第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の分析

[国内外経済等の背景について]

当第3四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年12月31日)における我が国経済は、政府による各種経済対策等を背景に、企業収益、雇用・所得環境の改善等が続き、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、2018年末の株価や為替の大幅な変動は将来における心理的な不安を強くしました。また、世界的には、米国の保護主義的な通商政策による貿易摩擦の激化に伴う世界経済に与える影響や欧州の政治情勢の不安定さ、金融資本市場の変動リスク、アジア地域の地政学的な問題等、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。

小売業界全体としては、人手不足による人件費の上昇や物流費の上昇等によりコストが増加傾向にあり、少子高齢化・人口減が進む日本において、中長期的な課題として顕在化しはじめております。また、消費者のライフスタイルの変化や購買行動の多様化が消費動向に影響を及ぼしており、顕著な取捨選択により短期的な買い替え需要が鈍化する業種がある一方で、高額商品が伸びた業種がある等、めまぐるしく環境が変化し、不透明感が増すなかで、これまでの概念にとらわれない、将来を見据えた革新的な経営が更に求められています。

 

[家電流通業界について]

当社グループが属する家電流通業界において、今夏は、全国各地での災害や酷暑に加え、各災害復旧等に伴う慢性的な人手不足も重なり、売上や利益に大きな影響を及ぼしました。しかし、主要商品を中心とした堅調な買い替え需要の下支えやPayPay株式会社が実施した「100億円あげちゃうキャンペーン(2018年12月4日から2018年12月13日に終了)」の好影響も重なり、売上は、堅調に推移したと推察されます。

商品別には、家電エコポイントや地デジ化に伴う特需の反動減による長引く市場低迷が続いてきたテレビに底打ち感が見られ、2018年12月1日に「新4K8K衛星放送」が開始されたことから4Kテレビや有機ELテレビ等の高単価商品を中心に好調に推移しました。冷蔵庫・洗濯機につきましても買い替え需要に下支えられ堅調に推移しました。エアコン等の季節商品は、夏の酷暑による高需要やエルニーニョ現象による暖冬影響が軽微であったことから好調に推移しました。携帯電話は、販売施策是正の影響や2018年秋に発売された新型機種に伸び悩みが見られたものの、累計期間においては、高単価商品が牽引し、好調に推移しました。一方、パソコン等のデジタル関連商品は、利用構造(目的や用途)や購買構造の変化から、長らく伸び悩みが続いております。また、ブロードバンドは、各通信キャリアの大容量データ通信プラン等の登場により、市場縮小の影響がありました。

 

[当社の取り組みについて]

このような家電市場を背景に、当社は、全国店舗ネットワークや6,000万件を超す各種会員のビッグデータの分析と活用による新たなサービスを開拓し、持続的成長・発展のため、様々な挑戦を続けてまいりました。

その取り組みとして、今までヤマダ電機グループが提供する各種サービスを「住宅設備機器事業部」「金融サービス事業部」「サポートサービス事業部」「環境ビジネス事業部」「ネットモールサービス事業部」「モバイル事業部」「家電販売事業部」「関係子会社家電事業部」「法人事業部」に区分し、それぞれの事業別の管理を強化・推進してまいりました。

その中でも、「住宅設備機器事業部」については、2017年よりスタートした新業態店舗『家電住まいる館』の開発を継続し、2018年12月末までに59店舗(今期:39店舗)を改装オープンしました。これまで様々な商圏に対し、形態が異なる「家電住まいる館」への改装を行い、実験、検証を繰り返し、1号店オープンから1年半の時間を要しましたが、コンセプトに沿った基本フォーマットが整いました。今期末までに70~80店舗(累計)への拡大を予定しております。

また、住宅商品開発強化と全国店舗統廃合ネットワークの一体となる営業効率向上強化による利益最大化のため、2018年4月1日付の株式会社ナカヤマの吸収合併(リフォーム事業の拡大)や2018年10月1日を効力発生日として、当社連結子会社である株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム(現:株式会社ヤマダホームズ)を存続会社とする4社合併を行いました。

その他の取り組みとして、当社直営ネットショップ「ヤマダウェブコム」に加え、昨年の「Yahoo!ショッピング」への出店に続き、今期は、「楽天市場」、「Wowma!」に出店し、ネットと店舗網、物流網の強みを活かしたネット販売の強化・推進と店舗の融合を図りました。また、家電に加え、「家電住まいる館」の展開にあわせ、家具・インテリア関連のSPA商品の開発を推進。株式会社スリーダムとの合弁会社の設立(2018年12月27日「ソーシャルモビリティ株式会社」設立)。「WeChatPay」(インバウンド向け決済の取り扱いを一部店舗から全国へ)や「PayPay」(キャッシュレス決済)等の取扱い開始による決済方法の多様化等を推進し、利便性やCSの向上を図りつつ、新たなビジネスモデルの構築につながる将来に向けた種まきを行ってまいりました。

また、第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)に家電販売だけに頼らない、家電事業プラスアルファとすべく新しい収益モデルへの改革等(以下ご参照)に取り組みました。

①更なる在庫適正化による仕入絶対額の減少とセルアウトへの在庫、仕入の見直し改革の実施。

②ネットとリアル(店舗)の融合に伴う売上・粗利・ポイントの最適化のための実験

  (2018年4月~2018年7月)。

③既存の家電住まいる館の様々な効果検証に基づく最適化・最大化された新フォーマットへの再改装、再々改装の実施。

④店舗建替え(仮店舗への移転や一時休業)や豪雨、台風、地震、酷暑等の季節的要因等。

以上の改革による成果が表れ、第3四半期連結会計期間(2018年10月1日~2018年12月31日)の実績が修正計画通りの回復となり、売上総利益が飛躍的に改善、経常利益率も第2四半期連結累計期間の1.3%から4.3%へ大幅に改善しました。

なお、2018年12月中旬以降の急速な為替変動に伴う為替差損が発生しております。その影響につきましては、以下の「[ご参考][(連結)各会計期間の「為替差損益を除く」業績の推移]」をご参照ください。

 

[ご参考][(連結)各会計期間の「為替差損益を除く」業績の推移]

(単位:百万円・%)

 

第1四半期連結会計期間

(2018年4月1日

~2018年6月30日)

第2四半期連結会計期間

(2018年7月1日

~2018年9月30日)

第3四半期連結会計期間

(2018年10月1日

~2018年12月31日)

第3四半期連結累計期間

(2018年4月1日

~2018年12月31日)

売上高

369,402

424,268

398,429

1,192,100

経常利益

4,234

5,192

18,470

27,897

経常利益率

1.1

1.2

4.6

2.3

 

[CSRについて]

ヤマダ電機グループは、社会価値を高め、社会と共に発展する企業を目指し、実体を伴った形だけではないCSR経営を継続して実践、積極的な活動を続け、持続可能な社会の実現に貢献しております。また、社会課題の解決に寄与し、企業価値を向上させる企業であり続けるためには、ESG(環境・社会・企業統治)への配慮が必要不可欠であると認識し、積極的な取り組みを行っております。( http://www.yamada-denki.jp/csr/ )

 

[店舗数について]

当第3四半期連結会計期間末の店舗数(海外含む)は、21店舗の新規出店、15店舗の退店により、直営店舗数976店舗(単体直営667店舗、ベスト電器161店舗、その他連結子会社148店舗)となり、FC含むグループ店舗数総計は12,484店舗となっております。

 

[業績のまとめ]

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,192,100百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益21,636百万円(前年同期比46.7%減)、経常利益27,485百万円(前年同期比42.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益12,901百万円(前年同期比59.4%減)となり、前年同期比につきましては、減益となりました。その主な要因は、第2四半期連結累計期間に実施した取り組み等(前記①~④をご参照)による販売費及び一般管理費の増加、為替差損の発生によるものです。

なお、当第3四半期連結会計期間(2018年10月1日~2018年12月31日)は、新しい収益モデルへの改革の成果が表れ、経常利益ベースで大幅な改善が図られ、概ね計画通りに推移いたしました。

また、第4四半期連結会計期間(2019年1月1日~2019年3月31日)につきましても、この改革効果が継続しており、通期計画も計画通りに推移する見込みです。

 

[ご参考] (個別)株式会社ヤマダ電機の概況は以下のとおりです。

 

[(個別)各会計期間の業績の推移(※売上高は、卸売上高等除く調整後)]

(単位:百万円・%)

 

第1四半期会計期間

(2018年4月1日

~2018年6月30日)

第2四半期会計期間

(2018年7月1日

~2018年9月30日)

第3四半期会計期間

(2018年10月1日

~2018年12月31日)

第3四半期累計期間

(2018年4月1日

~2018年12月31日)

売上高

269,920

323,869

304,715

898,505

経常利益

2,570

2,190

14,821

19,582

経常利益率

1.0

0.7

4.9

2.2

 

[(個別)各会計期間の「為替差損益を除く」業績の推移(※売上高は、卸売上高等除く調整後)]

(単位:百万円・%)

 

第1四半期会計期間

(2018年4月1日

~2018年6月30日)

第2四半期会計期間

(2018年7月1日

~2018年9月30日)

第3四半期会計期間

(2018年10月1日

~2018年12月31日)

第3四半期累計期間

(2018年4月1日

~2018年12月31日)

売上高

269,920

323,869

304,715

898,505

経常利益

1,930

1,840

15,415

19,186

経常利益率

0.7

0.6

5.1

2.1

 

①売上高・売上総利益

当第3四半期連結累計期間の売上高は、2018年12月1日に「新4K8K衛星放送」が開始となり、4Kテレビや有機ELテレビ等への関心がさらに高まったことから、高単価商品の構成比の増加及びテレビ全体の販売台数の増加により好調に推移しました。冷蔵庫・洗濯機は、高機能・高単価商品への買い替えが進んだことにより堅調に推移しました。エアコン等の季節商品は、夏の酷暑により、7月の国内出荷台数が過去最高を記録、また暖冬の影響も軽微であったことから好調に推移しました。携帯電話は秋に発売された新型機種に伸び悩みが見られたものの高機能・高単価商品が好調に推移しました。パソコン等のデジタル関連商品は、ライフスタイルの変化等により、主流がパソコンからスマートフォンにシフトしており、個人向けを中心に伸び悩みが続いております。ブロードバンドは、通信各社の大容量データ通信プランの普及により市場が縮小しました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,192,100百万円(前年同期比1.3%増)となりました。売上総利益は、第2四半期連結累計期間(2018年4月1日~2018年9月30日)に家電販売だけに頼らない、家電事業プラスアルファとすべく新しい収益モデルへの改革(第2 事業の状況 2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の分析 [当社の取り組みについて]をご参照)に取り組みました。この改革による成果が当第3四半期連結会計期間(2018年10月1日~2018年12月31日)に表れ、実績が計画通りに推移し、売上総利益が前年同期比で第2四半期連結累計期間の4.9%減から1.8%増に大幅に改善されました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上総利益は331,230百万円(前年同期比2.6%減)となりました。

 

②販売費及び一般管理費・営業利益・経常利益・税金等調整前四半期純利益

当第3四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、酷暑及び各災害復旧等に伴う全国的な人手不足による人件費及び物流費の増加、前年と当年との戦略の違いによるポイント経費の上昇、Yahoo!ショッピング及び楽天市場並びにWowma!への出店に伴う手数料の増加等により309,593百万円(前年同期比3.4%増)となりました。その結果、営業利益は21,636百万円(前年同期比46.7%減)となりました。

営業外収益及び費用については、2018年12月中旬以降の急速な為替変動に伴う為替差損が発生(前年は為替差益)し、営業外収益は11,399百万円(前年同期比9.1%減)、営業外費用は5,550百万円(前年同期比7.3%増)となりました。その結果、経常利益は27,485百万円(前年同期比42.6%減)となりました。

特別利益は、509百万円となりました。特別損失は、豪雨・台風・地震等に伴う災害による損失や店舗の減損損失及び関係会社の展示場の減損損失等の発生により6,485百万円となりました。その結果、税金等調整前四半期純利益は21,509百万円(前年同期比52.7%減)となりました。

 

③法人税等合計・非支配株主に帰属する四半期純利益・親会社株主に帰属する四半期純利益・四半期包括利益

当第3四半期連結累計期間の法人税等合計は8,530百万円、非支配株主に帰属する四半期純利益は77百万円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は12,901百万円(前年同期比59.4%減)、四半期包括利益は12,679百万円となりました。

 

(2)財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産額は、前連結会計年度末に比べ36,863百万円増加(前期比3.1%増)して1,212,431百万円となりました。主な要因は、戦略的季節商品の仕入及び売場構成モデルの変更等による商品及び製品の増加によるものであります。なお、商品及び製品は前年同期比で12,038百万円減少しており、キャッシュ・フローが大幅に改善しております。

負債は、35,096百万円増加(前期比6.0%増)して621,924百万円となりました。主な要因は、長期借入金が減少したものの、支払手形及び買掛金が増加したことによるものであります。なお、前年同期比では短期借入金が29,143百万円減少している影響もあり、負債は13,317百万円減少しております。

純資産は、1,766百万円増加(前期比0.3%増)して590,507百万円となりました。この結果、自己資本比率は48.5%(前期末は49.8%)となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は290百万円であります。これは、主に子会社の株式会社ハウステック及び株式会社ヤマダホームズの住宅関連事業における研究開発活動によるものであります。

なお、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

(連結子会社間の合併)

当社連結子会社である株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム、株式会社ヤマダ・ウッドハウス、ハウジングワークス株式会社、エス・バイ・エル住工株式会社は、平成30年8月28日に開催された各当事会社の取締役会決議に基づき、平成30年10月1日を効力発生日として、株式会社ヤマダ・エスバイエルホームを存続会社とする、4社合併を行うことに合意の上、合併契約を締結いたしました。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。