文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、すべての人にとってクルマが、より便利で快適に、安全に、そして楽しい存在であるように、一人ひとりのお客様に最適なカーライフを提案・提供することを目指し、豊かで健全な車社会の創造に寄与し続けます。それが、当社およびフランチャイズチェン加盟法人を含むオートバックスチェンの使命であります。この考えを「オートバックスチェン経営理念」としてまとめ、お客様、フランチャイズチェン加盟法人、従業員、取引先、株主、社会などのステークホルダーに対して、継続的な価値の提供に努めております。
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オートバックスチェン経営理念 オートバックスは、常にお客様に最適なカーライフを提案し 豊かで健全な車社会を創造することを使命とします。
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また、当社は100年企業の実現に向けた長期ビジョンとして「2050未来共創」を掲げました。当社は創業から70 余年、常に車社会の発展とお客様のカーライフを豊かにするために活動してまいりました。これから先も、社会や自動車技術の進展、人びとの価値観の変化を捉え、人の暮らしに寄り添い、時流に合わせた価値を提案し続けます。そこにグループ全員が力を合わせて尽力し、2050年を目指し、より豊かで健全な車社会の創造に貢献していきたいという願いが、このビジョンには込められております。
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オートバックスセブン ビジョン 2050未来共創 社会・クルマ・人のくらしと向き合い、明るく元気な未来をつくります。 私たちの元気の源泉はお客様の声。 一日一日を積み重ね、個人も企業も成長し、輝きつづけます。
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(2) 経営環境
消費全般を取り巻く環境は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受け、経済活動の停滞や個人消費の低迷が続くなど厳しい状況となりました。また景気の先行きにつきましては、各種政策効果などにより持ち直しが期待されるものの、感染の再拡大の懸念もあり、依然として不透明な状況が続いております。
自動車関連市場におきましては、脱炭素化に向けたガソリン車への環境規制が強まりを見せ、次世代自動車への関心の高まりや、自動運転、運転支援機能といった先進安全技術の開発・普及が進んでいます。当社においては、それらの整備技術の対応が必須となります。また、大きな変革期を迎える自動車業界においては、当社グループが強みとする国内の自動車用品市場(カーアフター市場)のみならず、自動車整備、車検、中古車販売といった領域をはじめ業種・業態を越えた競争が激化していくものと考えられます。
なお、当社が加盟する自動車用品小売業協会(APARA)発表の2020年4月から2021年3月までの協会加盟企業4社の店舗売上高合計は、4,021億75百万円で、前年比0.4%増加いたしました。また、同期間の中古車登録台数(普通乗用車・小型乗用車)※1は、約336万台(前年比0.9%増)となりました。2020年1月から12月までの自動車整備に関わる総売上(市場)※2は、5兆6,561億円(前年比0.6%増)と微増であるものの、4年連続で増加となりました。
※1 日本自動車販売協会連合会 発表 ※2 日本自動車整備振興会連合会 発表
今後は、次世代自動車の整備制度への対応に加え、シェアリングサービスやサブスクリプションなど、新たなサービスの急速な拡大とそれに伴うITプラットフォームの整備が求められます。さらに、同業他社やディーラー、ネット販売関連企業など異業種との競争が激化するだけでなく、個人間売買といった取引形態の領域も拡大していきます。他にも、少子高齢化による顧客構成の変化、ニーズの多様化など、市場は今後も大きく、急速に変化するものと予想されます。
2022年3月期におきましても、新型コロナウイルス感染拡大の収束の見通しは未だ不透明であり、この状況がさらに長期化すれば経済に与える影響は甚大であり、消費も減退する可能性もございます。
一方、クルマは生活するうえで重要なインフラであり、お客様の安心・安全な生活を守るためにも、クルマのメンテナンスは必要なものと考えております。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
上記の経営環境を踏まえ、当社は持続的な成長を図り、株主価値の最大化を達成するため、新しいカーライフ文化を創造し続けることを使命に、以下の課題に取り組んでまいります。
① 事業基盤の整備
日本国内でも新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が開始され、ワクチン接種による景気回復への期待感が高まっておりますが、新型コロナウイルス感染拡大は依然として経済に大きな影響を与えており、今後も不透明な経営環境が続くと予想されます。コロナ禍でクルマの価値が見直され、クルマやカー用品に対するニーズも変化いたしましたが、こうした環境にあっても、引き続き、お客様へ「安心・安全」や「新しい価値」を提供することが当社の使命であると、改めて認識しております。この使命を果たしつつ、お客様の健康を守るためにも、お客様と従業員の接触機会を最小限にするなど、感染拡大防止にあらゆる対策を講じてまいります。
「国内オートバックス事業」におきましては、不確実性の高い事業環境に能動的に対応し、成熟化しているカー用品市場において競合との差別化を図ってまいります。若年層やファミリー層などの顧客層を開拓するために、好きなクルマでもっと自分らしくというニーズには「自己表現」、クルマを快適に使いたいというニーズには「安心・安全」、クルマで出かけて楽しみたいというニーズには「体験・発見」という3つの価値を提供いたします。具体的には、新商品開発や新業態の開発を推進するとともに、引き続き、お客様が快適にご利用いただけるよう、店舗リノベーションや運営オペレーションの改善、整備士を始めとした人材育成に注力することで、市場における競争力を高めてまいります。
また、国内オートバックス事業以外の各事業につきましては、これまで取り組んでまいりました「海外事業」、「ディーラー事業」、「BtoB事業」、「オンラインアライアンス事業(旧:ネットワーク事業)」に加えて、「ライフスタイル事業」と「拡張事業(保険・金融)」の2つの事業も推進いたします。
「海外事業」におきましては、市場に合わせて小売事業のビジネスモデルを精査し、収益性の高い卸売事業へ注力するとともに、現地企業とのパートナーシップを強化し、スピード感を持った事業展開により収益を拡大させてまいります。
「ディーラー事業」におきましては、サービス構成比を拡大するとともに、各拠点間の連携により資産効率を向上させ、運営会社の業務改善や人材育成を通じて、さらなる収益の拡大を図ってまいります。
「BtoB事業」におきましては、新規取引先の開拓により商品卸事業の収益を拡大するとともに、次世代整備の早期対応など、新たなサービスの提供を推進いたします。
「オンラインアライアンス事業」におきましては、既存のEC事業を強化するとともに、グループ内外に関わらず、あらゆる企業や組織と連携し、急速に拡大するインターネット市場への参入スピードを高めてまいります。
「ライフスタイル事業」におきましては、ライフスタイルブランドの「JACK & MARIE」および「GORDON MILLER」の認知をより拡大し、クルマを中心とした独自の世界観やライススタイル提案を確立させ、店舗展開を軸にした新たなマーケットを創造してまいります。
「拡張事業(保険・金融)」におきましては、保険事業やローン・クレジット事業を通して、オートバックスグループ内に向けて新たなサービスを提供することによりお客様との接点を持ち続け、さらにグループ外に対してもサービス提供を行っていくことで、新たなお客様の獲得も目指してまいります。
また、当社は、社会・クルマ・人の暮らしの変化をいち早く捉えて適応することで市場競争力を高めるという目的から、今後の当社グループが向かうべき方向性を示す「5ヵ年ローリングプラン」を策定し、引き続き6つのネットワークの確立と連携を図ってまいります。
「マルチディーラーネットワーク」におきましては、カーライフの入り口ともいえる「自動車の購入」を通してお客様と繋がることを目的として、自らがディーラー事業に取り組むだけでなく、国内外を含む主要ブランドを獲得することで、ブランド横断的に車両やメンテナンス情報・ディーラー事業のノウハウを取得し、オートバックスチェンの市場競争力の強化にもつなげていく考えです。
また、「サービスピットネットワーク」におきましては、カー用品のインターネット販売市場の拡大によって高まる取付需要に対する受け皿として、オートバックスチェン外の整備事業者、ガソリンスタンド事業者や、他のカー用品販売店とも連携を図ってまいります。
「次世代整備ネットワーク」におきましては、次世代技術を要するクルマの整備に対応できる整備事業者と連携し、整備や設備に関する情報、整備オペレーションのノウハウなどの集約を図り、安定的な整備とサービスの提供に努めてまいります。
「カー用品販売ネットワーク」におきましては、オートバックスチェンのさらなる強化に努めながら、ホームセンター、ガソリンスタンド等のカー用品販売店を含め、あらゆる事業者と連携し、それぞれが有するリソースを相互に活用することにより、市場競争力を高めてまいります。
「海外アライアンスネットワーク」におきましては、各国・地域において競争力を有する企業や、独自の革新技術を有する企業との連携により、新たなビジネスモデルを構築するとともに、国内外のサプライチェーンとも連携させることにより収益の拡大を図ってまいります。
これらのネットワークを通じて、事業者間の垣根を越えて、車両やメンテナンス情報、お客様のニーズの変化、そして法令や環境といった社会の変化に関する情報を統合し、各事業の競争力強化の源泉となる情報を整備・集約する「オンラインネットワーク」の構築を目指してまいります。
これら6つのネットワークの確立およびネットワーク間の連携に注力する一方、5つの事業基盤の整備にも努めてまいります。ネットワークから生み出される新たな価値を事業基盤に取り込み、7つの事業に寄与させ、それぞれの事業がさらに発展することを目指してまいります。特に、IT基盤や物流基盤の再構築、育成を中心とした人材基盤の強化を図ってまいります。
また、推進体制の整備とモニタリングの強化など、戦略推進の実効性とスピードを高める仕組みの導入や体制の構築にも引き続き努めてまいります。
② 財務上の課題
財務戦略としましては、投資収益管理を強化して事業ポートフォリオを見直し、各事業単位で見える化を図り、資本効率を高めてまいります。株主還元では計画期間である5年間の累計総還元性向を100%として、安定的かつ機動的な株主還元を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)店舗運営上のリスク
当社グループは、カー用品販売、車検・整備、車買取・販売を取り扱う小売店舗を営業しておりますが、店舗の営業に伴う廃棄物の処理、有害物質の取り扱い、ピット作業における事故発生、また店舗敷地内でのその他の事故発生などのリスクがあります。これらは直接的、もしくは顧客のグループ店舗に対する心証悪化に伴う客数減少などによって、間接的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)販売商品、または仕入商品・原材料の価格変動
当社グループが販売している商品は、様々な要因によってその仕入商品、原材料の価格変動や市場環境変化の影響を受け、販売価格が見込みに反して高騰、もしくは暴落することがあります。これにより販売価格が仕入価格を下回る、もしくは価格高騰で需要が後退するなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)フランチャイズシステムのリスク
フランチャイズチェン加盟法人において、不祥事等の発生によりブランドイメージが棄損された場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社とフランチャイズチェン加盟法人との間においてトラブル等が発生した場合、契約の解消や、訴訟につながり当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)競合などのリスク
同業他社、自動車メーカーおよびディーラーの本格的なカーアフター市場参入、タイヤ専門店や中古用品店およびアウトレット用品店、さらにインターネット販売業など競合他社の状況によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)海外活動に関するリスク
当社グループは、欧州、アジアを中心に世界各国で事業を行っています。これらの地域において、自動車および自動車関連用品に対する異なる文化、現地の企業との競合、経済状況、情報インフラの整備状況、知的財産保護の欠如、不安定な国際情勢および感染症の流行など、様々な問題およびリスクに対応できない場合、当社グループの事業および業績に影響を与える可能性があります。
(6)出店に関する規制
当社グループは、店舗の出店において「大規模小売店舗立地法」(以下「大店立地法」という。)により下記の規制を受けています。「大店立地法」は、売場面積1,000㎡超の新規出店や既存店舗の増床などについて、騒音、交通渋滞、ごみ処理問題など、出店地近隣住民に対し生活環境を守る立場から都道府県または政令指定都市が一定の審査をし、規制を行う目的で施行されたものです。当社グループは、1,000㎡超の大型店舗を新規出店する際には、出店計画段階から地域環境を十分考慮し、出店地近隣住民や自治体との調整を図りながら、出店していく方針ですが、上記の規制などにより計画通り出店ができない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)法令違反によるリスク
当社グループは、法令遵守に係る問題につき内部統制の整備を図っており、より充実した内部管理体制の確立のため全社の内部統制を主管する部門を定め設置し、役員および従業員が高い倫理観に基づいて企業活動を行うよう行動規範と行動指針を制定しています。しかし、役員および従業員による不正行為は完全に回避できない可能性があります。万が一このような事象が発生した場合、当社グループの社会的な信用の低下や、多額の損害賠償の請求など、当社グループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(8)情報管理に関するリスク
当社グループは、事業の過程において、個人情報や機密情報を保有しています。万一、当社が保有するこれらの情報の漏えい事故等が発生した場合、当社グループの社会的な信用の低下により、業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(9)為替レートの変動
当社グループは、海外子会社に対して実施する外貨建て貸付金などが存在することから、為替変動により、財務諸表作成のための換算において、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)固定資産の減損
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。今後、店舗等の収益性の悪化などにより、新たに減損損失を計上することになった場合、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11)企業買収および事業の譲受けに関するリスク
当社グループは、企業買収および事業の譲受け、他社との業務提携などを通じて、新規事業の展開やグループ事業の再編を行っております。これら戦略的投資について、当初期待した効果が得られず戦略目的が達成できない場合、のれんの減損を含め当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12)自動車の技術進化や利用方法の変化
自動車関連の技術は日々変化をしており、運転支援機能、自動運転の技術開発、電気自動車の普及などに伴い、当社グループが販売する交換用の用品の需要や市場規模が変化する可能性があります。また、カーシェアリングサービスやサブスクリプションなど一般消費者の自動車の利用方法の変化が事業に影響を与える可能性があります。
(13)気候変動による影響について
オートバックスグループの販売する商品には、スタッドレスタイヤ、タイヤチェーンなど天候により販売個数を大きく左右される季節商品が一部含まれています。そのため、冷夏や暖冬などの気候変動が発生した場合、季節商品の需要低下や販売時期のずれによる売上高が減少する可能性があります。また、国内外において気候変動対策のための制度・規制の導入が進んだ場合、事業活動の制約やコストの上昇など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)自然災害
当社グループが店舗を展開する、また事業関連施設を所有する地域において、地震、台風その他の自然災害が発生し、当該施設が損傷、または役職員の死亡・負傷による欠員があった場合、売上高の減少、または現状復帰や人員の補充などにかかる費用によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(15)強毒性感染症
人々の交通インフラの一翼を担う「オートバックス」事業を中核事業とする当社グループは、新型コロナウイルス(COVID-19)のような感染症の流行に備え、お客様・取引先、従業員等の安全を最優先に考えた上で、お客様の安心・安全な車生活を守るため、感染症流行時における営業継続の対策を講じていますが、感染拡大や感染蔓延などの状況に応じて、店舗の休業や営業時間の短縮などの措置をとる可能性があります。この場合、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(16)風評リスク
当社グループおよびその関係者に関連したインターネットへの不適切な書き込みや画像等の公開により、結果として風評被害が発生した場合、その内容の真偽にかかわらず、ブランドイメージおよび社会的信用が低下し、当社グループの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。
(17)訴訟リスク
当社グループが国内外において事業活動を継続するにあたり、多種多様な訴訟のリスクが存在し、内部統制の整備により内部管理態勢を確立しても、これらを完全に排除することは不可能であり、当社グループを当事者とした訴訟の提起を受ける可能性があります。訴訟を提起された場合、その結果によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社グループにつきましては、新型コロナウイルス感染拡大防止に努め、ご来店される地域の皆様、お取引先様、従事する従業員の健康と安全を最優先に、安心してご来店、就業できる環境整備に努めてまいりました。4~5月においては、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受け、売上は大きく減少いたしましたが、6月以降は、各セグメントに差はあるものの、回復傾向となりました。また、必要な投資は維持しつつ販売費及び一般管理費の削減に努めました。
当社ではこのような環境においても、需要の変化に対応し、地域のお客様に寄り添い地域社会に貢献し続けるため、当社グループの方向性を示す「5ヵ年ローリングプラン」に基づき、お客様がクルマを利用するシーンに合ったサービスを提供するための「6つのネットワーク」の確立と連携に向け各施策を実行し、さらなる事業の成長を目指し邁進しております。
この「5ヵ年ローリングプラン」実現のため、当社は、当連結会計年度において、新たな事業の開発、推進のためのさらなる体制整備を行ったことにより、従来、「国内オートバックス事業」に所属していたICTプラットフォームを推進・管理する部門を「ディーラー・BtoB・ネット事業」に、ライフスタイル事業等を推進・管理する部門および一部の連結子会社を「その他の事業」に、それぞれ移管いたしました。
以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
① 連結損益状況
売上高、売上総利益
当社グループの当連結会計年度における売上高は、前年同期比0.4%減少の2,204億49百万円、売上総利益は前年同期比3.6%増加の732億88百万円となりました。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
国内オートバックス事業 |
175,285 |
△1.1 |
|
海外事業 |
9,625 |
△16.2 |
|
ディーラー・BtoB・ネット事業 |
32,683 |
7.8 |
|
その他の事業 |
2,855 |
24.1 |
|
報告セグメント計 |
220,449 |
△0.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費は、前年同期比0.7%減少の627億11百万円、営業利益は前年同期比39.4%増加の105億77百万円となりました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響による販促施策や出張等の削減により、販売費及び一般管理費は減少いたしました。それ以外の要因といたしましては、国内でオートバックス店舗を運営するフランチャイズチェン加盟法人や車検・整備などを行う事業会社の譲受、業績連動型のインセンティブ報酬などにより人件費は増加いたしました。
セグメント別の従業員の状況
(単位:人)
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
増減(増減) |
|
国内オートバックス事業 |
2,856(731) |
2,835(768) |
△21( 37) |
|
海外事業 |
735( 26) |
563( 27) |
△172( 1) |
|
ディーラー・BtoB・ネット事業 |
517( 36) |
545( 19) |
28(△17) |
|
その他の事業 |
98( 6) |
138( 7) |
40( 1) |
|
全社(共通) |
179( 29) |
198( 32) |
19( 3) |
|
合計 |
4,385(828) |
4,279(853) |
△106( 25) |
(注)1.従業員数は就業人員であり、出向者は除いております。臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しています。全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
2.前連結会計年度の従業員数は当連結会計年度のセグメント区分に基づき作成しております。
営業外収益、営業外費用、経常利益
営業外収益は、前年同期比5.8%減少の22億83百万円となりました。営業外費用は、前年同期比15.9%減少の16億40百万円となりました。
この結果、経常利益は前年同期比39.2%増加の112億19百万円となりました。
特別損失
特別損失は、固定資産の減損損失4億18百万円を計上いたしました。
法人税等合計
当連結会計年度の法人税等は、前年同期比14億6百万円増加の34億90百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比87.3%増加の70億50百万円となりました。
1株当たり当期純利益は88.28円となりました。また、売上高当期純利益率は前連結会計年度の1.7%から3.2%、自己資本当期純利益率(ROE)は前連結会計年度の3.1%から5.8%へと、それぞれ増加いたしました。
②セグメントごとの経営成績
当社グループ 報告セグメントの概要
セグメントごとの売上高、利益又は損失
(単位:百万円)
|
|
報告セグメント |
調整額 |
連結財務諸表計上額 |
||||
|
国内オートバックス 事業 |
海外事業 |
ディーラー・BtoB・ネット事業 |
その他の 事業 |
合計 |
|||
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
175,285 |
9,625 |
32,683 |
2,855 |
220,449 |
- |
220,449 |
|
前期比(%) |
△1.1 |
△16.2 |
7.8 |
24.1 |
△0.4 |
- |
△0.4 |
|
セグメント間の内部 売上高又は振替高 |
2,652 |
452 |
8,724 |
616 |
12,445 |
△12,445 |
- |
|
計 |
177,937 |
10,077 |
41,408 |
3,471 |
232,894 |
△12,445 |
220,449 |
|
前期比(%) |
△0.7 |
△14.3 |
7.2 |
24.0 |
0.2 |
- |
△0.4 |
|
セグメント利益又は 損失(△) |
18,756 |
△172 |
△287 |
△518 |
17,779 |
△7,201 |
10,577 |
|
前期比(%) |
28.3 |
- |
- |
- |
30.0 |
- |
39.4 |
国内オートバックス事業
国内オートバックス事業の売上高は、新型コロナウイルスの影響などにより、上期が前年同期間を下回ったものの、下期は寒波による冬季用品の需要拡大もあり堅調に推移いたしました。その結果、当連結会計年度においては、前年同期比0.7%減少の1,779億37百万円となりました。売上総利益は、利益率の高いバッテリーや洗車用品、車内小物の売上構成比が高くなったことなどにより、前年同期比4.7%増加の588億91百万円となりました。販売費及び一般管理費は、販売促進などに関わる費用や、出張、通勤にともなう交通費などの減少により、前年同期比3.6%減少の401億34百万円となりました。この結果、セグメント利益は前年同期比28.3%増加の187億56百万円となりました。
営業の状況といたしましては、当連結会計年度における国内のオートバックスチェン(フランチャイズチェン加盟法人店舗を含む)の全業態の売上高は、前年同期比で既存店が0.2%の増加、全店が0.0%となりました。
オートバックスチェン店舗の既存店売上高前年比の推移(月別)
国内オートバックスチェンでは、車は生活する上で重要なインフラであることから、お客様の安心・安全な車生活を守るため、お客様と従業員の接触機会を最小限にするなどの新型コロナウイルスの感染拡大防止に最大限配慮し、営業いたしました。
4~5月においては、緊急事態宣言に伴う外出自粛の影響を受け、売上は大きく減少いたしましたが、6月以降は、車の利用頻度向上を背景に、洗車関連用品や車内小物、バッテリーなどの車のメンテナンスに関する商品・サービスなどを中心に客数・売上とも回復傾向となりました。また、12~1月は寒波により冬季用品の需要が拡大したことなどにより、記録的な暖冬であった前年を大きく上回りました。
タイヤについては、夏タイヤが緊急事態宣言の影響などにより4~5月の売上が大きく減少し、6月以降は減少幅が縮小したものの、移動の自粛などによるロングドライブを控える傾向により低調に推移いたしました。一方、スタッドレスタイヤは、12~1月の寒波による広範囲な降雪により伸長いたしました。カーエレクトロニクスについては、新車販売不調の影響などにより、カーナビゲーション、ドライブレコーダーが減少いたしました。バッテリーについては、販売好調であった3年前の新車が交換サイクルを迎えていることなどにより、アイドリングストップ車用バッテリーを中心に伸長いたしました。また、車の利用頻度向上などを背景に洗車用品やキズ補修用品、車内小物が好調で、12月の広範囲な降雪によりタイヤチェーン、雪用ワイパーなどの冬季用品も伸長いたしました。
また、プライベートブランド「AQ.(オートバックスクオリティ.)」やクルマに関わるライフスタイルを提案するブランド「GORDON MILLER(ゴードンミラー)」のラインアップを増やし、商品の魅力度を向上させました。加えて、店舗におけるオペレーションの改善を進めるとともに、売場やピットなど、設備面のリノベーションも進めました。
車検・整備は、「プロフェッショナルでフレンドリーな存在」の象徴として、実際の店舗で働く整備士の中から「AUTOBACS GUYS(オートバックスガイズ)」を選出し、ホームページや店頭における宣伝活動を展開いたしました。加えて、お客様との接触機会の減少や利便性向上の取り組みとして、WEBや電話の予約を推進いたしました。これらにより、車検実施台数は前年同期比2.7%増加の約65万1千台となりました。
車買取・販売は、新型コロナウイルス感染拡大による影響により、上期は売上が大きく減少いたしましたが、10月以降は前年同水準まで回復いたしました。これらにより、国内オートバックス事業における総販売台数は前年同期比6.7%減少の約2万9千台となりました。
国内における出退店は、新規出店が3店舗、退店が4店舗あり、2021年3月末店舗数は584店舗となりました。
国内オートバックス事業セグメントにおける商品別売上(連結調整後)
(単位:百万円)
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
増減 |
|
タイヤ・ホイール |
46,126 |
45,147 |
△979 |
|
カーエレクトロニクス |
34,045 |
30,240 |
△3,804 |
|
オイル・バッテリー |
14,701 |
15,077 |
375 |
|
アクセサリー・メンテナンス用品 |
40,754 |
43,806 |
3,052 |
|
車検・サービス |
19,210 |
19,809 |
599 |
|
車買取・販売 |
9,478 |
10,023 |
544 |
|
その他 |
12,982 |
11,180 |
△1,801 |
|
合計 |
177,299 |
175,285 |
△2,014 |
国内出退店実績
(単位:店)
|
|
2020年3月末 |
新店 |
退店 |
2021年3月末 |
|
オートバックス |
490 |
3 |
△3 |
490 |
|
スーパーオートバックス |
74 |
- |
- |
74 |
|
オートバックスセコハン市場 |
7 |
- |
△1 |
6 |
|
オートバックスエクスプレス |
11 |
- |
- |
11 |
|
オートバックスカーズ |
3 |
- |
- |
3 |
|
国内計 |
585 |
3 |
△4 |
584 |
国内店舗数の内訳
(単位:店)
|
|
2020年3月末 |
2021年3月末 |
|
直営 |
11 |
11 |
|
連結対象子会社 |
121 |
122 |
|
連結対象外法人※ |
453 |
451 |
|
合計 |
585 |
584 |
※関連会社を含む
海外事業
海外事業における売上高は100億77百万円(前年同期比14.3%減少)、セグメント損失は1億72百万円(前年同期は3億60百万円のセグメント損失)となりました。
小売・サービス事業、卸売事業ともに、世界的な新型コロナウイルス感染拡大に伴う各国政府の規制により、店舗休業および限定営業や外出自粛の影響を受け売上は減少いたしましたが、販売費の抑制や家賃減額などの販管費削減に努め、セグメント損失は前年同期間より縮小いたしました。
小売・サービス事業として、フランスにおいては、政府による夜間外出制限やロックダウンが断続的に発令されたことによる影響を受け、売上が減少いたしました。シンガポールにおいては、移動距離の減少によるタイヤの需要が低下したことなどから、売上が減少いたしましたが、板金・塗装および整備を行う当社連結子会社のSK AUTOMOBILE PTE. LTD.においては堅調に推移いたしました。タイにおいては、2020年10月に当社連結子会社のSIAM AUTOBACS Co., Ltd.(以下、SAB社)の株式の一部をPTG Energy Public Company Limitedに譲渡し、2020年12月、SAB社の少数株主が保有する株式を取得することで、SAB社を当社の持分法適用関連会社とし、現地パートナーによる店舗運営に移行いたしました。
卸売事業としては、海外向けエンジンオイルに加え、バッテリー、ワイパーなどを中心に、さらに今後の販路拡大に向けた取り組みを行いました。オーストラリアにおいては、外出自粛により一時的に売上が減少いたしましたが、カーエレクトロニクスや無線機などを中心に前年同期間を上回る売上となりました。中国においては、外出制限などの影響により、新規取引に向けた営業活動が制限されたため、売上が減少いたしましたが、10月に正規代理店としてオーソライズドディーラー中国1号店を上海にオープンし、新たな卸売ビジネスをスタートいたしました。今後、さらなる展開を予定しております。また、新たな卸売先として、フィリピン、バングラデシュ、台湾などを開拓いたしました。
海外における出退店は、新規出店が3店舗、退店が3店舗あり、合計45店舗となりました。
主要海外子会社の損益
(単位:百万円)
|
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
増減 |
|
フランス |
売上高 |
6,768 |
5,784 |
△984 |
|
営業利益 |
△102 |
△183 |
△81 |
|
|
シンガポール |
売上高 |
1,754 |
1,503 |
△250 |
|
営業利益 |
204 |
189 |
△15 |
|
|
タイ |
売上高 |
766 |
329 |
△436 |
|
営業利益 |
△100 |
△33 |
66 |
|
|
中国 |
売上高 |
965 |
778 |
△187 |
|
営業利益 |
18 |
5 |
△13 |
|
|
マレーシア |
売上高 |
65 |
40 |
△24 |
|
営業利益 |
△17 |
△17 |
△0 |
|
|
オーストラリア |
売上高 |
1,378 |
1,689 |
310 |
|
営業利益 |
26 |
74 |
47 |
海外出退店実績
(単位:店)
|
|
2020年3月末 |
新店 |
退店 |
2021年3月末 |
|
フランス |
11 |
- |
△1 |
10 |
|
シンガポール |
2 |
- |
- |
2 |
|
タイ |
17 |
1 |
△1 |
17 |
|
台湾 |
6 |
- |
- |
6 |
|
マレーシア |
5 |
- |
△1 |
4 |
|
インドネシア |
1 |
2 |
- |
3 |
|
フィリピン |
3 |
- |
- |
3 |
|
海外計 |
45 |
3 |
△3 |
45 |
海外店舗の内訳
(単位:店)
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
|
連結対象子会社 |
32 |
12 |
|
連結対象外法人※ |
13 |
33 |
※関連会社を含む
ディーラー・BtoB・ネット事業
ディーラー・BtoB・ネット事業における売上高は414億8百万円(前年同期比7.2%増加)、セグメント損失は2億87百万円(前年同期は2億45百万円のセグメント損失)となりました。
ディーラー事業は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛により、来店客数が減少いたしましたが、6月以降は客数の回復に伴い商談件数が増加し、売上も回復傾向となりました。また、2019年4月に設立したディーラー事業を統括する株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングスの子会社である株式会社モトーレン栃木の経営体制を6月に刷新し、さらなる体制整備を行いました。
BtoB事業は、年度当初の外出自粛により取引先の事業活動が制限され、売上が減少いたしましたが、卸売需要の回復と新規取引獲得に向けた営業活動を徐々に再開したことにより、売上は回復傾向となりました。卸売を中心とした当社連結子会社2社においても同様に回復傾向となり、子会社が運営するネット販売に関しては好調に推移いたしました。また、整備事業者とのネットワーク構築において、2020年5月に三重県で車検・整備、板金事業等を行う高森自動車整備工業株式会社を完全子会社化し、収益拡大を推進してまいりました。
ネット事業は、4~5月の緊急事態宣言期間において、店舗受け取りサービスを中止したことなどにより、取り付けを伴う商品などを中心に売上が減少いたしましたが、6月以降は店舗受け取りを再開し売上が回復いたしました。また、8月に自社ECサイトのリニューアルを実施し、お客様の利便性向上のため、車種に合った商品適合などの機能拡張のための環境を整備いたしました。
輸入車ディーラーの運営会社と店舗数
(単位:店)
|
会社名 |
2020年3月末 |
2021年3月末 |
|
㈱アウトプラッツ |
7 |
6 |
|
㈱モトーレン栃木 |
5 |
5 |
その他の事業
その他の事業における売上高は34億71百万円(前年同期比24.0%増加)、セグメント損失は5億18百万円(前年同期は3億31百万円のセグメント損失)となりました。
③財政状態に関する分析
a.連結貸借対照表の各項目の状況
流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べ123億51百万円増加し、1,105億78百万円となりました。商品管理の強化による商品等の減少などがあった一方、現金及び預金の増加などによるものです。
有形固定資産、無形固定資産
有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ38百万円減少し、420億86百万円となりました。
無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ3億1百万円増加し、71億57百万円となりました。主にソフトウエアの取得によるものです。
投資その他の資産
投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ25億円増加し、280億92百万円となりました。主に投資有価証券に含まれる関連会社株式が増加したことなどによるものです。
流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ104億45百万円増加し、465億77百万円となりました。主に銀行からの短期借入金や未払法人税等の増加によるものです。
固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べ8億2百万円増加し、175億3百万円となりました。主に銀行からの借入による長期借入金の増加などによるものです。
純資産合計
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ38億67百万円増加し、1,238億33百万円となりました。主に親会社株主に帰属する当期純利益による増加などによるものです。
セグメントごとの資産
(単位:百万円)
|
|
2020年3月末 |
2021年3月末 |
増減 |
|
国内オートバックス事業 |
91,961 |
94,293 |
2,332 |
|
海外事業 |
12,353 |
13,171 |
817 |
|
ディーラー・BtoB・ネット事業 |
18,012 |
19,797 |
1,785 |
|
その他の事業 |
25,168 |
26,963 |
1,795 |
|
全社(共通) |
25,303 |
33,688 |
8,384 |
|
総合計 |
172,799 |
187,914 |
15,115 |
資産合計/負債純資産合計
資産合計、負債純資産合計は、前連結会計年度末に比べ151億15百万円増加し、1,879億14百万円となりました。
b.連結キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、配当金の支払、売上債権の増加による支出等があった一方、税金等調整前当期純利益が108億1百万円(前年同期比82.9%増加)、短期借入金の借入による収入、たな卸資産の減少による収入等により、前連結会計年度末に比べ108億51百万円増加し、389億3百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は171億63百万円(前年同期比61.9%増加)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益108億1百万円、減価償却費の調整額38億59百万円およびたな卸資産の減少による収入25億74百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加による支出42億31百万円、法人税等の支払額23億19百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は60億85百万円(前年同期比80.5%増加)となりました。収入の主な内訳は、差入保証金の回収による収入2億33百万円であり、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出39億96百万円、関係会社株式の取得による支出10億79百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は3億9百万円(前年同期比96.8%減少)となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の借入(純額)による収入48億30百万円、長期借入れによる収入20億64百万円であり、支出の主な内訳は、配当金の支払額47億93百万円、長期借入金の返済による支出14億73百万円であります。
c.設備投資の状況
当連結会計年度は、新規出店や店舗の改装ならびに輸入車ディーラー店舗のリロケーションに係る建物および構築物の取得のほか、次期情報基盤の構築などの情報システムその他に対し総額39億96百万円の設備投資を実施いたしました。
設備投資の主な内訳
(単位:百万円)
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
|
新規出店(リニューアル含む) |
372 |
363 |
|
既存店改装・改修 |
497 |
645 |
|
土地 |
60 |
77 |
|
情報化投資 |
1,592 |
1,625 |
|
その他 |
907 |
1,284 |
|
合計 |
3,429 |
3,996 |
セグメント別設備投資額
(単位:百万円)
|
|
2020年3月期 |
2021年3月期 |
|
国内オートバックス事業 |
1,721 |
1,864 |
|
海外事業 |
186 |
192 |
|
ディーラー・BtoB・ネット事業 |
809 |
1,271 |
|
その他の事業 |
162 |
379 |
|
全社(共通) |
549 |
287 |
|
合計 |
3,429 |
3,996 |
④資金調達の状況
当連結会計年度において、グループ全体として運転資金需要等に対する借り換え等による資金調達を行いました。なお当連結会計年度末の短期借入金および長期借入金の残高が56億39百万円増加した主な要因は、運転資金需要等に備え新規の借入金を実行したことによるものです。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
2021年3月期は、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により、当社を取り巻く環境が大きく変わりました。当社グループにおきましても、店舗の営業時間短縮や、密を避けた集客など、感染しない・させないために様々な対応を迫られた厳しい1年となりました。一方、コロナ禍において、移動手段としてのクルマの価値が改めて見直されたことにより、多くのお客様に当社グループのサービスをご利用いただくことができました。
また、自動車関連業界においても、外部環境の変化と、お客様のニーズの多様化があります。CASE(ケース)という言葉に代表されるように自動運転車の開発や電気自動車の普及など、自動車関連業界は100年に1度の変革期を迎えております。
当社は、このような外部環境の変化に加え、変化するお客様のニーズをとらえ、素早く対応できる体制を整えておかなければ勝ち残れないという考えから、時流に合わせて継続的に5年後の方向性および戦略の見直しを実施する「5ヵ年ローリングプラン」を策定しています。
そして、「お客様の利用シーンに合わせ、お客様の求める商品やサービスを、スピード感を持って提供する」ことを目指す姿としローリングプランを実行しています。しかし、クルマの利用シーンを支えるすべての商品やサービスを、オートバックスグループだけで提供することはできません。
そこで、それぞれの領域で強みを持つ事業者と連携することにより、ともに実現していくことを考えました。その「事業者との連携」を「6つのネットワーク」と定義し、その確立によって連携を図るというのがローリングプランの根幹をなす考えです。当社は「目指す姿」を達成するため、「5ヵ年ローリングプラン」では、6つのネットワークの確立と連携、5つの事業基盤の整備、そして7つの事業の強化を進めています。
a.事業の強化
国内オートバックス事業においては、「タイヤ」「車検・整備」「店舗リノベーション」を通じて、お客様への安心・安全の提供を継続して実践いたしました。2021年3月期は、コロナ禍においてクルマの価値が見直され、クルマやカー用品に対するお客様のニーズに変化も生じました。当社は、この「タイヤ」「車検・整備」「店舗リノベーション」という3つの取り組みについては、これまで同様に継続的に取り組むことにより、大きな環境変化にも、柔軟に対応することができたと考えています。
海外事業においては、コロナ禍により、フランスを中心とした地域で業績に大きく影響を受けましたが、新プライベートブランド商品の開発と新たな販路の開拓により、卸売事業の拡大に努めました。
BtoB事業においては、子会社(株式会社CAPスタイル)を通じたオンラインでの用品卸が好調に推移いたしました。
ネット事業においては、ECサイトの大幅リニューアルを行うとともに、オンライン上で車種に応じた商品検索ができる機能を付加いたしました。
b.事業基盤の整備
人材基盤については、「カンパニー制の導入」「女性管理職の任用」「働き方改革」「教育体制の整備」などを進めました。IT基盤については、IT技術を活用して、さまざまなステークホルダー(FC加盟法人様やお取引先様などを含む)との、コミュニケーションスタイルの変更を推進いたしました。またDXを推進し、お客様への新たなサービスの実現に向けた実証実験も進めました。情報基盤については、適合情報の整備や、ピット作業履歴の電子化などを進めてまいりました。
c.ネットワークの構築
2021年3月期において、さまざまな領域で強みを持つ事業者と連携し、ネットワークの構築を進めました。具体的には、タイヤECサイトである「TIREHOOD」を運営する株式会社BEADへの資本参加を行いました。これにより、これまでオートバックスと接点がなかったお客様と繋がることができ、オートバックス店舗への送客にも繋がりはじめています。
BSサミット事業協同組合との包括業務提携では、全国に約600店舗あるオートバックス店舗と、近隣のBSサミットの組合員工場約380店舗が、双方のリソースを用いて最適な地域連携を促進することで、「特定整備制度」への対応強化をはじめ、様々なサービスの連携を図っています。
外販向けメンテナンスパックの販売については、これまでオートバックス店舗にお越しになるお客様向けとして商品化し発売していたメンテナンスパックを、オートバックスチェン以外の自動車販売事業者やリース事業者の方にも幅広く提供し、お客様の利便性を高めていく考えです。
また、2021年4月には、Audi正規ディーラーを運営する株式会社TA インポートの全株式取得、ホームセンター大手株式会社ジョイフル本田の非連結子会社である株式会社ジョイフル車検・タイヤセンターの全株式を取得いたしました。さらに、日産自動車株式会社と業務提携をいたしました。このように、他の事業者と連携することにより、ネットワークのさらなる拡大と、お客様の求める商品やサービスを、スピード感を持って提供する体制を図ってまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当連結会計年度においては、国内オートバックス事業は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の影響による売上の減少、人との接触機会を減らす目的で車を利用する頻度が向上したことによる売上の増加がありました。クルマの利用状況や価値観の変化により、商品別売上動向に変化があり、具体的には、自宅でできるカーケア商品の洗車用品やキズ補修関連、車内小物、バッテリーが好調に推移し、夏タイヤや、カーナビゲーション、新車販売など比較的高額な商品が不調となりました。また、寒波による冬季用品の需要が拡大し、記録的な暖冬であった前期を大きく上回る結果となりました。
海外事業においても同様に、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出規制の影響による売上の減少がありました。ディーラー・BtoB事業においては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛により、来店客数の減少や、注文の先延ばしなどが発生しました。ネット事業では、新型コロナウイルス感染拡大を防止するために、店舗での受け取りサービスを中止したことなどによる売上が減少いたしました。連結営業利益においては、国内オートバックス事業を中心に、売上総利益率向上に加え、販促関連費用や旅費交通費などの抑制による販管費減少で、大幅増益となりました。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。
2022年3月期の目標値は、売上高2,265億円、営業利益95億円、親会社株主に帰属する当期純利益67億円であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、カー用品を中心とした商品の購入費用およびシステム等の運営コストの支払等である一方、主にフランチャイズチェン加盟法人に対する卸売と個人を中心とした一般のお客様への小売を行っているため、仕入債務の支払よりも売上債権の回収が進む傾向にあります。従いまして、基本的には営業キャッシュ・フローで得られる資金に加え短期借入を、季節によって変動する運転資金需要と投資に充てております。昨今の急激な環境の変化に伴い、手元流動性につきましては、成長に必要な重要な投資は積極化する一方、それ以外の投資については抑制することで確保してまいります。
株主還元に関しましては、当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つと位置づけております。「5ヵ年ローリングプラン」の計画期間である5年間累計の総還元性向を100%として、安定的かつ機動的な株主還元を基本方針としています。自己株式の取得につきましては、キャッシュ・フローの状況等を総合的に勘案し、資本効率と株主利益の向上に向けて適切な時期に実施を検討してまいります。
なお、当連結会計年度における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は、126億67百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は389億3百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益および費用の計上に際し、様々な見積りおよび判断を行っておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 重要な会計上の見積り」に記載しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、不確実性が高く、収束時期等の予測は困難でありますが、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき、影響は限定的であると判断しております。今後、状況の変化により会計上の見積りを変更する場合、連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
フランチャイズ契約
当社は、既存の小売店と共存共栄を図ることを基本方針としてフランチャイズ契約を締結しております。
その契約の主な事項は次のとおりであります。
(1)オートバックスフランチャイズ契約の要旨
|
契約の目的 |
株式会社オートバックスセブン(本部)は、加盟店に対して本部が使用している商号及び経営ノウハウ等を提供し、本部と同一企業イメージで事業を行う権利を与える。加盟店はこれに対し、一定の対価を支払い、本部の指導と援助のもとに、継続して営業を行い、相互の繁栄を図ることを目的とする。 |
|
ロイヤリティ |
毎月の売上高に、一定の料率に相当する金額を支払うものとする。 |
|
仕入及び販売 |
加盟店の販売商品は主に本部から仕入れ、本部の提供したノウハウによって消費者へ販売する。 |
|
契約期間 |
オートバックスフランチャイズ契約 契約締結日から5年間。ただし期間満了6ヶ月前までに、一方当事者の解約申出のない時は、3年毎の自動更新。 スーパーオートバックスフランチャイズ契約 契約締結日から7年間。ただし期間満了6ヶ月前までに、一方当事者の解約申出のない時は、3年毎の自動更新。 オートバックスセコハン市場フランチャイズ契約 契約締結日から5年間。ただし期間満了6ヶ月前までに、一方当事者の解約申出のない時は、3年毎の自動更新。 |
(2)オートバックスカーズフランチャイズ契約の要旨
|
契約の目的 |
株式会社オートバックスセブン(本部)は、加盟店に対して本部が使用している商号及び経営ノウハウ等を提供し、本部と同一企業イメージで事業を行う権利を与える。加盟店はこれに対し、一定の対価を支払い、本部の指導と援助のもとに、継続して営業を行い、相互の繁栄を図ることを目的とする。 |
|
ロイヤリティ |
取引毎の車両売却価格に、一定の料率に相当する金額を支払うものとする。 |
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仕入及び販売 |
加盟店は、本部の提供したノウハウによって、次の自動車の取引を行う。 ・一般消費者からの買取、下取り及び販売 ・他の自動車販売業者からの仕入れ及び販売、本部からの仕入れ ・自動車オークションへの出品及び落札 |
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契約期間 |
契約締結日から3年間。ただし期間満了6ヶ月前までに、一方当事者の解約申出のない時は、3年毎の自動更新。 |
特記事項はありません。