当事業年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調にあるものの、EU諸国の政局や米国の政策動向等、世界経済の先行き不透明感が払拭されず、不安定さを抱えたままの状況となりました。小売業界におきましては、消費者の節約志向が強まり、個人消費は低調に推移しております。
このような状況のもと、当社は当事業年度を事業拡大期間と位置付けており、急速に変化する市場環境に適合すべく、成長のための体制づくりとマネジメント力の強化を積極的にすすめてまいりました。
また新ブランド「Super Recycle Shop WATTMANN」(スーパーリサイクルショップ ワットマン)のもと、商品と売場の強化、買取強化、ネット事業の拡大、店舗の生産性向上、人材マネジメントの確立、及び新規出店等による企業成長を目指しております。
具体的な営業政策面では、取扱ジャンルの拡大、店頭での積極的な買取に加えてネット買取を開始し、良品在庫の増大に努めてまいりました。また、適宜の売価変更と売場への継続的な商品供給を行い商品鮮度を維持するとともに、お客様目線の売場づくりを進め、お客様の購買意欲を高め、売上高の増加と売上総利益額の向上に努めてまいりました。更に生産性向上施策による効率化、低コスト化により、営業利益額・率の向上を目指しました。
店舗政策面では、平成28年12月にワットマンテック・ワットマンスタイルサクラス戸塚店を開店、平成29年3月にワットマンテック・ワットマンスタイル横須賀佐原店を改装しワットマンテック・ワットマンスタイル・ブックオフ横須賀佐原店を開店しました。その結果、19事業所44店舗となりました。
当事業年度の売上高は、前年と比べ1億78百万円(5.7%)増収の33億16百万円となりました。これは既存店は前事業年度をほぼ維持し14百万円(0.5%)減収、開閉店も新店の寄与により1億92百万円の増収(53.3%)となった事によるものです。
商品カテゴリー別の売上高では、新店とネット販売の増収により電化製品等が前年と比べ68百万円(11.1%)増収の6億82百万円、服飾等が1億26百万円(10.8%)増収の12億96百万円、その他が30百万円(9.0%)増収の3億65百万円となりました。一方、パッケージメディア(本・CD/DVD・ゲーム)は店頭販売が減収となったため、45百万円(4.5%)減収の9億72百万円となりました。
売上総利益は、既存店は売上総利益率の低下により、前年と比べ65百万円(3.4%)減益の18億59百万円となりました。開閉店は新店の寄与により売上高が増加したため、前年と比べ1億11百万円(45.6%)増益の3億56百万円となりました。その結果、全店で45百万円(2.1%)増益の22億16百万円となりました。一方、売上総利益率は66.8%と前事業年度と比べ2.3ポイント減少いたしました。
商品カテゴリー別の売上総利益は、電化製品等が前年と比べ31百万円(7.7%)増益の4億36百万円、服飾等が24百万円(2.9%)増益の8億71百万円、パッケージメディアが26百万円(4.0%)減益の6億31百万円、その他が16百万円(6.3%)減益の2億76百万円となりました。
販売費及び一般管理費においては、新店舗開店に伴い消耗品費及び、人件費、地代家賃、減価償却費等が増加いたしました。一方、従来からの取組である生産性向上施策により、既存店の人件費、用水光熱費、消耗品費が抑制されました。この結果、既存店で前事業年度と比べ67百万円(3.7%)減少の17億40百万円、開閉店で1億22百万円(34.9%)増加の4億74百万円、全社合計で55百万円(2.6%)増加の22億14百万円となりました。
この様に既存店は前年と比べ1百万円(1.2%)増益の営業利益1億19百万円を達成しました。一方開閉店は1事業所の新店開店と1事業所の改装により11百万円減益の営業損失1億17百万円となり、全社では9百万円減益の営業利益1百万円となりました。経常利益は前年と比べ12百万円減益の9百万円となりました。
当期最終損益は、減損損失77百万円等の計上があったため、前年と比べ73百万円減益の当期純損失84百万円となりました。
なお、平成27年3月以前より同一業態で営業中の事業所を既存店、その他事業所を開閉店としております。また、当社のセグメントの区分は単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
当事業年度における現金及び現金同等物は9億5百万円と前事業年度末と比べ3億89百万円(75.6%)の増加となりました。各キャッシュフローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前事業年度と比較して27百万円(514.3%)増加の32百万円となりました。これは主に、減価償却費が27百万円増加、減損損失67百万円増加、未払消費税の増減額が53百万円増加したものの、税引前当期純利益が87百万円減少、棚卸資産の増減額が44百万円増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による支出は、前事業年度と比較して1億11百万円(56.5%)減少の85百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が1億7百万円減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、3億76百万円(562.6%)増加の4億42百万円となりました。これは主に、長短借入金の実行(純額)による収入が3億74百万円増加したことなどによるものであります。
当事業年度の商品仕入実績を示すと、次のとおりであります。
|
事業 |
品目 |
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
||
|
リユース事業 |
電化製品等 |
278,584 |
13.4% |
|
服飾等 |
491,785 |
31.6% |
|
|
パッケージメディア |
342,958 |
1.8% |
|
|
その他 |
99,852 |
23.9% |
|
|
合計 |
1,213,180 |
17.0% |
|
(注) 1 金額は仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 パッケージメディアは本、CD/DVD、ゲーム全般から構成されております。
当事業年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。
|
事業 |
品目 |
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
||
|
リユース事業 |
電化製品等 |
682,004 |
11.1% |
|
服飾等 |
1,296,555 |
10.8% |
|
|
パッケージメディア |
972,295 |
△4.5% |
|
|
その他 |
365,218 |
9.0% |
|
|
合計 |
3,316,075 |
5.7% |
|
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 パッケージメディアは本、CD/DVD、ゲーム全般から構成されております。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社は平成25年6月1日より新ブランド「Super Recycle Shop WATTMANN」(スーパーリサイクルショップ ワットマン)を立ち上げました。当社は規模拡大と利益体質の維持を重要課題と考えており、そのために以下の課題に取り組んでまいります。
① 買い取りと商品化力を強化するとともに売価変更を適宜に行い、お客様に魅力ある新鮮な商品と豊富な品揃えを提供してまいります。
② リユース事業のレベルアップと利益率向上のため、マニュアルの充実による従業員の人材育成(マネジメント力の強化)を集中的に実施してまいります。
③ 現状のオペレーションを徹底的に見直し、作業分担の明確化を図り人的生産性向上によるローコスト経営を目指してまいります。
④ 企業成長の源泉となる事業所の新設を進めるとともに、新設事業所の経営効率を高め、投資回収を強力に進めてまいります。
⑤ 営業政策面の課題解決をスピーディかつ徹底的に実行してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①古物営業法の法的規制に係るもの
当社の事業の中心となるリユース事業は、古物営業法の規制の対象となっており、店舗の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可の取得が必要となっております。古物営業法または古物営業法に関する他の法令に抵触するような事由が発生し、営業の停止及び許可の取消しが行われた場合には、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。
②中古品の仕入に係るもの
当社の取り扱う商品は中古品であり、新品と異なり一般顧客からの買取り仕入がほとんどであります。今後の景気動向や競合先の出店動向などにより、商品の仕入状況に不足を生じた場合、顧客への販売の機会損失が生じる恐れがあり、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
③盗品の買取に係るもの
古物営業法では、買い取った商品のうち盗品と判明した場合には、1年以内であればこれを被害者に対して無償で回復することとされています。当社では古物営業法遵守の観点に立ち、被害者に対する無償回復が適法に行える体制を整えております。今後も、古物営業法に則り古物台帳の管理を徹底してまいります。この盗品買い取りにより被害者へ無償回復する対応となった場合には買い取り額に相当する額の損失が発生する可能性があります。
④出店に係るもの
当社は企業成長の源泉となる新規出店を積極的に進めておりますが、下記に例示する要因により当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社のリユース事業のブックオフ業態は、ブックオフコーポレーション株式会社とのフランチャイズ契約によるものであり、出店についてはフランチャイザーの承諾が必要となっております。フランチャイザーの承諾が得られず出店計画に変更が生じた場合、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は小売業であるため、店舗面積1,000㎡を超える物件に関しては「大規模小売店舗立地法」の規制を受けることとなります。大型店の出店については出店調整等の影響を受ける可能性があるため、当該規制によって出店計画に変更が生じた場合には、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
新規出店は候補物件の広さ、立地、交通、賃料等の条件を総合的に判断する必要がありますがこれらの条件を満たす物件検索には不確実な要素があります。これにより出店計画に変更が生じた場合には、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
新店の開店には商品、人員等の経営資源が短期集中的に必要となります。これらの経営資源は主に既存店から供給しますが、これにより業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
新店の開店直後の業績は不確実な要素があり様々な要因により当初の計画を下回ることがあります。これにより業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑤固定資産の減損会計適用に係るもの
当社は資産のグルーピングを事業所単位で行っております。このうち営業活動から生ずる損益が継続してマイナスになると見込まれた場合、減損会計の適用を受け損失を計上する可能性があります。
⑥差入敷金及び保証金等に係るもの
当社における出店は賃借による方法を基本としており、店舗用物件の契約時に賃貸人に対し敷金及び保証金等を差し入れております。貸借対照表における敷金及び保証金等に相当する残高は、平成29年3月期末において5億32百万円(総資産に対して17.3%)であります。当該敷金及び保証金等は期間満了等による契約解消時に契約に従い返還されることになっておりますが、賃貸人の経済的破錠等によりその一部または全額が回収できなくなる可能性があります。また、契約満了前に中途解約した場合には契約内容に従って契約違約金の支払が必要となる場合があります。
⑦個人情報の管理に係るもの
当社は個人情報保護法に定められた個人情報を取扱っております。当社は個人情報の漏洩防止に努めておりますが、万一、個人情報が漏洩した場合は社会的信用の失墜、訴訟の提起による損害賠償等により業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
⑧パートタイム従業員の費用増加に係るもの
当社は多数のパートタイム従業員を雇用しております。今後、厚生労働省より短時間労働者に対する厚生年金の適用基準拡大が法改正により行われた場合、人件費の増加が予想され、損益に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社は、ブックオフ業態を運営するにあたりブックオフコーポレーション株式会社(以下甲という)とフランチャイズ契約を締結しております。
|
契約の名称 |
BOOK OFFフランチャイズ加盟契約 |
|
契約の本旨 |
甲は当社に対して標章と、甲が開発し所有するフランチャイズシステムを用い、フランチャイズチェーン店の営業を行うことを許諾し、かつ契約期間中、継続的に経営指導、営業指導、技術援助を行うことを約し、当社はこれについて甲に一定の対価を支払う。 |
|
加盟料 |
出店ごとに一定額 |
|
開店指導料 |
出店ごとに一定額 |
|
ロイヤリティ |
総売上高の一定率 |
|
使用を許諾する標章 |
甲は当社に対して、所有している商標・サービスマーク等を、加盟契約に従って使用することを許諾する。 |
|
契約期間 |
契約日より満5年間(以降2年毎の自動更新) |
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、16億52百万円となり、前事業年度末に比べ5億15百万円増加いたしております。
これは、現金及び預金が3億89百万円増加、売掛金が9百万円増加、商品が1億13百万円増加したことなどが主な要因であります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、14億33百万円となり、前事業年度末に比べ1億21百万円減少いたしております。
これは、有形固定資産が1億6百万円、投資有価証券が35百万円減少し、敷金保証金が17百万円増加したことなどが主な要因であります。
この結果、総資産は30億86百万円となり、前事業年度末に比べ3億94百万円の増加となりました。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、3億76百万円となり、前事業年度末に比べ39百万円増加いたしております。
これは、買掛金が5百万円、1年内返済予定長期借入金が61百万円、未払法人税等が8百万円、未払消費税等が9百万円増加し、短期借入金が50百万円減少したことなどが主な要因であります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、6億89百万円となり、前事業年度末に比べ4億55百万円増加いたしております。
これは、長期借入金が4億51百万円増加したことなどが主な要因であります。
この結果、負債合計は10億65百万円となり、前事業年度末に比べ4億94百万円の増加となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、20億20百万円となり、前事業年度末に比べ1億円減少いたしております。
これは、当期純損失が84百万円計上されたこと、配当金の支払いが21百万円あったこと等によりその他利益剰余金が1億6百万円減少したことが主な要因であります。
これらの結果、自己資本比率が65.5%(前事業年度末比13.3ポイント減)となりました。
(売上高)
当事業年度の売上高は、前年と比べ1億78百万円(5.7%)増収の33億16百万円となりました。これは既存店は前年事業年度をほぼ維持し14百万円(0.5%)減収、開閉店も新店の寄与により1億92百万円の増収(53.3%)となった事によるものです。引続きマニュアルの充実によるマネジメント力の強化を進め、買取強化及び商品化力強化により良質の店頭在庫の増加、売場クオリティの向上を図ります。
(売上総利益)
当事業年度の売上総利益は、22億16百万円(前年同期比2.1%増)となりました。これは売上総利益率が2.3ポイント低下したものの、売上が増加したことによるものです。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、22億14百万円(前年同期比2.6%増)となりました。これは新店舗開店に伴う、人件費、地代家賃、減価償却費等の増加が主な要因であります。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は、1百万円(前年同期比88.8%減)となりました。前述のとおり売上総利益は前事業年度と比べて増加しましたが、販売費及び一般管理費は更に増加したことによるものであります。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、9百万円(前年同期比57.0%減)となりました。営業外収益は17百万円、営業外費用は8百万円であります。
(当期純損失)
減損損失77百万円の計上等により税引前当期純損失は73百万円(前事業年度は税引前当期純利益13百万円)となり、法人税、住民税及び事業税は10百万円、法人税等調整額は0百万円となりました。その結果、当事業年度における当期純損失は84百万円(前事業年度は当期純損失11百万円)となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前事業年度末に比べ3億89百万円増加し、9億5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、32百万円の資金の増加となりました。その主な内訳は、非現金支出項目である減価償却費が1億24百万円、減損損失77百万円等があった一方で税引前当期純損失の計上73百万円と、棚卸資産の増加により1億13百万円の資金減少があったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、85百万円の資金の減少となりました。その主な内訳は、投資有価証券の売却による収入37百万円、敷金及び保証金の回収による収入が17百万円の一方、有形固定資産の取得による支出が88百万円、無形固定資産の取得による支出が19百万円、敷金及び保証金の差入による支出が37百万円あったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、4億42百万円の資金の増加となりました。その主な内訳は、短期借入金の返済による支出が純額で50百万円、長期借入金の実行による収入が純額で5億13百万円、配当金の支払いによる支出が20百万円あったことなどによるものであります。