文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
①経営理念
当社グループは、「創造・先取り・挑戦」を経営理念とし、それらを綱領として定めております。この理念は1958年の創業時から現在に至るまで、グループ全社員に共有され、企業経営の礎となっております。
「綱領
バローグループの全社員は実業人としての自覚を持ち、地域社会の繁栄と社会文化の向上に寄与せんことを期す。このために一人一人は「誠」をモットーとして業務に当たり、創造、先取り、挑戦の姿勢で目標を高く掲げ、強い団結の下に英知と努力をもって徹底的に力闘するものなり」
②経営戦略
当社グループは、スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター、スポーツクラブなど、多様な事業を展開しております。その背景には、当社グループが郊外より事業を拡大してきた経緯から、地域のニーズに幅広く対応して顧客との接点を持ち、複数の事業で収益を支えながら経営の安定性を求めてきたことがあります。また、調達・製造から流通・販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を志向し、製造・加工拠点、物流センター等のインフラを整備し、自ら中間流通機能を担いながら、流通経路の効率化や商品力の向上に努めております。さらに、当社グループでは、複数の業態を組み合わせた商業施設を開発するほか、グループ全体で中間流通機能の活用を進めるなど、経営資源を組み合わせてシナジーを創出しながら、企業価値の向上に取り組んでおります。
次項に記載する中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」の実現に向けて、今後は店舗のみならず、EC(電子商取引)や自社電子マネーLu Vit(ルビット)も活用し、顧客との接点を更に強化してまいります。また、商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」への移行には、製造機能の強化に加え、調達・製造拠点や企業間連携の広がりに対応した効率的なサプライチェーンの構築が不可欠であることから、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を通じて情報連携を図り、ビジネスモデルを進化させてまいります。
③中期3ヵ年経営計画
当社グループは、企業価値の向上に向けて、2011年3月期より中期経営計画を策定・遂行してまいりました。最初の5ヵ年は「事業規模の拡大」を戦略目標に掲げ、スーパーマーケット及びドラッグストアの出店を加速し、規模拡大に対応すべく、物流、製造・加工機能等のインフラを整備・拡充しました。「経営効率の改善」を課題とした2016年3月期からの3ヵ年は、スーパーマーケットの既存店改装とインフラの効率改善を進めながら、ドラッグストアをグループの成長を牽引する事業と位置づけ、高水準の出店を継続しました。そして、2019年3月期からの3ヵ年は、スーパーマーケットを中心に来店動機となる商品・カテゴリーを有する「デスティネーション・ストア」への転換を進めるとともに、その構成要素である商品力の向上に注力し、基本方針「店舗数から商品力へのパラダイムシフト」にあるとおり、出店による成長からの転換を果たしました。
同時に、企業間連携を通じて包括的な協働取り組みも進め、商品調達を始めとする領域で成果が現れつつありますが、経営効率の一層の向上を達成するためには、多様な経営資源を活かしきる必要があると考えております。また、新型コロナウイルス感染症の影響下、日常生活に欠かせない商品を安定供給するという変わることのない社会的使命と、新たな生活様式・消費行動に合わせて商品・サービスの提供方法を変える必要性の双方を認識し、当社グループが社会の中でどのような存在でありたいか、どのように価値創造を図るのかを改めて整理いたしました。
その結果、2030年を見据えた中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」を定め、その実現に向けて「バローグループ中期3ヵ年経営計画」を策定いたしました。企業理念に掲げる「創造・先取・挑戦」の姿勢で、持続的な成長と持続可能な社会の実現を目指して取り組んでまいります。
(1) ビジョン
(2) 進化させるビジネスモデル
現在、スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター等の1,200店舗以上の販売網があり、お客様に近いという利点を有しておりますが、今後は店舗のみならず、ECや自社電子マネーLu Vitを通じ、顧客との接点を強化してまいります。また、「デスティネーション・カンパニー」への移行には、製造機能の強化に加え、調達・製造拠点や企業間連携の広がりに対応した効率的なサプライチェーンの構築が不可欠であることから、DXを通じて情報連携を図り、ビジネスモデルを進化させてまいります。
(3) 基本方針
①商品で繋ぐ
・「デスティネーション・ストア」を構成し、「バローグループにしかない」魅力ある商品を提供します。
・店舗を中心とする物流網から調達・製造等の機能全体を包括した効率的なサプライチェーン・インフラへの転換を図ります。
②顧客と繋がる
・店舗での販売に加え、ECやLu Vitカード・アプリの活用に注力します。
・EC戦略として2つの重点領域を設定し、主要業態がドミナントを形成する地域で自社の経営資源を中心に展開する「ドミナント自社EC」、アマゾンジャパン合同会社と展開するネットスーパー事業のように、自社で足りない技術を協業によって補完する「広域協業EC」に取り組みます。特に、「ドミナント自社EC」では、事業所向け配送事業ainoma(アイノマ)、ドライブスルーによる商品受け取り、その他無店舗販売事業を通じ、複数の接点を持ちながら、地域が抱える課題に対応します。
③社会との繋がりを意識した経営
・取締役会の実効性を高め、経営の透明性を確保するとともに、グループ企業に対する監督を強化し、当社の特徴であるグループ経営についてガバナンスを更に強化します。
・ビジネスモデルに関わる3つの重点領域「地球環境」「地域社会」「人材の多様化」について、6つの分科会(食品廃棄物の削減・資源循環の推進、気候変動対策・水の管理、廃棄物の削減・リサイクルの推進、買物課題の解決・健康増進支援、地域貢献、多様な人材の活躍支援)を設置し、グループ全従業員で取り組みます。
(4) 中長期定量目標(2030年3月期)
(注) 1.2022年3月期の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用。
2.ROICは税引後営業利益(税効果会計適用後の法人税等の負担率を使用)÷(有利子負債+自己資本+非支配株主持分)で算出。
(5) サステナビリティKPI
(注) 食品廃棄物の削減についての基準は、株式会社バロー、株式会社タチヤ、株式会社食鮮館タイヨーで算出。今後はスーパーマーケット事業全体に対象を拡大。
2. 中期3ヵ年経営計画(2022年3月期~2024年3月期)
(1) 定量目標(2024年3月期)
(2) 戦略目標
「コネクト2030 ~商品・顧客・社会を繋ぐ」
(3) 重点施策
①商品力の向上
1)「デスティネーション・ストア」への転換推進
・スーパーマーケット事業の既存店改装実施(年間約30店舗)
・商品知識・販売技術を習得する研修の拡充
・エキスパートを育成・処遇する人事制度の運用
2)製造機能の強化
・グループ製造機能の商品開発プロセスの見直し
・設備入れ替えによる品質・生産性の向上
3)サプライチェーンの情報連携
・データHUBの導入や登録情報の精度向上
②顧客との接点強化
1)EC戦略の推進(1. 中長期経営方針 (3) 基本方針 ②参照)
2)Lu Vitカード・アプリの活用
・Lu Vit会員情報に紐づいた購買履歴情報(ID‐POSデータ)を活用したデジタル販促、テスト・マーケティングの実施
・アプリの機能強化による予約販売・業態間連携、決済多様化への対応
③生産性の改善
1)ローコスト経営への基盤形成
・店舗のスマート・デバイス環境整備
・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAI活用による業務の自動化・簡素化
2)資産効率の改善
・店舗資産の有効活用やグループ企業間の機能統合
(4) サステナビリティ・マネジメント
①グループ・ガバナンスの強化(1. 中長期経営方針 (3) 基本方針 ③参照)
②サステナビリティKPI
(注) 脱炭素化社会の実現についての基準は、連結営業収益84%以上を構成する16社を対象に算出。
(5) 財務政策
①事業ポートフォリオ・マネジメント
・持続的な収益性改善が期待されるスーパーマーケット事業を柱に、効率性の高いホームセンター事業とともに安定成長を図ります。
・ドラッグストア事業の収益性はまだ低いものの、商品調達・開発でスケール・メリットが享受できるよう、当面は設備投資に資金を振り分けます。
・新型コロナウイルス感染症の影響を受けたスポーツクラブ事業は、健康増進という価値提供で顧客との接点を形成する位置づけから、収益適正化に向けて構造改革を更に進めます。
②キャッシュ・フローの創出と成長投資
・2024年3月期までの3ヵ年累計1,000億円以上の営業キャッシュ・フローを創出します。
・M&Aを除き、2024年3月期までの3ヵ年累計850億円程度の設備投資を行います。
・設備投資の内訳は、新店投資45~50%、既存店投資35%程度、DX関連を含むその他投資15~20%程度とします。
③財務規律
・デット・エクイティ・レシオ0.6倍を目処に、有利子負債を圧縮します。
・資金調達バランスの変化を踏まえ、経営効率指標として新たにROICを採用し、資本コストをより意識した経営を行います。
④株主還元
・今後の長期的・安定的な事業展開に備え、企業体質の強化のために内部留保を高めつつ、株主各位に対して、安定的かつ継続的な利益還元を行うことを基本とする従来からの配当方針に基づき、配当性向25%を目処に、安定的かつ継続的な利益還元を行います。
新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和され、経済社会活動が正常化に向かう中で、景気には持ち直しの動きが見られています。ただし、先行きにつきましては、ウクライナ情勢等による不透明感から、原材料価格の上昇や金融資本市場、特に為替相場の変動、供給面での制約等によるリスクも考慮した企業経営が必要となるなど、これまで以上に変化への対応力が問われています。
当社では2021年5月、2030年を見据えた中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」を定めました。ドミナント形成地域では、バローグループの商品・サービス・決済で地域を便利に、豊かに繋ぐ「バロー経済圏」の構築を、展開全域においては、商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」を目指しています。その実現に向けて、顧客との接点を強化するとともに、DXを通じて、「製造小売業」としてのビジネスモデルを進化させます。また、持続可能な社会の実現に向けて、事業活動を通した全員活動によって、地域社会の発展と社会文化の向上に貢献してまいります。
上記ビジョンに基づく「バローグループ中期3ヵ年経営計画」は、「コネクト2030 ~商品・顧客・社会を繋ぐ」を戦略目標に掲げ、製造機能の強化やサプライチェーンの情報連携による商品力の向上、EC戦略の推進やLu Vitカード・アプリを通じた顧客との接点強化、サステナビリティ・マネジメントの推進を重点施策としています。その初年度にあたる2022年3月期においては、継続的な取り組みを推進するだけでなく、アマゾンジャパン合同会社との協働によるネットスーパーなど、新たな展開も付加されました。今後とも経営環境の変化に適切に対処しながら、中期3ヵ年経営計画の達成及びビジョンの実現に向けて注力してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識し、かつ、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を、重要性の観点から取り上げた主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社が判断したものであります。また、下記の各リスクの発生頻度や影響の程度について合理的に予見することが困難であるため、記載しておりませんが、当社は、全社的なリスク管理体制を、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり整備し、管理を行っております。
当社グループの業績に影響を与える要因について
当社グループの事業は小売事業を中心としており、同事業を取り巻く外部環境として、今後の景気動向、価格競争の激化、同業種や異業種との競合の進展状況、消費者に係る税制の変更、気候変動等の要因により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、スーパーマーケット、ドラッグストア及びホームセンターにおいて、生鮮食料品、一般食料品、日用雑貨品、住居関連商品及び医薬品の販売を主要業務とした流通業を営んでおり、この他にスポーツクラブなどを運営しております。
当社グループでは、今後とも出店地域を中心としてドミナントエリア化を意図し店舗密度を高めていく方針であり、M&Aによる店舗数拡大も検討していく方針ですが、新規出店の基準に合致した物件を確保できない場合や、法的規制等により計画どおりの出店ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、調達から販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を目指しており、食品の流通経路における品質管理を徹底するとともに、製造・加工拠点、店舗において、厳格な衛生管理と適正な食品表示に努めています。しかし万一、食中毒や異物混入等の品質事故や食品表示の誤りが発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、感染症対策マニュアルの整備、店舗の耐震性、防災対応マニュアルの整備、避難訓練の実施等、自然災害や事故等に対しできる限りの対策を講じておりますが、地震・台風等の大規模自然災害や流行性感染症が発生した場合には、当社グループの店舗での営業継続や販売商品の調達について影響を受ける可能性があります。大規模自然災害については、当社グループの店舗の多くが岐阜県、愛知県に所在しているため、東海大地震が発生した場合には、事業活動の一部中断等により当社グループの業績及び財政状態に著しい影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症のような流行性感染症について、主に飛沫感染や接触感染を感染経路として感染が拡大した場合に、営業活動の自粛等により当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、当社グループの事業目的に沿って優良企業との提携及び資本参加を積極的に実施する方針であり、新規事業に参入することも検討いたしております。しかしながら、新規事業の参入にあたり、外部環境の変化等各種の要因によって、当社グループが期待するとおりの成果をあげられない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、新規の出店等に伴う設備投資のために借入金等により資金を調達することもあり、当期末における連結ベースの借入金及び社債等の残高は1,254億56百万円であります。このため今後の金利動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、更なる成長を実現するため、優秀な人材の確保及び育成が重要な課題と認識し、社員の配置転換、新卒及び中途採用、外国人技能実習生の受け入れを行うなど人材の確保及び育成に注力しております。しかしながら、今後、人材確保及び育成が計画通り進まない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、通信ネットワークを介して基幹システム、物流管理システム、店舗業務支援システム等を使用しております。また、通信販売、クレジットカード決済、電子マネー決済やポイントカード等により多数のお客様の個人情報を保持しております。当社グループは、これらに対し適切なセキュリティ対策を実施しておりますが、災害、停電、ソフトウェア及び機器の欠陥、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等予測の範囲を超える出来事により、情報システムの停止または一時的な混乱、顧客情報を含めた内部情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクがあります。このような事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの店舗の出店及び増床に際しては「大規模小売店舗立地法」の規制対象となっており、店舗面積1,000㎡を超える新規出店及び増床については、都道府県又は政令指定都市に届出が義務付けられています。届出後、駐車台数、騒音対策、廃棄物処理について、地元住民の意見を踏まえ、都道府県・政令指定都市が主体となって審査が進められます。
同法の適用により、当初の計画どおりに店舗の新規開設や既存店舗の増床等ができない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、建築基準法が改正され、新規出店及び改装に際し、審査期間の長期化や出店コストの増加等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
個人情報の管理については、情報端末のセキュリティシステムの強化、社内規程の整備や従業員教育等により万全を期しておりますが、不測の事態により個人情報が外部に漏洩するような事態に陥った場合には、当社グループの社会的信用力が低下し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、独占禁止法、薬機法の他、食品の安全管理、環境・リサイクル等に関する法令等に十分留意して事業活動を行っておりますが、万が一これらの法令に違反する事由が生じた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。また、将来的に当社グループが規制を受けている法令の変更や新たな法令の施行等があった場合、各種規制事項を遵守するためのコストが増加することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、減損会計を適用しておりますが、翌連結会計年度以降も収益性の低い店舗等について減損処理がさらに必要となった場合や今後の地価の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用を計上することによって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、以下の経営成績に関する説明において増減額及び前年同期比(%)を記載せず説明しております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響から持ち直しの動きが見られたものの、感染収束の見通しは依然として立っておらず、また、地政学リスク等わが国に与える影響もあり、先行き不透明な状況が続きました。
このような環境の下、当社グループでは、当連結会計年度よりスタートした中期3ヵ年経営計画(「コネクト2030~商品・顧客・社会を繋ぐ」を戦略目標)に沿って、製造機能を活かした商品力の向上や来店目的を明確にした「デスティネーション・ストア」への転換を進めました。顧客との接点強化の柱の一つである自社電子マネー「Lu Vit(ルビット)カード」会員は376万人、Lu Vitアプリ登録会員は53万人となりました。EC(電子商取引)につきましては、2021年6月30日にアマゾンジャパン合同会社との協業により開始したネットスーパーが順調な伸びを示し、商圏シェアの拡大にも寄与しました。なお、当連結会計年度末現在のグループ店舗数は1,294店舗となっております。
また、中長期経営方針に掲げる「サステナビリティ・ビジョン 2030」の下、太陽光発電設備の導入拡大など、持続可能な社会への基盤強化を図りながら、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同表明とTCFD提言に基づく情報開示を行い、取締役会の下部組織に社会貢献サステナビリティ委員会を設置しました。さらに、従業員の健康・労働環境への配慮等を重視してグループ健康管理室を組成し、ビジョンを推進・実行する体制を整えました。
その結果、当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。
連結業績の分析
① 営業収益
営業収益は、7,325億19百万円(前年同期7,301億68百万円)となりました。収益認識会計基準等の適用により、営業収益は200億74百万円減少しております。スーパーマーケット事業では、商品力を高め、「デスティネーション・ストア」への改装を進めるなか、生鮮・惣菜部門の強化を支える食品加工業及び卸売業が貢献するとともに、前期から当期にかけて子会社化した企業が寄与しました。一方、ホームセンター事業では、前年のコロナ禍における外出自粛及び感染対策により拡大した売上の反動減が見られました。
② 営業利益
営業総利益は、2,122億63百万円(前年同期2,106億13百万円)となり、販売費及び一般管理費は、店舗の新設・改装に伴う施設費及び人件費の増加等により、1,910億57百万円(前年同期1,849億64百万円)となりました。
これらの結果、営業利益は212億5百万円(前年同期256億48百万円)となりました。収益認識会計基準等の適用により、営業利益は22百万円減少しております。営業収益営業利益率は2.9%となり、前年同期に比べて0.6ポイント低下しました。
③ 経常利益
営業外収益は46億3百万円(前年同期46億98百万円)となり、営業外費用は16億68百万円(前年同期19億50百万円)となりました。
これらの結果、経常利益は241億40百万円(前年同期283億97百万円)となりました。収益認識会計基準等の適用により、経常利益は22百万円減少しております。営業収益経常利益率は3.3%となり、前年同期に比べて0.6ポイント低下しました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益8億41百万円(前年同期8億98百万円)及び特別損失43億24百万円(前年同期47億51百万円)の計上により、税金等調整前当期純利益は206億57百万円(前年同期245億44百万円)となりました。また、法人税等の合計は94億7百万円(前年同期90億83百万円)、非支配株主に帰属する当期純利益は22億35百万円(前年同期28億68百万円)となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は90億14百万円(前年同期125億92百万円)となりました。収益認識会計基準等の適用により、親会社株主に帰属する当期純利益は7百万円減少しております。
セグメント別の経営成績
営業収益
(注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。
営業利益又は営業損失
(注) 全社費用等は、主に関係会社からの配当収入及び報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
<スーパーマーケット(SM)事業>
SM事業の営業収益は4,055億37百万円(前年同期3,962億48百万円)、営業利益は149億8百万円(前年同期161億3百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は58億63百万円減少しましたが、営業利益への影響は軽微であります。
株式会社バローでは、28店舗を「デスティネーション・ストア」へと改装し、生鮮食品部門の更なる強化を図り、既存店売上高(収益認識会計基準等の適用を除く)が前年同期比で1.1%増加しました。チラシに依存しないEDLP(エブリデー・ロー・プライス)を販売促進策とする店舗は、新店を含め65店舗となりました。惣菜を始めとするグループ製造商品やプライベート・ブランド商品の販売に注力するとともに、当社、株式会社アークス及び株式会社リテールパートナーズとの間で締結した資本業務提携の下、共同仕入・共同販売によるスケール・メリットの追求など、継続的な取り組みを進めました。なお、同事業のSM店舗につきましては、株式会社バローで3店舗を新設、3店舗を閉鎖、株式会社タチヤで2店舗を新設しました。当連結会計年度末現在のSM店舗数は、2021年10月に子会社化した株式会社八百鮮及び株式会社ヤマタの計13店を含め、グループ合計312店舗となっております。
同事業では、SM並びに惣菜専門店「デリカキッチン」等における好調な販売が続く中部フーズ株式会社、前期に子会社化した大東食研株式会社、当期に子会社化した株式会社八百鮮及び株式会社ヤマタが営業収益の拡大に寄与しました。営業利益につきましては、株式会社バローにおける改装費用や人件費の増加、株式会社タチヤの売上総利益の減少や開業費用の増加が影響しました。
<ドラッグストア事業>
ドラッグストア事業の営業収益は1,524億74百万円(前年同期1,505億75百万円)、営業利益は29億50百万円(前年同期39億78百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は27億75百万円減少しておりますが、営業利益には影響しておりません。
同事業におきましては、38店舗を新設、9店舗を閉鎖し、当連結会計年度末現在の店舗数はグループ合計478店舗(うち調剤取扱136店舗)となりました。2021年9月に開設したV・drug岐阜大学病院前薬局(岐阜県岐阜市)では、服薬支援・医薬品情報提供など適切な調剤サービスを行うとともに、最新の調剤機器を導入し、好調に推移しております。また、岐阜県・愛知県を中心にPCR・抗原検査体制を整え、受託件数が伸長しました。
同事業では、消費行動の変化を踏まえて、Lu Vitアプリを活用した健康に関する情報発信や管理栄養士が考案したレシピ掲載、アプリ限定クーポンの配信を積極的に続けたほか、EC売上高も伸張しました。既存店売上高(収益認識会計基準等適用の影響を除く)は、マスク・衛生用品等の反動減から前年同期比1.9%減少となったものの、調剤部門が堅調に推移したほか、化粧品販売にも復調の兆しが見られました。営業利益につきましては、開業費用や人件費の増加が影響しました。
<ホームセンター(HC)事業>
HC事業の営業収益は1,229億47百万円(前年同期1,301億77百万円)、営業利益は50億61百万円(前年同期73億27百万円)となりました。収益認識会計基準等の適用により、営業収益は47億円、営業利益は22百万円それぞれ減少しております。当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングス株式会社の当該事業の業績は、2022年2月期 (2021年3月1日~2022年2月28日)を対象としております。なお、アレンザホールディングス株式会社の2022年2月期は収益認識会計基準等を適用していないため、同社の当該事業の業績につきましては、当社の連結決算時に組み替えて影響額を算定しております。
同事業におきましては、商品原価の改善に取り組むとともに、プライベート・ブランド商品の開発・販売を進めました。前期巣ごもり需要の反動減、2021年8月の天候不順等により、営業収益が前年同期を下回りました。店舗につきましては、株式会社ダイユーエイトで3店舗を新設、1店舗を閉鎖、株式会社ホームセンターバローでキャンプギア専門業態の第1号店「CAMP LINK岐阜店」(岐阜県岐阜市)を含む2店舗を新設、株式会社タイムで2店舗を新設し、当連結会計年度末現在の店舗数はグループ合計158店舗となっております。同事業では、建築資材が好調に推移しましたが、既存店売上高(収益認識会計基準等適用の影響を除く)は、株式会社ダイユーエイト、株式会社ホームセンターバロー及び株式会社タイムの3社で前年同期比3.0%減少しました。営業利益につきましては、売上減少に伴う売上総利益の減少が影響しました。
<スポーツクラブ事業>
スポーツクラブ事業の営業収益は98億47百万円(前年同期91億46百万円)、営業損失は5億59百万円(前年同期19億33百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は1億95百万円減少しておりますが、営業利益には影響しておりません。
同事業では、緊急事態宣言区域の一部店舗で臨時休業や時短営業を行ったものの、感染対策を講じながら通常営業を行い、既存会員の維持や休会制度利用者の復帰促進に努めました。店舗につきましては、月会費を抑えたフィットネスジム「スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー)」9店舗(うちフランチャイズ運営7店舗)を新設、6店舗(うちフランチャイズ運営5店舗)を閉鎖し、当連結会計年度末現在の店舗数はグループ合計193店舗(うちフランチャイズ運営59店舗)となっております。同事業では、前年に比べて休業店舗及び休業期間が少なく、損益分岐点の低減に向けての固定費削減への取り組み効果もあり、営業損失が縮小しました。
<流通関連事業>
流通関連事業の営業収益は104億51百万円(前年同期112億69百万円)、営業利益は32億6百万円(前年同期32億10百万円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、営業収益は18億83百万円減少しておりますが、営業利益には影響しておりません。
物流、資材卸売、設備メンテナンスなど、流通に関わる事業に携わるグループ企業では、店舗新設や改装に伴う什器導入や、経費削減及び環境負荷低減に繋がる設備への入れ替えを進めました。
<その他の事業>
その他の事業の営業収益は312億60百万円(前年同期327億52百万円)、営業利益は25億10百万円(前年同期27億3百万円)となりました。収益認識会計基準等の適用により、営業収益は46億56百万円減少し、営業利益への影響は軽微であります。当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングス株式会社の当該事業の業績は、2022年2月期 (2021年3月1日~2022年2月28日)を対象としております。なお、アレンザホールディングス株式会社の2022年2月期は収益認識会計基準等を適用していないため、同社の当該事業の業績につきましては、当社の連結決算時に組み替えて影響額を算定しております。
同事業には、ペットショップ事業、不動産賃貸業、保険代理業、衣料品等の販売業等が含まれております。ペットショップ事業では、首都圏を中心に入居する商業施設が休業要請を受けて一部店舗で営業を自粛したものの、前年に比べて休業店舗及び休業期間は少なく、売上は堅調に推移しました。店舗につきましては、株式会社アミーゴで5店舗を新設、株式会社ホームセンターバローで2店舗を新設、2店舗を閉鎖、株式会社ジョーカーで1店舗を新設、1店舗を閉鎖したことにより、当連結会計年度末現在の店舗数はグループ合計115店舗となっております。
当連結会計年度末における総資産、負債及び純資産の残高、前期末対比の増減額及び増減要因は次のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ59億7百万円増加し、4,103億65百万円となりました。これは主に、繰延税金資産が11億38百万円減少したものの、有形固定資産が71億38百万円増加したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ14億22百万円減少し、2,478億44百万円となりました。これは主に、当期における原状回復費用の増加に伴い、新規出店及び資産除去債務に係る見積りの変更により資産除去債務が28億0百万円増加したものの、未払法人税等が43億67百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ73億30百万円増加し、1,625億21百万円となりました。なお、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は1,485億87百万円となり自己資本比率は36.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ64億82百万円減少し、228億67百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、前連結会計年度に比べ197億76百万円減少し243億61百万円となりました。
これは主に前連結会計年度末に比べて、法人税等の支払額が56億18百万円増加したことに加え、税金等調整前当期純利益38億87百万円、仕入債務38億80百万円、未払金及び未払費用28億5百万円及び未払消費税等20億11百万円がそれぞれ減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ14億7百万円減少し、267億29百万円となりました。
これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が13億77百万円増加したものの、新規出店及び改装に伴う有形固定資産の取得による支出が26億41百万円減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ63億57百万円減少し、41億15百万円となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出が17億64百万円増加したものの、長期借入れによる収入が96億43百万円増加したことによるものであります。
③ 販売及び仕入の実績
a. 販売実績
セグメント別営業収益
(注) 1.当連結会計年度の期首より収益認識会計基準等を適用しております。この結果、前連結会計年度と収益等の会計処理が異なることから、前年同期比は記載しておりません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
b. 商品仕入実績
セグメント別商品仕入
(注) 1.当連結会計年度の期首より収益認識会計基準等を適用しております。この結果、前連結会計年度と収益等の会計処理が異なることから、前年同期比は記載しておりません。
2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益7,325億19百万円(前年同期7,301億68百万円)、営業利益212億5百万円(前年同期256億48百万円)、経常利益241億40百万円(前年同期283億97百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益90億14百万円(前年同期125億92百万円)となりました。当連結会計年度の期首から収益認識会計基準等を適用しておりますが、営業収益は27期連続増収で過去最高となりました。一方、営業利益以下の各段階利益は減少し、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、特別損失43億24百万円の計上及び株式会社アクトスの繰延税金資産の取崩しに伴う法人税等調整額18億97百万円の計上が影響しました。なお、特別損失には、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく減損損失33億8百万円を計上しております。
経営成績に対するセグメント別の影響を測るために、収益の会計処理が異なるものの、前連結会計年度の営業収益と単純比較をした場合、増収分(23億50百万円)に対する主要セグメントの内訳は、スーパーマーケット事業が92億89百万円、ドラッグストア事業が18億99百万円の増収、ホームセンター事業が72億30百万円の減収となりました。スーパーマーケット事業では、前期に子会社化した大東食研株式会社、当期に子会社化した株式会社八百鮮及び株式会社ヤマタが寄与したほか、生鮮食品・惣菜の強化を下支えする食品製造業及び卸売業が伸張しました。なお、中核の株式会社バローでは、内食需要が徐々に落ち着きを見せる中で既存店売上高(収益認識会計基準等の影響を除く)が前期に続いて伸張し、「デスティネーション・ストア」への転換を目的とした既存店改装効果が持続しました。ドラッグストア事業では、マスク・衛生用品等の反動減もあり、既存店売上高(収益認識会計基準等の影響を除く)は減少しましたが、前期から当期にかけての高水準の出店が増収に寄与しました。一方、ホームセンター事業では、巣ごもり需要の反動減や2021年8月の天候不順が影響し、第2四半期連結累計期間を中心に減収となりました。
同様に、前連結会計年度の営業利益と単純比較をした場合、減益分(44億43百万円)に対する主要セグメントの内訳は、ホームセンター事業が22億66百万円、スーパーマーケット事業が11億94百万円、ドラッグストア事業が10億27百万円の減益となりました。ホームセンター事業では、売上減少に伴う売上総利益の減少、スーパーマーケット事業及びドラッグストア事業では、店舗の新設・改装に伴う施設費及び人件費の増加が影響しました。特需の反動減等の一時的な影響があったものの、スーパーマーケット事業における生鮮食品・惣菜の強化、ドラッグストア事業における調剤事業の拡大、ホームセンター事業におけるプライベート・ブランド商品の開発推進など、売上総利益率の向上に繋がる中期的な取り組みが継続しました。一方、原油価格・原材料価格の上昇、為替市場の変動等を受けて、第4四半期連結会計期間を中心に建築費用や水道光熱費に上昇の兆しが見られたことから、経費低減を更に進め、変化への耐性を高める必要があると考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響が続いたスポーツクラブ事業の営業損失は5億59百万円となりました。前期に比べて臨時休業や時短営業の期間が少なく、固定費低減への取り組み効果もあり、営業損失は縮小しました。但し、今後の業績見通し等を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、繰延税金資産を取崩し、法人税等調整額を計上しております。経済社会活動の正常化が進む中で、同事業の収益の早期適正化が継続的かつ重要な課題と捉えております。
財政状態につきましては、総資産が前連結会計年度末に比べ59億7百万円増加し、4,103億65百万円となりました。これは主に、有形固定資産等の営業活動に係る資産の増加によるものです。負債の部において、有利子負債は、前連結会計年度末に比べ45億72百万円増加し、1,254億56百万円となりました。また、純資産の部において、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は1,485億87百万円となり、自己資本比率は36.2%となりました。これらの結果、デット・エクイティ・レシオは0.8倍となり、前期と同水準にとどまりました。なお、2024年3月期を最終年度とする中期3ヵ年経営計画の財務政策では、デット・エクイティ・レシオ0.6倍を目処に有利子負債を圧縮することを財務規律としております。
経営効率につきましては、ROAが前期の7.2%から5.9%へ、ROEが前期の9.2%から6.2%へ低下しました。ROAの低下は、経費率の上昇により営業収益経常利益率が前期の3.9%から3.3%へ低下したこと、ROEの低下は、親会社株主に帰属する当期純利益の減少により、営業収益当期純利益率が前期の1.7%から1.2%へ低下したことによるものです。なお当社は、資本コストをより意識した経営へ移行するため、経営効率指標として新たに投下資本利益率(ROIC)を採用しておりますが、ROICも前期の6.0%から4.1%へ低下しました。既述の中期3ヵ年経営計画の定量目標としてROE9.3%、ROIC6.3%を掲げておりますが、その達成には本業利益の拡大と店舗に係る固定資産の減損損失縮小の双方が課題と考えております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は228億67百万円となりました。
キャッシュ・フローの創出及び資金使途については、中期3ヵ年経営計画の財務政策において、営業活動によるキャッシュ・フローの創出は3ヵ年累計1,000億円以上、M&Aを除く設備投資額は3ヵ年累計850億円程度としております。資金使途は新店投資45~50%、既存店投資35%程度、DX関連を含むその他投資15~20%の構成を予定しております。株主還元については、配当性向25%を目処に安定的かつ継続的に行うことを基本としております。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは243億61百万円、投資活動によるキャッシュ・フローは267億29百万円の支出となり、フリー・キャッシュ・フローはマイナスに転じました。設備投資額は前期と同水準の305億72百万円となりましたが、資金使途は支払ベースの構成比において変化が見られました。既存店投資は引き続き約50%を構成しましたが、新店投資は前期の約30%から既存店投資と同水準の構成へ高まりました。
なお、当社グループの主な資金需要は、事業活動に必要な運転資金(商品仕入に伴う決済資金、販売費及び一般管理費等の営業費用)及び設備投資(新店投資、既存店の改装費用等)であり、営業活動によるキャッシュ・フローを財源とすることを基本とし、必要に応じて銀行借入や社債等による資金調達を行うこととしております。
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、グループ内資金の活用を基本として、子会社の資金を含め一元管理を行い、当社グループ内の資金需要に備えるとともに、資金の短期流動性を確保するため、取引金融機関と総額649億円の当座貸越契約を締結しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況、1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。