文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、傘下に鞄・袋物及び財布・雑貨類の小売販売の株式会社東京デリカ、アクセサリー・雑貨の小売販売の株式会社カーニバルカンパニー、帆布製バッグ・小物の企画・製造・販売の株式会社三香堂、メンズバッグ・トラベルバッグのメーカーのアイシン通商株式会社、メンズバッグ・トラベルバッグの卸売販売のロジェールジャパン株式会社を擁しており、各事業会社の独立性を高めて権限及び責任を明確にし、グループシナジーを追求することによりグループ企業価値の最大化を目指してまいります。また、各事業会社はそれぞれの責任を全うし、独自性を発揮しながら利益の拡大、資本効率の向上を図ってまいります。
当社グループは「感動クリエーションカンパニー」を標榜し、メーカーの分野においては「感動する商品」の企画・製造に取り組み、ファッショングッズリテール分野においては最高レベルの商品のセレクト及びディスプレイ、店舗内装、接客等を実現した店舗の中でお客様に感動体験をしていただくことを使命として企業活動を行なってまいります。
当社グループの主たる事業内容は、鞄・袋物及び財布の企画・製造・小売販売であり、鞄・袋物業界に属しております。鞄・袋物業界の小売市場規模は2020年度で9,480億円、そのうち、鞄専門店の売上は2,980億円であります。(株式会社矢野経済研究所「鞄・袋物産業年鑑2021~2022年版」による)
株式会社東京デリカは鞄専門店の中で第1位のシェアを有しております。ナショナルブランド商品を主力とした品揃え型の専門店として全国規模に出店しているのは株式会社東京デリカのみであり、売上高、店舗数において第2位以下の同業他社には大きな差をつけております。全国の有力商業施設の大半に出店をしておりますが、新規の大型商業施設には積極的に出店してまいります。また、アクセサリー、時計、ソックス、軽衣料、傘等の雑貨類にも積極的に取り組み、大型店舗での併設、単独店舗の出店を行なってまいります。
さらに、ナショナルブランド商品を中心とした品揃えとPB(プライベートブランド)商品、NPB(ナショナルプライベートブランド)商品の強化に注力するとともに、新規業態開発に積極的に取り組み、さまざまな業態で自社競合を避けながら出店を行なってまいります。また、既存店舗の大型化・活性化に取り組み、近隣店舗の統合や不採算店舗の退店などにより、店舗網の整備、充実を図ってまいります。EC事業については、OMO(Online Merges with Offline)施策を推進して店舗との融合を図るとともに、新規カテゴリーの導入に努め、売上の拡大を続けてまいります。
株式会社カーニバルカンパニーは、高感度のアクセサリー小売専門店を展開しております。駅ビル・ファッションビルには「Tees Cees」、郊外型の大型商業施設には「Banana」というショップブランドで出店しており、今後も立地を厳選しながら出店してまいります。
株式会社三香堂は、国内で企画・製造した商品を主として「日乃本帆布」というショップブランドの店舗で小売販売しております。出店立地は、駅ビル、観光地、高速道路のサービスエリア等であります。製造能力を増強し、商品開発、株式会社東京デリカへのコラボ商品の供給、新規出店等に注力し、「日乃本帆布」のブランドイメージの確立及び事業規模の拡大を図ってまいります。
当社グループの海外での店舗展開については、将来の進出を視野に入れて、情報収集・分析等を行なってまいります。
アイシン通商株式会社は、機能性・デザイン性に優れた商品開発、有力ブランドとの提携等により、市場競争力の高い商品の開発に努めてまいります。
ロジェールジャパン株式会社は、営業力を強化し、業容の拡大に努めてまいります。
さらに、事業領域の拡大を目指し、メーカー部門への進出や周辺業界への取り組みを行なってまいります。M&A等によりメーカー部門への進出を図り、当社グループの製造機能を拡充し、オリジナル商品開発力の強化や利益率の向上を図ってまいります。周辺業界への取り組みについては、株式会社東京デリカにおいて既存の事業との相乗効果を見込める分野の商品群を導入して来店客数の増加、店舗効率の向上、売上の拡大、店舗の大型化をつなげるとともに、当社グループとして、新たな子会社の設立や有望な企業のM&A等により独立事業として新しい分野の事業展開を図り、業容の拡大を図ってまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、経営指標として売上高、営業利益、売上高営業利益率、自己資本利益率(ROE)を重視しております。2023年3月期については、売上高49,123百万円、営業利益2,092百万円、売上高営業利益率4.3%、自己資本利益率(ROE)4.6%を目標としております。
中期的には売上高営業利益率8%以上、ROE10%以上を安定的に達成することを目標としております。
(3) 経営環境と対処すべき課題
次期につきましては、国内外での新型コロナウイルス感染症の感染の収束の見通しが立たず、懸念材料となるのに加えて、ウクライナを巡る不安定な国際情勢、エネルギー価格や原材料価格の高騰、サプライチェーンの混乱等により、景気の先行きは不透明な状況となっております。国内においては、さらに円安の急激な進行もあり、物価の上昇傾向が顕著となり、消費活動はますます慎重さを増し、当社グループを取り巻く経営環境は厳しい状況が続くものと思われます。
一方、コロナ禍での様々な社会活動の制限が徐々に緩和、撤廃されていくものと思われ、それに伴い、リアル店舗の売上が回復傾向となるものの、インバウンド、アウトバウンドの大幅な縮小は継続し、また、生活様式の変化等もあり、コロナ禍以前の売上水準まで回復するのは難しいと判断しております。
このような状況下ではありますが、当社グループは「復活そして進化」をテーマに掲げて、「収益力の回復」、「OMO施策の強化」、「持続可能社会実現のための施策」に取り組んでまいります。
「収益力の回復」については、リアル店舗は2期連続のコロナ禍での売上不振からの脱却と、好立地への新規出店、増床改装、店舗スタッフのデジタル発信力の強化等による売上の拡大、ECは新カテゴリーや新しいキャラクターとのコラボの導入、NPB商品の増強によるECモールの売上伸長、自社サイトの大幅な売上拡大を図ります。また、PB商品の売上拡大、仕入条件改善等による商品粗利益率の向上、同一商業施設内の複数店舗の集約化・大型化、赤字店舗の積極的な退店、ECモールサイトの効率的な運営、さらに、諸経費の見直しや削減等に取り組み、収益の拡大を図ります。
「OMO施策の強化」については、リアル店舗(offline)とネット(online)での体験をシームレスに結合してお客様の購買体験をサポートします。You Tuberなどを起用したインフルエンサーマーケティングをオンライン発信するとともに、リアル店舗の店頭でも同じイメージを打ち出して実際の商品を見られるようにし、また、オンラインでの詳細な商品情報をリアル店舗でもQRコードで閲覧できるようにし、購入はリアル店舗でも自社ECサイトでも選択可能とします。さらに、自社ECサイトでの購入商品をリアル店舗で受取ることができるようにします。
「持続可能社会実現のための施策」としてはPB商品におけるリサイクル資材の活用、環境負荷の少ない商品の開発、ブランドごとの社会貢献活動等の取り組み等を強化するとともに、包装資材のエコ化と簡素化、サプライチェーンの見直し、物流の効率化等を図ってまいります。
次期の見通しにつきましては、小売事業等につきましては商業施設の新設計画等をもとに、新規出店15店舗を見込み、期中退店15店舗を見込んでおります。新型コロナウイルス感染症の感染がある程度抑制され、感染拡大の第7波などが起きないことを前提として、既存店売上高はコロナ禍前の売上に対して1割減程度までの回復を見込んでおり、さらに個別の店舗の要因を加味して予測を行ない、売上高は当期比33.4%増を見込んでおります。また、売上総利益率については0.2ポイントの改善を見込んでおります。製造・卸売事業につきましては、売上高は当期比36.9%増を見込み、売上総利益率については1.8ポイントの低下を見込んでおります。
これらにより、当社グループの連結業績につきましては、売上高49,123百万円(当期比33.5%増)、営業利益2,092百万円(当期は営業損失903百万円)、経常利益2,132百万円(当期は経常損失776百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益1,164百万円(当期は親会社株主に帰属する当期純損失888百万円)を見込んでおります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 出店政策について
当社グループは、ショッピングセンター・駅ビル等にテナントとして出店を行なっております。新規出店にあたっては、商圏、競合状況、売上予測、賃料条件、出店コスト等を検討し、収益性を見込める店舗に出店しております。このため、当社グループの出店条件に合致する物件の数が当初の出店予定数と異なることがあります。
また、出店後は店舗別の損益管理を行ない、業績改善の見込みのない不採算店舗については退店を行なっていますが、退店店舗数についても当初の予定店舗数と異なることがあり、出退店の店舗数が当初の予定店舗数と異なった場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 流行について
当社グループは、レディースバッグ類、鞄類、小物雑貨類等を販売しておりますが、商品の流行による影響を受けて、売上が低下したり滞留在庫の陳腐化に伴う損失が発生する可能性があります。
(3) 敷金及び保証金について
当社グループではテナント出店に際し、ショッピングセンターのデベロッパー等に対して敷金・保証金の差し入れをしている店舗がありますが、賃借先の倒産等の事由により敷金・保証金の全部又は一部が回収できなくなる可能性があります。
(4) 売上債権について
当社グループの販売はほとんど全てがいわゆるショッピングセンター内の賃借店舗で行なわれております。大半の店舗では毎日の売上金をそのショッピングセンターのデベロッパー等に預託しており、これをデベロッパー預け金と称しておりますが、これについては預託相手先のショッピングセンターのデベロッパー等が倒産した場合、全額回収できない可能性があります。
(5) 新型コロナウイルス感染症に関するリスク
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により世界各国で渡航制限や外出制限などの措置が行なわれ、経済活動に大きな影響が及んでおります。
当社グループにおきましても、国内の感染拡大に伴う政府や自治体の外出自粛要請に基づく店舗の休業や営業時間の短縮、生活必需品以外のものに対する個人消費の大幅な縮小等による売上高の減少、国内外での商品調達不全等の懸念があり、このような事態が長期化した場合、業績および財政状態にさらなる影響を及ぼす可能性があります。
店舗の休業リスクを少しでも軽減するため、越境ECを含めたECの強化に継続的に注力していくとともに、店舗スタッフのデジタル発信力を強化してまいります。また、「ニューノーマル」のライフスタイルに合わせた商品カテゴリーを補強してまいります。
(6) 法的規制について
当社グループは、消費者保護関連、個人情報保護、環境・リサイクル関連、独占禁止等の各種法律等の規制を受けており、それらの遵守に努めております。しかしながら、予期し得ない原因等によりこれらの法律に抵触した場合には、当社グループに対する活動の制限、費用の発生、当社グループの社会的信用の低下などにより、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 自然災害・事故等について
当社グループ店舗の出店地域において、大地震や台風等の自然災害や予期せぬ事故が発生し、当社グループ店舗や当社グループが出店している商業施設において深刻な被害や影響を受けた場合は、当社グループの営業活動が大きく制約され、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しておりますが、経過的な取扱いに従って、前連結会計年度には遡及適用しておりません。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、ワクチン接種の効果が期待され、一部で景気の持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルス感染症は第4波から第6波まで3度の感染拡大を繰り返し、政府や自治体の緊急事態宣言の発出・まん延防止等重点措置の適用が断続的に行なわれ、総じて景気の停滞感が続きました。さらに、世界的な半導体不足、原材料価格の高騰、サプライチェーンの混乱、ウクライナ情勢等により、世界経済は先行きの不透明な状況で推移しました。
流通業界におきましては、感染拡大に伴う政府や自治体の緊急事態宣言の発出・まん延防止等重点措置の適用等により、多くの商業施設で臨時休業や営業時間の短縮を余儀なくされました。さらに、旅行や帰省、各種イベントの自粛や飲食店の時短営業などにより、消費者の行動は大きく制限を受け、ファッション業界において消費活動は低調に推移しました。一方、感染状況が落ち着き、緊急事態宣言の発出・まん延防止等重点措置の適用がなかった10月から1月初旬の期間及び3月中旬以降は人流も増え、消費活動にも回復傾向が見られました。
このような状況下で、当社グループは商業施設の臨時休業や営業時間の短縮、旅行や外出、出張の自粛、個人消費の縮小等の影響を引き続き強く受けて、当連結会計年度の売上高は36,798百万円(前期比5.6%増)となり、大幅な減収となった前期に対して小幅な増収に止まりましたが、売上総利益率の改善や諸経費の見直し、削減に努め、営業損失は903百万円(前期は営業損失2,036百万円)、経常損失は776百万円(前期は経常損失1,839百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は888百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,847百万円)と前期に対してそれぞれ損失が減少しました。
なお、当社グループの報告セグメントは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
事業部門ごとの状況は、以下のとおりであります。以下の数値につきましては、事業部門内の取引消去後かつ事業部間の取引消去前のものを記載しております。
<小売事業等>
小売事業につきましては、「ニューノーマルを勝ち抜く体制創り」をテーマに掲げて、さまざまな取り組みを行なってまいりました。「リアル店舗の構造改革」として、中小型店舗の増床改装、同一商業施設内の複数店舗の集約化・大型化を進めて店舗運営の効率化を図るとともに、取扱商品カテゴリーの補強を行ない、売上の拡大を図ってまいりました。また、新規出店・既存店共に家賃その他の出店条件を随時見直し、出店コストの低減交渉を推し進める一方、不採算店舗の退店も進めてまいりました。さらに店舗スタッフのデジタル発信力強化にも注力してまいりました。
「EC拡大戦略」として、取扱商品の見直しと拡充を行ない、ゴルフ関連グッズ等の新規導入やEC限定発売のNPB(ナショナルプライベートブランド)商品の販売拡大に努めました。また、自社ECサイトでは、人気キャラクターとのコラボ商品に注力し、売上伸長を図りました。
さらに、3月から人気インフルエンサーとのコラボ商品や新企画のPB(プライベートブランド)商品を、オンライン発信とリアル店舗の店頭ディスプレイを同一のイメージでお客様に訴求する販促活動に実験的に取り組み、リアル店舗、ECともに大きな集客効果を得ることができました。
「持続可能社会実現のための施策」としては、PB商品ではブランドごとにリサイクル資材や環境への負荷の少ない資材の活用、売上の一部の各種NPO法人や社会福祉法人への寄付、障がい者の働く施設からの材料調達等さまざまな社会貢献に取り組み、仕入商品についても、リサイクル等サステナビリティを意識した商品の取扱いを拡大してまいりました。3月には、サステナビリティを意識したPB商品を集積した店舗「SAC’S BAR mono+i《モノアイ》」第1号店をイオンモール四条畷に出店しました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の第4波から第6波までの3期間において売上が低調であったことにより、売上高の水準は前期並みに止まりました。
店舗につきましては、大型商業施設を中心に14店舗の新規出店を行なうとともに、不採算店等36店舗の退店を行ない、当連結会計年度末の店舗数は623店舗となりました。新規出店店舗の地域別内訳は、北海道・東北地区2店舗、関東地区6店舗、中部地区3店舗、近畿地区1店舗、中国・四国地区1店舗、九州地区1店舗であります。ショップブランドでは、株式会社東京デリカが「SAC’S BAR」、「GRAN SAC’S」、「DOUX SAC’S」、「kissora」、「NAUGHTIAM」、「Amatone Accesso’rio」を、株式会社カーニバルカンパニーが「Tees Cees」を、株式会社三香堂が「日乃本帆布」を出店いたしました。
品種別の売上の状況は、トラベルバッグは新型コロナウイルス感染症の影響により引き続き低調であったものの、前期よりは水準が向上して前期比44.4%増となりました。ハンドバッグはPB、NPBの取扱い拡大により前期比15.6%増となりました。メンズバッグはビジネス需要がやや回復して前期比9.9%増となりました。雑貨は、取扱いアイテムや展開店舗を増やしたため、前期比8.3%増となりました。カジュアルバッグ、インポートバッグは販売点数が減少し、それぞれ前期比9.2%減、14.7%減となりました。
これらの結果、当事業部門の売上高は35,648百万円(前期比4.8%増)と若干の増収となりました。
売上総利益率は、前期比1.4ポイント改善して48.3%となりました。これは、前期において第1四半期連結会計期間の長期の臨時休業による売上機会ロスに対処し、また、消費意欲を喚起するため、季節商品やPB商品、インポートバッグを中心に割引販売を積極的に行ない、低下していましたが、当期においては割引販売が大幅に減少したことに加えて、値入率の向上に注力したためであります。販売費及び一般管理費率は、諸経費の全面的な見直しを推し進め、前期比1.8ポイント改善して50.7%となりました。
<製造・卸売事業>
製造・卸売事業につきましては、主力となるキャリーケースが新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けて、低水準の売上で推移しましたが、前期と比較すると旅行や出張等も増えたため、売上高は大幅に増加しました。
この結果、当事業部門の売上高は1,402百万円(前期比46.9%増)となりました。
b.財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて974百万円増加し、18,520百万円となりました。これは主に、商品及び製品が908百万円減少した一方で、現金及び預金が1,333百万円増加、受取手形及び売掛金が565百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて364百万円減少し、19,595百万円となりました。これは主に、繰延税金資産が598百万円増加した一方で、有形固定資産が540百万円減少、敷金及び保証金が293百万円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて610百万円増加し、38,115百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて2,370百万円増加し、8,321百万円となりました。これは主に、リース債務が62百万円減少した一方で、短期借入金が2,000百万円増加、支払手形及び買掛金が244百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて343百万円減少し、4,695百万円となりました。これは主に、退職給付に係る負債が115百万円増加した一方で、リース債務が147百万円減少、社債が1年内償還予定の社債への振替により200百万円減少したこと等によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,026百万円増加し、13,016百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて1,416百万円減少し、25,098百万円となりました。これは主に、剰余金の配当435百万円による減少、親会社株主に帰属する当期純損失888百万円の計上等によるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べて1,323百万円増加し、2,416百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて1,887百万円収入が増加し、713百万円のプラスとなりました。
主な収入要因は、棚卸資産の減少額928百万円、仕入債務の増加額244百万円であります。
一方、主な支出要因は、税金等調整前当期純損失の計上額1,234百万円、売上債権の増加額565百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて382百万円支出が減少し、391百万円のマイナスとなりました。
主な収入要因は、有形及び無形固定資産の売却による収入103百万円であります。
一方、主な支出要因は、新規出店及び改装等に伴う設備投資378百万円、有形固定資産の除却による支出105百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて1,175百万円収入が増加し、998百万円のプラスとなりました。
主な収入要因は、短期借入金の純増加額2,000百万円であります。
一方、主な支出要因は、配当金の支払額436百万円、リース債務の返済による支出346百万円であります。
③販売及び仕入の実績
当社グループは、鞄・袋物を核とする商品販売を単一の報告セグメントとしているため、セグメントごとの記載はしておりませんが、販売実績及び仕入実績については、鞄・袋物等の品種別に区分して記載しております。
連結子会社である株式会社東京デリカにおいては、直営店舗において一般消費者に直接販売しており、また、一部、インターネットによる小売販売等を行なっております。
連結子会社であるロジェールジャパン株式会社においては、主として、メンズバッグ・トラベルバッグ等を大型量販店等に卸売販売を行なっております。
連結子会社である株式会社カーニバルカンパニーにおいては、直営店舗において一般消費者に直接販売しております。
連結子会社である株式会社三香堂においては、直営店舗において一般消費者に直接販売しております。
(注) 連結子会社からの大型量販店への卸売販売等は、メンズ・トラベルバッグ部門に計上しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高の状況
当社グループの当連結会計年度における売上高は、前期比5.6%増の36,798百万円となりました。
<小売事業等>
小売事業等の売上高は、前期比4.8%増の35,648百万円となりました。当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の期間には、国や地方自治体による緊急事態宣言の発出・まん延防止等重点措置の適用が相次ぎ、売上高が低調なまま推移しました。一方、緊急事態宣言の発出・まん延防止等重点措置の適用がなかった10月から1月初旬の期間、3月中旬以降には人流も増えて売上も回復傾向が見られました。店舗につきましては、出店条件等を慎重に検討しつつ、14店舗の新規出店を行なうとともに、不採算店の積極的な退店を推し進めて36店舗の退店を行ない、期末店舗数は前期末より22店舗減少して623店舗となりました。
旅行や出張、通勤、通学、各種イベント等、あらゆる外出の機会が減少したままの状態が長く続き、バッグ、アクセサリーに対する需要の回復は弱く、前々期比31.2%減と大幅な減収であった前期に対して4.8%増とわずかな増収に止まりました。前期と比較して販売点数が4.0%増加し、単価が1.3%上昇となりました。品種別に見ますと、ハンドバッグは、PB、NPBの取扱い拡大により販売点数が13.4%増加し、単価も2.6%上昇したため、売上高が15.6%増となりました。メンズ・トラベルバッグは、売上高が14.4%増となりました。メンズバッグは、単価は0.5%上昇に止まったものの、リモートワーク減少の影響等により販売点数が10.1%増となり、売上高は9.9%増となりました。キャリーケース類を中心としたトラベルバッグは、前期に新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けて売上不振となりましたが、旅行や出張等が前期よりは増えたため、販売点数が20.3%増、単価も20.6%増となり、売上高が44.4%増と大幅に増加しましたが、コロナ禍前と比較するとまだまだ低い水準に止まりました。財布・雑貨類は、売上高が0.1%減となりました。財布は、単価が4.1%上昇したものの、販売点数が6.0%減少し、売上高が2.7%減となりました。雑貨はアクセサリー以外の服飾雑貨のアイテムを拡充し、販売点数が9.1%増加したため、売上高が8.3%増となりました。インポートバッグは、粗利益率が低いために取扱いを縮小して販売点数が16.8%減となり、単価は3.0%上昇したものの、売上高が14.7%減となりました。カジュアルバッグは、単価は14.4%上昇と持ち直したものの、販売点数が20.3%減少したため、売上高が9.2%減となりました。
なお、当連結会計年度より「収益認識に関する会計基準」を適用しておりますが、単価は当該基準適用前の売上高によって算出しております。
<製造・卸売事業>
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、インバウンド、アウトバウンドは極めて少ないまま推移しましたが、前期と比較すると国内の旅行や出張等はやや回復しつつあり、主力となるキャリーケースの売上高はコロナ禍前の水準には遠く及ばないものの、大幅に増加しました。
この結果、当事業部門の売上高は1,402百万円(前期比46.9%増)となりました。
b.営業利益の状況
当社グループの連結会計年度における営業損失は903百万円(前期は営業損失2,036百万円)となりました。
売上総利益率は、小売事業等では前期に比較して割引販売を大幅に減少させたことと値入率の向上に注力したため、前期比1.4ポイント改善し、48.3%となりました。製造・卸売事業では、キャリーケースの売上増加に伴い、前期と比較して割引販売が減少し、1.0ポイント改善し、当社グループとしては前期比1.4ポイント改善し、48.2%となりました。
一方、販売費及び一般管理費率は、売上高の増加と諸経費の削減・節減により前期比2.1ポイント低下して50.6%となりました。
売上総利益率が改善し、販売費及び一般管理費率も低下したものの、販売費及び一般管理費率が売上総利益率を2.4ポイント上回ったため、営業損失903百万円の計上を余儀なくされました。
c.経常利益の状況
当社グループの連結会計年度における経常損失は、776百万円(前期は経常損失1,839百万円)となりました。これは、営業損失903百万円の計上に伴うものであります。なお、営業外収益として補助金収入49百万円を計上しております。
d.親会社株主に帰属する当期純利益の状況
当社グループの連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は888百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,847百万円)となりました。これは営業損失の計上に伴うものでありますが、新型コロナウイルス感染症に関連して特別利益として助成金収入203百万円を、特別損失として臨時休業等による損失458百万円をそれぞれ計上しております。
自己資本利益率は△3.4%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の概況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主要な運転資金需要は、商品仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、主要な設備投資資金需要は、店舗の新規出店及び改装等であります。
これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、私募債及び銀行借入による資金調達、設備資金は主としてリース及び割賦による資金調達にて対応していくこととしております。
なお、2022年3月31日現在、実施中又は計画中の重要な資本的支出及びその資金調達源は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。