第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

[国内外経済等の背景について]

当連結会計年度における我が国経済は、個人消費が伸び悩んでいる一方で、政府の経済対策や日銀による金融政策を背景として、企業収益の一定の改善や雇用環境の改善が続いており、景気は緩やかな回復基調で推移しました。

一方、中国や新興国の景気減速や成長鈍化、英国のEU離脱問題、米国の政権交代の影響、株式市場や為替相場の不安定な推移等、様々な不確実性を背景に、世界経済は、先行き不透明な状況が続いています。

 

[家電流通業界について]

当社グループが属する家電流通業界においては、家電エコポイントや地デジ化に伴う特需の反動減による長引く市場低迷が続いてきたテレビに底打ち感が見られ、単価上昇、販売台数回復により堅調に推移しました。長期間にわたり好調を維持し続けてきた冷蔵庫に一服感が見られるものの、洗濯機、クリーナー、白物家電が買い替え需要に下支えられ、底堅く推移しました。また、夏季は地域別の気温変動や天候要因があり、冬季は暖冬であったものの、季節関連商品は好調に推移しました。

一方、販売施策是正の影響もあり携帯電話が伸び悩み、パソコンもタブレット端末を中心に伸び悩みました。

家電市場全体として、パソコンや携帯電話等のデジタル関連商品の特殊事情、一部季節要因を除けば概ね堅調に推移したと推察されます。

 

[当社の取り組みについて]

このような家電市場の状況を背景に、ヤマダ電機グループは、平成28年4月1日から3人の代表取締役体制のもと、「新規ビジネスの創出」「構造改革と中期経営計画の推進」「既存ビジネスの強化と人材育成」を掲げ、日本最大級のネットワーク・サービスのIoT企業として、5,000万件を超す各種会員のビッグデータの分析と活用による「ゆりかごから墓場まで」の新たなサービス開拓で「モノ(商品)からコト(サービス)、モノ+コト」の提案を強化し、将来における持続的成長・発展のため、様々な挑戦を続けてまいりました。

当連結会計年度においては、2016年5月9日の今期計画発表後に消費増税延期が発表されたことに伴い、消費増税前の駆け込み需要を考慮した売上高計画との差異が発生し、売上総利益ベースで100億円強のマイナスの影響がありました。また、円高の影響により、平成28年12月末と平成29年3月末で約19億円のマイナスの影響がありました。さらに、住宅関連子会社の中長期視点での先行投資による計画未達が約40億円ありました。一方で、構造改革の推進により各利益率の改善が進み、販売管理費も中長期的視点で一部費用が先行的に発生したものの全体ではコントロールが効き削減につながりました。

また、ビッグデータの活用による新たなサービス提供でモノ(商品)へのポイント付与から、コト(サービス)へのポイント付与により、来店客数、リピート率、販促効率の向上、白物を軸とした販売へのシフト、リアル店舗とWEB通販の連携等、営業や販促面における最適化・最大化も図られ、売上総利益率も引き続き上昇、前第1四半期連結累計期間(平成27年4月1日~6月30日)に実施した大量閉店を含む大改革から1年以上(18か月以上)経過しましたが、引き続き構造改革の成果が現れております。

 

[CSRについて]

ヤマダ電機グループは、社会価値を高め、社会と共に発展する企業を目指し、実体を伴った形だけではないCSR経営を継続して実践、積極的な活動を続け、持続可能な社会の実現に貢献しております。これまで、ヤマダ電機グループは、社会的責任に関わる情報を開示する「CSRレポート」を発行してまいりましたが、2016年6月、国際統合報告評議会(IIRC)が公表する「国際統合報告フレームワーク」を参考にし、従来の「CSRレポート」を内包する「ヤマダ電機グループコーポレートレポート」として発行、当社ウェブサイトへも掲載しております。( http://www.yamada-denki.jp/ )

 

[店舗数について]

当連結会計年度末の店舗数(海外含む)は、955店舗(単体直営648店舗、ベスト電器162店舗、その他連結子会社145店舗)となり、FC含むグループ店舗数総計は12,074店舗となっております。

 

[業績のまとめ]

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,563,056百万円(前年同期比3.1%減)、営業利益57,895百万円(前年同期比0.5%減)、経常利益66,040百万円(前年同期比5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益34,528百万円(前年同期比13.6%増)となりました。

売上高については、前連結会計年度に実施した自社競合解消のための店舗の大規模閉鎖の影響(前期は構造改革等によりグループ全体で直営店98店舗を閉鎖。その閉店セールの反動減も発生)もあり、前年を下回っておりますのでご留意ください。

なお、ご参考として、上記店舗閉鎖要因や行政による携帯電話キャリアへの販売施策是正の影響が発生した携帯電話、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の変更に伴い特に著しい市場縮小が見られた太陽光発電システム(特に法人向け大規模太陽光発電システム)等、特殊背景を除いた当社内管理における主要家電商品の販売動向については、市場平均値(GfK集計対象商品市場データとの類似期間単純平均値比較のご参考値)を約1.4%上回っており、市場シェアは低下していないものと認識しております。

 

また、当社グループは、家電・情報家電等の販売事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ4,316百万円増加して34,981百万円(前期比14.1%増)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローは以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、43,855百万円の収入(前年同期は23百万円の支出)となりました。

これは主に、法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益の計上によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、15,279百万円の支出(前年同期は13,437百万円の支出)となりました。

これは主に、店舗改装等に伴う有形固定資産の取得によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、24,382百万円の支出(前年同期は4,732百万円の収入)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出によるものであります。

 

2【販売の状況】

(1)販売実績

当社グループは、家電・情報家電等の販売事業の単一セグメントであるため、下記は当該セグメントにおける品目別の販売実績を記載しております。

品目別

当連結会計年度
(自 平成28年4月1日
 至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

売上高(百万円)

構成比(%)

家電・情報家電

1,339,978

85.7

△3.8

非家電

223,077

14.3

1.2

合計

1,563,056

100.0

△3.1

(注)上記金額は消費税等を含んでおりません。

 

(2)単位当たり売上高

項目

当連結会計年度
(自 平成28年4月1日
 至 平成29年3月31日)

前年同期増減比(%)

売上高(百万円)

1,563,056

△3.1

売場面積(期中平均)(㎡)

2,582,147

△0.1

1㎡当たり売上高(千円)

605

△3.0

従業員数(期中平均)(人)

29,154

△3.6

1人当たり売上高(百万円)

53

0.6

(注)1. 売場面積は、大規模小売店舗立地法(届出時期により大規模小売店舗法)に基づく店舗面積を記載しております。

2. 上記金額は消費税等を含んでおりません。

3. 従業員数は臨時雇用者数を含めております。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、企業の持続的成長を基本方針に、高度化・多様化する消費者ニーズに素早く対応することを基本とし、常に「お客様(市場)第一主義」の目線で経営理念である「創造と挑戦」「感謝と信頼」を実践し企業価値を高め、キャッシュ・フローを重視したローコスト経営に取組み、家電流通業界のリーディングカンパニーとしてCSR経営を積極的に推進し、社会に貢献できる「強い企業」を目指します。

 

(2)目標とする経営指標

当社は、目標とする経営指標として、流通業という観点からキャッシュ・フローを重視した財務課題の遂行のため、在庫回転数(期中平均在庫)を設定しております。

 

目標:在庫回転数(期中平均在庫)・・・ 12回転/年

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、日本全国に都市型店舗から郊外型店舗、地域密着まで、お客様のあらゆるニーズに対応できる世界にも類を見ないネットワークを持つ強みを活かし、当家電業界のみならず、全ての流通業が直面する将来的な少子高齢化、人口減、インターネット社会等への柔軟な対応など、業界のリーディングカンパニーとして積極的に取り組み、将来における持続的成長・発展のため、様々な挑戦を続けてまいります。

当社グループは、家電販売を中心としたその事業領域の幅と深さを追求した独自のビジネスモデルの展開を経営の特徴としており、その可能性を追求し、他社との差別化を図ってまいります。

流通業界は、今後もめまぐるしい変化が予想されますが、スピード感を持ち、柔軟に対応できるよう、グループ企業間のヒト(人材)・モノ(商品)・カネ・サービス・物流・情報システム等の最適化・最大化による経営資源の効率化を図り、利益率の改善、各コストの削減、在庫効率の改善、キャッシュ・フローの創出を図り、財務体質の強化、経営資源の基盤の強化に努めてまいります。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

平成30年3月期につきましては、英国のEU離脱問題による経済への影響、米国の新政権における政策動向、中国や新興国の経済動向等、世界経済の先行きが不透明な状況にあります。

しかしながら、国内においては、堅調な個人消費や企業業績の改善等により、景気は底堅く推移すると予想されます。

当社グループが属する家電流通市場は、パソコンやデジタル関連商品の構造的な需要減少は続きますが、白物家電の底堅い買い替え需要やテレビの買い替え需要等により、前年並みで推移すると予想されます。

当社グループは、このような市場環境の中、日本最大の家電専門店として、家電販売を基盤とした新たな事業領域の開拓と構造改革の推進等の取り組みを継続して実践し、当社グループの経営資源を最大限に活かした取り組みを積極的に行い、売上総利益率の改善、販売管理費の削減等、収益性及び企業価値の向上に努めてまいります。

これからも家電業界のリーディングカンパニーとして、さまざまなステークホルダーの皆様との信頼関係を築き、ヤマダ電機グループ内のシナジーを活かしたCSR経営を推進し、社会価値を高め、社会と共に発展する企業を目指してまいります。

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)店舗展開及び店舗開発について

当社グループは、現在、47都道府県全てに店舗を展開、さらに海外にも店舗を展開しており、今後も引き続き国内外ともに出店を計画しています。国内においては、ナショナルチェーン展開による都市型、郊外型、小商圏型、地域密着型等の市場規模にあわせたスクラップ&ビルド及び可能性のある地域への厳選した出店により店舗ネットワークの効率化とシェアの維持・向上を目指しています。しかしながら、立地条件の良い土地を適切な価格で確保するにあたり、他社と競争となる可能性があります。新規出店やスクラップ&ビルド、既存店の業態転換等に伴う設備費、人件費等の経費の増加が見込まれます。出店地域での既存各社との競争は厳しく、地域によっては、家電小売店の店舗数・店舗面積ともに飽和状態となっており、新規店舗の出店が既存店舗の収益性に影響を及ぼす可能性があります。店舗効率向上のため、自社競合並びに他社競合等の市場環境を踏まえた全国店舗網の見直しによって閉鎖された店舗の除却損や解約損の発生、閉鎖店舗を転貸・売却できない可能性もあります。賃借料、差入保証金等の出店条件、競合状況、商圏人口、各種法律や規則等を総合的に勘案の上、慎重に決定しておりますが、物件の手当てが進まず、出店計画の変更、延期等が発生する可能性があります。以上のような要因により、効率的な店舗展開や店舗運営に支障をきたし、最終的に当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新規出店やスクラップ&ビルド、既存店舗の業態転換等の店舗開発を行うにあたっては多額の資金が必要となります。現在は、内部留保及び借入金により賄っておりますが、将来、資金調達を円滑に行うことができなくなった場合には、事業計画の遂行に支障をきたす可能性があります。

 

(2)競合について

家電小売業界は、将来における少子高齢化、人口減、ネット社会の浸透等、社会ニーズが刻々と変化する激しい競争環境にあり、大型家電量販店をはじめ、総合スーパーやホームセンター、オンライン販売をはじめとした様々な通信販売等、家電をはじめとした当社グループの取り扱い商品を取り扱うあらゆる事業形態の企業が競合相手となります。当社グループは、当業界においては売上高でトップに位置していると認識しておりますが、価格競争、出店競争、顧客獲得競争、人材獲得競争等、様々な競争に絶えず直面しております。当社グループは、都市型店舗、郊外型店舗、小商圏型店舗、地域密着型店舗等の展開により幅広い顧客ニーズにあわせた出店を行ってまいりましたが、高単価の耐久消費財として各種要因による需要の増減が想定外で発生する等、家電小売業界は安定しているとは言えず、各地域においても競合他社との競争環境は続いていくと考えられます。また、家電量販店として唯一、全国に店舗網を持つことから、景気や消費環境、市場環境等の変化により、自社競合が発生し、1店舗当たりの収益性が低下し、当社グループの業績及び投資効率、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。今後、新規参入企業の登場により競争が激化する可能性、あるいは、当社グループと競合関係にある企業間でのM&Aや提携により、店舗間競争、商品の仕入れ競争が激化する可能性も考えられます。もし当社グループがこのような状況変化にうまく対応することができなかった場合には、当社グループの業績や財政状態は影響を受ける可能性があります。また、他社が当社グループより低価格での商品提供を開始し、対抗する必要が生じた場合には、販売価格を引き下げ、その結果として利益が低下し、業績及び財政状態に影響を及ぼすことがあります。

 

(3)M&Aや提携等に伴うリスクについて

当社は事業強化を目的として、組織再編やM&A、提携、売却等を行う可能性があります。これらを実行するにあたっては、リスク軽減のために入念な調査・検討を行いますが、実施後において偶発債務の発生等、予期せぬ問題が起こる可能性があります。また、当初想定していたほどの効果を得られない、投資金額を回収できない可能性も考えられます。場合によっては特別損失あるいは特別利益が生じることもあります。その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすことがあります。

 

 

(4)規制等について

他の小売企業と同様、当社グループは、「大規模小売店舗立地法」(大店立地法)、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)に基づく「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」(大規模小売業告示)による規制、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)、また、環境負荷軽減、循環型社会の構築をめざし、リサイクル及びリユース事業を行っており「特定家庭用機器再商品化法」(家電リサイクル法)等の法令の適用を受け、規制の対象となります。法令の制定や改正が行われた場合、又は規制当局による法令解釈が厳しくなる場合には、当社グループが取り扱う製品やサービスに対する需要低下や事業コストの増加等が起こり、当社グループの業績や財政状態が影響を受ける可能性があります。店舗面積が1,000㎡を超える新規店舗の出店並びに既存店舗の増床等による変更について、大店立地法の規定に基づき、周辺地域の生活環境の保持等の観点から地方公共団体による出店の規制が行われます。当社グループが新規出店又は増床を予定している店舗につきましては、大店立地法による規制を受けると認識しており、地域の生活環境を考慮する等、大店立地法を遵守いたします。大店立地法の審査の進捗状況によっては、新規店舗出店、又は既存店舗の増床計画の遅延等により、当社グループの出店政策に影響を及ぼす可能性があります。大規模小売業者と納入業者との取引は、大規模小売業告示による規制を受け、当社グループも大規模小売業者として同規制の対象となります。当社グループは、大規模小売業告示を遵守してまいりますが、今後この規制が強化された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの住宅関連事業に適用される建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法及びその他の関係法令の法的規制が強化された場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすことがあります。

 

(5)経済動向について

当社グループの売上は、大半を国内市場に依存しており、国内消費動向が当社グループの業績に影響を及ぼします。各種法律や規則の改正、金利の変動、燃料価格、新規住宅着工件数、失業者数や税率の上昇、人口動態の変化、為替や株価の変動、消費税率の変動、海外経済の低迷、一部新興国の景気減速リスクの顕在化等、国内外の経済的要因の変化は、売上原価及び事業費の増加等を招くと同時に、個人の可処分所得を減少させ、当社グループが取り扱う商品に対する消費需要を低下させる可能性があります。また、日本における将来的な課題として、少子高齢化、人口減、インターネット社会への変遷等、めまぐるしく変化する流通市場環境に対応していくことが求められます。国内の可処分所得や個人消費が伸び悩んだ場合、当社グループが取り扱う商品の販売も影響を受け、売上高が減少する可能性があり、その他、景気の動向が採用活動に影響し、当社が必要とする人材が確保できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。その他、海外新興国の景気減速リスクの顕在化や欧州地域の政情不安等、世界経済においても多くの懸念すべき事項が散見され、予断を許さない状況が続くと予想されます。海外の政治・経済の不安定さが続く現状においては、金融市場をはじめとした経済の先行き不透明感はぬぐいきれず、それらの影響により日本経済が成長し続ける、あるいは後退しないという保証は全くございません。当社グループの事業、業績及び財政状態が、国内個人消費の減少により影響を受ける可能性があります。また、当社グループの住宅事業は、雇用状況、地価・金利の動向、住宅関連政策・住宅税制、消費税率の上昇等に起因する個人の消費動向の影響を強く受ける事業であり、そのため、このような市場環境が予期せず悪化し住宅受注が大きく減少する事態となった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)季節的要因及び気候的要因、イベント等に伴う需要について

他の小売業と同様に、売上や収益は月により変動します。一般的に、ボーナスシーズンや年度末、休日の多い月は増加する傾向にあります。また、季節先取り商品の売り込みがうまくいった場合にも増加します。一方、エアコンや暖房機器、冷蔵庫、扇風機、乾燥機等の季節関連商品の売上は天候に大きく左右されます。冷夏や暖冬、空梅雨となった場合には売上が減少することが考えられます。さらに、テレビやレコーダーのように、オリンピックやサッカーワールドカップ大会といった特別な催しがある場合に売上が増加する傾向にある商品もあります。しかしながら、季節的な変動や気候条件、イベント等に伴う不定期な需要、その他商品全般の需要について正確に予測することは困難であり、これらの予測が大きく外れた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)消費者の要望及び嗜好の変化について

当社グループが売上高及び利益を維持・増加させるためには、消費者の要望や嗜好に即した商品を予測し、それらを十分な数量だけ確保し、提供することが必要です。また、定期的に新商品や新技術を消費者に紹介することによって、需要を喚起することも重要であると考えております。もしこれらがうまくいかなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。例えば、他社との競合により商品が不足した場合、メーカーとの関係が変化した場合、メーカーが焦点を置いている新製品や新技術が消費者の求めているものと異なっていた場合等が考えられます。あるいは、新商品の投入により既存同等商品の売上が減少する可能性もあります。

 

(8)商品の仕入れについて

当社グループの業績にとって、必要な商品を必要な数量だけ適切な価格で仕入れることができる体制を、常に整えておくことが重要です。しかしながら、取引先との関係が変化したり、世界的な資源不足や部材不足により商品の供給が不安定になった場合、自然災害、交通事故による物流網の寸断等によって通常の商品供給が困難となった場合には、計画通りの商品仕入れが不可能となることがあります。以上のような事態となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)住宅の品質保証リスクについて

当社グループでは、住宅の品質について、住宅メーカーとして徹底した管理を行っておりますが、予期せぬ事情により、品質に関する重大な問題が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(10)固定資産の減損

当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しています。減損会計を適用しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)フランチャイズ経営について

当社グループは、小規模な地域密着型店舗として運営するフランチャイズ店舗を増やしております。しかしながら、今後も継続的に、立地の良いフランチャイズ店舗を獲得できる保証はありませんし、既存のフランチャイズ店舗がフランチャイズ契約を更新する保証もございません。仮にフランチャイズ店舗数が計画通り増加しない、あるいは減少した場合には、ロイヤリティー収入が減少し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、フランチャイズ店舗に関しては、当社グループの完全なコントロール下にあるわけではありませんので、当社グループ基準にそぐわない店舗運営がなされる可能性があります。その他、フランチャイズ債権については、契約先毎に債権保全契約締結と月次債権管理を実施しておりますが、フランチャイズ先の業績悪化による経営破綻等の場合、商品代金を含む債権の回収不能が発生する可能性があります。このような場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える他、当社の評判にも影響を与える可能性があります。

 

(12)個人情報及びその他の機密情報の取り扱いについて

当社グループは、ポイントカード発行やケイタイde安心会員の募集、クレジットカード募集、家電総合保証サービスやNew The安心、ヤマダテクニカルサポート、ヤマダプレミアム会員、ヤマダファミリーサポート等の有料サービスの募集、各種サポートサービスに係るお客様情報、配送・工事・修理に係るお客様情報、インターネット通販に関連するお客様情報等、多くの顧客の個人情報を取り扱っております。これらの情報につきましては、社内管理体制を整備し、情報管理の意識を高め、漏洩には十分留意した体制を取っております。今後、情報漏洩が起こった場合、当社グループに対する評判が低下し、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)自然災害等について

台風や地震、集中豪雨による自然災害での店舗施設の損壊や停電により営業が中断した場合、原子力発電所事故による放射性物質の影響により商品調達及び避難勧告による休業等の支障が発生した場合、さらに新型インフルエンザ等の感染症の流行による災害が発生し店舗における営業が一部阻害された場合、また、それらの復旧・回復に遅れが生じた場合、該当地域への立ち入りが困難となった場合は、売上の大幅減少に繋がる可能性があり、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(14)住宅設備機器事業のリスクについて

当社グループでは、住宅設備機器の品質について、品質管理状況の確認及び品質の維持に努めておりますが、万一製品の品質について何らかの問題が発生した場合、生産設備における機器の故障が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)海外展開について

当社グループでは、中国、シンガポール、マレーシアをはじめとして、アジアを中心に店舗展開を行っています。海外事業の開始にあたっては、事前調査を慎重に行っておりますが、事業開始後に各国における商習慣の相違、法律の改正、環境規制の強化、著しい経済動向の変化、想定外の為替の変動があった場合、現地での人材の確保が困難であった場合、当初見込んだ通りの事業展開、事業収益が得られない可能性があります。また、当社グループは、独資による展開と現地パートナーとの合弁による海外事業展開を行っており、合弁先のパートナーの経営環境の変化、意見の相違、日本語と現地語での認識の相違等の理由により事業継続が困難になる可能性があります。その他、各国の内政事情の変化、国家紛争の発生、日本と各国間の政治的・経済的な問題に端を発する店舗周辺地域でのテロやデモの発生により、治安の悪化や店舗施設の破壊行為による被害があった場合、その状況に応じて店舗の休業や当該地域での営業継続が困難となることも考えられます。これらの要因により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)当社オリジナルブランド商品について

当社グループでは、「ハーブリラックス」「Every Phone」というオリジナルブランドにおいて、オリジナル商品の企画、製造委託、販売を行っております。オリジナル商品の品質について、品質管理状況の確認及び品質の維持に努めておりますが、万一製品の品質について何らかの問題が発生した場合、需給のギャップによる供給不足や在庫過剰となった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)差入保証金について

当社グループの直営店出店時の土地及び建物等の賃貸借契約に係る差入保証金は、担保設定等により保全はしているものの、賃貸人が経営破綻等の場合又は中途解約によって、差入保証金等の全部又は一部が回収できなくなる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)貸金業法に係わるリスクについて

当社グループのクレジット事業に関して、平成19年度施行の貸金業法の影響により、過払い利息返金等の損失が予測され、将来に亘る損失を見積もり計上しておりますが、金融不安や雇用情勢を背景とした経済環境が悪化した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)クレジット販売加盟店契約

当社は、クレジット販売に関して、信販会社と加盟店契約を締結しております。クレジット販売加盟店契約は、信販会社が信用調査の結果、承認した当社の顧客に対する販売代金を顧客に代わって当社に支払い、信販会社はその立替金を信販会社の責任において回収するものであります。その契約の主なものは次のとおりであります。

信販会社名

契約締結年月

契約期間

株式会社ジェーシービー

平成17年4月

3ヶ月以上の予告期間をもって一方当事者の解約申出まで。

株式会社オリエントコーポレーション

平成3年11月

三菱UFJニコス株式会社

平成2年8月

ユーシーカード株式会社

平成2年7月

 

(2)資本業務提携契約

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約内容

株式会社ヤマダ電機

ソフトバンクグループ株式会社

平成27年5月7日

業務提携

資本提携

 当社の株式保有

 

(3)簡易株式交換による完全子会社化

当社は、平成29年4月12日開催の取締役会において、平成29年7月1日(予定)を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社とし、株式会社ベスト電器を株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、両社の間で株式交換契約を締結いたしました。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

 

6【研究開発活動】

金額が僅少であるため、記載を省略しております。なお、当連結会計年度において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

当社グループは、引当金、資産の評価等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を反映して連結財務諸表を作成しております。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産額は、前連結会計年度末に比べ12,734百万円増加(前期比1.1%増)して1,159,456百万円となりました。主な要因は、戦略的季節商品の仕入及び売場構成モデルの変更等による商品及び製品の増加によるものであります。

負債は、15,091百万円減少(前期比2.6%減)し573,909百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少によるものであります。

純資産は、利益剰余金の増加等により、27,825百万円増加(前期比5.0%増)して585,547百万円となりました。この結果、自己資本比率は48.4%(前期比1.8ポイント増)となりました。

 

(3) 経営成績の分析

① 売上高・売上総利益

当連結会計年度の売上高は、1,563,056百万円(前年同期比3.1%減)となりました。前連結会計年度に実施した自社競合解消のための店舗の大規模閉鎖の影響(前期は構造改革等によりグループ全体で直営店98店舗を閉鎖しており、その閉店セールの反動減等。)が発生。商品面においては、テレビが4Kテレビ等の需要増加に伴う単価上昇により好調に推移し、冷蔵庫、洗濯機、レンジ・調理家電、クリーナー、理美容家電等の白物家電も好調に推移しました。エアコン等の季節商品も夏期の天候不順の影響がありましたが、好調に推移しました。情報家電につきましては、タブレット端末を中心としたパソコン市場の伸び悩み、行政による携帯電話キャリアへの販売施策是正の影響による携帯電話市場の伸び悩み等の影響がありました。

また、売上総利益につきましては、2016年5月9日の今期計画発表後に消費増税延期が発表されたことに伴い、消費増税前の駆け込み需要を考慮した売上計画との差異による影響が発生しましたが、既存ビジネスにおける営業力向上や店舗効率向上に加え、各種構造改革や新規ビジネスへの取り組み、モノからコト、モノ+コトへのシフト等により、来店客数、リピート率、販促効率の向上、白物家電を軸とした販売へのシフト、リアル店舗とWEB通販の連携等、営業や販促面における最適化・最大化も図られ、売上総利益率が向上し、455,199百万円(前年同期比0.9%減)となりました。

 

② 販売費及び一般管理費・営業利益・営業外損益・経常利益

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、中長期的視点で一部費用が先行的に発生したものの、全体では構造改革の継続した取り組みによるコントロールが効き削減ができたことから397,304百万円(前年同期比1.0%減)となり営業利益は、57,895百万円(前年同期比0.5%減)となりました。

営業外収益は17,755百万円(前年同期比2.3%増)。営業外費用は、円高の影響により、平成28年12月末と平成29年3月末で約19億円の影響がありましたが9,610百万円(前年同期比24.8%減)となりました。

その結果、経常利益は66,040百万円(前年同期比5.3%増)となりました。

 

③ 特別利益・特別損失・税金等調整前当期純利益

特別利益は139百万円特別損失は、平成28年熊本地震に伴う災害による損失や一部店舗の減損損失を計上したことから9,297百万円なりました

以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ5,811百万円増加して56,882百万円(前年同期比11.4%増)となりました。

 

④ 法人税等合計・当期純利益・非支配株主に帰属する当期純利益・親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の法人税等合計は20,291百万円、当期純利益は36,590百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は2,062百万円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ4,132百万円増加して34,528百万円(前年同期比13.6%増)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご覧下さい。