(1)業績
当連結会計年度の経済概況は、英国のEU離脱問題、中国を始めとする新興国の停滞や米国の新政権への移行などにより為替及び株価ともに乱高下しましたが、国内においては政府の経済政策や日銀の金融緩和もあり、設備投資や雇用環境に改善が見られ、緩やかな回復基調で推移しました。
外食産業を取り巻く環境は、人材不足による人件費高騰や競合他社による積極的な出店による影響により顧客獲得に向けた企業間競争は激化しており厳しい経営環境に直面しています。
このような環境下で当社では、当期は設立から50年の節目の年であり、「新3ヶ年中期経営計画」を始動いたしました。初年度である当期は2年目以降における成長ステージの礎となるシーズを生み出す年度として、「主力事業であるレストラン事業の収益力の強化」「ホールディングス機能の強化によるグループ収益力の強化」「投資案件への積極的な取り組み」「グローバル展開」を行ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度につきましては、売上高394億9百万円(前年同期比8億56百万円増)、営業利益4億12百万円(前年同期比42百万円減)、経常利益4億34百万円(前年同期比27百万円減)、固定資産売却益4億56百万円及びレストラン店舗設備の減損損失2億8百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は4億25百万円(前年同期比55百万円増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(レストラン事業)
既存店の業績回復を柱に、業績不振店舗の改装・業態変更を推進いたしました。その結果、新規出店4店舗(前年同期12店舗)、退店32店舗(前年同期19店舗)を行い、当連結会計期年度における店舗数は40都道府県に410店舗となりました。改装は26店舗実施し、このうち7店舗の業態変更を行いました。既存店舗の売上は順調に推移し、コストコントロールの効果も及び増収増益となりました。
[うどん部門]
主力業態の「杵屋」では、ビジネス立地店舗で新たにビジネスランチを投入、クイックな商品提供により客数が増加し好調に推移しております。また、高付加価値商品の投入により客単価も微増いたしました。セルフうどんの「麦まる」「杵屋麦丸」では、客単価が上昇し原材料費の低減等により増益となりました。しかしながら、契約満了による退店等の影響により、部門全体としては減収減益となりました。
当連結会計年度は、「杵屋」については退店9店舗(内 社内委託制度への移管4店舗)、「そじ坊」への業態変更2店舗及び「叶家」への業態変更1店舗、「麦まる」については退店4店舗、「杵屋麦丸」については退店2店舗、「めん坊」については退店1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は105億63百万円(前年同期比4.1%減)となりました。
[そば部門]
「杵屋」と並ぶ主力業態の「そじ坊」では、特に季節メニューのタイムリーな導入により客単価が上昇し、来店客数の回復もあり増収となりました。低価格業態の「おらが蕎麦」では、ランチタイムにおいて大幅に来店客数増となり増収となりました。前期末に出店した兵庫県西宮市の割烹そば「神田」は今期好調に推移いたしました。新規出店につきましては大阪市、兵庫県明石市に「そじ坊」を出店いたしました。また、他部門の不採算店舗を「そじ坊」、「おらが蕎麦」等のそば業態に業態変更し、いずれも現在好調に推移しております。しかしながら新規出店や退店に係る経費が利益を圧迫し、部門全体では増収ではありますが減益となりました。
当連結会計年度は、「そじ坊」については出店2店舗、「おらが蕎麦」への業態変更1店舗、「おらが蕎麦」については退店5店舗(内 社内委託制度への移管1店舗)を行いました。この結果、当部門の売上高は117億32百万円(前年同期比6.0%増)となりました。
[洋食部門]
サンドウイッチ業態の「グルメ」では、50周年記念ペアサンドウイッチメニュー等販売促進が好評であったことに加え、空港ターミナルの店舗ではアジア圏からのインバウンド観光客の増加により売上が好調に推移いたしました。「しゃぽーるーじゅ」及び「ロムレット」では、グランドメニューの改定時にフレンチシェフ考案の創作オムライス等の高付加価値商品を導入し、専門店としてより独自性の強い業態として確立できたことにより既存店舗は増収となりました。しかし部門全体では、不振店舗の退店により減収となりました。
当連結会計年度は、「しゃぽーるーじゅ」の退店1店舗、「ブレッツカフェクレープリー」の退店1店舗を行いました。この結果、当部門の売上高は13億63百万円(前年同期比9.0%減)となりました。
[和食部門]
丼業態の「丼丼亭」では高付加価値の季節商品の投入やサイドメニューとのセット販売効果で客単価が上昇したことに加え、業態のブラッシュアップにより収益力改善が進み、新規出店と業態変更で3店舗出店したことにより増収となりました。牛たん業態の「もりの屋」では、不振店舗2店を退店及び業態変更し3店舗体制となりましたが、主要食材の品質改善と商品のラインナップを充実したことにより黒字業態となりました。
当連結会計年度は、「丼丼亭」については出店1店舗、退店2店舗(内 社内委託制度への移管1店舗)、「天亭」については「丼丼亭」への業態変更1店舗、「もりの屋」については退店1店舗及び「丼丼亭」への業態変更1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は17億71百万円(前年同期比6.2%増)となりました。
[アジア部門その他]
韓国料理業態の「シジャン」では、グランドメニュー及びセットメニューの変更、基幹商品の品質の向上により来店客数が大幅に増加し、既存店舗の売上高が2期連続で前期実績を上回りました。更に原材料費等のコストコントロールの効果もあり、業態として4期ぶりに営業黒字に回復することができました。タイ料理業態では、「ティーヌン」の業績は堅調に推移し、移転増床改装した「サイアムオーキッド」は大変好調に推移いたしました。しかし部門全体では「シジャン」の不振店舗退店の影響により減収増益となりました。
当連結会計年度は、「シジャン」について退店6店舗、「おらが蕎麦」への業態変更1店舗を行いました。また、東京ビッグサイトのファストフードレストラン「東京ベイキッチン」の出店1店舗を行いました。この結果、当部門の売上高は26億79百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
(機内食事業)
㈱エイエイエスケータリングの関西国際空港の機内食工場においては、平成27年11月に発生したパリ同時多発テロ以降ヨーロッパ及び中東における航空会社の乗客数は回復の兆しが見えないなかで新規顧客の獲得等により増収となりました。また原材料費及び労務費等のコストコントロールの効果が及ばなかったこと及び福岡新規工場の開業準備に伴うコストアップ等により減益となりました。
(業務用冷凍食品製造事業)
㈱アサヒケータリングにおいては、本社工場の冷凍食品の製造受注が大幅に増加し増収になりましたが、本社工場維持コストアップ等により減益となりました。
(不動産賃貸事業)
大阪木津市場㈱の地方卸売市場の入居率が改善した結果、増収増益となりました。
(運輸事業)
水間鉄道㈱においては、鉄道及びバス旅客数が減少したことにより減収となりました。また、コストコントロールの効果も及ばず減益となりました。
(その他)
大阪木津市場㈱で展開しております水産物卸売事業は、魚介の卸売数量が減少し減収になりましたが、コストコントロールの効果が及び増益となりました。日本食糧卸㈱で展開しております米穀卸売事業は値上げの効果により増収になりましたが、仕入単価の上昇により減益となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は6億90百万円(前年同期は10億90百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益6億71百万円、減価償却費8億32百万円、未払消費税等の3億8百万円減少及びたな卸資産1億77百万円及び売上債権98百万円の増加、法人税等の支払額87百万円及び利息の支払額1億3百万円の計上等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1億94百万円(前年同期は8億46百万円の使用)となりました。遊休不動産等の売却による収入5億93百万円、機内食事業における新設福岡工場の建設等及びレストラン店舗の新店、改装等に伴う有形固定資産の取得による支出9億62百万円、差入保証金の差入による支出56百万円、退店による差入保証金の回収による収入3億2百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は13億63百万円(前年同期は62百万円の使用)となりました。社債の発行による収入11億50百万円、社債の償還による支出1億90百万円、短期借入れによる収入8億80百万円、短期借入金の返済による支出9億80百万円、長期借入れによる収入13億75百万円、長期借入金の返済による支出32億46百万円及び配当金の支払額2億70百万円等を反映したものであります。
以上により、当連結会計年度における連結ベースの資金の減少額8億67百万円(前年同期は1億82百万円の増加)により、当連結会計年度末残高は63億58百万円となりました。
当社グループは、最終消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので生産及び受注の状況は記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
レストラン事業 |
|
|
|
うどん部門 |
10,563,000千円 |
△4.1 |
|
そば部門 |
11,732,261 |
6.0 |
|
洋食部門 |
1,363,969 |
△9.0 |
|
和食部門 |
1,771,459 |
6.2 |
|
アジア部門その他 |
2,679,084 |
△5.9 |
|
小計 |
28,109,775 |
0.1 |
|
機内食事業 |
4,561,257 |
3.0 |
|
業務用冷凍食品製造事業 |
2,601,765 |
41.4 |
|
不動産賃貸事業 |
660,239 |
0.3 |
|
運輸事業 |
440,248 |
△6.7 |
|
報告セグメント計 |
36,373,286 |
2.5 |
|
その他 |
3,035,724 |
△0.8 |
|
合計 |
39,409,010 |
2.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「仕事を通じて人生を楽しみ、社会に貢献する」を経営理念として掲げ“食”を通じて社会に貢献する企業を標榜しております。また、「人が育てば企業が育つ」の固い信念に基づいて、経営のあらゆる場面において“教育”を最重点課題として取り組んでおります。さらに、当社は株主を大切にする企業でありたいとの強い願いから株主との対話を重視し、平成元年の株式上場以来“開かれた株主総会”を他社に先駆けて実践してまいりました。
今後共、安定収益企業として顧客、株主、取引先、従業員それぞれの期待に応えるべく“バランスのとれた経営”を行っていきたいと考えております。
(2)目標とする経営指標
当社が目標としている経営指標は下表のとおりであります。
|
経営指標 |
採用理由 |
目標数値 |
|
|
売上高経常利益率 |
経営効率改善 |
5 |
%以上 |
|
自己資本当期純利益率 |
収益性 |
8 |
%以上 |
|
自己資本比率 |
経営安定度 |
50 |
% |
|
配当性向 |
株主への利益還元率 |
30 |
%以上 |
(3)経営環境
外食産業を取り巻く環境は、人材不足による人件費高騰や競合他社による積極的な出店による影響により顧客獲得に向けた企業間競争は激化しており厳しい経営環境に直面しています。
このような環境下で当社では、当期は設立から50年の節目の年であり、「新3ヶ年中期経営計画」の始動において2年目以降における成長ステージの礎となるシーズを生み出す年度として、「主力事業であるレストラン事業の収益力の強化」「ホールディングス機能の強化によるグループ収益力の強化」「投資案件への積極的な取り組み」「グローバル展開」を行ってまいりました。
(4)対処すべき課題
コア事業であるレストラン事業につきましては、収益力改善を最優先として、出店条件の厳格化並びに不採算店舗の委託店舗化または退店を行ったことにより、売上高は横ばいで推移したものの増益基調となりました。今後は業績好調な既存業態に集中投資することにより来店客数を増やし増収増益を目指すとともに、新たな出店ロケーションへの進出、高収益業態の開発及びM&Aにも積極的に取り組むことで、売上高の嵩上げと収益力の更なる強化を図ります。
機内食事業、冷凍食品製造事業、不動産賃貸事業等のグループ各事業につきましては、シナジー効果を高める具体策実施を更に加速するとともに、国内外の他企業とも連携した収益力改善及び持続的成長のための取り組みを推進いたします。
また、会社設立50周年を機に制定したグルメ杵屋グループビジョン「ひとりひとりが、世界品質。」を基軸としてグループ各事業会社のミッションおよび中長期経営計画を策定し、グルメ杵屋グループの価値向上を図ってまいります。
(5)株式会社の支配に関する基本方針について
当社は「株主重視」を経営の基本方針としております。すなわち株主に対し可能な限り経営をオープンにし、株主に直接報告する機会や直接対話する機会をできるだけ多くし、常に株主を意識して経営を行うとともに経営の透明性を高めることであります。
当社は、株式の大量取得を目的とする買付が行われる場合において、それに応じるか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えており、経営支配権の異動を通じた企業活動の活性化の意義を否定するものではありませんが、当社株式の大量取得を目的とする買付または買収提案については、当該買付者の事業内容や将来の事業計画、過去の投資行動等を調査し、また、当該買付行為または買収提案が当社の企業価値及び株主共同の利益へどのような影響を及ぼすかを慎重に判断する必要があると認識しております。
現在のところ、当社株式の大量買付けに係る具体的な脅威が生じているわけではなく、また当社としても、そのような買付者が出現した場合の具体的な取組み(いわゆる「買収防衛策」)を予め定めるものではありません。しかしながら当社といたしましては、株主の皆様から負託された責務として、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置を講じます。
具体的には、社外の専門家を交えて当該買収提案の評価や買付者との交渉を行い、当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、対抗措置を実行する体制を整えます。
なお、買収防衛策の導入につきましても、重要な経営課題の一つとして、買収行為を巡る法制度や関係当局の判断・見解、世論の動向を注視しながら、今後も継続して検討を行ってまいります。
当社グループの中核的事業であるレストラン事業においては、外食における多業種多業態のチェーン展開を全国規模で行ってきましたが、今後の中期的なチェーン展開にあたっては多業種多業態から収益性の高い業態(うどん、そば)に集約する方針であります。
また、当社グループはレストラン事業を中核としつつ、食産業全般に事業領域を拡大するために積極的にM&A戦略をとっております。
そのために当社グループには外食産業にかかわる一般的なリスクに加えて当社固有の戦略に起因するリスクなど、リスク発生の可能性を充分認識しており、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
リスクの回避並びに不測の事態の発生に対応できる体制の整備に最大限の努力をしておりますが、万が一このようなリスクが顕在化した場合でも、その影響を最小限にとどめるべく、企業体力の充実、財務体質の向上に努めております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 当社グループの出店方針について
当社グループは、店舗展開につきましては、既存の多業種多業態を収益性の高い業態(うどん、そば)に集約することによって経営の安定化を図ることを基本戦略としており、今後は新規出店を抑えて業績不振店舗を収益性の高い業態に変更していくと共に、経営委託や退店を積極的に行い経営効率の改善を目指しております。しかしながら、退店の増加により退店損失が発生した場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 競合の状況について
当社グループの属する外食産業におきましては、比較的参入障壁が低く新規参入が多いこと、また個人消費が低迷する中、マーケットが飽和、成熟段階に入っており、お客様のニーズの変化、多様化が進んでおります。また、企業間の低価格化・差別化が一層激しくなっており、厳しい競争にさらされています。
当社グループといたしましては、“真に価値あるものの提供”を店舗において実現し、低価格路線の業界競争に影響されることなく独自の店舗運営を行い、他社との差別化を図っております。そのため収益性の低い業態は収益性の高い業態に集約を行うことにより活性化を図っております。しかしながら、今後の更なる競争激化等が進行した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 法的規制等について
当社グループの店舗は、「食品衛生法」の規定に基づき、店舗毎に所轄の保健所より飲食店営業許可を取得しております。
当社グループでは、店舗及びケータリング工場の衛生管理を徹底させるため、衛生管理部による衛生検査を定期的に行っております。また、店舗及びケータリング工場の設備器具・食材の取扱い及び従業員の衛生管理につきましては、店舗運営管理マニュアル、衛生清掃マニュアルで細目にわたり規定しております。
上記のように、当社グループは積極的に衛生管理に取り組んでおりますが、店舗における飲食を理由とする食中毒や食品衛生に関するクレームの発生や、社会全般にわたる一般的な衛生問題等が発生した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。
また当社グループで運輸事業を行っている水間鉄道株式会社においては、鉄道事業法・道路交通法などの法的規制を受けております。具体的には鉄道事業では国土交通大臣による事業経営の許可、上限運賃等の認可などが必要です。旅客自動車運送事業においても事業経営の許可などが必要であり、現在の規制に重要な変更があった場合には当社グループの経営に影響を与える可能性があります。
④ 差入保証金について
当社グループでは賃借による出店を基本としております。このため、賃貸借契約締結に際し、デベロッパー(賃貸人)に対し保証金等を差し入れるケースがほとんどであります。
当連結会計年度末における差入保証金の残高は60億33百万円で、連結総資産の18.6%を占めております。貸倒実績率及び個別にデベロッパー毎で債務超過等による場合は、貸倒引当金を計上しておりますが、デベロッパーの経営破綻等によって貸倒損失が発生した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
⑤ 災害などによる影響
当社グループのレストラン事業においては、低価格で良品質の商品提供を行うために、計画的仕入や国内外を問わない原材料産地の厳選を行っておりますが、産地における干ばつ等の影響による品薄や為替変動による原材料コストの上昇が生じた場合は、販売活動を確実に実行することができなくなるため、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また国内での大規模地震等の事象が発生した場合も当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 人材の確保について
当社グループでは、今後の業容の拡大に伴い適切な人材の確保が必要であると考えております。そのため、新卒者の採用を積極的に行い人材の確保に努めるとともに、「人が育てば企業が育つ」の固い信念に基づいて、経営のあらゆる場面において“教育”を最重点課題として取り組んでおります。また、業績連動報酬制度の導入や年齢給を一切廃止し役職別賃金体系へ移行する等、モチベーションの向上と人材のレベルアップに努めております。しかしながら、今後、当社が必要とする人材の適時確保ができない場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑦ M&Aについて
当社グループはレストラン事業を中核として、食産業全般に事業領域を拡大する中での事業拡大と企業価値増大を目指しており、この中長期的な目標を達成するための経営戦略上M&A(企業の買収、営業譲受、合弁企業の設立等)を重要な手段として位置づけております。
将来の収益力を最も重視するほか、シナジー効果が期待できる、スケールメリットを追求できる、グループの活性化につながる等、あくまでも長期的な事業活動、グループ成長戦略に資することを判断基準にしておりますので、短期的には当社グループの財政状態が悪化(株主資本比率の低下等)する可能性があります。
⑧ 財務制限条項
当社グループの資金調達は、自己資金及び借入金等で行っております。シンジケートローン契約及び所有権移転外ファイナンス・リース契約については財務制限条項が付されており、特定の条項に抵触し返還請求を受けた場合、契約上のすべての債務について期限の利益を失い、借入金元本及び利息を支払うこととなり、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度において、締結した重要な契約は次のとおりであります。
当社100%子会社である水間鉄道㈱が固定資産を譲渡し、同じく当社100%子会社である㈱アサヒケータリングが同一の相手先から固定資産を取得することが決定しております。
その主な内容は、次のとおりであります。
1.固定資産の譲渡
(1) 当該子会社
水間鉄道株式会社
(2) 譲渡の理由
経営資源の有効活用を図り、財務内容を改善するために行うものであります。
(3) 譲渡資産の内容
|
イ.資産の内容 |
土地9,799.95㎡および建物(旧本社跡地) |
|
ロ.所在地 |
大阪府貝塚市二色中町5番1 |
|
ハ.譲渡価額 |
592百万円 |
|
ニ.帳簿価額 |
141百万円 |
|
ホ.譲渡損益 |
450百万円 |
(4) 相手先
尾家産業株式会社
(5) 譲渡の日程
|
イ.契約締結日 |
平成28年9月9日 |
|
ロ.引渡日 |
平成28年9月28日 |
2.固定資産の取得
(1) 当該子会社
株式会社アサヒケータリング
(2) 取得の理由
現工場(賃借)は製造能力の限界に近付きつつあり受注増に応じきれないため、増産体制の確立と競争力の強化を図るため近隣エリアでの新工場建設と移転を行うものであります。
(3) 取得資産の内容
|
イ.資産の内容 |
土地6,611.61㎡および建物(現尾家産業阪南支店) |
|
ロ.所在地 |
大阪府貝塚市二色中町7番11 |
|
ハ.取得価額 |
400百万円 |
(4) 相手先
尾家産業株式会社
(5) 取得の日程
|
イ.契約締結日 |
平成28年9月9日 |
|
ロ.引渡日 |
平成29年12月26日まで(予定) |
特記すべき事項はありません。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、将来事象の結果に影響されるため不確実な金額におきましては、予測・情報の適切性及び正確性に注意しながら、会計上の見積もりを行っております。
なお、実際の結果におきましては、特有の不確実性によるために見積もりと異なる場合があります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループが目標としている経営指標における当連結会計年度の実績値は下表のとおりであります。
|
経営指標 |
目標数値 |
29年3月期実績(連結) |
|
売上高経常利益率 |
5%以上 |
1.10% |
|
自己資本当期純利益率 |
8%以上 |
2.98% |
|
自己資本比率 |
50% |
44.39% |
|
配当性向 |
30%以上 |
74.24% |
当連結会計年度の売上高は、レストラン事業においては、業績不振店舗の改装・業態変更を推進し、既存店舗の売上高は順調に推移いたしました。機内食事業におきましては、ヨーロッパ及び中東における航空会社の乗客数が回復の兆しが見えないなかで新規顧客の獲得等により増収となりました。業務用冷凍食品製造事業においては、冷凍食品の製造受注が大幅に増加したことにより増収となりました。この結果、394億9百万円と前連結会計年度に比べ8億56百万円(2.2%)増加いたしました。
営業利益は、様々な原価をはじめとしたコスト低減策を継続し業務改善を行ったものの、前連結会計年度に比べ42百万円減少し4億12百万円、また経常利益は、27百万円減少し4億34百万円となりました。
特別利益は、運輸事業において固定資産売却益を4億56百万円等を計上し、特別損失は、レストラン事業における不採算店舗の減損損失2億8百万円等を計上いたしました。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ1億40百万円増加し6億71百万円となりました。
法人税等及び非支配株主に帰属する当期純利益を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ55百万円増加し、4億25百万円となりました。
また、各セグメントの業績の詳細につきましては、「第2 事業の状況 1.業績等の概要(1)業績」に記載のとおりであります。
(3)当連結会計年度の財政状態の分析
資産合計は、前連結会計年度末より9億89百万円減少し324億71百万円となりました。流動資産は前連結会計年度末より6億23百万円減少し、固定資産は3億66百万円減少いたしました。これは主に有利子負債の返済による現金及び預金の減少によるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末より11億87百万円減少し177億87百万円となりました。これは主に有利子負債の減少によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末より1億97百万円増加し146億83百万円となりました。これは主に利益剰余金が増加したことによるものであります。
(4)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 1.業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。