第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、設備投資が堅調を維持する一方、中国や新興国の景気減速で輸出が伸び悩むなど、景気の先行きは不透明な状況となっております。また、個人消費についても雇用環境が改善しているものの弱含みで推移しております。

このような環境下におきまして、当社グループは引き続きポートフォリオ経営の強化に取り組んで参りました。 

その結果、当連結会計年度の売上高は131,742百万円(前年同期比9.2%増)となりました。営業利益は総合通販事業での収益改善などにより8,366百万円(同31.2%増)となる一方、為替相場の変動による利益が前年とは逆にマイナスとなったため、経常利益は7,105百万円(同29.3%減)、また、貸倒引当金繰入額などの特別損失もあって親会社株主に帰属する当期純利益は3,544百万円(同44.6%減)となりました。

セグメントの業績は以下のとおりであります。

 

〔総合通販事業〕

衣料品の売上は堅調に推移しましたが、家具・雑貨等が伸び悩み、売上高は69,965百万円(同1.1%増)となりました。また、セグメント利益は物流費率の改善などにより3,381百万円(同39.6%増)となりました。

 

〔専門通販事業〕

新規に株式取得した丸長㈱が加わったことなどで、売上高は36,842百万円(同15.0%増)となりました。また、セグメント利益は㈱ベストサンクスの収益改善などで1,504百万円(同22.4%増)となりました。

 

〔店舗販売事業〕

アパレル店舗事業に加えて、和装店舗事業も順調に売上を伸ばしたことで、売上高は10,307百万円(同40.2%増)となり、セグメント利益は201百万円(同30.1%増)となりました。 

 

〔ソリューション事業〕

不採算案件の絞り込みで通販代行サービスの売上が減少したことで、売上高は4,578百万円(同2.7%減)となりましたが、セグメント利益は1,987百万円(同27.5%増)となりました。

 

〔ファイナンス事業〕

国内消費者金融事業の貸付金残高を伸ばしたことにより、売上高は2,853百万円(同8.9%増)となりました。一方で、セグメント利益は積極的な広告宣伝活動により961百万円(同3.3%減)となりました。

 

〔プロパティ事業〕

不動産販売に加え、ホテル事業が売上に寄与したことで、売上高は4,419百万円(同104.6%増)、セグメント利益は645百万円(同34.6%増)となりました。

 

〔その他の事業〕

卸売事業などで売上を伸ばし、売上高は3,304百万円(同6.8%増)、セグメント損失は127百万円(前年同期はセグメント損失280百万円)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比2,137百万円増の18,239百万円となりました。 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、9,176百万円(前年同期は9,089百万円の増加)となりました。主たる増加要因は、税金等調整前当期純利益6,026百万円、減価償却費2,481百万円、デリバティブ評価損1,942百万円、為替差損1,152百万円、売上債権の減少851百万円などであります。一方で、販売用不動産の増加2,103百万円、法人税等の支払額3,637百万円などが主な減少要因であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、9,497百万円(前年同期は20,191百万円の減少)となりました。主たる増加要因は、定期預金の払戻による収入1,463百万円、投資有価証券の売却による収入2,400百万円などであります。一方で、定期預金の預入による支出1,190百万円、有形固定資産の取得による支出5,264百万円、無形固定資産取得による支出1,280百万円、投資有価証券の取得による支出5,433百万円などが主な減少要因であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、3,059百万円(前年同期は12,571百万円の増加)となりました。主たる増加要因は、短期借入金の増加1,755百万円、長期借入れによる収入31,544百万円などであります。一方で、長期借入金の返済による支出28,455百万円、配当金の支払額1,215百万円などが主な減少要因であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社グループは、主にカタログ等を媒体とする通信販売により一般顧客を対象に小売販売及び金融サービスを行っており、製品の製造は行っておりません。従って生産実績の記載は行っておりません。また、通信販売の特質上受注から商品発送までのリードタイムは極めて短いものであり受注状況の記載を行っておりません。

(1) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

 

仕入高(百万円)

 

前年同期比(%)

総合通販事業

32,036

97.0

専門通販事業

17,612

114.1

店舗販売事業

4,944

139.6

プロパティ事業

989

124.2

その他の事業

2,065

105.8

合計

57,647

105.3

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は仕入価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

(2) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

 

販売高(百万円)

 

前年同期比(%)

総合通販事業

69,831

101.0

専門通販事業

36,823

115.0

店舗販売事業

10,307

140.2

ソリューション事業

4,253

97.2

ファイナンス事業

2,853

108.9

プロパティ事業

4,400

204.2

その他の事業

3,272

107.7

合計

131,742

109.2

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.金額は販売実績によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

 

3 【対処すべき課題】

(事業上の対処すべき課題)

当社グループは、環境の変化に対応しながら、更なる成長を実現すべく経営基盤を強化して参ります。

(1) 総合通販事業は、ネットを強化することに加え、カタログ・ネット・店舗のシナジー効果を図ることで、成長を実現して参ります。

(2) 専門通販事業は、新商品の開発を強化すると共に、サービスレベルを向上させることでリピート顧客を増やして参ります。

(3) 店舗販売事業は、出店を加速化し、店舗ネットワークを構築して参ります。

(4) ソリューション事業は、封入・同送サービスの新規顧客拡大と通販代行サービスの収益力強化を図って参ります。

(5) ファイナンス事業は、国内消費者金融事業を主体として残高を伸ばして参ります。

(6) プロパティ事業は、国内外の収益性の高い物件に投資することで、リスク分散を図ると同時に、収益性も確保して参ります。また、訪日外国人客の増加に対応するため、ホテル事業にもチャレンジして参ります。

 

(コーポレートガバナンスに関する課題)

当社グループは、経営上の意思決定、執行及び監督に係るガバナンス体制に加え、昨今のコンプライアンス上のリスク管理の重要性が高まっている状況を受け、コンプライアンスを含めたガバナンス体制・リスク管理体制の整備及び運用の強化に努めております。「リスク管理業務」については、内部監査室・法務部・経営企画室の3部門で連携を図ることで、更なるガバナンス体制の強化に取り組んでおります。

当社グループは、今後も継続してこれらの体制を維持・活用し、当社の文化として根付かせることを目指して参ります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 法的規制・訴訟等によるリスク

ア) ファイナンス事業は、「貸金業法」、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」をはじめとして、それに関連する各種法令により規制を受けております。借入利用者が想定以上に少なくなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。過去の貸出金利に利息制限法の上限利率を超過していた部分があったことに起因する利息返還請求に対しては、今後の請求金額に対応する引当金を計上しております。しかしながら、実際の請求件数や金額が現在の予想を超えた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

イ)総合通販事業や専門通販事業などでは、「景品表示法」、「JAS法」、「薬機法」、「特定商取引法」などによる法的な規制を受けております。

当社グループでは内部統制・管理体制を構築し法令遵守を徹底させておりますが、巧妙な違法行為や取引先などに起因する事由により、違反の効果的な防止が伴わない可能性があります。万が一これらの問題が発生した場合には、当社グループの企業イメージを悪化させ、場合によっては賠償問題にもなり得ることから、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ウ) プロパティ事業は、「建築基準法」をはじめ、「宅地建物取引業法」、「金融商品取引法」及びその他の不動産関連法制が変更された場合や新たな法規制が設けられた場合には、新たな義務や費用負担の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

エ) 当社グループは、事業を遂行する上で訴訟を提起されるリスクがあり、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 商品の安全性に関するリスク

当社グループの提供する商品については、独自の品質管理基準を設け、品質向上に取り組んでおります。しかし、将来にわたり販売した商品に安全性の問題等が発生した場合には、企業イメージの悪化や対応コストの発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの取扱商品について重大な事故等が発生した場合には、商品改修費用等が発生する場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 気候及び季節要因によるリスク

当社グループでは季節的な商品動向に基づいて販売計画を立てておりますが、冷夏や暖冬、長雨などの天候不順が起きた場合、商品売上の減少や過剰在庫などを招き、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 自然災害等に関するリスク

万が一自然災害等が発生した場合、受注処理及び商品出荷業務、商品仕入業務、督促・債権回収業務等は、多大な影響が発生する場合があります。その影響を最小限にすべく、情報システムの耐震対策やコールセンター及び物流センター等各種フルフィルメント拠点の分散化を行っております。しかしながら、大規模災害の発生による社会インフラの大規模な障害発生、疾病の流行、当社グループの設備等に被害が生じた場合等については、業務の全部又は一部が不全となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 生産国の政治情勢及び経済状況等の変化によるリスク

当社グループでは、競争力のある商品の生産及びコスト削減のために、取扱商品の大半を海外、主に中国から調達しております。しかしながら、政治情勢の変化、予期しない法律又は規制の変更、労働力の不足、ストライキ、デモ、経済状況の悪化、自然災害などにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 原材料市況等の変動によるリスク

カタログ等に使用する紙パルプ等の原材料市況が当社グループの想定以上に高騰した場合や、原油高騰等により運送業者への委託発送料が上昇した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 海外での事業展開のリスク

当社グループは、韓国において金融事業を、アメリカや東南アジアにおいてプロパティ事業を展開しております。海外での事業展開において、政治・経済情勢の変化、法令や各種規制の制定・改正、地域的な労働環境の変化等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 為替リスク

当社グループの取扱商品の一部は海外から外貨建で輸入しております。為替相場の変動リスクを軽減するために為替予約等のヘッジを行っておりますが、大幅な為替相場の変動があった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 個人情報漏洩に関するリスク

当社グループでは個人情報保護法の対象となる個人情報取扱事業者に該当しており、平成17年4月の施行時からその規制を受けております。当社グループでは、法律を遵守すると共に情報流出を防止するために内部並びに業務委託先の管理体制を強化しておりますが、万が一個人情報が流出した場合には企業イメージを悪化させ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(10) システムリスク

当社グループが保有するコンピュータシステムにはファイアーウォール・アンチウィルスソフトウエアの設置等によって外部から不正アクセス、コンピュータウィルス侵入等を防御しております。また、最新のホットフィクスを適用する仕組みや社内コンピュータ不正利用を防止する仕組みを構築し、セキュリティの強化を図っております。しかしながら、その時点で考え得る最新の対策を講じていても、外部からの不正アクセス、コンピュータウィルス侵入によるシステムダウン又は誤作動により、損失を被る場合があります。当社グループの業務は殆ど全てにおいてコンピュータ処理が行われているため、コンピュータトラブルが発生し復旧等に時間を要した場合には臨時の費用が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 不動産市況の動向

プロパティ事業については、景気動向、地価動向並びに金融環境等の経済情勢の影響を受けやすく、不動産市況の動向が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ファイナンス事業のうち不動産担保金融事業は、今後不動産市場が悪化した場合、担保不動産の価格下落による担保不足の貸付債権の増加リスク、顧客の返済能力低下による支払遅延及び貸倒れリスクが高まることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(12) 有価証券の価格変動リスク 

当社グループは市場性のある有価証券を保有しております。市場価格の大幅な下落が生じる場合には、保有有価証券に減損又は評価損が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(13) 財務に関するリスク

当社グループでは、コミットメントライン契約等を締結しておりますが、当該契約では各決算期末における連結貸借対照表における純資産合計を前決算期末における純資産合計の75%以上を確保することなどの財務制限条項があります。今後、これに抵触し、当該契約による借入金の返済を求められた結果、不履行になった場合は期限の利益を喪失し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の信用格付が引き下げられた場合には、資金調達費用の増加や、公募債及び私募債市場における資金調達能力が低下する恐れがあり、その結果、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産、負債の報告数値、並びに報告期間における収入、費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行う必要があります。当社の経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の実績や状況に応じ、合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この差異は、当社グループの連結財務諸表及びセグメントの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、連結財務諸表作成のための重要な会計基準等は「第5  経理の状況  1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表  注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループは引き続きポートフォリオ経営の強化に取り組んで参りました。

その結果、当連結会計年度の売上高は131,742百万円(前年同期比9.2%増)となりました。営業利益は総合通販事業での収益改善などにより8,366百万円(同31.2%増)となる一方、為替相場の変動による利益が前年とは逆にマイナスとなったため、経常利益は7,105百万円(同29.3%減)、また、貸倒引当金繰入額などの特別損失もあって親会社株主に帰属する当期純利益は3,544百万円(同44.6%減)となりました。

(3) 財政状態の分析

資産、負債及び純資産

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末比4,333百万円増加し、74,189百万円となりました。これは主に現金及び預金が2,235百万円、仕掛販売用不動産が2,845百万円増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末比4,498百万円増加し、86,866百万円となりました。これは主に土地が3,208百万円、投資有価証券が1,234百万円増加したことによるものであります。この結果、資産合計は前連結会計年度末比8,831百万円増加し、161,055百万円となりました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末比911百万円増加し、37,428百万円となりました。これは主に未払法人税等が1,096百万円減少した一方で、短期借入金が437百万円、未払費用が1,251百万円増加したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末比6,783百万円増加し、42,981百万円となりました。これは主に長期借入金が6,364百万円増加したことによるものであります。この結果、負債合計は前連結会計年度末比7,695百万円増加し、80,409百万円となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末比1,136百万円増加し、80,646百万円となりました。この結果、自己資本比率は49.8%となりました。

(4) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「1  業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。