第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策を背景に企業収益の向上・雇用情勢の改善など緩やかな回復基調が続きましたが、一方で中国をはじめとするアジア新興国経済の減速や円安による物価の上昇等、先行き不透明な状況で推移いたしました。

小売業界におきましては、一昨年の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動が一巡するなか、消費者の節約志向や低価格志向、企業間の価格競争が増すなど、非常に厳しい経営環境が続きました。

このような状況のなか、当社グループの営業の概要につきましては、次のとおりであります。

スーパーマーケット事業を展開する㈱オークワは、『全従業員の役割明確化のもと、業務改革と行動改革の断行で、お客様第一主義を徹底し、客数アップを達成しよう』をスローガンに掲げ、業務を進めてまいりました。

業務改革につきましては、モデル店を筆頭に全社的な業務改革をさらに深耕させ、販売管理費の削減を実施し一層の経営効率の改善に取り組みました。

そのほか、雇用情勢の変化のなか、店舗作業の見直しを重点的に行い効率化を図るとともに、店内組織の改編に取り組みました。

さらに、営業組織の改編強化を行うとともに新人事制度の導入をスタートさせ、従業員の役割明確化と行動改革を進めました。

また、全社的な販売管理費の削減を目指し、電力供給先の見直し、冷蔵ケース内照明のLED化などを進め、経常利益の確保に努めました。

スローガンに掲げている『お客様第一主義』、『客数アップ対策』といたしましては、オーカード顧客全員に対して実施しておりました固定日や特定日でのポイント施策などを見直し、月間のお買上げ金額に応じて翌月ポイントが2倍、3倍になる「ポイントアップサービス」を導入いたしました。これにより、特に上位顧客の拡大につなげることができました。

新規出店につきましては、スーパーセンター業態の「田原本インター店」(奈良県磯城郡田原本町)、「テラスゲート土岐店」(岐阜県土岐市)、「関店」(岐阜県関市)の3店舗を新設いたしました。

また、経営効率化のために「パレマルシェ北寺島店」(静岡県浜松市)、「プライスカット西庄店」(和歌山県和歌山市)、「パレマルシェ西尾店」(愛知県西尾市)の3店舗を閉鎖いたしました。この結果、期末店舗数は157店舗となりました。

そのほか、既存店の競合対策と店舗活性化を目的として、SSM業態の「橿原真菅店」(奈良県橿原市)、「狭山店」(大阪府大阪狭山市)、「橿原畝傍店」(奈良県橿原市)、「葛城忍海店」(奈良県葛城市)、「大和高田店」(奈良県大和高田市)、スーパーセンター業態の「和泉納花店」(大阪府和泉市)、メッサ業態の「岩出西店」(和歌山県岩出市)の計7店舗を全面改装いたしました。これにより、新カテゴリーの導入などによる地域一番の品揃えとサービス強化が図られ、各店舗とも改装後は順調に伸長しております。なお、岩出西店は改装を機にSSM業態に変更しております。

連結子会社の食品スーパー㈱ヒラマツにつきましては、グループ全体の経営効率化及び収益力向上を図るためにオークワより営業を承継した岩出北店、川永西店は順調に業績を伸長できております。

また、外食事業を中心に展開する連結子会社㈱オークフーズは、収益は微減ながら、経費節減により黒字を確保いたしました。

これらの結果、当連結会計年度の営業収益は2,681億15百万円(前年同期比1.5%減)、営業利益は23億64百万円(前年同期比0.4%減)、経常利益は29億86百万円(前年同期比4.0%増)、当期純利益は8億6百万円(前年同期は当期純利益47百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ、26億34百万円増加し、96億35百万円(前年同期比37.6%増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ19億4百万円増加し、95億2百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が18億70百万円、非資金損益項目の減価償却費が67億1百万円、減損損失が10億40百万円であった一方、未払消費税等の減少額が8億28百万円であったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、前連結会計年度に比べ18億61百万円増加し、72億61百万円となりました。これは主に、固定資産の取得による支出が65億13百万円、貸付けによる支出が6億80百万円であったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、3億93百万円となりました。(前連結会計年度は58億64百万円の支出)これは主に、長期借入れによる収入が78億80百万円であった一方、短期借入金の純減少額が11億円、長期借入金の返済による支出が34億円、リース債務の返済による支出が15億11百万円、配当金の支払額が11億61百万円であったことによるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産、受注の状況

該当事項はありません。

 

(2) 販売実績

当連結会計年度における売上高をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額
(百万円)

前年同期比
(%)

スーパーマーケット事業

257,623

98.4

その他

1,779

97.7

合計

259,403

98.4

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 「その他」については、主に外食事業の売上高を記載しております。

3 報告セグメントは、スーパーマーケット事業のみであります。

 

(3) 仕入実績

当連結会計年度における仕入高をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額
(百万円)

前年同期比
(%)

スーパーマーケット事業

192,943

98.3

その他

619

99.5

合計

193,562

98.3

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 「その他」については、主に外食事業の仕入高を記載しております。

3 報告セグメントは、スーパーマーケット事業のみであります。

 

3 【対処すべき課題】

今後のわが国の経済情勢は、輸出環境の改善や経済対策の効果などを背景に国内景気の回復が期待されますが、個人消費減速の懸念、原油価格の先行きにおいての不透明感など、引き続き予断を許さない経営環境で推移するものと予想されます。

小売業界におきましては、不安定な為替市場のなか、原材料価格の上昇が予想され、商品価格への影響が憂慮されます。また、消費者の節約志向・低価格志向の継続や業態を越えた価格競争の激化により、厳しい経営環境が続くものと思われます。

このような状況下で、当社は年度スローガンを『お客様第一主義を徹底し、行動改革と実行力で、販売力・商品力・サービス力を高め、地域ニーズとお客様ニーズに対応しよう』といたしました。

このスローガンのもと、お客様視点で商品改廃をさらに進めるとともに、全社的な業務改革を進め、従業員の行動改革を実現するための教育に注力し、一層の経営効率向上を図ります。

また、お客様の利便性を目的として、本年2月より実験導入しております電子マネーを早期に全店導入し、オーカードの新規入会促進と利用率向上を目指すとともに、食品本部に東海商品部を新設し、東海エリアのお客様ニーズへの対応を強化いたしました。

このように、お客様ニーズにお応えできる取り組みを強化するとともに、プライベートブランドの商品開発を推進し、さらに独自のサービスを充実させ、地域に密着した企業として鋭意努力いたす所存でございます。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがありますが、当社グループは、これらのリスクの存在や可能性を認識したうえで、その発生の回避や極小化に努めてまいります。

なお、本項には、将来に関する事項が含まれておりますが、有価証券報告書提出日(平成28年5月18日)現在において判断したものであります。

 

(1) 法的規制について

当社グループの店舗出店及び増床については、「大規模小売店舗立地法」の規制対象となっており、店舗面積1,000㎡を超える店舗の新規出店及び増床に際して、都道府県又は政令指定都市に届出が義務付けられています。届出後、駐車台数、騒音対策、廃棄物処理等について、地元住民の意見をふまえ審査が進められます。したがって、審査の状況及び規制の変更等により出店政策に影響を及ぼす場合があります。

このほか、当社グループは通商、労働、独占禁止、下請、特許、消費者、租税、環境・リサイクル等各方面の法規制の適用を受けており、コンプライアンスの強化には最大限努めておりますが、これらの規制を遵守できなかった場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

(2) 賃借物件への依存について

当社グループは、店舗の大部分について土地又は建物を賃借しております。そのため、倒産その他賃貸人に生じた事由により、業績が好調な店舗であっても退店を余儀なくされる場合や、店舗賃借の際に差し入れた保証金・敷金の全部又は一部が回収できなくなった場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

(3) 食品の安全性について

当社グループでは、食品の安全性について、食品工場・食品加工センターを中心に厳格な注意を払っており、衛生管理の徹底や検査体制の充実、生産履歴の明確化(トレーサビリティ)などに努めております。万一、衛生面において問題が生じ、店舗の営業に影響が及んだ場合や、食中毒・食品偽装問題のような予期せぬ事態が発生し、商品の安定調達ができなくなった場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

(4) 顧客情報の管理について

当社グループは、販売戦略としてポイントカードを発行し、大量の顧客情報を取り扱っております。個人情報保護法の制定に伴い、当社グループでは、個人情報保護方針、情報管理規程等を策定し情報管理及びプライバシー保護に努めております。しかしながら、今後、顧客情報の流出等により問題が発生した場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

(5) その他外的要因について

当社グループは、南近畿を中心にドミナントを形成しながら、生鮮食品、加工食品、衣料品、住居関連用品等の小売事業を中核として、事業展開を行っております。そのため、これらの地域での景気や雇用情勢、冷夏・暖冬等の天候不順に加え、新たな競合店舗の進出等のほか、地震や風水害等の大規模な自然災害や事故等が発生した場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、会社の財産及び損益の状況を正しく示しております。

なお、将来に関する予想、見積り等の事項は、有価証券報告書提出日(平成28年5月18日)現在において当社グループが判断したものであり、見積り特有の不確実性を含んでいるため、実際の結果と異なることがあります。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産の部

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ20億80百万円増加し、1,356億57百万円となりました。流動資産では26億64百万円の増加であり、これは主に現金及び預金が25億34百万円増加したことによるものであります。固定資産では5億83百万円の減少であり、これは主に退職給付に係る資産が5億44百万円減少したことによるものであります。

② 負債の部

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ29億48百万円増加し、581億97百万円となりました。流動負債では7億37百万円の減少であり、これは主に当期より発生したポイント引当金が11億25百万円、未払法人税が7億24百万円増加した一方、流動負債の「その他」に含まれる未払費用が15億43百万円、短期借入金が11億円減少したことによるものであります。固定負債では36億85百万円の増加であり、これは主に長期借入金が37億73百万円、リース債務が2億75百万円増加した一方、繰延税金負債が3億88百万円減少したことによるものであります。

③ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ8億67百万円減少し、774億60百万円となりました。これは主に利益剰余金が5億63百万円、退職給付に係る調整累計額が2億78百万円減少したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、1「業績等の概要」(2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。

 

(4) 経営成績の分析

① 売上高

売上高は、前連結会計年度と比べ41億67百万円減少し、2,594億3百万円(前年同期比1.6%減)となりました。これは、消費者の節約志向や低価格志向の継続、業態を越えた価格競争の激化などによる既存店売上の不振が主な要因であります。

なお、セグメント別の売上高については、2「生産、受注及び販売の状況」(2)販売実績に記載のとおりであります。

② 営業総利益

営業総利益は、売上高の減少に伴い、前連結会計年度と比べ2億16百万円減少し、750億32百万円(前年同期比0.3%減)となりました。

 

③ 営業利益

販売費及び一般管理費は、売上高に対する比率は悪化したものの、業務改革推進による経営の効率化を進めたことに伴う経費の圧縮などにより前連結会計年度に比べ、2億6百万円減少いたしました。これにより営業利益は、前連結会計年度と比べ9百万円減少し、23億64百万円(前年同期比0.4%減)となりました。

④ 経常利益

営業外損益は、前連結会計年度に比べ、1億22百万円の収益(純額)増となりました。それらの結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ1億13百万円増加し、29億86百万円(前年同期比4.0%増)となりました。

⑤ 当期純利益

特別損益は、減損損失の計上が抑えられたこともあり、前連結会計年度に比べ11億49百万円の費用(純額)減となりました。

以上の結果、当期純利益は、前連結会計年度に比べ7億58百万円増加し、8億6百万円(前年同期は当期純利益47百万円)となりました。