(1)経営方針
当社グループは、従業員全てが一人の経営者として考え、判断し、行動する「全員経営理念」を掲げ、「社会に貢献する」「オープンで公正な」「独創的で革新的な」「人間愛がある」「向上心がある」経営を方針としております。
(2)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境について、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響や、アメリカの政策動向による影響等がわが国の景気を下押しする可能性もあり、金融資本市場の変動に十分注意する必要があります。
(3)経営戦略
当社グループは、デジタル商品やサービスを通して社会に貢献することを志に掲げ、各事業が互いにシナジーを発揮しながら、お客様の心に寄り添った「コンサルティングセールス」をはじめとする取り組みを進めてまいりました。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的な収益力、効率的な投下資本の運用、及び業界トップの持続的な高い成長力を重要な経営目標として、ROE15%以上、連結自己資本比率30%以上の健全経営を掲げてまいりました。当該指標について、当連結会計年度においては、ROEは17.2%、連結自己資本比率は32.4%となりました。
また、株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題のひとつと位置づけたうえで、財務体質の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保を勘案し、継続して安定した配当を実施することを基本方針としております。
(5)優先的に対処すべき課題
国内の雇用・所得環境が改善するなかで景気は緩やかな回復が続くことが期待されますが、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、通商政策などアメリカの政策動向による影響等が景気を下押しする可能性があり、今後の経済状況、市場動向に注視が必要な状態が続くと見込まれます。
このような中で当社は「デジタル一番星」と称し、デジタル商品すべてとそれにかかわるサービスを「一番」早く、「一番」親切に、「一番」わかりやすくお届けできるよう、お客様のニーズに合わせた「コンサルティングセールス」を続けてまいります。
当社グループが一丸となってお客様にご支持いただけるよう、当連結会計年度においては「愛ある指摘で理念の浸透・DXでお客様にわくわくをPoOでやり上げよう」をスローガンとし、グループ各社に経営理念を浸透させ、従業員を育成し、DXを推進してまいりました。今後も常にお客様に喜んでいただけるよう、次の3点を重要項目として取り組んでまいります。
①店舗運営
常にお客様の立場に立った行動で、お客様のご要望に合った商品を取り揃え、お客様が商品を体感し、選びやすいように売り場を作成いたします。そしてお客様が安心して快適にお買い物を楽しめるよう、DXを企画、使用、改善することを進めてまいります。
②人材育成
専門知識を有する商品コンサルタントが、真心を込めたサービスとDXを活用した接客で、お客様に喜んでいただけるようにいたします。当社は、このような人材の育成にあたって、各人の接客能力向上、商品知識等の修得を目的として、自己育成用WEBツールの「ノジマ学(まなぶ)」と「ノジマ稽古(けいこ)」を活用し、お客様に喜んでいただける人材育成を引き続き行ってまいります。
③店舗展開
お客様にご利用いただきやすい店舗展開を基本として、デジタル家電専門店運営事業については、今後とも東京都・神奈川県を中心に近隣県に集中的に出店する「ドミナント展開」を行いながら、コンビニエンスストアおよそ2店舗分の面積の小型店舗出店や、既存店舗面積の適正化を行うなど、お客様のいらっしゃる地域へ、お客様に喜ばれる形での出店を進めてまいります。
キャリアショップ運営事業は、アイ・ティー・エックス㈱やコネクシオ㈱等、子会社を含めた既存店舗の改装及びスクラップアンドビルドを実施いたします。そして、海外事業では、現地状況に対応し、条件の良い出店による店舗網の充実に努め、グループ各社がお客様に喜んでいただける環境構築を行ってまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)基本的な考え方
気候変動、人的資本、サプライチェーン、ガバナンス等、経営環境に影響を及ぼす多様な要素を的確に把握・対応することで、リスクの最小化と機会の最大化を目指してまいります。
当社の経営理念である「社会に貢献する経営」の考えのもと、今後も地域及びグローバルにおいて、社会と環境に配慮した事業活動を率先して行い、社会および日本の発展に貢献してまいります。
①ガバナンス
当社は事業活動を通じて持続可能な社会の実現を目指し、サステナビリティに関する課題を経営の重要事項と位置付けております。サステナビリティに関する方針や重要課題(マテリアリティ)の特定・見直し、およびその実行状況のモニタリングは、取締役会の直轄組織として「サステナビリティ委員会」を設置しております。その事務局をサステナビリティ推進プロジェクトが担っており、四半期に一回の開催及び半期に一度取締役会へ報告することとしています。
②リスク管理
当社では、サステナビリティに関連するリスク(気候変動による事業影響、サプライチェーンに関するリスク、人的資本の不足等)について、全社的なリスクマネジメントの枠組みの中で対応をしております。
リスク管理は「内部統制委員会」によって統括され、各事業において特定・評価されたリスクについては、定量・定性的な評価を経て、取締役会へ報告しています。また、重要な環境・社会リスクについては、サステナビリティ委員会と連携し、対策の立案・実行をおこなっています。
(2)気候変動への取組(TCFD提言に沿った開示)
以下の記載は、当社グループが本有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、何らかの要因により実際の結果とは異なる可能性があります。
①ガバナンス
当社は事業活動を通じて持続可能な社会の実現を目指し、取締役会の直轄組織として「サステナビリティ委員会」を設置しております。その事務局をサステナビリティ推進プロジェクトが担っており、四半期に一回の開催及び半期に一度取締役会へ報告することとしています。
今後は、サステナビリティ委員会を中心として、CO2排出量削減目標(KPI)の達成を目指して実施計画の策定と進捗管理を進めてまいります。気候に関するリスクと機会を分析するとともに、事業戦略への影響を把握し、戦略の見直しや気候変動の緩和や適応につながる様々な対策を検討してまいります。サステナビリティ推進プロジェクトには、気候変動関連の情報開示を進める担当を設け、事業戦略、さらにはリスクを管理する部署が、TCFDが推奨する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標及び目標」に関する情報の開示を今後さらに充実していきます。今後は、同委員会で検討した結果についても、サステナビリティ推進プロジェクトが中心になって情報開示を強化してまいります。

<上記体制で実施すること・役割>
・気候変動に関するリスクと機会の分析
・事業戦略への影響把握
・気候変動の緩和や適応につながる対策の検討
・気候変動関連の取り組みに関する情報開示
・ステークホルダーとの連携
・情報発信の推進と経営陣へのインプット
・グループ会社含めた社内への情報開示
気候関連リスクについては、TCFDの枠組みに基づき、移行リスク・物理的リスクの両面からシナリオ分析を実施しており、リスクの重要度に応じて対応策を策定しています。
イ.リスク及び機会の特定
気候変動に伴うリスク及び機会には、GHG(Greenhouse Gas:温室効果ガス)排出に関する規制等の低炭素経済への「移行」に起因するものと、気象災害の激甚化等の気候変動による「物理的」変化に起因するものが考えられます。
当社では、これらのリスクや機会による影響の発現時期はそれぞれ異なると認識しており、短期(3年未満)、中期(3~10年未満)、長期(10年以上)の観点で以下の表のとおり整理しました。
(事業・財務への影響)高:1億円以上の影響 中:1千万円以上1億円未満 低:1千万円未満
ロ.シナリオ分析
グループ全体を対象としてリスク・機会の事業への影響についてシナリオ分析を進めており、まずは分析の対象を以下のように設定してシナリオ分析に着手してまいります。
台風や豪雨等の気候災害の拡大及び脱炭素化等の気候変動緩和に向けた全世界的取組が経営とビジネス全体に重大な影響を与える重要課題であると認識しております。
複数の既存シナリオ参照により、世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち1.5℃に抑える努力をすること(2℃シナリオ)、及び現在のペースで温室効果ガスが排出されること(4℃シナリオ)を想定しております。
ハ.炭素税、エネルギーコスト
当社のCO2排出量の大半は電力に由来すると認識しています。よって、今後、気候変動の緩和に向けて、排出量に対して炭素税が導入された場合、当社の電力調達に対して追加のコストが発生するため、電気使用量の削減等の自社の状況と調達する電力のCO2排出係数や価格の状況によって影響度は左右されることが考えられます。
そこで、当社が重点課題として実施している省エネの取り組みを行う場合と、取り組まない場合において、今後の炭素税や電力セクターの排出係数、電力価格の予測を加味し、シナリオ分析を行いました。
また、当社がSDGs推進に向けた取り組みとして設定した「2050年の1店舗当たりのCO2排出量100%削減」を達成するために必要な再生可能エネルギーの調達コストについても分析を行いました。
その結果、2030年時点、2050年時点ともに、気温上昇2℃のシナリオにおいて炭素税が1トンCO2当たり1万円で導入された場合、電力セクターの排出係数が低炭素化により減少していくことを加味しても、当社が省エネに取り組まなければ、一定の財務的影響があることがわかりました。
一方、当社が省エネに取り組んだ場合、炭素税の導入による店舗運営コストだけでなく電気料金の削減も可能となり、財務的影響は許容できる範囲に抑えられることがわかりましたことから、気温上昇4℃のシナリオにおいては、省エネを推進するだけでなく再生可能エネルギーの調達施策を推進しない場合、財務的影響がより増大するものと見込んでおります。
ニ.気象災害
グループとして、大規模な災害に備えることはもちろん、災害が発生した時には生活に不可欠な商品やサービスを提供する「ライフライン」としての役割を果たすために、迅速に各種の災害対策を講じて被害店舗の早期復旧、営業再開を目指しています。
当社が掲げる「全員経営理念」をもとに、本社指示以外にも災害発生時には状況に応じて一人ひとりが最善を尽くし、営業継続と早期復旧ができる強い組織を構築してまいります。
一部沿岸部等の立地店舗等もありますが、分析の結果、2050年までは、2℃シナリオ、4℃シナリオのいずれにおいても洪水被害の増加による財務的影響は限定的であり、許容できる範囲であることがわかりました。
<分析結果を踏まえた今後の方針>
このたび、当社では気候変動に関するリスクと機会を洗い出すとともに、2℃シナリオ及び4℃シナリオに基づき、事業への影響の分析を実施しておりますが、今後さらに内容の充実、精査が必要であると考えております。
また、昨今の世界における気候変動問題に対する機運の高まりを受け、気候変動に関わる政策や法規制の制定等、世界及び日本の動きも大きく、かつ素早く変化してくるものと思われます。
このような状況のもと、事業戦略の見直しを進めていくためにも、分析の精度を上げるように努めてまいります。
そして、その結果を開示することにより、ステークホルダーの皆さまの要請にお応えしてまいりたいと存じます。
ホ.取り組み
当社ではCO2排出量削減を積極的に推進し、2007年には、環境面や安全面を考慮し、石油暖房器具・ガス製品の取り扱い中止を行いました。
また、2010年より実施しているLED電球の普及活動、店舗等自社施設での照明を全てLEDへ切り替えも完了しております。
2022年には、省エネ関連の知識を学んだ自社従業員が、お客様に最適な省エネ家電選びをサポートする「省エネコンサルタント資格」制度を開始し、2025年3月時点で資格取得者は2,168名にのぼっております。引き続き、資格取得の推進をしてまいります。
この他にも、店舗(野比店)の屋根を利用し、太陽光オンサイトPPAを導入し発電を行っています。太陽光で発電した電気を店舗で利用し、二酸化炭素排出量を抑える取り組みを行っております。今後もノジマは時代の変化にいち早く対応し、取り組みをしてまいります。
当社は、内部統制委員会において毎期ごとに、部長、グループ長等の各組織の長が業務上のリスクを組織単位で抽出し、分析・評価を行うリスクアセスメントを実施しております。
対応が必要なリスクと判断した場合、各組織に対して対応責任者を選定し必要な対策を行わせることで、各組織におけるリスクマネジメントをサポートします。
また、内部統制委員会が重要なリスク事象と判断した場合には、速やかに取締役会に報告を行います。
気候変動リスクも短期・中期・長期において全社的な重要リスクの1つと位置付けており、サステナビリティ委員会において気候変動リスクを評価し、年に1回以上検討・対応内容を取締役会に報告していきます。
当社は、社会課題・情勢等に鑑み、2030年の社会環境面に関わる目標(KPI)を設定し、達成に向けて取り組んでいます。
さらに、脱炭素社会の形成及びSDGsが目指す姿に貢献すべく、高い目標(CO2排出量削減)にチャレンジします。
目標(KPI)
ノジマ1店舗当たりのCO2排出量
2030年 2013年比 50%削減
2050年 同上 100%削減
<Scope1. Scope2の検討結果>
(注)1.自社保有車両、リース車両
2.自社物件店舗、テナント店舗、通信単独店舗、物流センター、本社機能拠点(JR横浜タワー、クイーンズスクエア)
3.デジタル家電専門店運営事業
4.2013年度のマーケット基準排出量は、日本全国平均の係数で算定しています。
5.当社はサステナビリティ情報の精度向上を目的として、GHG排出量の算出方法及び対象範囲を見直しました。これにより過年度(2013年度及び2023年度)の数値についても遡及修正を行っております。
<Scope3の検討結果(2024年度)>
(注)6.算定が確定しているカテゴリーのみを開示しております。今後更に拡大できるように検討してまいります。
(3)人的資本について
人材戦略に係る重要事項は、社長を主として、人事労務部が全社的な企画立案、管理、推進を、人財開発室が人員計画、採用、教育訓練の責任を担っております。ノジマはすべての従業員が全員経営理念の精神を持って行動し、従業員の実際のアイディアが企画立案のきっかけとなるようなオープンでフラットな職場が強みとなっております。施策は週次で必要に応じて策定を行い、執行役会に翌日に上程するなど、スピードを持った改変を実現しております。
当社では「ノジマ健康経営宣言」として、性別や年齢、雇用形態等にかかわらず、従業員一人ひとりの成長により事業を発展させていくことを目指し、心身の健康は、その成長のための礎と考えております。また多様な人材の活躍をサポートするため、実際に従業員の声に耳を傾け、一人ひとりが健康で生き生きと活躍できるよう支援してまいりました。
ノジマ社全員が経営理念のもと、最善の行動を実現できるような取り組みをさらに推進してまいります。
<全員経営理念>
・社会に貢献する経営
・オープンで公正な経営
・独創的で革新的な経営
・人間愛がある経営
・向上心がある経営
イ.健康経営の取り組み
当社は従業員の健康維持、増進を重要課題と認識し、法定の健康診断、安全衛生委員会に限らず、従業員の健康のための施策を打ち出しております。
(健康の維持・増進)
定期健康診断は例年受診率100%の達成を継続しています。また、年齢等にかかわらず血液検査や心電図検査を実施、女性には婦人科健診を実施し内容の充実を図っております。なお、健康リスクのある従業員(高血圧・高血糖)に対しては、再検診の勧奨や、健康保険組合と連携をとりつつ、特定保健指導を実施しております。健康リスクを抱えている従業員について上記面談の他にも、継続的に産業医への受診の手配を行い、状態に応じて勤務の仕方のアドバイスや指導を行っております。また実際に保健師が事業場へ訪問し、食生活の改善に向けた面談も行っております。従業員の健康維持及び受動喫煙防止の観点から、2019年10月より営業時間及びオフィス・店舗などの敷地内での喫煙を禁止としました。
(メンタルヘルスケア)
メンターとの相談ができる「心の相談窓口」及び産業医へつなぐ相談窓口を設置、社員にもメンターがつき、従業員のメンタル面でのケアにも力を入れています。また社内システムの学習ツールでメンタルヘルスについて学ぶ機会を設けており、全従業員を対象としたセルフケアだけでなく、部署責任者、店舗責任者及びエリア責任者を対象としたラインケアを行い、メンタルヘルス不調の予防や早期発見、改善に取り組んでおります。
(適正な労働時間)
長時間労働への対策として、全従業員の残業時間等を週次単位にて各部署及び店舗へ通知を行い、部署責任者、店舗責任者及びエリア責任者、そして人事労務部が残業マネジメントを行い、過重労働者を発生させない体制を構築しております。また、変形労働時間制を採用しており、繁忙期と閑散期の調整を行い、月によってメリハリのある勤務体系にすることで休める時はしっかり休める環境を整えております。
(労働安全衛生)
毎月、安全衛生委員会を50人未満の事業所でも実施を促し、その際にヒヤリハット・リスクアセスメント・巡視チェックを併せて実施しております。
ロ.人材の多様性の推進(多様な人材活躍、多様な働き方の推進)
「チャンスは平等、評価は公正」のもとに人事制度が設計されており、多様な人材活躍と多様な働き方を促進しております。また、「出る杭は伸ばす」という考えのもと、社歴や役職に関係なく、誰にでも自由に発案、企画実行するチャンスを提供しております。
(教育・研修)
育成に関する専門の部署により、入社後の定期的な研修の機会を設けております。全従業員を対象に、社内システムの学習ツールで店舗などでも業務を行う上で必要な事項を動画化して使用し、社内教育を行っております。また、一般的な教養・資格取得や語学などに関しても通信教育の制度を用意しており、学習意欲のある方へのサポートも行っております。
(評価)
半年毎に人事考課があり、給与に関しても見直しの機会がございます。評価は全雇用区分で実施され、自己評価及び所属長の評価、他部署からの評価と多面的に評価がされることで、より公正な評価を実現できるように制度設計を行っております。
(アイディア)
従業員が出すアイディアは社内申請用のワークフローで、誰でも申請ができるような仕組みがございます。申請が出されると関連部署に帳票が提出され、いつまでに実現可能か5W2Hで状態が報告される仕組みです。会社への貢献が高いものに関しては社長自ら表彰を行い、アイディアを出しやすい環境となっております。
(女性活躍推進)
女性管理職比率も着実に向上し、女性が活躍できる場は拡充しております。2024年6月には当社初めてとなる女性の取締役兼執行役が就任しました。
当社は、内部統制委員会において毎期、部長及びグループ長等の各組織の部署長が業務上のリスクを組織単位で抽出し、分析・評価を行うリスクアセスメントを実施しております。対応が必要なリスクと人事労務が判断した場合、各組織に対して対応する責任者を選定し必要な対策を実施させることで、各組織におけるリスクマネジメントをサポートします。また、内部統制委員会が重要なリスク事象と判断した場合には、速やかに取締役会に報告を行います。
健康経営においても、労災、メンタルヘルス等において重大なリスクが発生した場合は、内部監査委員会に報告を行います。
当社では、上記「②戦略及び方針」において記載した、健康経営の取り組み及び人材の多様性の推進に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
ただし、当社においては関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みがおこなわれているものの、連結グループに属する全ての会社で行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、当社のものを記載しております。
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループを取り巻く経営環境について
新型コロナウイルス感染症対策が緩和された一方で、ロシアによるウクライナ侵攻やアメリカ政策動向により大幅な物価上昇が発生しており、日銀のマイナス金利政策解除により今後も不透明な経営環境が続くと見込まれます。
(2)季節的要因について
当社グループの売上や利益はボーナスシーズンや年度末などの繁忙期には増加する傾向にありますが、販売する商品の中には、天候等の要因によりその売上が左右される商品が含まれており、冷夏や暖冬等によりそれらの商品の需要が著しく低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)経済情勢等について
経済のグローバル化、国内外の景気動向や消費動向等の経済情勢により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。個人消費の振幅が起こりうる消費税増税等の実施についても、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)競合店について
同業他社の店舗が当社グループの商圏内にも多数存在し、激しい価格・サービス競争が行われている地域があります。マーケットの変化は非常にスピーディーでその変化を確実に予想することは困難であり、同業他社の新規出店、異業種他社による当社グループ取扱商品の販売開始等が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)人材の確保及び育成に関するリスク
当社グループは、多店舗展開による事業運営を行っており、コンサルティングセールスを強みとしておりますので、優秀な人員の確保や育成が想定通りに進まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制等について
当社グループは、デジタル家電専門店の運営及びキャリアショップの運営を主要な事業としており、大店立地法、景品表示法、電気通信事業法、独占禁止法、下請法、携帯電話不正利用防止法、個人情報保護法等の法的規制を受けております。
また、金融事業における外国為替証拠金取引については、金融商品取引法(登録制、自己資本規制比率の制度、顧客資産の分別管理及び区分管理、適合性の原則)、外国為替及び外国貿易法、信託法、金融商品取引業等に関する内閣府令、犯罪による収益の移転防止に関する法律など金融商品取引等に関連する法的規制を受けております。また、金融商品取引の受託等を行うにあたっては、顧客の実情に適合した取引を行うため、社内規程等にて取引開始基準等を定め、この基準に適合した顧客と取引を行うように努めております。
当社グループは、上記法令等を遵守するために、従業員への教育・啓発を含めた社内管理体制の強化に努めておりますが、何らかの要因により上記法令等について違反が生じた場合には、当社グループに対する信頼性低下、損害賠償請求、営業停止等の処分を受ける可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、今後における行政の情報通信・外国為替証拠金取引にかかる政策や上記法令等の変更・新設が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)移動体通信分野にかかる事業環境について
当社グループは、デジタル家電専門店運営の一部及びキャリアショップ運営において、移動体通信端末の販売及び移動体通信サービスの契約取次ぎ等を展開しております。また、キャリアショップ運営を展開するアイ・ティー・エックス㈱を2015年3月にコネクシオ㈱を2023年2月に連結子会社としたことにより、当社グループの連結業績全体に占める移動体通信分野の構成比は高まっております。
移動体通信分野においては、市場自体が成熟していることに加えて、消費者の端末買替えサイクルの長期化が生じており、移動体通信業界及び同代理店業界における競合は激しくなっております。また、MVNO(仮想移動体通信事業者)の拡大やオンライン対応限定の新料金プランの開始等の要因も加わり、当該市場及び業界動向等について変化が生じる可能性があり、その動向等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)移動体通信キャリアの手数料等について
当社グループは、移動体通信キャリア各社と締結する代理店契約に基づき、携帯電話等の販売、通信サービスの契約取次ぎ等を行っており、その対価として移動体通信キャリアごとに定められる手数料、報奨金、その他の支援費を受領しております。移動体通信キャリアからの手数料等を含む条件は、移動体通信キャリアの販売方針や営業施策等により大幅な変更等が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、店舗展開のうち、キャリアショップによる出店については、移動体通信キャリア各社との協議のうえ決定され、一定の制約を受けております。
なお、各移動体通信キャリアとの代理店契約には解除条項が付されており、契約条項に著しい違反等が生じた場合には、契約解除等の重大な影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)個人情報の取扱いについて
当社グループは、商品のお届け、モバイル会員登録、eコマースに係る会員登録、ブロードバンド等のサービスの取次ぎ業務、携帯電話の開通等、多くの個人情報を取扱っております。これら情報の取扱いに関しましては、その重要性を十分に認識しており、社内管理体制の整備を行い、従業員には周知徹底をしております。しかしながら、不測の事態により万が一個人情報が漏洩した場合や不正使用等の事態が生じた場合、社会的信用の失墜や損害賠償請求等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)自然災害・事故等について
当社グループは、自然災害や事故等からお客様の安全を確保するため、消防法等の法令遵守の徹底等の防災対策、各種保険への加入等を行っております。しかしながら、子会社等を含め多店舗展開を推進しており、特にデジタル家電専門店につきましては、首都圏を中心に集中的に出店するドミナント展開をしていることから、首都圏において地震・台風等の大規模な自然災害や大規模火災が発生した場合には、多くの店舗が被害を受ける可能性があり、また、災害により交通機能が麻痺した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11)有利子負債について
当社グループは、店舗展開の設備投資や最近におけるM&A等にかかる資金等の一部について、金融機関からの借入れにより調達しており、2025年3月期末における当社グループ連結総資産額に占める有利子負債残高の割合は11.3%の水準となっております。
当社グループは、純有利子負債比率等を勘案しつつ財務体質の強化を進めていく方針でありますが、今後においても新規店舗開設の実施及びM&A等の検討は継続していく方針であり、これらに伴う借入金等が増加した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、金融情勢の変化等により投資計画の実行が困難となる場合や、市場金利の上昇等により資金調達コストが増大した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)固定資産の減損会計について
当社グループは、事業の用に供する様々な固定資産を有しておりますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、このような固定資産において、時価の下落や将来のキャッシュ・フローによっては減損処理が必要となる場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)敷金・保証金について
当社グループの出店につきましては、多くの場合、土地・建物の取得を行わずに賃借をしております。賃貸人に対しましては、賃貸借契約に基づき敷金及び保証金の差入れを行っており、当該敷金及び保証金は、賃借料との相殺による分割返還、又は期間満了時に一括返還されることとなっておりますが、賃貸人の経済状況によっては、その一部または全額が回収できなくなる可能性があります。また、契約期間満了日前に中途解約をした場合には、契約内容に従って敷金及び保証金の一部償却や違約金の支払いが必要となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)M&A等について
当社グループは、新たな地域や事業領域への進出、既存事業の強化等を図るため、M&A、業務提携又は戦略的投資等(以下「M&A等」という。)を事業拡大手法の1つとして考えており、今後の事業展開においても、これら手法を検討していく方針であります。
当社グループは、M&A等による他社との協業について、対象となる事業領域・地域・市場動向に加え、相手先企業の経営状況、財務内容及び事業基盤等について十分に調査・分析を実施したうえで推進していく方針であります。しかしながら、外部環境の著しい変化、当事者間の利害不一致その他の要因から当社グループの想定通りに推移する保証はなく、M&A等の検討時における制約等から十分な調査・分析を実施できない場合には、実行後に偶発債務の発生や未認識債務が判明する可能性があります。また、相手先企業の業績悪化等が生じた場合には、投資回収の困難、追加費用の発生、のれん等の減損その他の要因から、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)海外展開について
当社グループは、東南アジア家電小売市場への本格的進出を目的として、カンボジア王国における現地法人Nojima(Cambodia)Co.,Ltd.の設立を行っており、家電、IT製品及び家具の小売事業をシンガポールとマレーシアを中心に展開するNojima APAC LimitedによるThunder Match Technology Sdn. Bhd.の全株式を譲り受け2023年7月1日をもって、当社の子会社としました。
当社グループは、今後において東南アジア地域における事業拡大を図る旨の事業戦略を有しておりますが、海外展開においては、為替リスクに加え、各国・地域における政情不安、経済動向の不確実性、宗教や文化の相違、法規制・商習慣の違い等の各種リスクが存在しており、これら要因により事業推進が困難となり、投資回収が困難となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16)プライベートブランド(ELSONIC)商品に関するリスク
当社グループは、ELSONIC商品の自社企画を積極的に行っております。価格競争力と品質に優れ、独自色ある品揃えの充実を図っており、一定の需要が見込める分野をターゲットとし、アイテム数を拡充することとしております。自社企画にあたっては、十分な品質管理を実施しておりますが、当社グループのELSONIC商品に起因する事故等が発生した場合、お客様からの信頼の喪失・ブランドの毀損につながり、対応コストがかかるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(17)金融事業について
外国為替証拠金取引においては、世界の主要な株式、金利、商品市場の値動き、政治、景気の動向等様々な要因に左右される外国為替市場の相場動向が、当社グループの業績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。また、市況等の急激な変動により、顧客が証拠金の不足分を支払うことができない状況等が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、外国為替証拠金取引は、顧客との相対取引であり、その相対取引により発生したポジションをリスクヘッジするために、カウンターパーティーに対してカバー取引を行っています。しかしながら、カウンターパーティーがシステム障害やその他の理由により機能不全等の状態に陥った場合、顧客に対するポジションをリスクヘッジできない可能性があります。また、現在カウンターパーティーに対して取引維持のために担保金を差入れておりますが、昨今の相場急変動による担保金掛目の変更で想定以上の追加担保金差入れを余儀なくされる恐れがあり、これが当社グループの業務及び業績等に影響を与える可能性があります。
(18)プロダクト事業について
当社グループは、国内外におけるPC事業を主力事業とし、企画・設計から製造・販売・修理を行っており、ブランド力と高い品質を維持しながら、国内外のお客様にお届けしております。品質管理体制の強化等の取組を行っておりますが、当社グループのVAIO製品に欠陥等が発生した場合、お客様からの信頼の喪失・ブランドの毀損につながり、対応コストがかかるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、一部に足踏みが残るなか、緩やかな回復が期待されます。しかし、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響や、アメリカの政策動向による影響等がわが国の景気を下押しする可能性もあり、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
このような中でノジマグループは、デジタル商品やサービスを通して社会に貢献することを志に掲げ、各事業が互いにシナジーを発揮しながら、お客様の心に寄り添った「コンサルティングセールス」をはじめとする取り組みを進めてまいりました。1月にはPCメーカーであるVAIO㈱(以下、VAIO)が、新たにグループ入りいたしました。
グループとしての業績は順調に推移しており、当連結会計年度における売上高は853,427百万円(前年同期比112.1%)、営業利益は48,371百万円(前年同期比158.3%)、経常利益は51,197百万円(前年同期比155.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益は32,292百万円(前年同期比161.6%)となり、売上高と営業利益については過去最高値を更新しました。
また、当社グループの経営指標として重要視しておりますEBITDA(※)は、74,252百万円(前年同期比129.0%)となり、こちらも過去最高となっております。
(※)EBITDA=経常利益+支払利息+社債利息+減価償却費+のれん償却額-持分法による投資利益
セグメント別の状況は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度においてVAIO及びVJホールディングス3㈱を連結の範囲に含めたことに伴い、従来の報告セグメントに「プロダクト事業」を追加しております。
(デジタル家電専門店運営事業)
家電小売業界の動向として、直近では需要の持ち直しの動きが見られるものの、業界全体としては売上が横ばいに推移しております。このような中で当社はお客様のニーズに合わせた「コンサルティングセールス」を続けてまいりました。
当社は2024年8月に創業65周年、12月に上場30周年を迎え、お客様への感謝をこめて周年セールを開催いたしました。また、携帯電話部門において、従業員起案のアイデアによるオペレーションの改善が進み、端末販売台数の伸びが第2四半期以降の全体の売上高伸長に寄与しております。
当社では、従業員が働きがいや幸福を感じられることを重要視しており、2025年1月より3年連続1万円のベースアップ、4月からの初任給は業界最高水準の30万円とすることを発表し、さらに物価上昇を鑑み追加で7千円のベースアップを行うことを決定いたしました。また、ご来店いただいたお客様のお買い物がより快適なものとなるよう、DXへの投資も進めてまいりました。
店舗については、東京都・神奈川県を中心としたドミナント展開を行いながら、小型店舗の出店や既存店舗面積の適正化を行うなど、お客様のいらっしゃる地域へ、お客様に喜ばれる形での出店を進めております。
これらの結果、売上高は301,972百万円(前年同期比112.8%)、経常利益は20,092百万円(前年同期比125.8%)となり、売上高は過去最高値を更新しました。
(キャリアショップ運営事業)
キャリアショップ業界においては、顧客拡大・顧客維持の方針のもと、新しい価値の創出によってお客様の生活をより豊かにする動きが見受けられます。ドコモでは、『eximoポイ活プラン』、『dカード PLATINUM』の提供開始など、各分野とのシームレスな連携を図っております。顧客拡大に向け、各社乗り換えによる指標に注力し、ショッピングモールなどでの出張販売からお客様との接点の増加を図りました。当社グループにおいては、お客様の立場に立ったアイデアを出し、お祭りイベントや出張スマホ教室を開催してまいりました。
これらの結果、売上高は367,764百万円(前年同期比106.1%)、経常利益は19,218百万円(前年同期比228.0%)となり、売上高と経常利益について過去最高値を更新しました。
(インターネット事業)
生活に欠かせないインフラとして、超高速ブロードバンドサービスがより多くの役割を果たす中で、ニフティ㈱は「お客様に最も近く感動されるISP」を目指し、さまざまな取り組みを進めてまいりました。
お客様に直接ご連絡することで「生」の声をお聴きし、特に工事開通後のお悩みが多いことから、お客様のネットワーク環境を調査・理解するためのツールの開発を進めております。
一方㈱セシールは、お客様の声から「お客様に寄り添った商品づくり」に取り組んでおります。商品構成においては、感動もお得感も得られるラインナップによって、受注数量を伸長させることができました。商品の欠品や在庫金額の適正化といった課題に対し、これからも改善に向けた取り組みを続けてまいります。
これらの結果、売上高は70,334百万円(前年同期比105.9%)、経常利益は6,187百万円(前年同期比114.7%)となりました。
(海外事業)
海外事業については、2023年7月度にて買収をしたThunder Match Technology Sdn. Bhd.(以下、TMT)が、当期においては通期にて海外事業セグメントへ貢献しております。
今期シンガポールでは、従来のお客様とは異なる顧客層へもCOURTSとしてのサービスを届けるべく、新たに提携クレジットカードの取り組みを開始しました。またマレーシアでは、今までアプローチできなかったイスラムのお客様に対してクレジット販売を提供できるIsramic Financeの資格を取得し、COURTSの強みである自社割賦のクレジット販売をより強化できる環境を推進してまいりました。店舗については、第3四半期末には、シンガポールの旗艦店となるMegastore店の改装を完了し、またマレーシアのTMTにおける最大規模の旗艦店となるSunwayPyramid店をオープンするなど、新たな地域における顧客の獲得に向け、商品を体感できる店舗づくりを推進しております。
これらの結果、売上高は81,359百万円(前年同期比117.2%)、経常利益は953百万円(前年同期は経常損失329百万円)となり、売上高について過去最高値を更新しました。
(金融事業)
1月に一時的に円高となった米ドル/円相場は、FOMCで政策金利が据え置かれたため155円前後を維持し、2月に入ると、米国の関税政策やウクライナ情勢など不透明感の強い世界情勢も意識されて円高傾向が継続、3月には米国の景気減速懸念や日銀の追加利上げ観測から146円台まで進みました。
このような中、ショック相場に強くFX初心者でも運用しやすい当社独自の運用手法である「トラリピ」のサービス拡充を図ってまいりました。「トラリピ世界戦略」と称し、トラリピが得意とする、レンジ相場を形成しやすい通貨ペア「豪ドル/NZドル」「ユーロ/英ポンド」「米ドル/カナダドル」「ノルウェークローネ/スウェーデンクローナ」への分散投資を推進いたしました。3月にはトラリピがトレンド相場を追従する「レンジシフト」機能を追加し、より幅広い場面でのトラリピの活用を提案しております。
これらの結果、売上高は5,285百万円(前年同期比87.9%)、経常利益は1,153百万円(前年同期比64.3%)となりました。
(プロダクト事業)
2025年10月のWindows 10の延長サポート終了に向けPCの買い替え需要が生じ、PC市場は成長基調に転じています。こうした中で、VAIOは市場の成長率を上回るペースで販売実績が伸長しております。その背景として、売上の9割近くを占める法人向けPC事業において、直接商流・間接商流それぞれの販売が大変好調であり、2024年10月に発表したハイエンド向けモバイルPC「VAIO Pro PK-R」も、既に1,000台規模での導入が多くの企業で続々と進んでおります。
VAIOは商品理念である「カッコイイ」「カシコイ」「ホンモノ」を体現し、厳しい品質チェックをクリアした高性能・高品質の製品を、長野県の安曇野本社工場から産み出し続けており、ノジマ店舗での販売拡大やコネクシオ㈱等との法人顧客の開拓に向けた協業も開始しております。
これらの結果、当社グループ入り後の2025年1月~3月売上高は17,699百万円、経常利益は854百万円となりました。
(その他)
セグメント情報のその他の中でも主要な事業は、AXN㈱が属する有料衛星放送事業であり、AXN㈱は「魅力ある映像コンテンツとの出会いを通じて、感動と新たなライフスタイルをお届けする」を理念に掲げ、専門性の高い5つの有料チャンネルを運営しております。今期はイベントやコンテンツ制作などの関連事業の展開を通じて、お客様へ上質なエンタテインメント&カルチャーをお届けすることに取り組んでまいりました。
2024年4月にグループ入りした㈱アニマックスブロードキャスト・ジャパン及び㈱キッズステーションでは、拡大するアニメ市場とのシナジー創出を図り、より多くのお客様に喜ばれる番組編成を進めてまいりました。また、放送に関連したイベントコンテンツ事業にも取り組み、他社にないオリジナルコンテンツの強化と放送に付随する事業の拡大を図りました。
これらの結果、有料衛星放送事業についての売上高は12,048百万円、経常利益は1,873百万円となり、売上高と経常利益について過去最高値を更新しました。
(店舗運営の状況)
デジタル家電専門店運営事業では、スクラップアンドビルドにより、デジタル家電専門店16店舗を新規出店、6店舗を閉店し231店舗となり、通信専門店は1店舗を譲受、2店舗を閉店・譲渡し17店舗となりましたので、合わせて248店舗となりました。
キャリアショップ運営事業では、直営店・FC店を合わせて、スクラップアンドビルドにより、14店舗を新規出店・譲受、39店舗を閉店・譲渡し、935店舗となりました。海外事業では、スクラップアンドビルドにより、8店舗を新規出店、10店舗を閉店し、114店舗となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における店舗数は、以下のとおりとなりました。
運営店舗の状況
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ76,668百万円増加して623,810百万円となりました。
その主な内訳は、流動資産が43,241百万円増加して396,676百万円に、また固定資産が33,427百万円増加して227,134百万円となりました。
流動資産増加の主な要因は、預託金の減少14,328百万円があったものの、現金及び預金の増加30,701百万円、売掛金の増加16,383百万円、未収入金の増加6,642百万円並びに原材料及び貯蔵品の増加5,687百万円等によるものであります。
固定資産増加の主な要因は、契約関連無形資産の減少5,379百万円があったものの、投資有価証券の増加26,737百万円及び顧客関連無形資産の増加9,264百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ47,280百万円増加して415,502百万円となりました。
その主な内訳は、流動負債が10,613百万円増加して305,202百万円に、また固定負債が36,668百万円増加して110,299百万円となりました。
流動負債増加の主な要因は、受入保証金の減少27,165百万円があったものの、支払手形及び買掛金の増加7,706百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加6,672百万円、未払法人税等の増加6,245百万円、電子記録債務の増加5,703百万円及び契約負債の増加4,476百万円等によるものであります。
固定負債増加の主な要因は、リース債務の減少2,913百万円があったものの、長期借入金の増加35,146百万円及び契約負債の増加6,709百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、利益剰余金の増加28,551百万円等により、前連結会計年度末に比べ29,387百万円増加して208,307百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.6ポイント向上し、32.4%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、65,664百万円(前連結会計年度は34,960百万円)となり、30,704百万円増加しております。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、44,078百万円の収入(前年同期比75.7%)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益50,143百万円に対して、増加要因として減価償却費17,647百万円及び預託金の減少額14,328百万円等があったものの、減少要因として受入保証金の減少額27,165百万円及び法人税等の支払額13,977百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、37,172百万円の支出(前年同期比263.0%)となりました。
これは主に、敷金及び保証金の回収による収入623百万円等があったものの、投資有価証券の取得による支出22,423百万円、有形固定資産取得による支出7,534百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出4,629百万円及び無形固定資産の取得による支出2,785百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、23,858百万円の収入(前連結会計年度は45,803百万円の支出)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出17,629百万円、自己株式の取得による支出6,297百万円及びリース債務の返済による支出5,371百万円等があったものの、長期借入れによる収入58,460百万円等によるものであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、将来の成長事業、新事業への事業展開及び基礎事業へのスクラップアンドビルドの強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを中期的な方針としております。
資金調達の状況について当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として内部資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入及び社債の発行による資金調達を実施しています。これらの借入金及び社債について、営業活動から得られるキャッシュ・フローによって十分に完済できるとともに、引き続き今後の成長に必要となる資金を適切に調達することが可能であると考えています。また、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しております。
当連結会計年度末において金融機関からの短期借入金は11,652百万円、長期借入金は(1年内返済予定のものを含む)58,532百万円となっております。
今後の資金需要の動向については、概ね、これまでと同様の状況が続くと考えております。
当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しており、自己株式には従業員持株ESOP信託口が保有する当社株式を含めておりません。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております(リース債務を除く)。
5.第62期連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、第61期連結会計年度の関連する比率について、暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による資産及び負債並びに収益及び費用の報告数値及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や状況を勘案し合理的に判断を行っておりますが、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと実際の結果との間に差異が生じる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社は、メーカー販売員のいないデジタル家電専門店として「デジタル一番星」・「お客様感動No.1」を常に追求し、その実現のため「コンサルティングセールス」のレベルアップや、お客様のニーズに合ったサービスの提供にグループ各社が取り組んでおります。
また、「従業員」こそが企業としての成長の柱と位置づけ、『人財』の育成のため、独自の教育用WEBツールを活用し、グループ会社における店舗での部門リーダー及び企画販売コンサルタントの積極的な人材育成を行っております。
なお、当連結会計年度において、新たな子会社としてVAIO㈱(以下VAIO)が、当社グループの傘下に入り、報告セグメントとしましては、プロダクト事業を構成しており、他の事業セグメントとのシナジーへつながるように尽力してまいります。
その他の当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、国内経済の緩やかな回復基調が見受けられる一方で、物価は継続的な上昇を続けております。また、中国経済への懸念や半導体不足、原材料価格の高騰等の影響のほか、移動体通信分野においては、法的規制やオンライン対応限定の新料金プラン、国内通信キャリア各社のキャリアショップに対する運営方針の変更等、今後も不透明な状況が続くと見込まれます。
このような状況下、当社グループとして常にお客様に喜んでいただけるよう、グループ全体のリソースやシナジー効果を集結し、更なる生産性向上に取り組んでおります。
具体的には、「店舗運営」「人材育成」「店舗展開」の3点を重要課題とし、取り組んでいます。
イ.「店舗運営」
お客様の立場に立った考えで、お客様にとって必要なものが揃う選びやすい売場を作ってまいります。お客様が快適かつ楽しくお買い物ができるよう、DXによるサービス開発にも注力し、またお客様の要望に合った質の高いコンサルティングを提供できるよう、当社グループの従業員の採用及び育成を引き続き進めてまいります。
ロ.「人材育成」
「出る杭は伸ばす」という考えのもと、各従業員の能力向上を図り、お客様に喜ばれる行動を、スピードをもって各店で実施できるよう、教育用WEBツールの活用をしております。専門知識を有する企画販売コンサルタントとして、お客様のニーズに合った提案ができるよう、更なる育成を進めてまいります。
ハ.「店舗展開」
店舗展開につきましては、デジタル家電専門店運営事業は、主に神奈川県を中心として、近隣都県に出店する「ドミナント展開」を基本とし、キャリアショップ運営事業は、アイ・ティー・エックス㈱、コネクシオ㈱等子会社を含めた既存店舗のスクラップアンドビルドを実施してまいります。
なお、各セグメントにおける経営成績等の状況の概要の詳細並びに資金調達の方法及び状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金は、主に仕入債務の支払に充当されており、販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対しても同様に費消されております。また、設備投資資金については、新規出店及び店舗改装並びに情報システムの構築及び整備等を中心とした設備投資に充当されております。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、安定的な収益力、効率的な投下資本の運用、及び業界トップの持続的な高い成長力を重要な経営目標として、ROE15%以上、連結自己資本比率30%以上の健全経営を掲げております。
なお、当連結会計年度において、ROEは17.2%、連結自己資本比率は32.4%となりました。
(1)信販会社との加盟店契約
当社は、クレジット販売に関して信販会社と加盟店契約を締結しており、その主なものは次のとおりです。
(2)金銭消費貸借契約
①当社
該当事項はありません。
②子会社
財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結しており、契約内容は次のとおりです。
(注)上記借入は、㈱ノジマからの借入金のリファイナンスを目的とするものであります。
(3)販売代理店契約等
(4)サービス提供契約
(5)顧客区分管理信託契約
(6)顧客分別金信託契約
特記すべき事項はありません。