第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社は、すべての人にとって、クルマが便利に快適に、安全にそして楽しく利用できるように、一人ひとりのお客様に最適なカーライフを提案・提供することを目指し、豊かで健全な車社会の創造に寄与し続けます。それが、当社およびフランチャイズチェン加盟法人を含むオートバックスチェンの使命であります。この考えを「オートバックスチェン経営理念」としてまとめ、お客様、フランチャイズチェン加盟法人、従業員、取引先、株主、社会などのステークホルダーに対して、継続的な価値の提供に努めております。

 

 

オートバックスチェン経営理念

オートバックスは、常にお客様に最適なカーライフを提案し

豊かで健全な車社会を創造することを使命とします。

 

 

 また、当社は2018年1月に、長期ビジョンとして「2050未来共創」を掲げました。当社は創業から70余年、常に車社会の発展とお客様のカーライフを豊かにするために活動してまいりました。これから先も、社会や自動車技術の進展、人びとの価値観の変化を捉え、人の暮らしに寄り添い、時流に合わせた価値を提案し続けます。そこにグループ全員が力を合わせて尽力し、2050年を目指し、引き続き豊かで健全な車社会の創造に貢献していきたいという願いが、このビジョンには込められております。

 

 

オートバックスセブン ビジョン

2050未来共創

社会・クルマ・人のくらしと向き合い、明るく元気な未来をつくります。

私たちの元気の源泉は、お客様の声。

一日一日を積み重ね、個人も企業も成長し、輝きつづけます。

 

 

(2) 経営環境

 消費全般を取り巻く環境は、業界を超えた競争の激化や、節約志向による消費マインドの低下および、新型コロナウイルス感染拡大の影響などから、先行きは依然として不透明な状況が続くと想定できます。

 当社グループは国内外における自動車用品の販売や取付・整備などのサービス、中古車・新車の販売を行っております。国内の自動車用品市場(カーアフター市場)の規模は、1990年代後半をピークとして、近年でも緩やかに市場規模が縮小する傾向にあります。その要因は、自動車の性能向上に伴うメンテナンス用品の交換サイクルの長期化や、カーナビゲーションからスマートフォンアプリなどへの代替、新車販売時におけるカー用品の標準装備の拡充などが挙げられます。

 なお、自動車用品小売業協会(APARA)発表の2019年4月から2020年3月までの協会加盟企業4社の店舗売上高合計は、4,006億41百万円で、前年比0.2%減少いたしました。また、同期間の中古車登録台数(普通乗用車・小型乗用車)※1は、約333万台(前年比0.9%減)となりました。2019年1月から12月までの自動車整備に関わる総売上(市場)※2は、5兆6,216億円(前年比1.7%増加)であり、堅調に推移しております。

※1 日本自動車販売協会連合会 発表 ※2 日本自動車整備振興会連合会 発表

 今後は、運転支援機能や自動運転の技術開発、電気自動車の普及といった大きなトレンドと、それに伴い施行される整備制度への対応が必須となります。また、シェアリングサービスやサブスクリプションなど、新たなサービスの急速な拡大とそれに伴うITプラットフォームの整備が求められます。さらに、同業他社やディーラー、ネット販売関連企業など異業種との競争が激化するだけでなく、個人間売買といった取引形態の領域も拡大してまいります。他にも、少子高齢化による顧客構成の変化、ニーズの多様化など、市場は今後も大きく、急速に変化するものと予想されます。

 2021年3月期においては、新型コロナウイルス感染拡大が経済に与える影響は甚大であり、収束の見通しは不透明で、長期化すれば消費が減退する可能性は想定できます。一方、当社グループのサプライチェーンに対する影響については軽微であり、会計年度を通しての影響においては限定的であると考えております。

 クルマは生活するうえで重要なインフラであり、お客様の安心・安全な生活を守るためにもクルマのメンテナンスは必要なものと考えております。

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 上記の経営環境を踏まえ、当社は持続的な成長を図り、株主価値の最大化を達成するため、新しいカーライフ文化を創造し続けることを使命に、以下の課題に取り組んでまいります。

① 事業基盤の整備

 日本国内における新型コロナウイルスの感染状況は、未だ深刻な状況が続いておりますが、このような状況においてクルマという移動手段を支え、安心・安全を提供していくことは当社の使命と考えております。この使命を果たしつつ、何よりもお客様への感染を予防するために、先ずは店舗従業員が感染しないことを第一として、店舗の衛生管理の強化を徹底し、必要に応じて、対面接触などお客様との接点を減らす対応や提供メニューの限定など、あらゆる対策を講じてまいります。

 国内オートバックス事業におきましては、事業環境の変化に適応し、お客様を増やし続けるために、「クルマを快適に使いたい」というニーズに対する安心・安全という価値の提供、「クルマで出かけて楽しみたい」というニーズに対する体験・発見という価値の提供、「好きなクルマでもっと自分らしく」というニーズに対する自己表現という価値を提供するために、新商品開発、新業態開発に取り組むとともに、引き続き、お客様にご利用いただきやすい店舗への改装や運営オペレーションの改善、整備士を始めとした人材育成に注力することで、市場における競争力を高めてまいります。

 また、国内オートバックス事業を軸として派生し独立した事業については、お客様を変えたBtoB事業、販売手法を変えたネット事業、エリアを変えた海外事業、そして商品を変えたディーラー事業として、いずれも、お客様に提供する「安心・安全」、「体験・発見」、「自己表現」という3つの価値は共通しております。

 

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 BtoB事業におきましては、新規取引先の開拓を推進しカー用品卸事業の収益を拡大するとともに、新たなサービスの開拓を推進いたします。

 ネット事業におきましては、既存のEC事業を強化するとともに、外部のネット販売事業者とも連携し、拡大し続けるネット市場に対する参入スピードを高めてまいります。

 海外事業におきましては、不採算の小売事業を縮小して収益性の高い卸売事業を拡大し、現地企業とのパートナーシップにより収益性を向上させてまいります。

 ディーラー事業におきましては、サービス構成比を拡大するとともに、各拠点間の連携により資産効率を向上させ、更なる収益の拡大を図ってまいります。

 そして、今後はオートバックス事業を軸として新たに生み出されるライフスタイル事業などの新規事業の創出を目指してまいります。

 これらの事業において、社会・クルマ・人の暮らしの変化を捉え、適応することで市場競争力を高めるため今後の当社グループの方向性を示す「5ヵ年ローリングプラン2019」に基づき、カー用品およびサービスのアフター業界におけるプラットフォーマーとなることを目指し、引き続き6つのネットワークの確立と連携を図ってまいります。

 

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 「マルチディーラーネットワーク」におきましては、カーライフの入り口である自動車の購入シーンの中で、お客様と繋がるチャネルとして、自らがディーラー事業に取り組むだけでなく、他のブランドを運営するディーラー事業者とも連携することで、メーカーから発信される業界全体の動向、車両やメンテナンス情報・ノウハウを取得いたします。

 また、「サービスピットネットワーク」におきましては、カー用品のネット販売市場の拡大などにより高まる取付需要に対する受け皿として、市中の整備事業者、ガソリンスタンドや他のカー用品販売店とも連携を図ってまいります。

 「次世代整備ネットワーク」におきましては、サポートカーなどの次世代技術を備えたクルマの整備に対応した整備事業者と連携することで、技術革新の変革期において、安定的な整備とサービスの提供に努めてまいります。

 「オートバックスチェンネットワーク」におきましては、オートバックスチェンの更なる強化に努めながら、ホームセンター、ガソリンスタンド、他のカー用品販売店を含め、カー用品を販売するあらゆる事業者と連携し、それぞれが有するリソースを相互に活用することにより、市場競争力を高めてまいります。

 「海外アライアンスネットワーク」におきましては、国際市場において競争力を有する企業や、独自の革新技術を有する海外スタートアップ企業との連携により、新たなビジネスモデルを構築するとともに、国内外のサプライチェーンとも連携させることにより収益の拡大を図ってまいります。

 これらのネットワークを通じて、事業者間の垣根を越えて、車両やメンテナンス情報、お客様のニーズの変化、そして法令や環境といった社会の変化に関する情報を統合し、各事業の競争力強化の源泉となる情報を整備する「オンラインネットワーク」の構築を目指してまいります。

 これら6つのネットワークの確立およびネットワーク間の連携に注力する一方、事業基盤の整備にも努めてまいります。国内オートバックス事業における経営資源の最適化や小売収益の拡大、実験業態店舗の見直しやEC事業の再整備、海外小売事業の縮小、IT基盤や物流基盤の再構築、育成を中心とした人材基盤の強化を図ってまいります。

 また、推進体制の整備とモニタリングの強化など、戦略推進の実効性とスピードを高める仕組みの導入や体制の構築にも引き続き努めてまいります。

 

② 財務上の課題

 財務戦略として、成長戦略の推進による営業キャッシュ・フローを拡大し、積極的な事業投資および株主還元を実施するとしており、5年間の累計総還元性向を100%とし、安定的かつ機動的な株主還元を図ることとしております。

 本財務戦略下において昨今の急激な環境の変化に伴う営業キャッシュ・フローの減少リスクを考慮しつつ事業投資、資金調達、株主還元のバランスをとることが財務上の課題と認識しております。

 

 

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)競合など

 同業他社、自動車メーカーおよびディーラーの本格的なカーアフター市場参入、タイヤ専門店や中古用品店およびアウトレット用品店、さらにインターネット販売業など競合他社の状況によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)異常気象による影響について

 オートバックスグループの販売する商品には、スタッドレスタイヤ、タイヤチェーンなど天候により販売個数を大きく左右される季節商品が一部含まれています。そのため、冷夏や暖冬などの異常気象が発生した場合、季節商品の需要低下や販売時期のずれによる売上高の増減が、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、国内オートバックス事業においては、車検整備やオールシーズンタイヤなどの異常気象により大きく影響を受けない商品・サービスの展開や、国内オートバックス事業以外の展開も推進することで、異常気象などによる影響の軽減を図ってまいります。

 

(3)自動車に関わる技術や自動車の利用方法に関わる変化

 自動車関連の技術は日々変化をしており、当社グループが販売する交換用の用品の需要や市場規模が変化する可能性があります。また、シェアリングなど一般消費者の自動車の利用方法の変化が事業に影響を与える可能性があります。当社グループは、特定整備など、次世代技術に対応した整備のノウハウを獲得し、自動車に関わる技術の変化への対応を行っております。また、自動車の利用に対する変化を捉え、お客様のニーズに合わせたサービスの提供に引き続き取り組んでまいります。

 

(4)今後の海外展開

 当社グループは、中国、欧州およびその他のアジアの国々などにおいて事業を行っています。これらの地域において、自動車および自動車関連用品に対する異なる文化、現地の既存小売業者との競合、経済状況、情報インフラの整備状況、知的財産保護の欠如、不安定な国際情勢および伝染病の流行など、様々な問題およびリスクに対応できない場合、当社グループの事業および業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)出店に関する規制

 当社グループは、店舗の出店において「大規模小売店舗立地法」(以下「大店立地法」という。)により下記の規制を受けています。「大店立地法」は、売場面積1,000㎡超の新規出店や既存店舗の増床などについて、騒音、交通渋滞、ごみ処理問題など、出店地近隣住民に対し生活環境を守る立場から都道府県または政令指定都市が一定の審査をし、規制を行う目的で施行されたものです。当社グループは、1,000㎡超の大型店舗を新規出店する際には、出店計画段階から地域環境を十分考慮し、出店地近隣住民や自治体との調整を図りながら、出店していく方針ですが、上記の規制などにより計画通り出店ができない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)法令遵守

 当社グループは、法令遵守に係る問題につき内部統制の整備を図っており、より充実した内部管理体制の確立のため全社の内部統制を主管する部門を定め設置し、取締役・執行役員および従業員が高い倫理観に基づいて企業活動を行うよう行動規範と行動指針を制定し、それらの徹底を図っております。しかし、万が一役職員の故意または過失により法令に違反する行為が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるような損害賠償を求められる事案が発生する可能性があります。また、当社グループは大量の顧客情報を保有しており、その取り扱いについては、十分注意を払っておりますが、不正行為などにより顧客情報が外部に漏洩した場合、社会的信用が失墜し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)販売商品、または仕入商品・原材料の価格変動

 当社グループが販売している商品は、様々な要因によってその仕入商品、原材料の価格変動や市場環境変化の影響を受け、販売価格が見込みに反して高騰、もしくは暴落することがあります。これにより販売価格が仕入価格を下回る、もしくは価格高騰で需要が後退するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(8)自然災害

 当社グループが店舗を展開する、また事業関連施設を所有する地域において、地震、台風その他の自然災害が発生し、当該施設が損傷、または役職員の死亡・負傷による欠員があった場合、売上高の減少、または現状復帰や人員の補充などにかかる費用によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)強毒性感染症

 人々の交通インフラの一翼を担う「オートバックス」事業を中核事業とする当社グループは、新型コロナウイルス(COVID-19)のような感染症の流行に備え、お客様・取引先、従業員等の安全を最優先に考えた上で、お客様の安心・安全な車生活を守るため、感染症流行時における営業継続の対策を講じております。

 新型コロナウイルス感染拡大に関する対策といたしましては、危機対応本部を設置し、何よりもお客様への感染を予防するために、先ずは店舗従業員が感染しないことを第一に検討を重ねました。店舗においては感染予防のため、従業員の衛生対策を徹底(手洗いうがい・手指消毒、体調チェックをはじめ、接客中はマスク・手袋の着用など)するとともに、お客様にも入店時の手指消毒にご協力いただきました。本社・各事業所におきましては、原則、在宅勤務とし、やむを得ず出勤する場合は、出勤前の検温・消毒を徹底し時差出勤を行うなど、できる限りの感染予防を行いました。

 今後においても、強毒性感染症流行などの状況に応じて、店舗の休業や営業時間の短縮などの措置をとる可能性があります。この場合、当社グループの業績や財務状況の影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)フランチャイズチェン加盟法人

 当社は、カー用品販売、車検・整備、車買取・販売を中心に取り扱う店舗のフランチャイズ本部であり、フランチャイズ契約を締結して店舗運営を行っているフランチャイズチェン加盟法人による契約条項違反や法令違反が、当該法人との資本関係の有無にかかわらず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、フランチャイズチェン加盟法人に対し毎年チェックを実施し、当該チェックの結果に基づき、法令違反の予防と解消を行っております。

 

(11)店舗営業

 当社グループは、カー用品販売、車検・整備、車買取・販売を取り扱う小売店舗を営業しておりますが、店舗の営業に伴う廃棄物の処理、有害物質の取り扱い、ピット作業における事故発生、また店舗敷地内でのその他の事故発生などのリスクがあります。これらは直接的、もしくは顧客のグループ店舗に対する心証悪化に伴う客数減少などによって、間接的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、店舗に対し、適切な廃棄物の処理や有害物質の取り扱いを指導すると共に、事故の発生を未然に防ぐためのマニュアルやノウハウの整備を行うなどの対策を講じております。

 

(12)個人情報

 当社グループは、事業の過程において、お客様、店舗、フランチャイズチェン加盟法人などの個人情報を収集、保有しています。万一、個人情報の漏えい事故等が発生した場合、当社グループの事業の遂行や業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは情報セキュリティに最善の対策を講じるとともに、プライバシーポリシーとして当社ホームページに公開し、社内外に周知しております。

 

(13)為替レートの変動

 当社グループは、海外子会社に対して実施する外貨建て貸付金などが存在することから、為替変動により、財務諸表作成のための換算において、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)訴訟リスク

 当社グループが国内外において事業活動を継続するにあたり、多種多様な訴訟のリスクが存在し、内部統制の整備により内部管理態勢を確立しても、これらを完全に排除することは不可能であり、当社グループを当事者とした訴訟の提起を受ける可能性があります。訴訟を提起された場合、その結果によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)インターネットなどによる風評被害

 インターネット上において、当社グループおよびその関係者に関連し不適切な書き込みや画像等の公開によって風評被害が発生した場合、その内容の真偽にかかわらず、ブランドイメージおよび社会的信用が失墜し、当社グループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当社グループ内におけるインターネットの利用方法に関する規約やガイドラインを制定しており、それらの周知を図ることにより、当社グループおよびその関係者による不適切な行為を予防しております。

 

(16)固定資産の減損

 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。今後、店舗等の収益性の悪化などにより、新たに減損損失を計上することになった場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)企業買収および事業の譲受けなどの成否

 当社グループは、企業買収および事業の譲受け、他社との業務提携などを通じて、新規事業の展開やグループ事業の再編を行っており、これらの投資に伴いのれんなどを計上している場合もあります。しかし、これら戦略的投資について、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、のれんなどの減損を含め当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

当社グループを取り巻く事業環境は目まぐるしく変化しており、このような状況に機動的かつ柔軟に対応すべく、当社グループの中長期的な方向性を示す「5ヵ年ローリングプラン」に基づき将来の成長に向けた取り組みを進めてまいりました。

具体的には、お客様がクルマを利用するシーンに合ったサービスを提供するため、「マルチディーラーネットワーク」、「最適なサービスを提供するピットのみのネットワーク」、「次世代技術に対応する整備ネットワーク」、「オートバックスチェンネットワーク」、「海外におけるアライアンスネットワーク」、そして「お客様とのリレーションを高めるオンラインネットワーク」といった6つのネットワークの確立と連携により、中長期的な成長を実現いたします。

当連結会計年度においては、これら6つのネットワークの確立およびネットワーク間の連携に注力する一方、事業基盤の整備にも努めてまいりました。国内オートバックス事業においては、経営資源の最適化や小売収益の拡大、ならびに実験業態店舗の見直しやIT基盤・物流の再構築を図ってまいりました。さらに、海外事業においては、不採算の小売事業を縮小して収益性の高い卸売事業を拡大してまいりました。

 

① 連結損益状況

売上高、売上総利益

 当社グループの当連結会計年度における売上高は、前年同期比3.5%増加の2,214億円、売上総利益は前年同期比4.7%増加の707億46百万円となりました。

 

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

(単位:百万円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

国内オートバックス事業

178,110

100.2

海外事業

11,490

105.2

ディーラー・BtoB・ネット事業

30,180

128.7

その他の事業

1,618

97.5

報告セグメント計

221,400

103.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

販売費及び一般管理費、営業利益

 販売費及び一般管理費は前年同期比5.1%増加の631億60百万円、営業利益は前年同期比1.4%増加の75億85百万円となりました。

 国内でオートバックス店舗を運営するフランチャイズチェン加盟法人や車検・整備などを行う事業会社の譲受に伴い人件費等が増加いたしました。また、情報基盤の強化や、改元・消費税率引き上げの対応などにより、情報処理費が増加いたしました。

 

 

 

セグメント別の従業員の状況

(単位:人)

 

2019年3月期

2020年3月期

増減(増減)

国内オートバックス事業

2,844(648)

2,931(737)

87( 89)

海外事業

751( 28)

735( 26)

△16(△2)

ディーラー・BtoB・ネット事業

375( 44)

502( 36)

127(△8)

その他の事業

37(  0)

38(  0)

1(  0)

全社(共通)

164( 27)

179( 29)

15(  2)

合計

4,171(747)

4,385(828)

214( 81)

(注)従業員数は就業人員であり、出向者は除いております。臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外

数で記載しています。全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。

 

営業外収益、営業外費用、経常利益

 営業外収益は、前年同期比1.4%増加の24億24百万円となりました。営業外費用は、前年同期比17.1%増加の19億50百万円となりました。

 この結果、経常利益は前年同期比1.7%減少の80億59百万円となりました。

 

特別利益、特別損失

 特別利益は、持分法適用関連会社を子会社化したことにより段階取得に係る差益93百万円を計上いたしました。特別損失は固定資産の減損損失19億50百万円など22億48百万円を計上いたしました。

 

法人税等合計

 当連結会計年度の法人税等は前年同期比2億5百万円減少の20億83百万円となりました。

 

親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比31.4%減少の37億64百万円となりました。

 

 1株当たり当期純利益は47.10円となりました。また、売上高当期純利益率は前連結会計年度の2.6%から1.7%、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度の4.4%から3.1%へと、それぞれ減少いたしました。

 

 

②セグメントごとの経営成績

 

当社グループ 報告セグメントの概要

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セグメントごとの売上高、利益又は損失

(単位:百万円)

 

報告セグメント

調整額

連結財務諸表計上額

国内オートバックス

事業

海外事業

ディーラー・BtoB・ネット事業

その他の

事業

合計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

178,110

11,490

30,180

1,618

221,400

221,400

前期比(%)

0.2

5.2

28.7

△2.5

3.5

3.5

セグメント間の内部

  売上高又は振替高

1,266

265

8,301

499

10,333

△10,333

179,377

11,756

38,482

2,117

231,733

△10,333

221,400

前期比(%)

0.2

4.8

28.2

△4.1

4.1

3.5

セグメント利益又は

  損失(△)

13,572

△360

54

410

13,677

△6,091

7,585

前期比(%)

△8.7

△4.2

1.8

1.4

 

 

国内オートバックス事業

 国内オートバックス事業の売上高は、前連結会計年度、ならびに当連結会計年度においてオートバックスチェンの店舗を運営するフランチャイズチェン加盟法人の株式を取得し当社連結対象子会社としたことなどにより、前年同期比0.2%増加の1,793億77百万円となりました。売上総利益は、連結対象子会社の増加などもあり、前年同期比1.8%増加の564億20百万円となりました。販売費及び一般管理費は、店舗リノベーションや販売促進などに関わる経費が増加したことに加えて、連結対象子会社の増加などにより、前年同期比5.6%増加の428億48百万円となりました。この結果、セグメント利益は前年同期比8.7%減少の135億72百万円となりました。

 営業の状況といたしましては、当連結会計年度における日本国内のオートバックスチェン(フランチャイズチェン加盟法人店舗を含む)の全業態の売上高は、前年同期比で既存店、全店ともに0.2%の減少となりました。

 

オートバックスチェン店舗の既存店売上高前年比の推移(月別)

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 国内オートバックスチェンでは、安全運転意識の高まりや2019年10月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要により好調に推移いたしました。一方、消費税率引き上げ後は、駆け込み需要の反動や記録的な暖冬など非常に厳しい状況となりました。これに対して当社グループでは、「45周年感謝祭」など、積極的な販売促進活動により売上の底上げを図りました。しかしながら、第4四半期においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響も受けました。

 タイヤについては、消費税率引き上げと同時に、メーカーからの仕入れ価格引き上げに伴うタイヤ価格の値上げを実施したことにより、駆け込み需要が発生いたしました。一方で、2019年12月以降は東・西日本を中心に気温が高く、日本海側では降雪量が記録的に少ない状況となったことによりスタッドレスタイヤの販売が低調で、前年割れとなりました。

 カーエレクトロニクスに関しては、お客様の運転時の安全に対する意識の高まりに加え、2019年8月以降のあおり運転報道に伴い、前後2カメラタイプや360°タイプなどの高単価モデルを中心に品ぞろえを充実させたことで、ドライブレコーダーの販売が好調に推移いたしました。さらに、急発進防止装置「ペダルの見張り番」も東京都をはじめ行政による助成の対象となるなど、引き続き注目を集めました。

 また、プライベートブランド「AQ.(オートバックスクオリティ.)」やクルマに関わるライフスタイルを提案するブランド「JKM(ジェイケーエム)」「GORDON MILLER(ゴードンミラー)」のラインアップを増やし、商品の魅力度を向上させました。加えて、店舗におけるオペレーションの改善を進めるとともに、売場やピットなど、設備面のリノベーションも進めました。

 車検・整備は、「プロフェッショナルでフレンドリーな存在」の象徴として、実際の店舗で働く整備士の中から「AUTOBACS GUYS(オートバックスガイズ)」を選出し、テレビCMや店頭における宣伝活動を展開いたしました。加えて次回車検予約獲得の推進、15分受け入れ点検など店舗での取り組みを強化いたしました。しかしながら、 第3四半期より車検対象車両台数が減少に転じたことなども影響し、車検実施台数は前年同期比2.2%減少の約63万4千台となりました。

 車買取・販売は、収益性の低い店舗を閉店し、営業活動を集中強化したことにより買取台数が増加いたしました。その結果、オートオークションなどへの業販が好調で、総販売台数は前年同期比1.2%増加の約3万1千5百台となりました。

 日本初のクルマを通じたライフスタイルショップ「JACK & MARIE(ジャックアンドマリー)」といたしましては、2019年11月、東京都町田市に「JACK & MARIE グランベリーパーク」を出店し、リアル店舗は計5店舗となりました。

 国内における出退店は、新規出店が3店舗、退店が11店舗あり、2020年3月末店舗数は585店舗となりました。

 

 

国内オートバックス事業セグメントにおける商品別売上(連結調整後)

(単位:百万円)

 

2019年3月期

2020年3月期

増減

タイヤ・ホイール

48,592

46,126

△2,465

カーエレクトロニクス

31,614

34,174

2,559

オイル・バッテリー

14,736

14,701

△34

アクセサリー・メンテナンス用品

41,251

41,124

△127

車検・サービス

18,236

19,210

974

車買取・販売

9,765

9,478

△286

その他

13,606

13,293

△312

合計

177,802

178,110

307

 

国内出退店実績

(単位:店)

 

2019年3月末

新店

退店

2020年3月末

オートバックス

493

3

△6

490

スーパーオートバックス

74

74

オートバックスセコハン市場

7

7

オートバックスエクスプレス

11

11

オートバックスカーズ

8

△5

3

国内計

593

3

△11

585

 

国内店舗数の内訳

(単位:店)

 

2019年3月末

2020年3月末

直営

20

11

連結対象子会社

115

121

連結対象外法人※

458

453

合計

593

585

※関連会社を含む

 

海外事業

 当社グループの在外連結子会社は、当連結会計年度の期首よりIFRS第16号「リース」を適用しておりますが、当連結会計年度の損益に与える影響は軽微であります。

海外事業における売上高は117億56百万円(前年同期比4.8%増加)、セグメント損失は3億60百万円(前年同期は7億83百万円のセグメント損失)となりました。

 なお、当社グループの海外展開地域においては、第4四半期より、特にフランスを中心に新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けております。

 小売・サービス事業として、タイにおいては、2019年4月の新規出店に加え、11月にPTGグループのガソリンスタンドモールへ小型店を出店し、売上が増加いたしました。フランスにおいては、店舗譲渡の影響に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により売上が減少いたしました。シンガポールにおいては、2019年11月に同国で板金・塗装および整備を行うSK AUTOMOBILE PTE. LTD.の株式を取得し、同社を連結対象子会社といたしました。

 卸売事業として、海外向け日本製エンジンオイルを中心に売上が大幅に伸長するなど、さらに今後の販路拡大に向けた取り組みを行っております。中国においては、中国国内向け卸売が大幅に伸長いたしました。また、2019年10月に同国国内での卸売事業の拡大とプライベートブランド商品の製造に関する連携強化を目的に「愛車小屋グループ」に追加出資し、同グループを持分法適用関連会社といたしました。シンガポールにおいては、コンビニエンスストアやハイパーマーケットを中心にワイパーなどの、プライベートブランド商品の卸販売導入を進め、BtoBやネット販売にも取り組んでおります。オーストラリアにおいては、2018年10月に連結対象子会社としたAudioXtra Pty Ltd.により、海外事業における卸売収益拡大に努めました。

 海外における出退店は、新規出店が3店舗、退店が4店舗あり、合計45店舗となりました。

 

主要海外子会社の損益

(単位:百万円)

 

 

2019年3月期

2020年3月期

増減

フランス

売上高

7,846

6,768

△1,077

営業利益

△93

△102

△8

シンガポール

売上高

1,310

1,754

443

営業利益

25

204

178

タイ

売上高

510

766

255

営業利益

△139

△100

39

中国

売上高

573

965

392

営業利益

6

18

11

マレーシア

売上高

48

65

17

営業利益

△38

△17

21

オーストラリア

売上高

763

1,378

615

営業利益

38

26

△12

 

 

海外出退店実績

(単位:店)

 

2019年3月末

新店

退店

2020年3月末

フランス

11

11

シンガポール

3

△1

2

タイ

15

2

17

台湾

7

△1

6

マレーシア

4

1

5

インドネシア

3

△2

1

フィリピン

3

3

海外計

46

3

△4

45

 

海外店舗の内訳

(単位:店)

 

2019年3月期

2020年3月期

連結対象子会社

32

32

連結対象外法人※

14

13

※関連会社を含む

 

ディーラー・BtoB・ネット事業

 ディーラー・BtoB・ネット事業における売上高は384億82百万円(前年同期比28.2%増加)、セグメント利益は54百万円(前年同期は10億76百万円のセグメント損失)となりました。

 輸入車ディーラー事業は、2019年4月に輸入車ディーラー事業を統括する株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングスを設立し、収益拡大に向けた体制整備を行いました。また各拠点の営業体制を強化し、新車・中古車の販売だけでなく、サービスの強化に努めました。

 BtoB事業は、整備事業者とのネットワーク構築において、2019年6月に滋賀県に車検・整備、板金事業等を行う正和自動車販売株式会社を完全子会社化し、収益拡大を推進してまいりました。前連結会計年度にカー用品などの卸売2社を統合し設立した株式会社CAPスタイルにおいて、営業活動の最適化を進めたことなどにより、売上および利益が改善いたしました。また、当社において法人需要の取り込みを目的に強化しているフリートビジネスでは、全国規模の事業者との取引が増加し、ドライブレコーダーなど安全支援商品を中心に販売が拡大いたしました。

 ネット事業は、引き続き品ぞろえ、プロモーションなどの再構築に取り組むとともに、AIを活用したデジタルマーケティングにより売上の拡大を図りました。また、次期における自社サイトのリニューアルに向けた準備を進めてまいりました。

 

輸入車ディーラーの運営会社と店舗数

(単位:店)

会社名

2019年3月末

2020年3月末

㈱アウトプラッツ

7

7

㈱モトーレン栃木

5

5

 

その他の事業

 その他の事業における売上高は21億17百万円(前年同期比4.1%減少)、セグメント利益は4億10百万円(前年同期比4.2%減少)となりました。

③財政状態に関する分析

a.連結貸借対照表の各項目の状況

流動資産

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ96億30百万円減少し982億27百万円となりました。新たな連結子会社による商品等の増加がありましたが、主に、仕入れリベートの減少により、未収入金が減少いたしました。

 

有形固定資産、無形固定資産

 有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ10億34百万円増加し421億24百万円となりました。在外連結子会社においてIFRS第16号「リース」適用により使用権資産を計上したことなどによるものです。

 

 無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ8億19百万円増加し68億56百万円となりました。主にのれんの増加およびソフトウエアの増加によるものです。

 

投資その他の資産

 投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ8億13百万円減少し255億91百万円となりました。持分法適用関連会社の子会社化に伴う投資有価証券の減少などによるものです。

 

流動負債

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ82億72百万円減少し361億31百万円となりました。主に支払手形及び買掛金の減少によるものです。

 

固定負債

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ39億1百万円増加し167億1百万円となりました。在外連結子会社においてIFRS第16号「リース」適用によりリース債務を計上したことなどによるものです。

 

純資産合計

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ42億20百万円減少し1,199億66百万円となりました。主に自己株式の取得による減少などによるものです。

 

セグメントごとの資産

(単位:百万円)

 

2019年3月末

2020年3月末

増減

国内オートバックス事業

104,136

93,420

△10,715

海外事業

8,870

12,353

3,483

ディーラー・BtoB・ネット事業

17,704

17,672

△32

その他の事業

24,154

24,048

△106

全社(共通)

26,524

25,303

△1,220

総合計

181,391

172,799

△8,591

 

資産合計/負債純資産合計

 資産合計、負債純資産合計は、前連結会計年度末に比べ85億91百万円減少し、1,727億99百万円となりました。

 

 

b.連結キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、営業活動による資金の獲得106億3百万円、投資活動による資金の支出33億70百万円、財務活動による資金の支出96億84百万円などにより前連結会計年度末に比べ24億80百万円減少し、280億51百万円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な増減要因は次のとおりであります。

 

 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が18億49百万円減少した一方で、減損損失が17億35百万円増加、法人税等の支払額が31億96百万円減少したことなどにより前連結会計年度に比べ61億56百万円収入が増加し、106億3百万円の資金獲得となりました。

 

 投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出が11億88百万円減少、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が5億94百万円減少した一方で、有形及び無形固定資産の売却による収入が9億17百万円減少、貸付金の回収による収入が7億48百万円減少および投資有価証券の売却及び償還による収入が7億38百万円減少したことなどにより前連結会計年度に比べ2億92百万円支出が増加し、33億70百万円の資金支出となりました。

 

 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の返済(純額)による支出が14億68百万円増加した一方で、自己株式の取得による支出が8億27百万円減少、長期借入れによる収入が6億36百万円増加および長期借入金の返済による支出が5億82百万円減少したことなどにより前連結会計年度に比べ1億92百万円支出が減少し、96億84百万円の資金支出となりました。

 

 

設備投資の状況

 当連結会計年度は、新規出店や店舗の改装並びに輸入車ディーラー店舗のリロケーションに係る建物および構築物の取得のほか、次期情報基盤の構築などの情報システム投資その他に対し総額34億29百万円の設備投資を実施いたしました。

 

設備投資の主な内訳

(単位:百万円)

 

2019年3月期

2020年3月期

新規出店(リニューアル含む)

2,380

372

既存店改装・改修

178

497

土地

60

情報化投資

781

1,592

その他

1,278

907

合計

4,618

3,429

 

セグメント別設備投資額

(単位:百万円)

 

2019年3月期

2020年3月期

国内オートバックス事業

3,250

1,721

海外事業

339

186

ディーラー・BtoB・ネット事業

496

809

その他の事業

10

162

全社(共通)

522

549

合計

4,618

3,429

 

④資金調達の状況

 当連結会計年度において、グループ全体として運転資金需要等に対する借り換え等による資金調達を行いました。なお当連結会計年度末の短期借入金および長期借入金の残高が8億99百万円減少した主な要因はグループ内融資の借り換えによるものです。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高および、営業利益は増加したものの、親会社株主に帰属する当期純利益は減少いたしました。収益に大きな影響を与えた要因としては、国内オートバックス事業は、記録的な暖冬によりタイヤは前年割れだったものの、前期に引き続きドライブレコーダーが好調に推移いたしました。また、連結子会社の増加や店舗リノベーション、販売促進により販売費及び一般管理費が増加いたしました。海外事業、ならびにディーラー・BtoB・ネット事業の利益改善により営業利益は増益となりました。固定資産の減損損失などにより親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因

 当連結会計年度においては、タイヤの消費税率引き上げに伴う駆け込み需要と、10月からの値上げ告知により、売上が好調に推移いたしましたが、下期はその反動と記録的な暖冬により前年割れとなりました。また、運転時の安全に関する意識の高まりに加え、『あおり運転』報道にともない、ドライブレコーダーが好調に推移したことや、急発進防止装置も注目を集め、当社の業績を押し上げる要因となりました。

 また、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、暖冬の影響などにより3月のオートバックスチェン店舗の既存店売上高前年比が減少いたしました。今後の新型コロナウイルス感染症に関する影響の見通しについては、依然不透明でありますが、現時点においては翌連結会計年度を通しての影響は限定的であると想定しております。

 

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。

 2020年度の目標値は、売上高2,238億円、営業利益76億円、親会社株主に帰属する当期純利益55億円であります。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

国内オートバックス事業

 上期においてタイヤは、消費税増税に伴う駆け込み需要に加え、10月からの値上げ告知もあり、売上が好調に推移いたしましたが、下期においては、その反動減と記録的な暖冬によりタイヤを含む冬季用品が前年割れとなりました。一方で、運転時の安全に関する意識の高まりと、『あおり運転』報道にともない、ドライブレコーダーが好調に推移したことや、急発進防止装置も注目を集め、当社の業績を押し上げました。

 フランチャイズチェン加盟法人の子会社化に伴う連結子会社の増加や、店舗リノベーション、販売促進による販売費及び一般管理費の増加などで営業利益が減少いたしました。

 本事業においては、事業環境の変化に適応し、お客様を増やし続けるために、「安心・安全」、「体験・発見」、「自己表現」という3つの価値を提供するために、新商品開発、新業態開発に取り組むとともに、引き続き、既存店舗のリノベーションや運営オペレーションの改善、人材育成に注力することで、市場における競争力を高めてまいります。

 

海外事業

 小売事業においては、フランスでは7月に1店舗を営業権譲渡したことに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により売上は減少いたしました。シンガポールにおいては、2019年11月にSK AUTOMOBILE PTE. LTD.を連結対象子会社といたしました。

 卸売事業においては、中国において、プライベートブランド商品を中心とした中国国内向け卸売が大幅に増加いたしました。また、2019年10月には「愛車小屋グループ」への追加出資により持分法適用関連会社といたしました。オーストラリアにおいて、2018年10月、AudioXtra Pty Ltd.を新たに子会社化し、現地での卸売収益拡大を推進いたしました。

 海外事業全体としては、収益性の高い卸売事業の強化により営業損失が縮小いたしました。今後は、不採算の小売事業を縮小して収益性の高い卸売事業を拡大し、現地企業とのパートナーシップにより収益性を向上させてまいります。

 

 

 

ディーラー・BtoB・ネット事業

 輸入車ディーラー事業は、輸入車ディーラー事業を統括する株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングスを設立し、収益拡大に向けた体制整備を行い、各拠点の営業体制を強化いたしました。今後はサービス構成比を拡大するとともに、各拠点間の連携により資産効率を向上させ、更なる収益の拡大を図ってまいります。

 BtoB事業は、整備事業者とのネットワーク構築において、車検・整備、板金事業等を行う会社を完全子会社化し、収益拡大を推進してまいりました。新規取引先の開拓を推進しカー用品卸事業の収益を拡大するとともに、新たなサービスの開拓を推進いたします。

 ネット事業は、品ぞろえ、プロモーションなどの再構築に取り組むとともに、AIを活用したデジタルマーケティングにより売上の拡大を図りました。今後は、既存のEC事業を強化するとともに、外部のネット販売事業者とも連携し、拡大し続けるネット市場に対する参入スピードを高めてまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、カー用品を中心とした商品の購入費用およびシステム等の運営コストの支払等である一方、主にフランチャイズチェン加盟法人に対する卸売と個人を中心とした一般のお客様への小売を行っているため、仕入債務の支払よりも売上債権の回収が進む傾向にあります。従いまして、基本的には営業キャッシュ・フローで得られる資金に加え短期借入を、季節によって変動する運転資金需要と投資に充てております。昨今の急激な環境の変化に伴い、手元流動性につきましては、成長に必要な重要な投資は積極化する一方、それ以外の投資については抑制することで確保してまいります。

 なお、当連結会計年度における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は、73億3百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は280億51百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益および費用の計上に際し、様々な見積りおよび判断を行っておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループが連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、不確実性が高く、収束時期等の予測は困難でありますが、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき、正常化まで概ね半年程度などと仮定し、固定資産の減損損失および繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。その結果、影響は限定的であると判断しておりますが、今後、状況の変化により会計上の見積りを変更する場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 フランチャイズ契約

  当社は、既存の小売店と共存共栄を図ることを基本方針としてフランチャイズ契約を締結しております。

 その契約の主な事項は次のとおりであります。

(1)オートバックスフランチャイズ契約の要旨

契約の目的

株式会社オートバックスセブン(本部)は、加盟店に対して本部が使用している商号及び経営ノウハウ等を提供し、本部と同一企業イメージで事業を行う権利を与える。加盟店はこれに対し、一定の対価を支払い、本部の指導と援助のもとに、継続して営業を行い、相互の繁栄を図ることを目的とする。

ロイヤリティ

毎月の売上高に、一定の料率に相当する金額を支払うものとする。

仕入及び販売

加盟店の販売商品は主に本部から仕入れ、本部の提供したノウハウによって消費者へ販売する。

契約期間

オートバックスフランチャイズ契約

契約締結日から5年間。ただし期間満了6ヶ月前までに、一方当事者の解約申出のない時は、3年毎の自動更新。

スーパーオートバックスフランチャイズ契約

契約締結日から7年間。ただし期間満了6ヶ月前までに、一方当事者の解約申出のない時は、3年毎の自動更新。

オートバックスセコハン市場フランチャイズ契約

契約締結日から5年間。ただし期間満了6ヶ月前までに、一方当事者の解約申出のない時は、3年毎の自動更新。

 

    (2)オートバックスカーズフランチャイズ契約の要旨

契約の目的

株式会社オートバックスセブン(本部)は、加盟店に対して本部が使用している商号及び経営ノウハウ等を提供し、本部と同一企業イメージで事業を行う権利を与える。加盟店はこれに対し、一定の対価を支払い、本部の指導と援助のもとに、継続して営業を行い、相互の繁栄を図ることを目的とする。

ロイヤリティ

取引毎の車両売却価格に、一定の料率に相当する金額を支払うものとする。

仕入及び販売

加盟店は、本部の提供したノウハウによって、次の自動車の取引を行う。

 ・一般消費者からの買取、下取り及び販売

 ・他の自動車販売業者からの仕入れ及び販売、本部からの仕入れ

 ・自動車オークションへの出品及び落札

契約期間

契約締結日から3年間。ただし期間満了6ヶ月前までに、一方当事者の解約申出のない時は、3年毎の自動更新。

 

5【研究開発活動】

 特記事項はありません。