第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

当社グループは、中期的な企業価値向上に向け、2018年3月期より「基盤構築フェーズ」として既存事業の基盤強化を図っております。

基盤強化に際しては、中期的に利益を増大するための「攻め」と、中期的かつ継続的に利益を確保するための「守り」両面の強化をへて、リユース業の競争優位の源泉である買取力(仕入力)を強化する体制、多様な商品を効率的に買取、商品化、販売、輸出のサイクルを高速回転させる体制を確立させました。この「トコトン買取」体制が当社の強みであり、買取のお客様の流入を促し。離脱を防ぐ仕組みとなっております。

2021年3月期においては「攻め」と「守り」の戦略を継続・発展させ「コア事業」「スピンオフ事業」「海外事業」が有機的に結びついたオーガニック成長戦略による企業価値の向上を進めてまいりました。
「コア事業」においては、大型店の出店・既存店の増床による大型化、強みである「トコトン買取」をさらに強化し事業成長を図ります。

「スピンオフ事業」においては、既存事業の取扱商材を切り出し業態として独立させることで専門性の向上を図ります。また既存売場とスピンオフ事業業態の複合店化により「コア事業」への成長寄与を進めてまいります。

「海外事業」においては、海外リユースによる利益構造改善とともに、単なる海外進出に留まらず、国内既存店でリユースが難しい商材を海外にて再リユースする事により、国内における「トコトン買取」のさらなる強化し「コア事業」への成長寄与を図ります。また、「海外事業」においても「スピンオフ事業」の展開を行い、「スピンオフ事業」の成長寄与を進めることも検討しております。

これらの施策を強力に推進することにより、更なる飛躍を図り、企業価値の向上へ繋げてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

リスクは業績にプラスの影響を及ぼす可能性がある「アップサイドリスク」と業績にマイナスの影響を及ぼす可能性がある「ダウンサイドリスク」から分類をしております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) アップサイドリスク(業績にプラスの影響を及ぼすリスク)

① M&Aによる成長
■リスクの内容

当社グループは、既存事業の運営基盤の強化や新事業への進出及び国内外地域への効率的な進出に向け、中長期的にM&A等を検討していく方針です。M&A等の実行に際しては、簿外債務等の財務的なリスク、キーパーソンのリテンション低下等の人材リスク、労務問題等の人事リスク等が想定されます。さらに、これらのM&A取引の結果として、のれんを含む各種無形固定資産が計上された場合、事業環境の変化等の事由によりこれらの資産の経済価値が低下し、減損処理や想定外の償却に至った場合、当社グループの財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

一方で、効果的なシナジー創出を通じて中期的な企業価値が向上する機会も大いに存在すると考えております。そのようなシナジーが想定通りに創出できた場合、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスクにつきましては、投資案件毎に、投資規模、シナジーの程度、将来投資収益などさまざまな見積を行いますが、概ね投資額を割引前EBITDA5年で回収する見込みがあるかを重要な判断基準としております。

■リスクの最大化に向けた対策

短期的にはシナジーの定義づけを厳格化し、副次的シナジーの積み上げによる想定効果の算出は行わず、主たるシナジーが明確に創出できる案件のみを対象とします。

体制面においては、社外取締役としてM&Aのスペシャリストを配置し、アップサイドリスク面のガバナンスを発揮します。また、案件発生時はIMO(Integration Management Office)として親会社の経営陣が直接案件に関与し、ハード面(組織・人事諸制度)及びソフト面(企業文化)のPMI(Post Merger Integration)において強力なリーダーシップを発揮することで、主たるシナジー創出の確度を高めることを想定しております。またPMI強化のため、M&A意思決定時点より統合計画を策定し、M&A後は計画進捗報告プロセスを明確化し、機動的な統合計画運用を進めます。

② 海外事業の成長
■リスクの内容

当社グループは、2019年5月にタイ王国にて現地子会社を設立し、同年7月より同国にてリユース事業を運営しております。海外リユース事業の運営に際しては、相手国の政治・社会・経済等の環境変化に起因した様々なダウンサイドリスクが発生する恐れがありますが、一方でリユース性向は高いものの市場は成熟しておらず、当社グループがビジネスモデルを確立し、事業を拡大する機会がある国や地域も存在すると考えております。そのような機会を効果的にとらえ海外事業が順調に成長した場合、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスクにつきましては、タイ王国においては倉庫型店舗及びバイセル型店舗の1店舗当たり年間売上高を60百万円から72百万円と仮定しております。また出店初期コストにつきましては1店舗あたり1百万円(商品代を含まない)、出店初期投資を1店舗あたり4.5百万円と仮定しております。これらの回収のためにオープン後半年以内の単月黒字化を目標としております。

なお、海外子会社における新型コロナウイルス感染症の影響は、収束時期が2022年12月期となると仮定しております。

■リスクの最大化に向けた対策

海外事業の成長に際しては、意思決定の質とスピードを確保することが肝要であると考えております。当社グループは、親会社経営陣が機動的に現地に赴き、案件に直接関与することで、非効率な多段階決裁や社内の関係者調整を排し、海外事業における意思決定の質とスピードの最大化を図っております。特に当社でコントロール可能なコスト・投資額につきましては親会社マネジメントが直接意思決定に関与しております。

③ ネット型リユースの成長
■リスクの内容

当社グループは、インターネットを通じて、高級オーディオ類やロードバイク等のリユース品の買取・販売を行う、ネット型リユース事業を営んでおります。

ネット型リユース事業につきましては、既存事業(総合リユース事業)の取扱商材のうち、ネットと親和性の高い大商圏・高額商材を業態として独立させることで、専門性を向上させ、買取・販売の強化を図り、成長させることを企図しております。

令和2年3月期においては、ネット型リユース事業において買取金額前年比124%、売上金額前年比156%と顕著な成長を示しており、今後も安定的な成長に向け尽力する次第です。そのような成長傾向を踏襲し、ネット型リユース事業の成長が順調に進捗した場合、当社グループの業績や財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、商材のネット型リユースへの適合性につき評価を行っております。

適合性の判断基準として、当該商材のEC市場規模、商品回転率、市場競争の程度(競合数/競合の総合的ブランド力)を用いております。

■リスクの最大化に向けた対策

中期的な拡大成長に向け、短期的には基盤構築を図っております。

ECサイトへの出品点数増加のため、出品作業計画の策定と実施を行い作業効率化を行っております。

 

(2) ダウンサイドリスク(業績にマイナスの影響を及ぼすリスク)

①重要人材のリテンション低下
■リスクの内容

当社グループは、2018年3月期の期中より基盤構築フェーズと位置づけ、「オーガニック成長戦略」を通じて、強い経営基盤の構築を図っております。経営基盤の構築に際しては、戦略の遂行に必要なポジションとその要件を明確化したうえで、ポジション要件と現有人材のスキルギャップを明らかにし、人材マネジメント(採用/育成/評価/配置)にてギャップを埋めております。ポジションによっては社内外でスキルマッチする人材が限られている場合もあり、そのような難度の高いポジションにて高いパフォーマンスを発揮できる人材(重要人材)のリテンションが低下した場合、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、部署別の離職率の集計結果や退職者に対する"Exit interview"から従業員の当社グループに対するエンゲージメント状況を見極め、評価しております。

■リスク最小化に向けた対策

当社グループは、重要人材のリテンションに関して、当該人材のエンゲージメントの維持・向上が非常に重要であると考えております。重要人材のエンゲージメント向上に向け、“PAY for VALUE"の原則から高い付加価値を提供する人材に高い報酬を支払う一方で、非金銭的ドライバーにも着目し、顧客への提供価値や自社の競争優位性、会社の存在意義、自社におけるキャリア形成等を社長が説明する場を定期的に設けております。

② 優秀人材の採用難化
■リスクの内容

当社グループは、2018年3月期の期中より基盤構築フェーズと位置づけ、「オーガニック成長戦略」を通じて、強い経営基盤の構築を図っております。経営基盤の構築に際しては、戦略の遂行に必要なポジションとその要件を明確化したうえで、ポジション要件と現有人材のスキルギャップを明らかにし、人材マネジメント(採用/育成/評価/配置)にてギャップを埋めております。特に採用は、自社にマッチする人材がいないポジションを充足するための手段として重要視しております。雇用環境等により採用が難化した場合、戦略の遂行が滞り、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、各採用チャネル(エージェント経由、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用等)における母集団の形成状況や採用プロセスの進捗状況、内定辞退率等を集計し、当社グループの採用力を評価しております。

■リスク最小化に向けた対策

当社グループは、優秀人材の採用に向けて、企業文化及び求めるポジションとのマッチングを最重要視しております。マッチングを効果的かつ効率的に見極めるために会社の現状や将来計画等を客観的な根拠とともに示した「evidence book」を活用し、優秀である可能性が高い人材に対しては、採用当初段階から社長を含めた経営陣がマッチングプロセスに積極的に関与することで、プロセスからの離脱を防ぐ等の採用戦略を進めております。

また、当社グループは、報酬・処遇において“PAY for VALUE"を原則としており、ポジションの難易度・重要性・需給状況から、年齢に関係なく高い報酬を支払うポジションも存在します。

③ 競合との競争激化
■リスクの内容

当社グループの取り扱う商品はリユース品であり、新品と異なり一般顧客からの買取が仕入の9割以上を占めております。そのため、当社グループの店舗商圏内に競合企業の出店があった場合やネット型リユースの競合企業が買取価格アップ等の大々的なキャンペーンを実施した場合、またスマートフォンによるフリマアプリの活用が当社グループの店舗商圏における顧客に顕著に浸透した場合など、商品の仕入に不足を生じる可能性があります。そのような事態が発生した場合、顧客への販売の機会損失が生じるおそれがあり、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、毎月個人別、店舗別の買取件数・買取金額を集計し評価しております。また、四半期に一度覆面調査による買取接客の良否を店舗ごとに数値化し、ネット型リユース、フリマアプリを含む競合他社との相対的な競争力を見積もっております。

■リスク最小化に向けた対策

当社グループは、一般顧客からの買取仕入において「トコトン買取」を掲げて、多種多様な商材の買取を行っております。この「トコトン買取」は二つの観点から行っております。一つは買取商品の種類に可能な限り制約を設けない、「商品の幅」に関するトコトン買取、もう一つは、ノーブランド服であっても、一部壊れた家電であっても可能な限り1点1点値段をつけて買取を行う、「商品の深さ」に関するトコトン買取です。

「トコトン買取」を実現するために、店舗において仕入れた商材を効率的に商品化するためのオペレーションを構築しております。また、国内でのリユースが難しい商材に関してはニーズのある海外で再リユースすることにより国内店舗の「トコトン買取」の強化に繋げております。

「トコトン買取」により、当社グループは競合他社にて買取ることが難しい商材等の仕入を行うことを可能とし、競合他社との競争リスクの最小化及び仕入機会の最大化を図っております。

④ 海外事業のカントリーリスク
■リスクの内容

当社グループは、2019年5月にタイ王国にて現地子会社を設立し、同年7月より同国にてリユース事業を運営しております。海外事業の運営に際しては、為替の動向による円換算での仕入価格の上昇又は販売価格の低下、現地調達の什器等費用や人件費等の高騰、また各国における政治・経済状況の変化、法律・税制の改正、貿易摩擦の発生、大規模な自然災害の発生、戦争・紛争・テロの勃発といったカントリーリスクが想定されます。そのような事態が発生した場合、当社グループの業績または財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスクにつきましては、アップサイドリスク ①海外事業の成長、に記載の通り店舗の売上高、初期コスト、出店初期投資を仮定し、それらの回収のためにオープン後半年以内の単月黒字化が可能であればリスクテイク可能と判断しております。

■リスク最小化に向けた対策

当社グループは、海外事業の成長に向け、一定のカントリーリスクに関してはリスクテイクしていくことを基本方針としておりますが、一方で想定の範囲を超える不測の事態が生じた場合の損害を最小化するために、契約に一定の柔軟性を持たせる、新規出店時のイニシャルコストの低減を図る等、"Small Start, Quick Win”を念頭に置き、海外事業展開を進めております。

⑤ 国内新規出店コストの高騰

■リスクの内容

新店の開店には商品、人員等の経営資源が短期集中的に必要となります。これらの経営資源は主に既存店から供給しますが、これにより業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、新規出店が重なった場合または比較的大規模な出店があった場合、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

そのほか、当社グループは小売業であるため、店舗面積1,000㎡を超える物件に関しては「大規模小売店舗立地法」の規制を受けることとなります。大型店の出店については出店調整等の影響を受ける可能性があるため、当該規制によって出店計画に変更が生じた場合には、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

新規出店は候補物件の広さ、立地、交通、賃料等の条件を総合的に判断する必要がありますが、これらの条件を満たす物件検索には不確実な要素があります。これにより出店計画に変更が生じた場合には、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、商圏人口、出店候補地の交通量、店舗面積、家賃単価、競合他社の出店状況等に基づき評価しております。

出店初期コスト、出店初期投資につきましては案件毎の見積を行いますが、これらの回収のためオープン後1年以内の単月黒字化を前提としております。

■リスク最小化に向けた対策

国内新規出店コストの低減に向け、新規出店時のイニシャルコストの低減及び応援人員等のオペレーションの効率化に努めております。

⑥ ハザードリスク

■リスクの内容

当社グループは、2021年3月期末時点で、国内全58店舗のうち、56店舗を神奈川県にドミナント展開しています。ドミナント展開により、管理コスト・物流コストの低減等のコスト低減効果や新規出店時の認知度向上効果等のメリットを享受しておりますが、一方で冷夏・猛暑・暖冬などの天候要因、地震や台風等の大規模な自然災害の発生、重篤な感染症の大流行等、各種ハザードが発生した場合、リスクが十分に分散できず、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、最大2ヶ月間営業活動に支障が出ることを前提に評価しております。

■リスク最小化に向けた対策

大規模自然災害の発生時や重篤な感染症の大流行時は、社長をトップとする対策本部を直ちに設置し、ハザードに対するスピーディな対応体制を構築しております。また災害発生による損害が発生した場合に備え、同業他社水準を上回る月商の約2ヶ月分の現預金を保有しております。

⑦ 古物営業法の法的規制

■リスクの内容

当社の事業の中心となるリユース事業は、古物営業法の規制の対象となっており、店舗の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可の取得が必要となっております。古物営業法または古物営業法に関する他の法令に抵触するような事由が発生し、営業の停止及び許可の取消しが行われた場合には、当社の事業活動に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、古物営業法遵守を前提に公安委員会、都道府県警が公表している古物営業に関する各種ガイドライン等を参照し、当社の古物営業法適合性を評価しております。

■リスク最小化に向けた対策

現状において、古物営業法または古物営業法に関する他の法令に抵触するような事由は発生しておりません。引き続き、古物台帳の管理徹底や盗品被害者に対する無償回復を適法に行うことができる体制の整備等、古物営業法及び古物営業法に関する他の法令の遵守に最大限努めてまいります。

⑧ 情報システムの障害

■リスクの内容

当社グループは、店舗業務・本社業務の多くにおいて、効率的なオペレーションを実現するために、情報システム・通信ネットワークを活用しております。そのため、予想範囲を超える大規模な停電・災害・ソフトウェアや機器の欠陥・コンピュータウイルスへの感染・不正アクセス等により、情報システムの停止・情報の消失・漏洩・改ざん等の事態が発生した場合には営業活動に支障をきたし、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、システムの事業継続に対する影響度、現行システムの障害発生間隔、対策の費用対効果などに基づき評価しております。

■リスク最小化に向けた対策

当社グループは、店舗業務・本社業務の安定的な運用に向け、外部のシステム事業者と連携し、システム強化や内外からの不正アクセス・攻撃に対する対策を講じております。また、システム障害が長期間に渡った場合、顧客接点業務に支障が出ないよう、買取伝票等の紙帳票を用いたレガシーオペレーションでバックアップを行います。万が一大規模な情報システム障害や通信ネットワーク障害等が発生した場合は、社長をトップとする対策本部を直ちに設置し、情報システム障害・ネットワーク障害に対する迅速な回復体制を構築いたします。

⑨ 個人情報の漏洩

■リスクの内容

当社グループは個人情報保護法に定められた個人情報を取扱っております。万が一、個人情報が漏洩した場合は社会的信用の失墜、訴訟の提起による損害賠償等により、業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、当社で取扱っている個人情報の量、日本における情報漏えい発生事例での対応状況などに基づき評価しております。

■リスク最小化に向けた対策

当社グループは、個人情報保護法等の法令及び社内規程に基づき顧客情報の取扱いに細心の注意を払っております。特に個人情報へのアクセス制限や社員の情報管理リテラシー向上等、個人情報漏洩防止の対策を講じております。

⑩ 人件費の増加

■リスクの内容

当社グループは、多数のパートタイム従業員を雇用しております。今後、社会保険、労働条件などに係る諸制度、法改正等により、人件費の増加が予想され、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、労働法制強化を前提に労働分配率の一定水準(約40%)での維持可能性に基づいて評価しております。

■リスク最小化に向けた対策

当社グループは、一定の人件費増加は人材確保に向けリスクテイクしていく方針です。一方で当社グループにおける人材活用の原則である“PAY for VALUE"に則り、付加価値増加を伴わない人件費増加とならないよう、多種多様な工夫を図っております。

⑪ 固定資産の減損会計適用

■リスクの内容

当社グループは資産のグルーピングを事業所単位で行っております。このうち営業活動を通じて発生する損益が継続してマイナスになると見込まれた場合、減損会計の適用により損失を計上する可能性があります。そのような事態が発生した場合、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、出店時に、商圏人口、出店候補地の交通量、店舗面積、家賃単価、競合他社の出店状況等に基づき評価し、出店後は、リユース市場の動向等に基づき見積もった各事業所の将来売上予想、売上総利益率及び売上成長率を見積って評価しております。

出店初期コスト、出店初期投資につきましては案件毎の見積を行いますが、これらの回収のためオープン後1年以内の単月黒字化を目標としております。

■リスク最小化に向けた対策

国内新規出店コストの低減に向け、新規出店時のイニシャルコストの低減及び応援人員等のオペレーションの効率化に努めております。

⑫ 差入敷金及び保証金等の未回収

■リスクの内容

当社グループにおける出店は賃借による方法を基本としており、店舗用物件の契約時に賃貸人に対し敷金及び保証金等を差し入れております。貸借対照表における敷金及び保証金等に相当する残高は、2021年3月期末において506百万円(総資産に対して14.2%)です。当該敷金及び保証金等は期間満了等による契約解消時に契約に従い返還されることになっておりますが、賃貸人の経済的破綻等によりその一部または全額が回収できなくなる可能性があります。また、契約満了前に中途解約した場合には契約内容に従って契約違約金の支払が必要となる場合があります。そのような事態が発生した場合、当社グループの業績または財務状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。

■リスクの見積りに用いた仮定

当該リスク判断につきましては、保証金の金額に応じて、調査会社による調査、賃借物件の登記簿謄本閲覧を行い賃貸者の信用力を評価しております。

また賃貸者の信用力に応じた差入保証金の割引計算を行い額面との差額を金融資産の時価情報として開示するとともに、潜在的なリスク指標としております。

■リスク最小化に向けた対策

当社グループは、店舗用物件の契約時に、賃貸人の経済的状況を可能な限り調査・分析することで、差入敷金及び保証金等の未回収リスクの最小化を図っております。また、中途解約が発生した場合に契約違約金の支払が最小化されるよう、契約内容に一定の柔軟性を持たせております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

(1) 経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により実体経済に多大な影響が発生し、厳しい状況に転じました。

このような新型コロナウイルス感染症流行下において、当社グループは「地域の感染拡大防止」と「従業員の安全確保」という社会的責任を果たすため、国内の全店舗を4月初旬から4月末まで全店休業し、一部テナント店舗は5月末まで休業いたしました。また、タイ王国の倉庫型店舗は3月末から4月末まで、テナント店舗は4月から5月中旬まで休業いたしました。営業再開後も時短営業、ソーシャルディスタンスの確保、レジ前のビニールシートの設置、店舗への消毒液やマスクなどの配備等を実施し、新型コロナウイルスの感染拡大防止に努めております。

5月の営業再開後は、前連結会計年度に引き続き、成長のための体制づくりとマネジメント力の強化を積極的にすすめるとともに、収益の改善に努めてまいりました。

具体的には、コア事業の成長・スピンオフ事業の成長・海外事業の成長を通じたオーガニックな成長を図っております。

営業政策面では、「新しい日常」に対応すべく、ネット通販の強化、スポーツ・アウトドアのジャンル強化等を進めました。店舗政策面では、2020年8月に、タイ王国4号店Wattmann Sukhumvit 39店をオープンし、2020年12月に海老名事業所を二宮事業所と統合しワットマンホビー・ワットマンSC海老名店を増床オープンいたしました。また、第4四半期以降、2021年1月にタイ王国5号店Wattmann Samkhok店、2月にゲームステーション(GS)上大岡店・本厚木店を事業譲受いたしました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前年と比べ47百万円(1.3%)減収の36億34百万円となりました。これはタイ王国の4店舗と海老名店・本厚木・上大岡を中心とした開閉店が前年同期と比べ1億31百万円(29.3%)増収の5億80百万円であったものの、4月全店休業により、既存店が前年と比べ1億78百万円(5.5%)減収の30億54百万円となったことによります。

商品カテゴリー別の売上高では、電化製品等が前年と比べ22百万円(3.0%)減収の7億42百万円、服飾等が2億17百万円(15.5%)減収の11億90百万円、パッケージメディア(本・CD/DVD・ゲーム)が22百万円(2.4%)減収の9億36百万円、その他は各種専門業態(ワットマンホビー・ワットマンSC(スポ・キャン)・GS)のスタート等により2億16百万円(39.4%)増収の7億64百万円となりました。

売上総利益は、売上減収のため前年と比べ67百万円(2.7%)減益の23億75百万円、売上総利益率65.4%となりました。既存店は91百万円(4.2%)減益の20億82百万円でしたが、開閉店は各種専門業態のスタート等により24百万円(8.9%)増益の2億93百万円となりました。

商品カテゴリー別の売上総利益については、電化製品等が前年と比べ4百万円(0.9%)減益の5億1百万円、服飾等が1億75百万円(19.4%)減益の7億32百万円、パッケージメディア(本・CD/DVD・ゲーム)が2百万円(0.4%)増益の6億8百万円、その他は1億10百万円(26.2%)増益の5億33百万円となりました。

販売費及び一般管理費においては、一部店舗における営業時間短縮に伴う臨時傭人費や用水光熱費の減少、及び休業期間中の人件費、家賃、減価償却費等の固定費39百万円の特別損失への計上等により、前年と比べ26百万円(1.2%)減少し21億6百万円となりました。既存店では前述の事由により1億6百万円(5.8%)減少の17億30百万円、開閉店ではタイ王国子会社の店舗増加、海老名事業所増床、GS事業譲受、二宮事業所閉鎖等により80百万円(27.3%)増加の3億75百万円となりました。

上記の結果、営業利益は、前年と比べ40百万円(13.2%)減益の2億69百万円となりました。既存店は15百万円(4.6%)増益の営業利益3億51百万円、新店は56百万円減益の営業損失82百万円となりました。経常損益は前年同期と比べて36百万円(11.6%)減益の2億75百万円となりました。

経常利益以下については、臨時休業による損失39百万円を計上した結果、税金等調整前当期純利益が前年と比べ66百万円(21.8%)減益の2億36百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は48百万円(19.0%)減益の2億7百万円となりました。

なお、2019年3月以前より同一業態で営業中の事業所を既存店、その他事業所を開閉店としております。

また、当社のセグメントの区分は単一の事業セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

経営者の視点による認識及び分析・検討内容

2021年3月期は、売上高36億34百万円、売上総利益額23億75百万円、営業利益額2億69百万円と減収減益となりました。

上記の通り4月全面休業により、4月単月で営業利益前年比62百万円の大幅減収減益からのスタートとなりました。この状況に対応するため、ネット通販強化、不振の服飾からホビー・スポーツへのジャンル移行を迅速に進めました。また、新型コロナウイルス感染症流行の対応を行いつつ、「コア事業強化」「スピンオフ戦略」「海外戦略」の3つの戦略を有機的に連携させたオーガニック成長戦略を進めました。

その結果、5月営業再開降の国内既存店売上は概ね前期水準を回復し、また販管費の適正化が順調に進捗した結果、海老名事業所増床、ゲームステーション事業譲受、海外新店舗開設による子会社損失等のオーガニック成長戦略推進費用、および二宮事業所閉鎖費用等の臨時的な費用の影響がありつつも、5月以降の単体営業利益率は10.0%、前年比110%を達成し、営業利益は68百万円増益となりました。

このように当社グループは従来進めてきた基盤構築フェーズにより利益構造改革を達成しつつあり、コロナ後の経営環境においても当社グループのビジネスモデルは有効であると判断しております。

2022年3月期につきましては、新型コロナウイルス感染症流行による不透明な状況は続いておりますが、他業種店舗小売業に与える影響を成長機会と捉え。引続き国内外のコア事業の拡大を行います。

またスピンオフ戦略の新業態店舗及び海外新店舗のバリューアップにより、コロナ前を上回る業績を目指し、連結業績予想は売上高42億11百万円、営業利益3億53百万円、経常利益3億58百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3億円としております。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

①商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を示すと、次のとおりであります。

 

事業

品目

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

リユース事業

電化製品等

224,960

88.7

服飾等

409,746

87.4

パッケージメディア

306,471

86.4

その他

344,975

233.5

合計

1,286,154

105.1

 

(注) 1 金額は仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 パッケージメディアは本、CD/DVD、ゲーム全般から構成されております。

 

②販売実績

当連結会計年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。

 

事業

品目

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

リユース事業

電化製品等

742,817

97.0

服飾等

1,190,982

84.5

パッケージメディア

936,197

97.6

その他

764,840

139.4

合計

3,634,837

98.7

 

(注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 パッケージメディアは本、CD/DVD、ゲーム全般から構成されております。

 

 

(2)財政状態

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、23億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億9百万円増加いたしております。

これは、現金及び預金が1億37百万円、売掛金が39百万円、商品が26百万円それぞれ増加したことなどが主な要因であります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、12億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ27百万円増加しております。これは、長期貸付金が8百万円、長期前払費用が15百万円、敷金及び保証金が6百万円、繰延税金資産が23百万円それぞれ増加し、有形固定資産が22百万円、無形固定資産が8百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。

この結果、総資産は35億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億36百万円の増加となりました。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、4億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ42百万円増加いたしております。

これは、買掛金が28百万円、短期借入金が34百万円、1年内返済予定の長期借入金が18百万円、未払費用が16百万円それぞれ増加し、未払法人税等が27百万円、未払消費税等が22百万円それぞれ減少したことなどが主な要因であります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、3億90百万円となり、前連結会計年度末に比べ34百万円増加いたしております。   

これは、長期借入金が34百万円増加したことなどが主な要因であります。

この結果、負債合計は8億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円の増加となりました。

(純資産)   

当連結会計年度末における純資産の残高は、27億12百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億59百万円増加しております。

これは、親会社株主に帰属する当期純利益が2億7百万円計上されたこと、配当金が65百万円あったこと等により利益剰余金が1億41百万円増加したことが主な要因であります。

これらの結果、自己資本比率が75.2%となりました。

経営者の視点による認識及び分析・検討内容

連結会計年度末時点の総資産35億76百万円のうち流動資産が23億18百万円です。流動資産の中では商品が5億94百万円、現金及び預金が15億1百万円を占めております。

現金及び預金の保有高につきましては、有利子負債相当額約4億44百万円を除き、ネットキャッシュで約10億円保有しております。その保有目的としましては、成長機会を逸失しないための「攻めのキャッシュ」として約3億円、運転資金及びドミナント展開に伴うハザードリスクに備える「守りのキャッシュ」として約6億60百万円、配当原資約65百万円と考えております。

固定資産12億57百万円のうち、有形固定資産は6億22百万円、敷金及び保証金が4億89百万円を占めております。これらは事業用の資産であり営業活動により投資回収を進めます。

負債合計は8億64百万円、純資産合計は27億12百万円となっております。自己資本比率は75.2%と安定的ですが、純資産の絶対額はまだ小規模であり今後の積極成長フェーズにおいて一定の財務リスクは存在していると判断しております。よって現時点においては、ROE spread及びROIC spreadを毀損しない範囲において、財務の健全性は維持する方針です。

 

(3)キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1億37百万円増加し15億1百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1億78百万円収入減の2億13百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が2億36百万円、減価償却費が66百万円、減損損失が6百万円、たな卸資産の減少21百万円、仕入債務の増加28百万円がそれぞれ計上された一方、法人税等の支払額が75百万円、売上債権の増加39百万円、未払消費税等の減少22百万円がそれぞれ計上されたこと等によります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ84百万円支出増の、1億15百万円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が40百万円、敷金及び保証金の支出(純額)が8百万円、営業譲受による支出48百万円が計上されたことなどによります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1億89百万円収入増の39百万円の収入となりました。これは主に、長短借入金の借入(純額)が87百万円、配当金の支払が65百万円計上されたことなどによります。

 経営者の視点による認識及び分析・検討内容

コロナウイルス感染症流行による4月度を中心とした全面休業等による税金等調整前当期純利益の66百万円減益、前連結会計年度増益による法人税等の支出30百万円増・未払消費税等の純減54百万円、ネット通販拡大による売上債権の純増37百万円等により、営業活動によるキャッシュ・フローは1億78百万円減少し、2億13百万円の収入となりました。一方、財務活動によるキャッシュ・フローはコロナウイルス感染症流行に対応するため借入実行により、借入金の弁済が純額2億11百万円減少し、39百万円の収入となりました。一方、投資キャッシュ・フローは、スピンオフ新業態の出店、海外子会社での出店により、有形固定資産の支出が6百万円、敷金及び保証金の差入による支出が31百万円の増加と事業譲受による支出49百万円等により、84百万円増加の1億15百万円の支出となりました。

上記のように当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、営業キャッシュ・フロー収入の減少と、投資活動によるキャッシュ・フロー支出の増加を、財務活動によるキャッシュ・フロー支出の減額によりカバーする結果となりました。

前述の通りコロナ後の当社グループのビジネスモデルは有効と判断しております。資本の財源及び資金の流動性についても、現時点ではコロナによる影響は一時的、限定的と考えております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

 

当社は、ブックオフ業態を運営するにあたりブックオフコーポレーション株式会社(以下甲という)とフランチャイズ契約を締結しております。

契約の名称

BOOK OFFフランチャイズ加盟契約

契約の本旨

甲は当社に対して標章と、甲が開発し所有するフランチャイズシステムを用い、フランチャイズチェーン店の営業を行うことを許諾し、かつ契約期間中、継続的に経営指導、営業指導、技術援助を行うことを約し、当社はこれについて甲に一定の対価を支払う。

加盟料

出店ごとに一定額

開店指導料

出店ごとに一定額

ロイヤリティ

総売上高の一定率

使用を許諾する標章

甲は当社に対して、所有している商標・サービスマーク等を、加盟契約に従って使用することを許諾する。

契約期間

契約日より満5年間(以降2年毎の自動更新)

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。