第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業   績

 ≪当期の経営成績≫

 

売上高
(百万円)

営業利益
(百万円)

経常利益
(百万円)

親会社株主に帰属する当期純利益
(百万円)

1株当たり
当期純利益
(円)

平成29年3月期

252,777

20,210

21,084

11,568

220.06

平成28年3月期

240,224

21,336

21,639

11,869

218.06

増減額

12,552

△1,125

△555

△301

2.00

前期比(%)

105.2

94.7

97.4

97.5

100.9

 

 ≪セグメント別業績≫

(単位:百万円)

 

売   上   高

セグメント利益又は損失(△)
(営業利益又は損失(△))

 

当期

前期

増減額

前期比
(%)

当期

前期

増減額

前期比
(%)

ビジネスウェア
事業

188,426

187,931

495

100.3

19,464

19,523

△58

99.7

カジュアル事業

16,684

17,315

△630

96.4

△1,556

△26

△1,529

カード事業

4,554

4,109

444

110.8

1,329

958

371

138.8

印刷・メディア
事業

11,430

11,696

△266

97.7

279

162

117

171.9

雑貨販売事業

15,822

15,460

362

102.3

602

541

61

111.3

総合リペア
サービス事業

11,815

2,875

8,939

410.8

163

73

89

221.7

その他

7,754

4,666

3,087

166.2

△79

81

△161

調整額

△3,710

△3,830

120

22

△16

29.1

合計

252,777

240,224

12,552

105.2

20,210

21,336

△1,125

94.7

 

(注) 1.セグメント別売上高、セグメント利益又は損失(△)(営業利益又は損失(△))はセグメント間取引相殺消去前の数値であります。

2.平成27年12月16日付にて、ミニット・アジア・パシフィック(株)を完全子会社化したことに伴い、「総合リペアサービス事業」を報告セグメントに追加しております。

≪当連結会計年度の業績全般の概況≫ 

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済・金融政策などにより雇用・所得環境に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、中国をはじめとする新興国経済の減速、英国のEU離脱問題や米国の大統領選挙の影響による海外経済の不確実性の高まりなどから、依然として不透明な状況で推移いたしました。

このような状況下、当社グループでは、ビジネスウェア事業の収益力、競争力の強化を目指した諸施策を実施するとともに、グループ経営の基盤整備と収益力強化を図ってまいりました。

この結果、当期の当社グループにおける業績は以下のとおりとなりました。

売上高 2,527億77百万円(前期比105.2%)

営業利益 202億10百万円(前期比94.7%)

経常利益 210億84百万円(前期比97.4%)

親会社株主に帰属する当期純利益 115億68百万円(前期比97.5%)

セグメント別の営業の状況は、以下のとおりであります。

なお、以下の事業別売上高、セグメント利益又は損失(営業利益又は損失)は、セグメント間の内部取引相殺前の数値であります。

≪ビジネスウェア事業≫

〔青山商事(株)ビジネスウェア事業、ブルーリバース(株)、(株)エム・ディー・エス、(株)栄商、服良(株)〕

当事業の売上高は1,884億26百万円(前期比100.3%)、セグメント利益(営業利益)は194億64百万円(前期比99.7%)となりました。

当事業の中核部門であります青山商事(株)のビジネスウェア事業につきましては、「洋服の青山」18店舗(内 移転7店舗)、「ザ・スーツカンパニー」3店舗、新業態のレディス専門店「ホワイト ザ・スーツカンパニー」6店舗及びカスタムオーダー店「ユニバーサル ランゲージ メジャーズ」を2店舗出店するなど着実な出店を実施いたしました。
 既存店につきましては、「洋服の青山」において、青山グループ1,600店舗突破を記念した『青山祭』の実施や、引き続き「EXILE TRIBE(エグザイルトライブ)」をイメージキャラクターに起用し、スーツ等の機能性を訴求することで、新たな顧客の取り込みを図りました。また、レディスにつきましても、ミセス向けのキャリアスーツやフォーマルなどの品揃えを強化したことなどにより、好調に推移いたしました。こうしたことなどからビジネスウェア事業の既存店売上高は前期比99.1%となりました。

<ビジネスウェア事業の既存店売上・客数・客単価の前期比推移>

(単位:%)

 

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

売上

94.5

103.0

99.1

客数

92.1

98.4

97.3

客単価

102.6

104.7

101.9

 

主力アイテムでありますメンズスーツの販売着数は前期比98.8%の2,195千着、平均販売単価は前期比100.1%の27,498円となりました。

<メンズスーツの販売着数並びに平均販売単価推移>

 

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

販売着数(千着)

2,240

2,223

2,195

平均販売単価(円)

26,337

27,484

27,498

 

店舗の出退店等につきましては、以下のとおりであります。

<ビジネスウェア事業における業態別の出退店及び期末店舗数(平成29年3月末現在)>

(単位:店)

業態名

洋服の青山

ネクスト
ブルー

ザ・スーツ
カンパニー

ユニバーサル
ランゲージ

ブルー エ 
グリージオ

ユニバーサル
ランゲージ 
メジャーズ

ホワイト 
ザ・スーツ
カンパニー

合計

出店〔内 移転〕
(4月~3月)

  18〔7〕

29〔7〕

閉店(4月~3月)

期末店舗数(3月末)

805

49

14

889

 

(注) 1.「ザ・スーツカンパニー」には「TSC SPA OUTLET」を、「ユニバーサル ランゲージ」には「UL OUTLET」を含めております。

2.平成29年2月に「ブルー エ グリージオ」2店舗を「ユニバーサル ランゲージ」に業態変更いたしました。

≪カジュアル事業≫〔青山商事(株)カジュアル事業、(株)イーグルリテイリング〕

当事業につきましては、中核部門であります(株)イーグルリテイリングにおいて、「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」を6店舗出店いたしましたが、円安に伴う値上げ影響による客数減や、過剰在庫の処分を実施したことなどから、売上高は166億84百万円(前期比96.4%)、セグメント損失(営業損失)は15億56百万円(前期はセグメント損失(営業損失)26百万円)となりました。

店舗の出退店等につきましては、以下のとおりであります。

<カジュアル事業における業態別の出退店及び期末店舗数(平成29年3月末現在)>

(単位:店)

業態名

青山商事(株)カジュアル事業

(株)イーグルリテイリング

キャラジャ

リーバイスストア

アメリカンイーグル
アウトフィッターズ

出店(4月~3月)

閉店(4月~3月)

期末店舗数(3月末)

34

 

(注) 「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」にはアウトレット店を含めております。

 

≪カード事業≫〔(株)青山キャピタル〕

当事業につきましては、ショッピング収入の増加などから、売上高は45億54百万円(前期比110.8%)、セグメント利益(営業利益)は13億29百万円(前期比138.8%)となりました。

なお、資金につきましては、親会社であります青山商事(株)等からの借入と社債の発行により調達しております。

<カード事業におけるAOYAMAカード有効会員数並びに営業貸付金残高の推移>

 

平成27年2月期

平成28年2月期

平成29年2月期

有効会員数(万人)

386

399

407

営業貸付金残高(百万円)

45,889

48,915

53,939

 

≪印刷・メディア事業≫〔(株)アスコン〕

当事業につきましては、既存取引先の受注減などにより、売上高は114億30百万円(前期比97.7%)となる一方、印刷用紙など原材料価格の低下などにより、セグメント利益(営業利益)は2億79百万円(前期比171.9%)となりました。

≪雑貨販売事業≫〔(株)青五〕

当事業につきましては、高額商品(150~500円)の取扱い増加などにより、売上高は158億22百万円(前期比102.3%)、セグメント利益(営業利益)は6億2百万円(前期比111.3%)となりました。

なお、平成29年2月末の店舗数は117店舗(前期末119店舗)であります。

≪総合リペアサービス事業≫〔ミニット・アジア・パシフィック(株)〕

平成27年12月16日付にて、ミニット・アジア・パシフィック(株)を完全子会社化したことに伴い、「総合リペアサービス事業」を報告セグメントに追加しております。
 当事業につきましては、売上高は118億15百万円(前期比410.8%)、のれん償却を含めたセグメント利益(営業利益)は1億63百万円(前期比221.7%)となりました。

店舗の出退店等につきましては、以下のとおりであります。

<総合リペアサービス事業における出退店及び期末店舗数(平成29年3月末現在)>

(単位:店)

地域

ミスターミニット

日本

オセアニア

その他

合計

出店(4月~3月)

23

14

45

閉店(4月~3月)

17

24

期末店舗数(3月末)

299

267

32

598

 

≪その他≫〔青山商事(株)リユース事業、(株)glob、(株)WTW〕

当社は、平成28年4月1日付で、雑貨・インテリアショップを運営する(株)WTW(ダブルティー)の全株式を(株)バルスより取得し、完全子会社化いたしました。
 同社は、雑貨・インテリアショップ「Francfranc(フランフラン)」を運営する(株)バルスが平成23年2月に立ち上げたブランドで、「URBAN.SURF.NATURAL.」をコンセプトとする雑貨・インテリアを取り扱うライフスタイルショップを5店舗展開しております。同社が有する雑貨・インテリア小売分野における高いブランド力と商品開発力に、当社の店舗開発力、アパレル小売のノウハウ等を加え、(株)WTWのさらなる事業拡大を図ることにより、今後の当社グループの利益に寄与するものと考えております。
 その他の事業につきましては、上記のとおり(株)WTWを完全子会社化したことや、(株)globにおいてFC展開しております「焼肉きんぐ」3店舗及び「ゆず庵」7店舗を出店したことなどから、売上高は77億54百万円(前期比166.2%)となる一方、(株)WTWにおけるのれん償却や、(株)globにおける出店経費等の増加などから、セグメント損失(営業損失)は79百万円(前期はセグメント利益(営業利益)81百万円)となりました。

店舗の出退店等につきましては、以下のとおりであります。

<その他の事業における業態別の出退店及び期末店舗数(平成29年3月末現在)>

(単位:店)

業態名

青山商事(株)リユース事業

(株)glob

(株)WTW

セカンド
ストリート

ジャンブル
ストア

焼肉きんぐ

ゆず庵

ダブルティー

ダブルティー
サーフクラブ

出店(4月~3月)

閉店(4月~3月)

期末店舗数(3月末)

10

24

 

 

(2) 連結キャッシュ・フローの状況

(単位:百万円)

 

当連結会計年度

前連結会計年度

営業活動によるキャッシュ・フロー

17,093

19,816

投資活動によるキャッシュ・フロー

△11,288

△35,118

財務活動によるキャッシュ・フロー

△16,055

25,761

現金及び現金同等物に係る換算差額

30

△23

現金及び現金同等物の増減額

△10,219

10,435

現金及び現金同等物の当期末残高

38,207

48,426

 

当連結会計年度における、現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、期首に比べ102億19百万円減少し、当期末には382億7百万円(前期比21.1%減)となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

営業活動の結果、獲得した資金は、170億93百万円(前連結会計年度は198億16百万円の獲得)となりました。

税金等調整前当期純利益193億17百万円、減価償却費97億35百万円及びたな卸資産の減少17億78百万円による資金増加に対し、営業貸付金の増加により50億24百万円、法人税等の支払額108億32万円により資金減少した結果であります。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

投資活動の結果、使用した資金は、112億88百万円(前連結会計年度は351億18百万円の使用)となりました。

定期預金、有価証券及び投資有価証券の預入及び取得により1,096億16百万円、有形・無形固定資産の取得額121億91百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得により21億78百万円資金減少したことに対し、定期預金、有価証券及び投資有価証券の払戻及び売却により1,123億97百万円資金増加した結果であります。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

財務活動の結果、使用した資金は、160億55百万円(前連結会計年度は257億61百万円の獲得)となりました。

社債の償還による支出200億円、自己株式の取得による支出65億9百万円及び配当金の支払額82億74百万円により資金減少したことに対し、社債の発行による収入198億97百万円により資金増加した結果であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

生産高(百万円)

前期比(%)

印刷・メディア事業

8,496

99.8

 

(注) 1.上記の金額は、セグメント間取引相殺消去後の数値であります。

2.生産高は、販売価格によっております。

3.消費税等は含まれておりません。

4.ビジネスウェア事業に係る生産高について、金額的重要性がないため記載を省略しております。

 

(2) 受注状況

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

受注高(百万円)

前期比(%)

印刷・メディア事業

7,673

89.4

 

(注) 1.上記の金額は、セグメント間取引相殺消去後の数値であります。

2.消費税等は含まれておりません。

3.ビジネスウェア事業に係る受注高について、金額的重要性がないため記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

販売高(百万円)

前期比(%)

ビジネスウェア事業

188,160

100.3

カジュアル事業

16,684

96.4

カード事業

4,134

110.9

印刷・メディア事業

8,440

99.1

雑貨販売事業

15,821

102.3

総合リペアサービス事業

11,781

409.9

その他

7,754

166.2

合   計

252,777

105.2

 

(注) 1.上記の金額は、セグメント間取引相殺消去後の数値であります。

2.消費税等は含まれておりません。

 

 

(4) ビジネスウェア事業の販売実績

 

商 品 別

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

売上高(百万円)

構成比率(%)

前期比(%)

重衣料
 スーツ
 スリーピース
 ジャケット
 スラックス
 コート、フォーマル

103,281

54.9

99.7

軽衣料
 シャツ、洋品類
 カジュアル類
 レディス類
 その他

78,205

41.5

100.8

ポイント還元額

2,781

1.5

98.1

補正加工賃収入

3,892

2.1

107.5

合   計

188,160

100.0

100.3

 

(注) 1.上記の金額は、セグメント間取引相殺消去後の数値であります。

2.消費税等は含まれておりません。

 

(5) ビジネスウェア事業の仕入実績

 

商 品 別

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

仕入高(百万円)

構成比率(%)

前期比(%)

重衣料
 スーツ
 スリーピース
 ジャケット
 スラックス
 コート、フォーマル

33,302

49.5

94.5

軽衣料
 シャツ、洋品類
 カジュアル類
 レディス類
 その他

33,920

50.5

88.5

合   計

67,222

100.0

91.4

 

(注) 1.上記の金額は、セグメント間取引相殺消去後の数値であります。

2.消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、これまで「より良い物をより安く洋服の販売を通して社会に貢献する」をモットーに紳士服等を販売する青山商事株式会社を中核として成長してまいりましたが、今後の事業領域拡大を視野に入れ、グループ全体の経営理念として「持続的な成長をもとに、生活者への小売・サービスを通じてさらなる社会への貢献を目指す」を、さらに3つの経営ビジョン(①コアビジネスにおける「強み」の拡大 ②積極的な事業領域の拡大 ③ステークホルダーに向き合う経営)を新たに掲げ、これからも持続的に企業価値を高めることに心血を注ぎ、さらなる社会への貢献を目指してまいります。

(2)目標とする経営指標

当社グループは、目標とする経営指標に連結営業利益及びROEを掲げております。2015年1月28日に公表いたしました中期経営計画「CHALLENGE 2017」においても、最終年度である2017年度に連結営業利益270億円、ROE7%を計画しており、既存コア事業の売上拡大及び利益率改善を図るとともに、事業領域の拡大をすすめ、資本効率のさらなる向上に積極的に取り組んでまいります。 

なお、中期経営計画「CHALLENGE 2017」の最終年度である2017年度につきましては、出店数不足等によりビジネスウェア事業の業績が計画を下回る見込みであること、及び収益体質の確立が遅れているアメリカンイーグルアウトフィッターズの現況などから、下方修正のやむなきに到りました。具体的には連結営業利益225億円、ROE5.3%を予想しております。

(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

当社グループを取り巻く経営環境は、中長期的には少子高齢化に伴うスーツマーケットの縮小や生産コストの上昇等が見込まれるなど、依然として厳しい状況が続くと予想されます。
 このような環境下、当社グループが厳しい競争を勝ち抜き、持続的な成長を実現するためには、既存事業の安定成長、事業領域の拡大が必要であるとの認識のもと、2017年度を最終年度とした中期経営計画「CHALLENGE 2017」を策定し、現在その達成に向け各施策を推進しております。
 その中で当社グループは、レディス売上の拡大などコア事業であるビジネスウェア事業の安定成長と、当社グループがこの50年で培ってきた強み(販売力、店舗開発力、商品調達力、品質へのこだわり、顧客基盤)を活かし飲食事業、海外事業及び新規事業など積極的な事業領域の拡大を図り、安定的なビジネスポートフォリオを構築し、持続的な成長で社会に貢献できる企業を目指します。
 また、改正会社法の施行及びコーポレートガバナンス・コードの適用開始に対応したガバナンス態勢の高度化、コンプライアンス体制の確立、人事戦略の再構築やCSR活動の拡大など、さらなる企業価値向上を図るべく、すべてのステークホルダーと正面から向き合い適切な協働を進めてまいります。
 今後も事業環境は変化していくものと予想されますが、当社グループは、常に時代のニーズを的確に把握し、レディスを含めたビジネスウェア等の販売とその関連分野において、青山グループとしての強みを活かし、新たな成長軌道を創造することで、お客様、株主様、取引先様、従業員及び地域社会に貢献していきたいと考えております。

 

4 【事業等のリスク】

企業が事業を遂行している限り、様々なリスクが伴います。

当社グループにおいては、これらのリスクの発生を防止、分散、あるいはリスクヘッジすることにより、リスクの合理的な軽減を図っております。

しかし、予想を超える事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財務状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 景気・季節要因について

当社グループの中核事業でありますビジネスウェア事業は、国内外の景気や消費動向、また冷夏や暖冬といった天候不順により、大きな影響を受けます。したがって、これらの要因が当社グループの業績や財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 自然災害について

当社グループは、ビジネスウェア事業及び雑貨販売事業など全国に店舗展開しており、地震や津波など予想を越える自然災害が発生した場合、店舗の損壊や商品の汚損などにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(3) 競合について

ビジネスウェア事業の主要商品の競争は、今後も価格及び品揃えの両面において、さらに厳しいものになると予想されます。当社の主要商品は、常に厳しい価格競争にさらされており、さらに競合他社からも新商品が次々に発売されております。

このような販売環境で売上を確保するためには、マーケティング等の努力だけでは差別化が難しく、また競合他社の対応によっても大きく左右されます。

今後も紳士服市場の競争は更に激化するものと予想され、これらの要因が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(4) 生産地域について

ビジネスウェア事業の主要商品の大半は、主として中国を始めとするアジア各国での生産及び輸入によるものであり、連結子会社の服良(株)は、主として中国などで商品を生産しております。

このため中国や東南アジアなどの生産国の政治、経済情勢、法制度に著しい変動があった場合や、大規模な自然災害の発生、急激な為替変動などにより、商品供給体制や商品原価に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 日本の人口構成の変化について

日本では、少子高齢化が進み、人口構成の中でスーツを着用する人の比率は少なくなると予想されます。

したがって、当社グループの中核事業でありますビジネスウェア事業におけるスーツの販売着数は減少する可能性があり、これらの要因が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

(6) 出店政策について

店舗出店にあたっては、立地調査や過去の店舗出店により蓄積されたノウハウ、商圏人口、物件賃料等、当社独自の出店基準に基づき、積極的な新規出店を行い、強力なドミナントエリアの構築を目指しておりますが、適切な店舗用地の確保に時間を要する場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、店舗の土地建物については、基本的には賃借が主体であります。

一般に出店に当たり、店舗賃借のための敷金並びに建物建設の建設協力金を家主に差し入れます。

店舗の大半を占める郊外型店舗では、賃貸借契約期間が15年から20年と長期にわたるものが多く、建設協力金は契約期間内で賃借料と相殺し回収いたしますが、敷金は契約期間が満了しなければ返還されません。

したがって、倒産、その他賃貸人の事由により、敷金の全部または一部が回収できなくなる可能性もあります。

また、契約期間満了店舗においては、賃貸人の事由により契約更新ができなくなる可能性もあります。

(7) 法的規制について

A.出店に関する法的規制

ビジネスウェア事業においては、出店に際し平成12年6月に「大規模小売店舗立地法(大店立地法)」が施行されたことに伴い、売場面積1,000㎡以下であっても、地方自治体が独自に条例や指導要綱を制定するケースがあり、出店規制の影響を受けることがあります。

大型複合施設において、地域住民や自治体との調整のため、出店に要する時間の長期化、出店コストの増加等の影響を受け、当社の業績に影響を与える可能性があります。

B.包括信用購入あっせん事業と個別信用購入あっせん事業に関連する法的規制

カード事業を行う(株)青山キャピタルは、「割賦販売法」の適用を受けております。平成20年6月には割賦販売契約の規制対象の拡大等を盛り込んだ「割賦販売法の一部を改正する法律」が公布され、平成22年12月に完全施行されました。同社の取扱いの大半は同法の適用を受けないマンスリークリアー取引ではありますが、一部に適用を受ける取引もありますので、この部分については業績に影響を受ける可能性があります。

C.カード事業に関連する融資事業への法的規制

(株)青山キャピタルの融資事業は、カード付帯機能としての融資機能であり、その貸付金利は、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(以下、出資法という。)」「利息制限法」の規制を受けております。

 

また、平成18年12月に出資法上の貸付上限金利の大幅な引き下げや、融資残高の総量規制の導入等を盛り込んだ「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律」が成立し、平成22年6月18日に完全施行されました。さらには、これを遡ること、平成18年1月には最高裁判決により過払金問題も発生しております。

これらの法改正等は、これまでの同社の業績に大きな影響を与え、これを吸収してきましたが、引き続き注意が必要です。

(8) 特定製品への依存度が高いことについて

印刷・メディア事業を行う(株)アスコンは、企画、デザインから印刷まで一貫工程を有した総合印刷会社で、折込広告(チラシ)の製造販売を主たる事業としております。

同社の販売先は、大型量販店、スーパー、小売専門店等の小売業界が多いことから、当該業界の広告宣伝費が削減された場合は、同社の売上を減少させる要因となり同社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) フランチャイズ契約について

雑貨販売事業を行う(株)青五は、(株)大創産業の加盟店として、「ダイソー&アオヤマ100YEN PLAZA」の店名で100円ショップを展開しております。

また、青山商事(株)では、(株)ゲオの加盟店として、「セカンドストリート」、「ジャンブルストア」の店名でリサイクルショップを、リーバイ・ストラウス ジャパン(株)の加盟店として、「リーバイスストア」の店名でカジュアルショップを展開しており、(株)globでは、(株)物語コーポレーションの加盟店として、「焼肉きんぐ」、「ゆず庵」を展開しております。

青山商事(株)と日鉄住金物産(株)との合弁により設立した(株)イーグルリテイリングは、米国アメリカンイーグルアウトフィッターズの加盟店として、「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」の店名でカジュアルショップを展開しております。

四社の業績は各フランチャイズ本部の経営方針により影響を受ける可能性があります。

(10)人材の確保及び育成について

当社の経営に係る基本方針は「持続的な成長をもとに、生活者への小売・サービスを通じてさらなる社会への貢献を目指す」であり、当該方針を実現できる人材の確保と育成を重要な経営課題として捉えております。

これに対応して、優秀な人材を継続的に採用し、育成を行い、適正な人員配置を行うことと、労働環境を整備し社員の定着を図ることが、当社の成長にとって必要となります。

これが達成できなかった場合には、当社の将来の成長が鈍化し、当社の業績に影響を与える可能性があります。

(11)個人情報保護法の影響について

当社グループが運営する各事業において、それぞれ事業ごとに個人情報を含めた機密情報を有しており、その情報の外部漏洩に関して細心の注意を払っております。

お客様やお取引先にかかわる個人情報の取得については「個人情報保護マニュアル」を設け、情報の保管、利用については細心の注意を払い、徹底した管理を行っております。

しかしながら、犯罪行為やコンピューターの障害等により情報の漏洩や流出の起こる可能性は否定できず、そのような事態が発生した場合には、当社グループの社会的信用を失うとともに、営業収益の減少、情報流出に起因する被害に対する損害賠償の発生など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(12)海外事業について

総合リペアサービス事業を行うミニット・アジア・パシフィック(株)は、事業活動の相当部分を日本以外のオーストラリア、ニュージーランド等で行っており、それらの地域で事業を行う際には、該当地域における政治、経済情勢、法制度の著しい変動や、大規模な自然災害の発生、急激な為替変動などのリスクがあり、これらのリスクに十分対処できない場合、事業、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

業務の運営に関する契約

契約会社名

相手方の名称

系列又は提携の内容

契約年月日

青山商事(株)
(提出会社)

(株)トライアングル・
コーポレーション

英国MOSS BROSS社が所有するブランド「THE SUIT COMPANY」の日本国内におけるライセンス契約の締結

平成12年5月22日

青山商事(株)
(提出会社)

(株)ゲオ

「セカンドストリート」におけるフランチャイズ契約の締結

平成21年12月16日

青山商事(株)
(提出会社)

リーバイ・ストラウス
ジャパン(株)

「リーバイスストア」におけるフランチャイズ契約の締結

平成22年1月1日

(株)青山キャピタル
(連結子会社)

ライフカード(株)

「AOYAMAカード」発行に関する契約の締結

平成12年1月30日

(株)青山キャピタル
(連結子会社)

三井住友カード(株)

「AOYAMA VISAカード」発行に関する契約の締結

平成19年8月20日

(株)青山キャピタル
(連結子会社)

マスターカード・
インターナショナル・
インコーポレーテッド

マスターカードライセンス契約の締結

平成19年8月15日

(株)青山キャピタル
(連結子会社)

ユーシーカード(株)

「Papas・Mamasカード」等の発行に関する契約の締結

平成22年2月9日

(株)青五
(連結子会社)

(株)大創産業

「100円SHOPダイソー」とのフランチャイズ契約の締結。平成11年7月に第1号店の契約締結をしており、以後出店毎に店舗単位でフランチャイズ契約を締結

契約期間は5年間
(自動更新)

(株)イーグルリテイリング
(連結子会社)

日鉄住金物産(株)

「アメリカンイーグルアウトフィッターズ」及び「エアリー」の2ブランドにおけるフランチャイズ契約の締結

平成22年12月27日

(株)glob
(連結子会社)

(株)物語コーポレーション

「焼肉きんぐ」、「丸源ラーメン」及び「ゆず庵」におけるフランチャイズ契約の締結。平成23年7月に第1号店の契約を締結しており、以後出店毎に店舗単位でフランチャイズ契約を締結

平成23年7月28日

 

 

6 【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する以下の分析が行われております。

この財務諸表作成に当たる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。

なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
 

(2) 財政状態の分析

① 資産

流動資産は2,038億1百万円(前連結会計年度末比93億73百万円減)となりました。主な要因は、営業貸付金が50億24百万円増加しましたが、現金及び預金が71億61百万円、有価証券が57億99百万円、商品及び製品が17億75百万円それぞれ減少したことによるものであります。

固定資産は1,874億57百万円(前連結会計年度末比10億88百万円増)となりました。主な要因は、商標権が4億27百万円減少しましたが、土地が9億73百万円、のれんが6億45百万円それぞれ増加したことによるものであります。

この結果、資産合計は3,913億69百万円(前連結会計年度末比82億81百万円減)となりました。

② 負債

流動負債は587億42百万円(前連結会計年度末比62億59百万円減)となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が5億25百万円、電子記録債務が13億42百万円、短期借入金が10億円、未払法人税等が28億17百万円それぞれ減少したことによるものであります。

固定負債は989億60百万円(前連結会計年度末比10億34百万円増)となりました。主な要因は、長期借入金が5億円、退職給付に係る負債が2億34百万円それぞれ増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は1,577億2百万円(前連結会計年度末比52億24百万円減)となりました。

③ 純資産

純資産合計は2,336億66百万円(前連結会計年度末比30億57百万円減)となりました。主な要因は、利益剰余金が32億41百万円増加しましたが、自己株式による減少額が64億12百万円増加したことによるものであります。

(3) 経営成績の分析

経営成績につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要  (1) 業績」に記載のとおりであります。

(4) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローにつきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) 連結キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(5) 現状と見通し

≪連結業績予想≫

 

売上高
(百万円)

営業利益
(百万円)

経常利益
(百万円)

親会社株主に帰属

する当期純利益
(百万円)

1株当たり当期
純利益(円)

平成30年3月期

260,700

22,500

23,100

12,200

234.81

平成29年3月期

252,777

20,210

21,084

11,568

220.06

前期比(%)

103.1

111.3

109.6

105.5

106.7

 

≪個別業績予想≫

 

売上高
(百万円)

営業利益
(百万円)

経常利益
(百万円)

当期純利益
(百万円)

1株当たり当期
純利益(円)

平成30年3月期

193,500

20,200

21,100

11,800

227.11

平成29年3月期

189,650

18,711

19,798

8,665

164.84

前期比(%)

102.0

108.0

106.6

136.2

137.8

 

<青山商事(株)の既存店売上前期比の前提>

(単位:%)

 

平成30年3月期

 

上期

下期

年度計

ビジネスウェア事業

101.2

101.2

101.2

カジュアル・リユース事業

102.7

104.1

103.4

青山商事(株) 計

101.2

101.2

101.2

 

≪連結業績予想≫

当社グループは、平成27年1月に中期経営計画「CHALLENGE 2017」を公表し、3つの経営ビジョン(①コアビジネスにおける「強み」の拡大 ②積極的な事業領域の拡大 ③ステークホルダーに向き合う経営)を掲げ、平成28年3月期からその達成に向け取り組んでおります。
 平成30年3月期はその最終年度として、当初、売上高2,800億円、営業利益270億円を計画しておりました。しかしながら、出店数不足等によりビジネスウェア事業の業績が計画を下回る見込みであること、及び収益体質の確立が遅れているアメリカンイーグルアウトフィッターズの現況などから、下方修正のやむなきに到りました。
 具体的には、通期の連結業績は、売上高は2,607億円(前期比103.1%)、営業利益は225億円(前期比111.3%)、経常利益は231億円(前期比109.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は122億円(前期比105.5%)を予想しております。

≪個別業績予想≫

中核事業であります青山商事(株)ビジネスウェア事業につきましては、既存業態をはじめ、新業態であるレディス専門店「ホワイト ザ・スーツカンパニー」の着実な出店を実施し、マーケットシェアの拡大を図るとともに、洋服の青山では引き続き『EXILE TRIBE』をイメージキャラクターに起用した商品の機能性アピールや、法人提携強化による顧客の囲い込み及び新規顧客の取り込みを図ってまいります。
 また、引き続き好調に推移しておりますレディスにつきましては、引き続き就活やキャリア向けスーツ、洋品等の品揃え強化や売場環境の整備を図るとともに、レディスフォーマルのさらなる品揃え強化とテレビCMを利用した認知度アップ等を行うことで、さらなる売上拡大を図ってまいります。
 こうしたことなどから、平成30年3月期の青山商事(株)ビジネスウェア事業の既存店売上高は、前期比101.2%と前期実績を上回る見込みであります。
 この結果、通期の業績は、売上高は1,935億円(前期比102.0%)、営業利益は202億円(前期比108.0%)、経常利益は211億円(前期比106.6%)、当期純利益は118億円(前期比136.2%)を予想しております。

なお、業績の見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。