第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

  当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

  文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2020年3月1日から2020年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による未曽有の事態に見舞われる中、経済活動は緊急事態宣言解除を経て段階的に再開の動きが見られたものの、消費マインドの停滞に加えて、企業の設備投資も慎重な姿勢が継続するなど厳しい状況で推移いたしました。先行きにつきましても、新型コロナウイルス感染症拡大が終息する見通しは立っておらず、極めて不透明な状況が続いております。

当社グループの主力事業である食品小売業界におきましても、外出自粛に伴ういわゆる「巣ごもり消費」による内食需要が増加した反面、雇用・所得環境の悪化に伴う消費者心理の冷え込みから節約志向や低価格志向の傾向が強まってきており、今後一層厳しい経営環境となることが見込まれております。

このような状況の中、当社はお客様並びに従業員の安全・安心や健康面を最優先に様々な感染拡大防止策を講じた上で、地域のライフライン企業として営業を継続してまいりました。緊急事態宣言が解除された後は、新型コロナウイルス感染症拡大前の買い物動向に戻りつつありましたが、10月以降、特に北海道において感染者数が大きく増加したことから、行政による警戒ステージの移行(引き上げ)が発表され、お客様のまとめ買い傾向が強まり、客単価が上昇いたしました。これに伴い、当第3四半期連結会計期間(2020年9月1日から2020年11月30日)におけるスーパーマーケット事業子会社9社の既存店売上高の対前年同期比は、5.4%増となりました。

2019年10月に本格稼働した新基幹システムの活用につきましては、業務改革(いわゆるデジタルトランスフォーメーション=DX)推進に向けて、事業会社における需要予測型の自動発注システムの導入拡大などに取り組んでおります。また全ての事業会社の単品販売データをリアルタイムに共有・活用することで、更なるグループシナジーの向上に資する取り組みを進めております。

株式会社バローホールディングス、株式会社リテールパートナーズ及び当社の3社間で結成した「新日本スーパーマーケット同盟」(以下「本同盟」といいます。)につきましては、生鮮食品及び加工食品などの仕入に加えて、消耗資材、店舗什器・備品などの購買につきましても本同盟のスケールメリットを活かした取り組みを実施してまいりました。また当社が開催した外部講師によるダイバーシティ推進に関する講演会を本同盟各社間でウェブ配信するなど、人材・教育部門における情報共有を進めてまいりました。テクノロジー対応につきましては、新しい技術を活用した店舗作業の軽減や次世代型のPOSレジ費用の削減などについて共同研究を進めております。今後も各社の経営資源や経営ノウハウを有効活用し、地域に密着した独立系食品流通企業の結集軸として本同盟の提携メリットを創出してまいります。

店舗展開につきましては、㈱道北アークスが2020年5月に「スーパーチェーンふじ」の小型店3店舗を閉鎖した一方で、同年6月に「スーパーアークス豊岡3条」を新規出店いたしました。また㈱伊藤チェーンが同年7月に「イトーチェーンゆりあげ食彩館」を、㈱ラルズが同年11月に「スーパーアークス東苗穂店」を新規出店し、㈱ユニバースが同年6月に「Uマート弘大前店」を閉鎖した結果、当第3四半期連結会計期間末における当社グループの総店舗数は344店舗となりました。その他、㈱ラルズ3店舗、㈱ユニバース2店舗、㈱ベルジョイス5店舖、㈱道北アークス2店舗、㈱東光ストア2店舗の計14店舗の改装を実施いたしました。

アークスRARAカードにつきましては、2020年11月27日に開店したスーパーアークス東苗穂店において4日間で1,500名強の新規会員が増加したことなどにより、当第3四半期連結会計期間末における総会員数は、1年間で3万人増加し、304万人となりました。

また、当社は2020年11月17日に栃木県下を中心に31店舗を展開する株式会社オータニと、従来の展開地域を越えて北海道から東北さらには北関東地方へと続く東日本エリアにおいて、地域のライフラインを担う企業集団としての基盤をより一層強化することを目的に、2021年春の経営統合に向けた基本合意書を締結いたしました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染症の影響による内食化傾向が続く中、スーパーマーケット事業の既存店売上高の対前年同期比は6.3%増となりました。その内訳は、客数が対前年同期比で2.4%減少した一方で、客単価は9.0%増加し、売上高は4,148億40百万円(対前年同期比8.6%増)となりました。また、緊急事態宣言発出中に特売広告・ポイント倍増セールなどの販促企画を自粛したことなどから、営業利益は134億91百万円(対前年同期比78.2%増)、経常利益は148億89百万円(対前年同期比68.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は99億43百万円(対前年同期比77.0%増)と増収増益となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

  当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、155億円増加し、2,478億32百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が119億71百万円、投資有価証券が37億80百万円増加したことなどによるものです。

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して、48億8百万円増加し、925億60百万円となりました。この主な要因は、買掛金が39億37百万円、未払消費税等が10億79百万円増加した一方で、賞与引当金が11億35百万円減少したことなどによるものです。

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、106億91百万円増加し、1,552億72百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が71億19百万円、その他有価証券評価差額金が33億43百万円増加したことなどによるものです。

 この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末より0.4ポイント上昇し62.6%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

  当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比較して118億99百万円増加561億11百万円(対前年同期末比133億33百万円の増加)となりました。

 当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  営業活動の結果得られた資金は、211億86百万円(対前年同期比129.5%増)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益147億82百万円、減価償却費60億96百万円、仕入債務の増加額39億35百万円、及び法人税等の支払額35億66百万円などによるものです。また、得られた資金が増加した要因は、税金等調整前四半期純利益が増加したことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動の結果使用した資金は、44億92百万円(対前年同期比33.4%減)となりました。これは主に、新規出店や店舗改装に伴う有形固定資産の取得による支出35億55百万円、及びシステム関連投資に伴う無形固定資産の取得による支出10億60百万円などによるものです。また、使用した資金が減少した要因は、店舗の新規出店や建替新築に伴う有形固定資産の取得による支出が減少したことなどによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動の結果使用した資金は、48億17百万円(対前年同期比47.2%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入34億円、長期借入金の返済による支出39億39百万円、及び配当金の支払額27億94百万円などによるものです。また、使用した資金が増加した要因は、短期借入金が減少したこと、及び長期借入れによる収入が減少した一方で、自己株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。

 

(4)経営方針・経営戦略等

  当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

  当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

  なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に揚げる事項)は次のとおりであります。

① 基本方針の内容

上場会社である当社の株式は、株主、投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社株式に対する大規模な買付等及びこれに類似する行為があった場合においても、これを一概に否定するものではなく、大規模な買付行為や買付提案に応じるべきか否かの判断は、最終的には株主の皆様の意思により判断されるべきであると考えております。

しかしながら、このような当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、その目的等から判断して企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を強要するおそれのあるもの、対象会社の取締役会や株主が買付条件等について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものなど、不適切なものも少なくありません。

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値のさまざまな源泉、ならびに当社を支えるステークホルダーとの信頼関係等を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。従いまして、企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模な買付等、又はこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

そのため、当社取締役会は、万一、当社の支配権の移転を伴う大規模な買付等を意図する者が現れた場合は、当該買付者に買付の条件ならびに買収した場合の経営方針、事業計画等に関する十分な情報を提供させ、当社取締役会や必要な場合には株主がその内容を検討し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するための十分な時間を確保することが、最終判断者である株主の皆様に対する当社取締役会の責務であると考えております。

② 不適切な支配の防止のための取組み

当社は、2008年3月17日開催の取締役会において「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を決議し、同年5月29日開催の第47期定時株主総会において承認された後、3年毎の定時株主総会において継続が承認され、2020年5月26日開催の第59期定時株主総会において、改めて継続することが承認されております。(以下「本プラン」といいます。)

  その概要は以下のとおりです。

a. 当社株式の大規模買付行為等

  本プランにおける当社株式の大規模買付行為とは、特定株主グループの議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる買付行為をいい、かかる買付行為を行う者を大規模買付者といいます。

b. 大規模買付ルールの概要

  大規模買付ルールとは、事前に大規模買付者が取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供し、取締役会による一定の評価期間が経過した後に大規模買付行為を開始するというものです。

c. 大規模買付行為がなされた場合の対応

  大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見を表明したり、代替案を提示することにより、株主の皆様を説得するに留め、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置はとりません。

  ただし、大規模買付ルールを遵守しない場合や、遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が会社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと取締役会が判断した場合には、対抗措置をとることがあります。

  また、対抗措置をとる場合、その判断について株主総会を開催し、株主の皆様のご意思を確認させていただく場合がございます。

d. 本プランの有効期間等

  本プランの有効期限は、2023年5月31日までに開催予定の当社第62期定時株主総会終結の時までとなっております。

③ 本プランの合理性について

本プランは、①買収防衛策に関する指針の要件を充足していること、②株主意思を反映するものであること、③独立性の高い社外者の判断を重視するものであること、④デッドハンド型およびスローハンド型買収防衛策ではないこと等、会社の支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

なお、当社では取締役解任決議要件につきまして、特別決議を要件とするような決議要件の加重をしておりません。

 

(6)研究開発活動

  該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において行った経営上の重要な契約等の決定又は締結は以下のとおりであります。

 

(経営統合に向けた基本合意書締結)

 当社と株式会社オータニ(以下、「オータニ」という。)は、2020年11月17日開催のそれぞれの取締役会において、2021年3月1日(予定)を効力発生日として、当社を完全親会社、オータニを完全子会社とする経営統合(以下、「本経営統合」という。)を行うことを決議し、両社間で基本合意書(以下、「本基本合意書」という。)を締結いたしました。

 

1. 本経営統合の相手会社の概要

名称

株式会社オータニ

所在地

栃木県宇都宮市平出工業団地37番3

代表者の役職・氏名

代表取締役社長 大谷 章

資本金

98百万円

事業の内容

スーパーマーケットの経営

 

オータニ(単体)の2020年8月期の決算数値は以下のとおりであります。

純資産

4,944百万円

総資産

12,036百万円

売上高

29,426百万円

経常利益

342百万円

当期純利益

209百万円

 

2. 本経営統合の目的

 当社は、2002年11月のグループ発足以来、北海道・東北地方においてスーパーマーケット事業子会社9社を中心に344店舗を展開する食品流通企業グループを形成し、地域のライフラインとして豊かな暮らしに貢献するという共通の理念を拠りどころに事業を展開してまいりました。また、グループの一体運営をはかることで個々の構成企業がグループシナジーを享受すると同時に、事業子会社各社に適切な範囲で権限を委譲することを通じて、お客様との距離を短く保つ「八ヶ岳連峰経営」をグループ運営の基本に掲げ、企業価値の向上を図ってまいりました。

 

 一方、オータニは、1946年6月の創業(1982年9月設立)以来、「お店はお客様のためにある」との経営理念の下、健康・本物志向のお客様ニーズに応える豊富な品揃えでお客様をお迎えするフードオアシスオータニと、徹底的なローコスト運営により地域一番の低価格で販売するスーパーオータニを、栃木県下を中心に合わせて31店舗展開し、地域におけるお客様の強固な支持基盤を築いてまいりました。

 

 食品スーパーマーケット業界におきましては、長期に渡り低迷する消費環境の中、業種、業態を越えた激しい競争が常態化しております。そのような環境のなか、2019年10月に実施された消費増税による消費者の低価格志向はより顕著となり、加えて2020年の年初から発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により、消費者の購買行動のみならずライフスタイルそのものが変容させられるほどの大きな影響が生じており、今後の経営環境についても見通すことが極めて困難な時代を迎えております。

 

 このような状況の下、オータニが創業以来築き上げてきた営業基盤と企業体質を更に強化させ、お客様満足度を一層向上させていくためには、アークスグループとの経営統合を通じて商品調達力、店舗運営力、及び情報システムなどの経営インフラ並びに展開力を最大限に活用し、グループシナジーを享受することで、地域経済に更に貢献できるとの判断に至りました。

 

 当社におきましても、地域企業同士が大手企業に対抗していくための受け皿会社として企業と企業を結ぶ懸け橋になりたいという強い思いで事業を展開しており、本経営統合により従来の展開地域を越えて、広く北海道から北関東地方へと続く東日本エリアにおける食品流通企業グループを形成することが、当社のコーポレートステートメントである「豊かな大地に輝く懸け橋」に資するものと考え、対等の精神に則り、本基本合意書の締結に至ったものであります。

 

3. 本経営統合の趣旨

 (1) 本経営統合の日程

本基本合意書締結の取締役会決議日(両社)

 2020年11月17日

本基本合意書締結日(両者間)

 2020年11月17日

デューディリジェンス実施

 2020年11月~2021年1月(予定)

最終契約締結日

 2021年1月上~中旬(予定)

本経営統合の効力発生日

 2021年3月1日(予定)