第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループ(以下、「アークスグループ」という場合もあります。)は、小売業界における淘汰・再編の動きが加速するなか、クリティカル・マス(企業が存続していくために最低限必要な事業規模)を確保し、経営資源の特大化(膨張=極大化ではなく、成長=特大化を目指す)を図ることが、企業価値の更なる向上と、地域のお客様のライフラインを守る道であるとの共通認識のもと、2002年11月1日にスタートいたしました。

当社グループは、どの様な領域で社会的使命を果たすべきなのかを明確にする基本的な考え方として、「地域のライフラインとして価値ある商品・サービスを低価格で提供し、豊かな暮らしに貢献」していくことを、グループ各社が共有する基本理念として掲げております。

また、「私たちは何のために存在するのか」という根本的な考え方を表明するコーポレートステートメントとして「豊かな大地に輝く懸け橋(Bridge on the Rich Land for Your Life)」を定めております。これは、各地域にドミナントエリアを築き、多くのお客様へ新鮮で、安心・安全な食品を提供することにより、生産地とお客様を結ぶ懸け橋になりたいという思いと、同じ志を持って事業展開を進めていく地域企業同士が、海外流通資本も含めた大手流通企業に対抗していくための受け皿会社として、企業と企業を結ぶ懸け橋になりたいという思いが込められています。

グループ名「ARCS」は、Always(常に)、Rising(上昇する)、Community(地域社会に)、Service(奉仕する)の頭文字で構成され、「1つひとつの企業が強い“弧”となり、大きな円=ARCSを創りあげ、地域社会に貢献していく」ことをうたったもので、経営の基本理念とコーポレートステートメントを体現したものであります。

アークスグループは、徹底した顧客志向に基づくお客様への奉仕の精神を持ち続け、将来の大同団結に向けた母体企業としての役割も認識しながら、更なる事業の発展を目指してまいります。

 

(2) 中長期的な経営戦略

当社は、グループのシンクタンク的な役割を担う持株会社として、「中核企業としての業務執行責任の明確化と意思決定のスピードアップ」、「遂行課題を絞り込んだ企業横断的な委員会、プロジェクトの活用」、「グループ統一の情報システムによる効率化と効果的なコスト運用」、「既存組織の見直しと再編成」そして「グループ統一の人材開発育成と統一人事制度」を主要テーマに、グループ全体の業務改革に取り組んでおります。

具体的には、執行役員制度に基づき、権限と責任の明確化を図ると共に、各々の事業領域における意思決定の権限を各子会社に適切な範囲で委譲し、グループ全体の経営資源の使用に関する決定などの戦略的な経営機能を当社へ集約しております。

当社グループは、旧来型の垂直的な企業統合からイメージされる富士山のように高い大きな企業グループを目指すのではなく、同じような規模の山々が横に連なることで、企業とお客様の距離を短く保ち続ける「八ヶ岳連峰経営」を目指しております。2019年10月に稼働した当社グループの新基幹システムは地域毎に独自性が強い食品スーパーマーケットの特殊性と、業務の統一化を両立させた業界標準たりうるシステムプラットフォームであり、「八ヶ岳連峰経営」の更なる深化に資するものであります。新基幹システムの活用によりグループシナジーを拡大し、地域に密着した流通企業グループとして継続的に成長し続けてまいります。また新基幹システム活用と並行して商流改革や物流改革、顧客管理の手法の強化、並びに後方業務の集約における定量的な効果創出に向けて業務改革・組織改革に継続して取り組み、グループシナジーの追求及びそれぞれの地域におけるシェア拡大に努めてまいります。加えて、新パートナーのグループ入りも含め、一層の業容拡大を図ってまいります。

組織・管理面におきましては、アークス事務集中センターを中心に、グループ各社の後方業務の集約を進めており、シェアードサービスセンターの機能強化に向けて、子会社の経理、人事業務の一層の効率化を図ってまいります。またダイバーシティ推進プロジェクトの活動を通じて、多種多様な人材が能力を最大限発揮できる機会を提供し、多様化するお客様のニーズへの対応や、人手不足・採用難などの環境の変化にも対応してまいります。

株式会社バローホールディングス、株式会社リテールパートナーズの3社間で結成した「新日本スーパーマーケット同盟」につきましては、それぞれの展開エリアを越え、全国的な結集軸として業界再編の中心核になることを目指しております。厳しさを増す経営環境下ではあるものの、今後も将来に亘って生き残りを図ることで地域の食品流通インフラを確保し、その食文化・食生活を守っていくことが使命であると捉え、食品スーパーマーケットとして共通の課題への適切な対処や、ビジネスモデルの革新に向けて取り組んでまいります。

 

(3) 優先的に対処すべき課題

当社グループを取り巻く経営環境につきましては、コロナ禍の影響が続く中、新型コロナワクチン接種の効果が期待されるものの、個人消費のみならず社会経済活動の回復の遅れが危惧されます。食品小売業界におきましても、先行き不透明感が強まる中、消費者の生活様式の変化や業態を超えた価格競争の激化など時代の大きな転換点を迎えており、業界再編の動きも一段と進むことが予想されます。

このような状況下、当社グループは「我ら生命防衛隊 技術デジタル 精神はリアル 災禍を転じて幸福と為す!」を年頭方針として掲げ、更なる地域シェアの拡大と企業価値の向上に努めてまいります。

グループのDX推進の一環として、従来から進めてきた店舗業務の効率化を推進すると共に、RARAカード会員の購買情報と連携したマーケティング戦略を強化・推進してまいります。また2019年9月にアークスグループ入りした㈱伊藤チェーンは、約7ヵ月の統合作業を経て2021年3月よりアークス基幹システムが稼働するに至っております。

新日本スーパーマーケット同盟につきましては、3社間の好事例の共有や、これまで実施してきたスケールメリットを活かした協業に加え、SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)への本格的な取り組みを通して、地域社会の持続的な発展を目指してまいります。加えてコロナ禍を契機としたキャッシュレス決済増加への対応や、POSレジの新しい在り方などの協働も進めてまいります。

アークスRARAカードにつきましては、お客様の幅広い決済ニーズにお応えすることを目的として、現金・プリペイド払い一体型のカードを新たに発行することを予定しております。また、自社アプリの機能拡充とデジタル販促などを通じてお客様の利便性向上を目指し、様々な金融・決済ビジネスにも取り組んでまいります。

当社は2020年11月17日に栃木県下を中心にスーパーマーケット31店舗を展開する㈱オータニとの経営統合に向けた基本合意書を締結した後、2021年3月29日に最終契約である株式譲渡契約書を締結し、2021年4月14日に全株式を取得し、正式にアークスグループ入りいたしました。同社との経営統合により、当社の店舗展開地域は北海道から東北さらには北関東へと広がり、東日本エリアにおける地域のライフライン企業として、より一層の営業基盤の強化に努めてまいります。加えて「アークス・オータニ統合委員会」を設置し、同社における内部統制の強化や社内管理体制の整備を進める他、情報システムの統合等を通じたグループシナジーの創出を推進してまいります。

 

(4) 目標とする経営指標

当社グループは、主要経営指標のなかでも特に、総資産経常利益率(ROA)と総資産回転率を重視しており、ROA10%以上、総資産回転率3回転以上を中長期的な目標にしております。毎期継続した利益成長と資本の効率的な運用を図ることで、自己資本当期純利益率(ROE)の向上に努めてまいります。

 

 

 

2【事業等のリスク】

  有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 法的規制などについて

  スーパーマーケット店舗の出店・増床に際しては、「まちづくり3法」(都市計画法、大規模小売店舗立地法、中心市街地活性化法)の規制を受けております。特に、大規模小売店舗立地法では一つの建物における店舗面積の合計が1,000㎡を超える新規出店並びに既存店舗の増床について、当該店舗周辺の地域の生活環境を保持するため、交通渋滞、交通安全、騒音、環境などの問題に適正な対処がなされているか否かの観点から、国及び地方自治体による出店の規制が行われます。従って、店舗の新設・増床などを申請する前の環境調査や、出店が周辺地域の生活環境に与える影響の予想などに時間を要する場合もあるため、当社グループの出店政策にも影響を与える可能性があります。

 また、商品販売時の表示などにおいて食品表示や景品表示法などの規制を受けております。当社グループでは法令遵守の重要性についての教育、啓蒙を継続して行っておりますが、監督官庁からの違法性の指摘による営業活動への影響や損害賠償の発生などがあった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 賃借した土地などの継続的使用について

  当社グループは、新規出店の際に土地及び建物を取得する場合と賃借する場合があります。賃借する場合は、対象物件の権利関係などの確認を行っておりますが、土地などの所有者である法人・個人が破綻などの状態に陥り、土地などの継続的使用が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3) 個人情報の管理について

当社グループは、特定個人情報を含む個人情報を保有しております。ガイドラインなどの策定・遵守や従業員教育などを通じ個人情報の厳正な管理に留意しておりますが、個人情報の流出により問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(4) 同業他社との競争激化及び消費動向による影響について

小売業界では国内外の有力企業を交えた競争が激化しております。当社グループでは、エリアドミナント戦略により特定の地域に集中した店舗展開を行うことで経営効率を高めておりますが、当社グループの経営成績は同業他社との競争激化や消費動向による影響を受ける可能性があります。

(5) 食品の安全性・衛生管理について

  当社グループは、安全・安心な商品を提供するため、衛生管理、鮮度管理、温度管理などを徹底しております。しかし、食中毒や、感染症などが発生する可能性は皆無ではないため、一般消費者に食品に対する不安感が広まった場合や販売する商品に問題が生じた場合は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(6) 情報システムのリスクについて

当社グループは、店舗と本部、仕入先の3者を高速オンラインで結ぶ電子商取引システム、遠距離でもローコストでの通信を可能にするIP電話網の構築、店舗業務支援システムの活用などを行っており、これに対し適切なセキュリティ対策を実施しております。しかし、災害、停電、ソフトウエア及び機器の欠陥、コンピュータウィルスの感染、不正アクセスなど、予測の範囲を超える事柄により情報システムの停止または一時的な混乱、内部情報の流出、漏洩、改ざんなどのリスクがあります。このような事態が発生した場合は営業活動に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 自然災害について

当社グループの子会社は、従来、地震などによる甚大な被害を受けておりませんが、今後、店舗が比較的集中している地域などを震源地として、2011年3月の東日本大震災のような大地震が発生した場合には、甚大な被害を受けて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 新型コロナウイルス感染症について

今後、新型コロナウイルス感染症を含む感染症の大流行が世界的な規模で、または事業展開している地域で発生した場合には、地域のライフラインとして営業継続するために対応を行いますが、以下のリスクが想定されるとともに、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

① 従業員が感染するリスク

店舗従業員が感染した場合、行政機関と連携し対応いたしますが、消毒などに必要な期間や、店舗運営上に必要な従業員が確保できなくなる場合などに休業を余儀なくされる可能性があります。

② 商品調達に関するリスク

グローバル化が進んだ現代において商品調達網は世界中に張り巡らされておりますが、感染症の更なる流行により生産、加工、物流各段階において作業が滞り、結果として適時適量の商品調達が出来なくなる可能性があります。

③ 消費動向に関するリスク

新型コロナウイルス感染症の大流行に伴い日本経済が後退し、景気が大きく低迷した場合、消費者の節約志向・低価格志向が強まることで過度の価格競争に陥り、適切な採算を確保できなくなる可能性があります。

(9) 人材の確保について

当社グループは、更なる成長を実現するため、優秀な人材の確保および育成に努めております。しかしながら、少子高齢化の進行や人材獲得競争の激化などにより、人材の確保と育成が順調に進まない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

経営成績

 当連結会計年度(2020年3月1日から2021年2月28日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う企業活動の停滞による雇用環境の悪化や個人の外出自粛による消費低迷などが続き、総じて厳しい景況感で推移いたしました。また、政府による各種経済対策が講じられてきたものの、感染収束の時期が未だに見通せないことから、経済環境の先行きにつきましても極めて不透明な状況が続いております。

 当社グループの主力事業である食品小売業界におきましても、外出自粛に伴ういわゆる「巣ごもり消費」による内食需要が増加した反面、消費者心理の冷え込みによる節約志向や低価格志向が強まっており、今後も厳しい価格競争が続くことで、経営環境は一層厳しさを増すことが予想されます。

 このような状況下、当社は地域のライフライン企業として、お客様並びに従業員の安全・安心や健康面を最優先に感染防止策を講じた上で、日々の営業を継続してまいりました。お客様の消費行動として、来店頻度を減らし、商品をまとめ買いする傾向が年間を通して見られ、客数が対前期比で減少する一方、客単価は高止まりする状態が続いてまいりました。

 2019年10月に本格稼働した新基幹システムは2年目に入り、需要予測型の自動発注システムの導入拡大及び全ての事業会社の単品販売データのリアルタイム連携などの業務改革(いわゆるデジタルトランスフォーメーション=DX)を推し進めてまいりました。2021年1月には「DX推進委員会」を組織化し、情報分析システムの利活用や、好事例の水平展開を図ることで販売力の強化並びに業務の効率化に取り組んでおり、システム統合によるグループ各社の更なるシナジー追求を図ってまいります。

 ㈱バローホールディングス、㈱リテールパートナーズ及び当社の3社間で結成した「新日本スーパーマーケット同盟」(以下「本同盟」といいます。)につきましては、取り組み2年目となる当連結会計年度において、生鮮食品及び加工食品の共同調達による原価低減や、本同盟限定商品による売上拡大など従来に増して定量効果を創出することができました。また、本同盟の規模を活用した消耗資材、店舗什器・備品などの共同購買による継続的なコスト削減効果を結実させると共に、ダイバーシティや人材育成、業務改革など様々な領域において3社間の先進的な事例やノウハウを共有し、単独企業での取り組み以上の価値創造を図ってまいりました。

 アークスRARAカードにつきましては、感染症拡大防止の観点から店舗での入会キャンペーン活動が抑制される中、マイナポイント事業への参加やプリペイドカード会員の新規獲得などにより、会員数は1年間で約4万人増加し305万人となりました。

 店舗展開につきましては、㈱道北アークスが2020年5月に「スーパーチェーンふじ」の小型店3店舗を閉鎖した一方で、同年6月に「スーパーアークス豊岡3条」を新規出店いたしました。また、㈱伊藤チェーンが同年7月に「イトーチェーンゆりあげ食彩館」を、㈱ラルズが同年11月に「スーパーアークス東苗穂店」を新規出店し、一方で㈱ユニバースが同年6月に「Uマート弘大前店」を閉鎖した結果、当連結会計年度末における当社グループの総店舗数は344店舗(北海道220店舗、青森県38店舗、岩手県68店舗、秋田県1店舗、宮城県17店舗)となりました。その他、㈱ラルズ4店舗、㈱ユニバース2店舗、㈱ベルジョイス6店舖、㈱道北アークス4店舗、㈱東光ストア3店舗、㈱伊藤チェーン1店舗の計20店舗の改装を実施いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は5,569億46百万円(対前期比7.3%増)、売上総利益は1,431億49百万円(対前期比9.2%増)、売上総利益率は25.7%(対前期比0.5ポイント増)となりました。スーパーマーケット事業の既存店売上高については前期比5.5%増加となり、その内訳は、客数が前期比3.1%減少、客単価は前期比8.9%増加となりました。また、緊急事態宣言発出期間において特売広告・ポイント倍増セールなどの販促企画を自粛したことなどから、営業利益は177億48百万円(対前期比46.4%増)、経常利益は195億3百万円(対前期比41.9%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、減損損失が9億87百万円減少したことなどにより、129億67百万円(対前期比88.7%増)を計上することができました。

 

当連結会計年度に実施した新規出店などは以下のとおりであります。

 

概  要

店舗名称

実施時期

運営会社

新規出店

(3店舗)

スーパーアークス豊岡3条

2020年6月

㈱道北アークス

イトーチェーンゆりあげ食彩館

2020年7月

㈱伊藤チェーン

スーパーアークス東苗穂店

2020年11月

㈱ラルズ

改装

(20店舗)

ラルズマート真駒内上町店

2020年3月

㈱ラルズ

ベルプラス都南プラザ

2020年4月

㈱ベルジョイス

ビッグハウス雫石店

2020年4月

㈱ベルジョイス

ジョイス北上中央店

2020年6月

㈱ベルジョイス

ベストプライス末広東店

2020年7月

㈱道北アークス

東光ストア白石ターミナル店

2020年8月

㈱東光ストア

スーパーチェーンふじ美瑛店

2020年9月

㈱道北アークス

ユニバース八戸ニュータウン店

2020年9月

㈱ユニバース

ビッグハウス花川店

2020年9月

㈱ラルズ

スーパーアークスイースト

2020年10月

㈱ラルズ

ジョイス水沢原中店

2020年10月

㈱ベルジョイス

スーパーアークス矢巾店

2020年11月

㈱ベルジョイス

東光ストア南郷7丁目店

2020年11月

㈱東光ストア

イトーチェーン柴田船迫店

2020年12月

㈱伊藤チェーン

スーパーアークス深川店

2021年2月

㈱道北アークス

ビッグプロ

2021年2月

㈱ベルジョイス

東光ストア南郷13丁目店

2021年2月

㈱東光ストア

ユニバース下長店

2021年2月

㈱ユニバース

スーパーアークス士別店

2021年2月

㈱道北アークス

スーパーアークス千歳店

2021年2月

㈱ラルズ

閉店

(4店舗)

スーパーチェーンふじ春光店

2020年5月

㈱道北アークス

スーパーチェーンふじ緑が丘店

2020年5月

㈱道北アークス

スーパーチェーンふじ旭町店

2020年5月

㈱道北アークス

Uマート弘大前店

2020年6月

㈱ユニバース

 

 

財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、187億円増加し、2,510億32百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して、57億77百万円増加し、935億28百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、129億23百万円増加し、1,575億4百万円となりました。

② キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して195億55百万円増加し、637億67百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動の結果得られた資金は、290億47百万円(対前期比75.1%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益191億55百万円、減価償却費82億21百万円、未払消費税等の増加額15億83百万円、及び法人税等の支払額35億41百万円などによるものです。た、得られた資金が増加した要因は、税金等調整前当期純利益が増加したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動の結果使用した資金は、56億27百万円(対前期比47.8%減)となりました。これは主に、新規出店や店舗改装に伴う有形固定資産の取得による支出45億79百万円、及びシステム関連投資に伴う無形固定資産の取得による支出12億49百万円などによるものです。また、使用した資金が減少した要因は、店舗の新規出店や建替新築に伴う有形固定資産の取得による支出やシステム関連投資に伴う無形固定資産の取得による支出が減少したことなどによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動の結果使用した資金は、38億87百万円(対前期比24.6%減)となりました。これは主に、長期借入れによる収入59億50百万円、長期借入金の返済による支出51億98百万円、及び配当金の支払額28億20百万円などによるものです。また、使用した資金が減少した要因は、自己株式の取得による支出が減少した一方で、長期借入れによる収入が減少したことなどによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

  当社グループは小売事業を主たる事業としているため、生産実績及び受注状況は記載しておりません。

 

a. 仕入実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自  2019年3月1日

    至  2020年2月29日)

当連結会計年度

(自  2020年3月1日

    至  2021年2月28日)

前期比

(%)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

小売事業

食品

324,770

83.8

350,926

84.0

108.1

衣料品

1,261

0.3

1,229

0.3

97.5

住居関連

16,014

4.1

17,350

4.2

108.3

酒類等

33,141

8.6

35,060

8.4

105.8

テナント

11,935

3.1

12,226

2.9

102.4

387,123

99.9

416,793

99.8

107.7

その他

その他の事業

429

0.1

784

0.2

182.5

合    計

387,553

100.0

417,578

100.0

107.7

 

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 販売実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自  2019年3月1日

    至  2020年2月29日)

当連結会計年度

(自  2020年3月1日

    至  2021年2月28日)

前期比

(%)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

小売事業

食品

437,292

84.2

470,623

84.5

107.6

衣料品

1,853

0.4

1,860

0.3

100.3

住居関連

20,855

4.0

22,821

4.1

109.4

酒類等

38,920

7.5

40,877

7.3

105.0

テナント

14,003

2.7

14,361

2.6

102.6

不動産賃貸収入等

5,211

1.0

5,291

1.0

101.5

518,137

99.8

555,835

99.8

107.3

その他

観光事業

52

0.0

14

0.0

26.8

その他の事業

1,027

0.2

1,096

0.2

106.7

 計

1,080

0.2

1,110

0.2

102.8

合    計

519,218

100.0

556,946

100.0

107.3

 

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.小売事業の商品区分を一部見直ししたため、前年比較にあたっては、前連結会計年度分を見直し後の区分に組替えております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

(資産)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、187億円増加し、2,510億32百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が195億77百万円、投資有価証券が28億99百万円増加した一方で、ソフトウエアが13億45百万円減少したことなどによるものです。

(負債)

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して、57億77百万円増加し、935億28百万円となりました。この主な要因は、未払金が18億28百万円、未払法人税等が24億3百万円、及び未払消費税等が15億85百万円増加したことなどによるものです。

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、129億23百万円増加し、1,575億4百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が101億42百万円、その他有価証券評価差額金が26億24百万円増加したことなどによるものです。

 この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末より0.5ポイント上昇し62.7%となりました。

 

b.経営成績

(売上高)

  売上高は、前連結会計年度と比較して377億28百万円増5,569億46百万円(前期比7.3%増)となりました。増加の主な要因は、新型コロナウイルス対策による内食需要が増加したことや、当連結会計年度において新規出店3店舗及び改装20店舗など営業基盤の拡充をはかったことに加えて、前第3四半期より連結子会社となった㈱伊藤チェーンが通期で業績貢献したことなどによるものです。

(営業利益)

  売上総利益率が仕入割戻の増加などにより前年より上昇し、売上総利益は前連結会計年度と比較して121億2百万円増1,431億49百万円となりました。販売費及び一般管理費は、緊急事態宣言発出期間において特売広告・ポイント倍増セールなどの販促企画を自粛したことにより販促費用は減少したものの、人件費の増加や新システム関連費用が増加したことなどにより、前連結会計年度と比較して64億73百万円増となったことから、営業利益は前連結会計年度と比較して56億29百万円増177億48百万円(前期比46.4%増)となりました。

(経常利益)

  経常利益は、営業外損益が前連結会計年度と比較して1億28百万円増加し17億55百万円となったことにより、前連結会計年度と比較して57億57百万円増195億3百万円(前期比41.9%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

  親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に加え、補助金収入2億89百万円を計上したことや、減損損失が前連結会計年度と比較して9億87百万円減の4億88百万円の計上にとどまったことなどにより、前連結会計年度と比較して60億96百万円増129億67百万円(対前期比88.7%増)となりました。

 

c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

  経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等」に記載しております。

  当連結会計年度の状況は次のとおりであります。

指 標

中長期目標

2021年2月期

(実績)

ROA(総資産経常利益率)

10%以上

8.1%

総資産回転率

3回転以上

2.30回転

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

  当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

  なお、キャッシュ・フロー指標の推移は次のとおりであります。

 

2017年2月期

2018年2月期

2019年2月期

2020年2月期

2021年2月期

自己資本比率(%)

61.8

63.2

65.0

62.2

62.7

時価ベースの
自己資本比率(%)

68.6

65.9

65.7

42.0

49.4

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.1

0.9

1.2

1.4

0.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

93.8

114.3

112.2

111.4

203.5

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

   2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

   3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

   4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

 

  当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金及び設備投資は営業キャッシュ・フローの範囲で行う方針であり、営業キャッシュ・フローでまかないきれない時は、金融機関からの借入により資金調達を行います。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 この連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や現状等を勘案して、合理的と考えられる方法により会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

a.繰延税金資産の回収可能性

 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。

 繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

b.固定資産の減損処理

 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。

 減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1) 業務・資本提携契約

契約会社名

相手方の名称

契約

締結日

契約期間

契約内容

㈱アークス

(当社)

㈱バローホールディングス、㈱リテールパートナーズ

2018年

12月25日

期間の定めなし

業務提携

⑴ 既存領域の強化

① 地場商品や産地情報、取引先情報の相互共有

② 資材・備品・什器などの共同購入

③ 店舗開発、店舗運営などのノウハウの共有

④ 物流やセンター運営のノウハウの共有

⑤ スポーツクラブ事業などの小売周辺事業の共同展開

⑥ 人材採用や人材教育に関するノウハウの共有 他

⑵ 次世代に向けた取り組み

① カード事業の共同研究、及び統合に向けた検討

② バックオフィス業務の統合も含めた共同研究

③ 金融、決済事業に係る共同運営の検討

④ スマートストア(次世代型店舗)など新たなテクノロジー対応への共同研究 他

資本提携

 株式の相互保有

 

(2) 株式会社オータニとの経営統合に向けた基本合意書締結

 当社と株式会社オータニ(以下、「オータニ」という。)は、2020年11月17日開催のそれぞれの取締役会において、2021年3月1日(予定)を効力発生日として、当社を完全親会社、オータニを完全子会社とする経営統合(以下、「本経営統合」という。)を行うことを決議し、両社間で基本合意書(以下、「本基本合意書」という。)を締結いたしました。

 

1. 本経営統合の相手会社の概要

名称

株式会社オータニ

所在地

栃木県宇都宮市平出工業団地37番3

代表者の役職・氏名

代表取締役社長 大谷 章

資本金

98百万円

事業の内容

スーパーマーケットの経営

 

オータニ(単体)の2020年8月期の決算数値は以下のとおりであります。

純資産

4,944百万円

総資産

12,036百万円

売上高

29,426百万円

経常利益

342百万円

当期純利益

209百万円

 

2. 本経営統合の目的

 当社は、2002年11月のグループ発足以来、北海道・東北地方においてスーパーマーケット事業子会社9社を中心に344店舗を展開する流通企業グループを形成し、地域のライフラインとして豊かな暮らしに貢献するという共通の理念を拠りどころに事業を展開してまいりました。また、グループの一体運営をはかることで個々の構成企業がグループシナジーを享受すると同時に、事業子会社各社に適切な範囲で権限を委譲することを通じて、お客様との距離を短く保つ「八ヶ岳連峰経営」をグループ運営の基本に掲げ、企業価値の向上を図ってまいりました。

 

 一方、オータニは、1946年6月の創業(1982年9月設立)以来、「お店はお客様のためにある」との経営理念の下、健康・本物志向のお客様ニーズに応える豊富な品揃えでお客様をお迎えするフードオアシスオータニと、徹底的なローコスト運営により地域一番の低価格で販売するフードマーケットオータニを、栃木県下を中心に合わせて31店舗展開し、地域におけるお客様の強固な支持基盤を築いてまいりました。

 

 食品スーパーマーケット業界におきましては、長期に渡り低迷する消費環境の中、業種、業態を越えた激しい競争が常態化しております。そのような環境のなか、2019年10月に実施された消費増税による消費者の低価格志向はより顕著となり、加えて2020年の年初から発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により、消費者の購買行動のみならずライフスタイルそのものが変容させられるほどの大きな影響が生じており、今後の経営環境についても見通すことが極めて困難な時代を迎えております。

 

 このような状況の下、オータニが創業以来築き上げてきた営業基盤と企業体質を更に強化させ、お客様満足度を一層向上させていくためには、アークスグループとの経営統合を通じて商品調達力、店舗運営力、及び情報システムなどの経営インフラ並びに展開力を最大限に活用し、グループシナジーを享受することで、地域経済に更に貢献できるとの判断に至りました。

 

 当社におきましても、地域企業同士が大手企業に対抗していくための受け皿会社として企業と企業を結ぶ懸け橋になりたいという強い思いで事業を展開しており、本経営統合により従来の展開地域を越えて、広く北海道から北関東地方へと続く東日本エリアにおける食品流通企業グループを形成することが、当社のコーポレートステートメントである「豊かな大地に輝く懸け橋」に資するものと考え、対等の精神に則り、本基本合意書の締結に至ったものであります。

 

3. 本経営統合の趣旨

 (1) 本経営統合の日程

本基本合意書締結の取締役会決議日(両社)

 2020年11月17日

本基本合意書締結日(両者間)

 2020年11月17日

デューディリジェンス実施

 2020年11月中旬以降(予定)

最終契約締結日

 2021年1月上~中旬(予定)

本経営統合の効力発生日

 2021年3月1日(予定)

 

(3) 株式会社オータニとの株式譲渡契約書の締結

 当社は、2021年3月29日開催の取締役会において、株式会社オータニの株式を取得(子会社化)するため、株式譲渡契約を締結することについて決議し、同日付で株式譲渡契約書を締結いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。

 

5【研究開発活動】

  該当事項はありません。