第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間における、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営成績等の状況の概要

当第3四半期連結累計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いたものの、米国の通商政策が世界経済に与える影響が懸念されるなど、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。流通業界におきましては、業態を超えた競争の激化や人員不足感の高まり等を受け、厳しい経営環境が続いております。このような環境の下、当社グループは持続可能な事業活動の実現に向けて、2019年4月に人材開発センターを稼働し、現場力を高める技術研修や次世代幹部養成研修を拡充しました。また、輸送を必要とする多くの業界でトラック運転手の不足等が課題となっていることから、当社物流センターで入荷予約システムを活用してトラックの待機時間を解消するとともに、加工食品の発注リードタイムを延長して入出荷作業の平準化を進めるなど、お取引先様と協働して物流の安定的な確保に努めました。

2期目を迎えた中期3ヵ年経営計画の進捗につきましては、基本方針「店舗数から商品力へのパラダイムシフト」に沿って、より商品に焦点をあてた競争力あるフォーマットへの転換に注力しました。スーパーマーケット事業では既存店改装・リロケーションを行い、ドラッグストア事業では商圏特性に合わせた商品や機能の拡充を進めました。また、株式会社ホームセンターバローとアレンザホールディングス株式会社との間で、2019年4月1日を効力発生日とする株式交換を通じてホームセンター事業を統合し、シナジー創出への取り組みを本格化させました。

その結果、当第3四半期連結累計期間の営業収益は前年同四半期比19.1%増5,100億65百万円となり、営業利益は前年同四半期比5.3%減115億75百万円、経常利益は前年同四半期比2.7%減130億10百万円、また、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同四半期比21.7%減63億11百万円となりました。なお、当第3四半期末現在のグループ店舗数は1,159店舗となっております。

統合により規模が拡大したホームセンター事業及びその他の事業(ペットショップ事業を含む)、前期から当期にかけてM&Aを行ったスーパーマーケット事業、既存店売上高が堅調に推移したドラッグストア事業が増収に寄与しました。その他の事業が増益となったほか、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減や季節商品の低調な販売が影響したホームセンター事業及びドラッグストア事業も増益を確保しました。スーパーマーケット事業では、第2四半期より売上総利益率の改善が続きましたが、三幸株式会社の収益悪化等を吸収しきれず、減益となりました。なお、資産効率の改善に向けて、店舗閉鎖や閉鎖物件解約の意思決定を行い、減損損失5億83百万円を特別損失に計上したほか、アレンザグループで令和元年台風第19号により生じた被害の修繕・復旧に関し、災害による損失3億88百万円を特別損失に計上しております。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

<スーパーマーケット(SM)事業>

SM事業の営業収益は2,823億21百万円前年同四半期比5.7%増)、営業利益は71億59百万円前年同四半期比7.7%減)となりました。

同事業では、来店動機となる商品・カテゴリーを持つ「デスティネーション・ストア」への進化を目指し、株式会社バローの9店舗、株式会社フタバヤの旗艦店を改装しながら、商品力の向上に注力しました。好調な売上を維持する果物部門では、産地直送の取り組みを軸に、地方市場の活用やグループ企業間での産地共有を付加するなど、柔軟な仕入体制を構築しました。鮮魚部門では、新たな取引先を開拓して鮪の販売を強化し、商品化にこだわった刺身盛合せや旗艦店の好事例が波及した刺身用柵取りセットの販売を大きく伸ばしました。とんかつ・唐揚げなど、ベーシックな自社商品を改良して集中販売した惣菜部門では、7店舗を展開する惣菜専門店「デリカキッチン」を起点に新商品の導入も進めました。また、当社、株式会社アークス及び株式会社リテールパートナーズとの間で締結した資本業務提携の下、加工食品では限定商品の導入や共同販促企画の実施、生鮮食品では共同仕入を通じてマスメリットを享受するとともに、産地情報を共有して売場の強化に繋がる商品を導入しております。

同事業におきましては、2019年8月に千葉県で生鮮ディスカウントストアを展開する株式会社てらお食品を子会社化し、同社の4店舗を併せて14店舗を新設、リロケーション・業態転換に係る2店舗を含む計6店舗を閉鎖し、当第3四半期末現在の店舗数はグループ合計298店舗となりました。店舗競争力と地域シェアの向上を目指し、「SMバロー中志段味店」(愛知県名古屋市守山区)、「SMバロー正家店」(岐阜県恵那市)を移転新設したほか、業態転換により「タチヤ長久手店」(愛知県尾張旭市)を開設しました。

同事業は、株式会社バローの既存店売上高が前年同四半期比で2.0%減少したものの、前期に子会社化した株式会社フタバヤ及び三幸株式会社が寄与し、増収となりました。株式会社バローを中心に売上総利益率の改善が進んだものの、競争激化により三幸株式会社の収益が悪化したほか、7年ぶりに出店した株式会社公正屋及び韓国におけるSM事業で開業費用を吸収しきれず、事業全体で減益となりました。

 

<ドラッグストア事業>

ドラッグストア事業の営業収益は1,040億48百万円前年同四半期比8.3%増)、営業利益は24億89百万円前年同四半期比5.4%増)となりました。

同事業におきましては、岐阜県で調剤薬局を展開する有限会社ひだ薬局を2019年7月に、有限会社サンファーマシーを2019年12月に子会社化し、2社の8店舗を併せて34店舗を新設、スクラップ&ビルド対象の3店舗を含む計4店舗を閉鎖し、当第3四半期末現在の店舗数はグループ合計409店舗(うち調剤取扱105店舗)となりました。
 商圏特性に合わせた店づくりを進め、スクラップ&ビルドで売場を拡張した「V・drug根本店」(岐阜県多治見市)では、化粧品・ヘアケア用品の拡充や旧店舗跡地へのクリニック誘致を行い、130坪増床した「V・drug春日井西薬局」(愛知県春日井市)では、化粧品や食品の充実を図りました。また、都心部への新たな展開として、「V・drug内山店」(愛知県名古屋市千種区)、「V・drug栄本町通店」(愛知県名古屋市中区)を開設し、テスティング・カウンターを備えた化粧品売場を展開するとともに、惣菜やインバウンド対応商品を導入しております。

専門性の強化に向けて、カウンセリングを必要とする医薬品や化粧品の販売に引き続き注力するとともに、接客時間を創出するため、商品補充の効率化を進めました。また、段階的に進めてきたEDLP(エブリデイ・ロー・プライス)及びローコスト・オペレーションを志向した店舗への移行を8月に完了し、チラシ投入回数の削減等による経費削減を原資に、地域の競争状況に対応した価格設定とするなど、競争力の維持に努めました。

同事業では食品や調剤が伸張し、既存店売上高が前年同四半期比で4.8%増加しました。前期から当期にかけて開設した店舗も寄与したほか、経費率の低減効果が大きかった第2四半期までの業績に支えられ、増収増益を確保しました。

 

<ホームセンター(HC)事業>

HC事業の営業収益は850億14百万円前年同四半期比97.8%増)、営業利益は29億3百万円前年同四半期比16.4%増)となりました。なお、当第3四半期連結累計期間には、子会社化したアレンザホールディングス株式会社の2020年2月期第3四半期(2019年3月1日~2019年11月30日)の当該事業の業績が含まれておりますが、株式会社ホームセンターバローにつきましては、2019年4月1日から2019年11月30日までの8ヶ月間を対象としております。

 

同事業では、事業統合を機にアレンザグループで実施した販促企画「アレンザホールディングス誕生祭」が好調な滑り出しを見せる中、商品力の向上に向けて合同商談を開催しました。地域競争力の強化とシナジー創出を着実に進めるため、持株会社にあった仕入機能を事業会社(株式会社ダイユーエイト、株式会社タイム)に移行し、持株会社が商品開発・共同仕入を推進して原価低減を図るよう、9月に組織体制を改めました。プライベート・ブランドにつきましては、旧商品をグループで販売して在庫調整をしながら、新ブランド「Alleanza(アレンザ)」の開発・導入を順次進めております。

店舗につきましては、「ダイユーエイト福島西店」(福島県福島市)をグループのペットショップとともに移転新設するなど、株式会社ダイユーエイトで3店舗を新設、2店舗を閉鎖し、当第3四半期末現在の店舗数はグループ合計147店舗となりました。株式会社ホームセンターバローでは、4月に建築・土木工事等に携わるプロを対象とした「PROsite(プロサイト)名港店」(愛知県名古屋市港区)を業態転換により開設したほか、10月には「HCバロー中津川坂本店」(岐阜県中津川市)に「工具・資材館」を設置し、建築資材、工具・金物、作業衣料等を拡充しました。

同事業では、株式会社ダイユーエイト、株式会社ホームセンターバロー及び株式会社タイムの3社計で既存店売上高が前年同四半期比で0.1%増加するとともに、アレンザグループの当該事業が寄与し、増収増益となりました。

 

<スポーツクラブ事業>

スポーツクラブ事業の営業収益は102億94百万円前年同四半期比4.5%増)、営業利益は2億84百万円前年同四半期比38.3%減)となりました。

同事業においては、低投資かつ月会費を抑えたフィットネスジム「スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー)」の出店を加速しました。拡大を目指すフランチャイズ展開では、アレンザグループで3店舗、リテールパートナーズグループで1店舗の運営を開始するなど、企業間提携で企図したシナジー効果が創出されつつあります。一方、会員数が伸び悩む総合スポーツクラブの活性化に向けて、2019年12月にスポーツ用品販売業の株式会社アプローチを子会社化し、テニスコート併設型クラブ等の物販・情報提供機能の強化に着手しました。店舗につきましては、同社の3店舗を併せて39店舗(うちフランチャイズ運営15店舗)を新設し、当第3四半期末現在の店舗数は185店舗(うちフランチャイズ運営43店舗)となっております。

同事業では、フィットネスジム新設店に占める直営比率が低下してきたものの、開業費用が先行する構造は依然として変わらず、増収減益となりました。

 

<流通関連事業>

流通関連事業の営業収益は82億2百万円前年同四半期比6.5%増)、営業利益は23億1百万円前年同四半期比9.9%減)となりました。

物流、資材卸売、設備メンテナンスなど、流通に関連する事業に携わるグループ企業では、店舗新設や改装に伴う什器導入や、経費削減及び環境負荷低減に繋がる設備入れ替えを進めました。物流事業では、三幸株式会社やアレンザグループが東海地方で展開するペットショップの物流業務を受託し、配送効率化に寄与したほか、前期からの経費増も一巡しましたが、第2四半期までの業績を補えず、また、前期に子会社化した再生資源卸売業が古紙需要低迷の影響を受け、事業全体で増収減益となりました。

 

<その他の事業>

その他の事業の営業収益は201億82百万円前年同四半期比334.2%増)、営業利益は11億82百万円前年同四半期比60.7%増)となりました。

同事業には、ペットショップ事業、不動産賃貸業、衣料品等の販売業などが含まれております。なお、当第3四半期連結累計期間には、子会社化したアレンザホールディングス株式会社の2020年2月期第3四半期(2019年3月1日~2019年11月30日)のペットショップ事業等の業績が含まれておりますが、株式会社ホームセンターバローにつきましては、2019年4月1日から2019年11月30日の8ヶ月間を対象としております。

 

ペットショップ事業においても、グループ企業間でプライベート・ブランドの共同販売を進めました。店舗につきましては、株式会社アミーゴで4店舗を新設、1店舗を閉鎖、株式会社ホームセンターバローで2店舗を新設、株式会社ジョーカーで1店舗を新設し、当第3四半期末現在のペットショップ店舗数はグループ合計107店舗となっております。

その他の事業では、アレンザグループの当該事業が寄与し、増収増益となりました。

 

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ807億17百万円増加し、3,925億30百万円となりました。これは主に現金及び預金114億18百万円、たな卸資産197億円、差入保証金49億68百万円及び有形固定資産306億23百万円の増加によるものであります。

負債は、前連結会計年度末に比べ643億65百万円増加し、2,507億83百万円となりました。これは主に、買掛金160億82百万円及び借入金294億4百万円の増加によるものであります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ163億52百万円増加し、1,417億47百万円となりました。これは主に、非支配株主持分89億17百万円及び資本剰余金45億30百万円の増加によるものであります。この結果、自己資本比率は33.6%となりました。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ114億18百万円増加し、293億56百万円となりました。

当第3四半期連結累計期間末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、前年同四半期に比べ6億5百万円増加250億72百万円となりました。これは主に、たな卸資産の増加53億59百万円及び法人税等の支払63億1百万円の支出があったものの、税金等調整前四半期純利益が118億66百万円、減価償却費129億40百万円及び仕入債務の増加額104億93百万円の計上によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、前年同四半期に比べ33億89百万円増加202億44百万円となりました。これは主に、新規出店及び改装による有形固定資産の取得167億93百万円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は、前年同四半期に比べ27億41百万円増加し、36億55百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済141億27百万円及び配当金の支払26億61百万円があったものの、長期借入金の調達198億50百万円があったことによるものであります。

 

(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容は次のとおりであります。

会社の支配に関する基本方針

Ⅰ.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、当社グループとしての企業価値の源泉、及び当社グループが保有する幅広いノウハウと豊富な経験、並びに顧客・取引先及び従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等を十分に理解し、当社の企業価値及び株主共同の利益を中長期的に確保、向上させる者でなければならないと考えております。

当社取締役会は、当社株券等に対する大量買付行為であっても、当社の企業価値を増大させ、株主共同の利益を向上させるものであれば、これを否定するものではありません。当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主の皆様全体の意思により決定されるべきものであると認識しております。

 

しかしながら、近年のわが国の資本市場においては、対象会社への大量買付行為において、その目的から見て企業価値の向上及び株主共同の利益を明白に侵害するおそれのあるもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主の皆様が株式の大量買付の内容等について検討し、あるいは取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの等、対象会社の企業価値及び株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社としては、このような当社の企業価値及び株主共同の利益に資さない大量買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切ではないと考えており、このような者による大量買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保する必要があると考えております。

 

Ⅱ.基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要

(1)企業価値の源泉

当社グループは、1958年(昭和33年)岐阜県恵那市に「株式会社主婦の店」として設立された、セルフサービスを採用したスーパーマーケット1号店である「恵那店」をその起源としております。

その後当社グループは、スーパーマーケットの他にドラッグストア、ホームセンター、スポーツクラブなど、地域の多様なニーズに応じた事業を展開しております。

また、調達・製造から流通・販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を志向し、製造・加工拠点、物流センター等のインフラを整備し、自ら中間流通機能を担いながら、流通経路の効率化や商品力の向上に努めております。

当社グループは、複数の業態を組み合わせた商業施設を開発するほか、グループ全体で中間流通機能の活用を進めるなど、経営資源を組み合わせてシナジーを創出しながら、企業価値の向上に取り組んでおります。

(2)中期経営計画に基づく取組み

中長期的な企業価値向上に向けて、当社グループは、2015年3月期までの5ヵ年、2018年3月期までの3ヵ年を対象に、中期経営計画を策定・遂行してまいりました。2015年3月期までの5ヵ年は、「事業規模の拡大」を戦略目標とし、スーパーマーケット及びドラッグストアの出店を加速するとともに、規模拡大に対応すべく、物流、製造・加工拠点等のインフラを整備・拡充しました。2018年3月期までの3ヵ年は、「経営効率の改善」を戦略目標とし、スーパーマーケットの既存店強化やインフラの効率改善を図りながら、ドラッグストアをグループの成長を牽引する事業と位置づけ、高水準の出店を続けてまいりました。

しかしこの間、少子高齢化による消費・生産人口の減少、消費者の購買行動の変化やオーバーストア・業態間競争の激化など、事業を取り巻く環境は大きく変化しております。このような中、従来の店づくりで店舗数を拡大しても企業価値の向上には繋がらないと判断し、2019年3月期を起点とする中期3ヵ年経営計画では、店舗が提供すべき価値を再設計するとともに、店舗を支えてきた「しくみ」も改良しながら、次の成長を支える基盤を構築してまいります。

なお、2019年4月にアレンザホールディングス株式会社を連結子会社化したことに伴い、2020年3月期よりホームセンター事業の規模が拡大し、セグメント別収益・資産構成に変化が見込まれることから、中期3ヵ年経営計画の基本方針及び重点施策は堅持しつつ、2019年5月9日に公表の通り、定量目標を更新いたしました。今後、シナジー効果の創出と併せて、資産効率の改善にも取り組んでまいります。

1.基本方針

「店舗数から商品力へのパラダイムシフト」

成長志向に変わりはないものの、中長期的な成長イニシアティブを「標準的店舗の量的拡大」から「『商品力』を軸としたフォーマットへの転換」とし、店舗収益の改善を中心に収益性の向上を図る。

2.重点施策

 1)競争力あるフォーマットへの転換

・主力3事業(スーパーマーケット・ドラッグストア・ホームセンター)では、お客様の来店動機が「近さ」から「商品力」に変わるよう、専門性の追求や強化カテゴリーの魅力度向上を図る。

 

・スーパーマーケット事業では年間30~40店舗の改装や新設店の大型化・リロケーションを通じ、従来型店舗からの転換を急ぐ。ドラッグストア事業は引き続き成長ドライバーとしての役割を担うものの、改装と併せてリロケーションやスクラップ&ビルドを行い、専門性と利便性を兼ね備えた競争力ある店舗への転換を図る。

・資産効率の改善に向けて、グループの経営資源を有効に活用するとともに、上記の効果が見込めない不採算店舗については、3ヵ年で閉鎖や業態転換を進める。

 2)製造小売業への進化

・お客様に選ばれる商品力、外販可能なサービス品質・コスト競争力を実現する。

 3)新たな成長軸の確立

・スポーツクラブ事業では、低投資かつ月会費を抑えたフィットネスジム「スポーツクラブアクトスWill_G」を3ヵ年でフランチャイズ運営を併せて200店舗以上出店し、店舗網の早期構築によりシェアの向上を図る。

・地域の社会的課題を解決する機能の提供やインターネット販売業の展開拡大など、グループの経営資源を活かしながら、リアル店舗と共生する事業を育成する。

3.主要指標・財務政策

 1)定量目標(2021年3月期)

 

策定(2018年5月10日)

更新(2019年5月9日)

規模

連結営業収益

6,000億円

6,800億円

連結経常利益

185億円

210億円

収益性

RОA

6.0%

5.6%以上

RОE

8.5%以上

7.7%以上

 

 2)財務政策

①キャッシュ・フローの創出

・収益性の向上により、3ヵ年で累計900億円以上の営業キャッシュ・フローを創出する。

②利益配分

a.成長投資

・設備投資は年間250~260億円を予定し、そのうち30~40%を既存店投資に充当する。

b.配当

・従来からの配当方針に基づき、配当性向25%を目処に、安定的かつ継続的な利益還元を行う。

③財務規律

・デット・エクイティ・レシオ0.8倍、自己資本比率40%を目安とする。

4.配当方針

今後の長期的・安定的な事業展開に備え、企業体質の強化のために内部留保を高めつつ、株主各位に対して、安定的かつ継続的な利益還元を行うことを基本方針としております。この方針に基づき、連結配当性向25%を中長期的目標としております。

 

(3)コーポレート・ガバナンスの取組み

当社は、2015年6月より適用が開始されたコーポレートガバナンス・コードに対応するため、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」を制定し、その対応状況等の内容を記載した「コーポレートガバナンス報告書」を株式会社東京証券取引所に提出しております。

また当社は、2015年6月開催の当社第58期定時株主総会の承認を得て、同年10月より持株会社体制へ移行しました。これにより、当社が当社グループの戦略機能を担い、経営資源の最適配分により企業価値の最大化を図るとともに、事業会社の業務執行に対する監督機能を担うことでガバナンスの強化を推進する体制としました。また、持株会社と事業会社の組織体制を見直すとともに、責任と権限を明確化し、業務執行の迅速化と監督機能の強化を図っております。なお、業務執行の迅速化に向けては「グループ経営執行会議」を設置し、事業会社の投資案件等の決裁を行うとともに、各事業会社の経営課題等を共有しております。

2016年には、同年6月開催の当社第59期定時株主総会の承認を得て、監査等委員会設置会社に移行し、更にガバナンスの強化を図る体制としました。

当社取締役会は、持株会社の業務執行及び事業会社の業務執行を行う監査等委員でない取締役13名と監査等委員である取締役4名(うち社外取締役3名)の計17名で構成されております。なお社外取締役3名は、いずれも株式会社東京証券取引所が定める独立役員として届け出ております。

また、社内取締役2名と社外取締役2名で構成される「指名・報酬委員会」を設置し、取締役会の透明性を確保しております。

 

Ⅲ.本基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要

当社は、当社株券等に対する大量買付けがなされた際に、当該大量買付けに応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、また当社取締役会が株主の皆様のために代替案を提示し、大量買付者と交渉を行うこと等を可能とするために必要な情報や時間を確保することが必要と考えております。

当社は、上記の理由により、2017年6月29日開催の当社第60期定時株主総会において、「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)への更新について、株主の皆様のご承認を得ました。なお、当社は、2008年6月26日開催の当社第51期定時株主総会において株主の皆様からご承認をいただいて、「当社株式の大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)」を導入し、同対応方針は2014年6月26日開催の当社第57期定時株主総会において株主の皆様のご承認を得て、有効期間を2017年3月期に関する定時株主総会の終結の時までとして更新されており(以下「旧プラン」といいます。)、本プランは、旧プランの有効期間の満了に伴い、所要の修正を加えたうえで更新されたものであります。

本プランは、大量買付者に対し、本プランの遵守を求めるとともに、大量買付者が本プランを遵守しない場合、並びに大量買付行為が当社グループの企業価値及び株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合の対抗措置を定めており、その概要は以下のとおりです(なお、本プランの詳細につきましては、当社のホームページ(https://valorholdings.co.jp/)で公表している2017年5月9日付プレスリリース「会社の支配に関する基本方針の改定及び当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の更新に関するお知らせ」をご参照ください。)。

(1)本プランに係る手続の設定

本プランは、当社グループの企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、大量買付者による大量買付行為が行われる場合に、当該大量買付者に対し、事前に当該大量買付行為に関する情報の提供を求め、当社が、当該大量買付行為についての情報収集・検討等を行う期間を確保した上で、株主の皆様に当社取締役会の代替案等を提示したり、当該大量買付者との交渉等を行ったりするための手続を定めています。

(2)大量買付行為に対する対抗措置

大量買付者が大量買付行為を行うにあたり、本プランにおいて定められた手続に従わない大量買付行為がなされる場合や、かかる手続に従った場合であっても当該大量買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益を著しく害するものであると判断される場合には、当社は、かかる大量買付行為に対する対抗措置として、原則として新株予約権を株主の皆様に無償で割り当てるものです。

本プランに従って割り当てられる新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)には、①大量買付者及びその関係者による行使を禁止する行使条件や、②当社が本新株予約権の取得と引換えに大量買付者及びその関係者以外の株主の皆様に当社株式を交付する取得条項等を付すことが予定されております。

本新株予約権の無償割当てが実施された場合、かかる行使条件や取得条項により、当該大量買付者及びその関係者の有する議決権の当社の総議決権に占める割合は、大幅に希釈化される可能性があります。

(3)独立委員会の設置

本プランに定めるルールに従って一連の手続が遂行されたか否か、及び、本プランに定めるルールが遵守された場合に当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し又は向上させるために必要かつ相当と考えられる一定の対抗措置を講じるか否かについては、当社取締役会が最終的な判断を行いますが、その判断の合理性及び公正性を担保するために、当社は、当社取締役会から独立した組織として、独立委員会を設置します。独立委員会は3名以上5名以下の委員により構成され、公正で中立的な判断を可能とするため、委員は、社外取締役、弁護士、税理士、公認会計士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者及び他社の取締役、監査役、執行役もしくは執行役員として経験のある社外者等の中から当社取締役会が選任するものとします。

 

(4)情報開示

当社は、本プランに基づく手続を進めるにあたって、大量買付者が出現した事実、大量買付者から情報を受領した事実、取締役会の判断の概要、独立委員会の判断の概要、対抗措置の発動又は不発動の決定の概要、対抗措置の発動に関する事項その他の事項について、株主の皆様に対し、適時適切に開示いたします。

 

Ⅳ.本プランの合理性(本プランが基本方針に沿い、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないこと及びその理由)

本プランは、以下の理由により、上記Ⅰの基本方針の実現に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでもないと考えております。

1.買収防衛策に関する指針(経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」)の要件等を完全に充足していること

2.企業価値及び株主共同の利益の確保又は向上を目的として更新されていること

3.株主意思を重視するものであること

4.独立性の高い社外者(独立委員会)の判断の重視

5.対抗措置発動に係る合理的な客観的要件の設定

6.独立した地位にある第三者専門家の助言の取得

7.デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと

 

 (3) 従業員数

第3四半期連結累計期間において、2019年4月1日付で株式交換により子会社化したアレンザホールディングス株式会社及びその子会社7社を連結の範囲に含めております。この結果、前連結会計年度末に比べ、「ホームセンター(HC)事業」セグメントの従業員数785名、臨時従業員1,451名及び「その他の事業」の従業員数421名、臨時従業員714名が増加しております。

なお、従業員数は就業人員であり、臨時従業員は期中平均雇用人員(1日8時間換算)です。

 

3 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。