(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「住まいの豊かさを世界の人々に提供する。」というロマン(志)を社員一人ひとりの行動の原点として共有し、当社グループの力を結集して長期ビジョンの実現に全力を尽くすことを企業活動の指針としております。
そのため、グローバルチェーンの確立により、世界のより多くのお客様に、品質が維持された商品をお求めやすい価格で提供すること、並びに住空間をトータルコーディネートする楽しさを提案することを基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは2022年までに国内及び海外を合わせ店舗数1,000店舗を目標として積極的な店舗展開をすすめてまいりました。今後もお客様の買い物の仕方の変化を踏まえ、より利便性の高い店・サービスを提供する観点から、引き続き店舗網最適化を図ってまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「住まいの豊かさを世界の人々に提供する。」というロマンを実現するために、中長期ビジョンである「2022年 1,000店舗、2032年 3,000店舗」の達成に向けた経営戦略を策定しております。「2022年 1,000店舗」の達成に向けては、国内505店舗(前期比108.1%)、アジアを中心として海外71店舗(前期比126.8%)となり、合わせて576店舗(前期比110.1%)となりました。今後もロマン実現に向け、国内におきましては、より小商圏、そして地方の空白地域への出店を進めてまいります。また海外においては、事業拡大のスピードを加速させるべくグローバル事業強化プロジェクトを発足させ、仕組み・システム・人財育成、組織改革を強力に推し進めてまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
中長期ビジョンの達成に向けた取り組むべき課題として、1)「グループ成長軌道の確立と新たな挑戦」、2)「お客様の暮らしを豊かにする商品・店・サービスの提供」、3)「グローバルチェーンを支える組織と仕組み改革」を設定し取り組みを行っています。
1)「グループ成長軌道の確立と新たな挑戦」におきましては、国内ニトリ事業は革新性を保ち持続成長を目指す一方、中国を中心とする海外への事業展開や、より小商圏に対応したフォーマットの強化・BtoB事業の拡大、新規市場への挑戦等、新たな収益の柱の育成に努めてまいります。
2)「お客様の暮らしを豊かにする商品・店・サービスの提供」におきましては、社会における技術革新やお客様の購買行動の変化を正しく捉え、徹底した顧客視点で商品・お店・サービスを見直し、新しい価値を提供し続けます。
3)「グローバルチェーンを支える組織と仕組み改革」におきましては、上記のような変革に向け、基幹システム刷新やサプライチェーンの再構築、部署横断的かつ専門的な課題に対応する組織へ変革と人財育成を進めてまいります。
引き続き、これらの課題の達成に向けて邁進してまいります。
株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値の源泉を理解し、企業価値ひいては株主共同の利益を継続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えます。
当社は、当社株式について大量買付がなされる場合であっても、これが当社グループの企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
そもそも、当社グループが企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させていくためには、ロマンとビジョンを共有する人財の能力を結集し、現状否定や挑戦を重んじる「企業文化」を活かすことにより、当社グループの企業価値の源泉である1)「製造物流小売業」としての効率的かつ魅力的な商品開発力、2)商品製造の海外拠点及び製造された商品の輸入・配送に関する独自開発の物流システム、並びに3)「暮らし提案企業」としてのトータルコーディネート力等を強化するとともに、中長期経営計画に基づく諸施策を適時・適切に実行していくことが必要不可欠であります。当社の株式の大量買付を行う者は、これらの企業価値の源泉を理解いただいた上で、中長期的に企業価値ひいては株主共同の利益を維持・向上させる者である必要があると認識しております。
当社グループは、品質・機能が維持された商品をお求め易い価格で提供することをテーマに商品の開発・製造等を行っており、さらに住空間をトータルコーディネートする楽しさを提案することにより、企業価値を向上させてまいりました。この企業価値の源泉は、1)「製造物流小売業」としての効率的かつ魅力的な商品開発力、2)商品製造の海外拠点及び製造された商品の輸入・配送に関する独自開発の物流システム、3)「暮らし提案企業」としてのトータルコーディネート力等にあると考えております。
そして、当社グループの企業価値の源泉を支えるのは、海外の生産拠点・貿易拠点や物流センター等のインフラのみならず、原材料調達や商品開発等の能力に長け、また物流や情報収集等のノウハウを持った人財が、ロマンとビジョンを共有した上で、その能力等を結集することにあります。そのため、当社グループは、独自の人財育成システムを構築し、中長期的な観点から人財育成に取り組んでおり、チェンジ・チャレンジ・コンペティションを重んじる「企業文化」を大切に育てております。
上記のような「経営理念」や「企業文化」のもと、当社グループでは株主の皆様のご期待に応えられるよう、企業価値ひいては株主共同の利益の確保に引き続き努めてまいります。
また、当社グループの国内の経営基盤は整備されつつあるものの、海外の経営基盤は磐石とはいえない状況であるため、中長期ビジョンの実現に向けたこの3ヶ年を「グローバルステージに向かうための足場固めの3年間」と位置付け、経営資源を重点的に投下して挑戦してまいりました。
これまで当社グループは、全社横断的な課題として1)「グループ成長軌道の確立と新たな挑戦」、2)「お客様の暮らしを豊かにする商品・店・サービスの提供」、3)「グローバルチェーンを支える組織と仕組み改革」を設定し、併せて革新活動を強力に推進することにより、さらなる飛躍を図り、企業価値向上に努めております。
また、当社はいかなる経営環境の変化にも迅速に対応しながら、継続的かつ持続的な成長をしていけるよう、経営陣の適切な意思決定・監督・モニタリングを透明・公正に行う仕組みとして、「コーポレート・ガバナンス基本方針」を定め、コーポレート・ガバナンス体制の一層の強化を図っております。なお、「コーポレート・ガバナンス基本方針」の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(https://www.nitorihd.co.jp/ir/governance/pdf/GovernanceBasicPolicy.pdf)をご参照ください。
(2) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの具体的な内容の概要
当社は、当社株式に対する大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様が係る大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とする枠組みとして、2016年4月12日付取締役会決議及び2016年5月13日付第44回定時株主総会決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)を更新いたしました(以下更新後の対応策を「本プラン」といいます。)。本プランの概要は以下のとおりです。
本プランは、下記(イ)もしくは(ロ)に該当する当社株券等の買付その他の取得またはこれらに類似する行為(当社取締役会が本プランを適用しない旨別途認めたものを除くものとし、以下「買付等」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。
買付等を行おうとする者(以下「買付者等」といいます。)は、買付等の開始または実行に先立ち、別途当社の定める書式により、本プランの手続きを遵守する旨の誓約文言等を含む法的拘束力のある意向表明書を当社に対して提出していただくとともに、当社が交付した書式に従い、株主の皆様の判断等のために必要な所定の情報等を記載した書面(以下「買付説明書」といいます。)を当社取締役会に対して提出していただきます。当社取締役会は、買付説明書を受領した場合、速やかにこれを独立委員会に送付します。
独立委員会は、買付者等からの情報等及び当社取締役会からの情報等を受領したと認めた場合、当該情報等の受領から原則として90日間が経過するまで、買付者等の買付等の内容の検討、買付者等と当社取締役会の事業計画等に関する情報収集・比較検討、及び当社取締役会の提供する代替案の検討等を行います。独立委員会は、当社の費用で、ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、税理士、コンサルタントその他の専門家の助言を得ることができるものとします。
その上で、独立委員会は、本プランに定められた手続きに従わない買付等であり、かつ新株予約権の無償割当てを実施することが相当である場合や、一定の行為等により、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがある場合で、新株予約権の無償割当てを実施することが相当である場合等、本プラン所定の発動事由のいずれかに該当すると判断した場合、当社取締役会に対し、本新株予約権の無償割当てその他の法令及び当社定款の下でとりうる合理的な施策(以下「本新株予約権の無償割当て等」といいます。)を実施すべき旨の勧告を行うことができるものとします。なお、独立委員会は、買付等について発動事由の該当可能性が問題となっている場合等には、予め株主意思の確認を得るべき旨の留保を付すことができるものとします。
また、当社取締役会は、(イ)独立委員会が、本新株予約権の無償割当て等の実施に際して株主意思の確認を得るべき旨の留保を付した場合、もしくは買付者等の買付等に関する株主意思の確認を行うことを勧告した場合、または(ロ)ある買付等について発動事由の該当可能性が問題となっており、かつ、当社取締役会が、株主総会の開催に要する時間等を勘案した上で、善管注意義務に照らし、株主意思を確認することが適切と判断する場合には、株主総会を招集し、株主の皆様の意思を確認することができるものとします。
本プランに基づき新株予約権の無償割当てを実施する場合に、株主の皆様に対して割り当てられる予定の新株予約権は、1円を下限として当社株式の1株の時価の2分の1の金額を上限とする金額の範囲内で本新株予約権無償割当て決議において別途定める金額を払い込むことにより行使することができ、かかる行使により原則として普通株式1株を取得することができます。また、買付者等及びその関係者による権利行使は原則として認められないという行使条件及び当社が買付者等及びその関係者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項が付されることになります。
本プランの有効期間は、第44回定時株主総会終結後3年内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとします。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランに係る本新株予約権の無償割当てに関する事項の決定についての当社取締役会への上記委任を撤回する旨の決議が行われた場合、または当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。
当社の中長期経営計画及びコーポレート・ガバナンスの強化等の各施策は、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保することを目的とするものであり、当社の基本方針に沿うものであります。本プランは、更新に当たり株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合には本プランの発動の是非について株主の皆様の意思を確認する仕組みが設けられていること、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されており、有効期間の満了前であっても、当社株主総会によりいつでも本プランを廃止できるとされていること等により株主意思を重視するものとなっております。さらに、本プランの発動に関する合理的な客観的要件が設定されていること、独立性を有する社外役員等のみから構成される独立委員会が設置され、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家等を利用し助言を受けることができるとされていること、当社取締役の任期は1年とされていること等により、その公正性・客観性も担保されております。
したがって、本プランは当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
本施策の詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(https://www.nitorihd.co.jp/ir/)に掲載の2016年4月12日付当社IRニュース「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご参照ください。
(ご参考)
本プランの有効期間は、2019年5月16日開催の第47回定時株主総会の終結の時までとなっております。本プランの取扱いについて、機関投資家をはじめとする株主の皆様のご意見や、買収防衛策を巡る近時の動向、コーポレート・ガバナンス・コードの浸透等の環境変化等を踏まえつつ、継続の是非について取締役会で議論を重ねてまいりました。これらの結果、当社における本プランの必要性が相対的に低下しているものと判断し、当社は2019年4月10日開催の取締役会において、本プランを継続しないことを決議しております。
なお、当社は、本プランの廃止後も、当社株式の大量取得行為を行おうとする者に対しては、大量取得行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報の提供を求め、併せて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のために必要な時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいりますとともに、引き続き企業価値の向上及び株主共同の利益の確保に努めてまいります。
当社グループの事業その他に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な要因には、以下のようなものがあります。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。記載された事項で将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づいた当社の経営判断や予測によるものであります。
① 当社グループの輸入比率は8割を超え高水準で推移しており、このため為替相場の変動が業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループが販売する商品の大半は中国などアジア各国からの輸入によるものです。このため、中国などアジア各国の政治情勢・経済環境・自然災害等の影響を受ける可能性があります。
③ 代表取締役 似鳥 昭雄、白井 俊之をはじめとする経営陣は、各担当業務分野において重要な役割を果たしております。これら役員が業務執行できない事態となった場合には、当社グループの業績に大きな影響が生じる可能性があります。
④ 顧客情報保護については、社内管理体制を整備して厳重に行っておりますが犯罪等により外部に漏洩した場合、顧客個人に支払う損害賠償による費用の発生や当社グループの社会的信用の失墜による売上高の減少が考えられ、当社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 当社グループは、国内47都道府県及び台湾・米国・中国に店舗を展開し、その他アジア諸国に商社機能・製造機能・物流機能を有しております。自然災害により店舗、製造工場、物流センター等の設備やたな卸資産、人的資源等に被害が発生した場合には、営業活動に支障が生じ業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、業績に影響を与える要因は、これらに限定されるものではありません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりであります。なお、当社は家具・インテリア事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
① 財政状態及び経営成績の状況
(ⅰ)経営成績の状況
当連結会計年度(2018年2月21日から2019年2月20日)におけるわが国経済は、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働き、雇用・所得環境の改善が続くなか、各種政策の効果もあり緩やかな回復基調で推移いたしましたが、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行きなど海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響により依然として不透明な状態が続いております。
家具・インテリア業界におきましても、業態を越えた販売競争の激化及び人件費の高騰、物流コストの上昇等により引続き厳しい経営環境が続いております。
このような環境のなか、営業概況といたしましては、季節商品を中心とした寝具・寝装品や機能性カーテンなどのウィンドウカバリング、ベッドルーム家具が好調に推移し売上を牽引いたしました。販売費及び一般管理費につきましては、新規出店による人件費及び賃借料、物流業界における賃金上昇等により発送配達費が増加いたしましたが、展示什器費及び備品消耗品費が既存店の改装を推進した前期と比較して減少したことなどにより、概ね計画通りの実績となりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は6,081億31百万円(前期比6.3%増)、営業利益は1,007億79百万円(前期比7.9%増)、経常利益は1,030億53百万円(前期比8.6%増)となり32期連続増収増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は681億80百万円(前期比6.2%増)となりました。
当社グループ(当社及び当社の関係会社、以下同じ)の取り組みといたしましては、グローバルでの事業環境や外部環境の変化に対応した基盤作りを行う組織として新たにグローバル商品本部を発足し、さらなるバーティカルマーチャンダイジングの推進、原材料の集約化による原価低減と品質向上に取り組んだほか、パッケージサイズの小型化や梱包材の改善により物流コストの低減に努めてまいりました。また、ベトナムやタイの自社工場における製造を拡大し、より競争力のある安定した商品供給体制の構築にも注力しております。
当連結会計年度における販売実績といたしましては、ホームファッション商品では、接触冷感素材を使用した「Nクール」及び吸湿発熱素材を使用した「Nウォーム」シリーズが、さらなる品質の向上及び品種の拡大と安定した商品供給体制の構築も手伝って前年を大きく上回る売上となったほか、ズレ防止ひもをなくし、付け替えが簡単な掛けカバー等「Nグリップ」シリーズや空気中の花粉やほこりを吸着する花粉キャッチカーテン、ネジや工具を使用せず組立時間を大幅に短縮したカラーボックス等「Nクリック」シリーズなどの機能性商品が好調に推移いたしました。また、様々な色柄の組み合わせが低価格で楽しめるプライス・ブランドの「DAY Value」を中心に構成された、季節ごとのトータルコーディネートの商品企画「Patio」「HARBOR」「THE LAND」「Winter Holiday」の各シリーズは、いずれも高いデザイン性がお客様に支持されて好調に推移いたしました。 家具につきましては、ドイツのヘティヒ社と共同開発のレールをすべての引出しに使用し、高い耐久性を実現した組み合わせキッチンボード「リガーレ」や、商品のバリエーションを増やした自社開発のベッドマットレス「Nスリープ」の売上が伸長いたしました。
EC事業におきましては、新たなマーケティングツールの導入により、顧客一人ひとりの趣向や属性などから個別に最適化されたマーケティングを行う「One to Oneマーケティング」 施策のほか、商品カテゴリーの再編成等によるウェブサイトの改善や、昨年導入のスマートフォンアプリ「手ぶらdeショッピング」も効果をあげ、ニトリネットにおける売上を押上げる要因となりました。法人事業におきましては、オフィス家具だけでなく飲食店や各種ショールーム、医療・福祉施設や宿泊施設など様々なシーンに対応した提案を行い、お客様の要望に応じたオリジナル商品の開発等も寄与し、好調な売上となりました。また、2018年10月にはニトリ渋谷公園通り店9階にてニトリのショールームとして最大となる「NITORI BUSINESS 渋谷ショールーム」をオープンし、ビジネス事業のさらなるシェア拡大を推進しております。
品質面におきましては、経済産業省が主催する『第12回製品安全対策優良企業表彰』において、発注元の企業に知らせずに部品の素材等の仕様が変更される「サイレントチェンジ」防止に向けた品質保証マニュアルの適用範囲の拡大、海外拠点での技術評価会による安全性評価の展開、海外取引先への技術指導及び経営指導・品質改善指導の拡大等、当社グループの製品安全への取り組みが評価され、大企業小売販売事業者部門における「経済産業大臣賞」を前回に続き2回連続受賞いたしました。
物流面におきましては、2018年10月に中国江蘇省の太倉にて当社グループ最大となる約4万坪の敷地面積を有する「太倉DC」を新設いたしました。中国国内向けだけでなく、アジア各地の生産・調達工場と日本を結ぶ物流拠点としても活用することで、安定的な商品供給体制を構築し、グローバルな事業成長を推進しております。また、国内におきましても、売上の増加による物流量の増大に対応し、更なる物流品質の向上に向け、2018年11月に宮城県にて「仙台DC」及び茨城県にて「五霞DC」を開設いたしました。
当連結会計年度における国内の出店状況につきましては、ニトリ店舗のさらなる小商圏の地域のドミナント化を進めてまいりました。また、デコホームでは、店舗のロゴや看板を一新し、従来とは大きく異なる商品陳列や演出による売場作りを行い、ニトリ店舗との違いを明確にした店舗出店を加速しております。その結果、店舗数は38店舗増加し505店舗となりました。海外の出店状況につきましては、2018年5月にアメリカのオンタリオミルズ(カリフォルニア州)に出店いたしました。このほか、台湾で出店4店舗、中国で出店13店舗、米国で3店舗を閉店した結果、店舗数は台湾31店舗、米国3店舗、中国37店舗と合わせて71店舗となり、当連結会計年度末における国内・海外の合計店舗数は576店舗となりました。
CSRに関する取り組みといたしましては、北海道のさらなる観光発展に寄与するため、2018年11月より「小樽芸術村」にて、教会のステンドグラスの名品が綴られた「ルイス・C・ティファニー ステンドグラスギャラリー」をグランドオープンいたしました。また、「平成30年北海道胆振東部地震」等の自然災害に対して、迅速な営業再開・商品供給体制の回復を実現し、地域住民の方々の早期生活復旧支援に取り組んだほか、「平成30年7月豪雨」では、復興支援の一環として被災地の方々へ自社製品マットレスを寄贈いたしました。
その他の活動といたしましては、次世代育成支援対策推進法に基づき、働き方改革の一環としてのダイバーシティ推進への取り組みが評価され、厚生労働大臣より子育てサポート企業として「くるみん」に認定されました。また、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人として、当社グループは従業員が働きやすい職場環境づくりやワークライフバランスの充実、心身の健康確保への取り組みが評価され「健康経営優良法人2018 ホワイト500」に2年連続で認定されました。当社グループは引き続き、企業イメージの向上、従業員のモラールアップやそれに伴う生産性の向上、優秀な従業員の採用・定着へ向け邁進してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の家具・インテリア用品の販売事業の売上高は、5,950億48百万円(前期比6.5%増)となりました。
不動産賃貸収入及び広告・宣伝事業等により、当連結会計年度のその他の事業の売上高は、130億82百万円(前期比0.5%減)となりました。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、業態を越えた販売競争の激化及び物流コストの上昇等により引き続き厳しい経営環境が続いておりますが、売上高は6,081億31百万円(前期比6.3%増)、営業利益は1,007億79百万円(前期比7.9%増)、経常利益は1,030億53百万円(前期比8.6%増)となり32期連続の増収増益を達成いたしました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は681億80百万円(前期比6.2%増)となりました。
家具・インテリア用品の販売は、さらなる小商圏の地域のドミナント化や、通販事業の好調、また、季節商品を中心とした寝具・寝装品や機能性カーテンなどのウィンドウカバリング、ベッドルーム家具が売上を牽引し、前連結会計年度に比べ361億41百万円増加し、5,950億48百万円となりました(前期比6.5%増)。また、その他の売上高は前連結会計年度に比べ71百万円減少し、130億82百万円となりました(前期比0.5%減)。
売上原価は、前連結会計年度に比べ194億27百万円増加し、2,767億9百万円となりました(前期比7.6%増)。これは主として、売上高の増加によるものであります。売上高総利益率は、前連結会計年度に比べ0.5ポイント減少し、54.5%となりました。これは主として、仕入や棚卸資産に係る為替の影響によるものであります。
販売費及び一般管理費につきましては、新規出店による人件費及び賃借料、物流業界における賃金上昇等により発送配達費が増加した結果、前連結会計年度に比べ92億42百万円増加し、2,306億42百万円となりました(前期比4.2%増)。しかしながら、展示什器費及び備品消耗品費が既存店の改装を推進した前期と比較して減少したことなどにより、対売上高比率では、前連結会計年度に比べ0.8ポイント減少し、37.9%となり概ね計画通りとなりました。
営業外収益は、前連結会計年度に比べ7億27百万円増加し、25億61百万円(前期比39.7%増)となりました。これは主として、持分法による投資利益4億74百万円、為替差益95百万円増加したことによるものであります。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ65百万円減少し、2億86百万円(前期比18.5%減)となりました。これは、主として為替差損が2億35百万円減少したことによるものであります
資産・負債及び純資産の状況
流動資産は、現金及び預金が390億6百万円、商品及び製品が94億93百万円、受取手形及び売掛金が23億60百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ525億30百万円増加いたしました。固定資産は、新店の増加に伴う土地・建物の取得等により有形固定資産が107億26百万円、また、SAPのERPソフトウェアライセンス及びERP策定フェーズ支援等によるソフトウェア仮勘定等の無形固定資産が49億69百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ162億49百万円増加いたしました。これらの結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ687億79百万円増加し、6,192億86百万円となりました。
流動負債は、未払金が54億29百万円、未払法人税等が20億72百万円、支払手形及び買掛金が13億48百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ115億91百万円増加いたしました。固定負債は、長期借入金が19億71百万円減少した一方で、退職給付に係る負債が4億88百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ13億35百万円減少いたしました。これらの結果、当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ102億55百万円増加し、1,190億94百万円となりました。
純資産は、利益剰余金が576億46百万円増加し、為替換算調整勘定が22億4百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ585億24百万円増加し、5,001億92百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローにより816億64百万円増加し、新規出店及び設備の増強等の投資活動によるキャッシュ・フローにより304億24百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローにより113億40百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ391億30百万円増加し、1,000億53百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果獲得した資金は、816億64百万円(前連結会計年度は768億40百万円の獲得)となりました。これは主として売上高の増加に伴う税金等調整前当期純利益1,004億90百万円の計上によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果減少した資金は、304億24百万円(前連結会計年度は827億51百万円の支出)となりました。これは主として新店に係る建物、土地等の有形固定資産の取得による支出223億63百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果支出した資金は、113億40百万円(前連結会計年度は6億55百万円の獲得)となりました。これは主として、配当金の支払額105億27百万円によるものであります。
(ⅳ)生産、受注及び販売の実績
なお、当社グループは、家具・インテリア用品の販売事業を主たる事業としているため、生産及び受注の状況は記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引について相殺消去しております。
2.記載金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」の「4.会計方針に関する事項」に記載のとおり重要な資産の評価基準及び評価方法、重要な引当金の計上基準等においての継続性、網羅性、厳格性を重視して計上しております。
経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
当社グループの資金の流動性に関して、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローにより816億64百万円増加し、投資活動によるキャッシュ・フローにより304億24百万円減少し、財務活動によるキャッシュ・フローにより113億40百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ391億30百万円増加し、1,000億53百万円となりました。当社の主な資金需要は、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに固定資産等にかかる投資であります。これらの資金需要につきましては、主に自己資金により賄えるものと判断しておりますが、必要に応じ銀行借入等により対応してまいります。
当社グループは、「住まいの豊かさを世界の人々に提供する。」というロマンを実現するために、中長期ビジョンである「2022年 1,000店舗、2032年 3,000店舗」の達成に向けた経営戦略を策定しております。
主な内容として、2013年~2022年の10ヶ年テーマに「グローバル化と事業領域の拡大」を掲げ、そこに至る戦略として、2018年~2020年は「海外高速出店と成長軌道の確立」、2021年~2022年は「グローバルチェーン確立に向けた経営基盤再構築」に努めてまいります。
当社グループは、以上のような中長期経営計画の達成に向けた諸施策を実行することにより、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に邁進していく所存であります。
今後の見通しといたしましては、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行きなど海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響により依然として先行き不透明な状態が続くものと予想されます。また、家具・インテリア業界におきましても、業態を越えた販売競争の激化及び物流コストの上昇、テクノロジーの進化に起因する様々な変革、消費者の価値観変化等により経営環境は大きく変化するものと予想されます。
このような経営環境のもと当社グループは、本格的なグローバルチェーンの確立に向け、組織・仕組み・システム改革を実行するとともに、独自のビジネスモデルである『製造物流小売業』の強みを活かし、より一層お客様の立場に立った商品・店・サービスを提供してまいります。
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めております。
該当事項はありません。
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