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ウ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

売上高
(百万円)

前年同期比
(%)

ファッション事業

 

 

 重衣料

(スーツ、フォーマル他)

48,086

96.7

 中衣料

(ジャケット、スラックス)

8,799

95.4

 軽衣料

(シャツ、ネクタイ、ベルト
カジュアルウェア他)

32,936

95.5

 レディース

(ジャケット、スカート他)

20,846

97.0

 その他

(補正代等)

3,733

106.8

ファッション事業計

114,401

96.6

 アニヴェルセル・
 ブライダル事業

(ブライダル関連のサービス等の提供)

25,413

93.6

 カラオケルーム
運営事業

(カラオケルームの運営)

17,305

92.6

 複合カフェ

 運営事業

(複合カフェの運営)

36,797

107.8

合計

193,918

97.7

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

  (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
 なお、文中の将来に関する記述は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に係る会計方針及び見積りについては、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績について、売上高は、店舗数の減少や消費者のビジネススタイルの変化等によりファッション事業の既存店売上高が低調に推移し2.3%減少いたしました。営業利益は、人件費や減価償却費を含めた売上原価が1.1%の減少、販管費も各事業で削減に努めましたが2.5%減少にとどまったことで10.0%減少いたしました。経常利益は、複合カフェ運営事業においてパソコンの入れ替えに伴う固定資産除却損や創業60周年記念行事費用等の営業外費用が増加した結果15.1%減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は、営業効率改善のため個店ごとの損益や店舗展開の見直しを行い、店舗の閉店や業態転換を決定したことによる減損損失や関係会社整理損等の特別損失が増加した結果37.6%の減少となりました。各事業の中長期的な成長を見据えた施策によるものであると認識しております。翌期におきましては、成長が期待出来る事業や部門に資源を集中し、中長期的な収益力の強化を図ってまいります。
 財政状態の状況につきましては、たな卸資産が減少し適正化傾向にあり、新規出店や改装投資も概ね社内の投資基準どおりなされており、有利子負債も減少傾向にあります。また、自己資本比率も概ね適正な状況にあることから全体としては良好な範囲内にあると認識しておりますが、利益水準の向上を図ることにより営業キャッシュ・フローを確保し資産効率向上に努めてまいります。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「2 事業等のリスク」に掲げた事項の他、ライフスタイルの変化等に伴う消費者ニーズやIT技術の急速な変化、業態の垣根を越えた競争の激化などから、今後も厳しい経営環境が続くものと思われます。このような状況のなかで、当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した諸施策を的確に実施し、様々な事業環境の変化に対応してまいります。

資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの主な資金需要は、商品販売及びサービスの提供等の営業費用並びに新規出店及び改装等に係る投資です。これらの資金需要は、自己資金及び営業キャッシュ・フローで、大型投資については、自己資金の他金融機関からの借入れで対応していくこととしております。翌期の投資は、当期以上の投資額になると思われますが、営業キャッシュ・フロー以内程度となる見込みです。また、手許の運転資金は、連結子会社における余剰資金を当社へ集中し、グループ管理を行うことで資金効率の向上を図っており、突発的な資金需要に備えるため金融機関と当座貸越契約を締結しております。

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)

 

2015年3月期

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

自己資本比率(%)

60.7

62.0

61.3

61.3

62.7

時価ベースの自己資本比率
(%)

67.3

52.9

47.9

59.0

42.9

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率(年)

2.4

3.6

2.5

2.1

3.3

インタレスト・カバレッジ・
レシオ(倍)

59.7

38.0

59.2

66.4

43.5

 

(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産

    2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
   3.キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
   4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに算出しております。

※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

目標とする経営指標の達成状況等につきまして、当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載したとおり、中期的な目標を設定しておりますが、現状においては、2014年4月の消費税増税後の消費環境やファッション事業におけるビジネススタイル変化等により、目標から乖離している状況です。しかしながら、各事業において既存店の活性化や業態の進化に積極的に取り組むとともに、成長が期待出来る事業に投資を集中し、この目標に向けて各指標の向上に努めてまいります。

 

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりです。

(ファッション事業)

ファッション事業は、減収減益になりました。既存店売上高は2.2%減少し、特にメンズのビジネスウェアの軽装化などにより、スーツを中心に厳しい経営環境にあると認識しております。今後は個店ごとの損益を見極め、不採算店は閉店又は業態転換を積極的に行うとともに、消費者ニーズにお応えする商品や新たな商品提供方法の開発、パーソナルオーダーやレディース商品の拡充などにより新たなニーズにもお応えしてまいります。
 ファッション事業のセグメント資産は、前期末に比べ57百万円減少し1,127億62百万円となりました。この減少の主な要因は、新規出店及び改装投資はあったものの、減価償却及び減損損失の計上によるものです。収益力が低下していることで資産効率は低下していると認識しており、出店を抑制し不採算店舗の閉鎖を中心に行うなどにより、収益力の強化を行い資産効率の向上に努めてまいります。

(アニヴェルセル・ブライダル事業)

アニヴェルセル・ブライダル事業は、減収減益になりました。挙式披露宴事業は、開店後3年前後をピークに徐々に売上高が減少する傾向にあり、また、同業他社の出店も引き続き活発な状況にあります。当面は出店予定がないことから時代や消費者ニーズにお応えするためトレンドを捉えた改装を行い、売上高の維持に努めてまいります。また、挙式披露宴に関連する商品やサービスを開発することで、新たな顧客を創造してまいります。
 アニヴェルセル・ブライダル事業のセグメント資産は、前期末に比べ17億10百万円減少し394億51百万円となりました。この減少の主な要因は、2018年12月に福岡店を閉鎖したこと及び減価償却によるものです。当該事業は設備産業であり資産効率は他事業に比べ低い状況にあると認識しております。当面は出店予定がないため、時代の変化に対応した既存店の効率的な改装投資を行い、資産効率の改善に努めてまいります。

(カラオケルーム運営事業)

カラオケルーム運営事業は、減収増益になりました。カラオケ市場は近年横ばい傾向にあり、その需要は郊外よりも駅前が大きい状況です。出店も引き続き大手を中心に行われており、競争環境は厳しい状況が継続しております。当事業は当面出店は原則行わず既存店の活性化を継続して行うとともに、不採算店舗の閉店や複合カフェへの業態転換などにより更なる収益力向上に努めてまいります。
 カラオケルーム運営事業のセグメント資産は、前期末に比べ17億99百万円減少し114億87百万円となりました。この減少の主な要因は、不採算店舗の閉店を積極的に行ったこと及び閉店の決定に伴う減損損失の計上によるものです。収益力の向上などから資産効率は改善傾向にあり総資本経常利益率も改善していると認識しております。効率の悪い店舗の閉店や業態転換に注力し更なる資産効率の向上に努めてまいります。

(複合カフェ運営事業)

複合カフェ運営事業は、既存店活性化などにより増収増益になりました。既存店売上高は増収となりましたが、業態の進化などにより増収率も戻りつつあり、引き続きお客様のニーズに合ったブースへの改装や新たな業態の開発に注力してまいります。
 複合カフェ運営事業のセグメント資産は、前期末に比べ31億40百万円増加し319億77百万円となりました。この増加の主な要因は、新規出店20店舗及び改装に伴う投資によるものです。資産効率は横這い傾向にありますが、翌期は100店舗の出店と施設の進化のための100店舗の改装投資を中心に行う予定であり、一時的に収益力及び資産効率は低下すると思われますが、中長期的な成長に向けて積極的に投資を行う予定です。

 

4 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。