(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善は進みましたが、世界情勢に対する不安や中国経済の減速懸念に加え、急激な円高・株安が進む一方で日銀によるマイナス金利政策が行われるなど、景気の先行き不透明感がより一層高まる状況下で推移いたしました。
外食業界における消費動向につきましては、訪日外国人客による需要拡大は見られたものの、将来不安に対する節約志向の高まりから消費マインドの低迷が続き、依然として大きな回復には至りませんでした。
このような状況の中で、当社グループは、店舗リストラクチャリングの推進、店舗業態ポートフォリオの充実化、MD(マーチャンダイジング)戦略のさらなる強化、新しい事業分野への進出、仕入調達力の強化、経営管理システムの革新など様々な施策に取り組みました。
一方、店舗展開におきましては、新規出店を16店舗、店舗改装(業態転換を含む)を54店舗、店舗閉鎖を53店舗で行いました。特に店舗改装では、最新のお客様ニーズを取り込んだ新しい「専門店」業態の開発を強化し、不振業態からの転換を図りました。その結果、「肉バル・ランプキャップ」「とり家ゑび寿」「羊肉酒場・悟大」など反響の大きいヒット業態が続々と誕生し、今後の収益力拡大に向けての基盤づくりを行うことができました。
この結果、当期の連結売上高は、前年同期に比べ3.1%減少の68,537百万円となりました。
セグメント別では、飲食事業につきましては、前期及び当期に実施した店舗閉鎖や改装による売上減少が影響し、売上高は前年同期に比べ4.8%減少の56,857百万円となりました。
卸売事業につきましては、グループ外部取引先への食材卸売が増加したこと等により、売上高は前年同期に比べ1.7%増加の4,335百万円となりました。
不動産事業につきましては、売上高は前年同期に比べ0.7%増加の1,055百万円となりました。
フランチャイズ事業につきましては、売上高は前年同期に比べ0.7%増加の399百万円となりました。
その他事業につきましては、物流子会社が行うグループ外部取引先への配送業務が増加したこと等により、売上高は前年同期に比べ10.3%増加の5,888百万円となりました。
一方、利益面につきましては、閉店や改装店の増加による売上高減少により売上総利益額が減少したことに加え、改装店の増加に伴う一時的な費用が嵩んだことが影響し、営業損失は24百万円(前年同期は営業利益190百万円)、経常損失は73百万円(前年同期は経常利益181百万円)となりました。
また、保有資産の売却により固定資産売却益を4,990百万円計上したことに対して、閉店や改装に伴う除却損や減損損失などの特別損失を2,804百万円計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,419百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2,049百万円)となりました。
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(2) キャッシュ・フローの状況 |
(単位:百万円) |
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平成27年8月期 |
平成28年8月期 |
増減 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
2,062 |
1,310 |
△751 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
495 |
6,022 |
5,527 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△237 |
△3,638 |
△3,401 |
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現金及び現金同等物の増減額 |
2,320 |
3,694 |
1,373 |
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現金及び現金同等物の期首残高 |
9,007 |
11,328 |
2,320 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
11,328 |
15,022 |
3,694 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,310百万円の資金収入(前年同期は2,062百万円の資金収入)となりました。これは主に、固定資産売却損益3,882百万円を計上したことによる支出に対し、税金等調整前当期純利益2,151百万円、減価償却費1,643百万円、減損損失1,025百万円を計上したことによる収入等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、6,022百万円の資金収入(前年同期は495百万円の資金収入)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入8,197百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、3,638百万円の資金支出(前年同期は237百万円の資金支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出2,337百万円等によるものであります。
以上の結果により、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前期末に比べ3,694百万円増加の15,022百万円となりました。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
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飲食事業 |
56,857 |
△4.8 |
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卸売事業 |
4,335 |
1.7 |
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不動産事業 |
1,055 |
0.7 |
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フランチャイズ事業 |
399 |
0.7 |
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その他事業 |
5,888 |
10.3 |
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合計 |
68,537 |
△3.1 |
(注)1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 その他事業は運送事業、飲料水の製造事業及び業務用空調機の洗浄・メンテナンス事業等であります。
当社が、前々期より取り組んでいる「業務構造改革」については、将来に向けていかなる環境変化にも対応できる強固な経営基盤を構築することを目指しております。この改革をより実効あるものとするために、来期においてもさらなる改善策を講じるとともに、第2、第3の経営改革にも取り組んで行きたいと考えております。
具体的に対処すべき課題としては、以下の点を重視して実施してまいります。
(1) 店舗改装の強化
ここ数年間に渡り行ってきた店舗リストラクチャリングの最終年度として、来期も70店舗の店舗改装を計画しており、不振業態から新しい「専門店」業態への転換を積極的に進め、引き続き収益基盤の確立を図りたいと考えております。
(2) 店舗業態ポートフォリオの充実化
新しい「専門店」業態のさらなる開発を行うとともに、大型店舗をレイアウト分割し、小規模多機能型スタイルの「市場」や「横丁」業態などにもさらに取り組んでまいります。また、主力業態の「庄や」などは「大衆割烹」としての原点回帰を図り、こだわりの商品力を強化することにより業態のブラッシュアップを図ってまいります。
(3) MD(マーチャンダイジング)改革の推進
連結子会社である鮮魚仲卸会社の米川水産㈱や物流会社の㈱ディ・エス物流を含めた自社グループの流通システム機能をより一層高める一方、外部業者との提携などにより“市場を介さない生産者との直接契約”を推進し、鮮度が高く高品質な食材を使用した商品の提供に努めてまいります。
(4) 「新物流センター」開業に向けた外販事業の拡大
平成30年初旬に完成予定の「新物流センター」開業に向けて、当社グループの行う“毎日一括物流システム”の強みを活かし、同業の飲食店舗に対して“コンビニ機能をもった食材卸売業者”として差別化をアピールすることで外販事業の拡大を進めてまいります。
(5) 外国人観光客をターゲットとするインバウンド事業の取り組み
店舗業態別の英語・中国語対応メニュー、指さし会話シートなど様々な営業ツールの開発を行うとともに、特に需要の多い強化店舗を選定し、営業活動を強化することにより売上拡大を図ってまいります。
(6) 有能な「調理人」の育成とモチベーションアップ
当社こだわりの手作り料理を提供する上で中心となる「調理人」が、切磋琢磨して技術を磨き、より美味しい料理を提供して行くために、新しい人事制度の構築や調理技術大会の開催などを行い、多くの有能な「調理人」の育成とモチベーションアップを目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク事項には、以下のようなものがあります。
記載内容のうち、将来に関する事項については、有価証券報告書提出日(平成28年11月28日現在)において当社グループが判断したものであります。
(1) 食中毒について
外食事業にたずさわる当社グループにとって、最大のリスク要因は食中毒の発生と認識しており、入荷食材の品質検査や従業員への衛生指導等を行う「食品衛生研究所」、及び薬物検査や使用食材の安全性についての分析・研究等を行う「総合科学新潟研究所」の2つの衛生管理機関を設置するなど、様々な衛生管理への対策を講じております。しかしながら万が一、不可抗力的な食中毒が発生した場合、社会的信用を失うことによる売上高の減少、損害賠償による損失の発生、一定期間の営業停止や営業許可の取り消しなどにより、当社グループの経営成績および財政状態に多大な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 食材仕入について
当社グループにおきましては、トレーサビリティ(生産履歴)の追求や産地仕入の拡大に努めるなど、食材の品質管理を最重要課題として認識しております。当社グループの中心食材である生鮮魚介類において、海の汚染等による品質安全面の不安、漁獲高の減少や海外需要の増加による調達難等が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、穀物や野菜などの農作物の天候不順等による不作や、その他食材市況の大幅な変動が発生した場合、原材料の調達難や仕入れ価格の上昇により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 食品工場について
当社グループの食品工場では、HACCP(ハサップ:総合的衛生管理システム)に対応した厳格な品質管理体制の基に、グループ店舗向けの加工食材等を製造しておりますが、万が一、当工場にて食品衛生に関する問題が生じた場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) システム障害について
食材の受発注、店舗における売上日報管理、勤怠管理などの店舗管理システムの運営管理は、信頼できる外部業者に委託しており、万全の体制を整えておりますが、万が一、災害、停電、ソフトウェアまたはハードウェアの欠陥、コンピュータウイルスなど不測の事態によりシステム障害が発生した場合、食材調達、勤怠管理など店舗運営に支障をきたすことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 外食業界の動向について
当社グループが属する外食産業市場は成熟段階に入っており、想定以上の市場規模の縮小、企業間競争の激化が発生した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 出店戦略について
新規出店につきましては、立地条件や賃貸条件などを総合的に勘案して決定しているため、条件に合致する物件が確保できない場合、計画通りの新規出店が進行せず、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 人材育成について
当社グループは、人材育成については特に注力しておりますが、店舗拡大に伴った人材の育成が順調に進まない場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 災害等による影響について
当社グループでは、店舗が集中している関東地方や主要な都心部で大規模な自然災害や伝染病などの蔓延が発生した場合、来店客数の減少や正常な事業活動が困難となる恐れがあり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 差入保証金・敷金について
当社グループの飲食事業における店舗については、賃借による出店が中心であり、賃貸人に対し賃貸借契約を締結する際、保証金および敷金の差入れを行っており、賃貸人は小口かつ分散されておりますが、破産などにより保証金・敷金の回収が不能となった場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 減損会計などの会計制度適用について
当社グループが保有する店舗や土地・不動産等の固定資産は、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用により当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、今後に向けて新しく会計制度の変更があった場合、その適用によっても当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 法的規制等について
当社グループにおいては、会社法をはじめとする一般法令に加え、食品衛生法、労働基準法などの様々な法規制や制度の制限を受けております。これらの法的規制が変更・強化された場合に、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12) FC(フランチャイズ)店舗について
当社グループは、「庄や」「やるき茶屋」を主体にフランチャイズ加盟店との間で「大庄ファミリー契約」を締結し、フランチャイズ展開を行っております(平成28年8月現在182店舗)。
フランチャイズ店舗には、安全な食材の供給、衛生管理、経営指導を行うなど、親密な取引関係を維持しておりますが、万が一、フランチャイズ店舗での食中毒等の不測の事故が発生した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 個人情報の管理について
当社グループでは、イベント案内や宴会需要の掘り起し等を目的に顧客の個人情報を取り扱っております。万が一、情報の漏洩があった場合、社会的信用の失墜や損害賠償問題につながり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14) インターネット等による風評被害について
ソーシャルメディアの急激な普及に伴い、インターネット上の書き込みや、それを要因とするマスコミ報道等による風評被害が発生・拡散した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて行っております。なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 財政状態の分析
①資産、負債及び純資産の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は18,625百万円となり、前期に比較して3,361百万円増加となりました。これは、現金及び預金が3,681百万円増加したことが主な要因となっております。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は22,384百万円となり、前期に比較して5,070百万円減少となりました。これは、保有資産の売却等により土地が3,950百万円減少したことや、敷金及び差入保証金が704百万円減少したことが主な要因となっております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は9,311百万円となり、前期に比較して1,942百万円減少となりました。これは、短期借入金が1,770百万円減少したことが主な要因となっております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は8,523百万円となり、前期に比較して887百万円減少となりました。これは、長期借入金が1,267百万円減少したことが主な要因となっております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は23,174百万円となり、前期に比較して1,120百万円増加となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が698百万円増加したことが主な要因となっております。
②キャッシュ・フローの状況の分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(3) 経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりであります。
(売上高)
主力の飲食事業において、前期及び当期に実施した店舗閉鎖や改装による売上減少が影響し、売上高は前年同期に比べ3.1%減少の68,537百万円となりました。
(営業利益又は営業損失)
閉店や改装店の増加による売上高減少により売上総利益額が減少したことに加え、改装店の増加に伴う一時的な費用が嵩んだことが影響し、営業損失は24百万円(前年同期は営業利益190百万円)となりました。
(経常利益又は経常損失)
営業外収益は、84百万円(前期比11百万円減)となりました。
営業外費用は、前期に比べ控除対象外消費税等が増加(前期比26百万円増)したこと等により、134百万円(前期比28百万円増)となりました。
以上の結果、経常損失は73百万円(前年同期は経常利益181百万円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失)
保有資産の売却により固定資産売却益を4,990百万円計上したことに対して、閉店や改装に伴う除却損や減損損失などの特別損失を2,804百万円計上したこともあり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,419百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失2,049百万円)となりました。