第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社が判断したものであります。

(1) 経営の基本方針

当社グループは「生活者の日常の消費生活をより豊かにすることによって地域文化の向上・発展に寄与する」ことを経営理念としております。単に利益のみを追求するのではなく、地域のお客さまの生活に密接に関わり、そのお役に立つことで結果として「ごりやく(利益)」がいただけるとの創業精神に基づいております。そしてミールソリューションの充実したスーパーマーケットの展開を中心に、お客さまの「より豊かでより楽しい食生活」の手助けをさせていただける企業集団を目指してまいります。

(注)「ミールソリューション」とは、お客さまの毎日の食事の献立の提案や料理のアドバイスなど食事に関する問題の解決のお手伝いをすること。

 

(2) 目標とする経営指標

おかげさまで当社は30期連続の増収増益を続けております。次期以降につきましても、資産の有効活用を図り、かつ健全な財務体質の維持に努め、さらに増収増益を目指してまいりたいと考えております。また利益水準につきましては、「お客さまの毎日の生活に密接に関連する分野」を担わせていただいている企業群であることから、安定的な利益率を確保しながら業容の伸長による利益の拡大を図り、売上高経常利益率4%以上の確保を目指してまいります。

 

(3) 中長期的な経営戦略

日本経済は、雇用環境の改善に後押しされ個人消費の緩やかな回復が期待されますが、中国経済の減速や米国の財政・通商政策など海外発のリスクが国内経済に及ぼす影響が懸念されます。また、今秋に予定される消費税増税に伴う消費動向への影響をはじめ、電気料金や原材料価格の高騰など、引き続き先行きが不透明な状況が続くことが予想されます。スーパーマーケット業界におきましては、オーバーストアの状況が続く一方、スーパーマーケット同士はもちろん、コンビニエンスストアやドラッグストア等との業界の垣根を越えた競争、インターネットによる宅配サービスとの競合など、非常に厳しい経営環境が続いております。

こうしたなか、当社は、『豊かで楽しい食生活提案型スーパーマーケットとしてミールソリューションの充実を図る』ことを基本経営戦略に掲げ、これまで一貫してその実現に向けて努力してまいりました。

当期からスタートした3カ年の第9次中期経営計画では「『ヤオコーウェイ』の確立」をメインテーマに、「『チェーン』を強くする構造改革」、「商圏内シェアアップ(1km商圏シェアアップ)」を優先課題として掲げており、以下の重点戦略を軸に取組みを進めてまいります。

商品・販売戦略

目標:1km商圏シェア25%

 

 

基本レベル(鮮度・クリンリネス・欠品・接客)の向上

 

 

青果で選ばれる店づくり

 

 

ヤオコーでしか買えない商品づくり

 

 

販売力アップ(単品量販、メニュー提案)

運営戦略

目標:店舗作業15%削減、既存店MH売上高の向上

 

 

カイゼンの定着・浸透・進化

 

 

新情報システムによる効果創出(業務の効率化・高度化)

 

 

デリカ・生鮮センター、新物流センターの機能活用

 

 

育成戦略

目標:働き甲斐の向上、労働環境の改善

 

 

採用・定着・教育の継続

 

 

主任中心のチームが輝くための教育・サポート体制確立

 

 

「考えが分かる」、「顔が見える」組織づくり

 

 

多様な人材が活躍できる職場づくり(ダイバーシティ)

出店・成長戦略

目標:5%成長の達成

 

 

新規出店(ドミナント出店)・計画的な改装の継続

 

 

エイヴイ業態のノウハウ習得、出店検討

 

 

Eコマース対応のモデルづくり

 

(注)「ヤオコーウェイ」とは、経営理念・経営方針をベースとし、ヤオコーの普遍的な価値観や考え方、それに基づく売場づくり・オペレーション・教育・利益確保を具現化する体系のこと。

 

(4) 会社の対処すべき課題 

① 人員不足への対応、働きやすい環境づくり

人材採用難の環境において、地域別の時給体系の見直し等による採用の強化を図る一方、機械化やIT化、自社センターをはじめとするアウトソーシングの効率的な活用、カイゼンモデルの水平展開拡大による作業効率化・省力化を継続的に進めております。また、社内教育体系の整備と働き方・働く意識の改革を継続的に進め、作業の効率化とともに長時間労働の削減に取組んでおります。

② 競合先に対する優位性の創出

今後、中・長期的に進む人口減少により、企業間の競争はより激化することが想定されます。お客さまに『ヤオコー』を選んでいただくために、特に基本の徹底と独自性の強化に取組んでおります。具体的には、スーパーマーケットとしての基本である品質やクリンリネス、接客レベルの向上と品切れ防止に取組む一方、当社の強みである味や鮮度・品質といった付加価値の高い商品開発や提案など「ミールソリューション」と、EDLP(常時低価格販売)を中心とした価格政策など「価格コンシャス」の充実に取組んでおります。

③ 大型投資による販売費及び一般管理費抑制と投資効果の創出

2018年3月期に稼働を開始したデリカ・生鮮センターの2期事業や熊谷物流センターをはじめ、基幹系情報システムの大規模な刷新、セルフ精算レジの導入など大型の投資を進める一方、その投資に対する効果創出のスピードアップと、業務効率化により人件費をはじめとするコスト削減に取組んでおります。

④ 消費税率の改正に伴う対応

2019年10月に予定される消費税率の引き上げについて、その前後に想定される生活者の消費行動の顕著な変化に対応してまいります。特に、これまでにない軽減税率制度の導入が予定されており、新制度に対応したPOSレジ機器への更新を進める一方、円滑な店舗運営の確保とともにお客さまに混乱を生じさせない体制をハード・ソフト両面で構築してまいります。

(注)「価格コンシャス」とは、お客さまが買いやすい値段、値頃(ねごろ)を常に意識して価格設定を行なうこと。

「セルフ精算レジ」とは、商品の登録をレジ係員が行ない、会計はお客さまに精算機で行なっていただくレジのこと。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価および財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因について主なものを記載しております。また、当社として必ずしも事業上のリスクと考えていない事項についても、投資家の投資判断上、あるいは当社の事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避および万が一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障を来さないよう努力してまいります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 景気動向等の影響について

当社グループが営む小売事業および当社が運営するショッピングセンターのテナント収入は景気や個人消費の動向、冷夏・暖冬等の気象状況の影響を受けます。個人消費低迷や異常気象は当社グループの売上高および業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 業界動向及び競合について

現在のスーパーマーケット業界は、消費の飽和状態に加えオーバーストア状況にあるものの、引き続き各社の積極的な新規出店が続いております。また、ドラッグストア、コンビニエンスストア等との業界垣根を越えた競争、ネット宅配等の新業態の進展など、限られたパイの奪い合いにより、企業間競争は更に激しさを増しております。こうしたなか、お客さまが当社のお店にロイヤリティを持っていただけるように、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を図り、競合他社などとの差別化を図っていく所存ですが、こうした競合は当社グループの売上高および業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 新規出店について

当社グループは、新規出店計画を実行中でありますが、今後の開発計画および建物等の建築工事の進捗状況によっては、計画しております一部の店につきまして、変更・修正を行なうことが予想されます。特に、東日本大震災復興工事や東京オリンピックの影響で、工事業者においても人手不足状態となっており、工期の遅れや建築単価の高騰などにより、当社グループの売上高および業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 商品の安全性について

当社グループは生鮮食品からドライ・加工食品、日配食品など食品中心に広範囲にわたって商品を扱っております。食品の安全性・衛生管理については、お客さまに安心してお買い物していただけるよう、トレーサビリティ(商品履歴の管理)、成分表示、衛生管理等を徹底し、品質管理および商品の表示に関する担当組織の強化を図り、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を徹底し、安全で衛生的な店づくりを心がけております。しかしながら、鳥インフルエンザの発生に見られますように、不可抗力な要因で、お客さまの食品に対する不安感から需要が減少し、当社グループの売上高および業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 個人情報の管理について

当社グループでは、ヤオコーカード会員情報など個人情報を保有しております。個人情報の管理につきましては、情報管理責任者を選任し、情報の保管等について社内ルールを設けるなど個人情報の保護に関する法律等に基づく保護措置を講じた上で、厳格な運用・管理を行なっておりますが、コンピューターシステムのトラブルや犯罪行為等により顧客情報が流出する可能性があり、その場合、当社グループの社会的信用が失われ、売上高および業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) システムトラブルによるリスクについて

当社グループは、通信ネットワークやコンピューターシステムを使用し、商品の調達や販売など多岐にわたるオペレーションを実施しております。システムの運用・管理には万全を期しておりますが、想定外の自然災害や事故等により設備に甚大な被害があった場合や、コンピューターウィルスの不正侵入又は従業員の過誤等によるシステム障害が発生した場合は、当社グループの売上高および業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 人材の確保について

当社グループにおいて更なる成長を実現するためには、優秀な人材の確保および育成が重要な課題となります。当社グループでは社員の配置転換、新卒および中途採用、外国人技能実習生の受け入れを行なうなど、人材の確保に注力しておりますが、今後、人材確保が予定どおり進まない場合、当社グループの売上高および業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 地震や台風等の災害、テロ活動等に関するリスクについて

当社グループの本社、物流センター、店舗所在地において、大地震や台風、大雪等の災害あるいは予期せぬ事故等が発生した場合、本社および店舗、流通網に物理的損害が生じ、営業活動が阻害される可能性があります。また、国内外を問わず、災害、事故、暴動、テロ活動、新型インフルエンザその他当社グループの仕入・流通網に影響する何らかの事故が発生した場合も同様に、営業活動が阻害され、売上高および業績に影響を及ぼす可能性があります。

特に、関東地方においては、首都圏直下型地震の発生が懸念されており、これにより店舗や流通網に支障が生じる可能性があります。

(9) 法令・制度の変更について

当社グループでは、各種法令・制度に十分留意のうえ事業活動を進めておりますが、新たな法令・制度の制定・導入を含む各種法令・制度の変更に対応するため、コスト負担が発生し、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行なっております。

当社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況
イ 財政状態
(資産)

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ10,691百万円増加し、224,315百万円となりました。これは主に、流動資産のその他に含まれている預け金、新規出店及び既存店の改装並びにサポートセンター(本社)移転等に係る投資により有形固定資産、新情報システムに係る投資により無形固定資産のその他に含まれているソフトウエアがそれぞれ増加したためであります。

(負債)

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,274百万円増加し、130,259百万円となりました。これは主に、借入金が減少したものの、流動負債のその他に含まれている未払消費税等、買掛金及び未払法人税等が増加したためであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ9,416百万円増加し、94,055百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したためであります。

 
ロ 経営成績

当連結会計年度における小売業を取り巻く経済環境は、多発した自然災害の影響を受けながらも、雇用・所得環境の改善を背景として緩やかな回復基調で推移いたしましたが、中国経済の失速リスクなど不確実な世界情勢に端を発する国内経済への影響が懸念されます。一方で、人手不足に伴う人件費の増加、原油価格上昇に伴う電気料金の高騰などの経営リスクが顕在化しているほか、ドラッグストアやネット通販など、事業領域・形態の多様化による業種・業態の枠を越えた競争はより熾烈となり、厳しい経営環境にありました。

このような経営環境の下、当社グループは「『豊かで楽しい食生活』を提案するグループとして、圧倒的なNo.1になること」を長期ビジョンとして掲げ、企業価値の創造と持続的な成長に向け取組んでおります。
 当社におきましては、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、当期からスタートした第9次中期経営計画では「『ヤオコーウェイ』の確立」をメインテーマに、「『チェーン』を強くする構造改革」、「商圏内シェアアップ(1km商圏シェアアップ)」を優先課題として、「商品・販売戦略」、「運営戦略」、「育成戦略」、「出店・成長戦略」の4つの戦略を柱に各々アクションプランを掲げ施策を推進しております。 

上記の結果、当連結会計年度における売上高は417,709百万円(前期比4.9%増)、営業利益は17,900百万円(同5.5%増)、経常利益は17,488百万円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,798百万円(同7.2%増)となりました。

なお、個別では30期連続の増収増益を達成しております。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ824百万円増加し、15,693百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は22,970百万円(前期比4,357百万円増)となりました。これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益及び減価償却費を計上したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は16,431百万円(前期比14,374百万円減)となりました。これは主に、店舗・旧サポートセンターの土地及び建物等の売却による収入があったものの、新サポートセンター建設・新規出店・既存店改装及び新情報システムに係る投資による支出があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は5,715百万円(前期の得られた資金は4,736百万円)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び配当金の支払によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、スーパーマーケット事業の単一セグメントであるため、部門別に販売及び仕入の状況を記載しております。

(販売実績)

部門別

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

売上高(百万円)

構成比(%)

売上高(百万円)

構成比(%)

前期比(%)

生鮮食品

141,284

35.5

147,621

35.3

104.5

デリカ食品

46,812

11.8

49,509

11.9

105.8

加工食品

110,403

27.7

116,415

27.9

105.5

日配食品

81,056

20.4

85,049

20.4

104.9

住居関連

16,107

4.0

16,605

4.0

103.1

専門店

2,565

0.6

2,507

0.6

97.8

合計

398,228

100.0

417,709

100.0

104.9

 

(注)1 総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(仕入実績)

部門別

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

仕入高(百万円)

構成比(%)

仕入高(百万円)

構成比(%)

前期比(%)

生鮮食品

103,744

35.5

108,372

35.4

104.5

デリカ食品

23,770

8.1

24,846

8.1

104.5

加工食品

88,509

30.3

93,063

30.4

105.2

日配食品

61,058

20.9

64,179

21.0

105.1

住居関連

12,575

4.3

13,048

4.3

103.8

専門店

2,293

0.8

2,243

0.7

97.8

合計

291,953

100.0

305,753

100.0

104.7

 

(注)1 上記の金額は、実際仕入額によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社経営陣は決算日における資産・負債の金額、並びに報告期間における収益・費用の金額のうち、見積りが必要となる事項につきましては、過去の実績、現在の状況を勘案して可能な限り正確な見積りを行なっておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これら見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ  経営成績の分析

当社におきましては、「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、当期からスタートした第9次中期経営計画では「『ヤオコーウェイ』の確立」をメインテーマに、「『チェーン』を強くする構造改革」、「商圏内シェアアップ(1km商圏シェアアップ)」を優先課題として、「商品・販売戦略」、「運営戦略」、「育成戦略」、「出店・成長戦略」の4つの戦略を柱に各々アクションプランを掲げ施策を推進しております。

[商品・販売戦略]

商品面につきましては、主に独自商品の開発と育成を軸にミールソリューションの充実に注力いたしました。特に、「Yes!YAOKO」(当社独自のプライベートブランド)及び「star select」(株式会社ライフコーポレーションとの共同開発プライベートブランド)をはじめ、国内外の新たな産地・供給元の開拓、原料調達から入り込んだ商品開発、直輸入商品の導入など、当社の独自化・差別化に繋がる品揃えを充実いたしました。
 販売面につきましては、店舗におけるお客さまへの提案・発信をベースに旬・主力商品の販売力強化に取組み、商品面と両輪で商品育成を進めるなど、商品・販売の両面において当社のマーチャンダイジングの独自性・優位性向上に注力いたしました。

一方で、あらゆる年代層やライフスタイルを重視するお客さまからの支持拡大を図るべく、価格コンシャス強化の一環としてEDLP(常時低価格販売)を拡充するとともに、会員数220万人を超える「ヤオコーカード」によるFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)を活用したマーケティング施策を展開いたしました。

[運営戦略]

店舗作業工程の見直しをベースとした生産性向上モデル(カイゼン)の水平展開を継続するとともに、セルフ精算レジ導入店舗の拡大、業務支援の根幹となる新基幹システムの稼働などIT・機器の活用による自動化、アウトソーシングによる業務効率化を重点的に推進いたしました。

また、デリカ・生鮮センターを活用して、高い商品価値水準の確保と併せ店舗の省力化・省人化を企図した商品の開発・導入を推進いたしました。

[育成戦略]

カイゼンと並行して、働き方に対する意識改革とともに労働環境を改善する取組みに注力いたしました。特に、新たに1月2日を休業日に設定し、正月に元日と2日の連続休暇を設けるなど、ワーク・ライフバランスの向上を図りました。また、「採用・定着・教育」のプロセス強化により採用したメンバーの定着を促進する一方、人材育成の基盤として社内に開設した「ヤオコー大学」を通して、入社1年目から5年目までの教育カリキュラムを体系的に展開し、社員のキャリアアップを推進しております。

なお、引き続き外国人技能実習生の受け入れを進めており、店舗及びデリカ・生鮮センターで活躍しております。

 

[出店・成長戦略]

新規出店として7月に作草部店(千葉県千葉市)、9月に小田原ダイナシティ店(神奈川県小田原市)、新浦安店(千葉県浦安市)、10月に北本中央店(埼玉県北本市)、2月に西大宮店(埼玉県さいたま市)、3月に久喜菖蒲店(埼玉県久喜市)の6店舗を開設するとともに、3店舗を閉鎖いたしました。また、既存店の活性化策として8店舗について大型改装を実施いたしました。

事業化4年目を迎えたネットスーパーは、5月に上福岡駒林店、3月に川越南古谷店にて開業し4店舗となりました。

 

前期に当社グループとなった株式会社エイヴイでは、「圧倒的な低価格」と「徹底したローコスト運営」を基本方針とし、その具現化を図る施策や取組みを鋭意進めております。店舗展開においては、9月に4年ぶりの新規出店となるエイビイ新鶴見店(神奈川県横浜市)を開設いたしました。

当社グループでは、引き続き当社とエイヴイそれぞれの長所・強みを活かしながら、グループ全体で商圏シェアを高めてまいります。

 

2019年3月31日現在の店舗数は、グループ全体で172店舗(ヤオコー161店舗、エイヴィ11店舗)となりました。

 

上記の結果、当連結会計年度における売上高は417,709百万円(前期比4.9%増)、営業利益は17,900百万円(同5.5%増)、経常利益は17,488百万円(同5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,798百万円(同7.2%増)となりました。

なお、個別では30期連続の増収増益を達成しております。

 

(注)「FSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)」とは、ロイヤルカスタマーの維持拡大を図るための販売促進に関するマーケティング政策のことで、ポイントカード等でお客さまの購買データを分析して、個々のお客さまに最も適した商品・サービスを提供すること。

 

ロ 目標とする経営指標に基づく経営成績等に関する分析

当社グループの目標とする経営指標につきましては、「お客さまの毎日の生活に密接に関連する分野」を担わせていただいている企業群であることから、安定的な利益率を確保しながら業容の伸長による利益の拡大を図り、売上高経常利益率4%以上の確保を目指しております。

上記、「イ 経営成績の分析」に記載しております戦略課題に取り組んだ結果、新規出店及び既存店売上高の伸長に寄与し、当連結会計年度における売上高は417,709百万円となりました。利益面につきましては、大型投資に伴う減価償却費の増加及び電気料単価の上昇に伴う水道光熱費の増加がありましたが、カイゼン及びデリカ・生鮮センターを活用した業務効率化、備品・消耗品を中心とした経費圧縮により、経常利益は17,488百万円となり、目標とする経営指標である売上高経常利益率4%を達成いたしました。

 

ハ 経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループが事業展開する食品スーパーマーケット事業においては、相次ぐ競合店舗の出店に加え、コンビニエンスストアやドラッグストアなど業種・業態の枠を越えた品揃えの拡大、ネット通販サービスとの競合が進展しております。熾烈な競争による厳しい経営環境の中、企業の淘汰や合従連衡など業界の再編の様相を呈しております。

一方、人手不足に伴う慢性的な人材採用難により、時給単価が上昇しております。今後、人材採用が逼迫した場合、人件費がさらに増加するリスクがあります。

これらは、当社の事業展開上のリスクとして、経営成績に重要な影響を与える要因であると認識しております。

 

 

ニ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、主として営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入により必要資金を調達しており、新規出店、既存店の改装等の設備資金及び店舗運営費用、販売費及び一般管理費等の運転資金需要に対応しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(連結子会社間の吸収合併)

当社は、2019年2月12日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社エイヴイを存続会社、同じく当社の連結子会社であるエイヴイ開発株式会社を消滅会社とする吸収合併を実施することを決議し、2019年2月21日付で両社は吸収合併契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 重要な後発事象」をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。