第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融政策を背景に緩やかな回復基調をたどる一方、中国をはじめとした新興国での景気後退、株価下落、円高の影響などにより、先行き不透明な状況で推移いたしました。

特に衣料品小売業界におきましては、客数に天候不順の影響が一部見られたものの、客単価が上昇基調で推移したこともあり、前年に比べ全般的に好調に推移いたしました。

当社グループにおきましては、品質重視の姿勢が支持され高価格商品の売れ行きが好調であったことにより客単価が上昇基調で推移いたしました。一方客数におきましては、差別化戦略の成功による既存店のアップに加え、新店出店効果などで前年に比べ好調に推移いたしました。

商品面では、新しい商品カテゴリーの創造として、業界初となる「健康」をテーマとした「ストレス対策スーツ」を発売いたしました。「ストレス対策スーツ」は各種メディアで話題となるとともに、お客様からもご好評をいただき、売上に貢献いたしました。さらに、「ストレス対策シリーズ」の新商品として、ファイテン株式会社との共同開発商品「ファイテンシリーズ商品」を開発いたしました。主に上記の「ストレス対策スーツ」に同社の技術をプラスした「ファイテンスーツ」や、当社のワイシャツ部門における最大のヒット商品である完全ノーアイロンの「アイシャツ」に同社の技術をプラスした「ファイテンアイシャツ」などを開発いたしました。今後も当社は「健康」を事業のキーワードにして、新商品を開発するなど様々な施策に取り組んでまいります。

レディス商品におきましては、従来の新入学生や新社会人向け中心の品揃えだけでなく、キャリア向け商品の品揃え強化や、レディスブランドフォーマル商品の品揃えを充実させるなど幅広い女性のお客様にも満足いただける売場作りに取り組んでまいりました。

店舗施策では、ショッピングセンター内を中心に積極的に出店するなど、合計で58店舗の増加となりました。

一方で、契約期間満了や不採算などの理由により22店舗閉店した結果、当連結会計年度末の総店舗数は488店舗となりました。

また、当社グループとしまして、従来のビジネスカテゴリーに加え、「フォーエル」「TRANS CONTINENTS(トランスコンチネンツ)」の展開などで非ビジネスカテゴリーの強化も積極的に実施しております。さらに、デザイナーズブランド「TETE HOMME(テット・オム)」「HALB(ハルプ)」などを展開する株式会社テット・オムは、売上高、利益ともに好調に推移しております。

なお当社グループは衣料品販売事業以外に広告代理業等を営んでおりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。また100円ショップ事業につきましては、衣料品販売事業に主軸を移行させる意図もあり、当連結会計年度中に当事業から撤退いたしました。

これらの結果、当連結会計年度におきましては、売上高543億8千万円(前年同期比7.9%増)と、増収となりました。また、営業利益23億5千2百万円(前年同期比51.6%増)、経常利益26億1千万円(前年同期比49.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10億4千万円(前年同期比186.6%増)と、各段階利益においても大幅増益となりました

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ18億円増加し、91億9百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は52億9千3百万円(前年同期比528.2%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益を22億9百万円計上したこと、減価償却費の計上が19億7千2百万円あったこと、減損損失の計上が3億6千5百万円あったこと、退職給付に係る負債の増加が2億5千8百万円あった一方で、売上債権の増加が6億1千万円あったことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は12億3千万円(前年同期比59.7%減)となりました。これは主に新規出店・既存店の改装等による有形固定資産の取得及び差入保証金の差入による支出が27億8千6百万円あった一方で、信託受益権の売却による収入が9億7千万円あったことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は22億6千1百万円(前年同期は17億6千万円の獲得)となりました。これは主に長期借入による収入が6億円あった一方で、長期借入金の返済による支出が24億1千6百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出が4億9千3百万円あったことなどによるものであります

2【販売及び仕入の状況】

(1)販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

 

 

 

重衣料

 

26,329,226

 

106.9

 

[スーツ・礼服・コート]

 

 

 

中衣料

5,298,040

104.6

 

[ジャケット・スラックス]

 

 

 

軽衣料

21,672,206

110.3

 

[ワイシャツ・ネクタイ・カジュアル・小物・その他]

 

 

 

補修加工賃収入

880,211

108.9

衣料品販売事業(千円)

54,179,685

108.0

その他(千円)

200,775

80.3

合計(千円)

54,380,460

107.9

 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

(2)仕入実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

 

 

 

重衣料

 

8,957,202

 

98.2

 

[スーツ・礼服・コート]

 

 

 

中衣料

2,332,914

102.1

 

[ジャケット・スラックス]

 

 

 

軽衣料

10,433,294

107.3

 

[ワイシャツ・ネクタイ・カジュアル・小物・その他]

 

 

衣料品販売事業(千円)

21,723,412

102.8

その他(千円)

128,081

74.9

合計(千円)

21,851,493

102.6

 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

(1)対処すべき課題

次期の見通しにつきましては、政府による経済対策の推進や企業収益回復に伴う賃金水準の改善等により引き続き景気の緩やかな回復が見込まれるものの、個人消費の本格的な回復までには時間がかかることが予想され、衣料品小売業界においては厳しい経営環境が続くものと思われます。

こうした中、店舗の新規出店、移転・建替・改装を実施することにより既存店の競争力強化を加速させ、マーケットシェアの拡大を図るとともに、商品ブランド力の強化やレディス商品の強化による新規顧客の開拓により、売上拡大を図ってまいります。

また、引き続きグループ全体のコンプライアンス体制の整備とリスク管理体制の強化に取り組み、内部統制システムの充実に注力してまいります。

(2)株式会社の支配に関する基本方針

会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」の概要は以下のとおりであります。

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資する者が望ましいと考えます。また、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる者として最適であるか否かは、最終的には当社株主の総体意思に基づき判断されるべきものであると考えます。

しかしながら、株式等の大量買付や買収提案の中には、株主の皆様に買収提案の内容を検討するための十分な情報や時間を提供することのないもの、その目的等からみて対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の株主の皆様に株式等の売却を事実上強要するもの等もあります。当社は、このような大量買付や買収提案を行う者は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考えます。

②当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社は、紳士服等のファッション衣料品の販売を通じてライフスタイルを提案する専門店チェーンとして、「より良いものをより安く」の創業理念、地域に密着した「お客様第一主義」の経営理念のもと、高品質・高機能商品の企画、開発、販売に努めてまいりました。また、お客様のご意見、ご要望を速やかに顧客サービスに反映させる経営の実践にも積極的に取り組んでまいりました。さらに、季節、歳時記、商品特性などに対応した売り場等の演出や、多様化するニーズに対応した商品の提供などを通じた既存店の活性化を推進するとともに、ローコスト経営の実現、財務体質の改善・強化、スピーディかつ柔軟な組織への変革といった経営課題に果敢に挑戦し、新たな業態開発によって業容の拡大を図るなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の一層の向上に努めております。

また、当社は、コーポレート・ガバナンスを、当社の企業価値の最大化と健全性の確保を実現させるために企業活動を規律する仕組みであって、経営上もっとも重要な課題のひとつと位置づけております。当社は、執行役員制度を採用しており、迅速な経営の意思決定と業務執行の分離による取締役会の活性化を図るとともに、取締役と執行役員の役割、責任を明確化し、経営の透明性を高めるよう努めております。また、社会の構成員としての企業人に求められる価値観・倫理観を社内で共有し、企業の創造的な発展と公正な経営を実現するため、コンプライアンス・リスク委員会において、社内へのコンプライアンスの浸透、経営上のリスク事案の評価等を行い、適宜取締役会へ報告しております。加えて当社は、監査役制度を採用しており、現行の3名の監査役のうち2名が会社法第2条第16号に定める社外監査役であります。監査役会は、経営監視機能をより適正かつ効率的に行えるよう、必要に応じて、顧問弁護士・公認会計士や内部監査室・コンプライアンス室との意見交換を行うほか、取締役会ではそれぞれの事案の適法性・妥当性について客観的な意見を積極的に述べるなど、経営の透明性・公正さに対する監視を行っております。

なお、当社は、一層の経営の透明化とコーポレート・ガバナンスの向上を図るべく、平成27年6月26日開催の第41回定時株主総会において、社外取締役1名を選任いたしております。

このように、経営の効率化、健全化をより積極的に進める一方、経営の公正さを高め、コーポレート・ガバナンスの強化に継続して努めることにより、企業価値の最大化を図ってまいります。

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、又は向上させるための取組みとして平成28年6月開催の当社定時株主総会において、株主の皆様から「当社株式等の大量買付行為に関する対応策」(以下「本プラン」といいます。)のご承認を賜り、継続いたしております。

本プランは当社株式等の20%以上を買収しようとする者が現れた場合に、買収者に事前に情報提供を求める等、本プランの目的を実現するための必要な手続きを定めております。

買収者は、本プランに係る手続きに従い、当社取締役会において本プランの発動又は不発動が決議された場合に、当該決議以降に限り、当社株式等の大量買付等を行うことができるものとしております。

買収者が本プランに定めた手続きに従うことなく当社株式等の大量買付等を行う場合、当該買付等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある場合等で、本プランに定める発動の要件を満たす場合には、当社は、買収者等(買収者及び一定の関係者)による権利行使は原則認められないとの行使条件及び当社が買収者等以外から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法で割り当てます。

本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者等以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者等の有する当社の議決権割合は最大50%まで希釈化される可能性があります。

当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役会の恣意性を排除するため、当社経営陣から独立した委員による独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。こうした手続きの過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしております。

本プランの有効期限は、当該株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。

④本プランが、株式会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと及びその理由

本プランは、①買収防衛策に関する指針等の要件を充足していること、②企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を目的に導入しているものであること、③株主意思を重視するものであること、④独立性の高い社外者の判断を重視するものであること、⑤合理的な客観的要件が設定されていること、⑥デッドハンド型もしくはスローハンド型買収防衛策ではないこと、の理由から、基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうのもではなく、かつ、当社経営陣の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

本プランの詳細につきましてはインターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.haruyama.co.jp/)に掲載しております。

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、主として以下のようなものがあります。なお、当社グループの事業等については以下の事項以外にも様々なリスクが考えられ、ここに記載された項目がすべてではありません。

 また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業績の上期・下期変動について

 当社グループの主たる事業であります衣料品の販売は、個人消費の動向にある程度の影響を受けますが、それにかかわらずボーナス時期であり重衣料(スーツ・礼服・コート)が増加する冬季、新入社員向けスーツが増加する3月を含む下期は、売上高の年度構成比が高まる傾向にあります。したがいまして、経常利益も上期に比較して下期に偏る傾向にあります。

 なお、最近3年間の売上高及び経常利益の半期毎の実績は次のとおりであります。

 

売上高(千円)

経常利益(千円)

上期

4月~9月

下期

10月~3月

通期

合計

上期

4月~9月

下期

10月~3月

通期

合計

平成26年3月期

 

 

 

 

 

 

21,036,953

32,456,588

53,493,541

△148,637

3,728,572

3,579,934

(39.3)

(60.7)

(100.0)

(△4.2)

(104.2)

(100.0)

平成27年3月期

 

 

 

 

 

 

19,627,367

30,773,712

50,401,080

△872,446

2,624,769

1,752,322

(38.9)

(61.1)

(100.0)

(△49.8)

(149.8)

(100.0)

平成28年3月期

 

 

 

 

 

 

21,305,025

33,075,434

54,380,460

△193,209

2,804,183

2,610,973

(39.2)

(60.8)

(100.0)

(△7.4)

(107.4)

(100.0)

 (注)1.売上高には消費税等は含まれておりません。

2.( )内の数字は、通期に占める割合(%)であります。

(2)店舗展開等について

①出店に対する法的規制について

 当社グループの主たる事業であります衣料品の販売において、大型駐車場付ロードサイド店舗と都市型店舗の両形態により、チェーン展開を行っております。

 当社グループは、平成28年3月31日現在、北海道・東北地区37店舗、関東地区89店舗、中部・北陸地区64店舗、近畿地区143店舗、中国地区62店舗、四国地区29店舗、九州地区64店舗の合計488店舗を展開しております。

 店舗の出店・増床等については、「大規模小売店舗立地法」(以下、「大店立地法」という。平成12年6月1日施行。)の規制の対象となっております。すなわち、売場面積が1,000㎡超の新規出店、既存店舗の増床及び「大店立地法」の届出事項と定められた事項について変更の届出をするときは、都道府県または政令指定都市に届出が義務付けられており、交通渋滞、駐車、駐輪、交通安全、騒音等の環境への影響に対する調整が必要になっております。今後、地域住民や自治体との調整により、出店にかかる時間の長期化や出店コストの増加等の影響を受ける可能性があります。平成28年3月31日現在、売場面積が1,000㎡超の店舗は488店舗のうち12店舗であります。

②出店についてのリスク

 当社グループは、お客様第一主義の経営理念に基づき、「洗えるスーツ」に代表されるような流行に即した商品企画、CS運動(顧客満足運動)の推進、店舗改装等を行い、店舗の業績向上に努めておりますが、このような施策にも関わらず業績改善が見込めない店舗は、不採算店舗として退店することにしております。当連結会計年度においては、22店舗の退店を行い既存店の採算性向上に努めました。今後も、店舗展開においては改装、退店、移転といったスクラップアンドビルドを積極的に行ってまいります。それに係る費用により、当社の業績に影響が及ぶ可能性があります。

③差入保証金についてのリスク

 当社グループの出店については、その多くはデベロッパーまたは出店土地所有者に対し、敷金、保証金、建設協力金として資金を差し入れております。そのため、資金差入先の倒産等により、差し入れた資金の一部または全額が回収できなくなる可能性があります。

④出店及び商標の使用等に関する協定について

 当社は、昭和30年4月個人創業当時より「はるやま」の名称を使用した看板等により、主に西日本地域において紳士服専門店のチェーン展開を行ってまいりました。一方、札幌市に本社のある株式会社はるやまチェーン(昭和47年4月設立)も、設立当時より「はるやま」の名称を使用した同一及び類似の看板等により東日本地域を中心に紳士服専門店のチェーン展開を行っております。

 平成6年10月31日付にて、当社と株式会社はるやまチェーンとは、出店及び商標、商号の使用等に関する協定書を締結し、平成16年4月1日付にて同協定書の変更合意書、及び変更合意書の確認書を締結いたしました。詳細は、5[経営上の重要な契約等]に記載のとおりであります。

(3)業界の状況及び他社との競合について

 当社の属する紳士服業界においては、少子高齢化により、中長期的にスーツ需要の減少が見込まれるなか業界各社の多店舗展開によって、価格競争や新機能を提案する商品開発競争が激しくなっております。

 当社グループでは、お客様のニーズに適応した高品質、高機能商品を価値ある価格にて提供してまいりますが、お客様のニーズに十分に応えられない場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(4)固定資産の減損会計の適用について

 当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)を適用しており、当連結会計年度において、固定資産の減損損失を特別損失として3億6千5百万円計上しております。当社グループは、営業店舗の個別物件単位で資産のグルーピングを行っており、今後の各営業店舗の業績の推移によっては当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(5)個人情報保護法について

 当社グループは、衣料品販売事業を営む上で個人情報及び機密情報を保有しており、その扱いには細心の注意を払っております。平成16年10月に経済産業省より発表された「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」に基づき、社内に情報セキュリティ委員会を中心とする各種委員会を設置し、情報漏洩を防止する施策を講じておりますが、万一、情報漏洩事故が発生した場合は、社会的責任が問われ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 当社と株式会社はるやまチェーンとの出店及び商標、商号の使用等に関する協定書の締結(平成6年10月31日付)

 はるやま商事株式会社(以下、甲という)と株式会社はるやまチェーン(以下、乙という)とは、出店および商標、商号の使用等について次のとおり合意した。

1.甲と乙は、それぞれの創業から現在にいたるまでの商号、商標、サービスマーク等の使用の経緯に鑑み、現在双方が使用している「はるやま」の名称を全部又は一部に使用している商号、商標、サービスマークその他の営業の表示(以下、商標等という)は所有の帰属のいかんを問わず双方が自由に使用することができることを確認したうえ、消費者による混同を回避するため、今後は商標等を次のとおり使用することに合意した。

(1)甲又は乙が現在既に出店(開店)している道府県内については、既に出店している甲又は乙は従前どおりの商標等を使用することができる。

(2)既に一方が出店している道府県において、新たに他方が出店する場合には、「はるやま」の商標等を使用せず、「はるやま」の名称を使用しない別個の営業表示を使用して出店するものとする。

 但し、山梨県・群馬県については、既に乙が出店したものとみなす。

 他方、岐阜県については、既に甲が出店したものとみなす。

(3)東京都・神奈川県・富山県・石川県の四都県については、両者とも、「はるやま」の商標等を使用して出店ができるものとする。

 但し、「はるやま」の商標等を使用する場合、店舗がいずれの会社に属するかについて可及的な識別をするため、甲乙いずれも基本名称の「はるやま」の前又は後に他の名称を付加して「○○○はるやま」又は「はるやま○○○」等として使用するものとする。

 両者がそれぞれ基本名称である「はるやま」の前後に付加する具体的な名称については、両者協議の上、相手方の同意を得て決定する。

 なお、現時点において、甲は、

① 岡山  ② 関西  ③ 備前  ④ 玉野  ⑤ 西日本  ⑥ マスカットハウス

⑦ パリ

の7候補の中から選択して使用する方針であること、乙は、

0102010_001.png

② haruyama chain

の双方を使用する方針であること、を相互に了解し、かつ承認する。

2.甲と乙は、顧客や一般消費者の立場を尊重し、万一、それらが甲と乙を混同していると認められる場合は、相手方(甲又は乙)の信用を保持するため、商品の説明や補修、商品交換の取次など最大限のサービス、営業努力をなすものとする。

 (注)1.株式会社はるやまチェーンは、平成13年9月27日に民事再生手続開始の申立を行い、即日開始決定を受けております。また、平成14年4月15日には再生計画案が可決され、平成14年5月25日に再生計画の認可決定を受けております。

2.当社と株式会社はるやまチェーンは、平成16年4月1日付で上記協定書についての変更合意書及び変更合意書の確認書を締結いたしました。その内容は以下のとおりであります。

変更合意書(平成16年4月1日付)

 はるやま商事株式会社(以下、甲という)と株式会社はるやまチェーン(以下、乙という)とは、甲乙間に締結された、平成6年10月31日付協定書の第1項を次のとおり変更する。

1.甲と乙は、それぞれの創業から現在にいたるまでの商号、商標、サービスマーク等の使用の経緯に鑑み、現在双方で使用している「はるやま」の名称を全部又は一部に使用している商号、商標、サービスマークその他の営業の表示(以下、商標等という)は所有の帰属のいかんを問わず双方が自由に使用することができることを確認したうえ、消費者による混同を回避するため、今後は商標等を次のとおり使用することに合意する。

(1)甲又は乙が、現在既に出店(開店)している道府県内においては、既に出店している甲又は乙は従前どおりの商標等を使用することができる。

(2)既に一方が出店している道府県において、新たに他方が出店する場合には、「はるやま」の商標等を使用せず、「はるやま」の名称を使用しない別個の営業表示を使用して出店するものとする。

(3)東京都・神奈川県・富山県・石川県の四都県については、両社とも、「はるやま」の商標等を使用して出店ができるものとする。

 但し、「はるやま」の商標等を使用する場合、店舗がいずれの会社に属するかについて可及的な識別をするため、甲乙いずれも基本名称の「はるやま」の前又は後に他の名称を付加して「○○○はるやま」又は「はるやま○○○」等として使用するものとする。

 両者がそれぞれ基本名称である「はるやま」の前後に付加する具体的な名称については、両社協議の上、相手方の同意を得て決定する。

 なお、現時点において、甲は、

① 岡山  ② 関西  ③ 備前  ④ 玉野  ⑤ 西日本  ⑥ マスカットハウス

⑦ パリ

の7候補の中から選択して使用する方針であること、乙は、

0102010_002.png

② haruyama chain

の双方を使用する方針であること、を相互に了解し、かつ承認する。

(4)乙が現在出店していない都府県においては、甲は「はるやま」の商標等を使用して出店ができるものとする。

(5)平成16年4月1日以降、甲又は乙が店舗の営業を中止した都道府県においては、甲及び乙は「はるやま」の商標等を使用して出店できるものとする。

(6)甲及び乙は、「はるやま」の商標等を自から第三者に売却することはしない。但し、甲又は乙が第三者に営業譲渡し、これに伴なって商標権を第三者に譲渡することは認める。営業譲渡する時は、相手方に事前に連絡することとする。

確認書(平成16年4月1日付)

 はるやま商事株式会社(以下、甲という)と株式会社はるやまチェーン(以下、乙という)とは、甲と乙との間で締結した出店及び商標、商号の使用等に関する平成6年10月31日付協定書及び平成16年4月1日付変更合意書に関して、甲と乙が「はるやま」の商標等を使用して既に出店している地域は、次の通りであることを確認する。

(イ)甲が出店している地域

 岡山県、香川県、広島県、兵庫県、徳島県、高知県、奈良県、鳥取県、山口県、島根県、福井県、愛媛県、愛知県、大阪府、三重県、滋賀県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、鹿児島県、長崎県、佐賀県、和歌山県、京都府、静岡県、東京都、沖縄県、神奈川県

(ロ)乙が出店している地域

 北海道、青森県、新潟県、秋田県、岩手県、茨城県、千葉県、埼玉県、福島県、山形県

 但し、東京都、神奈川県は同協定書第1条(3)によるものとする。

解除通知書(平成23年9月2日付)

当社は、株式会社はるやまチェーンに対し、平成23年9月2日付で本契約の解除通知書を送付いたしました。

6【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表において採用する会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、貸倒引当金の設定、ポイント引当金の設定については、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。

(2)当連結会計年度末の財政状態の分析

当連結会計年度末の資産につきましては、建設協力金の流動化の実施などにより現金及び預金が18億円増加するとともに長期貸付金が12億1千万円減少し、加えて新店の効率的な出店により有形固定資産が10億2千3百万円減少したことなどの理由により、前連結会計年度末に比べ2億3千4百万円減少し、606億4千3百万円となりました。

負債につきましては、長期借入金の返済などにより借入金が14億3千1百万円減少したことや、解約などによるリース債務の減少が8億9千3百万円あった一方で、未払法人税等が10億6千万円増加したことなどの理由により、前連結会計年度末に比べ9億5千9百万円減少し、254億8千7百万円となりました。

純資産につきましては、2億5千2百万円の期末配当を実施した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を10億4千万円計上したことなどにより利益剰余金が増加し、351億5千6百万円となりました

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、高機能商品や高価格帯商品の売上が好調であったことにより既存店の客単価が上昇基調で推移したことに加え、差別化戦略の取り組みや積極的な出店が功を奏し、売上高543億8千万円(前年同期比7.9%増)となりました。

営業利益・経常利益に関しましては、広告宣伝費の効率化を実施したことに加え、無駄な経費の徹底的な削減にも取り組み、営業利益23億5千2百万円(前年同期比51.6%増)、経常利益26億1千万円(前年同期比49.0%増)となりました。

また、特別損失として、営業店の収益性の低下等による減損損失を3億6千5百万円、営業店の閉店や改装等に伴う固定資産除売却損を1億3百万円を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益10億4千万円(前年同期比186.6%増)となりました。

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。