第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

(1)事業等のリスク

 当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(2)継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループの当第3四半期連結会計期間末において、有利子負債12,459百万円は手元流動性431百万円に比して高水準であることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

 このような状況のなか、管理部門を縮小するなどグループ管理体制の見直しによるコスト削減を図り、また、コア事業へ注力することにより事業の生産性が向上したことから、当第3四半期連結累計期間において営業利益253百万円(対前年同期比76.5%増)、経常利益182百万円(対前年同期比660.4%増)を計上しており収益面で改善されております。

 2023年8月のテーオーデパート本店の閉店等、不採算事業の撤退により今後のキャッシュ・フローが改善することを見込んでおります。

 また、2023年6月にはメインバンクから資金調達を行い、2024年5月期の資金調達に一定の目途がついている状況であります。

 このことから、資金繰りにおいて重要な懸念がないものと判断し、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間(2023年6月1日~2024年2月29日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する制限緩和により経済活動の正常化が進んだことなどにより景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方、原油価格の高騰や円安の進行による物価上昇、不安定な国際情勢による地政学リスクの長期化など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような環境の中、当社グループでは、2023年度を初年度とする3ヶ年の中期経営計画「TO PLAN 2026」を策定し、コア事業を中心とした既存事業を安定させることで、業績の回復および財務体質の改善を図り、企業価値の向上に繋げる取り組みを進めております。

 この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が18,609百万円(前年同期比3.0%減)、営業利益253百万円(前年同期比76.5%増)、経常利益182百万円(前年同期比660.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純損失48百万円(前年同期は74百万円の損失)となりました。

 

 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

(木材事業)

 世界的なウッドショックにより高騰した木材価格については調整局面が続いておりましたが、下落基調は一服しています。売上高については木材価格の下落に加え、住宅着工件数及び設備投資の減少により木材需要が減退しており前年同期を下回りました。利益面においても、売上高の減少に加え、保有在庫の調整を継続して行ったことにより売上総利益が縮小し、営業利益は前年同期を下回りました。

 この結果、売上高は3,053百万円(前年同期比18.7%減)、営業利益は38百万円(前年同期比72.9%減)となりました。

(流通事業)

 新型コロナウイルス感染症にかかる行動制限の緩和による人流の回復が見られたものの、物価上昇による消費者マインドの低下が継続しております。売上高についてはホームセンター事業において暖冬により除雪用品・防寒衣料等の販売が減少したことに加え、前連結会計年度に実施した携帯電話代理店業の事業譲渡及び2023年8月にテーオーデパート本店を閉店したことにより減少しました。営業利益は販売管理費が減少したことにより黒字転換しており、前年同期を上回りました。

 この結果、売上高は6,528百万円(前年同期比11.5%減)、営業利益は172百万円(前年同期は26百万円の損失)となりました。

 

(建設事業)

 民間建築において資材価格高騰から設備投資を様子見する動きが続いていますが、厳しい環境の中でも受注については堅調に推移しております。売上高については、仕掛中であった大型物件が完工となったことにより前年同期を上回りました。営業利益についても売上高の増加に伴い黒字転換しており、前年同期を上回りました。

 この結果、売上高は1,561百万円(前年同期比54.5%増)、営業利益は0百万円(前年同期は12百万円の損失)となりました。

(不動産賃貸事業)

 賃貸物件の稼働率は向上していますが、賃貸資産の売却により、売上高・利益面ともに前年同期を下回りました。

 この結果、売上高は223百万円(前年同期比5.9%減)、営業利益は52百万円(前年同期比57.9%減)となりました。

(自動車関連事業)

 中古車の販売価格については販売台数・販売価格ともに前年同期を下回ったものの、新車販売において販売単価が上昇し、メンテナンスなどのサービスも順調に推移した結果、売上高は前年同期を上回りました。利益面においても販売管理費は前年同期と比較し増加しましたが、売上総利益の増加で吸収し、営業利益は前年同期を上回りました。

 この結果、売上高は7,004百万円(前年同期比8.3%増)、営業利益は104百万円(前年同期比65.9%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、次のとおりであります。

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は前連結会計年度末に比べ2,386百万円減少し17,213百万円となりました。主な要因としましては、現金及び預金が711百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が697百万円、賃貸用資産が269百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。

 負債合計は前連結会計年度末に比べ2,354百万円減少し16,773百万円となりました。主な要因としましては、長期借入金が300百万円増加した一方、支払手形及び買掛金が1,097百万円、短期借入金が1,553百万円それぞれ減少したことなどによるものであります。

 純資産は前連結会計年度末に比べ32百万円減少し440百万円となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

(6)従業員数

 当第3四半期連結累計期間において、主にテーオーデパート本店閉店に伴い流通事業の人員が23名減少しております。

 なお、従業員数は就業人員数(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。

3【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。