第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

なお、当第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。

これに伴い、当第1四半期連結累計期間における売上高は、前第1四半期連結累計期間と比較して大きく減少しております。

詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

[国内外経済等の背景について]

当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「本感染症」)に対するワクチン接種が本格化しはじめましたが変異株の脅威など感染拡大リスクは解消されず、緊急事態宣言の再発令により不要不急の外出自粛要請や飲食店等の営業制限が継続され、景気の先行きが不透明な状況が続いております。また、世界経済では中国経済の回復や欧米でのワクチン接種に伴う経済活動再開等により、景気に持ち直しの動きがみられるものの、世界的な半導体不足やウッドショック、米中貿易摩擦の長期化など、依然として厳しい状況になっております。

小売業界におきましては、生活防衛意識の高まりから消費者の節約志向が強まり、また、本感染症による緊急事態宣言等による外出自粛要請、都市部を中心とした駅ビル等の商業施設休業、営業時間短縮、各種イベント自粛等の影響により深刻な状況となっております。さらに、人手不足による人件費、物流費上昇によるコストの増加は、高齢化・人口減が進む日本において、中長期的な課題として顕在化しはじめております。加えて、消費者のライフスタイルの変化や購買行動の多様化が消費動向に影響を及ぼしており、めまぐるしく環境が変化し不透明感が増すなかで、これまでの概念にとらわれない将来を見据えた革新的な経営が求められております。

 

[家電流通業界について]

当社グループが属する家電流通業界は、都市部の人流は回復傾向にあるものの、前期における特別定額給付金支給や「新生活様式」に対応したテレワーク、巣ごもり商品などによる一過性の需要に対する反動減がありました。

 

[当社の取り組みについて]

このような市況を背景に、当社は、生活必需商品の安定供給による社会的なインフラを担う役割と責任を果たすため、店舗や事業所における本感染症拡大防止に向けて、お客様及び従業員の安全と安心、健康面の配慮を第一優先に考え、感染防止対策を行っております。また、お客様がご自宅からでもご注文頂けるインターネット通販や、テレビショッピング販売を大幅に拡大しました。更に、ニューノーマル時代におけるライフスタイルの変化や消費者の嗜好の変化に合わせ、当社の持つ多様な店舗業態において最適な品揃えとサービスへの見直しや売場面積の拡充を図り、新たな店舗ネットワークの構築を行っております。

その一環として、当社のグループの成長戦略の一つである新規出店目標30店舗の積極的な店舗開発を進める中、「暮らしまるごと」戦略の強化として、「たのしい。くらしをシアワセにする、ぜんぶ。」をストアコンセプトにした新業態店舗「Tecc LIFE SELECT(家電、家具・インテリア、生活雑貨、リフォーム、日用品等、生活必需商品を幅広くそろえた店舗)」が6月18日の熊本春日店増床・増築リニューアルを皮切りに続々とオープンしております(7月31日現在、熊本春日店・姫路本店・札幌本店・神戸本店・木更津請西本店、計5店舗)。また、目的別来店性を向上させるため、インターネットと店舗が融合したYAMADA Web.com店やアウトレット・リユース商品を豊富に揃えたアウトレット店舗等さまざまな業態店舗の開発を促進しております。

このような取り組みにより、売上高につきましては、当期より適用しております「収益認識に関する会計基準」等の影響及び前年の特別定額給付金や郊外型店舗を中心とした巣ごもり需要等、一過性の需要増加に伴う反動減により、対前年同期比△5.8%減の3,829億87百万円となりました(計画通りに推移しております)。なお、「収益認識に関する会計基準」の適用前比較での売上高は、実質対前年同期比△0.4%減となります。これはかねてより進めてきた「暮らしまるごと」コンセプトのもと「生活基盤産業としての新しい業態」への取り組みの成果によるものです。

利益につきましては、従来より進めている「企業体質強化経営改革」による売上総利益(率)向上・販売管理費削減の効果は継続しております。営業利益は対前年同期比△5.3%減の214億26百万円、経常利益は対前年同期比△2.1%減の237億28百万円となりましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は9.6%増益の174億13百万円となりました。

 

[セグメント別の業績状況]

当第1四半期連結会計期間より、従来、「その他」に含めていた「金融」事業及び「環境」事業を、報告セグメントとして記載する方法に変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。

 

①デンキ事業

デンキ事業における売上高は3,172億69百万円(前年同期比14.9%減)、セグメント利益は218億76百万円(前年同期比9.0%減)となりました。

デンキ事業は、当期の「収益認識に関する会計基準」の適用による売上高の減少と前期における特別定額給付金支給や巣ごもり需要などによる一過性の需要に対する反動減及び都市型店舗のエリア統廃合による売場面積縮小の影響がありました。セグメント利益につきましては、現金値引きとポイントを絡めた最適な価格対応による利益率向上や幅広のSPA商品拡充による利益貢献、分社長制度における経営を通じた売上高の最大化およびコスト低減等によってセグメント利益率は0.45%増加いたしました。

今後、デンキ事業につきましては、年間新規出店目標30店舗の積極的な店舗展開と店舗業態及び商品構成の見直しによる新たな店舗ネットワークの構築、デジタルマーケティングの積極的な推進及びデジタル技術を活用した業務の効率化、子会社間の合併に伴う生産性向上を図り、増益を目指してまいります。

 

②住建事業

住建事業の売上高は、552億65百万円(前年同期比116.2%増)、セグメント利益△6億60百万円(前年同期はセグメント利益△4億25百万円)となりました。

住建事業は、株式会社レオハウス(以下「レオハウス」、2021年2月1日に株式会社ヤマダホームズ(以下「ヤマダホームズ」)に吸収合併)及び株式会社ヒノキヤグループ(以下「ヒノキヤグループ」)の連結子会社化に伴い、受注棟数及び受注金額は前年の3倍以上に高成長いたしました。なお、ヒノキヤグループは、当第1四半期連結累計期間として受注棟数及び受注金額は過去最高を更新。売上高は、ヤマダホームズの2020年下期の受注増加に伴う完成引き渡しの増加やレオハウス及びヒノキヤグループの連結子会社化によって大幅に増加いたしました。住宅業界では売上が第4四半期に集中することから、セグメント損失となっています。ヒノキヤグループ及びレオハウスの株式取得に関わるのれん費用等(3億67百万円)発生を除いた場合のセグメント利益は改善となっています。また、販売費及び一般管理費につきましては、経費コントロールができており売上高販管費率が約2%改善しております。

住建事業の会社別実績①ヤマダホームズ(レオハウス含む)は売上高183億5百万円(前年同期比29.8%増)、営業利益△6億91百万円(前年同期の営業利益△15億60百万円)の増収・利益改善、②ヒノキヤグループは売上高235億63百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益1億64百万円(前年同期の営業利益△1億71百万円)の増収・黒字転換となりました。③バスやキッチン等の開発、製造を担う株式会社ハウステックは、本感染症の影響はあるものの、お取引先様とのオンライン商談、ヤマダホールディングスグループのシナジー効果、リフォーム案件の増加等により、売上高137億27百万円(前年同期比3.9%増)及び営業利益2億94百万円(前年同期比173.8%増)に増加いたしました。

また、2021年7月16日にナイス株式会社と資本業務提携を行い、住生活に係る分野での包括的に相互の強みを活かしたシナジー効果を発揮し、更なる事業規模拡大を図ってまいります。

 

③金融事業

金融事業における売上高は5億52百万円(前年同期比6.5%増)、セグメント利益は12百万円(前年同期比86.1%減)となりました。

売上高につきましては、住建事業と密接の高い住宅ローンが好調に推移しました。セグメント利益につきましては、広告宣伝費の先行投入の影響により前年同期比を下回りました。

なお、金融事業につきましては、2021年7月1日より「ヤマダNEOBANK」サービスを開始しており、新たな金融サービスを提供することによる「暮らしまるごと」戦略の深化を図ります。

 

④環境事業

環境事業における売上高は65億49百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益は2億55百万円(前年同期比54.9%増)となりました。

売上高及びセグメント利益につきましては、ヤマダホールディングスグループ完結型で進める「環境資源開発」への取り組みの成果として増収増益となりました。

 

⑤その他事業

その他事業における売上高は172億82百万円(前年同期比24.2%増)、セグメント利益は△5百万円(前年同期はセグメント利益△12億42百万円)となりました。

主な理由は株式会社大塚家具の来店客数の回復や家電販売による家具と家電のシナジー効果、継続して取り組む事業構造改革の成果によって大幅な利益改善になりました。

 

[ESG・サステナビリティについて]

ヤマダホールディングスグループは、企業市民としての社会的責任を果たし、継続的に企業価値を高めるために、グループ全体でのESG推進体制を再構築(CSR委員会からヤマダホールディングス代表取締役社長を委員長とするESG・サステナビリティ推進委員会へ改編)し、各事業セグメントの成長による「継続的な企業価値向上」と社会課題の解決へ寄与することでの「持続可能な社会の実現」を両立するESG経営を実践してまいります。また、サステナビリティ(持続可能性)の推進につきましては、2019年12月16日に公表した「SDGs達成に向けた重要課題」に設定した3つのテーマ“①快適な住空間の提供と社会システムの確立 ②社員の成長と労働環境の改善 ③循環型社会の構築と地球環境の保全”に注力し、取り組むことで、持続可能な社会の実現を目指してまいります。

 

◎ESG主な取り組み事項

ESG

主な取り組み事項

ガバナンス

■ESG・サステナビリティ推進委員会(CSR委員会から改編)

・代表取締役社長兼COOを委員長とし、グループ全体でのESG推進体制の再構築

・気候変動に関するグループ全体の取り組みを促進

気候変動・環境

■気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同

・気候変動リスク、機会の整理

・情報開示の拡充

■環境資源開発ホールディングスの取り組み

・グループ内での自己完結型、資源循環体制の拡充

・廃棄物発電施設の計画推進(2024年8月稼働予定)

■「暮らしまるごと」を通じた環境に関する取り組み推進

・省エネ家電普及促進

・省エネ住宅(断熱材“アクアフォーム”など)・ZEH住宅販売促進

社員・働き方

(浸透に向けて

分科会推進中)

■人権の尊重

・ステークホルダーとの対話 ・社内での人権教育

■人財開発

・教育研修の充実(Myラーニング、e-JINZAIコンテンツ等、推進中)

・教育と浸透(リーダー育成、多様な育成支援)

・ステークホルダーとの連携(キャリア開発支援)

・人財開発体制(評価制度を通じた人財育成)

・女性活躍推進(女性人財育成と性別によらない評価、登用機会の醸成)

■より働きやすい環境づくり

・ダイバーシティの活躍推進、障がいへの理解と雇用促進

・多様な働き方を実現する制度(フレックス制度、在宅勤務制度他)

・「ふるさと人事」制度推進による働き方の多様性の向上…推進中

・仕事と育児、介護の両立支援

■従業員の健康

・健康づくり推進体制の組織化 ・メンタルヘルスケア

・安全安心職場 ・長時間労働者の健康チェック ・健康スタッフの育成

 

[気候変動への対応について]

地球(生態系)や人間・企業活動に重大な影響を及ぼす気候変動は、ヤマダホールディングスグループにとってリスクであると同時に新たな事業機会をもたらすものと考えています。当社グループが持続可能な成長を目指す上で、「低炭素社会への移行」は、対処・挑戦すべき重要な経営課題の一つです。当社グループは「暮らしまるごと」をコンセプトに生活基盤を支えるという使命を果たしながら、SDGsやパリ協定で示された国際的な目標達成への貢献を目指し、当社グループ各社と連携の上、政府・企業・業界団体等の幅広いステークホルダーとの協働を通じて、これに取り組んでいます。また、当社は、気候関連財務情報の重要性を認識し、TCFDを支持(2021年3月31日賛同表明)するとともに、TCFDに沿った情報開示の拡充に取り組んでまいります。

 

[店舗数について]

当第1四半期連結会計期間末の店舗数(海外含む)は、10店舗の新規出店、9店舗の退店により、直営店舗数1,004店舗(単体直営685店舗、ベスト電器170店舗、その他連結子会社149店舗)となり、FC含むグループ店舗数総計は12,492店舗となっております。

 

[業績のまとめ]

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高382,987百万円(前年同期比5.8%減)、営業利益21,426百万円(前年同期比5.3%減)、経常利益23,728百万円(前年同期比2.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益17,413百万円(前年同期比9.6%増)となりました。

 

[財政状態]

当第1四半期連結会計期間末の総資産額は、前連結会計年度末に比べ55,236百万円増加(前期比4.4%増)して1,307,836百万円となりました。主な要因は、世界的な半導体不足を見据え戦略的に商品及び製品を仕入れたことによるものであります。

負債は、84,633百万円増加(前期比14.6%増)して664,687百万円となりました。主な要因は、収益認識に関する会計基準適用による流動負債のその他(契約負債)の増加によるものであります。

純資産は、収益認識に関する会計基準適用の影響による利益剰余金の減少により、29,396百万円減少(前期比4.4%減)して643,148百万円となりました。この結果、自己資本比率は47.4%(前期末は51.8%)となりました。

 

①売上高・売上総利益

当第1四半期連結累計期間の売上高は、当期より適用している「収益認識に関する会計基準」等の影響、前期における特別定額給付金支給やテレワーク需要・巣ごもり需要等の影響が大きく厳しい状況で推移いたしました。商品別には、省エネ・高機能・高単価・商品の大型化等による単価上昇効果はあったものの、テレビ、洗濯機、冷蔵庫、エアコン等の大型家電や調理家電、理美容器具、空気清浄機や加湿器等の生活家電等、ほとんどの商品が前年を下回りました。その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は382,987百万円(前年同期比5.8%減)となりました。売上総利益は、SPA商品の拡充及び販売構成比の増加により売上総利益率は向上しましたが、売上高の減少が大きいことから、当第1四半期連結累計期間の売上総利益は118,086百万円(前年同期比5.5%減)となりました。

 

②販売費及び一般管理費・営業利益・経常利益・税金等調整前四半期純利益

当第1四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、株式会社ヒノキヤグループ及び株式会社レオハウス(2021年2月1日に株式会社ヤマダホームズに吸収合併)の新規連結に伴う費用の増加等がありましたが、徹底した経費の削減及びコントロールを行った事により96,660百万円(前年同期比5.6%減)となり、営業利益は、21,426百万円(前年同期比5.3%減)となりました。

営業外収益及び費用は、前期において為替変動に伴う為替差損が発生していたこと、「収益認識に関する会計基準」の適用に伴い賃貸等不動産に係る収益及び費用を純額表示へ変更したことにより、営業外収益は2,993百万円(前年同期比14.1%減)、営業外費用は691百万円(前年同期比63.0%減)となり、その結果、経常利益は23,728百万円(前年同期比2.1%減)となりました。

特別損失は、役員退職慰労金等を計上したことにより1,607百万円となりました。

以上の結果、税金等調整前四半期純利益は22,121百万円(前年同期比5.2%減)となりました。

 

③法人税等合計・非支配株主に帰属する四半期純損失・親会社株主に帰属する四半期純利益・四半期包括利益

当第1四半期連結累計期間の法人税等合計は4,962百万円、非支配株主に帰属する四半期純損失は254百万円となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は17,413百万円(前年同期比9.6%増)、四半期包括利益は17,471百万円となりました。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は27百万円であります。これは、主に子会社の株式会社ハウステックの住宅関連事業における研究開発活動によるものであります。

なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

(簡易株式交換による完全子会社化)

当社は、2021年6月9日開催の取締役会において、2021年9月1日(予定)を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社とし、株式会社大塚家具を株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、両者の間で株式交換契約を締結いたしました。詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。