当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
[国内外経済等の背景について]
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「本感染症」)の影響により、企業収益、雇用・所得環境の改善の流れが減退し経済活動や消費行動が大幅に制限され、景気が悪化しました。政府による特別定額給付金やGoToキャンペーン等の各種政策により個人消費に持ち直しの兆しはみられたものの、本感染症が再度拡大傾向となり、先行きは極めて不透明な状況が続いております。同様に、世界経済も各主要国で積極的な金融・財政政策が実施されておりますが、本感染症の影響により、渡航制限や経済活動の大幅な低下、金融資本市場の変動等、厳しい経済環境が続いております。
小売業界全体としては、生活防衛意識の高まりによる消費者の節約志向の向上、本感染症によるインバウンド需要激減、緊急事態宣言等による外出自粛、都市部を中心とした駅ビル等の商業施設休業、営業時間短縮、各種イベント自粛影響により深刻な状況となっております。さらに、人手不足による人件費、物流費上昇によるコストの増加は、高齢化・人口減が進む日本において、中長期的な課題として顕在化しはじめています。加えて、消費者のライフスタイルの変化や購買行動の多様化が消費動向に影響を及ぼしており、めまぐるしく環境が変化し不透明感が増すなかで、これまでの概念にとらわれない将来を見据えた革新的な経営が求められています。
[家電流通業界について]
当社グループが属する家電流通業界においては、前期の消費増税特需の反動減や本感染症による都市部の来店客数の減少があったものの、郊外店舗の来店客数並びにEコマース需要の増加により全体的には好調に推移しました。商品別には、「新生活様式」に対応したテレワークやオンライン授業等に関連した商品サービス需要が新しく創出されました。テレビ、洗濯機、冷蔵庫、エアコンは買い替え需要に加え特別定額給付金支給が買い替えの後押しとなり、また、外出自粛や新しい生活様式の定着により在宅率が上昇し、自宅で充実した時間を過ごすことや感染予防対策、家事の負担を少なくするために、省エネ・高機能・高単価・大型化商品、調理家電、理美容器具、空気清浄機や加湿器、ゲーム機やゲームソフトも好調に推移しました。
[当社の取り組みについて]
このような市況を背景に、当社は、生活必需商品の安定供給による社会的なインフラを担う役割と責任を果たすため、店舗及び事業所における本感染症拡大防止に向けて、お客様および従業員の安全と安心、健康面の配慮を第一優先に考え、感染防止対策を行っています。また、お客様がご自宅からでもご注文頂けるWEB販売サービスの拡充、テレビショッピングの大幅拡大を実施しました。更には中期的な需要構造変化に対応する為、新宿エリアの再編(LABI新宿東口店の閉店並びに新宿西口店と大塚家具新宿ショールームの改装)に加え秋葉原エリアの整備を実施致しました。
当期の増収・増益の要因として特別定額給付金需要や巣ごもり商品需要などの一過性の効果もありましたが、最も成果が出たのは、当社が従来より進めてまいりました「企業体質強化経営改革」による売上総利益(率)向上・販売管理費削減であり、具体的には、①家電、家具、生活雑貨、住宅関連商品等、他社にない幅広のSPA商品拡充による利益貢献、②支社長制度による地域別のきめ細かい経営による売上高の最大化および競争力強化ならびにコスト低減、③都市型店舗の市場・商圏に合わせた売場構成の最適化、④リアル店舗の強みを活かした当社独自のEコマース事業等による成果です。
これらの経営改革と共に営業時間短縮や広告費抑制による販売管理費削減により、営業利益は105.0%増の744億6百万円、経常利益は90.1%増の791億29百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は、新宿東口店や秋葉原店の閉店損失など将来を見据えた資産効率向上への改革費用を特別損失で計上した上で72.2%増の427億23百万円とそれぞれ大きく伸長しました。売上高につきましては、外出自粛による都市型店舗の客数減少および売上高の減少があったものの、当社店舗が多い郊外にお客様が多数お越しくださった結果、5.3%増の1兆2,830億93百万円となりました。
当社は、住まいに関する家電はもとより住宅・リフォーム、家具・インテリア及び生活用品等までをワンストップでご提供できる店として、「暮らしまるごと」コンセプトのもと「生活基盤産業としての新しい業態」を推進し、成果が定着してまいりました。リフォーム、家具インテリア事業収益は順調に伸びておりますが、住建事業の更なる強化として、2020年5月14日に株式会社レオハウスの株式を取得(完全子会社化)、2020年10月29日に株式会社ヒノキヤグループの株式を取得(連結子会社化)したことにより、来期の住建事業売上高は、約3,000億円以上を見込んでおり、当社にとって重要性の高いセグメントとなります。ヒノキヤグループは空調設備に強みのある高品質+リーズナブル価格の住宅メーカーであり、既存住宅会社と合わせ住宅の品揃えが更に強化され、売上高・利益に貢献してまいります。
その他には、住信SBIネット銀行株式会社が提供する「NEOBANK®」サービスを利用した新たな金融サービスの提供に向けた取り組み、株式会社大塚家具の早期黒字化を見据えた新執行体制による経営改革を行っております。
当社は、2021年7月1日を目処に、グループ内組織再編を行い、「グループ間シナジーを活かしたつながる経営」で更なる企業価値向上を目指してまいります。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。
[セグメント別の業績状況]
①デンキ事業
デンキ事業における売上高は1兆1,605億4百万円(前年同期比3.9%増)、セグメント利益は760億23百万円(前年同期比120.4%増)となりました。
デンキ事業は、前述([家電流通業界について])と同様に、特別定額給付金支給による買い替え需要の後押しもありましたが、家電を中心とした「暮らしまるごと」のコンセプトがお客様から評価され、売上高が増加いたしました。また、家電、家具、生活雑貨、住宅関連商品等、他社にない幅広のSPA商品拡充による利益貢献、支社長制度による地域別のきめ細かい経営による売上高の最大化および競争力強化ならびにコスト低減等により、増収・増益となりました。
②住建事業
連結の範囲に含まれる住建事業における売上高は952億79百万円(前年同期比2.8%増)、セグメント利益は△216百万円(前年同四半期はセグメント利益17百万円)となりました。
戸建てを中心とした住宅事業は、2020年4月に出された緊急事態宣言に伴う住宅展示場の休業等により、来場客数の減少に伴う受注の落ち込みがありましたが、5月末に緊急事態宣言が解除されて以降、来場客数は増加し、受注は前年以上の高水準で推移いたしました。売上高は、株式会社レオハウスの連結子会社化が増加の要因となりました。セグメント利益は、本感染症の影響で工期遅延が生じ、完成引渡がずれ込んだことが影響しました。なお、現在、経営課題の一つとして、2020年10月より連結子会社となりました株式会社ヒノキヤグループと連携して完工日数の短縮化に取り組んでおります。
バスやキッチン等の株式会社ハウステックは、オンライン接客サービスの導入により、本感染症の影響を最小限に止めることができており、売上高は減少したものの、営業利益が増加いたしました。
③その他事業
その他事業における売上高は659億11百万円(前年同期比61.5%増)、セグメント利益は大塚家具の新規連結により△14億77百万円(前年同四半期はセグメント利益9億75百万円)となりました。
[CSRについて]
ヤマダホールディングスグループは、社会価値を高め、社会と共に発展する企業を目指し、実体を伴った形だけではないCSR経営を継続して実践、積極的な活動を続け、持続可能な社会の実現に貢献しております。また、社会課題の解決に寄与し、企業価値を向上させる企業であり続けるためには、ESG(環境・社会・企業統治)への配慮が必要不可欠であると認識し、対応部署を従来の「CSR推進室 CSR担当部」から「サステナビリティ推進室 SDGs推進部」に変更して積極的な取り組みを行っており、2019年12月16日にヤマダホールディングスとしての「SDGs達成に向けた重要課題」の設定を公表いたしました。ヤマダホールディングスグループとして、SDGs達成に貢献するため、3つのテーマに注力し、取り組むことで、持続可能な社会の実現を目指してまいります。
『ヤマダホールディングスグループとしての3つのテーマ』
① 快適な住空間の提供と社会システムの確立
② 社員の成長と労働環境の改善
③ 循環型社会の構築と地球環境の保全
( https://www.yamada-holdings.jp/csr/ )
[店舗数について]
当第3四半期連結会計期間末の店舗数(海外含む)は、16店舗の新規出店、20店舗の退店により、直営店舗数1,000店舗(単体直営678店舗、ベスト電器168店舗、その他連結子会社154店舗)となり、FC含むグループ店舗数総計は13,022店舗となっております。
[業績のまとめ]
①売上高・売上総利益
当第3四半期連結累計期間の売上高は、外出自粛や新しい生活様式の定着により在宅率が増加したことから、買い替え需要が促進され、高単価商品の構成比が増加し、さらにテレビ全体の販売台数も増加したことにより好調に推移しました。冷蔵庫・洗濯機等は、容量不足に伴う大型化や高機能・高単価商品への買い替え需要が進んだことにより堅調に推移しました。エアコン等の季節商品は、7月の長梅雨、低温、日照不足の影響があったものの、6月の気温上昇、8月の猛暑等により、堅調に推移しました。携帯電話は電気通信事業法の一部を改正する法律の施行に伴い、市場が大幅に縮小し、低調に推移しました。パソコン等のデジタル関連商品は、ライフスタイルの変化等により、主流がパソコンからスマートフォンにシフトしており、個人向けを中心に伸び悩みが続いておりましたが、テレワーク等の需要により、好調に推移しました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,283,093百万円(前年同期比5.3%増)となりました。売上総利益は、SPA商品の拡充及び販売構成比の増加により、売上総利益率が改善されたことから、当第3四半期連結累計期間の売上総利益は392,754百万円(前年同期比11.4%増)となりました。
②販売費及び一般管理費・営業利益・経常利益・税金等調整前四半期純利益
当第3四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、株式会社大塚家具及び株式会社ヤマダレオハウスの新規連結に伴う費用の増加等がありましたが、徹底した経費の削減及びコントロールを行った事により318,347百万円(前年同期比0.7%増)となり、営業利益は、74,406百万円(前年同期比105.0%増)となりました。
営業外収益及び費用は、営業外収益は9,719百万円(前年同期比16.1%減)、営業外費用は4,995百万円(前年同期比20.1%減)となり、その結果、経常利益は79,129百万円(前年同期比90.1%増)となりました。
特別利益は、グループ会社による株式取得に伴い生じた負ののれん発生益等を計上したことにより1,797百万円となりました。特別損失は、株式会社大塚家具の家電売場設備等店舗改装への投資及びECシステムへの投資等に伴う損失、将来を見据えた経営改革に伴う減損損失、新型コロナウイルスの影響に伴う損失、賃貸借契約解約に伴う損失等を計上したことにより20,248百万円となりました。
以上の結果、税金等調整前四半期純利益は60,678百万円(前年同期比62.0%増)となりました。
③法人税等合計・非支配株主に帰属する四半期純損失・親会社株主に帰属する四半期純利益・四半期包括利益
当第3四半期連結累計期間の法人税等合計は19,509百万円、非支配株主に帰属する四半期純損失は1,554百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は42,723百万円(前年同期比72.2%増)、四半期包括利益は41,180百万円となりました。
[財政状態]
当第3四半期連結会計期間末の総資産額は、前連結会計年度末に比べ153,953百万円増加(前期比13.2%増)して1,317,448百万円となりました。主な要因は、株式会社ヒノキヤグループの新規連結に伴う販売用不動産を中心とした流動資産の増加によるものであります。
負債は、139,889百万円増加(前期比27.0%増)して658,218百万円となりました。主な要因は、季節変動による支払手形及び買掛金の増加及び株式会社ヒノキヤグループの新規連結に伴う未成工事受入金の増加によるものであります。
純資産は、14,063百万円増加(前期比2.2%増)して659,229百万円となりました。主な要因は、取得により自己株式が増加したものの、増益により利益剰余金等が増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は48.4%(前期末は54.6%)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当連結会計年度の第2四半期報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は231百万円であります。これは、主に子会社である株式会社ハウステックの住宅関連事業における研究開発活動によるものであります。
なお、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。