第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

当社は、創業の精神である「信用本位」「感謝報恩」「よろこびのあきない」を基本理念と位置づけております。

この精神を原点に、宗教用具関連事業を通じて、「心の平和と生きる力」を実現することを当社の使命と捉え、そのために必要なサービスや商品のきめ細やかな提供と、様々な価値観の変化を先取りした柔軟な提案を追求してまいります。それとともに、これまで長年取り組んできた「供養」の領域をさらに掘り下げて、お客様の抱えているお悩みやお困りごとを解消する商品・サービスを提供することで、お客様の『心豊かな生活(ピースフルライフ)』を支援する企業を目指してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、仏壇仏具・墓石・屋内墓苑の販売を中心とする事業強化により、主にROA、売上高伸張率、自己資本比率を主要な経営指標の目標とし、各指標の向上を目指しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社は、「仏壇仏具事業」「墓石事業」「屋内墓苑事業」を宗教用具関連事業の中核と位置づけ、各事業が連動して顧客創造を進めることで、相乗効果を図ってまいります。

「仏壇仏具事業」については、さまざまなお客様のニーズにお応えできる当社オリジナルの商品開発に取り組んでまいります。また、当社に来店された多くのお客様は、大切な誰かを亡くされて来店されます。そのお客様の気持ちに寄り添い、お客様の期待に応えられるような『最上のおもてなし』を提供できる人材になるために人材教育を継続して実施してまいります。

店舗施策については、より多くのお客様に心豊かな生活を送れるように、顧客接点が見込める立地や店舗形態(ショッピングセンターや百貨店など)の検討を行ない、新規出店や移転、統廃合などを推し進めてまいります。

「墓石事業」と「屋内墓苑事業」を含めた遺骨収蔵に関する事業については、近年人気のある「樹木葬」において、当社で開発の企画提案と受託販売を進めるとともに、「合葬墓・海洋葬」など多様なニーズに対応できるよう体制づくりも目指してまいります。

また、「飲食・食品・雑貨事業」では、上記の宗教用具関連事業とは別の供養にとらわれずに日常の「祈り・願い・感謝」を「食」を通して提案し、新たな顧客接点の増加を目指してまいります。

今後はなお一層変化するお客様のニーズに対応した商品・サービスの提供とともに、「供養」の枠組みにとらわれず、日常の「祈り・願い・感謝」の提案を拡大し、「手を合わせる機会」を創造してまいります。

当社は、2023年3月期から新たな3ヵ年の中期経営計画が始まりました。中期経営計画では『売り切り型からの脱却』と『手を合わせる機会の創造』をテーマに、ご供養の領域でお客様に安心・安全な商品を提供することに加えて、ご供養以外の領域においても商品・サービスを開発・提供してまいります。さらに既存商品をお求めになった後も、当社とお客様の関係性を継続できるような仕組みを検討・実験し、全店展開を推し進めてまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社が事業を展開する宗教用具関連業界を取り巻く環境は、お客様の生活様式や価値観の多様化によって購入商品の小型化・簡素化の傾向が継続し、それに伴う単価下落の傾向などが継続しております。一方で当社が対象とするお客様はご家族様を亡くされた方が中心となりますので、当社の商圏内における死亡者数が市場を形成していると考えておりますが、お客様のなかには伝統的形式に縛られない「自分らしい」供養のあり方を求める方や、おひとり様なのでそもそも用意しないという方が一定数いらっしゃることが想定されます。そのため、死亡者数が増加しても市場規模が単純に拡大しないものと認識しており、前述のような価値観を持ったお客様のインサイトの把握とこれまでにない商品・サービスの開発・提案が課題となっております。また、近年は新型コロナウイルス感染症の流行により、お客様の購買行動が情報入手方法も含めて大きく変化しております。

このような環境変化のなか、当社は顧客接点の更なる拡大を目的に、WEBの世界におけるプレゼンスを獲得するためにデジタル領域の課題を重点的に設定し、推進してまいります。具体的には、WEBサイトの強化(SEO、デジタルマーケティング、SNS活用など)と、ECモールの強化(モールごとの販売促進策、商品説明を充実させるなどのページ改善)を引き続き行なっていくことで、WEBと営業店を合わせて顧客接点を拡大させ、集客を高めてまいります。

事業別の課題としては、仏壇・仏具事業については、LIVE-ingコレクションを中心とした品揃え、競合対策商品などの投入によって、競合他社と差別化・対抗していくとともに、富裕層のお客様に提案できる高価格帯の商品品揃えも充実させ、お仏壇の単価維持・向上を図ってまいります。また、お客様への『最上のおもてなし』を実践するために、社員への販売教育を継続課題として実施してまいります。

当社の墓石事業及び屋内墓苑事業に重要な影響を及ぼすご遺骨供養に関する動向としては、墓石事業に関わる好条件の墓地の不足が挙げられます。これは、引き続き都市部を中心に霊園開発に関する規制の強化を背景に、お客様のニーズを満たす霊園が不足している状況であり、条件の良い墓地の確保が課題となっております。開発情報の早期入手や参入のための交渉など、業界関係者とのコミュニケーション、関係作りが必要となります。また直近の数年においては、樹木葬という新たな選択肢がお客様からの支持を集めております。樹木葬は、墓石の代わりに樹木を墓標としてご遺骨を地中に埋葬するスタイルですが、通常の墓石と比較して価格がリーズナブルであるため、新しくお墓を検討されるお客様からの要望が増加しております。当社は「樹木葬」の開発の企画提案を始めとして、商圏内で受託販売可能な樹木葬墓地の確保を重要な課題とし、営業部門を中心にスピード感を持って推進してまいります。さらに、2010年代から増加し、当社も積極的に販売業務を受託してきた屋内墓苑事業については、競合施設の開苑などで、依然として供給が需要を上回っている状況であり、各施設の特色を生かしたイベントを開催するなど、差別化が課題となっております。

飲食業界においては、新型コロナウイルス感染症の流行、物価高騰による食材及び商品仕入価格の上昇、水道光熱費、物流費の増加などで、厳しい状況が継続していると認識しており、当社が運営している「田ノ実」についても、収益性の改善が求められることから、これらの影響を最小化することが課題となります。新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことから、今後はお客様の動きが活発になることが期待できますが、新規顧客の獲得やリピート顧客の確保を目指し、飲食メニューの新規投入やMDの強化を行なっていくとともに、粗利益率の向上を目指した活動を継続してまいります。また、2022年10月からはせがわの店舗において法事シーンを中心とした田ノ実の法事ギフトの取扱いを開始しており、全店での販売を強化してまいります。

新たな事業の確立を目指し、活動をスタートしているピースフルライフサポート事業については、各事業所において、ご供養以外の領域でのお困りごとをヒアリングし、一部地域で実験的に相談対応やサービスを提供することからスタートしております。ヒアリング及び実験の結果、当社の商品・サービスを提供したお客様は同時期に様々なお困りごとを抱えていることが判りました。具体的には、相続に関することや、遺品整理、不動産整理などです。現時点では、提携企業にお客様を取り次ぐ形でサービスを提供しておりますが、お客様のニーズをより広く、深く把握していくことで、当社として独自に提供できる商品・サービスを検討してまいります。

全社的な課題としては、サステナビリティとDXに関する課題、さらに組織運営上の課題が対処すべき課題であると認識しております。サステナビリティについては、2023年3月24日に公表したサステナビリティ基本方針に基づき、4つの重要課題を特定いたしました。今後は2023年4月1日付で新たに設置するサステナビリティ委員会にて、具体的な取組み内容や担当部署を決定し、進捗状況を定期的にモニタリングしてまいります。DXに関しては、人材の確保が困難になるなか、生産性を高めるためにデジタルツールの活用による業務効率の向上が課題となると考えております。それによって生み出された人員は、イノベーションを生み出す企画創造のための人材として活用していく必要があると認識しております。組織運営上の課題としては、多様な価値観やライフステージに合わせた働き方やキャリア形成、人材育成が実現できる新しい人材マネジメント体系の構築や、新しいチャレンジが自律的・積極的に行なわれるような組織風土の醸成などが課題であると考え、そのような活動を支援してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ基本方針

私たちは、創業の精神に基づく持続的な企業活動を通じて、お客様、社員、社会、自然をはじめとしたあらゆるご縁への感謝の想いを体現し、歴史ある日本文化を伝承することで、ともに調和し、輝きあい、喜びあえる世界を実現してまいります。

 

(2) 重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)

当社は、各部門から提出されたサステナビリティに係る取組課題(272個)について、サステナビリティ基本方針との親和性、社会問題解決への貢献度、当社利益へのインパクト、取組の継続性といった基準で検証し、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)として4つの重要課題と8つのテーマを選定しております。

重要課題

テーマ

心豊かな生活を支援するための

サービスや商品の提供と創出

市場シェアの拡大

新市場の創造

デジタル領域の強化

自然に配慮した企業活動

原材料に配慮した商品開発

省エネ・省資源の取組み

日本文化の伝承

日本の精神文化の承継

日本の伝統文化・技術の継承

多様な人材が活躍できる職場づくり

人的資本・多様性に関する取組み

 

(3) ガバナンス

当社のガバナンス体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由 イ 会社の機関・内部統制の関係」に記載のとおりであります。

また、当社は、サステナビリティに係る取組を次のとおり実行します。

① 各部門は、サステナビリティに係る取組状況を3ヵ月に1回の頻度でサステナビリティ委員会に報告します。

② サステナビリティ委員会は、各部門のサステナビリティに係る取組状況をモニタリングし、必要に応じて各部門に指示を出します。

③ サステナビリティ委員会は、全社のサステナビリティに係る取組状況を半年に1回の頻度で取締役会に報告します。

④ 取締役会は、全社のサステナビリティの取組状況を監督し、必要に応じてサステナビリティ委員会に是正を勧告します。

 

(4) 戦略

今後当社は、上記の重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)に関する具体的な施策や担当部門についてサステナビリティ委員会で協議・決定し、取組みを推進してまいります。

また、当社における人材の多様性の確保を含む人材育成方針及び社内環境整備方針は次のとおりであります。

① 人材育成方針

当社は、会社を「人間形成の場」と考えています。

従業員一人ひとりが、当社におけるあらゆるご縁を通じて専門的な教養やスキルを身につけながら「個の力」を高めること、自主性・自律性を発揮し「自己」を確立すること、これらのプロセスにおいて、創業以来脈々と育まれ引き継がれてきた「敬い・感謝・礼儀を重んじる”和”の企業文化」に包まれながら様々な経験を積み重ねることで、日本の心に根差した奥深い精神性を養うことが当社の人材育成の本質です。このような人材育成の本質を根幹に据え、従業員と会社が協調し互いに役割を果たしながら人材育成を推進してまいります。

 

② 社内環境整備方針

当社では、従業員一人ひとりが「個の力」を発揮していくために「健康」が欠かせない要素と考えております。適切な労働環境の提供、健康管理の支援、メンタルヘルス対策の実施などを通じて従業員一人ひとりの心身の健康保持増進に努めてまいります。

一方で、当社では、「個の力」を「組織の力」に昇華させていくために「多様性」が欠かせない要素と考えております。従業員が自主的・自律的に「多様なキャリア」・「多様な勤務体系」・「多様な勤務場所」を選択できるインフラ・仕組みや、多様性が交わる機会(組織横断や他社共同のプロジェクトやワークショップ)などを従業員に提供し、表層的(年齢・性別など)・深層的(価値観・経験など)の両面から多様な属性を持つ従業員が働きやすく活躍できる環境を整備してまいります。

そして、これらの社内環境整備の実施を背景として、多様な属性を持つ従業員の雇用と活用を進めてまいります。

 

(5) リスク管理

投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクは、「3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、サステナビリティ関連のリスク及び機会について、その影響度や発生頻度の検証等は実施できておりませんので、今後サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別評価し、管理するための体制の構築を検討してまいります。

 

(6) 指標及び目標

上記「(4) 戦略」に記載のとおり、今後当社は、重要なサステナビリティ項目(マテリアリティ)に関する具体的な施策や担当部門についてサステナビリティ委員会で協議・決定いたしますが、併せて重視する指標及び達成目標についても協議・決定してまいります。

また、当社では、上記「(4) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材育成方針及び社内環境整備方針に基づき、次のような取組、指標、目標を掲げております。なお、当事業年度の実績は次のとおりであります。

① 人材育成方針に基づく取組、指標、目標、実績

当社では、専門的な知識・教養を身につけることが従業員の「個の力」を高めるものと考えております。

イ.専門的な知識を身につける当社独自の社内資格プログラムの実施

■内容:階層ごとの対象者に対する社内資格(ベーシック資格・販売資格)の講座及び試験の実施

■指標:社内資格の取得率

■目標:ベーシック資格 取得率100%、販売資格 取得率90%

■実績:ベーシック資格 取得率98.5%、販売資格 取得率82.1%

(注)「累計取得者人数÷受験資格を有する累計対象者人数×100」で算出しております。

ロ.専門的な教養を身につける当社独自の理念教育の実施

■内容:「経営理念(創業の精神)」への理解を深め実践につなげる社内研修・プログラムの実施

■指標:社内研修・プログラムの実施回数

■目標:-(毎事業年度、選抜基準を設定し、その規模により実施回数を設定)

■実績:2022年6月・11月の計2回実施(受講者18名)

(注)現在は課長職以上の選抜者を対象としており、当事業年度までの累計受講者人数は41人となっております。

② 社内環境整備方針に基づく取り組み、指標、目標、実績

イ.「健康」の維持増進に向けた取組みの一環としての休暇取得の推進

■指標:年間有給休暇取得率

■目標:年間有給休暇取得率 70.0%

■実績:年間有給休暇取得率 59.3%

(注)1 「全雇用者の有給取得日数計÷全雇用者の有給付与日数計×100」で算出しております。

2 有給取得日数には、前事業年度有給休暇の繰越分を取得した分も含めております。

3 付与日数には、前事業年度繰越分は含めておりません。

ロ.「多様性」の確保に向けた取組みの一環としての女性の活躍の場の拡大

■指標:係長職(店長・所長)に占める女性従業員の比率

■目標:2025年3月31日までに30%

■実績:16.3%(当事業年度末時点)

(注)「係長職に占める女性の人数÷係長職総人数×100」で算出しております。

 

なお、上記指標・目標とは別に、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異につきましては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載のとおりであります。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項につきましては、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) お客様の供養に対する価値観の変化について

お客様の生活様式や価値観の変化に伴って、従来の概念に捉われない供養へのニーズが高まっております。この大きな変化の一部として、既存販売商品における小型化・低価格化は一段と進行しており、また、屋内墓苑や合葬墓・海洋葬・樹木葬等の新しい商品・サービスへのニーズの高まりもみられます。

当社は、取扱い商品・サービスの見直しや拡充及び新業態への取組み等の対応を図っておりますが、このようなお客様の意識の変化が、当社の今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 自然災害・事故・感染症等の発生について

当社の主要な営業拠点及び商品流通拠点は、首都圏を中心とした関東地域に集中しているため、大規模な地震、台風といった自然災害、事故、感染症等により流通経路や店舗設備が被害を受けた場合には、商品の調達や販売に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の品質基準に適合する商品を製造しうる工場を育成するにはある程度の年月を要するため、これらの工場が自然災害・事故・感染症等により短期間で甚大な被害を受けた場合には、価格・品質競争力のある商品の充分量の調達が困難となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 海外における社会情勢の変化について

当社が販売する商品の大半は、中国等アジア各国からの輸入によるものであります。

また、仏壇に使用する木材や、墓石に使用する石材等の原材料等は、海外協力工場に集約され、商品の生産が行なわれております。

このため、海外の政治情勢や経済環境等の変化により、原材料価格及び輸送費等の急激な高騰や著しい円安の影響、あるいは一部の部材についての供給の滞り、代替材の調達先が確保できない、商品の製作・出荷ができない場合には、商品の利益率の悪化や機会損失の発生により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 優良な霊園・墓所の確保について

墓石売上確保のためには霊園・墓所を確保することが重要となりますが、お客様の要望は、より生活圏に近く立地の良い霊園を求める傾向が強くなっております。

しかしながら、地方自治体の霊園開発規制強化や開発業者と近隣住民とのトラブル等により、宗教法人による霊園の新規開発は従来に比べて困難な状況となっております。将来に向けて、優良な霊園や墓所が充分確保できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 建墓権取得に係る営業保証金の評価について

優良な霊園・墓所の確保のために、当社は主に霊園開発計画の段階で、霊園の経営主体(宗教法人等)に建墓権(墓石を販売する権利)取得のための営業保証金を差入れております。営業保証金は、当社と宗教法人等との「墓地販売業務提携契約」に基づく、建墓権取得を目的としての墓地永代使用権販売受託業務のために差入れた金銭の返還請求債権で、墓石の販売権が付随した複合的な性格を持っている債権であります。差入れた営業保証金は、当社と墓石販売契約を締結する顧客が霊園の経営主体に永代使用料(墓地を使用する権利料)を支払った後、霊園の経営主体から返還されます。

建墓権取得にあたっては、開発計画の頓挫や開園後の販売不振等の事業リスクの回避を充分検討したうえで営業保証金の差入れを行なっておりますが、霊園の経営は地方自治体の経営主体に対する許可制であることから、開園の不許可や許可の取消しが生じるなど、当初の想定外の事態が発生する可能性があります。また、開園済みの霊園に対する営業保証金については、顧客の動向や霊園ごとの環境変化により回収までに長期を要する可能性があります。その結果、営業保証金の一部又は全部の回収が困難と判断される場合には、貸倒引当金を計上するなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 屋内墓苑受託販売物件の販売保証について

屋内墓苑の受託販売では宗教法人と販売業務委託契約を締結する際、納骨堂経営の安定化を目的として、販売保証を行なっております。

販売保証とは、当社が宗教法人に対して一定の計算期間ごとに受託販売目標金額を保証する契約であり、受託販売金額が計算期間内の販売保証金額に満たない場合には、不足額を保証金として宗教法人へ預託することとなります。なお、預託した保証金は、受託販売金額が販売保証金額を上回った場合等、将来的には宗教法人から当社へ返還されるものであります。

このため、今後の販売動向によっては、資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。

なお、販売保証の状況につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。

 

(7) 減損会計について

当社は、店舗、本社において設備等を保有しており、減損会計を適用しております。店舗の収益性が悪化した場合や保有資産の市場価格等が著しく下落した場合は、減損損失を計上する可能性があります。その場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 店舗設備投資について

当社は130店舗の直営小売店舗を展開しております。そのため、経営効率の改善のための店舗移転や老朽化・陳腐化した店舗の改装投資等の店舗戦略により、固定資産の除却損等の損失が発生する可能性があります。

 

(9) 店舗賃借と差入保証金について

当社が展開する店舗の大部分が賃借物件であります。賃借期間は賃貸人との合意により更新いたしますが、賃貸人側の事由により賃借契約を解約される可能性があります。

また、賃貸人に対して保証金を差入れておりますが、倒産その他の賃貸人に生じた事由により一部回収不能になる可能性があります。

 

(10) 売上高の季節的変動について

当社の売上高は季節性が高く、お盆と秋のお彼岸を迎える第2四半期(7月から9月まで)と、春のお彼岸を迎える第4四半期(1月から3月まで)の売上高が他の四半期に比べて高くなる傾向があります。

 

(11) 店舗の衛生管理について

食品衛生とは安全・安心な商品をお客様に提供することであり、店舗では食材の取扱い及び衛生管理を実施するとともに、清潔な店作りに注力しております。しかしながら、万一、食中毒等の重大な衛生上の問題が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 顧客情報の漏洩について

当社では多くの顧客情報・個人情報を取り扱っております。顧客情報・個人情報の取扱いについての諸規程を整備するとともに、情報システムのセキュリティ体制を構築し、それらを全社に周知することにより、顧客情報・個人情報の漏洩を防ぐ対策を講じておりますが、不測の事態等により顧客情報・個人情報が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用の低下や損害賠償請求の発生等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、前事業年度は連結財務諸表を作成しておりましたが、当事業年度は個別財務諸表のみを作成しております。したがって、以下の前期比較につきましては、前事業年度の個別財務諸表との比較を記載しております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による制限が緩和され、ウィズコロナのもとで、各種政策の効果もあって、社会経済活動正常化に向けた動きがみられました。一方で、継続して不安定なウクライナ情勢の長期化などによる不透明感がみられるなかで、原油などのエネルギー資源や輸入原材料価格の上昇及び世界的な金融引締めなどが続くなど、今後の経済環境の見通しは不透明度が継続しております。個人消費については一部の持ち直しの動きがみられるものの、物価の上昇により足踏みがみられるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。

宗教用具関連業界においては、核家族化や生活様式や価値観の多様化による購入商品の小型化・簡素化、さらにはそれに伴う単価下落の傾向などが継続しております。さらに、原材料の逼迫と輸送費などの価格高騰もあり厳しい状況が続いております。加えて、コロナ禍の影響で安心・安全にお求めになりたいと思うお客様心理がはたらき、事前に情報を収集してその結果ECで購入する方が増えていることから、販売方法の見直しが求められております。

当社はこのような情勢のなか、仏壇仏具事業に関しては、お客様の変化に対応するために新商品の開発と商品の投入を実施してまいりました。墓石事業に関しては、屋内墓苑事業を含むご遺骨供養に対する多様なニーズに対応できることを目的に活動してまいりました。

 

イ 財政状態

当事業年度末における資産合計は、季節商品の仕入時期を前倒ししたことなどにより商品が5億97百万円及び販売保証契約に基づく預託により販売保証金が5億14百万円それぞれ増加したものの、現金及び預金が8億38百万円、墓石販売に伴う営業保証金の回収等により営業保証金が2億80百万円及び減価償却によりリース資産(有形固定資産及び無形固定資産)が83百万円それぞれ減少したことなどにより、前事業年度末に比べて1億11百万円減少し、182億18百万円となりました。

当事業年度末における負債合計は、季節商品の仕入などにより買掛金が3億22百万円増加したものの、借入の返済により長期借入金(1年内返済予定を含む)が13億83百万円及び受注残高が減少したことにより契約負債が1億11百万円減少したことなどにより、前事業年度末に比べて11億87百万円減少し、72億73百万円となりました。

当事業年度末における純資産合計は、主に当期純利益11億54百万円を計上し利益剰余金が10億30百万円増加したことなどにより、前事業年度末に比べて10億75百万円増加し、109億45百万円となりました。

当社は、自己資本比率を主要な経営指標の目標とし、財務体質の強化に取り組んでおります。

当事業年度末においては、借入の返済により長期借入金(1年内返済予定を含む)が減少したこと及び利益剰余金が増加したことなどにより、自己資本比率は60.1%(前事業年度末は53.8%)となりました。

 

ロ 経営成績

当事業年度の経営成績は、売上高は216億8百万円(前期比9.6%増)となりました。

営業利益は17億69百万円(前期比33.3%増)、経常利益は17億73百万円(前期比42.3%増)、当期純利益は11億54百万円(前期比65.5%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

当社は、「仏壇仏具・墓石」、「屋内墓苑」及び「飲食・食品・雑貨」を報告セグメントとしております。

<仏壇仏具・墓石>

仏壇仏具については、東日本地区と西日本地区ともに、販売基数が増加したことにより、売上高は、154億3百万円となりました。販売促進活動については、前事業年度からの引き続きで、地域特性に合わせた新聞折込チラシを増加させたことに加えて、来店される前にWEBで情報収集をされる方に向けたリスティング広告やディスプレイ広告を積極的に行なってまいりました。さらに、2021年12月にリニューアルしたホームページの商品の掲載と商品説明を充実させたことと、前事業年度より導入した来店予約システムを活用したことで、お客様に安心してご来店いただけるように努めてまいりました。2022年12月には、公式LINEアカウントを開設いたしました。LINEアカウントでは、お買い得情報やお役立ち情報の配信など、お客様にとって手軽なコミュニケーションを図っていくことで、営業店やオンラインストアへ誘致し、初回購買いただくことを目指しております。

販売単価の向上については、2022年6月18日より販売開始した「薄院」や徳島銘木仏壇などの高単価商品、高級仏像・仏具の提案及び販売を推進してまいりました。

<墓石>

墓石については、仏壇同様に東日本地区と西日本地区ともに、販売基数が増加したことと販売単価が向上したことにより、売上高は、46億14百万円となりました。墓石の販売促進活動についても、WEB広告を積極的に行ないました。また、2022年4月から永代供養付墓所やペットと一緒に埋葬できる墓地など、様々なタイプの墓所から選べる霊園(埼玉県蓮田市)と2022年9月からお客様のニーズに対応できる多彩な永代供養墓がある霊園(東京都国立市)が、新規に受託販売開始されております。それに加えて、近年注目されている樹木葬の開発の企画提案と受託販売を当事業年度からは、東京や茨城でも行なってまいりました。

<屋内墓苑>

屋内墓苑については、年末に向けて新聞折込チラシやDMに加えリスティング広告の販売促進活動を積極的に行なった結果、売上高は5億70百万円となりました。

今後も墓石販売とともに、ご遺骨供養において利便性や機能性を求められるお客様のニーズに応えられるよう事業を展開してまいります。

<飲食・食品・雑貨>

飲食・食品・雑貨については、売上高は1億11百万円となりました。

以前より実験導入していた田ノ実の法事ギフトを2022年10月より全店にて販売を開始しております。2023年3月からは商品ラインナップを追加して、お客様のニーズに応えられるように展開しております。

<その他>

その他については、売上高は9億8百万円となりました。

 

なお、当社の報告セグメント別売上高は次のとおりであります。

(報告セグメント別売上高の構成比)

報告セグメント

等の名称

区分

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

金額

構成比

(百万円)

(%)

報告セグメント

仏壇仏具

墓石

東日本

仏壇仏具

12,275

56.8

墓石

3,833

17.7

 

16,108

74.5

西日本

仏壇仏具

3,128

14.5

墓石

781

3.6

 

3,909

18.1

仏壇仏具

15,403

71.3

墓石

4,614

21.3

 

20,018

92.6

屋内墓苑

570

2.7

飲食・食品・雑貨

111

0.5

その他

908

4.2

合計

21,608

100.0

(注)前事業年度は連結財務諸表を作成しておりましたが、当事業年度は個別財務諸表のみを作成しております。したがって、前事業年度の記載はしておりません。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当社は、当事業年度より非連結決算へ移行したことから、キャッシュ・フローの状況について、前事業年度との比較は行なっておりません。

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、28億78百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は10億36百万円となりました。

これは主に、売上債権の増加額74百万円、棚卸資産の増加額5億90百万円、契約負債の減少額1億12百万円及び法人税等の支払額5億25百万円などの減少要因があったものの、税引前当期純利益17億25百万円に加え、減価償却費2億8百万円及び仕入債務の増加額3億11百万円などの増加要因があったためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は3億13百万円となりました。

これは主に、墓石販売等に伴う営業保証金の回収の純額2億90百万円(回収7億52百万円-支出4億62百万円)などの増加要因があったものの、販売保証金の支出5億49百万円などの減少要因があったためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は15億98百万円となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出13億83百万円及び配当金の支払額1億22百万円などの減少要因があったためであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

前事業年度は連結財務諸表を作成しておりましたが、当事業年度は個別財務諸表のみを作成しております。したがって、前事業年度との比較は行なっておりません。

 

イ 生産実績

生産実績については、当社の業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。

 

ロ 商品仕入実績

当事業年度の商品仕入実績は、次のとおりであります。

事業の名称

金額(千円)

宗教用具関連事業

8,373,885

飲食・食品・雑貨事業

103,709

合計

8,477,595

(注)金額は、仕入価格によっております。

 

ハ 受注実績

受注実績については、当社の業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。

 

ニ 販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

仏壇仏具・墓石

20,018,079

屋内墓苑

570,575

飲食・食品・雑貨

111,173

報告セグメント計

20,699,828

その他

908,275

合計

21,608,103

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ 経営成績等

a 財政状態

当事業年度末の財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 イ 財政状態」に記載のとおりであります。

 

b 経営成績

仏壇仏具事業においては、より多くの方に当社のことを認知・想起していただくために、スマートフォンをはじめとしたWEBでの情報収集をするお客様に向けてWEB広告を中心に行なってまいりました。WEB広告では、リスティング広告以外にもディスプレイ広告やLINE広告など多様な方法で、顧客接点の増加に努めてまいりました。また、当社の知名度を牽引している『しあわせ少女 ゆうかちゃん』を起用したTVCMや新聞折込チラシは、まだまだ当社で購入を検討されているお客様には一定の効果があると認識しており、こちらも引き続き積極的に実施してまいりました。今後も引き続き、WEB広告を中心にTVCMや新聞折込チラシを併用しながら最大の効果を発揮できるように、実験・検証をしてまいります。

今後も引き続き、市場全体に当社をアピールし、かつ地域に合わせた営業戦略を実行し、さまざまなお客様のニーズに応えられるよう販売促進・商品の品揃えなどを積極的に行なってまいります。

ご遺骨の供養を検討されるお客様に対して、墓石及び屋内墓苑の従来からのラインナップに、近年関心が高まっている多種多様な埋葬ニーズ(樹木葬・合葬墓・海洋葬など)も加えた遺骨供養に関するトータルソリューションの提案を積極的に展開してまいります。ご遺骨供養の方法については、多様化の傾向は今後も継続するものと考えておりますが、人々の宗教的慣習からくる埋葬に対するイメージは、従来から大きく変わらないため、新しい形態についても一定の正当性と様式を守った形で提供していく必要があると考えており、開発・販売の際は留意してまいります。

店舗施策については、新型コロナウイルス感染症の流行でとまっていた改装を3店舗実施し、魅力ある店舗づくりを推し進めてまいりました。お客様の生活様式や価値観に適合した店舗づくりは、重要な課題であり、今後も引き続き商品開発や商品の品揃えの見直しと合わせて相乗効果を生み出すことができるように実行してまいります。

今後もお客様の価値観や生活様式の変化が進む環境のなか、供養に関連する全ての事業分野において、新しい商品・サービスの開発及びアソートメントの見直しに取り組んでまいります。

 

このように、各事業において施策を推進した結果、売上高は216億8百万円(前期比9.6%増)となりました。また、営業利益は17億69百万円(前期比33.3%増)、経常利益は17億73百万円(前期比42.3%増)、当期純利益は11億54百万円(前期比65.5%増)となりました。

 

ロ 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、新型コロナウイルス感染症の流行により安心・安全に購入するために、事前にある程度の情報を調べて来店されたり、ECサイトで購入されたり、検討するお店の数を厳選するなど、お客様の購買活動の変化が変わったと認識しております。

このようにお客様の価値観の変化への対応に遅れが発生した場合、販売数量の減少によって、業績悪化の可能性があります。

このような状況に陥らないために、当社は一人でも多くのお客様のお役に立てるように、お客様のニーズを把握・分析し、提供できるように取り組みを行なってまいります。

 

ハ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、仏壇仏具・墓石・屋内墓苑の販売を中心とする事業強化により、主にROA、売上高伸張率、自己資本比率を主要な経営指標の目標とし、各指標の向上を目指しております。

各指標の進捗状況は次のとおりであります。

回次

第55期

第56期

第57期

決算年月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

ROA

(%)

0.8

3.9

6.3

売上高伸張率

(%)

99.5

110.8

109.6

自己資本比率

(%)

52.0

53.8

60.1

 

ニ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

仏壇仏具については、西日本地区については、販売基数が増加したことにより売上高は31億28百万円となりました。東日本地区については、販売基数が増加したことと販売単価が向上したことにより売上高は122億75百万円となりました。その結果、仏壇仏具事業の売上高は154億3百万円となりました。

墓石については、東日本地区と西日本地区ともに、販売基数が増加したことと販売単価が向上したことにより売上高は46億14百万円となりました。

当事業年度は、当社の商圏内における死亡者数が前年に対して伸張しているため、より多くのお客様に来店していただけるようにWEB広告を中心にTVCMや新聞折込チラシなど積極的に販売促進活動を行ないました。また、2021年12月にリニューアルした公式ホームページの商品掲載の情報をさらに充実したり、来店予約システムを導入したことで、お客様が安心・安全で来店されるため販売基数を増加することができました。販売単価については、2022年6月18日より販売開始した「薄院」や徳島銘木仏壇などの高単価商品、高級仏像・仏具の提案及び新たな手元供養商品を提案することで、販売単価の向上・維持に努めてまいりました。

墓石については、多種多様な埋葬ニーズ(樹木葬・合葬墓・海洋葬など)も加えた遺骨供養に関するトータルソリューションを対応できるように展開してまいりました。特にそのなかでも、人気がある樹木葬については、当社が開発の企画提案と受託販売をしてまいりました。

これらの結果、仏壇仏具及び墓石を合わせた全体での売上高は200億18百万円、セグメント利益は19億32百万円となりました。

仏壇仏具・墓石におけるセグメント資産は、東日本地区において79億39百万円となり、西日本地区においても20億5百万円となりました。

屋内墓苑については、新型コロナウイルス感染症の影響が他の事業と比較しても大きいものの、当事業年度に関しては、死亡者数が増加したことと新型コロナウイルス感染症への対策・対応が浸透したため来苑客数が伸びた結果、売上高は5億70百万円、セグメント利益は1億75百万円となりました。

屋内墓苑におけるセグメント資産は32億43百万円となりました。

飲食・食品・雑貨については、2022年10月より全店展開した田ノ実の法事ギフト販売が寄与した結果、売上高は1億11百万円、セグメント損失は68百万円、セグメント資産は17百万円となりました。

その他については、売上高は9億8百万円、セグメント損失は39百万円、セグメント資産は1億90百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

イ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

ロ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a 資金需要

当社の運転資金需要のうち主なものは、商品仕入代金の支払資金のほか、人件費及び販売促進費等の販売費及び一般管理費であります。

投資を目的とした資金需要のうち主なものは、早期に収益を上げられる店舗モデルを展開するための新規出店、店舗移転、既存店舗の改装等に係る設備投資や、墓石販売に伴う建墓権取得のための営業保証金の差入れ及び屋内墓苑販売業務委託契約に伴う販売保証金の預託等によるものであります。

 

b 財政政策

当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または銀行借入により資金調達することとしております。

このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金につきましては短期借入金により調達することとしており、設備投資、営業保証金(建墓権)及び販売保証金に係る資金につきましては長期借入金(原則として5年以内)により調達することとしております。

また、運転資金の効率的な調達を行なうため取引銀行5行と当座貸越契約(当座貸越極度額合計30億円)を締結しております。

なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は29億2百万円、有利子負債依存度は15.9%となっております。

 

 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

財務諸表の作成にあたりましては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行なわれている部分があり、過去の実績や現在の状況等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行なっております。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、見積り特有の不確実性により、翌事業年度の財政状態及び経営成績に重要な影響が及ぶ可能性があるものとして、営業保証金の評価及び店舗固定資産の減損について「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

その他の会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(棚卸資産の評価)

当社の棚卸資産の評価につきましては、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価損を計上しております。今後、市場状況の悪化により収益性の低下の事実を新たに反映する必要が生じた場合、棚卸資産の評価損を計上する可能性があります。

 

(繰延税金資産の回収可能性の評価)

繰延税金資産の回収可能性の判断につきましては、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、将来において当社を取り巻く環境に大きな変化があった場合など、その見積額が変動した場合は、繰延税金資産の回収可能性が変動し、繰延税金資産の取崩又は追加計上の可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1) 当社は、墓石の販売にあたって霊園の経営主体(宗教法人等)と墓地販売業務提携契約を締結しており、建墓権(墓石を販売する権利)取得のための営業保証金を差入れております。

営業保証金の概要につきましては、「3 事業等のリスク (5) 建墓権取得に係る営業保証金の評価について」に記載のとおりであります。

営業保証金を差入れております108法人のうち、主要な5法人の契約の概要は、以下のとおりであります。

相手先

契約内容

契約期限

宗教法人 清龍院

墓地販売業務提携

建墓権に基づく建墓工事が完了するまで

宗教法人 万年寺

墓地販売業務提携

建墓権に基づく建墓工事が完了するまで

株式会社 大友石材工業

墓地販売業務提携

建墓権に基づく建墓工事が完了するまで

株式会社 亜室

墓地販売業務提携

建墓権に基づく建墓工事が完了するまで

宗教法人 仙行寺

墓地販売業務提携

建墓権に基づく建墓工事が完了するまで

 

(2) 当社は、屋内墓苑の受託販売にあたって宗教法人と販売業務委託契約を締結しており、販売保証を行なっております。

販売保証の概要につきましては、「3 事業等のリスク (6) 屋内墓苑受託販売物件の販売保証について」に記載のとおりであります。

屋内墓苑の販売業務委託契約に基づく販売保証を行なっている6法人の契約の概要は、以下のとおりであります。

相手先

契約内容

契約期限

宗教法人 伝燈院

販売業務委託

2023年3月31日まで (注)1、2

宗教法人 勝楽寺

販売業務委託

2024年6月30日まで (注)1

宗教法人 源覚寺

販売業務委託

2023年12月31日まで (注)1

宗教法人 一行院

販売業務委託

2025年7月31日まで (注)1

宗教法人 仙行寺

販売業務委託

2025年7月31日まで (注)1

宗教法人 千光寺

販売業務委託

2026年12月31日まで (注)1

(注)1 契約期限までに本契約に基づく総区画数の販売を終了した時は当該販売終了まで、また、契約期限を経過した後も本契約に基づく総区画数の販売が終了していない時は協議のうえ延長するものとしております。ただし、契約期限を経過した後も預託した販売保証金の残高が残っている場合は全額が返還されるまで延長するものとしております。

2 宗教法人伝燈院の販売業務委託契約は契約期限が到来しておりますが、預託した販売保証金の残額が残っているため、販売を継続しております。

 

6【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。