当期の連結業績は、売上高200億55百万円(前年同期比95.5%)、営業損失4億14百万円(前年同期は営業損失1億58百万円)、経常損失2億61百万円(前年同期は経常利益23百万円)、固定資産の減損損失等による特別損失を3億17百万円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は7億16百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益78百万円)となりました。
また、国内事業単体業績は、売上高200億36百万円(前年同期比95.8%)、営業損失4億10百万円(前年同期は営業損失1億42百万円)、経常損失2億60百万円(前年同期は経常利益15百万円)、当期純損失は7億15百万円(前年同期は当期純利益70百万円)となりました。
売上総利益率は前年改善し、販管費も計画から削減したものの、既存店売上高が計画から大きく乖離したことによる売上高の計画未達が全社業績に影響いたしました。
今期は、新中期計画を進め、安定的な収益性の確立を目指すため、「SPA改革の推進」「商品消化管理精度の向上」「再成長への転換」の3つの重点施策に取り組みました。
「SPA改革の推進」については、売価変更の削減と調達コストの低減に加えて、鮮度ある商品の回転を高め、正価販売比率を引き上げ、売上総利益率の向上を進めました。当期の期首在庫は、前年に比べて約3割削減させ、シーズン先行を進めて、鮮度ある商品による回転を高めた結果、売価変更率と回転日数を前年同期から改善いたしました。その結果、売上総利益率は前年同期から1.3ポイント改善しました。
中でも、「ikka」において衣料品の正価販売を強化した結果、「ikka」の売上総利益率は2.0ポイント改善いたしました。今期、政策的に強化した「ikka kids」は、売上高前年比120.7%と大きく伸長、売上総利益率は5.4ポイント改善し、「ikka」のファミリー型店舗の成長と収益性の向上に貢献いたしました。
「商品消化管理精度の向上」については、システムを活用した在庫コントロールの仕組みの再構築を目指し、9月度に「ikka」から自動振替システムの実験を開始しました。その後品番数を増やして稼働しており、対象商品の正価販売比率は向上しております。
自動振替システム稼働による店舗間の振替頻度増加に対応するため、2018年2月度から物流センターと店舗間の商品配送を段ボールから繰り返し利用可能な「エコビズボックス」に切り替え、ボックス管理のためにRFIDタグを導入いたしました。これにより、物流センターや店舗作業の軽減に加えて、段ボールコストや店舗間配送費の削減によって配送コスト上昇の抑制を進めてまいります。
「再成長への転換」については、新規出店による店舗純増、Eコマースの売上高拡大を目指しました。
店舗数は、上期に5店舗、下期に11店舗、合計で16店舗を新規出店し、14店舗(中国1店舗を含む)を閉店したことにより、期首時点より2店舗増加しました。しかしながら、新規出店店舗数の計画未達に加えて、出店が下期に集中したことが影響し、売上高は前年を下回る結果となりました。基幹ブランド「ikka」は、ファミリー型店舗の大型化に向けた100 坪超の新店1号店を11月度にイオンモール甲府昭和にオープンいたしました。メンズ・レディス・キッズの展開に加えて、メンズの「カジビジ」、レディスの「オフィスカジュアル」、スポーティやリラックススタイルを提案する新商品ラインを展開するとともに、親子お揃いで着られるリンクコーディネートなどの新提案を行ないました。Eコマースの売上高拡大については、前期に成果の出た重点販売商品、EC限定商品、先行予約商品の販売など、Eコマース独自の施策を強化しました。特に公式オンラインストア(自社サイト)は、当社のポイントサービス「コックスメンバーズクラブ」会員に向けた販促施策と店舗との相互送客の取組みや、EC限定商品の取り扱いを拡大したことが奏功し、売上高前年比143.3%と大きく伸長しました。他社サイトについては、売上高前年比を超過したことに加えて、売上総利益率が改善したことにより、利益面で前年を超過しました。また、EC限定新ブランド「notch.(ノッチ)」を、EC通販サイトZOZOTOWNにオープンし、好調に推移しております。さらに、「ikka kids」をキッズ専門のEC通販サイト「smarby(スマービー)」に出店、「ikka」「Lbc with Life」「VENCE share style」をルミネの通販サイト「iLUMINE(アイルミネ)」に出店しました。その結果、Eコマースの売上高は前年比106.2%と伸長し、利益面でも前年改善しました。
オムニチャネル化の推進については、6月度に刷新したポイントサービス「コックスメンバーズクラブ」の会員数が、2018年3月度末までに15万人を突破し、順調に増加しております。今後も会員数を増やすとともに、お客さまの購買履歴に基づいた、one to oneマーケティングを進めてまいります。さらに、SNSやショップブログなどのデジタルメディアを活用して、商品情報やスタッフコーディネート提案などを通じたネットと店舗の相互送客などを進めてまいります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、47億57百万円と期首残高から3億88百万円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は、1億36百万円(前期は2億27百万円の増加)となりました。その主な増加の内訳は、仕入債務の増加額3億83百万円等によるものです。主な減少の内訳は、税金等調整前当期純損失5億79百万円、たな卸資産の増加額4億13百万円等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、2億54百万円(前期は2億37百万円の増加)となりました。その主な増加の内訳は、差入保証金の回収による収入1億25百万円等によるものです。主な減少の内訳は、有形固定資産の取得による支出1億95百万円等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、単元未満株式の買取請求による自己株式の取得によるものです。
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事業部門別 |
売上高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ikka営業部 |
15,414,155 |
96.9 |
|
LBC営業部 |
2,749,839 |
90.8 |
|
VENCE EXCHANGE営業部 |
1,750,189 |
84.6 |
|
東京デザインチャンネル |
141,176 |
― |
|
合計 |
20,055,361 |
95.5 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 「ikka事業部」は「ikka」「ikka LOUNGE」「CURRENT」、「LBC営業部」は「LBC」「Lbc with Life」、「VENCE EXCHANGE営業部」は「VENCE EXCHANGE」「VENCE share style」を区分したものであります。
3 「東京デザインチャンネル」はEC限定ブランドであります。
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地域別 |
売上高(千円) |
構成比(%) |
前年同期比(%) |
期末(店) |
|
北海道・東北地域計 |
2,833,507 |
14.1 |
91.5 |
38 |
|
関東地域計 |
7,452,072 |
37.2 |
95.3 |
87 |
|
中部地域計 |
3,257,991 |
16.3 |
99.2 |
46 |
|
近畿地域計 |
2,868,075 |
14.3 |
95.5 |
39 |
|
中国・四国地域計 |
1,787,327 |
8.9 |
96.2 |
24 |
|
九州・沖縄地域計 |
1,837,103 |
9.2 |
99.1 |
24 |
|
小計 |
20,036,079 |
99.9 |
95.8 |
258 |
|
海外(中国)地域計 |
39,103 |
0.2 |
39.2 |
0 |
|
調整額 |
△19,821 |
△0.1 |
― |
― |
|
合計 |
20,055,361 |
100.0 |
95.5 |
258 |
(注) 調整額は、連結消去であります。
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1㎡当り売上高 |
売場面積 |
56,606㎡ 354千円 |
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1人当り売上高 |
従業員数 |
1,320人 15,193千円 |
(注) 1 売場面積は、期中平均で表示しております。
2 従業員数は、パートタイマーを含めており、期中平均で表示しております。
3 パートタイマー数は、1人当り1日8時間換算にて算出しております。
4 上記金額には消費税等は含まれておりません。
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事業部門別 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
ikka営業部 |
7,282,364 |
106.1 |
|
LBC営業部 |
1,331,449 |
95.7 |
|
VENCE EXCHANGE営業部 |
868,606 |
86.6 |
|
東京デザインチャンネル |
88,075 |
― |
|
合計 |
9,570,495 |
103.3 |
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 「ikka事業部」は「ikka」「ikka LOUNGE」「CURRENT」、「LBC営業部」は「LBC」「Lbc with Life」、「VENCE EXCHANGE営業部」は「VENCE EXCHANGE」「VENCE share style」を区分したものであります。
3 「東京デザインチャンネル」はEC限定ブランドであります。
当社は、「お客さまのファッションやライフスタイルを彩る、本質的なゆたかさを提供し続ける」ことを経営理念に掲げ、全てのスタッフが価値観を共有し、お客さま起点の行動規範に基づき事業活動を行なっております。日々お客さまにご満足頂ける商品とサービスを提供し続けることでブランド価値・企業価値を向上させ、持続的な成長を目指してまいります。
<経営理念>
「もっと、こころ動く日々へ。
コックスは、お客さまのファッションやライフスタイルを彩る、本質的なゆたかさを提供し続けます。」
【既存事業における改革】
人口動態の変化に伴う構造的な国内需要の落ち込みから、ファッションアパレル業界においても、40歳以上の大人のカップルやファミリーをターゲットとしたライフスタイル型業態、服飾雑貨・生活雑貨を強化した複合業態が増加しております。さらに、低価格の海外小売業態の国内市場参入、Eコマース市場の成長もあり、国内のアパレル市場の競争環境は一層激化しております。
このような状況に対して当社は、イオングループの中期経営計画とも戦略連動を図りながら、成長市場への重点投資を実行し、持続的な成長、着実な収益確保、ブランド価値・企業価値の更なる向上を目指します。収益基盤の確立を最優先に、構造改革を進め、成長軌道への転換を目指してまいります。
①基幹ブランド「ikka」の成長拡大・収益性の向上
当社のSPA改革推進を担い、MD改革を進め、調達原価の引下げと売価変更の削減を達成し、コスト構造改革を図り収益構造の改善を進めてまいります。また、商品の差別化を進めるため自主企画機能を構築し、商品開発体制の整備を進めます。また、自主企画・自主生産の体制を確立し、直接輸入販売商品の仕入れを拡大することにより、売上総利益率の向上を目指します。
また、脱アパレルとして「雑貨(服飾雑貨・生活雑貨)」の強化・拡大を進め、MD構成比改革を進めます。
さらに、既存店改革の徹底を行ない、店舗効率の向上を進めるとともに、新規出店とEコマースの強化を進め、1ブランド200億円体制の構築を目指してまいります。
②「LBC・VENCE」の収益改善
「LBC」は、雑貨業態の確立を目指し、雑貨の拡大を進めるとともに衣料の売価変更を削減し、売上総利益率の改善を進めます。高効率の駅立地店舗を軸に既存店改革を行ない、Eコマースを強化していきます。
「VENCE」は、MD改革の徹底により商品効率の改善を最優先に行ない、リブランディングを進めます。また、ECシフトを進めてSNSを活用したオムニチャネル化を推進し、EC比率を向上させます。
③業務の効率化を伴う本部のスリム化
MD業務支援システムの機能拡張、エコビズボックスの導入、RFIDタグの導入などによる業務の効率化を進めるとともに、人員・経費の見直しを進めて本部比率の低減、本部のスリム化を目指します。
④接客教育による店舗販売力の向上
現場力強化のために継続して取り組んできた接客ロールプレイング大会、接客教育などを引き続き強化してまいります。特に、VMDやギフトなどのスキルを向上させるブランド別教育、若手社員中心の接客・接遇訓練、アプローチからクロージングまでの接客教育からマネジメント教育まで拡大するeラーニング教育などを実施し、店舗販売力の向上を目指してまいります。
【ダイバーシティの推進】
当社は、絶えざる革新による持続的な成長の実現に向け、従業員が有する多様なスキルや能力、価値観を活かして新しい価値を創造する「ダイバーシティ経営」を重要な柱と位置づけています。
イオングループが掲げる「日本一女性が働きやすく、活躍できる会社」、「2020年度女性管理職比率50%達成」に連動し、当社もその実現に向け、従業員が結婚や出産、育児などのライフイベントと仕事を両立させ、長く働き続けることができる企業となるよう社内制度や仕組みの構築を進めております。(2017年度末女性管理職比率 45.7%)
昨年度には、特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパンの主宰する「イクボス企業同盟」に加盟いたしました。「イクボス」とは、「職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を共に楽しむことができる上司(男女の経営者や管理職)」を指します。2017年より検定試験等を行ないながらイクボス育成のための取り組みを進め、2017年11月に行なわれたイオン主催の“ダイ満足”アワード「イクボス個人賞」においてはトップマネジメントの部およびマネジメントの部においてそれぞれ1名が入賞いたしました。取組事項を社内で共有することで、より一層「イクボス」主導による生産性の向上とお客さまへの貢献に努めてまいります。
また、多様な人材の活躍という点で、「分割休暇制度」を個人のライフスタイルに合わせた働き方ができるよう更に拡大し、有給休暇から最大5日分を1時間単位で取得できる「有給休暇1時間単位取得」の制度を導入し、より従業員のライフスタイルに即した働き方ができるようにいたしました。その結果、有給休暇取得率は昨年よりも17.1ポイント増加しております。
今後も、当社及びイオングループが主催する各種教育プログラムへの当社従業員の参加や、社内報を利用した取り組み内容の周知などを継続し、社内での啓発活動に努め、ダイバーシティ経営を着実に進めてまいります。
当社グループの事業等のリスク要因となりうる主な事項を以下に記載しております。また、必ずしも事業上リスクに該当しない事項についても、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。記載内容のうち将来に関する事項は、当連結会計年度の期末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当社グループはこれらのリスクの可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。
①お客さまの嗜好の変化等による影響
当社グループが取り扱う衣料品やファッショングッズ類の販売は、景気の変動による個人消費の動向や他社との競合に伴う市場の変化等の要因のほか、お客さまの嗜好の変化による影響も受けやすく、お客さまの需要動向にあった商品仕入れや商品の企画開発が行なわれなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
②天候及び災害による影響
当社グループが取り扱う衣料品やファッショングッズ類は季節性の高い商品が多く、その販売動向は冷夏や長雨、暖冬等といった天候によって影響を受ける可能性があります。
また、地震等の大規模な自然災害等により、当社グループが出店する地域のショッピングセンターや物流機能が深刻な被害を受ける等、営業活動が大きく制約される場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③イオングループ内出店の状況について
当社グループはイオングループの一員であり、グループ内外のショッピングセンター・駅ビル等にファッションアパレル専門店を出店し、当期末現在全国に258店舗を展開しております。その内、イオングループのショッピングセンター内店舗数は173店舗となっております。したがって、今後、同グループの属する業界を取り巻く環境の変化や業界再編等で、同グループの業界における地位や集客力が変動した場合には、当社グループの業績も影響を受ける可能性があります。
④新規出店の動向が業績に与える影響
当社グループは、ショッピングセンター・駅ビル等の出店先にテナントとして出店を行なっております。新規出店にあたっては、商圏、競合状況、売上予測等を検討し、収益性の見込める店舗に出店しております。このため、出店条件に合致する物件の数が、当初の出店予定数と異なることがあります。
また、出店先の売上や集客力が予想値と乖離した場合や、他の競合するショッピングセンター等の出店により出店先の集客力が変化した場合には、出店した店舗の業績に影響を及ぼすことがあります。
⑤賃貸物件への依存による影響
当社グループの店舗は、ディべロッパーから賃借し、出店にあたり保証金や敷金を差入れております。また、ショッピングセンター出店店舗の大部分では毎日の売上金を当該ディベロッパー等に預託し一定期間後に当社へ返還されます。出店に際しては、相手先の信用状態を判断したうえで意思決定を行なっておりますが、その後の相手先の倒産や信用状態の悪化等の事由により、差入保証金、敷金、売上金の全額または一部が回収できなくなる可能性があります。
⑥個人情報の取り扱いによる影響
当社は、メンバーズカード(ポイントカード)の発行等により業務上必要な個人情報を保有しております。当社では、個人情報の取り扱いには担当部署を定め社内規定を設け十分留意しておりますが、万一当該情報が外部に流出した場合は、当社グループへの信頼が低下すること等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦中国からの商品調達リスク
当社は、国内で販売する商品の一定程度を中国から調達しております。中国において、経済成長の鈍化、個人消費の停滞、不安定な政治・経済情勢、法律や政策の変更、テロ活動、伝染病の発生等の事項が発生した場合、または中国取引に伴う物流、品質管理、課税等に問題が発生した場合、当社の事業及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
該当事項はありません。
特記事項はありません。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4億49百万円増加し、187億20百万円となりました。増減の主な内容は、たな卸資産が4億13百万円、投資有価証券が7億32百万円増加し、関係会社預け金が3億円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ6億44百万円増加し、68億26百万円となりました。増加の主な内容は、支払手形及び買掛金・電子記録債務が3億83百万円、繰延税金負債が2億25百万円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1億94百万円減少し、118億93百万円となりました。増減の主な内容は、その他有価証券評価差額金が5億13百万円増加し、利益剰余金が7億16百万円減少したこと等によるものです。
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」の項目をご参照ください。