高齢化社会の進展による、お客様の健康に対するニーズ、また、女性の社会進出の高まりによる、美に対するニーズ等は年々更に高まっていくものと考えております。また、近年来日観光客の増加によるビジネスチャンスが増加しております。一方、国民の所得はなかなか上昇しない中、低価格でより良い商品への需要はより一層高まっています。また、ドラッグストア業界においては、大量出店が依然として進行中であり、店舗当りの商圏人口は年々減少しています。更にインターネット販売を含めた他業種からの参入の増加などによる競争の激化もありますが、反対に新たな市場を獲得するチャンスでもあると思われます。また、各社業務提携等の動きが活発になっており、業界の再編も更に進行する可能性もあるものと思われます。
このような状況を踏まえ、当社グループは、全国店舗展開拡大に向け、M&Aの推進並びに一層の新規出店とともに他業種との提携やフランチャイズの拡大を図り、お客様の視点に立った、お客様が来店し易く利便性が高く、安心して買い物ができる店作りを進めます。また、高齢化社会を見据えた更なる専門性の強化、お客様に安くて良い商品を提供するためのローコストオペレーションを支えるさまざまな仕組作りを行います。その他、インバウンド・インターネット販売などのビジネスチャンスを果敢に取り込むため、次のように対処してまいります。
①店舗オペレーション及び物流システムの効率化、情報システムの強化・活用を図ります。
②更なる企業規模拡大に向けて、店舗開発要員や薬剤師など人材の増員と指導・育成を図ります。
③高齢化社会を見据え、調剤薬局の展開推進を行うとともに、健康サポート薬局への対応や、かかりつけ薬剤師の育成など薬剤師のレベルアップを図ります。
④国内に限らず、海外販売も含めたインターネット販売の強化を行います。
⑤プライベートブランド(PB)商品のアイテム拡充とともに更なる高付加価値PB商品の開発の拡大、並びに、品揃えの一層の充実を図ります。
⑥インバウンド店舗の新規出店とともにインバウンド対応店の拡大を図ります。
⑦小商圏化に対応するため、OTC医薬品(一般用医薬品)及び化粧品販売員の養成に注力し、一層の接客力強化及び顧客満足度向上による差別化を図ります。
⑧人口の少ない郊外立地に強いダイレックス業態の東日本での拡大を図ります。
⑨社員の満足度の向上がお客様へのより良い接客に繋がるものと信じ、社員教育に力を注ぐとともに、社員の働く環境の改善に努めます。
当社グループの事業上のリスクと考えられる主な事項は以下のようなものがあります。必ずしも事業上のリスクに該当しないものについても、投資判断上重要と考えられる事項については積極的に開示しておりますが、当社グループの事業リスクを全て網羅するものではありません。また下記事項は当連結会計年度末において判断したものであります。
①当社グループにおいては、4種類の店舗形態を運営しております。形態といたしましては、ドラッグストア形態、調剤薬局形態、複合形態である調剤併設ドラッグストア形態及びディスカウントストア形態の4種類です。
グループ全店舗中86店舗で展開する調剤業務は、医薬分業が進展するに従い処方箋の応需枚数が増加することが予想されます。当社グループでは調剤部によるグループ全体の調剤業務に関する技術や医薬品の知識の向上に取り組んでおり、調剤過誤を防止すべく万全の管理体制のもと、細心の注意を払い調剤業務を行い、またリスク管理のため、全店で「薬局賠償責任保険」に加入しております。しかしながら、調剤薬の瑕疵・調剤ミス等により将来訴訟や行政処分を受ける可能性があり、その場合、当社グループの社会的信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
②当社グループは、取扱い商品の大半を卸業者及び一部を製造メーカーより仕入れておりますが、仕入れ値が変動する可能性があり、売上及び粗利益への影響を及ぼす可能性があります。
③当社グループの本社及び各店舗、物流センター所在地において、大地震等の自然災害或いは予期せぬ事故や犯罪等が発生した場合、各拠点において人的被害や物理的損害等が発生し営業活動が阻害され、業績に影響を及ぼす可能性があります。
出店政策について
ドラッグストア業界では、同業他社の積極的な出店による競合に加え、他業種との競合もあり、来店客数の減少、売上単価の低下などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、同業他社及び他業種の積極的な出店による物件の取り合いにより賃料等が高騰する場合があります。このような状況のなか当社グループの新規出店の選定に関し、当社グループの厳格な出店基準に合致する物件がなければ出店予定数を変更することもあるため、業績見通しに影響を及ぼす可能性があります。
①法的規制について
当社グループは、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下、「医薬品医療機器等法」という。)で定義する医薬品等の販売をするにあたり、その内容により各都道府県の許可・登録・指定・免許及び届出を必要としております。また、酒類・食品等の販売についても、それぞれの関係法令に基づき所轄官公庁の認可・登録等を必要としております。従って、これら法令の改正等により店舗の営業等に影響を及ぼす可能性があります。
②医薬品販売の規制緩和について
「薬事法の一部を改正する法律(公布日 2013年12月13日、施行日 2014年6月12日)により一般用医薬品のネット販売が事実上解禁となりました。現状では、第1類医薬品を販売する際には、薬剤師が医薬品に関する情報提供が義務付けられていますが、今後より一層の規制緩和が進み、他業種との競争が激化した場合には、当社グループの事業計画や業績に影響を及ぼす可能性があります。
③有資格者の確保について
薬局及び医薬品販売業では、医薬品医療機器等法により店舗ごとに薬剤師または登録販売者を従事させることが義務付けられており、調剤業務に関しては薬剤師が行わなければなりません。従って、在籍薬剤師の人数及び在籍登録販売者の人数は新規出店の重要な制約条件となります。
ドラッグストア業界では、同業他社などの積極的な出店などの要因もあり、薬剤師の採用競争は引き続き激しくなっております。つれて薬剤師の確保のための採用費等の上昇が続くものと思われます。一方登録販売者につきましても、他業種からの医薬品販売への参入増加が予想され、他業種等からの引き抜きなども懸念されております。このような状況において、出店に必要な薬剤師及び登録販売者が確保できなかった場合は、当社グループの出店計画に影響を与え成長を阻害される可能性があり、薬剤師及び登録販売者が確保された場合においても人件費の上昇が続いた場合、当社グループに影響を及ぼす可能性があります。
④個人情報保護について
当社グループは、ポイントカードシステムの運用に伴う顧客情報、調剤業務に伴う患者情報等を保持しており、コンピューター管理を行っております。個人情報保護法に基づき、これらの情報管理については万全を期しておりますが、万が一情報の漏洩があった場合、当社グループは社会的信用を損なうなどの理由により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これまで医薬品販売業務や調剤業務に関連した訴訟を受けたことはなく、法的危機管理に対処する体制を社内に整えておりますが、医薬品を処方、販売する事業の性格上訴訟を受ける可能性があります。訴訟の内容及び金額によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。
代表取締役をはじめとする経営陣は、各事業分野において重要な役割を果たしております。これら役員が業務執行できない事態となった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)におけるわが国経済は、企業収益の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移したものの、米中貿易摩擦や英国EU離脱問題等の長期化はじめ海外の政治・経済不確実性に加え、国内の相次ぐ自然災害・天候不順や物流費・人件費増等の影響、更に、物価上昇に伴う下降気味の消費者動向などにより、景気の先行きは不透明感が一層高まりつつある状況となりました。
ドラッグストア業界におきましては、同業他社による積極的な出店や価格競争に加え、販売チャネルの多様化、他業種からの参入やM&Aも増加し、更には、薬価・調剤報酬の引下げなどにより、更に厳しい経営環境が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、引き続き、「安心・信頼・便利の提供」をキーワードに、お客様のニーズにお応えする質の高い出店やサービスレベルの向上、プライベートブランド商品の開発、各業態の進化と新業態の開発、ネット販売の強化、食品をはじめ利便性強化のための店舗改装など積極的に取り組み、活性化を図ってまいりました。
当連結会計年度の当社グループ全体の出店などの状況は、53店舗(フランチャイズ店3店舗の出店を含む)を新規出店し、5店舗のスクラップ&ビルドを実施いたしました。また、74店舗で改装を行い、25店舗を閉店し活性化を図りました。
以上の結果、当連結会計年度末の当社グループ全体の店舗数は、ドラッグストア事業870店舗(直営店663店舗、㈱星光堂薬局67店舗、㈱サンドラッグプラス55店舗、㈱サンドラッグファーマシーズ22店舗、フランチャイズ店63店舗)、ディスカウントストア事業277店舗(ダイレックス㈱277店舗)の合計1,147店舗となりました。
当連結会計年度の業績は、売上高5,880億69百万円(前期比4.2%増)、営業利益352億33百万円(同2.3%減)、経常利益358億円(同2.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益239億33百万円(同3.6%減)となり、増収・減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
<ドラッグストア事業>
ドラッグストア事業は、自然災害や猛暑・暖冬による夏物及び冬物の季節商材の不冴、更には、中国における電子商取引法の施行によるまとめ買いの減少等により、低調に推移いたしましたが、インバウンド需要対応店の拡大や利便性強化の店舗改装などを実施し、売上増に努めました。また、マーチャンダイジングの改善などによる売上総利益の向上を図り、販売促進の一層の改善・効率化、物流の合理化推進を実施するなど引き続き経費の削減に努めましたが、人件費や賃借料・諸手数料の増加などにより厳しい状況となりました。
なお、ドラッグストア事業の出店などの状況は、32店舗(フランチャイズ店3店舗の出店を含む)を新規出店し、2店舗のスクラップ&ビルドと48店舗を改装したほか、23店舗を閉店し活性化を図りました。
以上の結果、ドラッグストア事業の売上高は4,112億12百万円(前期比2.8%増)、営業利益は274億31百万円(同0.6%減)となり、増収・減益となりました。
<ディスカウントストア事業>
ディスカウントストア事業は、西日本豪雨や度重なる台風などの自然災害や猛暑・暖冬を含む天候不順などにより、夏物及び冬物の季節商材などが低調となりましたが、医薬品や食料品などの販売強化や、店舗改装にも一層注力し、売上増に努めました。また医薬品等の販売強化による売上総利益の改善に努めましたが、季節商品等の影響により売上総利益率が若干低下いたしました。業務の合理化・効率化を図るなど引き続き経費の削減に努めましたが、人件費の増加などにより厳しい状況となりました。
なお、ディスカウントストア事業の出店などの状況は、21店舗を新規出店し、3店舗のスクラップ&ビルドと26店舗の改装、2店舗(建替えによる)の閉店を実施し活性化を図りました。
以上の結果、ディスカウントストア事業の売上高は2,136億17百万円(前期比7.6%増)、営業利益は78億2百万円(同8.0%減)となり、増収・減益となりました。
当連結会計年度の財政状態につきましては、総資産は前期末比155億75百万円増加し、2,621億95百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金の増加や新規出店に伴う商品の増加等により、前期末比117億43百万円増加し、1,626億9百万円となりました。
固定資産は、新規出店及び改装等による保証金の預け入れや有形固定資産の取得等が発生した結果、前期末比38億32百万円増の995億85百万円となりました。
流動負債は、未払法人税等の減少等により、前期末比8億80百万円減少し、845億14百万円となりました。
固定負債は、資産除去債務の増加等により、前期末比2億29百万円増加し、66億24百万円となりました。
純資産の合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の発生など利益剰余金が増加したこと等により、前期末比162億26百万円増加し、1,710億55百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は65.2%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ97億56百万円増加し、702億39百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前期に比べ50億57百万円減少し、310億91百万円となりました。これは主に、法人税等の支払額の増加等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前期に比べ16億23百万円減少し、136億22百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前期に比べ13億40百万円増加し、77億13百万円となりました。これは主に、配当金の支払額が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、将来に発生する事象に対して見積り及び仮定設定を行わなければなりません。当社グループは、貸倒債権、投資、法人税に対応する繰延税金資産、退職金等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。その主なものは、以下のとおりであります。
a.取立不能のおそれのある債権には、必要と認める額の貸倒引当金を計上しております。
b.繰延税金資産のうち、将来において実現が見込めない部分については評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の評価は将来の課税所得の見積りに依拠します。将来の課税所得が経済環境の変化等により予想された金額と乖離した場合には、繰延税金資産金額の調整を行います。
c.退職給付債務及び退職給付費用を測定するための数理計算上の基礎率や計算方法は、適切なものであると判断しております。
d.固定資産の減損の兆候を識別する方法や減損損失を認識、測定する方法は、適切なものであると判断しております。
売上高は、季節品の不冴、業者によるまとめ買いの減少などによるマイナスの影響はありましたが、既存店の積極的な改装を行い、販売強化に注力いたしました。店舗に関しましては、グループ全体で53店舗を新規出店し、5店舗のスクラップ&ビルドと74店舗の改装を行い、25店舗を閉店いたしました。以上の結果、売上高は5,880億69百万円(前年同期比4.2%増)となりました。
売上総利益は、プライベートブランドの強化、接客による医薬品・制度化粧品の販売強化及びインバウンド対応店舗の拡大等に取り組んだ結果、1,471億78百万円(同4.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、稼動計画システムの改良による人時生産性の向上や販促の効率化、不採算店舗の閉店など諸経費の削減に努めましたが、時給単価の上昇等人件費や出店賃料及びキャッシュレス対応で生じる手数料などの増加の影響もあり、1,119億44百万円(同6.7%増)となりました。
上記の結果、営業利益は、352億33百万円(同2.3%減)となり、経常利益は、358億円(同2.7%減)となりました。
上記の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は。239億33百万円(同3.6%減)となりました。
当社グループは、持続的企業価値向上に向けた投資、株主への利益還元及び将来の更なる成長のための内部留保など総合的に最適なバランスを考え、財務の健全性維持と資本の効率的運用を基本としております。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金で賄うことを基本とし、資金調達を行う場合には、経済情勢や金融環境を踏まえ、あらゆる選択肢の中から当社グループにとっての最良の方法で行いたいと考えております。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
ドラッグストア業界におきましては、上位企業による積極的な出店やM&Aによるグループ化の動きに加え、インターネット販売を含めた他業種からの参入も増加し、更に厳しい経営環境になるものと予想されます。
このような状況のもと、当社グループは引き続き「安心・信頼・便利の提供」をキーワードに、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」でも記載のとおり、一層の全国店舗展開の拡大を図り、お客様の視点に立った新店舗開発及び高付加価値プライベートブランド商品の開発を積極的に進め、専門性の強化や高いサービスレベルを維持するための教育やローコストを維持するためのさまざまな仕組作りなどに積極的に取り組み、競合他社をはじめ他業種との差別化を図ってまいります。また、常に問題意識を持ち、想定されるリスクに対処しつつ、財務体質の健全性や安定継続的な配当水準を維持し、持続的な成長と企業価値の向上に努め、事業の拡大を図ってまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。