文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2019年3月1日から2019年11月30日)におけるわが国経済は、米中二国間の貿易摩擦が常態化し経済安全保障を巡る問題へ波及するなど、世界経済の減速懸念が高まるなか、消費増税後の個人消費を含めた景気の動向に対する見方が定まらず、先行き不透明な状況が続いてまいりました。
当社グループの主力事業である食品小売業界におきましても、人件費や物流費の上昇に加えて、消費者の価格志向の強まりに応えるための販促の強化や、政府の「キャッシュレス・ポイント還元事業」に端を発した激しいポイント競争に対応するため、これまで以上に経費が増加する傾向にあり、経営環境は更に厳しさをましていく見込みです。
このような状況の中、当社は「Try, One Trillion(1兆円企業を目指し) 地方同盟の資源叡智を結集し デジタル革命をこえ 人心時代を築く」を年頭方針として掲げ、地域シェアの拡大と企業価値の向上に努めてまいりました。
2019年9月1日には、東北地区におけるアークスグループの店舗網の更なる強化・拡大を図るべく、宮城県仙南地方を中心にスーパーマーケット9店舗を展開している株式会社伊藤チェーンと株式交換による経営統合を実施いたしました。
また、当社及び株式会社バローホールディングス、株式会社リテールパートナーズの3社間で結成した「新日本スーパーマーケット同盟」(以下「本同盟」といいます。)につきましては、2019年1月にスタートした提携推進委員会の傘下にある4つの分科会(商品分科会・運営分科会・間接部門分科会・次世代領域開発分科会)において、それぞれの提携効果を創出すべく取り組みを進めてまいりました。なかでも商品分科会においては本同盟の限定商品などにより本同盟に対するお客様からの認知度を高め、商品調達力を従来以上に強化する体制の深堀りを推し進めてまいりました。運営分科会におきましても、2019年11月に株式会社バローホールディングスのスポーツクラブ事業である「スポーツクラブアクトスWill_G」2店舗を、当社子会社である㈱ラルズが運営する既存店舗の施設内に新規オープンいたしました。今後もそれぞれの経営資源や経営ノウハウを有効活用し、地域に密着した独立系食品流通企業の結集軸として本同盟の提携メリットを創出し、地域のお客様のご期待に一層お応えしてまいります。
「システム統合基盤構築プロジェクト」につきましては、2019年10月1日店着納品分より全面的に新システムの運用を開始いたしました。本プロジェクトにつきましては2014年6月の発足以来、グループの全体最適と事業子会社各社の部分最適を両立させることをグループ最大の経営課題として「トランスフォーメーション計画」と銘打ち、全社一丸となって取り組んでまいりました。本システムの稼働により更なるグループシナジーの発揮に向けて第一歩を踏み出しましたので、今後は経営情報分析やグループの間接業務の標準化・集約化を推進し、新システムを更なる飛躍の起爆剤として活用してまいります。なお2019年10月1日に実施された消費増税及び軽減税率制度導入に関わるシステム変更につきましては、滞りなく対応を完了いたしました。
アークスRARAカードにつきましてはプリペイドカード入会キャンペーンなどを従来に増して強化した結果、当第3四半期連結会計期間末の総会員数は前年同期末より約10万人増加して300万人を突破いたしました。
店舗展開におきましては、2019年3月に「ビッグハウスししおり店」(運営会社㈱ベルジョイス)、同年11月に「スーパーアークス日吉店」(運営会社㈱道南ラルズ)及び「ユニバース花巻桜木店」(運営会社㈱ユニバース)の3店舗を新規出店した他、同年4月に「ビッグハウス釧路店」を「スーパーアークス鳥取大通店」(運営会社㈱福原)として建替新築オープンいたしました。加えて、㈱ラルズ5店舗、㈱ユニバース2店舗、㈱ベルジョイス4店舗、㈱道北アークス2店舗、㈱東光ストア2店舗の計15店舗の改装を実施いたしました。一方で「ベルプラス桜木店」(運営会社㈱ベルジョイス)を2019年10月に閉鎖した結果、当第3四半期連結会計期間末における当社グループの総店舗数は、㈱伊藤チェーンの9店舗も加えて345店舗となりました。
また社会での働き方が多様化するなか、働きがいの向上と当社グループの持続的な成長を目的として2019年8月に発足した「ダイバーシティ推進プロジェクト」につきましては、全ての事業会社と連携して多様な人材が意欲的に仕事に取り組める環境の整備を目指し本格的な活動を開始いたしました。
このような状況の中で当第3四半期連結累計期間の業績は、当第3四半期より連結子会社となりました㈱伊藤チェーンの業績貢献などにより、売上高3,818億15百万円(対前年同期比0.2%増)となりましたが、ポイント競争への対抗などによる販促の強化やシステム稼働に伴う販管費の増加もあり、営業利益75億70百万円(対前年同期比26.7%減)、経常利益88億19百万円(対前年同期比23.5%減),親会社株主に帰属する四半期純利益56億17百万円(対前年同期比20.5%減)となりました。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、87億11百万円増加し、2,354億10百万円となりました。この主な要因は、売掛金が13億95百万円、たな卸資産が19億57百万円、未収入金が11億85百万円、建物及び構築物が25億60百万円、並びにソフトウエアが108億85百万円増加した一方で、ソフトウエア仮勘定が96億98百万円、及び投資有価証券が14億24百万円減少したことなどによるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して、99億95百万円増加し、891億64百万円となりました。この主な要因は、買掛金が27億55百万円、未払金が23億36百万円、及び長期借入金が42億91百万円増加したことなどによるものです。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、12億84百万円減少し、1,462億45百万円となりました。この主な要因は、自己株式が27億49百万円増加したこと、及びその他有価証券評価差額金が12億86百万円減少した一方で、利益剰余金が27億16百万円増加したことなどによるものです。
この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末より2.9ポイント低下し62.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較し2億54百万円減少し427億78百万円(対前年同期末比63百万円の減少)となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、92億33百万円(対前年同期比57億57百万円の収入減少)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益88億円、減価償却費49億28百万円、売上債権の増加額12億76百万円、たな卸資産の増加額16億98百万円、仕入債務の増加額21億1百万円、及び法人税等の支払額46億25百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、67億44百万円(対前年同期比20億44百万円の支出減少)となりました。これは主に、新規出店や店舗改装に伴う有形固定資産の取得による支出58億8百万円、及びシステム関連投資に伴う無形固定資産の取得による支出16億48百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、32億73百万円(対前年同期比8億29百万円の支出増加)となりました。これは主に、長期借入れによる収入68億65百万円、長期借入金の返済による支出44億41百万円、自己株式の取得による支出36億48百万円、及び配当金の支払額28億71百万円などによるものです。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に揚げる事項)は次のとおりであります。
① 基本方針の内容
上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社株式に対する大規模な買付等及びこれに類似する行為があった場合においても、これを一概に否定するものではなく、大規模な買付行為や買付提案に応じるべきか否かの判断は、最終的には株主の皆様の意思により判断されるべきであると考えております。
しかしながら、このような当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、その目的等から判断して企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を強要するおそれのあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものなど、不適切なものも少なくありません。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値のさまざまな源泉、ならびに当社を支えるステークホルダーとの信頼関係等を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模な買付等、又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
そのため、当社取締役会は、万一、当社の支配権の移転を伴う大規模な買付等を意図する者が現れた場合は、当該買付者に買付の条件ならびに買収した場合の経営方針、事業計画等に関する十分な情報を提供させ、当社取締役会や必要な場合には株主がその内容を検討し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するための十分な時間を確保することが、最終判断者である株主の皆様に対する当社取締役会の責務であると考えております。
② 不適切な支配の防止のための取組み
当社は、2008年3月17日開催の取締役会において「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を決議し、2017年5月23日開催の第56期定時株主総会において、継続することが承認されております。(以下「本プラン」といいます。)
その概要は以下のとおりです。
a. 当社株式の大規模買付行為等
本プランにおける当社株式の大規模買付行為とは、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる買付行為をいい、かかる買付行為を行う者を大規模買付者といいます。
b. 大規模買付ルールの概要
大規模買付ルールとは、事前に大規模買付者が取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始するというものです。
c. 大規模買付行為がなされた場合の対応
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見を表明したり、代替案を提示することにより、株主の皆様を説得するに留め、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置はとりません。
ただし、大規模買付ルールを遵守しない場合や、遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が会社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと取締役会が判断した場合には、対抗措置をとることがあります。
また、対抗措置をとる場合、その判断について株主総会を開催し、株主の皆様のご意思を確認させていただく場合がございます。
d. 本プランの有効期間等
本プランの有効期限は、2020年5月31日までに開催予定の当社第59期定時株主総会終結の時までとなっております。
③ 本プランの合理性について
本プランは、①買収防衛策に関する指針の要件を充足していること、②株主意思を反映するものであること、③独立性の高い社外者の判断を重視するものであること、④デッドハンド型及びスローハンド型買収防衛策ではないこと等、会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
なお、当社では取締役解任決議要件につきまして、特別決議を要件とするような決議要件の加重をしておりません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。