記載された事項で、将来に関するものは、有価証券報告書提出日現在(2020年11月27日)、入手可能な情報に基づく当社の経営判断や予測によるものです。
2020年8月期は、新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るいました。世界経済への影響は、2008年に起きたリーマンショック以上に大きく、戦後最大の危機だと考えています。我々は、お客様、従業員、生産パートナー、そして地域社会の健康と暮らしを守ることを最優先し、社会からの要請に真摯に向き合います。世界中の困難や危機に直面している人々を支援するため、医療用マスク、アイソレーションガウン(医療現場で使用できる防護具)、エアリズム、ヒートテックなどの寄付を行うなど、衣料を通じた支援を行っていきます。
同時に、このような環境下だからこそ、我々はLifeWear(究極の普段着)というコンセプトを大切にした服づくりを進め、お客様に大きな満足をお届けしたいと考えています。我々がめざすLifeWearは、あらゆる人の生活をより豊かにする、生活ニーズから考え抜かれたシンプルで上質な服です。ユニクロだけでなく、ジーユーをはじめとするグループブランドでも、それぞれのお客様の生活ニーズにあったLifeWearを開発しています。新型コロナウイルス感染症の影響による生活様式の変化で、服の選び方にも変化が生まれました。着飾るための服ではなく、着心地が良く、快適な時間を過ごせる服へのニーズが高まっています。世界中で起きている変化は、我々がめざすLifeWearの価値観により多くの方々の共感と支持を生み出しています。お客様の生活ニーズの変化に合わせてLifeWearを進化させていくことで、我々のビジネスにはさらなる拡大の可能性があると考えています。
今後の世界経済には不確定要素が多々ありますが、グレーターチャイナ、東南アジアからインドまでの地域は「世界経済の成長センター」として大きなポテンシャルがあります。我々のLifeWearのコンセプトは、すでにグレーターチャイナ、東南アジアのエリアで定着し、多くのお客様に支持されています。また、2019年10月に初進出したインドでも、オープン当初から多くのお客様にご来店いただき、好評を博しています。これらの地域では、経済発展に伴い、中産階級の人口が爆発的に増え続けることが予想されています。アジア市場で確固たる経営基盤を築いている我々は、これからも優位に成長できると考えています。
ファーストリテイリングは中期ビジョンとして、世界No.1のアパレル情報製造小売業になることを掲げ、海外ユニクロ事業、ジーユー事業、Eコマース事業の拡大に注力しています。各国・各エリアでユニクロの出店を継続すると同時に、世界主要都市にグローバル旗艦店、大型店を出店することで、ユニクロが提案するLifeWearのコンセプトの浸透を図っています。海外ユニクロ事業では、成長ステージにあるグレーターチャイナ、東南アジアが事業の柱になっています。ジーユー事業は、「ファッションと低価格」のポジションを確立し、国内市場を中心に事業を拡大しています。Eコマース事業は、店舗と融合した取り組みの強化とサービスの拡充により、この3年間で売上高は倍増しました。
今後も世界No.1のアパレル情報製造小売業になるために、以下の分野の取り組みを加速させていきます。
(1) 新型コロナウイルスへの取り組み
お客様、従業員、生産パートナー、そして地域社会の健康と暮らしを守ることを最優先に考え、事業活動を行います。店舗や本部では、マスク着用、検温、混雑時の入場制限、在宅勤務など感染防止対策を行っています。生産パートナー工場では、工場従業員が安全・安心に働くための環境づくりをサポートしています。また、世界中の困難や危機に直面している人々を支援するため、医療用マスク、アイソレーションガウン(医療現場で使用できる防護具)、エアリズム、ヒートテックなどの寄付を行っています。これからも衣料を通じて私たちができることを実施していきます。
(2) 「グローバルワン・全員経営」による経営体制を推進
ユニクロ、ジーユー、セオリーなどのグループ事業をグローバルで強化する「グローバルワン・全員経営」の経営体制を推進しています。各エリアの文化、価値観、歴史を尊重しながら、ビジネスプロセスをグループ、グローバルで統一し、経営の原理原則を徹底しています。また、社内の教育機関であるFR-MICを活用し、グローバルで活躍する次世代のリーダー・経営者の育成にも積極的に取り組んでいきます。
(3) LifeWear(究極の普段着)の進化
世界中のあらゆる世代のお客様の生活ニーズにあった、世界最高水準のLifeWearをつくり続けていきます。R&Dでは、世界中で集められたファッションや素材に関する情報だけでなく、店舗やEコマースに寄せられたお客様の声をもとに、商品の改善や新たな商品開発につなげています。お客様がほしいと思う商品をすぐに開発できる商品開発力は、ユニクロだけでなくジーユーや他のグループブランドにも活用しています。
(4) 有明プロジェクトを推進
真のLifeWearをつくり続けるために、有明プロジェクトでは、「お客様が今求めているものを理解し、すぐに商品化し、ご提供すること」をめざし、全社改革を推進しています。お客様の声に基づく商品開発、需要予測や在庫コントロールの精緻化、追加生産のリードタイムの短縮、自動化倉庫の導入による物流改革、店舗とEコマースが融合する仕組みづくりやサービスの拡充を、さらに加速させていきます。
(5) 海外ユニクロ事業のさらなる拡大
海外ユニクロ事業は、グループの成長ドライバーです。特にグレーターチャイナ、東南アジア・オセアニア地区での大量出店を継続することで、事業をさらに拡大していきます。また、米国事業は早期の黒字化をめざし、欧州事業は大都市に大型店を出店し、ブランド力の強化をすると同時に、Eコマースの拡大により収益性の向上をめざします。ユニクロのLifeWearのコンセプトを世界中のお客様に浸透させるために、ブランドビルディングを推進していきます。
(6) 国内ユニクロ事業のさらなる成長
LifeWearのポジションを確立している国内ユニクロ事業は、新しい成長ステージを迎えています。人々の生活の変化にあった商品開発、店舗とEコマースを融合させた新しい顧客接点の創造により、さらなる成長をめざしていきます。Eコマースのサービス拡充と同時に、スクラップ&ビルドにより新たな生活様式にあった店舗網へと再構築をします。各店舗が地域密着型の「個店経営」を徹底し、地域の需要に根ざした品揃えやサービスを展開していきます。
(7) ジーユー事業の成長
「低価格&ファッション」が強みのジーユー事業は、有明プロジェクトを積極的に取り込むことで、マストレンドを捉えた商品の開発力、生産計画の精度向上、リードタイムを短縮する生産体制の確立をめざしていきます。また、素材調達、生産プロセスを改革することで、これまで以上に競争力のある低価格商品の開発を強化していきます。日本市場での出店を継続すると同時に、グレーターチャイナを中心に海外市場への出店も進めていきます。
(8) サステナビリティ活動の推進
グローバルアパレル業界のリーダー的存在として、ファーストリテイリングはサステナブル(持続可能)な世界の実現のために、ESGの課題解決をめざします。服を製造する上での工場の労働環境、人権尊重、環境保全、ダイバーシティ推進、ガバナンス強化などの課題に取り組んでいきます。各重点領域(マテリアリティ)で、具体的な目標やコミットメントを策定し、その達成に向けた活動を積極的に行っていきます。
(1) 方針
当社グループは、事業活動に潜むリスクを定期的に洗い出し、重要リスクの特定とその管理体制の確立・強化を行うための機関として、リスクマネジメント委員会を取締役会直下の組織として設置しています。グループCFOを委員長とする同委員会は、全社のリスクを一元管理する組織です。同委員会では、事業への影響度・頻度等を分析・評価し、リスクの高いものから対応策が議論され、発生前のけん制と発生後の迅速な解決を行うための体制作りをめざしています。また、取締役会への重要リスクの報告及びリスクの対策に関する各部門への具体的な支援を行っています。
(2) 個別のリスク
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績や財務状況等に特に影響度の大きいリスクとして認識している主なものとして、以下のものが挙げられます。文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。また、以下は、全てのリスクを網羅するものではなく、本書提出日現在において予見できない又は重要と認識していないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。なお、リスクの内容・当社グループへの影響欄にて「既に顕在化している」旨の記載のない項目については、リスクの顕在化には至っておらず、顕在化する時期・可能性ともに不確実です。
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リスク項目 |
リスクの内容・当社グループへの影響 |
当社グループの主な取り組み |
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新型コロナウイルス感染症を含む大規模感染症等の世界的拡大リスク |
新型コロナウイルス感染症のような大規模感染症等の世界的拡大に伴い、当社グループ及びパートナー企業の従業員等の感染や、感染拡大防止措置のため、商品の生産や店舗における商品供給が困難となる可能性があります。 特に、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大は、生産工場の操業停止や物流の遅延、店舗の営業制限等を引き起こし、当社グループ全ての事業への悪影響が既に顕在化しております。 |
リスクマネジメント委員会が設立する全社緊急対策本部を中心として、専門家の助言を得ながら医学的根拠に基づく感染防止策を策定し、当社グループ全従業員に徹底すると共に、店舗を含む当社グループの全ての事業所において感染防止策を実施します。また、取引先工場に対し、工場での感染防止のための衛生管理強化や工場が休業を余儀なくされた場合の従業員への補償等に関するガイドラインを提供しているほか、生産パートナーの財政的安定を支援するための施策を実施しています。 その他、全てのお客様に安心してお買物をしていただくため、店舗における防疫対策に万全を期すると共に、ご来店いただくお客様にも当社グループの定める感染防止策へのご協力をお願いしています。 |
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リスク項目 |
リスクの内容・当社グループへの影響 |
当社グループの主な取り組み |
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経営人材に関わるリスク |
代表取締役会長兼社長柳井正をはじめとする当社グループ企業経営陣は、各担当業務分野において、重要な役割を果たしています。これら役員が業務執行できなくなった場合、ならびに、そのような重要な役割を担い得る人材を確保できなかった場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
当社グループの各事業では、意思決定及び業務執行が特定の経営人材に依存することのないよう、チームによる経営執行体制を構築しています。また、各事業における経営者自らが後継となる経営人材の育成を行っております。 このほか、グローバルに活躍できる経営人材を常時積極的に採用する他、専門の教育機関を設け、採用した人材を経営者に教育・育成していくための体制を整えています。 |
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カントリーリスク及び国際情勢に関わるリスク |
当社グループの各事業で販売する商品の大半は、中国を始めとするアジア諸国等で生産されています。また、グループ事業の海外展開を積極的に進めており、海外事業のグループに占める売上高比率が高まっています。 そのため、商品生産国・地域又は事業展開国・地域における、政治・経済情勢の変動、テロ・紛争等による治安状態の悪化や社会的混乱、法制度・租税制度の変更、地震や風水害等の大規模な自然災害の発生等により、当社グループの商品の生産、供給及び販売体制に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、韓国における日本製品の不買運動や香港の不安定な政治情勢は、該当国・地域における業績に大きな影響を及ぼしました。 |
当該リスクの発生に備え、当社グループでは、生産拠点を複数の国・地域に分散するほか、主たる生産拠点には生産管理事務所を置き、現地情勢の適時の取得及び迅速な対応ができる体制を整える等、国際情勢の変化に機動的に対応できるサプライチェーンの確立を進めています。 また、当社グループ各社の拠点に、経理や税務・法務等の専門家を置き、リスク発生時に迅速かつ適切な対応ができる体制を整えています。 特定の国・地域における国家間対立・民族的感情悪化に関しては、グローバル企業として、事業を展開する各国・地域における社会的課題を解決するための貢献を行い、各国・各地域コミュニティとの永続的な共存・共栄を目指しています。 |
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環境に関わるリスク |
気候変動抑制のため、世界的規模で温室効果ガス排出規制、再生可能エネルギーへの転換等が行われており、当社グループにおいて対応が遅れた場合、社会的な信用低下を招く可能性があります。また、気候変動に伴う異常気象の増加により、商品供給体制をはじめ事業全体に悪影響を及ぼす可能性があります。 廃棄物排出量の削減、資源循環の取り組み、化学物質の管理等が適切に行われなかった場合、当社グループブランドに対する社会的信用の低下を招く可能性があります。 |
当社グループとして中長期的に遵守し続けていくべく定めた「環境方針」の下、サステナビリティ委員会を中心に、「気候変動への対応」「エネルギー効率の向上」「水資源の管理」「廃棄物管理と資源効率の向上」「化学物質管理」の5つの重点領域において、継続的に、実効性が高い具体的な取り組みを決めて実行しています。
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大規模災害リスク |
当社グループの販売する商品の生産工場、販売店舗及び本社機能を有する本部オフィスの存在する各地域において、地震、台風、火山の噴火、火災、風水害、爆発、建物倒壊等の大規模災害が発生した場合、商品の生産、供給及び販売体制並びに経営管理体制に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
リスクマネジメント委員会を中心として、大規模地震、その他の大規模災害発生又は発生の恐れがある場合の緊急対策本部による有事指揮体制の準備、顧客や従業員・関係者の安全確保、経営資源の被害軽減、二次災害防止、業務早期復旧のためのインフラや危機管理マニュアル等の整備、当該マニュアル等の世界展開を進めるための体制の整備に努めています。 |
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リスク項目 |
リスクの内容・当社グループへの影響 |
当社グループの主な取り組み |
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資源管理・原材料調達に関わるリスク |
災害・気候変動その他の理由により、当社グループ各事業で販売する商品に使用する原材料(綿花やカシミヤ、ダウン等)の十分な調達が困難になったり、価格が高騰したりする可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合には、当社グループの商品供給体制及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
複数の調達先との間で原料調達合意書を締結し、特定の原材料を特定の調達先に依存することなく、かつ適正な価格により調達する仕組みを整えています。 |
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情報セキュリティリスク |
当社グループは、Eコマース等の事業を展開する上で、顧客情報(個人情報を含みます)や営業秘密等の機密情報を取り扱っています。万が一、機密情報の流出・消失が発生した場合、当該情報の回収や、損害賠償の支払等の対処を要し、業績への悪影響及び顧客の信用低下を招く可能性があります。また、欧州の個人情報保護規則であるGDPR等、国・地域間の個人情報の移転を制限する法的規制に違反したと当該行政から判断された場合、多額の課徴金による業績への悪影響及び顧客の信用低下を招く可能性があります。 |
当社グループの保有する機密情報の管理を徹底するために、グループ全体を統括するCSO(Chief Security Officer)指揮の下、情報セキュリティ室を設置し、事業を展開する各国・各地域のIT部門及び法務部門と連携しながら、外部からの攻撃、内部不正や事故等あらゆる事態を想定し、機密情報(特に顧客の個人情報)の適切な管理体制の構築・強化を行うため、各事業部門におけるインフラ整備、業務プロセス評価、委託先評価、規程等の整備及び標準化、定期的な教育啓発活動等を行っております。 |
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知的財産に関わるリスク |
商品管理や店舗運営、Eコマースのウェブサイトを含むあらゆる分野で使用する最新の技術や当社グループの商品に係る知的財産権等の権利につき、当該権利の保有者によりライセンスが受けられず、その結果、当該技術の使用や商品供給が困難となる可能性があります。また、当該技術や商品が他者の知的財産権を侵害していた場合には、多額の損害賠償やライセンス費用の支払請求を受ける可能性が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 他方、当社グループでは、顧客の潜在的ニーズに応えるため、多大な資源を投じ商品開発に努めております。このような当社グループの商品を第三者に模倣され、安価で販売された場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
知的財産に関するリスクに対処するため、当社グループでは知的財産を取り扱う専門部署を設け、商品開発及び技術導入時等における侵害調査を行っている他、当社グループ内の従業員に対し知的財産に関する教育・啓発活動を実施し、知的財産権の侵害防止に努めています。また、新規技術を開発した際には積極的に権利化を行っています。 さらに、事業展開国・地域及び展開予定国・地域における市場モニタリング、現地法務部門との連携、現地法律事務所や政府機関と連携し、模倣品等による被侵害の情報の収集を行っています。被侵害の事実が確認された場合又はそのおそれがある場合には、現地法務部門及び法律事務所と連携し、速やかに法的措置を含めた対処を検討します。 |
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リスク項目 |
リスクの内容・当社グループへの影響 |
当社グループの主な取り組み |
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人権に関わるリスク |
当社グループの各事業は、各事業で企画した商品を工場から直接調達し、お客様にお届けするまでを一括して実施するSPAビジネスを営んでいます。かかるSPAビジネスにおけるサプライチェーンには、当社グループのみならず取引先等の多くの従業員が携わっています。 サプライチェーン上の何れかにおける労働環境・安全衛生の悪化や人権侵害行為、特に、ハラスメント、差別的行為等、関係者の人権を著しく傷つける行為等が発生した場合には、当社グループに対する顧客及び取引先の信用低下を招き、当社の商品供給及び販売体制に悪影響を及ぼす可能性があります。
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当社グループ従業員、取引先従業員を問わず当社グループ事業のサプライチェーンで働くすべての人の基本的人権を尊重し、心身の健康や安心・安全を確保することが最も重要な責務との考えの下、サプライチェーン方針を定めております。また、人権ガイドラインの策定、コードオブコンダクト(COC)教育、従業員向けホットラインの運用、定期的なレビュー等を通して人権侵害行為の発生を防ぎます。 さらに、サステナビリティ部を中心として、取引先工場の労働環境のモニタリングの実施や取引先工場の従業員向けホットラインの運用等を通して、適切な労働環境の維持と改善に努めています。 万が一、人権侵害に関する事象が発生した場合は、人権委員会にて調査・審議を行う他、被害者の心のケアを行うための体制を整えています。 |
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取引先に起因するリスク |
多くの取引先と協働しながら事業を展開している当社グループには、商品の企画・生産・輸送・販売等に関わるあらゆる取引先に関する様々なリスクが存在します。 取引先と当社グループの価値観や理念が共有できず、経営効率が低下する可能性や、取引先の財務状況によっては、十分な債権回収ができず、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、意図せず反社会的勢力と取引を行ってしまう可能性や、取引先による法令違反行為が発生する可能性があり、かかるリスクが顕在化した場合には、当社グループに対する顧客及び社会の信用低下を招く可能性があります。 このほか、例えば、輸配送業者による商品輸配送時や倉庫業者による商品保管時に、災害や人為的行為による商品の滅失・毀損・盗難、取引先や現地法令に起因した商品の引渡不能等が発生する可能性があります。 |
当社グループ各社では、不適切な取引先との間で取引関係を開始することを防止するため、新規取引先との取引開始時に必要に応じて与信・信用調査を行っています。また、当社グループでは、すべての取引先との適切な取引関係を構築することを目的に、「ビジネスパートナー行動指針」を定め、その内容をご理解のうえ、遵守していただける取引先と取引を行っています。 また、例えば、輸配送業者や倉庫業者との取引に関するリスクへの対策としては、各事業に物流担当を置いて、取引先輸配送業者や倉庫業者と常時コミュニケーションを取り、商品の輸送・保管における問題の発生時には速やかに現地経営者及びグローバル物流本部に報告し、迅速に対応を検討・実施する体制を整えています。 |
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減損リスク |
当社グループは、原則として各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え、減損会計を適用し、投資の回収可能性を適時に判断しています。 事業環境の変化等により収益性が低下した場合、有形固定資産及び使用権資産等について減損損失を計上する可能性があります。2020年8月期からのIFRS第16号の適用により、貸借対照表上の使用権資産が増加した結果、収益性低下時の減損額が従来に比べて大きくなっています。 |
減損会計を適用して、適時に減損兆候の判定を行い、不採算店舗の発生を早期に把握、適切な会計処理を行っています。また、当該店舗の収益性低下の原因把握を行い、抜本的な収益改善計画を策定・実行しています。 |
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リスク項目 |
リスクの内容・当社グループへの影響 |
当社グループの主な取り組み |
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為替リスク |
当社グループ各事業では商品の多くを海外の生産工場から輸入しており、各国・地域の通貨に対する決済通貨の急激な為替変動が発生した場合、各事業の業績に悪影響を与える可能性があります。また、グループ全体として、事業展開に合わせて多様な通貨で金融資産を保有しており、当社グループの機能通貨である円の為替変動によって金融損益が大きく変動する可能性があります。 |
為替環境の激変緩和を目的として、各国・地域事業において、想定仕入見込み額に基づく先物為替予約を実行しています。この際、ヘッジ比率や期間等、具体的なヘッジ方針については、財務の安全性に資するかという観点から、当社取締役会において討議・承認を行っています。また、金融資産の保有通貨の妥当性についても、当社取締役会で討議を行います。 |
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経営環境の変化に起因するリスク |
当社グループ事業の展開各国・地域において、天候不良、消費動向の変化等の経営環境の変化が生じることにより、商品の売上の減少や過剰在庫が発生し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
各グループ事業の展開国・地域で、お客様が必要とする商品情報を適時に収集し、即時に商品化した上で、必要十分な数量を生産販売できる体制を整え、経営環境の変化に極力機動的に対応していきます。 |
(1)業績等の概要
① 業績
当連結会計年度(2019年9月1日~2020年8月31日)の連結業績は、売上収益が2兆88億円(前期比12.3%減)、営業利益が1,493億円(同42.0%減)と、減収減益となりました。これは主に、下期に新型コロナウイルス感染症の影響で各国・各エリアで数ヶ月間におよぶ店舗の臨時休業を行ったことや、外出自粛による客数減で大幅な減収減益となったためです。また、新型コロナウイルス感染症により業績が悪化したことで、店舗などの減損損失を通期で230億円計上しました。売上総利益率は前期比で0.3ポイント低下、売上高販管費率は同2.8ポイント上昇しました。また、金融損益は、為替差損益や受取利息などをネットで35億円計上しました。この結果、税引前利益は1,528億円(同39.4%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は903億円(同44.4%減)となりました。
当連結会計年度の設備投資は827億円、前期比24億円減となりました。内訳としては、国内ユニクロ事業が178億円、海外ユニクロ事業が235億円、ジーユー事業が85億円、グローバルブランド事業が24億円、システム他が304億円となっています。有明プロジェクトに関わるITシステムや倉庫投資、国内ユニクロ事業のグローバル旗艦店、大型店への投資が増加した一方で、海外ユニクロ事業を中心に出店数が減少したことにより、全体で若干減少しました。
[国内ユニクロ事業]
国内ユニクロ事業の当連結会計年度の売上収益は8,068億円(前期比7.6%減)、営業利益は1,046億円(同2.2%増)と、減収増益となりました。通期の既存店売上高(Eコマースを含む)は、同6.8%減となりました。上期は暖冬の影響で、防寒衣料の販売に苦戦し、前年同期比4.6%減となりました。下期は新型コロナウイルス感染症の影響で、3月下旬から5月上旬にかけて最大で311店舗が臨時休業したこと、外出自粛要請による客数減で、同9.6%減となりました。ただし、店舗の営業を再開した第4四半期3ヶ月間の既存店売上高は、同20.2%増と大幅な増収に転じました。これは、夏物コア商品や、在宅需要にマッチした商品、エアリズムマスクの販売が好調だったことによります。
通期のEコマース売上高は1,076億円、前期比29.3%増、売上構成比は前年の9.5%から13.3%へ上昇しました。特に、下期はデジタル広告やTVCMでEコマースの情報発信を強化したことに加え、アプリ会員特別限定価格を開始したことで、新規顧客が大幅に増加し、下期のEコマース売上高は前年同期比54.7%の大幅な増収となりました。
また、売上総利益率は、商品仕入れの為替レートが円高傾向にあったこと、集客のための過度な値引きを抑制したことで、前期比2.4ポイント改善しました。売上高販管費率は、同1.0ポイント上昇しましたが、前年に対して金額ベースで減少しました。この結果、通期の営業利益は若干の増益を達成することができました。
[海外ユニクロ事業]
海外ユニクロ事業の当連結会計年度の売上収益は8,439億円(前期比17.7%減)、営業利益は502億円(同63.8%減)と、大幅な減収減益となりました。これは、主に新型コロナウイルス感染症の影響を受け、下期に大幅な減収減益になったこと、韓国、米国を中心に海外ユニクロ事業で減損損失を通期で158億円計上したことによります。ただし、Eコマース事業は、約2割増収と、各国・各エリアで順調に拡大しています。
地域別では、グレーターチャイナは、売上収益が4,559億円(同9.3%減)、営業利益が656億円(同26.3%減)と、減収、大幅な減益となりました。ただし、LifeWearのコンセプトが浸透し、生活に欠かせない必需品として、お客様から支持をいただいていることから、3月以降は想定を上回るペースで業績が回復しました。特に、Eコマース売上高は、前期比約2割増収と好調でした。その他アジア・オセアニア地区(東南アジア・オーストラリア・インド)は、売上収益は約1,500億円(同約13%減)、営業利益は約40%減となりました。これは主に、上期は2桁の増収増益と好調だったものの、下期は新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けたためです。フィリピン、インドネシアは新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、売上回復に時間がかかっているものの、その他の国では、6月以降から順調に売上が回復しています。韓国は、日韓関係の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により既存店売上高は大幅な減収、営業利益は赤字となりました。北米は、3月中旬から6月末までほとんどの店舗で臨時休業、6月以降も社会情勢の変化や感染再拡大の影響で、大幅な減収、赤字幅は大幅に拡大しました。欧州も、多くの店舗が臨時休業したことに加え、観光客が大幅に減少するなど、新型コロナウイルス感染症の影響が大きく、減収、若干の赤字となりました。
なお、2019年9月にはイタリア初の店舗をミラノに、同年10月にはインド初の店舗をニューデリーに、同年12月にはベトナム初の店舗をホーチミンに出店しました。新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものの、イタリアは通期で黒字を達成しているほか、12月に営業を開始したベトナムは下期に黒字を達成することができました。
[ジーユー事業]
ジーユー事業の当連結会計年度の売上収益は2,460億円(前期比3.1%増)、営業利益は218億円(同22.5%減)と、増収減益となりました。
国内ジーユー事業は、上期はマストレンドを捉えたニットや薄手のアウターの販売が好調で、既存店売上高(Eコマースを除く)は増収となりましたが、下期に新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことで、通期では前期比5.2%減収となりました。ただし、第4四半期3ヶ月間は、売上収益が順調に回復し、既存店売上高は前年同期比2.2%の増収となりました。特に、マストレンドを捉えた商品や在宅需要にマッチした商品の販売が好調でした。通期のEコマース売上高は、人気商品の欠品率の改善や情報発信の強化により、前期比約6割増収と好調でした。通期の売上総利益率は、前年のハードルが高かったことに加え、春夏商品の在庫消化を進めたことで、前期比0.7ポイント低下しました。通期の売上高販管費率は、同1.8ポイント上昇しましたが、これは下期に売上収益が減少したことによります。
[グローバルブランド事業]
グローバルブランド事業の当連結会計年度の売上収益は1,096億円(前期比26.9%減)、営業利益は127億円の赤字(前期は36億円の黒字)と、大幅な減収減益となりました。これは主に、欧米で新型コロナウイルス感染症の影響が大きかったことから、コントワー・デ・コトニエ事業、プリンセス タム・タム事業、J Brand事業の赤字が継続したこと、セオリー事業が赤字に転じたことによります。セオリー事業は、店舗の臨時休業や外出自粛の影響により大幅な減収、値引き販売を強化した結果、営業利益は赤字となりました。プラステ事業も、新型コロナウイルス感染症の影響で減収、営業利益は若干の赤字となりました。コントワー・デ・コトニエ事業は、欧州で約2か月間臨時休業したことなどにより、大幅な減収、赤字が継続しました。
[サステナビリティ(持続可能性)活動]
「服のチカラを、社会のチカラに。」というステートメントのもと、6つの重点領域(マテリアリティ)を中心に、服のビジネスを通じたサステナビリティ活動をグローバルで推進しています。今期の主な活動は以下のとおりです。
■「環境への配慮」:ファーストリテイリンググループ全体で、2020年中にショッピングバッグと商品パッケージのプラスチック使用量85%(約7,800トン)を削減することを目標に、使用量の削減や、再生紙等の環境配慮型素材への切り替えを行っています。また、国内ユニクロでは、資源の有効活用を目的とし、従来より取り組んでいるユニクロ商品の回収に加え、2019年11月からダウンを回収し、取り出した羽毛を新しいダウン商品の素材として再利用する取り組みを開始しました。この他、2020年春夏シーズンより、PETボトル由来のリサイクルポリエステルを使用した高機能速乾ウエア「ドライEX」のポロシャツを東レ株式会社と協同で開発し、販売を開始しました。
■「サプライチェーンの人権・労働環境の尊重」:新型コロナウイルス感染症から生産パートナー及び生産工場の従業員の安心と安全を守るため、工場操業時の感染症対策の指導を徹底すると同時に、工場の休業による賃金補償や雇用等に関する問い合わせ窓口を設置することで、工場従業員が適正な待遇と補償を受けられるよう支援しています。
■「コミュニティとの共存・共栄」:新型コロナウイルス感染症と闘っている医療機関に対して、グローバルで約1,500万点のマスクを寄付した他、日本の医療機関には、アイソレーションガウン(医療現場で使用できる防護具)約120万点を寄付しました。また、社会的に脆弱な立場にある方々や医療機関を支援する団体に、エアリズム、ヒートテック、ダウンジャケット等のユニクロ商品を約52万着(7月末時点)寄付しています。日本では、さまざまな自然災害における支援を実施しています。「令和2年7月豪雨」で被災された九州地方の方々に対して、使い捨てマスク、ユニクロ商品、スニーカー等、約2万点を支援物資として寄付しました。
■「従業員の幸せ」:新型コロナウイルス感染拡大防止のため、店舗では、お客様とスタッフの健康を守ることを最優先とし、スタッフの体調確認、マスク着用や手指消毒などの対策を実施しています。従業員が安心、安全に働ける職場環境づくりのため、マスクや消毒液の提供、換気の強化、職務内容に応じた在宅勤務の推進等を行っています。
■「商品と販売を通じた新たな価値創造」:新型コロナウイルス感染症の予防のため、人々の生活にマスクが不可欠となったことを受け、2020年6月から全世界のユニクロの店舗でエアリズムマスクの発売を開始しています。今後もお客様の声を活かし、より優れたマスクの開発を進めていきます。
■「正しい経営(ガバナンス)」:リスクマネジメント委員会では、新型コロナウイルス感染症対応や、首都直下型地震等の大規模災害リスク、情報セキュリティのリスクと、これらの対応策について議論を重ねています。また、人権委員会では、ハラスメント防止策及び研修プログラムの策定が議論されています。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、70億円増加し、1兆935億円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による収入は、前連結会計年度末に比べ356億円減少し、2,648億円(前期比11.9%減)となりました。これは主として、減価償却費及びその他の償却費1,778億円(前期比1,293億円増)、税引前利益1,528億円(前期比995億円減)、その他の負債の減少額445億円(前期比814億円減)、棚卸資産の増加額26億円(前期比408億円減)、仕入債務の増加額186億円(前期比350億円増)等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、前連結会計年度に比べ27億円減少し、759億円(前期比3.5%減)となりました。これは主として、定期預金の純増額52億円(前期比61億円減)、有形固定資産の取得による支出465億円(前期比49億円増)、無形資産の取得による支出210億円(前期比31億円減)等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により支出した資金は、前連結会計年度に比べ808億円増加し、1,832億円(前期比78.9%増)となりました。これは主として、リース負債の返済による支出1,412億円(前期比1,412億円増)、前連結会計年度における社債の償還による支出300億円(前期比300億円減)、短期借入金の借入による収入350億円(前期比178億円減)等によるものです。
(2)販売及び仕入の状況
① 部門別売上状況
|
部門 |
前連結会計年度 (自 2018年9月1日 至 2019年8月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
||
|
売上収益 |
構成比 |
売上収益 |
構成比 |
|
|
メンズ |
343,243 |
15.0 |
319,985 |
15.9 |
|
ウィメンズ |
409,105 |
17.9 |
359,753 |
17.9 |
|
キッズ・ベビー |
66,303 |
2.9 |
60,804 |
3.0 |
|
グッズ・その他 |
22,947 |
1.0 |
35,391 |
1.8 |
|
国内ユニクロ商品売上合計 |
841,600 |
36.7 |
775,934 |
38.6 |
|
FC関連収入・補正費売上高 |
31,357 |
1.4 |
30,952 |
1.5 |
|
国内ユニクロ事業合計 |
872,957 |
38.1 |
806,887 |
40.2 |
|
海外ユニクロ事業 |
1,026,032 |
44.8 |
843,937 |
42.0 |
|
ユニクロ事業合計 |
1,898,990 |
82.9 |
1,650,825 |
82.2 |
|
ジーユー事業 |
238,741 |
10.4 |
246,091 |
12.3 |
|
グローバルブランド事業 |
149,939 |
6.5 |
109,633 |
5.5 |
|
その他事業 |
2,877 |
0.1 |
2,295 |
0.1 |
|
合計 |
2,290,548 |
100.0 |
2,008,846 |
100.0 |
(注) 1.FC関連収入とは、フランチャイズ店に対する商品売上高、フランチャイズ店からのロイヤリティ収入であり、補正費売上高とは、パンツの裾上げ(補正)の加工賃及び刺繍プリントによる収入等であります。
2.ユニクロ事業とは、「ユニクロ」ブランドのカジュアル衣料品販売事業であります。
3.ジーユー事業とは、「ジーユー」ブランドのカジュアル衣料品販売事業であります。
4.グローバルブランド事業は、セオリー事業(「Theory(セオリー)」ブランド等の衣料品販売事業)、プラステ事業(「PLST(プラステ)」ブランド等の衣料品販売事業)、コントワー・デ・コトニエ事業(「COMPTOIR DES COTONNIERS(コントワー・デ・コトニエ)」ブランドの衣料品販売事業)、プリンセス タム・タム事業(「PRINCESSE TAM.TAM(プリンセス タム・タム)」ブランドの衣料品販売事業)及びJ Brand事業(「J BRAND(ジェイブランド)」ブランドの衣料品販売事業)で構成されております。
5.その他事業とは、不動産賃貸業等であります。
6.国内ユニクロ事業に含まれるEコマース売上高
前連結会計年度 83,228百万円、当連結会計年度 107,616百万円
7.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 単位当たりの売上状況
|
摘要 |
当連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
前期比(%) |
|
|
売上収益 |
1,512,255百万円 |
84.7 |
|
|
1㎡当たり売上収益 |
売場面積(平均) |
2,446,706㎡ |
105.4 |
|
1㎡当たり期間売上収益 |
618千円 |
80.4 |
|
|
1人当たり売上収益 |
従業員数(平均) |
106,276人 |
98.2 |
|
1人当たり期間売上収益 |
14,229千円 |
86.3 |
|
(注)1.国内・海外ユニクロ事業についてのみ記載しております。
2.売上収益は店舗商品売上高であり、国内ユニクロ事業のEコマース事業・FCに対する商品供給高・経営管理料及び補正費売上高は含まれておりません。
3.売場面積(平均)は、直営店売場の昨年度期末面積数と今年度期末面積数を平均算出しております。
4.従業員数(平均)は、準社員、アルバイト社員、委託社員及び受入出向社員を含み、執行役員を除いております。なお、準社員、アルバイト社員は在籍する年間の平均人員により記載しております。
5.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 仕入実績
|
商品部門別 |
当連結会計年度 (自 2019年9月1日 至 2020年8月31日) |
||
|
仕入高(百万円) |
前期比(%) |
構成比(%) |
|
|
メンズ |
181,687 |
95.8 |
17.5 |
|
ウィメンズ |
196,950 |
88.2 |
18.9 |
|
キッズ・ベビー |
32,392 |
95.0 |
3.1 |
|
グッズ・その他 |
21,892 |
178.6 |
2.1 |
|
国内ユニクロ事業合計 |
432,922 |
94.3 |
41.6 |
|
海外ユニクロ事業 |
433,892 |
90.1 |
41.7 |
|
ユニクロ事業合計 |
866,814 |
92.1 |
83.3 |
|
ジーユー事業 |
127,536 |
107.1 |
12.3 |
|
グローバルブランド事業 |
45,652 |
80.7 |
4.4 |
|
合計 |
1,040,003 |
93.1 |
100.0 |
(注)1.ユニクロ事業とは、「ユニクロ」ブランドのカジュアル衣料品販売事業であります。
2.ジーユー事業とは、「ジーユー」ブランドのカジュアル衣料品販売事業であります。
3.グローバルブランド事業は、セオリー事業(「Theory(セオリー)」ブランド等の衣料品販売事業)、プラステ事業(「PLST(プラステ)」ブランド等の衣料品販売事業)、コントワー・デ・コトニエ事業(「COMPTOIR DES COTONNIERS(コントワー・デ・コトニエ)」ブランドの衣料品販売事業)、プリンセス タム・タム事業(「PRINCESSE TAM.TAM(プリンセス タム・タム)」ブランドの衣料品販売事業)及びJ Brand事業(「J BRAND(ジェイブランド)」ブランドの衣料品販売事業)で構成されております。
4.上記以外に、その他事業(不動産賃貸業等)がありますが、事業の性格上、仕入は発生しません。
5.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、非金融資産の減損、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績又は各状況下で合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。
採用している重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績の分析
経営成績の分析については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)業績等の概要」をご参照ください。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
Ⅰ 財務戦略の基本的な考え方
当社グループでは、強固な財務体質を維持しながら、事業活動によりフリー・キャッシュ・フローを最大化し、毎期一定程度の株主還元を維持しつつ、成長投資資金と手許流動性も確保していくことを財務戦略の基本方針としています。
強固な財務体質の維持に関しては、営業キャッシュ・フローにより投資資金を賄うことを原則としつつ、天候不順や新型コロナウイルス感染症といった不測の事態に耐えうる手許流動性を確保していきます。また、安定的な外部調達能力も担保していきます。
Ⅱ 資金のキャッシュ・フロー及び流動性の状況
当社グループでは、アパレル小売業としての特性上、運転資金と天候不順などの不測の事態に備えて月商3~5ヶ月分の手許流動性を確保するよう努めています。当連結会計年度の売上収益2兆88億円に対し、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1兆935億円となっていますが、将来的に当社グループ事業全体で売上収益3兆円を超える計画に対し、月商4ヶ月分の手許流動性は1兆円であるため、足もとの手許流動性は適正水準であると考えております。
Ⅲ 資金需要の主な内容
当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、仕入、物流費、広告宣伝費、地代家賃(店舗に係る賃貸料など)、人件費などがあります。
また、投資活動に係る資金支出では、店舗関連投資(新規店舗の出店や既存店舗の改装)のほか、有明プロジェクト推進における物流倉庫投資やIT投資(店舗のセルフレジ、Eコマース、サプライチェーン関連のシステム投資)があります。2021年8月期は、当社グループ全体で、新規店舗の出店投資に300億円、倉庫やITなどその他投資に602億円の設備投資を計画しております(「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画 (1) 重要な設備の新設等」に記載しております。)。
Ⅳ 資金調達
当社グループ事業の維持拡大のために必要な資金を安定的且つ機動的に確保するため、事業活動によるフリー・キャッシュ・フローの最大化に努めるとともに、内部資金及び外部資金を有効に活用しています。
強固な財務体質を維持すべく、投資資金は、営業キャッシュ・フローにより賄うことを原則としていますが、資金調達の多様化と資本効率の向上を企図し、一部社債調達も活用しています。2018年6月には計2,500億円の社債調達を行い、社債償還資金に充当するとともに、海外事業の拡大や有明プロジェクト推進における投資資金として活用しています。
当社グループでは、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、スタンダード&プアーズ(S&P)及び日本格付研究所(JCR)から格付を取得しています。本報告書提出時点において、S&Pの格付は「シングルA(安定的)」、JCRの格付は「ダブルA(安定的)」となっております。また、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しております。
新型コロナウイルス感染症拡大による影響により、当連結会計年度は減収減益となりましたが、お取引先様の多大なるご協力を得ながら感染対策を強化したうえでの営業活動の継続、経費削減や在庫消化に努めることにより、追加の外部調達を行うことなく、十分な手許流動性を確保できています。
今後も新型コロナウイルス感染症による環境変化を注視しながら、強固な財務体質を維持するとともに、安定的な外部資金調達能力の維持向上に努めていきます。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。