第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、企業の持続的成長を基本方針に、高度化・多様化する消費者ニーズに素早く対応することを基本とし、常に「お客様(市場)第一主義」の目線で経営理念である「創造と挑戦」「感謝と信頼」を実践し企業価値を高め、キャッシュ・フローを重視したローコスト経営に取組み、家電流通業界のリーディングカンパニーとしてCSR経営を積極的に推進し、社会に貢献できる「強い企業」を目指します。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、目標とする経営指標として、売上高経常利益率5%以上を設定しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、日本全国に都市型店舗から郊外型店舗、地域密着まで、お客様のあらゆるニーズに対応できる世界にも類を見ないネットワークを持つ強みを活かし、当家電業界のみならず、全ての流通業が直面する将来的な少子高齢化、人口減、インターネット社会等への柔軟な対応など、業界のリーディングカンパニーとして積極的に取り組み、将来における持続的成長・発展のため、様々な挑戦を続けてまいります。

当社グループは、家電販売を中心に家電と親和性の高い住宅、リフォーム、住宅設備機器、住空間の家具雑貨関係等を提案する「暮らしまるごと」の拡充を図ると共に循環型社会の形成に向けた家電リユース品を取り扱うアウトレット・リユース館の拡大、ネットと店舗網、物流網の強みを活かしたネット販売の強化・推進と店舗の融合等を行い、他社との差別化を図ってまいります。

流通業界は、今後もめまぐるしい変化が予想されますが、スピード感を持ち、柔軟に対応できるよう、グループ企業間のヒト(人材)・モノ(商品)・カネ・サービス・物流・情報システム等の最適化・最大化による経営資源の効率化を図り、利益率の改善、各コストの削減、在庫効率の改善、キャッシュ・フローの創出を図り、財務体質の強化、経営資源の基盤の強化に努めてまいります。

また、当社グループは、2020年10月1日を効力発生日として、持株会社体制への移行を予定しており、経営の管理・監督と業務の執行を分離し、今まで以上にグループ全体の経営効率の向上とガバナンスの強化を図り、更なる企業の持続的成長と発展を目指してまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2021年3月期につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、国内外に大きな影響を及ぼしており、世界各国で緊急的な対応に追われ、国内経済のみならず、世界経済への長期的な影響が懸念されます。

小売業界全体としては、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行によるインバウンド需要の減少、緊急事態宣言に伴う店舗の休業や営業時間の短縮、不要不急の外出自粛に伴う来店客数の減少、生活防衛意識の高まりによる消費者マインドの低下や消費者行動の変化等により、今まで以上に厳しい状況が予想されます。

当社グループが属する家電流通市場は、新型コロナウイルス感染症の収束見通しが不明であることから低調に推移すると見られます。商品別では、4K・8K衛星放送や有機ELテレビの市場拡大により映像機器は堅調に推移すると予想されます。冷蔵庫、洗濯機等の白物家電は買い替え需要に下支えられ底堅く推移すると予想されます。エアコン等の季節関連商品は、夏季(6月~8月)の平均気温が平年並みになるとの予報が出ていることから、2019年夏季は7月が低温、冬季は暖冬であったことから前年同期比で増加が予想されます。パソコン等のデジタル関連商品は、テレワーク、オンライン授業等による需要が見込まれることから底堅く推移すると予想されます。携帯電話は、電気通信事業法の一部を改正する法律の施行に伴う影響により、低調に推移すると予想されますが、一方で5Gの商用サービス普及に伴う買い替え需要が期待されます。

当社グループは、このような市場環境の中、2019年に続き、2020年度の経営スローガンに「継続的改革、革新で利益創出」を掲げ、前期に引き続き、「暮らしまるごと」提案の強化として、「家電セグメント」「関係会社家電セグメント」「住宅セグメント」「金融セグメント」「環境資源開発セグメント」「サービスセグメント」の取り組みを積極的に推進してまいります。特に「家電セグメント」は、継続した改革による利益率改善、ヤマダ電機と大塚家具の両店舗における家電と家具・インテリアを組み合わせたシーン提案、当社グループならではのSPA商品の開発強化、新型コロナウイルス感染症の影響により、不要不急の外出自粛のための巣ごもりを楽しく・快適に過ごすための提案を行っていきます。また、「住宅セグメント」は、長期優良住宅の推進や株式会社レオハウスの子会社化を含めスケールメリット等を活かし、規模拡大を図っていきます。

当社グループは上記のような改革をさらに推進し、企業価値の向上と、持続可能な社会づくりに貢献するため、2020年10月1日予定の持株会社体制に伴う役員人事を2020年4月1日に発表しており、経営の管理・監督と業務の執行を分離し、今まで以上にグループ全体の経営効率の向上とガバナンスの強化を図り、更なる企業の持続的成長と発展を目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)店舗展開及び店舗開発について

当社グループは、現在、47都道府県全てに店舗を展開、さらに海外にも店舗を展開しており、今後も引き続き国内外ともに出店を計画しています。国内においては、ナショナルチェーン展開による都市型、郊外型、小商圏型、地域密着型等の市場規模にあわせたスクラップ&ビルド及び可能性のある地域への厳選した出店により店舗ネットワークの効率化とシェアの維持・向上を目指しています。しかしながら、立地条件の良い土地を適切な価格で確保するにあたり、他社と競争となる可能性があります。新規出店やスクラップ&ビルド、家電住まいる館・YAMADA web.com店・アウトレット店を中心とした既存店の業態転換等に伴う設備費、人件費等の経費の増加が見込まれます。出店地域での既存各社との競争は厳しく、地域によっては、家電小売店の店舗数・店舗面積ともに飽和状態となっており、新規店舗の出店が既存店舗の収益性に影響を及ぼす可能性があります。店舗効率向上のため、自社競合並びに他社競合等の市場環境を踏まえた全国店舗網の見直しによって閉鎖された店舗の除却損や解約損の発生、閉鎖店舗を転貸・売却できない可能性もあります。賃借料、差入保証金等の出店条件、競合状況、商圏人口、各種法律や規則等を総合的に勘案の上、慎重に決定しておりますが、物件の手当てが進まず、出店計画の変更、延期等が発生する可能性があります。以上のような要因により、効率的な店舗展開や店舗運営に支障をきたし、最終的に当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新規出店やスクラップ&ビルド、家電住まいる館・YAMADA web.com店・アウトレット店を中心とした既存店舗の業態転換等の店舗開発を行うにあたっては多額の資金が必要となります。現在は、内部留保及び借入金により賄っておりますが、将来、資金調達を円滑に行うことができなくなった場合には、事業計画の遂行に支障をきたす可能性があります。

 

(2)競合について

家電小売業界は、将来における少子高齢化、人口減、ネット社会の浸透等、社会ニーズが刻々と変化する激しい競争環境にあり、大型家電量販店をはじめ、総合スーパーやホームセンター、インテリア・家具・雑貨、オンライン販売をはじめとした様々な通信販売等、家電をはじめとした当社グループの取り扱い商品を取り扱うあらゆる事業形態の企業が競合相手となります。当社グループは、当業界においては売上高でトップに位置していると認識しておりますが、価格競争、出店競争、顧客獲得競争、人材獲得競争等、様々な競争に絶えず直面しております。当社グループは、都市型店舗、郊外型店舗、小商圏型店舗、地域密着型店舗等の展開により幅広い顧客ニーズにあわせた出店を行ってまいりましたが、高単価の耐久消費財として各種要因による需要の増減が想定外で発生する等、家電小売業界は安定しているとは言えず、各地域においても競合他社との競争環境は続いていくと考えられます。また、家電量販店として唯一、全国に店舗網を持つことから、景気や消費環境、市場環境等の変化により、自社競合が発生し、1店舗当たりの収益性が低下し、当社グループの業績及び投資効率、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。今後、新規参入企業の登場により競争が激化する可能性、あるいは、当社グループと競合関係にある企業間でのM&Aや提携により、店舗間競争、商品の仕入れ競争が激化する可能性も考えられます。もし当社グループがこのような状況変化にうまく対応することができなかった場合には、当社グループの業績や財政状態は影響を受ける可能性があります。また、他社が当社グループより低価格での商品提供を開始し、対抗する必要が生じた場合には、販売価格を引き下げ、その結果として利益が低下し、業績及び財政状態に影響を及ぼすことがあります。

 

(3)M&Aや提携等に伴うリスクについて

当社は事業強化を目的として、組織再編やM&A、提携、売却等を行う可能性があります。これらを実行するにあたっては、リスク軽減のために入念な調査・検討を行いますが、実施後において偶発債務の発生等、予期せぬ問題が起こる可能性があります。また、当初想定していたほどの効果を得られない、投資金額を回収できない可能性も考えられます。場合によっては特別損失あるいは特別利益が生じることもあります。その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすことがあります。

(4)規制等について

他の小売企業と同様、当社グループは、「大規模小売店舗立地法」(大店立地法)、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(独占禁止法)に基づく「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」(大規模小売業告示)による規制、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)、「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)、また、環境負荷軽減、循環型社会の構築をめざし、リサイクル及びリユース事業を行っており「特定家庭用機器再商品化法」(家電リサイクル法)等の法令の適用を受け、規制の対象となります。法令の制定や改正が行われた場合、又は規制当局による法令解釈が厳しくなる場合には、当社グループが取り扱う製品やサービスに対する需要低下や事業コストの増加等が起こり、当社グループの業績や財政状態が影響を受ける可能性があります。店舗面積が1,000㎡を超える新規店舗の出店並びに既存店舗の増床等による変更について、大店立地法の規定に基づき、周辺地域の生活環境の保持等の観点から地方公共団体による出店の規制が行われます。当社グループが新規出店又は増床を予定している店舗につきましては、大店立地法による規制を受けると認識しており、地域の生活環境を考慮する等、大店立地法を遵守いたします。大店立地法の審査の進捗状況によっては、新規店舗出店、又は既存店舗の増床計画の遅延等により、当社グループの出店政策に影響を及ぼす可能性があります。大規模小売業者と納入業者との取引は、大規模小売業告示による規制を受け、当社グループも大規模小売業者として同規制の対象となります。当社グループは、大規模小売業告示を遵守してまいりますが、今後この規制が強化された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの住宅関連事業に適用される建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法及び保険事業に適用される保険業法並びにその他の関係法令の法的規制が強化された場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすことがあります。さらに当社グループは、家電販売を中心に「暮らしまるごと提案」の拡充を図っており、各種サービス、事業を行うにあたり監督官庁からの許認可の取得等、必要な手続きについて適法かつ適正に処理を行い、現時点において重大な問題は発生しておりません。しかし、将来、何らかの理由により各許認可の取消し又は更新が認められなかった場合、更なるサービスの拡充や新たな事業開始に伴う許認可が下りない又は取得の遅れ等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)経済動向について

当社グループの売上は、大半を国内市場に依存しており、国内消費動向が当社グループの業績に影響を及ぼします。各種法律や規則の改正、金利の変動、燃料価格、新規住宅着工件数、失業者数や税率の上昇、人口動態の変化、為替や株価の変動、消費税率の変動、海外経済の低迷、一部新興国の景気減速リスクの顕在化等、国内外の経済的要因の変化は、売上原価及び事業費の増加等を招くと同時に、個人の可処分所得を減少させ、当社グループが取り扱う商品に対する消費需要を低下させる可能性があります。また、日本における将来的な課題として、少子高齢化、人口減、インターネット社会への変遷等、めまぐるしく変化する流通市場環境に対応していくことが求められます。国内の可処分所得や個人消費が伸び悩んだ場合、当社グループが取り扱う商品の販売も影響を受け、売上高が減少する可能性があり、その他、景気の動向が採用活動に影響し、当社が必要とする人材が確保できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。その他、海外新興国の景気減速リスクの顕在化や欧州地域の政情不安等、世界経済においても多くの懸念すべき事項が散見され、予断を許さない状況が続くと予想されます。海外の政治・経済の不安定さが続く現状においては、金融市場をはじめとした経済の先行き不透明感はぬぐいきれず、それらの影響により日本経済が成長し続ける、あるいは後退しないという保証は全くございません。当社グループの事業、業績及び財政状態が、国内個人消費の減少により影響を受ける可能性があります。また、インテリア・家具・雑貨等の大半は、アジア各国から輸入している為、アジア各国の政治・経済等の影響を受ける可能性があります。更に、当社グループの住宅事業は、雇用状況、地価・金利の動向、住宅関連政策・住宅税制、消費税率の上昇等に起因する個人の消費動向の影響を強く受ける事業であり、そのため、このような市場環境が予期せず悪化し住宅受注が大きく減少する事態となった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)季節的要因及び気候的要因、イベント等に伴う需要について

他の小売業と同様に、売上や収益は月により変動します。一般的に、ボーナスシーズンや年度末、休日の多い月は増加する傾向にあります。また、季節先取り商品の売り込みがうまくいった場合にも増加します。一方、エアコンや暖房機器、冷蔵庫、扇風機、乾燥機等の季節関連商品の売上は天候に大きく左右されます。冷夏や暖冬、空梅雨となった場合には売上が減少することが考えられます。さらに、テレビやレコーダーのように、オリンピックやサッカーワールドカップ大会といった特別な催しがある場合に売上が増加する傾向にある商品もあります。しかしながら、季節的な変動や気候条件、イベント等に伴う不定期な需要、その他商品全般の需要について正確に予測することは困難であり、これらの予測が大きく外れた場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7)消費者の要望及び嗜好の変化について

当社グループが売上高及び利益を維持・増加させるためには、消費者の要望や嗜好に即した商品を予測し、それらを十分な数量だけ確保し、提供することが必要です。また、定期的に新商品や新技術を消費者に紹介することによって、需要を喚起することも重要であると考えております。もしこれらがうまくいかなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。例えば、他社との競合により商品が不足した場合、メーカーとの関係が変化した場合、メーカーが焦点を置いている新製品や新技術が消費者の求めているものと異なっていた場合等が考えられます。あるいは、新商品の投入により既存同等商品の売上が減少する可能性もあります。

 

(8)商品の仕入れ及び在庫について

当社グループの業績にとって、必要な商品を必要な数量だけ適切な価格で仕入れることができる体制を、常に整えておくことが重要です。しかしながら、取引先との関係が変化したり、世界的な資源不足や部材不足、サプライチェーン崩壊等により商品の供給が不安定になった場合、自然災害、交通事故による物流網の寸断等によって通常の商品供給が困難となった場合には、計画通りの商品仕入れが不可能となることがあります。また、構造改革の一環として、在庫内容の変更、部門間在庫バランスの適正化による仕入絶対額の大幅な減少、政策的在庫処分を行った場合には、計画通りに売上高及び利益を確保することが困難となります。以上のような事態となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)住宅の品質保証リスクについて

当社グループでは、住宅の品質について、住宅メーカーとして徹底した管理を行っておりますが、予期せぬ事情により、品質に関する重大な問題が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(10)固定資産の減損

当社グループは、有形固定資産やのれん等多くの固定資産を保有しています。減損会計を適用しておりますが、今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により、減損処理がさらに必要になった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)フランチャイズ経営について

当社グループは、小規模な地域密着型店舗として運営するフランチャイズ店舗を増やしております。しかしながら、今後も継続的に、立地の良いフランチャイズ店舗を獲得できる保証はありませんし、既存のフランチャイズ店舗がフランチャイズ契約を更新する保証もございません。仮にフランチャイズ店舗数が計画通り増加しない、あるいは減少した場合には、ロイヤリティー収入が減少し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、フランチャイズ店舗に関しては、当社グループの完全なコントロール下にあるわけではありませんので、当社グループ基準にそぐわない店舗運営がなされる可能性があります。その他、フランチャイズ債権については、契約先毎に債権保全契約締結と月次債権管理を実施しておりますが、フランチャイズ先の業績悪化による経営破綻等の場合、商品代金を含む債権の回収不能が発生する可能性があります。このような場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を与える他、当社の評判にも影響を与える可能性があります。

 

(12)個人情報及びその他の機密情報の取り扱いについて

当社グループは、ポイントカード発行やケイタイde安心会員の募集、クレジットカード募集、家電総合保証サービスやNew The安心、ヤマダテクニカルサポート、ヤマダファミリーサポート等の有料サービスの募集、各種サポートサービスに係るお客様情報、配送・工事・修理に係るお客様情報、インターネット通販に関連するお客様情報等、多くの顧客の個人情報を取り扱っております。これらの情報につきましては、社内管理体制を整備し、情報管理の意識を高め、コンピューターウィルスの感染や不正アクセスによる改ざん、情報漏洩等には十分留意した対策及び体制を取っておりますが、今後、予期し得ない自然災害、コンピュータウィルスの感染や不正アクセス等による改ざん、情報漏洩等が起こった場合、当社グループに対する評判が低下し、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)自然災害等について

台風や地震、集中豪雨による自然災害での店舗施設の損壊や停電により営業が中断した場合、原子力発電所事故による放射性物質の影響により商品調達及び避難勧告による休業等の支障が発生した場合、さらに新型インフルエンザ等の感染症の流行による災害が発生し店舗における営業が一部阻害された場合、また、それらの復旧・回復に遅れが生じた場合、該当地域への立ち入りが困難となった場合は、売上の大幅減少に繋がる可能性があり、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(14)住宅設備機器事業のリスクについて

当社グループでは、住宅設備機器の品質について、品質管理状況の確認及び品質の維持に努めておりますが、万一製品の品質について何らかの問題が発生した場合、生産設備における機器の故障が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)海外展開について

当社グループでは、中国、シンガポール、マレーシアをはじめとして、アジアを中心に店舗展開を行っています。海外事業の開始にあたっては、事前調査を慎重に行っておりますが、事業開始後に各国における商習慣の相違、法律の改正、環境規制の強化、著しい経済動向の変化、想定外の為替の変動があった場合、現地での人材の確保が困難であった場合、当初見込んだ通りの事業展開、事業収益が得られない可能性があります。その他、各国の内政事情の変化、国家紛争の発生、日本と各国間の政治的・経済的な問題に端を発する店舗周辺地域でのテロやデモの発生により、治安の悪化や店舗施設の破壊行為による被害があった場合、その状況に応じて店舗の休業や当該地域での営業継続が困難となることも考えられます。これらの要因により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)当社オリジナルブランド商品について

当社グループでは、「YAMADA SELECT」をはじめとした当社オリジナルブランドにおいて、オリジナル商品の企画、製造委託、販売を行っております。オリジナル商品の品質について、品質管理状況の確認及び品質の維持に努めておりますが、万一製品の品質について何らかの問題が発生した場合、需給のギャップによる供給不足や在庫過剰となった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)差入保証金について

当社グループの直営店出店時の土地及び建物等の賃貸借契約に係る差入保証金は、担保設定等により保全はしているものの、賃貸人が経営破綻等の場合又は中途解約によって、差入保証金等の全部又は一部が回収できなくなる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)貸金業法に係わるリスクについて

当社グループのクレジット事業に関して、平成19年度施行の貸金業法の影響により、過払い利息返金等の損失が予測され、将来に亘る損失を見積もり計上しておりますが、金融不安や雇用情勢を背景とした経済環境が悪化した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19)為替変動について

当社グループは、中国に子会社を設立し、主に家電販売を行っており、連結対象としております。そのため、為替相場の変動は、外貨建取引から発生する資産・負債の日本円換算額に影響を与える可能性があります。また、外貨建で貸付を行っており、これに対する引当金にも影響があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20)訴訟について

当社グループは、現時点において、将来の業績に重大な影響を及ぼすと思われるような損害賠償の請求や訴訟の提起を受けている事実はありません。しかし、当社グループは、家電販売を中心に様々な事業活動を行っており、それらが訴訟や紛争等の対象になる可能性は否定できません。対象となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(21)新型コロナウイルス感染症に関するリスク情報

当社グループは、お客様・株主様・お取引先やパートナーの皆様、従業員等、各ステークホルダーの安全と健康を第一に考え、本社における在宅勤務や時差出勤、不要不急の来客・出張等の禁止、全従業員の出社前の検温の徹底とマスクの着用、手洗い・うがいの徹底、従業員の体調管理の把握と感染が疑わしい従業員等の出勤停止、全店舗の営業時間の短縮(一部店舗は休業)、全施設へのアルコール消毒液の設置やこまめな消毒、レジカウンターへの透明の間仕切りの設置、レジ待ち間隔の確保等さまざまな対策を実施しておりますが、店舗等において新型コロナウイルス感染症の感染者が発生し、店舗等の営業に支障をきたした場合やお取引先において新型コロナウイルス感染症により経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)に影響が生じ、安定的な商品供給や仕入価格への影響、新商品発売の延期等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

[国内外経済等の背景について]

当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)における我が国経済は、頻発した自然災害や消費税及び地方消費税の税率引き上げ(以下「消費増税」)に伴う反動減の発生等による一時的な影響を受けつつも、政府による経済財政政策等を背景に、企業収益、雇用・所得環境の改善等により、景気は緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、先行きの不透明感から景気後退感が強まりました。世界経済は、米国の保護主義的な通商政策による貿易摩擦の長期化に伴う世界経済に与える影響や欧州における英国のEU離脱問題、中国経済の減速、混乱の続く中東情勢、金融資本市場の変動影響、新型コロナウイルス感染症の影響等により、景気の先行きは極めて不透明な状況が続いています。

小売業界全体としては、消費増税に伴う駆け込み需要による一時的な盛り上がりは見せたものの、それに伴う反動減の発生や生活防衛意識の高まりによる消費者の節約志向は根強く、業種・業態を超えた競争の激化により、依然として厳しい状況が続いています。また、新型コロナウイルス感染症によるインバウンド需要の減少、各種イベントの中止や不要不急の外出自粛による大幅な来店客数の減少、消費動向の変化等により、深刻な状況となっております。さらに、人手不足による人件費、物流費の上昇等によりコストが増加傾向にあり、少子高齢化・人口減が進む日本において、中長期的な課題として顕在化しはじめています。加えて、消費者のライフスタイルの変化や購買行動の多様化が消費動向に影響を及ぼしており、顕著な取捨選択により短期的な買い替え需要が鈍化する業種がある一方、高額商品が伸びた業種がある等、めまぐるしく環境が変化し、不透明感が増すなかで、これまでの概念にとらわれない、将来を見据えた革新的な経営が更に求められています。

 

[家電流通業界について]

当社グループが属する家電流通業界においては、第3・第4四半期連結会計期間(2019年10月1日~2020年3月31日)は、消費増税に伴う反動減、電気通信事業法の一部を改正する法律の施行(施行日:10月1日)に伴う影響、自然災害(台風19号及び低気圧・台風21号による大雨)の発生、暖冬による影響、新型コロナウイルス感染症の影響等により、前年を下回りましたが、連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)につきましては、消費増税に伴う駆け込み需要があり、堅調に推移しました。

商品別には、家電エコポイントや地デジ化に伴う特需の反動減による長引く市場低迷が続いてきたテレビに底打ち感が見られ、買い替え需要や「新4K8K衛星放送」の開始に伴い4Kテレビや有機ELテレビ等の高単価商品を中心に好調に推移しました。冷蔵庫・洗濯機につきましても買い替え需要に下支えられ高単価商品を中心に好調に推移しました。エアコン等の季節商品は、エアコンを中心に高機能・高単価商品による単価上昇が見られたものの、7月の長梅雨による低温多雨の影響や暖冬の影響により、低調に推移しました。携帯電話は、電気通信事業法の一部を改正する法律の施行に伴う駆け込み需要が発生したものの、施行後の大幅な市場の縮小や5G(第5世代移動通信システム)の商用サービス開始に伴う買い控え等により、低調に推移しました。パソコン等のデジタル関連商品は、長らく伸び悩みが続いていましたが、2020年1月14日「Windows7」のサポート終了に伴う買い替えやテレワーク等の需要により、好調に推移しました。一方、ブロードバンドは、スマートフォンの普及に伴い、各通信キャリアから大容量データ通信プランが登場したことにより、市場の縮小の影響がありましたが、2020年3月につきましては、テレワーク需要等により、増加傾向に転じております。

 

[当社の取り組みについて]

このような家電市場を背景に、当社は、消費増税や東京オリンピック(2021年 夏に延期)後における個人消費の急激な鈍化が予測されるなか、対応するためにスピード感をもって家電事業強化としての新しい収益モデルへの改革を行い、その成果が前期より継続して表れております。なお、特に家電をコアに生活インフラとしての「暮らしまるごと」のコンセプトのもと各種事業で事業価値向上に取り組みました。SPA商品の開発強化による収益力向上、リフォーム事業の基盤強化(工事体制及び営業体制の強化)による収益改善、家電と家具・インテリアを組み合わせた当社ならではの商品開発とシーン提案営業による販売力向上、そしてネット事業構築のスピード化での販売強化等に取り組みました。また家具・インテリアにつきましては、2019年12月に株式会社大塚家具(以下「大塚家具」)が子会社となり、当社と大塚家具とのコラボとして2020年2月7日に当社の都市型店舗「LABI」4店舗に大塚家具の商品を導入、2020年3月6日には、大塚家具の有明本社ショールームにて家電展示販売を開始し、当社と同様に家電と家具・インテリアで暮らしをイメージした各種ルームシーンを設置しました。有明本社ショールームを皮切りに、大塚家具の各店舗に順次、家電の展示展開を行っていきます。

また、2020年3月24日に「暮らしまるごと」提案の強化として、住宅事業を営む株式会社レオハウスの株式取得(子会社化)に関する基本合意書の締結、2020年4月9日に譲渡契約の締結を行いました。

更に、ブランディング戦略として、「くらしをシアワセにする、ぜんぶ。」のCM放送、チラシ掲載、自社HPへの掲載等を行い、「暮らしまるごと」のイメージへの変更を行いました。

その他の取組みとして、2019年10月より、ヤマダ電機(単体)を13の支社に分け、利益率改善を重視する支社長制度の導入を行いました。

このような取り組みにより、家電流通業界では、前述のとおり厳しい環境でありましたが、当社は、2020年1月までは、計画通りに進捗することができました。しかし、2020年2月以降につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、売上、仕入、売上総利益等に大きく影響が発生しました。

なお、かねてより検討しておりました資本構成の適正化と機動的な株主還元につきましては、2020年4月1日に自己株式の取得(取得し得る株式の総数:100,000,000株(上限)、株式の取得価額の総額:500億円(上限)、取得期間:2020年4月2日から2021年3月24日)を決議いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による経営環境の変化等を総合的に勘案し、2020年5月14日に自己株式の取得の中止(終了)を決議いたしました。

当社グループは、2020年3月16日に「会社分割による持株会社体制への移行に伴う分割準備会社設立の決議、吸収分割契約書承認の決議及び定款一部変更(商号変更)の決議」を発表しており、第43回定時株主総会により承認可決されること及び必要に応じ所轄官公庁の許認可等が得られることを条件として2020年10月1日を効力発生日とした持株会社体制に移行する予定です。

 

[CSRについて]

ヤマダ電機グループは、社会価値を高め、社会と共に発展する企業を目指し、実体を伴った形だけではないCSR経営を継続して実践、積極的な活動を続け、持続可能な社会の実現に貢献しております。また、社会課題の解決に寄与し、企業価値を向上させる企業であり続けるためには、ESG(環境・社会・企業統治)への配慮が必要不可欠であると認識し、対応部署を従来の「CSR推進室 CSR担当部」から「サステナビリティ推進室 SDGs推進部」に変更して積極的な取り組みを行っており、2019年12月16日にヤマダ電機としての「SDGs達成に向けた重要課題」の設定を公表いたしました。ヤマダ電機グループとして、SDGs達成に貢献するため、3つのテーマに注力し、取り組むことで、持続可能な社会の実現を目指してまいります。

『ヤマダ電機グループとしての3つのテーマ』

① 快適な住空間の提供と社会システムの確立

② 社員の成長と労働環境の改善

③ 循環型社会の構築と地球環境の保全

( https://www.yamada-denki.jp/csr/ )

 

[店舗数について]

当連結会計年度末の店舗数(海外含む)は、35店舗の新規出店、20店舗の退店により、直営店舗数990店舗(単体直営675店舗、ベスト電器169店舗、その他連結子会社146店舗)となり、FC含むグループ店舗数総計は12,858店舗となっております。

 

[業績のまとめ]

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,611,538百万円(前年同期比0.7%増)、営業利益38,326百万円(前年同期比37.5%増)、経常利益46,074百万円(前年同期比24.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益24,605百万円(前年同期比67.5%増)となり、前年同期比につきましては、増収増益となりました。

 

[財政状態]

当連結会計年度末の総資産額は、前連結会計年度末に比べ20,547百万円減少(前期比1.7%減)して1,163,494百万円となりました。主な要因は、その他流動資産の減少によるものであります。

負債は、74,120百万円減少(前期比12.5%減)し518,328百万円となりました。主な要因は、1年内償還予定の社債の権利行使によるものであります。

純資産は、53,572百万円増加(前期比9.1%増)して645,166百万円となりました。主な要因は、転換社債型新株予約権付社債の権利行使に伴う自己株式の処分によるものであります。この結果、自己資本比率は54.6%(前期比4.9ポイント増)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,777百万円減少して48,397百万円(前期比5.4%減)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローは以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、62,433百万円の収入(前年同期は36,023百万円の収入)となりました。

これは主に、税金等調整前当期純利益が前年同期を上回ったことと、売上債権の増減額の減少によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、8,234百万円の支出(前年同期は8,469百万円の支出)となりました。

これは主に、店舗改装等に伴う有形固定資産の取得によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、58,091百万円の支出(前年同期は27,461百万円の支出)となりました。

これは主に、社債の償還による支出によるものであります。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

自己資本比率(%)

46.6

48.4

49.8

49.7

54.6

時価ベースの自己資本比率(%)

37.2

38.5

43.4

37.5

32.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

5.4

3.7

6.0

4.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

30.0

46.3

28.8

44.2

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

(注4)有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

(注5)2016年3月期の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。

③販売の実績

a.販売実績

当社グループの事業セグメントは、家電等の販売事業及びその他の事業でありますが、家電等の販売事業の全セグメントに占める割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいため、下記は品目別の販売実績であります。

品目別

当連結会計年度
(自 2019年4月1日
 至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

売上高(百万円)

構成比(%)

家電等

1,349,472

83.7

0.6

その他

262,065

16.3

1.2

合計

1,611,538

100

0.7

(注)上記金額は消費税等を含んでおりません。

 

b.単位当たり売上高

項目

当連結会計年度
(自 2019年4月1日
 至 2020年3月31日)

前年同期増減比(%)

売上高(百万円)

1,611,538

0.7

売場面積(期中平均)(㎡)

2,653,649

0.4

1㎡当たり売上高(千円)

607

0.3

従業員数(期中平均)(人)

28,929

0.3

1人当たり売上高(百万円)

55

0.4

(注)1. 売場面積は、大規模小売店舗立地法(届出時期により大規模小売店舗法)に基づく店舗面積を記載しております。

2. 上記金額は消費税等を含んでおりません。

3. 従業員数は臨時雇用者数を含めております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

a.経営成績

(売上高・売上総利益)

当連結会計年度の売上高は、第2四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年9月30日)は、消費増税に伴う特需により好調に推移しましたが、第3・第4四半期連結会計期間(2019年10月1日~2020年3月31日)は、消費増税に伴う反動減や台風等の自然災害、電気通信事業法の一部を改正する法律の施行(施行日:10月1日)、暖冬、新型コロナウイルス感染症の影響等により、前年を下回りました。この結果、当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)は、堅調に推移しました。商品別には、昨年「新4K8K衛星放送」が開始され、4Kテレビや有機ELテレビ等の認知度及び関心が高まり、高単価商品の構成比が増加し、さらにテレビ全体の販売台数も増加したことにより好調に推移しました。冷蔵庫・洗濯機は、高機能・高単価商品への関心が高く買い替え需要が進んだことにより好調に推移しました。エアコン等の季節商品は、7月の長梅雨及び暖冬の影響により、低調に推移しました。携帯電話は電気通信事業法の一部を改正する法律の施行に伴い、市場が大幅に縮小し、2020年春に予定されている5Gサービスの買い控えもあり、低調に推移しました。パソコン等のデジタル関連商品は、ライフスタイルの変化等により、主流がパソコンからスマートフォンにシフトしており、個人向けを中心に伸び悩みが続いておりましたが、OS(Windows7)サポート終了に伴う買い替え、テレワーク需要等により、好調に推移しました。ブロードバンドは、通信各社の大容量データ通信プランの普及により市場が縮小しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響に伴うテレワーク等の普及により、増加傾向に転じております。その結果、当連結会計年度の売上高は、1,611,538百万円(前年同期比0.7%増)となりました。売上総利益は、前期に取り組んだ家電事業強化としての新しい収益モデルへの改革の成果が継続して表れており、かつ、2019年10月より導入した支社長制度の成果により、当連結累計期間の売上総利益率が改善されたことから、売上総利益は、460,652百万円(前年同期比4.5%増)となりました。

当社グループが属する家電流通業界では、前述(3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 [家電流通業界について])のとおり厳しい環境でありましたが、当社グループは、2020年1月までは、計画通りに進捗することが出来ました。しかし、2020年2月以降につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、売上、仕入、売上総利益等に大きく影響が発生しました。

当社グループは、家電販売を中心とした「暮らしまるごと」提案の更なる強化及び促進を図り、安定的な収益基盤の構築を図ってまいります。

 

(販売費及び一般管理費・営業利益・営業外損益・経常利益)

当連結累計期間の販売費及び一般管理費は、継続した経費の削減及びコントロールを行ったものの、全国的な人手不足に伴う人件費や物流費の増加、キャッシュレス決済の増加に伴うクレジット手数料の増加、ネット販売の強化に伴う各ECモールへの出店に伴う手数料の増加等により、422,326百万円(前年同期比2.2%増)となり営業利益は、38,326百万円(前年同期比37.5%増)となりました。

営業外収益及び費用は、為替変動に伴う為替差損の増加により、営業外収益は、15,242百万円(前年同期比3.8%減)、営業外費用は、7,494百万円(前年同期比9.8%増)となり、その結果、経常利益は、46,074百万円(前年同期比24.9%増)となりました。

 

(特別損失・特別利益・税金等調整前当期純利益)

特別利益は、株式会社大塚家具の株式取得に伴う負ののれん発生益及び有価証券の売却等により5,230百万円となりました。特別損失は、豪雨・台風等に伴う災害による損失や店舗の減損損失及び関係会社の展示場の減損損失等の発生により、12,899百万円なりました

以上の結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ13,309百万円増加し、38,406百万円(前年同期比53.0%増)となりました。

 

 

(法人税等合計・当期純利益・非支配株主に帰属する当期純損失・親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の法人税等合計は13,829百万円、当期純利益は24,576百万円非支配株主に帰属する当期純損失は、28百万円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ9,912百万円増加し、24,605百万円(前年同期比67.5%増)となりました。

 

b.財政状態

当社グループの当連結会計年度の財政状態の分析については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 [財政状態]」に記載のとおりであります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フロー)

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(資金需要)

当社グループの資金需要の主なものは、運転資金と設備投資資金です。

運転資金は、販売商品の仕入の他、販売費及び一般管理費等、設備投資資金は、新規出店及び店舗改装等によるものであります。

(財政政策)

当社グループは、運転資金と設備投資を、営業活動によるキャッシュ・フローで充当することを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入及び社債発行等を実施しております。

なお、安定的かつ効率的な調達を行うため、金融機関からは十分な融資枠を設定していただいているとともに、500億円のコミットメントライン契約を結び、資金需要に備えております。

当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出すとともに、一層の資金効率化を進め、財務体質の改善を図っていく方針であります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針については、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

当社グループは、引当金、資産の評価等に関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果を反映して連結財務諸表を作成しております。

なお、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定及び見積りに関する情報は、第5「経理の状況」(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)の(追加情報)に記載しております。

 

④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

(経営上の目標の達成状況)

当社は、2020年3月期の目標とする経営指標を売上高経常利益率3%以上としておりましたが、前述の各要因により、当連結会計年度につきましては2.9%となりました。2021年3月期につきましては、新型コロナウイルス感染症による産業や雇用・消費活動等に影響を及ぼすことが予想されますが、現時点において、その影響を予測することは極めて困難であることから、目標とする経営指標を算定することが困難な状況であります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)クレジット販売加盟店契約

当社は、クレジット販売に関して、信販会社と加盟店契約を締結しております。クレジット販売加盟店契約は、信販会社が信用調査の結果、承認した当社の顧客に対する販売代金を顧客に代わって当社に支払い、信販会社はその立替金を信販会社の責任において回収するものであります。その契約の主なものは、次のとおりであります。

信販会社名

契約締結年月

契約期間

株式会社ジェーシービー

2005年4月

3ヶ月以上の予告期間をもって一方当事者の解約申出まで。

株式会社オリエントコーポレーション

1991年11月

三菱UFJニコス株式会社

1990年8月

ユーシーカード株式会社

1990年7月

 

(2)資本業務提携契約

契約会社名

相手方の名称

契約締結日

契約内容

株式会社ヤマダ電機

ソフトバンクグループ株式会社

2015年5月7日

業務提携

資本提携

 当社の株式保有

 

(3)会社分割による持株会社への移行に伴う吸収分割契約

当社は、2020年3月16日開催の取締役会において、2020年10月1日を目途に、会社分割により持株会社体制に移行するため、分割準備会社として株式会社ヤマダ電機分割準備会社を設立すること、並びに2020年6月26日開催の当社定時株主総会により承認可決されること及び必要に応じ所管官公庁の許認可等が得られることを条件として、当該分割準備会社との間で吸収分割契約を締結することを決議し、2020年4月13日付で本吸収分割契約を締結いたしました。その後、2020年6月26日開催の定時株主総会において、本吸収分割契約は承認されました。

詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

 

5【研究開発活動】

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発活動の金額は314百万円であります。これは、主に子会社の株式会社ハウステック及び株式会社ヤマダホームズの住宅関連事業における研究開発活動によるものであります。