第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度(平成29年3月1日から平成30年2月28日まで)の連結業績は、連結売上高が1,985億3百万円(前年同期比5.2%増)、連結営業利益は40億19百万円(前年同期比115.5%増)、連結経常利益は46億4百万円(前年同期比67.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は14億91百万円(前年同期比19.5%増)と増益になりました。

 当社グループでは、10年先を見据えた長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」の実現を目指し、前期より「3ヵ年中期経営計画」を始動いたしました。当期を含むファーストステージの3年間は、セカンドステージ以降における成長のシーズを生み出す3年間と位置付け、「ひと・健康・テクノロジー」をキーワードに、「飲食業の再定義」を目指し、これまでの飲食業になかった新しい価値創造に向け活動してまいります。中期経営計画の2年目となる当期につきましては、国内の主要セグメントである吉野家において、積極的な新商品開発を行うことで、新規顧客層開拓を行い、既存店客数の拡大を図りました。国内では、はなまる・京樽を、海外においてはアジアを中心とした出店による成長・規模拡大を図りました。

 

 セグメント概況につきましては、次のとおりであります。

 

[吉野家]
 売上高は、1,010億82百万円と、対前年同期比3.9%の増収となりました。
 増収の主な要因は、9月にグループ会社である「はなまる」との初めてのコラボ企画として「はしご定期券」を実施したことや、2月に大型コラボ企画「スーパーフライデー」を実施し、今までご利用機会のなかったお客様にも多くのご利用をいただいたこと、Tポイントデータの販売実績をもとに、朝食時間帯の活性化策として「ハムエッグ定食」「釜揚げしらす定食」、夕食時間帯には「吉野家の晩ごはん」として「牛牛定食」を販売し、時間帯別のお客様の多様なニーズにお応えしたこと等であります。また、冬の定番商品である「牛すき鍋膳」はテイクアウトのご利用に対応し、あわせて、ファミリー向け商品として初めて「牛鍋ファミリーパック」を販売し、お客様のご利用機会を創出いたしました。外販事業においても冷凍牛丼の具の販売に加え、外食チェーンとして初めてとなる機能性表示食品を販売したこと等により、売上高増加となりました。また、新規顧客層の獲得や生産性向上、従業員労働負荷の軽減を目的として、次世代店舗の実験を行っております。セグメント利益は、販売施策による増収および食材原価の低減により50億64百万円と、対前年同期比32.1%の増益となりました。同期間の店舗数は、28店舗を出店し、31店舗を閉鎖した結果、1,200店舗となりました。
 
[はなまる]
  売上高は、270億57百万円と、対前年同期比13.3%の増収となりました。
 増収の主な要因は、積極的な出店に伴う店舗数の増加であります。今後も、駅前や駅ナカなどの新立地およびショッピングセンター内への出店を進めてまいります。また、4月に実施した全店規模の大型販促「天ぷら定期券」を、9月には吉野家とのコラボ企画「はしご定期券」として実施したことや、1月、2月の15日に「温玉ぶっかけ」半額キャンペーンを実施したことも増収の一因となりました。加えて季節商品として、6月には讃岐うどんとともに香川県の名産品のひとつであるそうめんを使用した「うどん県のそうめん」を販売し、8月と10月には人気TV番組とのコラボ企画として「ビリビリサンラーうどん」を期間限定で販売し、9月と11月には「四川風担々うどんフェア」の実施、12月には「ぽかぽかあんかけフェア」の実施等、お客様の様々なニーズにお応えいたしました。さらに、お客様に対する新たなアプローチ方法として3月にリリースしたスマートフォン向け「はなまるうどん公式アプリ」が、当期末には37万ダウンロードを達成し、ご好評をいただきました。今後もお客様満足度の向上につながる販売促進および商品開発に努めてまいります。セグメント利益は、店舗数の増加等による増収に加え、売上原価の低減により、12億74百万円と、対前年同期比35.9%の増益となりました。同期間の店舗数は、59店舗を出店し、10店舗を閉鎖した結果、479店舗となりました。
 

 

 [アークミール]
 売上高は、224億82百万円と、対前年同期比2.2%の減収となりました。
 減収の主な要因は、ステーキ・しゃぶしゃぶ業態における競争が激化したこと等であります。既存業態の客数回復策として、前期までは毎月29日に開催していた「肉の日」を2日、9日の2日間に開催日を増やしたことや、全業態でお食事されたグラム数や商品に応じてスタンプを押印する「Gカード」を導入いたしました。また、新規顧客の獲得策として、6月から隔月で「フォルクス」と「ステーキのどん」において、「ステーキ食べ放題」キャンペーンを実施いたしました。加えて、期間限定で「どん亭」において「葱とみぞれだしのしゃぶしゃぶ」や、「フォルクス」において「ボーンステーキ」等の冬フェアメニューを導入いたしました。セグメント利益は、原価、人件費の適正化を図ったことやマネジメント力強化の為の営業組織の再編成等により、2億9百万円と、対前年同期比54.4%の増益となりました。同期間の店舗数は、6店舗を閉鎖した結果、178店舗となりました。

 [京樽]
 売上高は、266億95百万円と、対前年同期比3.9%の増収となりました。
 増収の主な要因は、前期から積極的に出店を行っております「海鮮三崎港」を含む回転寿司業態の店舗数の増加による売上高の伸長に加え、ご好評をいただいているテイクアウト事業における「中巻セール」や“ハレの日”の各セール、外食事業における「本まぐろ祭」「(赤皿)99円セール」、180円皿を充実させた「いっぱち祭」等を効果的に実施したことにより、既存店売上高が堅調に推移したこと等であります。また、回転寿司業態では、産地指定した旬の食材を用いた商品を販売するなど差別化を図りました。また、船橋工場の炊飯ラインの拡充により生産能力を向上させ、炊飯米の外部販売を当期より拡大いたしました。新業態開発として、フードコート立地の開拓に向けた店内釜炊きのお米が主役の丼物新業態「日本橋人形町 釜膳」を出店いたしました。セグメント利益は、増収等により3億16百万円と、対前年同期比333.6%の増益となりました。同期間の店舗数は、19店舗を出店し、18店舗を閉鎖した結果、330店舗となりました。
 
 [海外]
 売上高は、197億34百万円と、対前年同期比18.8%の増収となりました。
 増収の主な要因は、アメリカ・中国の売上高が好調に推移したことや、積極的な出店により店舗数が増加したことに加え、前年第2四半期より吉野家シンガポールを直営化したこと等であります。セグメント利益は、アメリカや台湾で人件費が上昇したことや、出店や改装に伴う減価償却費が増加しましたが、増収等により、12億43百万円と、対前年同期比36.0%の増益となりました。同期間の店舗数は、107店舗を出店し、19店舗を閉鎖した結果、821店舗となりました。
 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、換算差額を加え、期末残高は195億73百万円(前連結会計年度は229億41百万円)となりました。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益30億20百万円(前連結会計年度は27億円)に、減価償却費(62億86百万円)、売上債権の21億69百万円の増加、仕入債務の10億84百万円の増加等した結果、93億74百万円の収入(前連結会計年度は101億4百万円の収入)となりました。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、はなまる、海外セグメント等における積極的な出店により、有形固定資産の取得による支出が74億61百万円(前連結会計年度は76億99百万円の支出)となった結果、83億79百万円の支出(前連結会計年度は65億26百万円の支出)となりました。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入が60億円(前連結会計年度は117億20百万円の収入)であった一方、長期借入金の返済による支出が75億12百万円(前連結会計年度は84億68百万円の支出)となったこと等により、42億円の支出(前連結会計年度は10億85百万円の収入)となりました。

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

吉野家

10,398

△5.0

はなまる

1,443

+8.9

アークミール

1,687

△17.1

京樽

2,999

+0.9

その他

159

+14.6

合計

16,689

△4.2

 

(注)  1 海外は生産実績がないため、記載しておりません。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 受注実績

該当事項はありません。

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

吉野家

100,081

+3.9

はなまる

26,803

+13.5

アークミール

22,416

△2.3

京樽

26,528

+3.9

海外

19,734

+18.8

その他

2,938

△18.9

合計

198,503

+5.2

 

(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年2月28日)現在において当社グループが判断したものであります。 

 

会社の経営の基本方針

当社グループは、国や地域を超えた世界中の人々のために企業活動を行い、すべては人々のために『For the People』を経営理念としております。理念を具現化するための事業活動指針である6つの価値観「うまい、やすい、はやい」「客数増加」「オリジナリティ」「健全性」「人材重視」「挑戦と革新」を共有・実践していくことで、株主、お客様及び従業員などステークホルダーの満足度向上や信頼構築に努めることを基軸として経営展開を図っております。

 

事業上及び財務上の対処すべき課題

(1) 当面の対処すべき課題の内容等

 ①   今までにない「新しいビジネスモデル」創り

 当社グループは、長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」の実現に向けて、現在のビジネスモデルに代えて長期的に運用できる「新しいビジネスモデル」の構築を課題としております。既存の外食産業の範疇を超えるような市場創造・価値提供を行うモデル創りは、すでに素材開発や商品の提供方法の改善など、従来とは一線を画した踏み込みを開始しております。今後はその踏み込みを一層強めていくと同時に、さらに突出した「革新」による飛躍を図ってまいります。

 ②  「飲食業の再定義」を実現するための組織づくりと取組みについて

 「飲食業の再定義」を実現していくため、よりスピーディーな意思決定が可能となるグループ経営体制への見直しを行ってまいります。また、グループ管理本部を中心に本社機能の業務改革に取組み、同時に従業員の働き方改革も進めてまいります。グループ間での人事交流の活発化及びグループ商品本部による仕入れの共通化も引き続き行っております。また、海外各地域における現地経営体制の確立及び現地での意思決定を可能にすることで、今後はグローバル展開を一層加速してまいります。

 また、「飲食業の再定義」の実現のため、ダイバーシティ(人材構成の多様化)の推進も引き続き行ってまいります。

 ③  「ひと・健康・テクノロジー」の実践へ

 当社グループでは、長期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」の実現に向けて、平成28年4月に「3ヵ年中期経営計画」を策定いたしました。当期を含むこの「3ヵ年中期経営計画」は、長期ビジョンにおけるファーストステージであり、セカンドステージ以降における成長のシーズを生み出す3年間と位置付け、「ひと・健康・テクノロジー」をキーワードに、「飲食業の再定義」を目指し、これまでの飲食業になかった新しい価値創造にチャレンジしております。

 「ひと」に関わる取り組みでは、「ひと」を活かすことで生まれる価値を追求し、その価値をお客様に提供してまいります。「健康」に関しては、従業員の心と体の健康を経営の柱とする「ウェルネス経営」の一環として、最高健康責任者(CWO)の任命制度を導入しております。今後は健康リテラシーの向上と浸透を図ってまいります。また、今後のメニュー開発は、「健康的」から「健康」そのものの追求へ取り組みを深化させていきます。最後に「テクノロジー」に関わる取り組みでは、複雑な店舗オペレーションを簡便化・効率化する設備や機器を導入し、職場環境の改善を図ることで、労働力の確保とお客様へのサービス向上につなげてまいります。

(2) 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の皆様の決定に委ねられるべきであると考えております。

ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもあり得ます。

そのような大規模買付行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考え、かかる提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。

(3) 基本方針の実現に資する取組みについて

当社は、株主の皆様に中長期的に継続して当社に投資していただくため、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるべく、グループ企業価値向上への取組みおよびコーポレートガバナンスの充実強化のための取組みを以下のとおり実施しております。これらの取組みは、上記「(2)当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」の実現に資するものであると考えております。

当社の企業価値向上に向けた取組みの内容は以下のとおりであります。

 

 当社の企業価値向上に向けた取組み

当社グループは、国や地域を越えた世界中の人々のために企業活動を行い、『For the People すべては人々のために』を経営理念としております。理念を具現化するための事業活動指針である6つの価値観「うまい、やすい、はやい」「客数増加」「オリジナリティ」「健全性」「人材重視」「挑戦と革新」を共有・実践していくことで、株主、お客様および従業員などステークホルダーの満足度向上や信頼構築に努めることを基軸として経営展開を図っております。

また、当社グループは、現在のビジネスモデルに代えて長期的に運用できる「新しいビジネスモデル」の構築を中長期的な課題としております。

既存の外食産業の範疇を超えるような市場創造・価値提供を行うモデル創りは、すでに素材開発や商品の提供方法の改善など、従来とは一線を画した取組みを開始しております。今後はその取組みを一層強めていくと同時に、さらに突出した「革新」による飛躍を図ります。こうした「革新」を「飲食業の再定義」と名付け、グループ全体の成長テーマとして取組んでまいります。

今後は、よりスピーディーな意思決定が可能となるグループ経営体制への見直しを行ってまいります。すでにグループ間での人事交流は活発化しており、グループ商品本部による仕入れの共通化やグループ管理本部の設置もいたしました。この他、海外各地域における現地経営体制の確立および現地での意思決定を可能にすることで、今後はグローバル展開を一層加速してまいります。

また、「飲食業の再定義」の実現のため、ダイバーシティ(人材構成の多様化)の推進も引き続き行ってまいります。

当社グループは、これらの諸施策を着実に実行することで、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。

(4) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

① 株式等の大規模買付行為等に関する対応策(買収防衛策)導入の目的

当社取締役会は、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報および時間、ならびに大規模買付行為を行おうとする者との交渉の機会を確保するために、平成29年5月25日開催の第60期定時株主総会において、当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)を継続することといたしました。

本プランは、以下のとおり、当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者が遵守すべきルールを策定するとともに、一定の場合には当社が対抗措置をとることによって大規模買付行為を行おうとする者に損害が発生する可能性があることを明らかにし、これらを適切に開示することにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式等の大規模買付行為を行おうとする者に対して、警告を行うものです。

なお、本プランにおいては、対抗措置の発動等にあたって、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、独立委員会規程に従い、当社社外取締役、社外監査役、または社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士若しくは学識経験者、又はこれらに準じる者)で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した者のみから構成される独立委員会(以下「独立委員会」といいます。)の勧告を最大限尊重するとともに、株主および投資家の皆様に適時に情報開示を行うことにより透明性を確保することとしています。

② 本プランの概要

本プランは、いわゆる「平時導入の事前警告型」で、その概要は以下のとおりであります。

イ 当社発行の株式等について、保有割合が20%以上となる大規模買付行為を行うことを希望する買収者等は、当社に対して、事前に意向表明書および大規模買付等に対する株主の皆様のご判断に必要かつ十分な情報を提出していただきます。

ロ 当社取締役会は、買収者等から必要情報の提供が十分になされたと認めた場合、提供された情報に基づき、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の観点から十分に評価、検討するほか、交渉、意見形成および代替案立案を行います。

ハ 取締役会による評価、検討、交渉、意見形成および代替案立案と並行して、独立委員会は、買収者等や取締役会から情報を受領した後、必要に応じて評価、検討を行い、当社取締役会に対して、対抗措置の発動の是非に関する勧告を行うものとします。

ニ 独立委員会は、その判断の客観性、合理性を担保するため、取締役会から独立した機関として設置され、当社経営陣から独立した社外有識者等で構成されます。

ホ 買収者等が、本プランに定める手続を遵守しない場合や提案内容が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、独立委員会の勧告により、取締役会が、対抗措置の発動、不発動を決定いたします。

ヘ 本プランの対抗措置として、新株予約権の無償割当を行う場合、買収者等は、当該新株予約権を行使できないという行使条件を付すものであります。その他当社が、買収者等以外の株主の皆様から当社普通株式と引き換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条件を付す場合もあります。

③ 本プランの有効期間、廃止および変更

本プランの有効期間は、平成29年5月25日開催の第60期定時株主総会終結の時から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとします。

ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本プランの変更または廃止の決議がなされた場合には、本プランは当該決議に従い、その時点で変更または廃止されるものとします。また、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により本プランの廃止の決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。

なお、当社取締役会は、会社法、金融商品取引法、その他の法令若しくは金融商品取引所規則の変更またはこれらの解釈・運用の変更、または税制、裁判例等の変更により合理的に必要と認められる範囲で独立委員会の承認を得た上で、本プランを修正し、または変更する場合があります。

当社は、本プランが廃止、または変更された場合には、当該廃止、または変更の事実、および(変更の場合には)変更内容その他当社取締役会が適切と認める事項について、情報開示を行います。

(5) 前記(3)および(4)の取組みが基本方針に沿うものであり、株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由

本プランにおいて対抗策が発動される場合としては、大規模買付者等が予め定められた大規模買付ルールを遵守しない場合のほか、当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合に限定しており、対抗策の発動・不発動の決定は、あくまでも当社の企業価値・株主共同の利益の観点から決定されるものでありますので、基本方針に沿っており、株主共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであります。

また、対抗策の発動・不発動の決定にあたり、取締役会の恣意性を排除し、判断の客観性、合理性を担保するため、当社経営陣から独立した社外者で構成される独立委員会を設置し、取締役会は独立委員会の勧告を最大限尊重するものとしております。この点からも、株主の共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでないことは明らかであります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況および株価等に影響をおよぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末(平成30年2月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 原材料の調達リスクについて

当社グループ各社が使用する食材は多岐にわたるため、新たな原料産地の開拓や分散調達等へのリスクヘッジに継続的に努めてまいりますが、疾病の発生や、天候不順、自然災害の発生等により、必要量の原材料確保が困難な状況が生じたり、市場価格や為替相場の変動により仕入価格が高騰し、売上原価が上昇することにより業績に影響をおよぼす可能性があります。

(2) 吉野家事業への依存について

当社グループの連結売上高に占める吉野家セグメントの売上高の割合は50.4%となっております。単一事業に対する依存から脱却すべく中核事業の育成に注力してまいりますが、引き続き依存する割合は高く、吉野家の業績の如何により、グループ全体の業績に大きな影響を与えることがあります。

(3) 競合リスクについて

外食産業全体のマーケット規模が停滞しているなかで、店舗数は依然増加傾向にある上、コンビニエンスストアによる弁当、惣菜類の販売といった他産業からの参入もあり、顧客ニーズは多様化し、主要顧客層にも変動がみられ、競争は一層熾烈化しております。当社グループでは、新業態の開発、商品設計の変更により、引き続き連結会社群の成長、海外への積極的な展開等により、売上高を向上させる取組みを推進してまいりますが、今後、更に競合が熾烈化した場合に、業績に影響をおよぼす可能性があります。

(4) 自然災害、パンデミックに関するリスク

大規模な地震、風水害、火災による事故等が発生し、店舗、工場等の施設や情報システムに損害が生じ、営業活動や仕入、物流に支障が生じた場合、あるいはお客様、従業員に人的被害があった場合等、業績に悪影響がおよぶ可能性があります。また強毒性の新型インフルエンザによるパンデミックが発生した場合には、売上高の減少、事業規模の縮小による業績への悪影響がおよぶ可能性があります。

(5) 法的規制について

当社グループでは、会社法、金融商品取引法、法人税法等の一般的な法令に加え、食品衛生、店舗設備、労働、環境等店舗の営業に関わる各種法規制や制度の制限を受けております。これらの法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな費用が増加することになり、業績に影響をおよぼす可能性があります。

(6) 短時間労働者(パートタイマー)等の雇用について

当社グループでは、多数のパート・アルバイト社員を雇用しており、今後の人口態様の変化により、適正な労働力を確保できない可能性があるほか、各種労働法令の改正等、あるいは厚生年金保険等、パート・アルバイト社員の処遇に関連した法改正が行われた場合、人件費負担が増加する可能性があるため、業績に影響を与える可能性があります。

(7) 食品の安全管理について

当社グループでは、安全な食品をお客様に提供するために衛生管理を徹底しておりますが、万一、食中毒等の衛生問題や表示ミス等による商品事故が発生した場合、企業イメージの失墜や損害賠償金の支払い等によって、業績に大きな影響を与えることがあります。

(8) 減損リスクについて

当社グループは平成30年2月期におきまして12億98百万円の減損損失を計上しておりますが、将来的にも地価の動向や子会社の収益状況によって、更なる減損損失が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(9) 店舗賃借物件への依存について

当社グループは、事務所や大部分の店舗の土地建物を賃借しております。賃借期間は賃貸人との合意により更新可能でありますが、賃貸人側の事情により賃借契約を解約される可能性があります。また、賃貸人に対して平成30年2月期末時点で総額156億93百万円の保証金を差し入れておりますが、このうちの一部が倒産その他の賃貸人に生じた事由により回収できなくなるリスクがあります。

 

(10) 情報システムリスク

当社グループにおける情報システムは、データの消失に備え、データのバックアップを行い、データの暗号化、アクセス権限の設定、パスワード管理により、機密漏洩の防止に努めておりますが、万一、システムダウンや不正アクセス等が発生した場合には、事業の効率性の低下、社会的信用の失墜により、業績に影響を与える可能性があります。

(11) 個人情報の保護について

当社グループ各社において、お客様、従業員ならびに株主の皆様に関する個人情報につきましては、適正に管理し、個人情報の漏洩防止に努めておりますが、万一、個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、損害賠償金の支払い等により、業績に影響を与える可能性があります。

(12) 海外展開におけるカントリーリスクについて

海外子会社の進出国における政情、経済、法規制、ビジネス慣習等の特有なカントリーリスクにより、当社グループの業績に影響をおよぼす可能性があります。また、類似商標による権利侵害をされることにより、当社グループのブランドイメージを低下させる場合があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

  

(国内子会社)

会社名 ㈱吉野家

 フランチャイジーとの加盟契約
(イ)契約の名称

吉野家フランチャイズ・チェーン加盟契約書

(ロ)契約の本旨

本部の許諾による牛丼チェーン経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。

(ハ)契約の期間

加盟者の店舗開店日より5年間

(ニ)契約の更新

契約期間満了の際は自動的に契約が終了し、継続して契約を更新する場合は、新たに契約を締結する。

(ホ)登録商標・マークの使用、ノウハウの提供に関する事項

本部は、加盟者との契約が存続する間は、店舗において登録商標およびマークを使用することを許可する。また、加盟者に対し店舗のカラー、デザイン、レイアウト、看板並びに商品化方法およびサービス方法など、フランチャイズ・システムのノウハウを提供する。

(ヘ)加盟に際し、徴収する加盟金、保証金、その他金銭に関する事項

 

内容

加盟金

一律150万円

更新料

一律75万円

預託保証金

一律75万円

ロイヤリティ

毎月総売上の3%相当額

広告宣伝費

毎月総売上の1%相当額

事務管理費

機器一式に付38千円/月、ポスレジ1台に付6千円/月ほか

 

 

 

会社名 ㈱はなまる

 フランチャイジーとの加盟契約
(イ)契約の名称

まんまるはなまるうどんフランチャイズチェーン加盟契約書

(ロ)契約の本旨

本部の承諾による、まんまるはなまるうどん経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。

(ハ)契約の期間

加盟契約締結の日より5年間

(ニ)契約の更新

契約期間満了の3ヶ月前に双方協議の上決定する。継続して契約を更新する場合は、新たに契約を締結する。

(ホ)登録商標・マークの使用、ノウハウの提供に関する事項

本部は、加盟者との契約が存続する間は、店舗において登録商標およびマークを使用することを許可する。また、加盟者に対し店舗のカラー、デザイン、レイアウト、看板並びに商品化方法およびサービス方法など、フランチャイズ・システムのノウハウを提供する。

(ヘ)加盟に際し、徴収する加盟金、保証金、その他金銭に関する事項

 

内容

加盟金

350万円(6店舗以上250万円)

更新料

初回更新料 無料 2回目以降の契約更新 一律50万円  更新事務手数料 一律5万円

開店指導料

一律150万円

預託保証金

一律250万円

ロイヤリティ

1店舗当たり18万円/月

広告宣伝費及び
販売促進費

毎月総売上の0.5%

事務管理費

21千円/月

 

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年2月28日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額については、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意した上で会計上の見積りを行っております。実際の結果は、将来事象の結果に特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高

当連結会計年度の売上高は、前年に対し98億79百万円増加となる1,985億3百万円(前年同期比5.2%増)となりました。連結売上高増加の要因は、主として、吉野家セグメントにおける様々なキャンペーン販促や新商品投入が奏功したこと、海外、はなまるセグメントで店舗数増加により売上高が増加したこと等であります。

②営業利益、経常利益

当連結会計年度の営業利益は、販売費及び一般管理費が微増した一方で、売上高の増加、および売上原価の改善により、前年に対し21億53百万円増加し、40億19百万円となりました。経常利益は、前年に対し18億54百
万円増加し、46億4百万円となりました。

売上原価は、前年に対し12億4百万円増加したものの、主要となる原料牛肉の価格低減により、原価率は前年に対し1.2%減少し35.1%となりました。一方、販売費及び一般管理費においては、人件費の上昇、積極的な出店による施設設備費の上昇等により、前年に対し65億22百万円増加となる1,248億93百万円となりました。

③特別利益

特別利益は、前年に対し14億64百万円減少し、23百万円となりました。これは、前年において旧本社物件の売却を実施(売却益13億99百万円)したこと等によるものであります。

④特別損失

不振店の閉鎖や店舗改装により、減損損失12億98百万円、訴訟関連損失2億57百万円等を計上した結果、前年に対し、70百万円増加となる16億7百万円の特別損失となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

法人税、住民税及び事業税18億26百万円、法人税等調整額△2億81百万円、非支配株主に帰属する当期純損失16百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年に対し、2億42百万円増加となる14億91百万円となりました。

 

(3) 財政状態に関する分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ6億66百万円増加し、1,156億13百万円となりました。

流動資産は、出店投資等による「現金及び預金」の35億60百万円減少、2月に吉野家セグメントで実施したコラボレーションキャンペーンの影響等で「受取手形及び売掛金」が20億36百万円増加等した結果、前連結会計年度末に比べ14億76百万円減少し、371億24百万円となりました。

固定資産は、出店による有形固定資産の14億32百万円増加等の結果、前連結会計年度末に比べ21億42百万円増加し、784億89百万円となりました。

負債は、有利子負債が減少(17億78百万円)した一方で、買掛金、未払法人税等が増加した結果、前連結会計年度末に比べ67百万円増加し、578億5百万円となりました。

純資産は、利益剰余金の増加(2億円)に加え、円安による為替勘定調整勘定が増加(3億13百万円)した結果、前連結会計年度末に比べ5億98百万円増加し、578億7百万円となりました。

自己資本比率は、前連結会計年度末比0.1ポイント増加し49.5%となりました。

 

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

国内においては、緩やかな景気回復基調が期待されるものの、様々な環境の変化などが起こる可能性があり、個人消費は引き続き不透明な状況にあります。
 外食業界におきましては、競合他社のみならず、他業種との顧客獲得競争が激化するとともに、原材料費や人件費といった主要コストが高止まりし、経営環境はより一層厳しさを増しております。
 当社グループでは、「ひと・健康・テクノロジー」をキーワードに、「飲食業の再定義」を実現していくため、これまでの飲食業になかった新しい価値創造にチャレンジしております。また、海外の既存エリアである米国・アジアおよびアセアン地区の経営の現地化を進め、更なるスピーディーな意思決定を実行することで海外での成長も拡大させていきます。
 

(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金状況は、「1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況」(P11)に記載したとおり、営業活動によるキャッシュ・フローが93億74百万円の収入となったものの、投資活動によるキャッシュ・フローが83億79百円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが42億円の支出となり、支出が収入を上回った結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に対し、33億68百万円減少し、195億73百万円となりました。
 当社グループにおける当連結会計年度における流動比率は110.2%(前連結会計年度118.7%)となっており、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は3.5年となりました。直近5ヵ年における以下の数表の通りであります。

 

平成26年2月期

平成27年2月期

平成28年2月期

平成29年2月期

平成30年2月期

流動比率

77.8%

125.3%

117.2%

118.7%

110.2%

自己資本比率

44.8%

53.7%

51.7%

49.4%

49.5%

時価ベースの自己資本比率

73.4%

75.5%

81.6%

92.4%

107.7%

キャッシュ・フロー対有利子
負債比率

4.2年

2.0年

72.3年

3.5年

3.5年

インタレスト・カバレッジ・
レシオ

21.7倍

40.7倍

1.4倍

39.8倍

51.3倍

 

 

(7) 経営者の問題認識と今後の方向について

かつての当社グループは、各事業会社がそれぞれ完成したビジネスモデルを持ち、それらを速く正確に回転させることで成長してきました。しかし、平成12年以降、そうした取り組みだけで力強い成長を維持することが困難になってきました。この状況を打開し、ステークホルダーの皆様の期待に応えていくために、私たちは、現在のビジネスモデルに代えて長期的に運用できる「新しいビジネスモデル」を必要としています。
 今までにない「新しいビジネスモデル」を創り出す取り組みは、あと数年程度必要となりますが、この間に既存の外食産業の範疇を超えるような市場創造・価値提供を実現したいと考えております。今後は一層スピード感を強めていくと同時に、さらに突出した革新による飛躍を図らなくてはなりません。こうした革新を当社は、「飲食業の再定義」と名付け、グループ全体の課題として取り組んでいきます。
 当社グループは、これらの諸施策を着実に実行することで、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。