第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善などにより、景気に緩やかな持ち直し傾向が見られました。しかしながら、市場では依然として節約志向の高まり等は続いており、当社グループの経営環境は厳しい状況で推移いたしました。

このような状況下において、当社グループは、継続して取り組んでおります「原点回帰」が、社員全体に浸透しだしたこともあり、その効果が徐々に現れ始めてまいりました。今後も個人宅配の販売システムなどの見直しを行い、引き続き販売体制の強化に努めることで、受注の増加や安定した売上の確保に努めてまいります。

また、法人向け業務として展開している介護食事業は、その栄養バランスや使用食材の良さに加え、宅配システムによる利便性の高い点も評価いただいております。赤ちゃんからお年寄りまで、あらゆる年齢層のお客様にご家庭の味を楽しんでいただくべく事業を展開した結果、「介護食」、「学童食」は売上高、契約件数ともに増加しました。

当連結会計年度において、主力メニューの商品売上高は、80億95百万円(前年度比98.8%)、特売商品売上高については、6億96百万円(前年度比98.8%)になりました。

天候不順等に伴う一連の食品価格の高止まりはありましたが、効率的な仕入体制の構築を目的としたシステム改善を図り、仕入価格の安定化に努めたことなどにより、売上原価率は61.6%とほぼ前年並み(前年度は61.1%)になりました。

また、販売費及び一般管理費は前年度より12百万円増加し、34億6百万円になりました。この主な理由は販売システムの見直し等、販売効率を図ったものの、未払残業代の計上に伴い、人件費が増加したことによるものであります。

これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高が87億91百万円(前年度比98.8%)、経常損失は72百万円(前年度は、経常利益27百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1億49百万円(前年度は、親会社株主に帰属する当期純利益は26百万円)になりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億54百万円増加し、6億32百万円になりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果、増加した資金は2億35百万円(前連結会計年度は67百万円の増加)になりました。これは、主に税金等調整前当期純損失72百万円、未払金の増加2億24百万円、減価償却費1億95百万円を計上したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果、減少した資金は30百万円(前連結会計年度は2億31百万円の増加)になりました。これは、定期預金の払戻による収入3億15百万円等がありましたが、定期預金の預入による支出1億67百万円、有形固定資産の取得による支出1億78百万円等により資金が減少したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果、増加した資金は49百万円(前連結会計年度は5億25百万円の減少)になりました。これは、主に長期借入金の返済による支出13億41百万円、短期借入金の返済による支出5億30百万円、配当の支払95百万円等がありましたが、長期借入による収入21億50百万円により資金が増加したことによるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 仕入実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、生産実績に代えて、仕入実績を記載しております。

当連結会計年度における仕入実績を商品別に示すと、以下のとおりであります。

 

商品別

仕入高(千円)

前連結会計年度比(%)

メニュー商品

3,764,753

97.7

特売商品

417,727

99.1

合計

4,182,480

97.8

 

 

 (注)

1.金額は仕入価格によっております。

 

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を商品別に示すと、以下のとおりであります。

 

商品別

販売高(千円)

前連結会計年度比(%)

メニュー商品

8,095,537

98.8

特売商品

696,296

98.8

合計

8,791,833

98.8

 

 

(注)

上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

社   是

私たちは大地の恵みに感謝をし、食文化と健康づくりに貢献します。

経営の基本
 

私たちは「安全で安心な食材」により、お客さまに「健康とおいしさ」をお届けし、常にお客さまを第一に考え、顧客満足度の高いサービスを提供します。

 

これらの実現のために、役員および社員が一体となり、感謝の気持ちを忘れず、前向きで明るい企業風土づくりに励み行動し、企業価値を高めることによって、株主様や社会に貢献する企業として永久に存在していることが大事であると認識しております。

 

(2)目標とする経営指標

当社は、株主様に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとして考え、これを高めるために、従来事業である個人客様向けの売上に加え、介護施設様等法人向け事業を経営の柱にすべく努力をし、早期に売上高は150億円以上、売上高経常利益率は6.7%以上を達成することを目標にしてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社は企業概念を「新鮮食材の宅配」として、個人客様向けの宅配と法人様向けの介護食販売を事業の柱とし、食品販売の総合企業としての展開を図ってまいります。

個人客様向けに、安全で安心な美味しい食材を、一般家庭に直接お届けしている宅配事業は、既存エリア内での配送効率や販売体制を強化することにより販路拡大を行ってまいります。また、魅力的なメニュー内容の充実にも取り組んでまいります。

法人様向け事業として介護食の販売を行ってまいります。当社が培ったノウハウを生かし、株式会社食文化研究所や事業食サービス株式会社を中心にして、介護施設様等向けに介護食の調理・給食業務の指導・助言のサポートを行ってまいります。

この市場規模は大きく、積極的な事業展開をすることによって、売上高の増加や利益率の向上を目指してまいります。

 

 

(4)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

企業収益が拡大傾向にあり、国内景気は緩やかに回復していくことが期待されております。その一方で、原材料価格の上昇などのリスクもあることから、予断を許さない状況が続くと思われます。

このような状況下の中、当社グループは、増収増益を達成するために、顧客数の増加に重点を置いた経営をしてまいります。組織内部における業務改善に対する意識の高揚が最重要課題であると認識しております。そのために役員および社員には、具体的な行動を真剣に実行するという意識改革が要求されております。これを徹底するため、引き続き「原点回帰」をテーマとして掲げ、基本に立ち返ることで、業務、システム、体制の改善を行い、安定的な収益の確保を継続できる企業へ脱皮すべく、全社員の意識改革、システム改善、新たなサービスの創出に努めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 競合について

当社が行っている事業は「総菜宅配業界」に分類されておりますが、当該事業は一般家庭に夕食材料を宅配により提供するものであり、基本的には「生鮮食品類の小売事業」として位置付けられるものと考えております。

また、当社が顧客に提供する商品は、大別すると、「総菜として販売する商品」、「素材のまま販売する商品」に分類することができます。したがって、「総菜として販売する商品」は、ファミリーレストラン、ファストフード、一般飲食店等および持ち帰り総菜等の業態と、また、「素材のまま販売する商品」は、食品スーパー、肉屋、魚屋および八百屋などの一般小売店等の業態と競合する可能性があります。

 (2) 販売人員の確保と育成について

当社が、当社商品の利用顧客数を増加させる上で重要な課題と認識している点は、販売ルート数の増加と、それに伴う販売人員の確保増強および魅力ある商品開発ならびに迅速正確な宅配オペレーションシステムの構築であります。従って、万一、販売ルート数に見合う適正規模の販売社員数の確保が困難な場合や充分な商品開発および宅配オペレーションシステムの構築が進まない場合には、今後の業容拡大や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、この課題に対して、求人活動を強化し、優秀な人材の確保に努めるとともに、人材育成に関しては、研修の実施、宅配オペレーションシステムの効率化を推進することにより、今後の業容の拡大に対応すべく取り組んでおります。

 (3) 退職給付債務について

当社グループの退職給付費用および債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて算出されております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件が変更された場合には、その影響が累積される結果、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼします。今後、割引率の低下や運用利回りが悪化した場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 (4) 生鮮野菜、精肉及び魚介類等の調達について

当社の業績は、当社の主要仕入品目である野菜、精肉及び魚介類の調達状況により影響を受ける傾向があります。メニュー冊子の内容決定から仕入までに一定期間がかかるため、異常気象や大規模災害により急激に野菜相場が変動する場合、また、飼料・燃料価格の上昇、疫病の発生等による畜産・水産資源の枯渇、大量消費需要の発生等による、市場価格・需給バランスが崩れることにより、急激に精肉及び魚介類の相場が変動する場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、災害により食材の調達そのものが困難になることにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 (5) 固定資産の減損会計について

当社グループの保有する固定資産につき、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。当社グループでは、今後とも収益性の向上に努める所存でありますが、地価の動向および対象となる固定資産の収益状況によっては、減損損失を追加計上する場合が見込まれ、今後の当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

契約締結先

契約内容

契約日及び契約期限

対価

株式会社ショクブンちた
 

フランチャイズ契約
愛知県のうち、知多市、常滑市、半田市、東海市、知多郡(阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町)での夕食材料セット等の販売事業に関する契約

契約日  平成15年9月2日
契約期限 平成30年9月30日
(満了後は5年自動更新)

ロイヤリティ
  月額200千円

 

(注) ショクブンブランド使用による夕食材料セット等の販売事業に関する契約であります。

 

6 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、「健康的でバランスのとれた安全で安心な商品」作りを図るという基本方針を踏まえ、主として株式会社食文化研究所において、食材およびメニューの研究開発を行っております。

メニュー開発に関し、一般食については、食材の調達から、調理方法、保存方法、衛生管理、環境問題に取り組み、市場調査、サンプリングなどを行い、健康を意識し顧客ニーズに合ったメニューの商品化を行っております。また、今後市場規模の拡大が予想される介護食・健康食に対して、個食対応型で簡単かつ短時間で調理できる食材や調理済み食品などを取り入れたメニューと提供方法についての研究開発を行っており、事業化を図ってまいります。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は28百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産

資産の部では、長期借入金の借入等により、現金及び預金が2億4百万円、有形固定資産が65百万円増加したこと等により、資産合計は前連結会計年度末に比べ2億32百万円増加の84億09百万円になりました。

② 負債

負債の部では、借入金(短期借入金、1年内返済予定の長期借入金及び長期借入金の合計)が2億78百万円増加したこと等により、負債合計は前連結会計年度末に比べ4億64百万円増加の67億18百万円になりました。

③ 純資産

純資産の部では、利益剰余金が減少したこと等により、純資産合計は前連結会計年度末に比べ2億32百万円減少の16億91百万円になりました。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の23.5%から20.1%になり、1株当たり純資産は、前連結会計年度末の200.40円から176.16円になりました。

 

 

(3) 経営成績の分析

① 概要

売上高は87億91百万円(前年度比98.8%)になりました。効率的な販売活動を実現し、コストの削減を図ったものの、未払残業代の計上に伴い、人件費が増加したことにより、経常損失は72百万円(前年度は経常利益27百万円)になりました。親会社に帰属する当期純損失は1億49百万円になりました(前年度は親会社に帰属する当期純利益26百万円)。

② 売上高

売上高は87億91百万円で前年度に比べ1億3百万円減少しました。これは、市場では依然として節約志向の高まり等が続いていることによる価格競争の激化の影響によるものであります。
 総売上高の92.0%を占めるメニュー商品の売上高は80億95百万円(前年度比98.8%)、特売商品の売上高は6億96百万円(前年度比98.8%)になりました。

③ 売上総利益

売上総利益は84百万円減少の33億78百万円(前年度比97.6%)になりました。天候不順等に伴う一連の食品価格の高止まりはありましたが、効率的な仕入体制の構築を目的としたシステム改善を図り、仕入価格の安定化に努めたことなどにより、売上原価率は61.6%とほぼ前年並み(前年度は61.1%)になりました。

④ 販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費は12百万円増加の34億6百万円になりました。販売システムの見直し等、販売効率を図ったものの、未払残業代の計上に伴い、人件費が増加したことによるものであります。

⑤ 営業利益

未払残業代の計上に伴い、人件費が増加したことにより、営業損失27百万円となりました(前年度は、営業利益68百万円)。

⑥ 営業外収益(費用)

営業外収益(費用)は、前年度の41百万円の費用(純額)から44百万円の費用(純額)になりました。長期借入金の返済や金利の見直しをすることにより、支払利息の減少に努めた結果、支払利息から受取利息を差引いた純額は、前年度65百万円の費用に対し、当年度は54百万円の費用になり、費用が10百万円減少しましたが、投資有価証券運用損益は、前年度10百万円の運用益から、当年度は1百万円の運用損になり、利益が11百万円減少しました。

⑦ 税金等調整前当期純利益

税金等調整前当期純損失は72百万円(前年度は税金等調整前当期純利益1億1百万円)になりました。前年度は保有していた土地、投資有価証券の一部を売却し、74百万円の特別利益を計上したことによります。

⑧ 法人税等

法人税等は、前年度75百万円の計上に比べ0百万円増加の76百万円になりました。

⑨ 親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1億49百万円(前年度は親会社株主に帰属する当期純利益26百万円)になりました。1株当たり当期純損失は、15.52円(前年度は1株当たり当期純利益2.72円)になりました。

 

 (4) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

 「第一部 企業情報 第2事業の状況 4事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

 (5) キャッシュ・フローの状況の分析

① キャッシュ・フロー

 「第一部 企業情報 第2事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)

 

第39期

第40期

第41期

 

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

自己資本比率(%)

23.8

23.5

20.1

時価ベースの自己資本比率(%)

55.1

55.9

57.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)

20.9

77.3

23.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

2.9

1.0

4.0

 

(注)1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値によっており、以下の算式で算定しております。

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

2. 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに算出しております。

3. キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しております。

4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

② 資金需要

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社商品の原価を構成する原材料、包装資材の購入のほか、加工費、販売費及び一般管理費等の営業費用に係るものであります。営業費用の主なものは人件費および販売促進費であります。

 

③ 財務政策

当社グループの運転資金および設備投資資金については、内部留保資金または借入れ等により資金調達することとしております。このうち借入れ等による資金調達に関し、運転資金については、期限が1年以内の短期借入金によっております。また、設備投資資金は、適格機関投資家限定の無担保社債の発行、長期借入れおよび第三者割当増資によっております。

当社グループは、その健全な財務状況及び営業活動によりキャッシュ・フローを生み出す能力並びに実行を確約していない未使用の借入枠により、今後の成長を維持するために必要な運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。