(1)経営成績に関する分析
当事業年度(平成27年8月21日~平成28年8月20日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復基調が続きました。しかしながら先行きについては、英国のEU離脱問題等、不確実性の高まりや海外景気の下振れなどによる影響が懸念される状況で推移いたしました。
このような状況の中、当社はお客様に選ばれ続けるジーンズショップであるために、より魅力的な商品・サービスの提供に努め、売上・利益の最大化を図ってまいりました。
商品面におきましては、ベーシックアイテムの強化やナショナルブランド商品の強化、価値あるプライベートブランド商品の開発に努めてまいりました。ナショナルブランドにおいては、各取引先様との多様な取り組みによって、別注商品の開発など品揃えを充実させてまいりました。プライベートブランドにおいては「モコモコジーンズ」(裏地に毛足の長いシャギーフリース起毛を使用した柔らかい肌ざわりと保温性を兼ね揃えた商品)等、機能的でオシャレな商品、高品質の商品をお求めやすい価格帯にて展開し、幅広いお客様にご満足いただけるよう努めてまいりました。
販売促進面におきましては、幅広い層に人気のタレントを起用したTVCMにポスター等の店頭プロモーションを絡め、豊富に取り揃えた商品と分かりやすい売場を一体化してお客様へのアピールを強化し、主力商品の販売を拡大いたしました。また、他業種とのコラボレーション企画、地域別・個店別販促の実施などにより集客力の向上に努めてまいりました。
販売面におきましては、顧客満足を高めるために、好感度の接客・サービスの確立に努めてまいりました。社外の接客ロールプレイングコンテストにおいて好成績を収めるなど、日々の接客ロールプレイングを通じて、販売員としてのレベルアップを図ってまいりました。
店舗展開におきましては、イオンモール四條畷店(大阪府四條畷市)をはじめとして24店舗を出店するとともに、効率化を図るために26店舗を閉鎖し、当事業年度末店舗数は514店舗となりました。また、店舗活性化の為にリニューアルを積極的に実施し、新たな店舗デザインの採用、より訴求力の高い新什器の展開など、魅力的な店舗空間づくりに努めてまいりました。
売上概況といたしましては、上半期は、記録的な暖冬の影響により防寒アウター等の苦戦はあったものの、秋物商品の堅調な推移、大きく仕掛けた「MOCOMOCO」シリーズのヒット、強化を図ったベーシックアイテムや豊富に取り揃えたナショナルブランド商品の好調な販売等によって売上は伸長いたしました。下半期は、前倒しで投入を行った春物商品等は、春先より気温の高い日が続いたこともあり好調でしたが、訴求力の弱かった盛夏・晩夏商品の販売は伸び悩み苦戦いたしました。以上の結果、売上高は86,462百万円(前期比10.5%増)となりました。
部門別では、ボトムス部門の売上高は27,739百万円(前期比6.2%増)、カットソー・ニット部門の売上高は25,402百万円(前期比14.0%増)、シャツ・アウター部門の売上高は15,142百万円(前期比9.1%増)となりました。
利益面につきましては、営業利益は3,733百万円(前期比61.3%増)、経常利益は3,677百万円(前期比61.0%増)、当期純利益は1,754百万円(前期比136.4%増)となり、季節商品の値下げロス増加による売上総利益率の低下はあったものの、増益の結果となりました。
次期の見通しにつきましては、引き続き緩やかな景気回復が続くと期待されるものの、依然として海外景気の下振れにより国内景気が下押しされるリスクがあるなど、不透明な状況となっております。
このような状況の中、当社は選ばれ続けるジーンズショップであるために、幅広いお客様にご満足いただける品揃え、魅力的な販売促進活動、接客サービスの向上に努め、売上・利益の最大化を図ってまいります。次期の業績見通しにつきましては、売上高91,000百万円、営業利益4,050百万円、経常利益4,000百万円、当期純利益2,000百万円を見込んでおります。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ5,782百万円減少し、15,993百万円(前期比26.6%減)となっております。
当事業年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は2,889百万円(前期は6,999百万円の収入)となりました。これは主に税引前当期純利益2,997百万円(前期比1,285百万円増)、減価償却費1,635百万円(前期比26百万円減)を計上したものの、仕入債務の減少3,109百万円(前期は4,609百万円の増加)、たな卸資産の増加3,994百万円(前期比2,284百万円増)、法人税等の支払額1,103百万円(前期比810百万円増)があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,118百万円(前期比1,234百万円増)となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入481百万円(前期比70百万円減)があった一方で、定期預金の預入による支出1,000百万円、敷金及び保証金の差入による支出373百万円(前期比176百万円減)、新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出1,777百万円(前期比150百万円増)や無形固定資産の取得による支出228百万円(前期比183百万円増)があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は226百万円(前期は1,830百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入6,200百万円(前期比4,700百万円増)があったこと、長期借入金の返済による支出5,380百万円(前期比2,795百万円増)があったことによるものであります。
(1)商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績を商品部門別に示すと次のとおりであります。
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商品部門別 |
仕入高(百万円) |
前期比(%) |
|
ボトムス |
14,695 |
110.1 |
|
カットソー・ニット |
14,999 |
121.8 |
|
シャツ・アウター |
8,856 |
114.0 |
|
その他 |
11,281 |
124.1 |
|
計 |
49,832 |
117.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)販売実績
当事業年度の販売実績を商品部門別に示すと次のとおりであります。
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商品部門別 |
売上高(百万円) |
前期比(%) |
|
ボトムス |
27,739 |
106.2 |
|
カットソー・ニット |
25,402 |
114.0 |
|
シャツ・アウター |
15,142 |
109.1 |
|
その他 |
18,177 |
114.0 |
|
計 |
86,462 |
110.5 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、引き続き緩やかな景気回復が続くと期待されるものの、依然として海外景気の下振れにより国内景気が下押しされるリスクがあるなど、不透明な状況となっております。
中期的な経営戦略としましては、「ブランディングの基礎を築き、ジーンズカジュアルのリーディングカンパニーを目指す」ことをスローガンに掲げ、平成31年8月期までの3ヵ年を実行期間として「NEXT36」を策定いたしました。顧客満足こそブランディングの本質と捉え、全店舗を顧客満足度「地域No.1店舗」にすることを目標に、ジーンズショップライトオンとしての強みを最大限に活かす施策を実践し、顧客満足度の向上を図ってまいります。
中期経営計画「NEXT36」の主要施策
1.商品計画の精度向上
真の5適「適時・適品・適量・適所・適価」を実現するための「より細やかな商品計画(52週商品計画)」や「各店舗の特性を加味した商品計画(個店別商品計画)」など商品計画の精度向上。
2.商品力の強化
「MD検証の強化による商品の差別化、あるべき商品の品揃えの実現」、「品質のさらなる向上、QRの仕組みづくりなどサプライチェーンの強化」、「ナショナルブランドの強化(デニムブランドをはじめとした圧倒的な品揃え)」など商品力の強化。
3.販売力の強化
「教育の拡充、継続的な日々の研鑽による販売知識・技術の強化」や「お客様の声を商品・サービスの改善につなげる」など販売力の強化。
4.販売促進の強化
「TVCM」、「サイト・アプリの利便性の向上などCRMの強化」、「動画で商品の良さをわかりやすく表現(店頭、WEB、SNS)」など販売促進の強化。
5.ブランディングに向けて
「店舗設計・内装やインストアプロモーションの変革に向けた超一流のクリエイターの起用」、「VMDの確立(見やすく買いやすい売場の実現、プレゼンテーション能力の向上)」などブランディングに向けた視覚的表現の統一。
6.積極的なリニューアル
「既存店の活性化、売上増」と「好立地、大型区画への新規出店の可能性をひろげる」ための積極的なリニューアル。
7.Eコマース事業の本格化
「既存ECの売上拡大(オムニチャネル化の推進、1to1マーケティングへのシステム投資、コンテンツ強化、ECロジスティクス業務の機能向上)」、「新規EC店舗の出店」、「越境ECを含む海外展開」などEコマース事業の本格化。
8.ロジスティクスの進化
「物流機能の集約によるリードタイムの短縮」、「海外アソートの強化による国内物流加工費の削減」、「店舗作業の物流移管による店舗ローコストオペレーションの推進」などロジスティクスの進化。
9.人材開発・教育
「将来に向けての積極的な人材投資(教育体系の整備、変革・挑戦する行動を評価する人事制度の構築・運用、現場への責任と権限の委譲、外部人材の積極招聘)」、「東京オフィスの機能強化(人材採用活動、商品企画の拠点としての機能を追加)」など人材開発・教育の強化。
10.新たな出店への挑戦
「ライトオン業態に次ぐ柱となる業態の開発(※1)」、「海外出店(※2)」、「アウトレットモールへの出店」、「都市部への出店、旗艦店の開発」など新たな出店への挑戦。
※1.平成29年春、新業態Naughty Dogを出店予定。
※2.平成29年春、初の海外(台湾)出店を予定。
上記計画のもと、当社は選ばれ続けるジーンズショップであるために、幅広いお客様にご満足いただける品揃え、魅力的な販売促進活動、接客サービスの向上に努め、売上・利益の最大化、お客様から選ばれるジーンズショップとして企業価値向上に努めてまいります。
以下に記載する事項は、当社の事業その他のリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当事業年度末(平成28年8月20日)現在において当社が判断したものであります。
1.消費者の嗜好の変化などに伴うリスク
当社が取扱う商品は、消費者の嗜好の変化による影響を受けやすいため、消費者の需要動向にあった商品の仕入れが行われなかった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
2.気象状況などによるリスク
当社が取扱う商品は、天候の状況により売上が影響を受けやすいため、冷夏暖冬などの天候不順や台風といった予測不能な気象状況が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
3.仕入先に関するリスク
当社の仕入先の信用不安や経営環境の悪化、経営破綻などにより、商品の供給が減少した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
4.店舗賃借に伴うリスク
当社の店舗の大部分は、ディベロッパーや地主から賃借しており、出店にあたり保証金を差し入れております。契約に際しては、相手先の信用状態を判断した上で出店の意思決定をしておりますが、倒産その他賃貸人の信用状態の悪化等の事由により、差し入れた保証金の全部又は一部が回収できなくなる場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ロードサイド型店舗については、賃貸借期間が10~15年と長期にわたるものが多く、基本的に保証金は契約期間が満了しなければ返金されません。当事業年度末時点における敷金及び保証金残高は10,315百万円であり、総資産の16.1%を占めております。
この他、当社のショッピングセンター内の賃借店舗では、毎日の売上金は当該ショッピングセンターのディベロッパー等に預託され、一定期間の後、当社に返還されるまでは、未収入金となります。これについては、預託相手先であるディベロッパー等の倒産等の事由により、全額又は一部が回収できなくなる場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当事業年度末時点におけるディベロッパー等への預託に係る未収入金残高は1,499百万円であり、総資産の2.3%を占めております。
また賃借店舗については定期建物賃貸借契約を締結している場合がありますが、借地借家法第38条により契約期間満了後、当社に再契約の意思があったとしても、相手方の意思により再契約ができない可能性があります。この場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
5.出退店に関するリスク
出店については、集客の見込めるショッピングセンターへの出店が大部分を占めております。当該ショッピングセンターの出店計画が変更になった場合、当社の出店計画に影響を及ぼすことがあります。ショッピングセンターへのテナント出店は、契約期間が短く、退店が容易である反面、テナント間の出店競争により、賃料が上がる可能性があります。またディベロッパーによるテナントの区画移動計画により、営業店舗の移動が発生した場合、固定資産除却損等の一時費用が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
退店については、スクラップ&ビルド等によって業績への影響を小さくするようにしておりますが、退店を意思決定した場合にはその時点で減損損失が発生し、また退店時には店舗閉鎖損失が発生する場合があります。この場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
6.顧客情報の流出に関するリスク
当社は、お客様から得た個人情報に関しては漏洩が生じないように万全の対策を講じており、従業員への徹底も研修等にて行っておりますが、何らかの事情により、お客様の個人情報が漏洩した場合は、信頼の毀損により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
7.業態開発に伴うリスク
当社は、業容拡大のため積極的に業態開発を進めておりますが、市場環境の変化や、顧客への浸透が想定通りに進捗せず、計画していた売上を見込めない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
8.パートタイム従業員に係る費用の増加リスク
当社は多数のパートタイム従業員を雇用しております。パートタイム従業員は当社の従業員に占める比率が高いため、種々の要因によりパートタイム従業員に係る費用が増加した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
9.災害等に伴うリスク
当社は、日本国内に店舗を有しており、大規模な地震、台風、洪水などの自然災害、事故、火災、テロなどの災害が発生した場合、店舗運営や商品供給等に支障をきたし、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。
当社における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当事業年度末(平成28年8月20日)現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。
(2)財政状態の分析
①資産
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べて491百万円増加し、64,202百万円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べて88百万円増加し、40,680百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少(前期比4,782百万円減)、商品の増加(前期比3,968百万円増)、前渡金の増加(前期比687百万円増)があったことによるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べて403百万円増加し、23,521百万円となりました。これは主に有形固定資産の増加(前期比589百万円増)、投資その他の資産の減少(前期比247百万円減)があったことによるものであります。
②負債
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べて621百万円減少し、29,666百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べて4,338百万円減少し、19,725百万円となりました。これは主に買掛金の減少(前期比1,726百万円減)、支払信託の減少(前期比9,424百万円減)、電子記録債務の増加(前期比9,208百万円増)、1年内返済予定の長期借入金の減少(前期比2,945百万円減)があったことによるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べて3,717百万円増加し、9,941百万円となりました。これは主に長期借入金の増加(前期比3,765百万円増)があったことによるものであります。
③純資産
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べて1,112百万円増加し、34,535百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加(前期比1,020百万円増)があったことによるものであり、総資産に占める自己資本比率は53.7%となりました。
(3)経営成績の分析
①売上高及び売上総利益
昨年度より引き続き行った、魅力的なプライベートブランド商品の展開やナショナルブランドの強化、ベーシック商品の強化などの商品施策に成果が現われた結果、当事業年度の売上高は、86,462百万円(前期比10.5%増)、売上総利益は41,112百万円(前期比9.9%増)となりました。売上総利益率は季節商品の値下げロスが増加したことにより、前事業年度に比べて0.2ポイント低下し、47.6%となりました。
②営業利益及び経常利益
売上総利益率は低下したものの、販売費及び一般管理費はコントロールできたことで、営業利益については3,733百万円(前期比61.3%増)、経常利益については3,677百万円(前期比61.0%増)となりました。
③当期純利益
当期純利益は、店舗リニューアルによる固定資産除却損、閉店等に伴う店舗閉鎖損失及び減損損失による特別損失を計上したことから、1,754百万円(前期比136.4%増)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、本報告書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載のとおりであります。