当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「仕事を通じて人生を楽しみ、社会に貢献する」を経営理念として掲げ“食”を通じて社会に貢献する企業を標榜しております。また、「人が育てば企業が育つ」の固い信念に基づいて、経営のあらゆる場面において“教育”を最重点課題として取り組んでおります。さらに、当社は株主を大切にする企業でありたいとの強い願いから株主との対話を重視し、1989年の株式上場以来“開かれた株主総会”を他社に先駆けて実践してまいりました。
今後共、安定収益企業として顧客、株主、取引先、従業員それぞれの期待に応えるべく“バランスのとれた経営”を行っていきたいと考えております。
(2)経営環境及び経営戦略
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、ワクチン接種の普及や経済活動の制限の緩和により、緩やかに景気は持ち直しの動きとなっております。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化や海外景気の下振れ、世界的な物価上昇や供給面での制約に加え、金融資本市場の変動等の影響もあり、先行きは依然不透明な状況となっております。
外食産業におきましても、原材料やエネルギー価格の高騰や人件費の上昇を始めとする様々なコストの上昇、在宅勤務の増加や大人数での会食の自粛傾向といった消費者のライフスタイルの変化等により、引き続き厳しい経営環境となっております。
このような状況の中、当社グループは新しいグループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げ、新しい付加価値を提供する持続可能な企業として取り組んでまいります。そのために引き続き事業構造の再構築を行うとともに、各事業において新たなマーケットの開拓を進めてまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① グループ一丸となって事業収益のV字回復を果たすため、戦略構築と実行を徹底し、企業風土の変革を希求します。
② 業績回復の主要な施策として、レストラン事業においては、EBITDA(償却前利益)とROI(投資回収率)を重視し、利益が見込める新規出店に投資を集中いたします。既存店舗においてはコロナ前の売上を目標に収益力を改善していきます。また、店長のKPI評価や労働生産性プロジェクトを導入することで省人化等の業務改善も推進いたします。
機内食事業におきましては、収支改善のため、新規顧客の獲得を行うとともに、既存顧客との契約見直しや原価率の適正化に努め、黒字化に注力いたします。
業務用冷凍食品製造事業におきましては、冷凍弁当の需要拡大を目指し新規取引先への拡販に注力するとともに、売価の見直しや内製化を推進することにより原材料費の高騰に対応してまいります。
③ グルメ杵屋グループの将来の展望を明確にし、次世代に向けた事業構造構築にチャレンジしてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標としている経営指標における当連結会計年度の実績値は下表のとおりであります。
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経営指標 |
目標数値 |
2023年3月期実績(連結) |
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売上高経常利益率 |
5%以上 |
△1.6% |
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自己資本当期純利益率 |
8%以上 |
△14.0% |
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自己資本比率 |
50% |
19.8% |
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配当性向 |
30%以上 |
- |
当連結会計年度におきましては、前連結会計年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響が経営成績にいまだ響いており、売上高は前年同期比66億22百万円増加、営業利益前年同期比18億56百万円増加となったものの、営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上することとなりました。それにより、売上高経常利益率は△1.6%(前年同期は△9.8%)、自己資本当期純利益率は△14.0%(前年同期は6.0%)、自己資本比率は19.8%(前年同期比2.2ポイント悪化)となりました。新型コロナウイルス感染症の今後の状況に応じ、速やかに業績回復に向けた施策を実行していくことで、これらの指標について改善するよう取り組んでまいります。
当社グループは、食を通じた事業を中心に経営理念の実践を通じて、お客さま、株主・投資家、社員、事業パートナー、地域社会、行政等のすべてのステークホルダーとの対話を尊重し、持続可能な社会の構築に積極的な役割を果たし、企業価値の向上を目指します。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社の取締役会は、当社グループにおける気候変動関連のリスク及び機会に関する経営上の重要事項に関して審議・決定しております。くわえて、執行役の業務執行状況について適宜報告を受けており、適切に管理・監督されるよう体制を整えております。
代表執行役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会は、気候変動問題を含む事業継続の有効性について確認し、環境に係わる方針および目的・目標の審議、気候変動問題をはじめとする地球環境保護に関する諸施策の協議並びに進捗状況確認などを担っております。
これら組織の活動状況は適宜取締役会に報告しており、コーポレートガバナンスの充実ならびにサステナビリティ活動の強化に努めております。
(2)戦略
当社グループにおいては、低価格で良品質の商品提供を行うために、計画的仕入や国内外を問わない原材料産地の厳選を行っておりますが、産地における干ばつ等の影響による品薄や為替変動による原材料コストの上昇が生じた場合は、販売活動を確実に実行することができなくなるため、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また国内での大規模地震や台風等の事象が発生した場合も、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社では、気候変動関連のリスク、事業活動に影響を及ぼすリスク・機会の重要度を評価した結果、
1.炭素税の導入等に伴う原材料価格の上昇
2.プラスチックの代替素材への変更に伴うコストの増加
3.消費者の行動の変化
4.異常気象の頻発化・激甚化
の4項目を事業に大きく影響を及ぼす可能性がある重要なリスク・機会として判断しております。これらの気候変動の重要なリスク・機会は、事業の戦略や財務に影響を及ぼすため、当社の戦略に組み込んでいきます。
また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、事業をさらに発展させていくとともに事業活動を通じてさまざまな社会課題の解決に貢献するため、多種多様な強みを持ち、能力を発揮でき、情熱を持って未来を切り開ける次世代を担う人材の採用・育成を行い、従業員のエンゲージメントを高めることであります。また、当社グループは職場の安全と心身の健康を守るとともに、人権を尊重し、差別のない健全な職場環境の確保に取り組んでいます。
(3)リスク管理
取締役会およびサステナビリティ委員会は、気候変動に関連する規制や当社グループの事業運営に影響を及ぼすリスク要因について幅広く情報収集するとともに、気候変動によってリスクが顕在化すると想定される事象については、その影響を評価しリスクの最小化に向けて対策を講じるなど、適切に管理しております。また、気候変動関連リスクを含む全ての業務リスクについては、代表執行役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会において評価し、適宜、取締役会に報告を行っております。くわえて、事業継続計画(BCP)に基づき、自然災害などによって通常の状態では事業の遂行が困難になった場合に備えて実践的なBCP訓練を実施するなど、企業としての防災力、事業継続力の更なる向上に努めております。
(4)指標及び目標
当社グループは、お客様をはじめとするステークホルダーを尊重し、ともによりよい社会実現をしていきたいと考えております。事業における重要課題の一つとして「環境負荷の低減」を特定しています。
「環境負荷の低減」対策としては、温室効果ガス排出量削減とプラスチック対策を指標・目標としています。温室効果ガス排出量削減の取り組みとして、レストラン事業における店舗の照明や空調、冷凍・冷蔵庫などの省電力器具の導入やノンフロン厨房機器の更なる導入を進めてまいります。プラスチック対策としては、店内飲食でのリユース食器の使用や、テイクアウト用容器包装類の一部において石油由来のプラスチック使用量の削減に取り組んでおり、今後より一層の規制強化が見込まれる環境法規制への対応を進めるため、使い捨てプラスチック製品における「環境配慮設計の促進」及び「使用の合理化」を強化してまいります。
また、当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。該当指標に関する目標及び実績は、次の通りであります。
|
指標 |
目標 |
実績(当連結会計年度) |
|
管理職に占める女性労働者の割合 |
2030年3月までに30% |
9.8% |
|
男性労働者の育児休業取得率 |
2030年3月までに50% |
55.5% |
|
労働者の男女の賃金の差異 |
2030年3月までに70% |
51.8% |
(注)目標及び実績につきましては、当社及び主要な連結子会社の数字をまとめております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 新型コロナウイルス感染症による影響
新型コロナウイルス感染症につきましては、ワクチン接種の普及等によりウィズコロナ、アフターコロナへと移行いたしましたが、3年以上に渡り、グループ全体で大きな影響を受けております。レストラン事業においては政府や各自治体からの休業要請や営業時間短縮要請を受け店舗休業や時間短縮営業の実施、また、機内食事業においては海外との渡航制限による航空会社の減便により機内食需要が大幅に減少する等の影響がありました。今後につきましては、同感染症の拡大も収まり5類感染症に移行したことにより、需要が回復していくと想定しておりますが、需要回復の時期や程度等により、当社グループ経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 固定資産の減損損失について
当社グループが保有する固定資産において、資産価値の下落やキャッシュ・フローの低下等によって減損処理の要否を判断しております。減損の兆候が識別されたレストラン事業の店舗資産、機内食事業の工場資産の減損損失の認識の判定にあたり、新型コロナウイルス感染症の影響から回復すると仮定し、経営者により承認された事業計画等を基に将来キャッシュ・フローを見積り、割引前将来キャッシュ・フローの総額が当該固定資産の帳簿価額を下回るかどうかを判定しておりますが、さらなる経営環境の著しい悪化等により減損処理を行った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
(3) レストラン事業の出退店方針について
当社グループは、店舗展開につきましては、EBITDA(償却前利益)とROI(投資回収率)を重視し、利益が見込める新規出店を推進してまいります。しかしながら、基準に合致する出店地確保が困難な場合や出店後において立地環境等の多大な変化等により計画された店舗収益が確保できない等の事態が生じた場合、また、業績不振による退店の増加により退店損失が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4) 競合の状況について
当社グループの属する外食産業におきましては、比較的参入障壁が低く新規参入が多いこと、また個人消費が低迷する中、マーケットが飽和、成熟段階に入っており、お客様のニーズの変化、多様化が進んでおります。また、企業間の差別化が一層激しくなっており、厳しい競争にさらされています。
当社グループといたしましては、接客力・セールス力の向上に力を入れ、“真に価値あるものの提供”を店舗において実現し、業界競争に影響されることなく独自の店舗運営を行うことで、他社との差別化を図っております。そのため収益性の低い業態は収益性の高い業態に集約を行うことにより活性化を図っております。しかしながら、今後の更なる競争激化等が進行した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5) 自然災害による影響
自然災害による影響については、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 に記載しております。
(6) 法的規制等について
当社グループの店舗は、「食品衛生法」の規定に基づき、店舗ごとに所轄の保健所より飲食店営業許可を取得しております。当社グループでは、店舗の衛生管理を徹底させるため、品質保証室による衛生検査を定期的に行っております。また、店舗及び食品工場の設備器具・食材の取扱い及び従業員の衛生管理につきましては、店舗運営管理マニュアル、衛生清掃マニュアル等で細目にわたり規定しております。
上記のように、当社グループは積極的に衛生管理に取り組んでおりますが、店舗における飲食を理由とする食中毒や食品衛生に関するクレームの発生や、社会全般にわたる一般的な衛生問題等が発生した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。
また当社グループで運輸事業を行っている水間鉄道㈱においては、鉄道事業法・道路交通法などの法的規制を受けております。具体的には鉄道事業では国土交通大臣による事業経営の許可、上限運賃等の認可などが必要です。旅客自動車運送事業においても事業経営の許可などが必要であり、現在の規制に重要な変更があった場合には当社グループの経営に影響を与える可能性があります。
(7) 差入保証金について
当社グループでは賃借による出店を基本としております。このため、賃貸借契約締結に際し、デベロッパー(賃貸人)に対し保証金等を差し入れるケースがほとんどであります。
当連結会計年度末における差入保証金の残高は44億2百万円で、連結総資産の11.3%を占めております。貸倒実績率及び個別にデベロッパーごとで債務超過等による場合は、貸倒引当金を計上しておりますが、デベロッパーの経営破綻等によって貸倒損失が発生した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8) 人材の確保について
当社グループでは、今後の業容の拡大に伴い適切な人材の確保が必要であると考えております。そのため、新卒者の採用を積極的に行い人材の確保に努めるとともに、「人が育てば企業が育つ」の固い信念に基づいて、経営のあらゆる場面において“教育”を最重点課題として取り組んでおります。また、業績連動報酬制度の導入や年齢給を一切廃止し役職別賃金体系へ移行する等、モチベーションの向上と人材のレベルアップに努めております。しかしながら、今後、当社が必要とする人材の適時確保ができない場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) M&Aについて
当社グループはレストラン事業を中核として、食産業全般に事業領域を拡大する中での事業拡大と企業価値増大を目指しており、この中長期的な目標を達成するための経営戦略上M&A(企業の買収、営業譲受、合弁企業の設立等)を重要な手段として位置づけております。
将来の収益力を最も重視するほか、シナジー効果が期待できる、スケールメリットを追求できる、グループの活性化につながる等、あくまでも長期的な事業活動、グループ成長戦略に資することを判断基準にしておりますので、短期的には当社グループの財政状態が悪化(株主資本比率の低下等)する可能性があります。
(10) 海外における事業展開
海外での事業展開においては、各国の法令・制度・政治・経済・社会情勢等をはじめとした様々なカントリーリスクにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11) 個人情報の保護について
当社グループは、お客様の個人情報を保有しております。情報の管理については法的義務に則った運用をしておりますが、万一これらの情報が外部へ流出した場合には、当社グループのブランドイメージの低下や社会的信用の失墜につながる可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、ワクチン接種の普及や経済活動の制限の緩和により、緩やかに景気は持ち直しの動きとなっております。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化や海外景気の下振れ、世界的な物価上昇や供給面での制約に加え、金融資本市場の変動等の影響もあり、先行きは依然不透明な状況となっております。
外食産業におきましても、原材料やエネルギー価格の高騰や人件費の上昇を始めとする様々なコストの上昇、在宅勤務の増加や大人数での会食の自粛傾向といった消費者のライフスタイルの変化等により、引き続き厳しい経営環境となっております。
このような状況の中、当社グループは新しいグループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げ、新しい付加価値を提供する持続可能な企業として取り組んでまいります。そのために引き続き事業構造の再構築を行うとともに、各事業において新たなマーケットの開拓を進めてまいります。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高298億94百万円(前年同期比66億22百万円増)、営業損失3億86百万円(前年同期は営業損失22億43百万円)、経常損失4億77百万円(前年同期は経常損失22億89百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失11億50百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益5億13百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
(レストラン事業)
レストラン事業においては、新規及びブラッシュアップした既存ブランドの出店の加速による店舗収益力の改善を推進するとともに、店舗の省人化・効率化等の業務改善に取り組んでおります。
その結果、当連結会計年度における新店はそば部門の「おらが蕎麦」2店舗、アジア部門その他の「シジャン」4店舗、「solege」2店舗、「めん商人」1店舗、及び「雪村餃子無人直売所」6店舗の合計15店舗であります。改装は5店舗実施し、そのうち2店舗は業態変更を行いました。また、退店は20店舗であります。この結果、当連結会計年度末におけるレストラン事業の店舗数は、36都道府県に403店舗(フランチャイズ店舗96店舗を含む)となりました。
以上の結果、レストラン事業の売上高は195億7百万円(前年同期比29.8%増)、セグメント損失1億61百万円(前年同期は17億73百万円の損失)となりました。
[うどん部門]
主力業態の「杵屋」では、コロナ禍における収益力改善と集客力強化に向けた取り組みとして、10月にメニューの変更を実施いたしました。ショッピングセンター、ビジネス立地のニーズに対応したメニュー変更に加え、2年前より百貨店を中心に試験的に進めておりました高価格帯のメニューを新たに4店舗に導入し、より品質を高め食材にこだわったメニューに変更することで利益回復を図りました。また、セルフ業態の「杵屋麦丸」を10月に関西空港に出店し、ムスリムの方にも安心してお召し上がりいただける「ハラール対応食」を提供しております。
当連結会計年度は、「杵屋」については退店3店舗、「杵屋麦丸」については退店1店舗、「穂の香」については退店1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は49億54百万円(前年同期比30.8%増)となりました。
[そば部門]
主力業態の「そじ坊」では、昨年に引き続き、在宅勤務者の増加に加え、時短営業の継続的要請に伴い、酒房メニューを提供している店舗を中心に売上の回復が遅れております。新たな試みとして、そば粉の配合を変えた「二八そじ坊」を今後空港等の集客できる施設、業績不振の既存店に展開してまいります。
また、ビジネス立地に集中して展開している「おらが蕎麦」においては、6月に価格改定を実施し、女性をターゲットとした新しい「おらが蕎麦」を立上げました。クオリティの高い商品、サービストレーナーの導入によりサービスを向上させ、売上拡大と効率化に取り組み、売上高は増収となりました。
当連結会計年度は、「そじ坊」については退店3店舗(うちフランチャイズ店舗1店舗)、「杵屋麦丸」への業態変更1店舗、「おらが蕎麦」については出店2店舗、退店1店舗、「神田」については退店1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は87億3百万円(前年同期比35.9%増)となりました。
[洋食部門]
「しゃぽーるーじゅ」及び「ロムレット」では、昨年に引き続きテイクアウト及びデリバリーの売上が好調に推移いたしました。また、11月のメニューの変更では販売商品の絞り込みを行い、生産性を向上し利益改善いたしました。
当連結会計年度は、「しゃぽーるーじゅ」については退店2店舗を行いました。この結果、当部門の売上高は4億33百万円(前年同期比30.2%増)となりました。
[和食部門]
丼業態の「丼丼亭」は、昨年に引き続きテイクアウトの需要が大きい業態の特性を活かしてテイクアウトとデリバリー対応店舗を昨年より更に大幅に拡大し売上確保に努めました。とんかつ業態の「かつ里」「すみ田」でも同様にテイクアウト弁当、デリバリー拡大を図り、売上高は増収となりました。
この結果、当部門の売上高は9億51百万円(前年同期比30.3%増)となりました。
[アジア部門その他]
韓国料理業態の「シジャン」は、20代~40代の女性をターゲットとして8月にメニューと店舗デザインの変更を実施し、より韓国の味に近づけるため食材の見直しを行いピビンバや一品など商品のブラッシュアップと、視覚に訴えかけるメニューに変更いたしました。また、新規出店の店舗では店装もカフェ調のデザインに一新し、収益改善に努めました。
新業態のジェラート専門店「solege」は、8月に2号店を大阪市北区の中之島美術館、3号店を大阪市福島区のラグザ大阪へ出店し、キッチンカーによるイベント出店も行っております。また、百貨店・レストランへの卸販売を開始し、OEM製造も受託しております。
当連結会計年度は、「シジャン」については出店4店舗、退店1店舗、「solege」については出店2店舗をそれぞれ行いました。
㈱壱番亭本部が運営する「壱番亭」については、茨城県下に5月にフランチャイズによる出店1店舗を行いました。㈱雪村が運営する「めん商人」については出店1店舗、退店1店舗、「吉衛門」については、「ゆきむら亭」への業態変更1店舗、「一兆」については退店1店舗、「飛鳥や」については退店1店舗、「鶏一番」については退店1店舗、「雪村餃子無人直売所」については出店6店舗、退店3店舗をそれぞれ行いました。
この結果、当部門の売上高は44億64百万円(前年同期比18.4%増)となりました。
(機内食事業)
㈱エイエイエスケータリングにおいては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う渡航制限の見直しがされたものの未だ航空会社の減便は続いており、ウクライナ情勢も引き続き厳しい状況ではありますが、増収増益となりました。
以上の結果、機内食事業の売上高は13億81百万円(前年同期比38.7%増)、セグメント損失2億92百万円(前年同期は3億46百万円の損失)となりました。
(業務用冷凍食品製造事業)
㈱アサヒウェルネスフーズにおいては、季節品のおせち及び冷凍弁当等の製造が増加したことから増収増益となりました。
以上の結果、業務用冷凍食品製造事業の売上高は53億99百万円(前年同期比24.7%増)、セグメント利益2億81百万円(前年同期は2億60百万円の利益)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業においては、大阪木津卸売市場の入居率はほぼ前年同期並みであり、不動産賃貸事業の売上高は6億92百万円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益3億25百万円(前年同期は3億22百万円の利益)となりました。
(運輸事業)
水間鉄道㈱においては、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を徹底したうえで沿線地域でのイベントの開催等に取り組むことで旅客数が増加し、増収増益となりました。
以上の結果、運輸事業の売上高は3億98百万円(前年同期比10.7%増)、セグメント損失44百万円(前年同期は75百万円の損失)となりました。
(その他)
大阪木津卸売市場で展開しております水産物卸売事業は、魚介の卸売数量が増加したことから増収増益となりました。日本食糧卸㈱で展開しております米穀卸売事業は、販売数量が増加したことから増収増益となりました。
以上の結果、その他の売上高は25億14百万円(前年同期比34.5%増)、セグメント損失54百万円(前年同期は83百万円の損失)となりました。
財政状態につきましては、次のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は158億円となり、前連結会計年度末に比べ89百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金1億57百万円、売掛金5億2百万円の増加及び未収入金8億79百万円の減少によるものであります。固定資産は230億27百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億54百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券2億57百万円、差入保証金1億39百万円、繰延税金資産1億60百万円及び投資その他の資産のその他に含まれる保険積立金4億5百万円の減少によるものであります。
この結果、総資産は、388億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億44百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は78億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億88百万円増加いたしました。これは主に買掛金3億89百万円、未払費用1億22百万円及び未払消費税等1億3百万円の増加、1年内返済予定の長期借入金1億64百万円の減少によるものであります。固定負債は231億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億90百万円減少いたしました。これは主に長期借入金1億34百万円の増加、繰延税金負債1億6百万円及び長期未払金3億円の減少によるものであります。
この結果、負債合計は、309億89百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億2百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は78億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億42百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失11億50百万円等によるものであります。
この結果、自己資本比率は19.8%(前連結会計年度末は22.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は4億83百万円(前年同期は25億61百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失10億54百万円、減価償却費10億46百万円、売上債権の増加額5億53百万円、仕入債務の増加額3億89百万円、長期未払金の減少額3億円、法人税等の支払額3億88百万円等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2億33百万円(前年同期は2億87百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出9億50百万円、退店等による差入保証金の回収による収入2億89百万円、新店等による差入保証金の差入による支出1億55百万円及び保険積立金の解約による収入4億60百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は92百万円(前年同期は28億3百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入38億36百万円、長期借入金の返済による支出38億68百万円及び社債の償還による支出60百万円等を反映したものであります。
以上により、当連結会計年度における連結ベースの資金の増加額1億57百万円(前年同期は56億52百万円の増加)により、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は125億83百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、最終消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので生産及び受注の実績は記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
レストラン事業 |
|
|
|
うどん部門 |
4,954,199千円 |
30.8 |
|
そば部門 |
8,703,680 |
35.9 |
|
洋食部門 |
433,550 |
30.2 |
|
和食部門 |
951,560 |
30.3 |
|
アジア部門その他 |
4,464,989 |
18.4 |
|
小計 |
19,507,979 |
29.8 |
|
機内食事業 |
1,381,511 |
38.7 |
|
業務用冷凍食品製造事業 |
5,399,128 |
24.7 |
|
不動産賃貸事業 |
692,734 |
0.7 |
|
運輸事業 |
398,016 |
10.7 |
|
報告セグメント計 |
27,379,370 |
27.9 |
|
その他 |
2,514,634 |
34.5 |
|
合計 |
29,894,005 |
28.5 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、ワクチン接種の普及や経済活動の制限の緩和により、緩やかに景気は持ち直しの動きとなりましたが、ウクライナ情勢の長期化や海外景気の下振れ、世界的な物価上昇や供給面での制約に加え、金融資本市場の変動等の影響もあり、先行きは依然不透明な状況でありました。
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績におきましても、主力事業であるレストラン事業では、売上高は前年同期比で29.8%増加致しましたが、新型コロナウイルス感染症前の売上高には回復できず、原材料やエネルギー価格の高騰や人件費の上昇を始めとする様々なコストの上昇の影響でセグメント損失の計上となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載の通りであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの財務戦略としては、堅実な財務体質のもと、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。経営資源最適配分のため、事業ポートフォリオの見直しを推進し、自己資本比率の増強を図ります。
1)資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要、設備資金需要であります。運転資金需要としましては、グループ各社の営業活動に必要な運転資金(材料仕入、製造費、人件費等の営業費用)であります。設備資金需要としましては、レストラン事業における新規出店や既存店舗改装費等やその他各事業における事業の維持及び伸長に係る設備投資であります。
2)財務政策
当社グループは現在、運転資金、設備資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債の調達を実施しております。長期借入金、社債等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適時判断して実施していくこととしております。なお、今般の新型コロナウイルス感染症による事業への影響に鑑み、グループ経営の安定化を図るべく手元流動性を厚く保持することを目的に金融機関より借入れを行い、資金需要に対応しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
合弁契約
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相手方の名称 |
国名 |
契約締結日 |
合弁会社名 |
契約内容 |
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MYNEWS HOLDINGS BERHAD (旧BISON CONSOLIDATED BERHAD) |
マレーシア |
2017年10月5日 |
MYNEWS KINEYA SDN.BHD. |
マレーシアにおけるコンビニエンスストアで販売する中食商品全般を製造、供給するための食品工場を建設して共同で運営するための合弁契約
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特記すべき事項はありません。