第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、「お客様第一主義」を経営の基本方針とし、「顧客満足」を発想の原点におき、創業理念であります「より良いものをより安く」を実現するために、日々高機能・高品質の商品の企画、研究開発に努めてまいります。

(2)経営戦略等

当社グループは、商品力の強化、集客力の強化、生産性の向上を基本戦略としつつ、競合他社との差別化を図り、企業価値の一層の向上に努めてまいります。

商品力の強化に関しましては、「健康」をテーマにした新しい機能性商品の開発や、お客様の需要にお応えできる付加価値商品の開発をおこない、「より良いものをより安く」の創業理念を実践してまいります。近年は紳士服だけでなくレディス商品の展開にも積極的に取り組んでおり、レディス売上比率が着実に伸びつつあることを追い風に、男性顧客に加え、女性顧客の満足度も高めていく計画です。

加えて、ビッグサイズのお客様をターゲットにしたカジュアルからスーツまで取りそろえたショップブランド「フォーエル」の展開も強化してまいります。

また、「物流・MD(マーチャンダイジング)」システムの精度を向上し、適正在庫を維持し、機会ロスと無駄を省いてまいります。

集客力の強化に関しましては、SNS等の新しい媒体を積極的に利用することで、より効率的に店舗及びネットショップへの集客を図り、従来の客層とは違う新しい客層開拓を推進してまいります。また、店舗のあり方を「体験型」店舗へ刷新することで競合他社との同質化競争から脱却し、ブランドイメージの更なる向上を目指してまいります。

生産性の向上に関しましては、本社機能のIT化と、社内マニュアルの整備と利用を推進することにより、無駄な作業を削減するとともに作業効率の向上を目指してまいります。さらに、店舗別人員の配置の見直しや構築された教育制度の活用による人的資源の強化により店舗採算性の向上を目指してまいります。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を確保することを重視しており、企業を安定的に継続させることが経営責任であると考えております。将来的には売上高経常利益率10%を目標としており、販売費及び一般管理費の節減など更なる効率的な経営を目指し、企業価値を向上してまいります。

(4)経営環境及び対処すべき課題

次期の見通しといたしましては、雇用環境や所得環境の改善が続き、景気の緩やかな回復が期待されますものの、国際情勢の緊張の高まりなどの懸念もあり、個人消費は先行き不透明のまま推移するものと予想されます。

こうした中、当社グループにおきましては、着実な店舗の新規出店を継続しつつ、「健康」をテーマにした新しい機能性商品の開発、ブランド商品及びレディス商品の品揃え充実、EC事業の強化を通じて既存事業の競争力を高め、さらなる売上拡大を図ってまいります。

また、引き続きグループ全体のコンプライアンス体制の整備とリスク管理体制の強化に取り組み、内部統制システムの充実に注力してまいります。

(5)株式会社の支配に関する基本方針

当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の概要

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資する者が望ましいと考えます。また、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者が、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる者として最適であるか否かは、最終的には当社株主の総体意思に基づき判断されるべきものであると考えます。

しかしながら、株式等の大量買付や買収提案のなかには、株主のみなさまに買収提案の内容を検討するための十分な情報や時間を提供することのないもの、その目的等からみて対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、対象会社の株主のみなさまに株式等の売却を事実上強要するもの等もあります。当社は、このような大量買付や買収提案を行う者は当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考えます。

②当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社グループは、紳士服等のファッション衣料品の販売を通じてライフスタイルを提案する専門店チェーンとして、「より良いものをより安く」の創業理念、地域に密着した「お客様第一主義」の経営理念のもと、高品質・高機能商品の企画、開発、販売に努めてまいりました。また、お客様のご意見、ご要望を速やかに顧客サービスに反映させる経営の実践にも積極的に取り組んでまいりました。さらに、季節、歳時記、商品特性などに対応した売り場等の演出や、多様化するニーズに対応した商品の提供などを通じた既存店の活性化を推進するとともに、ローコスト経営の実現、財務体質の改善・強化、スピーディかつ柔軟な組織への変革といった経営課題に果敢に挑戦し、新たな業態開発によって業容の拡大を図るなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の一層の向上に努めております。

また、当社は、コーポレート・ガバナンスを、当社の企業価値の最大化と健全性の確保を実現させるために企業活動を規律する仕組みであって、経営上もっとも重要な課題のひとつと位置づけております。当社は、執行役員制度を採用しており、迅速な経営の意思決定と業務執行の分離による取締役会の活性化を図るとともに、取締役と執行役員の役割、責任を明確化し、経営の透明性を高めるよう努めております。また、社会の構成員としての企業人に求められる価値観・倫理観を社内で共有し、企業の創造的な発展と公正な経営を実現するため、コンプライアンス・リスク委員会において、社内へのコンプライアンスの浸透、経営上のリスク事案の評価等を行い、適宜取締役会へ報告しております。加えて当社は、監査役制度を採用しており、現行の3名の監査役のうち2名が会社法第2条第16号に定める社外監査役であります。監査役会は、経営監視機能をより適正かつ効率的に行えるよう、必要に応じて、顧問弁護士・公認会計士やコンプライアンス室との意見交換を行うほか、取締役会ではそれぞれの事案の適法性・妥当性について客観的な意見を積極的に述べるなど、経営の透明性・公正さに対する監視を行っております。

なお、当社は、一層の経営の透明化とコーポレート・ガバナンスの向上を図るべく、2018年6月28日開催の第44回定時株主総会において、社外取締役1名を追加選任し、2名といたしております。

このように、経営の効率化、健全化をより積極的に進める一方、経営の公正さを高め、コーポレート・ガバナンスの強化に継続して努めることにより、企業価値の最大化を図ってまいります。

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、又は向上させるための取組みとして2019年6月27日開催の第45回定時株主総会において、株主のみなさまから「当社株式等の大量買付行為に関する対応策」(以下「本プラン」といいます。)のご承認を賜り、継続いたしております。

本プランは当社株式等の20%以上を買収しようとする者が現れた場合に、買収者に事前に情報提供を求める等、本プランの目的を実現するための必要な手続きを定めております。

買収者は、本プランに係る手続きに従い、当社取締役会において本プランの発動又は不発動が決議された場合に、当該決議以降に限り、当社株式等の大量買付等を行うことができるものとしております。

買収者が本プランに定めた手続きに従うことなく当社株式等の大量買付等を行う場合、当該買付等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのある場合等で、本プランに定める発動の要件を満たす場合には、当社は、買収者等(買収者及び一定の関係者)による権利行使は原則認められないとの行使条件及び当社が買収者等以外から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、当社を除く全ての株主に対して新株予約権無償割当ての方法で割り当てます。

本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者等以外の株主のみなさまに当社株式が交付された場合には、買収者等の有する当社の議決権割合は最大50%まで希釈化される可能性があります。

当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役会の恣意性を排除するため、当社経営陣から独立した委員による独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。こうした手続きの過程については、適宜株主のみなさまに対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしております。

本プランの有効期間は、当該株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとなっております。

④本プランが、株式会社の支配に関する基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではないこと、会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと及びその理由

本プランは、①買収防衛策に関する指針等の要件を充足していること、②企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を目的に導入しているものであること、③株主意思を重視するものであること、④独立性の高い社外者の判断を重視するものであること、⑤合理的な客観的要件が設定されていること、⑥デッドハンド型もしくはスローハンド型買収防衛策ではないこと、の理由から、基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社経営陣の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイト(アドレスhttp://www.haruyama.co.jp/)に掲載しております。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、主として以下のようなものがあります。なお、当社グループの事業等については以下の事項以外にも様々なリスクが考えられ、ここに記載された項目がすべてではありません。

 また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業績の上期・下期変動について

 当社グループの主たる事業であります衣料品の販売は、個人消費の動向にある程度の影響を受けますが、それにかかわらずボーナス時期であり重衣料(スーツ・礼服・コート)が増加する冬季、新入社員向けスーツが増加する3月を含む下期は、売上高の年度構成比が高まる傾向にあります。したがいまして、経常利益も上期に比較して下期に偏る傾向にあります。

 なお、最近3年間の売上高及び経常利益の半期毎の実績は次のとおりであります。

 

売上高(千円)

経常利益(千円)

上期

4月~9月

下期

10月~3月

通期

合計

上期

4月~9月

下期

10月~3月

通期

合計

2017年3月期

 

 

 

 

 

 

22,288,429

33,654,517

55,942,946

△164,680

3,192,956

3,028,276

(39.8)

(60.2)

(100.0)

(△5.4)

(105.4)

(100.0)

2018年3月期

 

 

 

 

 

 

22,836,417

34,235,331

57,071,749

△153,953

2,892,806

2,738,852

(40.0)

(60.0)

(100.0)

(△5.6)

(105.6)

(100.0)

2019年3月期

 

 

 

 

 

 

22,130,487

33,424,160

55,554,647

△841,199

2,992,451

2,151,251

(39.8)

(60.2)

(100.0)

(△39.1)

(139.1)

(100.0)

 (注)1.売上高には消費税等は含まれておりません。

2.( )内の数字は、通期に占める割合(%)であります。

(2)店舗展開等について

①出店に対する法的規制について

 当社グループの主たる事業であります衣料品の販売において、大型駐車場付ロードサイド店舗と都市型店舗の両形態により、チェーン展開を行っております。

 当社グループは、2019年3月31日現在、北海道・東北地区30店舗、関東地区90店舗、中部・北陸地区61店舗、近畿地区136店舗、中国地区64店舗、四国地区30店舗、九州地区63店舗の合計474店舗を展開しております。

 店舗の出店・増床等については、「大規模小売店舗立地法」(以下、「大店立地法」という。2000年6月1日施行。)の規制の対象となっております。すなわち、売場面積が1,000㎡超の新規出店、既存店舗の増床及び「大店立地法」の届出事項と定められた事項について変更の届出をするときは、都道府県または政令指定都市に届出が義務付けられており、交通渋滞、駐車、駐輪、交通安全、騒音等の環境への影響に対する調整が必要になっております。今後、地域住民や自治体との調整により、出店にかかる時間の長期化や出店コストの増加等の影響を受ける可能性があります。2019年3月31日現在、売場面積が1,000㎡超の店舗は474店舗のうち12店舗であります。

②出店についてのリスク

 当社グループは、お客様第一主義の経営理念に基づき、「ストレス対策スーツ」に代表されるような機能性商品企画、CS運動(顧客満足運動)の推進、店舗改装等を行い、店舗の業績向上に努めておりますが、このような施策にも関わらず業績改善が見込めない店舗は、不採算店舗として退店することにしております。当連結会計年度においては、33店舗の退店を行い既存店の採算性向上に努めました。今後も、店舗展開においては改装、退店、移転といったスクラップアンドビルドを積極的に行ってまいります。それに係る費用により、当社の業績に影響が及ぶ可能性があります。

③差入保証金についてのリスク

 当社グループの出店については、その多くはデベロッパーまたは出店土地所有者に対し、敷金、保証金、建設協力金として資金を差し入れております。そのため、資金差入先の倒産等により、差し入れた資金の一部または全額が回収できなくなる可能性があります。

④出店及び商標の使用等に関する協定について

 当社は、1955年4月個人創業当時より「はるやま」の名称を使用した看板等により、主に西日本地域において紳士服専門店のチェーン展開を行ってまいりました。一方、札幌市に本社のある株式会社はるやまチェーン(1972年4月設立)も、設立当時より「はるやま」の名称を使用した同一及び類似の看板等により東日本地域を中心に紳士服専門店のチェーン展開を行っております。

 1994年10月31日付にて、当社と株式会社はるやまチェーンとは、出店及び商標、商号の使用等に関する協定書を締結し、2004年4月1日付にて同協定書の変更合意書、及び変更合意書の確認書を締結いたしました。詳細は、4[経営上の重要な契約等]に記載のとおりであります。

(3)業界の状況及び他社との競合について

 当社の属する紳士服業界においては、少子高齢化により、中長期的にスーツ需要の減少が見込まれるなか業界各社の多店舗展開によって、価格競争や新機能を提案する商品開発競争が激しくなっております。

 当社グループでは、お客様のニーズに適応した高品質、高機能商品を価値ある価格にて提供してまいりますが、お客様のニーズに十分に応えられない場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(4)固定資産の減損会計の適用について

 当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 2002年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 2003年10月31日)を適用しており、当連結会計年度において、固定資産の減損損失を特別損失として6億4千9百万円計上しております。当社グループは、営業店舗の個別物件単位で資産のグルーピングを行っており、今後の各営業店舗の業績の推移によっては当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

(5)個人情報保護法について

 当社グループは、衣料品販売事業を営む上で個人情報及び機密情報を保有しており、その扱いには細心の注意を払っております。2004年10月に経済産業省より発表された「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」に基づき、社内に情報セキュリティ委員会を中心とする各種委員会を設置し、情報漏洩を防止する施策を講じておりますが、万一、情報漏洩事故が発生した場合は、社会的責任が問われ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資が堅調に推移するなど緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、雇用情勢が改善するなかでも賃金の伸びは鈍く、個人消費の本格的な回復にまでは至っておりません。また、通商問題など海外経済の不確実性により、先行き不透明な状況が続きました。

衣料品小売業界におきましては、自然災害の大きな影響や気温の影響を受けたことで、厳しい状況で推移いたしました。

このような環境の下、当社グループにおきましては前期に引き続き、「健康」をキーワードにした差別化戦略がお客様に支持されていることを受け、商品面でも「健康」をテーマにした商品開発に継続的に取り組んでまいりました。具体的には「ストレス対策スーツ」やファイテン株式会社と共同開発した「ファイテンシリーズ商品」、株式会社タニタとコラボレーションしたスーツ「i-Suit SUPPORTED BY TANITA(アイスーツ サポーテッド バイ タニタ)」などがお客様からご好評をいただき、売上に貢献いたしました。さらに、ワイシャツ部門における最大のヒット商品である完全ノーアイロンの「アイシャツ」の累計販売着数が380万枚を突破するなど、お客様の声を反映した商品が売上を底支えした結果となりました。

一方で、商品面だけでなく、従業員の働き方改革にも取り組んでまいりました。60歳以上の従業員がキャリアを活かして活躍できる新たなシニア就業支援制度「グランドキャリア制度」の導入や、転勤への不安軽減を実現した新制度「総合職地方限定コース」の導入、また、女性の積極的な採用、女性が働きやすい環境整備などへの取り組みが認められ、厚生労働省より「えるぼし」認定企業として認定されました。加えて、経済産業省主催の平成30年度「新・ダイバーシティ経営企業100選」にアパレル小売企業で初めて選定されました。

さらに、当社グループが運営するブランド「はるやま」が、「JCSI(日本版顧客満足度指数)2018年度第4回調査」の「衣料品店業種 ビジネス・フォーマル部門」において「顧客満足」をはじめ、「顧客期待」「知覚品質」「知覚価値」「推奨意向」「ロイヤルティ」の計6項目すべての指標で1位を獲得いたしました。今後も、お客様によろこんでいただけるよう、邁進してまいります。

また、事業の選択と集中により経営効率を高め当社グループの企業価値向上に資すると判断し、株式会社テット・オムの全株式を譲渡したことに加えて、株式会社BASEのレディスカジュアル販売事業を譲渡することを決定いたしました。

店舗数に関しましては、グループ全体で34店舗を新規出店した一方で、33店舗を閉店したこと及び株式会社テット・オムの株式を譲渡に伴い57店舗減少したことにより、当連結会計年度末の総店舗数は474店舗となりました。

なお当社グループは衣料品販売事業以外に、広告代理業等を営んでおりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。

また、当連結会計年度末の資産につきましては、主に現金及び預金が39億7千4百万円増加した一方で、商品が10億2千8百万円減少したことや、未収還付法人税等8億3千9百万円減少したことなどの理由により流動資産が13億9百万円増加いたしました。加えて新店の効率的な出店により有形固定資産が13億3千1百万円減少したことなどで固定資産が21億5千万円減少しました。その結果、総資産は前連結会計年度末に比べ8億4千万円減少し、610億5千1百万円となりました。

負債につきましては、借入金が4億6千9百万円増加した一方で、未払法人税等が3億6千3百万円減少したことなどの理由により、前連結会計年度末に比べ3億1千3百万円減少し、243億1千7百万円となりました。

純資産につきましては、2億5千2百万円の期末配当に加え、親会社株主に帰属する当期純損失が2億4千8百万円あったことなどから、367億3千3百万円となりました。

これらの結果、当連結会計年度におきましては、主力業態の第4四半期の売上は堅調に推移したものの、上期の自然災害の大きな影響や気温の影響などを補填するには至らず、売上高555億5千4百万円(前年同期比2.7%減)と減収となりました。利益面は、経費の効率化などを積極的に行いましたが、営業利益18億2千9百万円(前年同期比24.0%減)、経常利益21億5千1百万円(前年同期比21.5%減)となりました。株式会社テット・オムの債権譲渡や株式会社BASEの事業譲渡に伴う特別損失を計上したものの、税金等調整前当期純利益では利益を確保できましたが、親会社株主に帰属する当期純損失は2億4千8百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益13億4千3百万円)の結果となりました。

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ39億8千4百万円増加し、115億4千2百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は47億5千万円(前年同期比177.0%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益を2億4千2百万円計上したこと、減価償却費の計上が13億6千4百万円あったこと、減損損失の計上が6億4千9百万円計上したこと、債権譲渡損を5億2千6百万円計上したことなどによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は7億1千3百万円(前年同期比67.9%減)となりました。これは主に新規出店・既存店の改装等による有形固定資産の取得及び差入保証金の差入による支出が7億3千3百万円あった事に加え、関係会社貸付けによる支出が1億4千3百万円あった一方で、差入保証金の回収による収入が4億4千5百万円あったことなどによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は5千2百万円(前年同期は11億5千6百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入による収入が38億円あった一方で、短期借入金の純減少額が18億円あったことに加え長期借入金の返済による支出が15億1千8百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出が1億8千万円、配当金の支払額が2億5千2百万円あったことなどによるものであります。

 

③販売及び仕入の実績

a.販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

 

 

 

重衣料

 

24,934,592

 

95.2

 

[スーツ・礼服・コート]

 

 

 

中衣料

5,021,291

95.3

 

[ジャケット・スラックス]

 

 

 

軽衣料

24,566,036

99.8

 

[ワイシャツ・ネクタイ・カジュアル・小物・その他]

 

 

 

補修加工賃収入

1,032,726

101.7

衣料品販売事業(千円)

55,554,647

97.3

合計(千円)

55,554,647

97.3

 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

b.仕入実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

 

 

 

重衣料

 

8,699,557

 

94.2

 

[スーツ・礼服・コート]

 

 

 

中衣料

2,282,115

98.9

 

[ジャケット・スラックス]

 

 

 

軽衣料

11,378,335

103.8

 

[ワイシャツ・ネクタイ・カジュアル・小物・その他]

 

 

衣料品販売事業(千円)

22,360,008

99.4

合計(千円)

22,360,008

99.4

 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表において採用する会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、貸倒引当金の設定、ポイント引当金の設定については、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、主力業態の第4四半期の売上は堅調に推移したものの、上期の自然災害の大きな影響や気温の影響などを補填するには至らず、売上高555億5千4百万円(前年同期比2.7%減)となりました。

営業利益・経常利益につきましては、広告宣伝や出店の効率化などを積極的に行いましたが、減収の補填には至らず、営業利益18億2千9百万円(前年同期比24.0%減)、経常利益21億5千1百万円(前年同期比21.5%減)となりました。売上高経常利益率は3.9%であり目標の10%には届いておりませんが、物流改善による売上総利益率の改善に加え、更なる広告宣伝や出店の効率化を推進することにより販管費を抑制し、経常利益率の向上に努めてまいります。

株式会社テット・オムの債権譲渡や株式会社BASEの事業譲渡に伴う特別損失を計上したものの、税金等調整前当期純利益では利益を確保できましたが、親会社株主に帰属する当期純損失は2億4千8百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益13億4千3百万円)の結果となりました。当連結会計年度に計上した多額の特別損失は、戦略的に事業整理をおこなったことで発生した一過性のものであり、次期以降は利益改善できる見込みとなっております。

当連結会計年度末の資産につきましては、主に現金及び預金が39億7千4百万円増加した一方で、商品が10億2千8百万円減少したことや、未収還付法人税等8億3千9百万円減少したことなどの理由により流動資産が13億9百万円増加いたしました。加えて新店の効率的な出店により有形固定資産が13億3千1百万円減少したことなどで固定資産が21億5千万円減少しました。その結果、総資産は前連結会計年度末に比べ8億4千万円減少し、610億5千1百万円となりました。

負債につきましては、借入金が4億6千9百万円増加した一方で、未払法人税等が3億6千3百万円減少したことなどの理由により、前連結会計年度末に比べ3億1千3百万円減少し、243億1千7百万円となりました。

純資産につきましては、2億5千2百万円の期末配当に加え、親会社株主に帰属する当期純損失が2億4千8百万円あったことなどから、367億3千3百万円となりました。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりであります。

運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店に係る設備投資によるものです。

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

4【経営上の重要な契約等】

(1)当社と株式会社はるやまチェーンとの出店及び商標、商号の使用等に関する協定書の締結(1994年10月31日付)

 はるやま商事株式会社(以下、甲という)と株式会社はるやまチェーン(以下、乙という)とは、出店および商標、商号の使用等について次のとおり合意した。

1.甲と乙は、それぞれの創業から現在にいたるまでの商号、商標、サービスマーク等の使用の経緯に鑑み、現在双方が使用している「はるやま」の名称を全部又は一部に使用している商号、商標、サービスマークその他の営業の表示(以下、商標等という)は所有の帰属のいかんを問わず双方が自由に使用することができることを確認したうえ、消費者による混同を回避するため、今後は商標等を次のとおり使用することに合意した。

(1)甲又は乙が現在既に出店(開店)している道府県内については、既に出店している甲又は乙は従前どおりの商標等を使用することができる。

(2)既に一方が出店している道府県において、新たに他方が出店する場合には、「はるやま」の商標等を使用せず、「はるやま」の名称を使用しない別個の営業表示を使用して出店するものとする。

 但し、山梨県・群馬県については、既に乙が出店したものとみなす。

 他方、岐阜県については、既に甲が出店したものとみなす。

(3)東京都・神奈川県・富山県・石川県の四都県については、両者とも、「はるやま」の商標等を使用して出店ができるものとする。

 但し、「はるやま」の商標等を使用する場合、店舗がいずれの会社に属するかについて可及的な識別をするため、甲乙いずれも基本名称の「はるやま」の前又は後に他の名称を付加して「○○○はるやま」又は「はるやま○○○」等として使用するものとする。

 両者がそれぞれ基本名称である「はるやま」の前後に付加する具体的な名称については、両者協議の上、相手方の同意を得て決定する。

 なお、現時点において、甲は、

① 岡山  ② 関西  ③ 備前  ④ 玉野  ⑤ 西日本  ⑥ マスカットハウス

⑦ パリ

の7候補の中から選択して使用する方針であること、乙は、

0102010_001.png

② haruyama chain

の双方を使用する方針であること、を相互に了解し、かつ承認する。

2.甲と乙は、顧客や一般消費者の立場を尊重し、万一、それらが甲と乙を混同していると認められる場合は、相手方(甲又は乙)の信用を保持するため、商品の説明や補修、商品交換の取次など最大限のサービス、営業努力をなすものとする。

 (注)1.株式会社はるやまチェーンは、2001年9月27日に民事再生手続開始の申立を行い、即日開始決定を受けております。また、2002年4月15日には再生計画案が可決され、2002年5月25日に再生計画の認可決定を受けております。

2.当社と株式会社はるやまチェーンは、2004年4月1日付で上記協定書についての変更合意書及び変更合意書の確認書を締結いたしました。その内容は以下のとおりであります。

変更合意書(2004年4月1日付)

 はるやま商事株式会社(以下、甲という)と株式会社はるやまチェーン(以下、乙という)とは、甲乙間に締結された、1994年10月31日付協定書の第1項を次のとおり変更する。

1.甲と乙は、それぞれの創業から現在にいたるまでの商号、商標、サービスマーク等の使用の経緯に鑑み、現在双方で使用している「はるやま」の名称を全部又は一部に使用している商号、商標、サービスマークその他の営業の表示(以下、商標等という)は所有の帰属のいかんを問わず双方が自由に使用することができることを確認したうえ、消費者による混同を回避するため、今後は商標等を次のとおり使用することに合意する。

(1)甲又は乙が、現在既に出店(開店)している道府県内においては、既に出店している甲又は乙は従前どおりの商標等を使用することができる。

(2)既に一方が出店している道府県において、新たに他方が出店する場合には、「はるやま」の商標等を使用せず、「はるやま」の名称を使用しない別個の営業表示を使用して出店するものとする。

(3)東京都・神奈川県・富山県・石川県の四都県については、両社とも、「はるやま」の商標等を使用して出店ができるものとする。

 但し、「はるやま」の商標等を使用する場合、店舗がいずれの会社に属するかについて可及的な識別をするため、甲乙いずれも基本名称の「はるやま」の前又は後に他の名称を付加して「○○○はるやま」又は「はるやま○○○」等として使用するものとする。

 両者がそれぞれ基本名称である「はるやま」の前後に付加する具体的な名称については、両社協議の上、相手方の同意を得て決定する。

 なお、現時点において、甲は、

① 岡山  ② 関西  ③ 備前  ④ 玉野  ⑤ 西日本  ⑥ マスカットハウス

⑦ パリ

の7候補の中から選択して使用する方針であること、乙は、

0102010_002.png

② haruyama chain

の双方を使用する方針であること、を相互に了解し、かつ承認する。

(4)乙が現在出店していない都府県においては、甲は「はるやま」の商標等を使用して出店ができるものとする。

(5)2004年4月1日以降、甲又は乙が店舗の営業を中止した都道府県においては、甲及び乙は「はるやま」の商標等を使用して出店できるものとする。

(6)甲及び乙は、「はるやま」の商標等を自から第三者に売却することはしない。但し、甲又は乙が第三者に営業譲渡し、これに伴なって商標権を第三者に譲渡することは認める。営業譲渡する時は、相手方に事前に連絡することとする。

確認書(2004年4月1日付)

 はるやま商事株式会社(以下、甲という)と株式会社はるやまチェーン(以下、乙という)とは、甲と乙との間で締結した出店及び商標、商号の使用等に関する1994年10月31日付協定書及び2004年4月1日付変更合意書に関して、甲と乙が「はるやま」の商標等を使用して既に出店している地域は、次の通りであることを確認する。

(イ)甲が出店している地域

 岡山県、香川県、広島県、兵庫県、徳島県、高知県、奈良県、鳥取県、山口県、島根県、福井県、愛媛県、愛知県、大阪府、三重県、滋賀県、福岡県、大分県、宮崎県、熊本県、鹿児島県、長崎県、佐賀県、和歌山県、京都府、静岡県、東京都、沖縄県、神奈川県

(ロ)乙が出店している地域

 北海道、青森県、新潟県、秋田県、岩手県、茨城県、千葉県、埼玉県、福島県、山形県

 但し、東京都、神奈川県は同協定書第1条(3)によるものとする。

解除通知書(2011年9月2日付)

 当社は、株式会社はるやまチェーンに対し、2011年9月2日付で本契約の解除通知書を送付いたしました。

協定書等の終了(2019年2月20日付)

 当社と株式会社はるやまチェーンは1994年10月31日付協定書及び2004年4月1日付変更合意書が終了したことを確認のうえ合意しました。

(2)株式会社テット・オムの株式譲渡の締結(2019年3月22日付)

当社は、2019年3月22日開催の取締役会において、当社連結子会社である株式会社テット・オムの全株式を、gf.R株式会社に譲渡することを決議いたしましたので2019年3月29日付で譲渡が完了しております。

詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(3)株式会社BASEのレディスカジュアル販売事業譲渡の締結(2019年3月22日付)

当社は、2019年2月19日開催の取締役会において、株式会社BMホールディングスが新たにに設立する子会社へ当社連結子会社の株式会社BASEが営むレディスカジュアル販売事業を譲渡することについて決議を行い、2019年3月22日付で事業譲渡契約を締結しました。なお、事業譲渡を行う日は、2019年4月1日であります。

その主な内容は、次のとおりであります。

(1)当社は、2019年4月1日現在の当社連結子会社の株式会社BASEが営むレディスカジュアル販売事業に係る固定資産(建物・器具備品・差入保証金)及び棚卸資産を譲渡します。

(2)当社連結子会社の株式会社BASEが営むレディスカジュアル販売事業に係る販売先・仕入先等はすべて株式会社BMホールディングスが新たにに設立する子会社が引継ぎますが、2019年4月1日現在の債権・債務については、当社に全て帰属するものとし、株式会社BMホールディングスが新たにに設立する子会社には引継がないものとします。

(3)株式会社BMホールディングスは、当該事業の対価として適正なる価額を支払うものとします。

(4)その他必要な事項は、両者で協議の上決定します。

 

5【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。