第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは「回転寿司を通して社会に貢献し、日本全国から世界へと寿司文化の普及拡大をめざす」ことを経営理念に掲げております。

この理念に基づき、お客様からは高い評価とゆるぎない信頼を得るためにQ・S・C(クオリティ・サービス・クレンリネス)を徹底し、また株主様には堅実で安定した会社経営と業績の進展で期待に応えるよう努力してまいります。

(2)目標とする経営指標

当社グループは、利益を安定的に確保し、企業価値を高めるという観点から売上高営業利益率(5%以上)、自己資本利益率(15%以上)を経営指標としております。

(3)中長期的な会社の経営戦略

① 国内の店舗展開

国内における店舗展開につきましては、西日本におけるエリア拡大と首都圏、既存ドミナントのエリア拡充を図り、引き続きオールオーダー型の店舗である、「回転しない寿司」の出店に注力してまいります。また、スクラップ&ビルドにより、郊外型小商圏から大都市商圏への転換を進め、国内200店舗体制に向け堅実な成長を遂げてまいります。

② 海外の店舗展開

海外における店舗展開につきましては、現地の優良法人とのフランチャイズ方式により、新しい地域へも積極的に展開して行く方針であります。また、米国ハワイの直営子会社を通してハワイ市場の寡占化を図るとともに、フランチャイズ先との良好な関係を維持するための管理・サポート体制を強化し、海外250店舗体制に向け堅実な成長を遂げてまいります。

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当社を取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の影響が続き、外食需要は回復しつつあるものの、まだ本格的な回復には至っておらず、当面厳しい状況が続くと想定しております。こうした状況を踏まえ、当社では、2022年度を初年度とした中期経営計画(2022年度~2026年度)を策定し、基本方針に『お客様満足度日本一を目指す』ことを掲げ、外部環境の変化に対応しながら、以下の4つの重点戦略を実行し、持続的な成長を目指してまいります。

① 国内事業

販売データ活用による顧客分析の強化や各種マーケティングを活用した認知度向上への取組みを通じてブランド力強化を図り、客数・売上の向上に取り組んでまいります。また、各種システム連携による・需要予測精度向上や廃棄ロス削減への取り組み、新店投資費用や既存店における販管費の抜本的な見直しをおこない、適切なコストコントロールを推進し、売上高営業利益率の向上に取り組んでまいります。

2022年度より人財育成・教育に特化した新しい営業組織体制を稼働し、既存の店長や次世代店長職の教育・育成を進めることで、店舗運営力・接客力を強化しつつ、新規出店体制の強化を図ってまいります。

そのうえで、年間20店舗以上の出店を成功させるため、オープンに特化した新店推進部を新設し、より安定した新店の立ち上げ・運営を進めることで、お客様の評価を獲得してまいります。

② 海外事業

米国子会社への営業・技術指導を強化し、Q・S・Cレベル向上に取り組んでまいります。また、ガバナンス体制の強化を進めるほか、米国本土への展開を検討してまいります。

FC展開においては、既存エリアの新規出店の支援等にとどまらず、新規エリアの開拓を進め、安定したロイヤリティ確保に取り組んでまいります。

優れたグローバル人財の育成・確保やこれまで以上の営業・技術指導の支援のみならず、事業運営体制の強化を進め、海外事業全体の底上げを図ってまいります。

③ 新業態・新規事業

主力業態「魚べい」や海外事業以外の収益源の多様化に向けた取り組みを推進するため、専門部署である新業態開発課を部へ昇格させ、前期に立ち上げた天ぷら業態「咲く菜」の出店拡大を進めてまいります。また、既存の業態にとらわれない新たな店舗形態や初期投資の少ない新業態の開発、EC事業の拡大を図ってまいります。

 

④ 経営基盤の強化

営業部門をサポートする本社部門の機能強化や業務効率化に取り組み、国内200店舗体制に向けた運営体制の整備を推進してまいります。上場企業として求められるガバナンス体制の充実・ダイバーシティを目指す人財戦略・サステナビリティに関する取り組みを通じて、経営基盤の強化のみならず、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、当社の企業価値の向上を目指します。

なお、当社の新店舗の建設工事に関連して不適切な支出が行われたこと(以下「本事案」といいます。)が判明いたしました。

本事案については判明後、当社において調査を行いましたが、本事案の事実関係の更なる調査、本事案に類似する事象の存否などについて実態把握をする必要があることから、公正で適正な調査を行うため、外部の有識者で構成する特別調査委員会(以下「特別調査委員会」といいます。)を2022年5月27日付で設置し、当社は全面的に協力し、実態の解明に努めてまいりました。

また、2022年7月27日にそれまでのリスクベースアプローチに基づく重点的な調査の対象としていなかった店舗に関する異なる態様の不正について、当社取引先から特別調査委員会に対して新たな情報提供が行われました。これにより、新たな疑義となる事項が生じたことから、調査範囲を拡大して追加の調査を進めてまいりました。

その結果、当社の複数の店舗に係る建築工事において、当社の従業員が架空の工事発注や工事費用の付け替えなどを指示し、不適切な支出を行っていたことに加え、架空の仲介手数料・企画料の支払いを通じて当社取引先からバックリベートを受領していた事実が認められました。

2022年8月29日付で特別調査委員会から受領した「調査報告書」に基づき、特別調査委員会の調査で判明した連結財務諸表等への影響額を当連結会計年度において適正に処理することといたしました。

また、今回の事態に至ったことを重く受け止め、特別調査委員会による調査結果や提言に沿って具体的な再発防止策を策定し、徹底した再発防止に努めてまいります。

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)経済状況の変化について

当社グループは、国内及び海外においてレストラン関連事業を行っております。そのため、国内の景気動向や政府による各種政策等の影響を受けるのみならず、世界的な政治経済や海外における子会社及びフランチャイズ先が存在する国固有の政治・経済状況等の動向により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(2)競合の状況について

当社グループの属する外食産業におきましては、マーケットが飽和、成熟段階に入っており、お客様のニーズの変化、多様化に応えるため、企業間の差別化競争が一層激しくなっております。

当社グループといたしましては、常に顧客動向に敏感に反応しながら、商品開発、サービスの向上並びに、快適な店舗づくりに取り組んでまいりますが、今後の競争の状況によっては、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(3)食材等の市況について

当社グループの扱う食材のうち、魚介類、農産物は、天候等の影響による収穫量の変動に伴う市況の変動リスクを負っております。さらに海外産の冷凍水産物等は、現地の市況、為替の変動による国内市況変動のリスクがあります。

当社グループでは、親会社である㈱神明ホールディングスの子会社、㈱神戸まるかんを通じて、産地の分散、複数社購買等により、低価格かつ安定的な購入に努めておりますが、上記諸事情等により食材市況が大幅に変動した場合、仕入価格の上昇、食材の不足等により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(4)法的規制等について

当社グループは、「食品衛生法」の法的規制を受けており、店舗毎に所轄の保健所を通じての営業許可を取得しております。

当社グループの取扱商品は食材が主体でありますので、衛生管理には特に留意し、衛生管理室により、物流センター、各店舗の食材、従業員、設備備品の定期検査を実施しております。食材については、当社納入時及び店舗段階でのサンプル回収による細菌検査を実施しております。

検査の結果、細菌数の多い納入業者に対しては、注意勧告、取引停止等の措置で対応しております。店舗段階においては、食材の検体回収はもちろんのこと、手指、まな板、すし握り機等の設備、備品からの拭き取りによる細菌検査、その結果を受けての改善指導、再検査というかたちで実施しております。

さらに従業員の保菌検査については定期的に外部検査機関に委託して実施しております。

上記のように、当社グループは積極的に衛生管理に取り組んでおりますが、当社グループ固有の衛生問題のみならず、社会全般にわたる一般的な衛生問題等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(5)人財の確保及び育成について

当社グループは、「持続的な組織拡大に向け、次世代を担う人財の採用及び現場重視の教育を強化すると同時に、国内のみならず世界で活躍できる多様な人財を育成」することを重要課題の一つに掲げております。

労働力人口の減少を背景として採用環境は厳しさを増しており、最低賃金の上昇、社会保険等の負担増加、業種を越えた採用競争の激化などによる採用費の増加等、今後も人財を確保するための費用は増加傾向にあると予測されます。

また、社内教育体制の整備や即戦力としての中途採用、人財流出を予防するための魅力的な労働環境の創出、福利厚生の充実など、各種工夫を凝らした取り組みが求められております。

さらに、現在政府が推し進めている「働き方改革」も今後の労働環境へ影響を及ぼすものと予測されます。

上記より必要な人財の確保及び育成ができない場合には、出店計画の見直しや営業時間の短縮、臨時休業等を余儀なくされ、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(6)当社グループの出店方針について

当社グループは、レストラン関連事業を行っており、直営店舗数は2022年3月期末現在193店舗となっております。

出店立地としては、ロードサイドの外食や物販が集積した相乗効果を発揮する場所、集客力のあるショッピングセンター敷地内等を基本としておりますが、駅前やビルイン等市街地につきましても、今後の出店戦略の中で重要な立地と位置づけております。

出店方針としては、ドミナントエリアの構築、利益に対する投資割合、社内体制等を総合的に勘案することに加え、出店とあわせて、スクラップ&ビルド及び既存店の改装等各種の方策を総合的に検討しながら、進めていく方針であります。

当社グループは、上記出店方針を継続する計画でありますが、物件獲得競争の激化や、家賃相場の上昇等各種要因により、計画どおり、出店、退店が、適時に行えず、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(7)差入保証金について

当社グループでは、賃借による出店を基本としております。このため、店舗用建物の契約時に賃貸人に対し保証金を差し入れます。当該店舗に係る差入保証金の残高は、2022年3月期末現在45億1千万円(連結総資産に対し16.76%)であります。

当社グループの賃貸借契約においては、当該保証金は期間満了による契約解消時に一括返還されるか、一定期間経過後数年にわたって均等返還されるかが通例となっており、契約毎に返還条件は異なっておりますが、賃貸側の経済的破綻等予期せぬ事態が発生した場合には、その一部または全額が回収出来なくなる可能性もあります。また、契約に定められた期間満了日前に中途解約をした場合は、契約内容に従って契約違約金の支払が必要となります。

 

(8)海外フランチャイズ契約について

当社グループは、2022年3月期末時点で米国に直営店舗が13店舗あり、ハワイ市場での寡占化を図るとともに、米国本土への店舗展開を行っております。

アジア・中東にあっては、現地の優良法人とのフランチャイズ方式により、2022年3月期末時点で201店舗を展開しております。

当社グループは、これまで、フランチャイズ先と良好な関係を構築しており、今後もフランチャイズ展開を継続する計画であります。現在11カ国(地域含む)、10社とフランチャイズ契約を締結しておりますが、店舗展開について特定の地域に多く出店しており、今後、フランチャイズ先との交渉、競合会社との条件競争等により、良好な関係を維持できない場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(9)為替相場変動の影響について

当社グループは、海外に連結子会社を有しており、連結財務諸表の作成にあたっては、海外子会社の現地通貨による財務諸表を日本円に換算しております。また、海外子会社を含む海外フランチャイズ先より受取るロイヤリティ収入等の取引も同様に日本円に換算されるため、日本円と各通貨間の為替相場変動の影響を受けております。このため為替相場が大幅に変動した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(10)訴訟・係争等について

当社グループは、国内・海外において事業活動を行うにあたっては、各種関係法令を理解し、遵守することに最善の努力をしておりますが、様々な形で、訴訟・係争等の対象となることがあります。これらの訴訟・係争等の発生は予測困難であり、またそのような訴訟・係争等が発生した場合において、その解決には相当の時間を要することが多く、結果を予測することには不確実性が伴います。このような訴訟・係争等が発生し、予期せぬ結果となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(11)自然災害等について

当社グループは、国内・海外において、店舗展開しておりますが、予期せぬ火災、テロ、戦争、疫病、地震、異常気象等の人災や天災により、店舗の損壊、店舗への商品供給の停止及びその他店舗の営業継続に支障をきたす事態が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い当社グループは、感染拡大防止対策及び各国からの要請・規制に伴う時間短縮営業等を行ってまいりました。当該感染症の収束時期の長期化や新規感染者数の増加等により、店舗の営業継続に支障をきたす事態が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(12)減損会計の適用について

当社グループは、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え減損会計を適用しております。今後、店舗の収益性が低下した場合等には、店舗資産の減損損失が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(13)情報システムへの依存について

当社グループは、食材等の仕入及び配送に係る管理やタッチパネルによる注文、売上情報等の管理並びに従業員の勤怠管理等、業務全般にわたり情報システムに依存しております。

情報システムに障害等が発生した場合には、効率的な店舗運営とそれらを支える業務の遂行に支障をきたし、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(14)㈱神明ホールディングスグループとの関係について

当社グループは、当連結会計年度末現在、㈱神明ホールディングスより40.8%の出資を受けており、取締役5名が取締役等を兼務しているため、支配力基準による同社の子会社となっております。

当社グループは、食材等の調達の大半を㈱神明ホールディングスの子会社である㈱神戸まるかんを通して行っておりますが、それらは市場価格を勘案し、価格交渉の上決定しております。

当社グループは、通常の業務執行にあたっては当社独自の意思決定を行っておりますが、重要な事項については、㈱神明ホールディングスと協議もしくは報告を行っております。

また、㈱神明ホールディングスは当社取締役の選任及び剰余金の配当等の株主総会の決議等に対しても影響力を有しているため、その他の株主の意向と異なる決議等を行う可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。これに伴い、当連結会計年度における経営成績等に関する説明は、売上高及び各利益については、前連結会計年度と比較しての増減額及び前年同期比(%)を記載せず説明しております。

当該会計基準の適用により、当連結会計年度の売上高は4千5百万円、営業利益は6千万円増加し、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ3千1百万円増加しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により経済活動の制限が続いたことに加え、エネルギー価格や原材料価格の上昇の影響などもあり、持ち直しの動きが続きながらも厳しい状況が続きました。一方、海外経済は、国や地域によってばらつきを伴いながら、全体としては景気回復に向けた動きがみられました。

先行きにつきましては、現時点では新型コロナウイルス感染症の収束が見通せず、また足元では地政学リスクや物価上昇による影響が強まっていることなどから、国内経済・海外経済ともに不透明な状況が続いています。

このような状況の中、当社グループは、「回転寿司を超え、業界トップクオリティを誇る寿司レストランを目指す」「ニューノーマルの時代にマッチした企業ブランドの確立」を基本方針に、国内200店舗、海外250店舗体制構築へ向けて積極的に店舗展開を行い、競争力・収益力の向上に取り組んでまいりました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

イ 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ29億6千7百万円増加し、269億1千万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ17億6千1百万円増加し、176億7百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12億5百万円増加し、93億2百万円となりました。

ロ 経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高446億7百万円、営業利益2億6千5百万円、経常利益2億4千5百万円、親会社株主に帰属する当期純利益13億1百万円となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(国内事業)

国内事業につきましては、営業時間短縮や酒類提供制限による売上への影響や、原材料及びエネルギー価格の上昇によるコストの影響がありましたが、当期の重点施策として掲げた「期間限定商品の強化及びスピーディーなフェア切替」「増加するテイクアウト・デリバリー需要の獲得」「当社公式アプリ・電子マネーSushiCaの利便性向上」等を通じて、認知度及びブランドイメージの向上を図るとともに、お客様の来店動機付けを高める各種施策に注力し、顧客満足度を高めることに注力いたしました。

店舗展開につきましては、新業態を含めて19店舗を出店する一方で4店舗を退店したことにより、総店舗数は180店舗となりました。

この結果、国内事業の売上高は、過去最高となる386億6千6百万円となりましたが、セグメント損失は8億2千5百万円となりました。

(海外事業)

海外事業につきましては、コロナ禍においてもWeb会議システム等を活用しながら、現地とのコミュニケーション強化を図りつつ、営業施策のアドバイス等を行うことで子会社及び各フランチャイズパートナーと良好な関係の維持に努めてまいりました。全体的には、各種規制緩和により、売上高の回復傾向が見られるものの、一部地域では感染拡大による規制に沿った対応を余儀なくされ影響を受けている地域もあります。

海外の店舗展開につきましては、27店舗を出店する一方で5店舗を退店したことにより、総店舗数は214店舗となりました。

この結果、海外事業の売上高は、59億4千万円、セグメント利益は10億1千万円となりました。なお、売上高は子会社の売上、フランチャイズ先への食材等売却売上、フランチャイズ先からのロイヤリティ収入(売上高の一定率等)等であります。

 

② キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ17億3千3百万円増加し、当連結会計年度末には69億9千5百万円となりました。また、フリー・キャッシュフローは前連結会計年度△4億8千4百万円から当連結会計年度21億7千6百万円に改善が進み、投資活動によるキャッシュ・フロー△5億9百万円を賄える結果となりました。しかしながら営業活動によるキャッシュ・フローには時短協力金による助成金収入の受取額14億6千6百万円の影響が大きく、営業活動によるキャッシュ・フロー獲得を高める必要があります。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、40億2千6百万円(前年同期は15億9千9百万円)となりました。これは主に、助成金収入及び債務免除益等の特別利益による税金等調整前当期純利益の計上16億5千6百万円、減価償却費の計上19億4千6百万円によるがあったことに加え等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、18億5千万円(前年同期は20億8千3百万円)となりました。これは主に、店舗の新設等による固定資産の取得及び保証金の差入による支出21億8千5百万円があった一方で、約定による差入保証金の回収3億4千5百万円があったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、5億9百万円(前年同期は22億1千9百万円の獲得)となりました。これは主に、今後の出店に向けての長期借入れによる収入20億円があった一方で、長期借入の返済12億3千3百万円、リース債務の返済11億4千3百万円を行ったこと等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、最終消費者へ直接販売するレストラン関連事業を行っておりますので、生産及び受注の実績は記載しておりません。

販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

構成比(%)

国内事業

38,666,989

86.7

海外事業

5,940,857

13.3

合計

44,607,847

100.0

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。

イ 財政状態の分析

当社グループの当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ29億6千7百万円増加し、269億1千万円となりました。当連結会計年度においては、コロナ禍においても新規出店20店舗と積極的な出店を掲げ各銀行より20億円の資金調達を行いました。

当社グループの当連結会計年度末の資産、負債及び純資産の状況は、次のとおりであります。

(資産)

資産合計は、前連結会計年度末に比べ29億6千7百万円増加し、269億1千万円となりました。国内において当初出店計画20店舗の内、19店舗の出店に伴う建物及び構築物の増加7億1百万円、リース資産の増加5億8千9百万円、差入保証金の増加4億6千9百万円等によるものであります。

 

(負債)

負債合計は、前連結会計年度末に比べ17億6千1百万円増加し、176億7百万円となりました。国内において新規出店の為リース資産取得によるリース債務の増加5億7千5百万円、長期借入金については20億円の借入を行った一方で返済による減少12億3千3百万円、米国子会社におけるPPPローンの返済免除による減少5億8千8百万円があったこと等によるものであります。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12億5百万円増加し、93億2百万円となりました。当初予定の配当金の支払1億3千2百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上13億1百万円があったこと等によるものであります。

この結果、自己資本比率は0.8ポイント上昇し、34.6%となりました。

 

ロ 経営成績の分析

当連結会計年度の経営成績はコロナの影響を当初計画以上に受けており、売上高及び営業利益、経常利益は通期業績予想を下回る結果となりましたが、前連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失4億4千3百万円と比べて当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は13億1百万円となりました。

売上高及び各段階利益の状況は、次のとおりであります。

(売上高)

新型コロナの影響や時短要請の影響を受けつつも、前連結会計年度と比べ規制が緩和されたことや営業施策を実施したことにより回復傾向が強まった為、当連結会計年度の売上高は446億7百万円となりました。

(営業利益)

売上原価率は下半期より原材料価格の高騰により前連結会計年度と比べ1.6%上昇し42.5%となりました。また、販売費及び一般管理費の売上対構成比率は売上高の回復傾向が強まったこと等により前連結会計年度と比べ3.4%減少し56.9%となり当連結会計年度の営業利益は2億6千5百万円となりました。

(経常利益)

当社の新店舗の建設工事に関連して不適切な支出が行われたことが判明したため、不適切行為関連損失2千9百万円を計上しました。この結果、当連結会計年度の経常利益は2億4千5百万円となりました。なお、詳細につきましては「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題」の末尾をご参照ください。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

助成金収入及び債務免除益等の特別利益20億2千万円の計上があった一方で、減損損失等の特別損失6億9百万円があったことにより当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は13億1百万円となりました。

 

ハ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照ください。

ニ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

ホ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度のセグメントごとの財政状態及び経営成績は、次のとおりであります。

(国内事業)

国内事業につきましては、緊急事態宣言発令及び各自治体からの要請等を受けた該当地域の店舗にて、営業時間短縮等の対応を行いました。

売上高は、386億6千6百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ22億5千6百万円(10.1%)増加し、228億9千3百万円となりました。これらは、人件費の増加及びエネルギー価格や原材料価格の上昇があったこと等によるものであります。

セグメント損失は8億2千5百万円となりました。

 

セグメント資産は、前連結会計年度に比べ30億7千2百万円増加し、211億5千9百万円となりました。これは主に、売上高増加等による現金及び預金の増加15億6千7百万円、店舗数増加等による有形固定資産の増加8億9千9百万円があったこと等によるものであります。

(海外事業)

海外事業につきましては、各種規制緩和により、売上高の回復傾向が見られるものの、一部地域では感染拡大による規制に沿った対応を余儀なくされ影響を受けている地域もあります。

売上高は、59億4千万円となりました。これは主に、規制緩和による売上高が増加したこと等によるものであります。

販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ1億9千5百万円(8.2%)増加し、25億7千4百万円となりました。これは主に、米国子会社の売上高増加に伴うものであります。

セグメント利益は、10億1千万円となりました。

セグメント資産は、前連結会計年度に比べ6百万円減少し、24億4千3百万円となりました。これは主に、米国子会社において繰延税金資産の増加1億2千6百万円があった一方で、減損損失等による有形固定資産の減少3億1千7百万円があったこと等によるものであります。

なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。

当該変更により、従来の方法と比べて、当連結会計年度の国内事業の売上高、セグメント利益はそれぞれ5千3百万円増加し、海外事業の売上高は7百万円減少し、セグメント利益は7百万円増加しております。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

イ キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ17億3千3百万円増加し、当連結会計年度末には69億9千5百万円となりました。

詳細は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー」をご参照ください。

ロ 契約債務

2022年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(千円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

長期借入金(1年内返済予定含む)

4,996,529

1,035,351

2,251,588

1,511,190

198,400

リース債務(1年内返済予定含む)

6,158,213

1,063,080

1,570,627

991,080

2,533,424

 

ハ 財務政策

当社グループは、資金運用については短期的な預金等に限定し、調達については銀行借入による方針であります。借入金のうち短期借入金(当座借越)は、主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金(原則として5年以内)及びファイナンス・リース取引に係るリース債務は、主に設備投資に係る資金調達であります。借入金は原則として固定金利で調達しております。

また、営業債務や借入金等は、流動性リスクに晒されておりますが、当社グループでは、各社が月次に資金繰計画を作成するなどの方法により管理しております。

2022年3月31日現在、長期借入金(1年内返済予定を含む)の残高は49億9千6百万円、リース債務(1年内返済予定を含む)の残高は61億5千8百万円であります。

③ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成にあたりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら会計上の見積りを行っております。実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)フランチャイズ契約等

相手方の名称

国名・地域

契約の内容

契約期間

対価

FOOD MASTER RESTAURANTS & CATERING CO.

クウェート

クウェートにおける寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2015年5月15日から

2025年5月14日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

GENKI SUSHI HONG KONG LTD.

香港

香港における寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2013年6月1日から

2040年10月27日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

中国

中国南部地域における寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2018年6月12日から

2028年6月11日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

中国沿岸部地域における寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2021年11月30日から

2031年11月29日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

中国北部地域における寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2012年12月31日から

2022年12月30日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

中国西部地域における寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2012年12月31日から

2022年12月30日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

中国中央部地域における寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2012年12月31日から

2022年12月30日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

PT.AGUNG MANDIRI LESTARI

インドネシア

インドネシアにおける寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2012年12月31日から

2032年12月30日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

MOTHER SPICE FOOD CORP.

フィリピン

フィリピンにおける寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2014年8月6日から

2024年8月5日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

K CONCEPTS (CAMBODIA) CO.,LTD.

カンボジア

カンボジアにおける寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2015年8月18日から

2025年8月17日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

EDEN HOTELS & RESORTS

CO.,LTD.

ミャンマー

ミャンマーにおける寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2017年8月1日から

2027年7月31日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

JAPANESE DINING CONCEPTS

(ASIA) LTD.

シンガポール

シンガポールにおける寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2017年8月31日から

2027年8月30日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

GENKI SUSHI (MALAYSIA) SDN. BHD.

マレーシア

マレーシアにおける寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2019年6月25日から

2029年6月24日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

GENKI SUSHI (THAILAND)

CO.,LTD.

タイ

タイにおける寿司レストラン展開のための商標使用の許諾、経営指導及びノウハウの提供

2019年4月5日から

2029年4月4日まで

ロイヤリティとして総売上高の一定率

(2)コミットメントライン契約

当社は、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行5行とシンジケートローン方式によるコミットメントライン契約を締結しております。なお、2020年6月17日から2021年6月17日までの当該契約期間を2022年6月17日まで延長しております。

5【研究開発活動】

該当事項はありません。