第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末(2020年8月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

当社グループは、以下の経営理念「MISSION」「POLICY」を定めています。

・MISSION(私たちの使命):

私たちは、人々の生活を楽しく豊かなものにするため、世代を超え、愛され続けるジーンズの魅力を発信していきます。

 

・POLICY(私たちの方針):

1.お客様を第一に考え、お客様に喜んでいただける会社を目指します。

2.誠実さと公正さをもって、社会から信頼される会社を目指します。

3.人を育て、人を活かし、働き甲斐のある会社を目指します。

 

(2)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、中期的には収益性の改善が第一の課題と捉え、「ジーンズセレクトショップへビジネスモデルの転換を図る」「BACK NUMBERをグローバルブランドにする」「ECを成長戦略の中核としていく」をテーマとし、在庫回転率3.6回転以上、経常利益率6%以上を中期3カ年(2018年8月21日~2020年8月31日)の経営目標として推進してまいりました。

今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の制限が徐々に緩和され、景気悪化からの回復が期待されますが、大規模な再流行の可能性も懸念されるなど先行きは不透明な状況にあります。また、消費者の価値観・消費者行動も新しい生活様式の浸透により、大きく変化しております。

このような環境の変化の中、「持続的な黒字経営への体質転換」が急務と捉え、不採算事業「ノーティードッグ」の撤退、赤字店舗の撤退をすすめ、期末在庫についても11,012百万円(前期比91.2%)へと、在庫の圧縮を進めてまいりました。また、シーズン別計画の細分化による在庫リスクの低減や長期発注型から短期サイクル型発注へ切り替えるなど商品計画・発注業務プロセスの改善を実施し、販売費及び一般管理費につきましてもコスト構造を抜本的に見直し、高コスト体質からの脱却を進めてまいりました。

当社グループの営業方針としましては、「お客様起点の発想に立った事業活動」を第一に考え、CS活動によるサービス品質の向上と新商品開発に注力し、顧客志向に基づいた経営基盤の構築を目指してまいります。

お客様の多様なニーズの変化にいち早く対応し、当社ならではのブランドミックスの品揃えの最適化を図り、新生活様式を考慮した商品、お客様との接点の強化による集客力向上、見やすい売り場環境を整えていくことで、不安定な経営環境下においても確実に営業利益を計上できる収益体質を構築してまいります。

今後の中期3カ年(2020年9月1日~2023年8月31日)の重点課題といたしましては以下の施策を掲げ、強固な経営基盤の確立に努めてまいります。

1.お客様ニーズに向けた商品政策

 ・「商品開発力」の強化:情報収集、市場調査、データ分析業務のブラッシュアップ

 ・「価格競争力」の確保:サプライヤーとの連携強化及び自社生産能力の向上

 ・「QR(クイックレスポンス)対応力」の確保:売れ筋の早期発見、短納期生産、

工場生産背景の事前確保

 ・他社との差別化:NB・PBブランドミックスの品揃え最適化

 

2.リアルとネットを融合するOMO(Online Merges with Offline)推進

 ・自社ECおよび外部モールEC店舗の取組み強化

 ・全国店舗網を生かしたクリック&コレクト推進

 ・スマホアプリ会員拡大とファン化の推進

 ・お客様との接点拡大に向けたSNS情報発信強化

 

3.売上総利益率の改善

 ・プロパー消化率向上:初期価格設定の見直し、発注/生産業務体制の見直し

 ・値入率の改善:PB比率の段階的引き上げ、直貿比率の向上、定番商品の開発強化

 ・値下げロスの抑制:在庫リスク低減に向けた取り組み、セールのあり方の見直し

 

4.経営効率化の推進

 ・徹底したコスト削減の意識

 ・人材配置の最適化、間接人員の適正化

 ・店舗の業務効率化、販売に集中できる経営環境整備

 

(3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標

中期的な経営の目標数値としましては、

・営業利益率5%

・EC化率(クリック&コレクトを含めたEC売上高の比率)10%

を目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

以下に記載する事項は、当社グループの事業その他のリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末(2020年8月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.消費者の嗜好の変化などに伴うリスク

当社グループが取扱う商品は、ファッショントレンドの変化や消費者の嗜好の変化による影響を受けやすいため、消費者の需要動向にあった商品の仕入れが行われなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、お客様の多様なニーズの変化にいち早く対応し、従来の商品計画・発注業務のプロセスを改善、短サイクル型の発注割合をコントロールしながら、当社ならではのブランドミックスの品揃えの最適化を進め、リスクの低減を図ってまいります。

 

2.気象状況などによるリスク

当社グループが取扱う商品は、天候の状況により売上が影響を受けやすいため、冷夏暖冬などの天候不順や台風といった予測不能な気象状況が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、近年の地球温暖化により、大型の台風や局地的豪雨等の異常気象の発生頻度が高くなる傾向にありますが、お客様起点の発想に立った事業活動を第一に考え、CS活動によるサービス品質の向上と新商品開発に注力し、気象状況の影響を受けにくい強固な経営基盤の構築を目指してまいります。

 

3.仕入先に関するリスク

当社グループの仕入先の信用不安や経営環境の悪化、経営破綻などにより、商品の供給が減少した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

ブランドミックスの品揃えの最適化に向け、複数の仕入先との取り組みを強化することでリスクの低減を図ってまいります。

 

4.店舗賃借に伴うリスク

当社グループの店舗の大部分は、ディベロッパーや地主から賃借しており、出店にあたり保証金を差し入れております。契約に際しては、相手先の信用状態を判断した上で出店の意思決定をしておりますが、倒産その他賃貸人の信用状態の悪化等の事由により、差し入れた保証金の全部又は一部が回収できなくなる場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ロードサイド型店舗については、賃貸借期間が10~15年と長期にわたるものが多く、基本的に保証金は契約期間が満了しなければ返金されません。当連結会計年度末時点における店舗賃貸の敷金及び保証金残高は9,135百万円であり、総資産の23.0%を占めております。

この他、当社グループのショッピングセンター内の賃借店舗では、毎日の売上金は当該ショッピングセンターのディベロッパー等に預託され、一定期間の後、当社グループに返還されるまでは、未収入金となります。これについては、預託相手先であるディベロッパー等の倒産等の事由により、全額又は一部が回収できなくなる場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度末時点におけるディベロッパー等への預託に係る未収入金残高は109百万円であり、総資産の0.3%を占めております。

また賃借店舗については定期建物賃貸借契約を締結している場合がありますが、借地借家法第38条により契約期間満了後、当社に再契約の意思があったとしても、相手方の意思により再契約ができない可能性があります。この場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

5.出退店及び固定資産に関するリスク

出店については、集客の見込めるショッピングセンターへの出店が大部分を占めております。当該ショッピングセンターの出店計画が変更になった場合、当社グループの出店計画に影響を及ぼすことがあります。ショッピングセンターへのテナント出店は、契約期間が短く、退店が容易である反面、テナント間の出店競争により、賃料が上がる可能性があります。またディベロッパーによるテナントの区画移動計画により、営業店舗の移動が発生した場合、固定資産除却損等の一時費用が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

退店については、スクラップ&ビルド等によって業績への影響を小さくするようにしておりますが、退店を意思決定した場合、または営業活動から生ずる損益が継続してマイナスの店舗においては減損損失が発生し、退店時には店舗閉鎖損失が発生する場合があります。この場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

6.顧客情報の流出に関するリスク

当社グループは、お客様から得た個人情報に関しては漏洩が生じないように万全の対策を講じており、従業員への徹底も研修等にて行っておりますが、何らかの事情により、お客様の個人情報が漏洩した場合は、信頼の毀損により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

7.業態開発に伴うリスク

当社グループは、業容拡大のため積極的に業態開発を進めておりますが、市場環境の変化や、顧客への浸透が想定通りに進捗せず、計画していた売上を見込めない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

8.パートタイム従業員に係る費用の増加リスク

当社グループは多数のパートタイム従業員を雇用しております。パートタイム従業員は当社グループの従業員に占める比率が高いため、種々の要因によりパートタイム従業員に係る費用が増加した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

9.災害等に伴うリスク

当社グループは、日本国内及び台湾に拠点を有しており、大規模な地震、台風、洪水などの自然災害、事故、火災、テロ、感染症などの災害等が発生した場合、店舗運営や商品供給等に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年4月に政府によって発令された緊急事態宣言は解除されたものの、今後の感染拡大やその長期化により、店舗の休業等が生じ、通常の営業が継続できなくなり、来店客数が減少する可能性があります。この場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、新型コロナウイルス感染症の予防・感染拡大を防止のため、オフィスでの勤務を主としている社員については在宅勤務やテレワーク、WEB会議の活用を推進する等の対応をしています。また、各店舗においては、アルコール消毒液の設置やマスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保等、お客様・社員の感染予防対策を行っております。

 

10.財務制限条項

当社グループの一部の借入金には財務制限条項が付されております。

(1)各本・中間決算期の末日における当社の単体の貸借対照表において、純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日または2019年8月決算期の末日における当社の単体の貸借対照表における純資産の部の金額のいずれか大きい方の60%の金額以上に維持すること。

(2)各本・中間決算期の末日における当社の単体の損益計算書上において、2半期(各本・中間決算期毎に1半期として計算する。)連続して経常損失を計上しないこと。

当該条項に抵触した場合には、当該借入金の返済義務が生じるとともに期限の利益を喪失し、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、お客様の多様なニーズの変化にいち早く対応し、当社ならではのブランドミックスの品揃えの最適化を図り、不安定な経営環境下においても確実に営業利益を計上できる収益体質を構築してまいります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、2019年8月期に決算日を8月20日から8月末日に変更しているため、前連結会計年度(2018年8月21日から2019年8月31日)と比較対象期間は異なりますが、対前年同期比については、参考数値として記載しております。また、当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

①財政状態及び経営成績等の状況

当連結会計年度(2019年9月1日~2020年8月31日)におけるわが国経済は、年明け以降、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速な悪化が続き、極めて厳しい状況にありました。先行きに関しましては、感染拡大の防止策を講じつつ、経済活動のレベルを段階的に引き上げていくなかで、各種政策の効果により持ち直しの動きが期待されますが、感染症が内外経済に与える影響に加えて、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があるとされています。衣料品小売業界におきましても、消費増税による消費マインドの低下に加え、新型コロナウイルス感染拡大による店舗の営業時間短縮、商業施設の臨時休業、インバウンド需要の大幅な低下などにより、非常に厳しい状況となりました。

このような状況の中、当社グループは、ジーンズをコアアイテムとしたアメリカンカジュアルファッションのジーンズセレクトショップとしてストアコンセプトを確立し、商品力の向上に努め、収益性の改善のための各施策の取り組みを進めてまいりました。

商品面におきましては、ナショナルブランドとのパートナーシップのもと、品揃えを強固なものにするとともに、プライベートブランドの「BACK NUMBER」を始め、アウトドアテイストの「CAMP7」、トレンド感を強く打ち出した「RAG MACHINE」の企画・素材開発・品質管理の強化に努めたことに加え、下半期におきましては、お客様が手に取りやすい価格帯への見直しを実施し、売上の回復に努めました。

EC事業といたしましては、前期は自社サイトのリニューアル、主要業務の内製化、EC向け物流倉庫と店舗向け物流倉庫との統合など、抜本的な枠組みの改革を進め、当期は商品への思いやこだわり・着こなし提案を充実させたコンテンツを拡充し、下半期におきましては外部モールへの再出店を行い、より多くのお客様にお買い物をしていただけるよう環境を整えてまいりました。

店舗展開におきましては、国内では8店舗の出店と不採算事業であった「ノーティードッグ」19店舗の退店を含め、合計49店舗の退店により、当連結会計年度末の店舗数は430店舗となりました。また連結子会社の台灣萊特昂股份有限公司は、2店舗を閉鎖し、台湾国内におけるEC事業及び催事店舗での事業継続とし、グループ全体の当連結会計年度末の店舗数は430店舗となりました

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態の状況

資産

当連結会計年度末における総資産は、39,718百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べて5,759百万円減少し、23,407百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少(前期比3,338百万円減)、商品の減少(前期比1,056百万円減)、未収入金の減少(前期比926百万円減)、受取手形及び売掛金の減少(前期比253百万円減)があったことによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,128百万円減少し、16,310百万円となりました。これは主に有形固定資産の減少(前期比962百万円減)、投資その他の資産の減少(前期比576百万円減)に加えて、無形固定資産の増加(前期比409百万円増)があったことによるものであります。

負債

当連結会計年度末における負債は、22,746百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,815百万円増加し、17,700百万円となりました。これは主に、短期借入金の増加(前期比5,000百万円増)に加えて、支払手形及び買掛金の減少(前期比1,711百万円減)、電子記録債務の減少(前期比1,841百万円減)、1年内返済予定の長期借入金の減少(前期比270百万円減)があったことによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて3,035百万円減少して5,045百万円となりました。これは主に長期借入金の減少(前期比3,020百万円減)によるものであります。

純資産

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて5,667百万円減少し、16,972百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失5,720百万円を計上したこと等によるものであり、この結果、自己資本比率は42.5%となりました。

 

b.経営成績の状況

上半期のシーズンの立ち上がりは、商品の品揃えとファッショントレンドとの乖離が大きく、また、消費税増税や暖冬の影響もあり、防寒アイテムの販売が低調に推移したことで大きく苦戦しました。トレンド要素を盛り込み、買いやすい価格で販売した春物商品の動向は年明けから堅調でしたが、1月下旬以降、新型コロナウイルスの影響が徐々に大きくなり、3月~5月の期間におきましては、外出自粛の影響からオンラインショップでの販売は好調であったものの、4月7日の緊急事態宣言の発令に伴い、全国の商業施設の臨時休業や営業時間の短縮、移動の自粛といった影響により、実店舗の客数はさらに大きく落ち込む結果となりました。緊急事態宣言の解除により、全国の商業施設が順次営業を再開しましたが、依然として新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念から移動の自粛、インバウンド需要の減退の影響は継続しており、夏のレジャーやお盆の帰省も自粛となるなど、夏のバーゲン期間においても客数を伸ばすことができず、当連結会計年度の売上高は52,969百万円(前期比28.4%減)となりました。

部門別売上高といたしましては、ボトムス部門の売上高は、17,966百万円(前期比29.9%減)、カットソー・ニット部門の売上高は18,349百万円(前期比20.5%減)、シャツ・アウター部門の売上高は8,170百万円(前期比32.7%減)となりました。

利益面につきましては、上半期において秋冬シーズンの売上高の大幅な減少と、販売不振品の値引き販売が増加したことに加え、下半期の3月~5月の期間、春物商品の大幅な販売機会ロスが発生し、期間中最も売上構成比が高いゴールデンウィークにおいて全体の9割以上の店舗が臨時休業となったこと、さらに夏のバーゲンでも客数の回復には至らなかったことにより、営業損失3,775百万円(前期は営業損失2,175百万円)、経常損失3,705百万円(前期は経常損失2,196百万円)となりました。

最終損益につきましては、早期業績回復に向け、不採算事業であるノーティードッグ事業の撤退・赤字店舗退店に伴う店舗閉鎖損失の計上、退店店舗及び収益性の厳しい店舗について減損損失、加えて新型コロナウイルス感染拡大に関連し、商業施設の臨時休業期間中の固定賃借料、人件費などの経費等を新型コロナウイルス感染症による損失として668百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失5,720百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失6,144百万円)となりました。

今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の制限が徐々に緩和され、景気悪化からの回復が期待されますが,大規模な再流行の可能性も懸念されるなど先行きは不透明な状況にあります。また、消費者の価値観や消費者行動も新しい生活様式の浸透により、大きく変化しております。

このような環境の変化の中、当社グループはお客様起点の発想に立った事業活動を第一に考え、CS活動によるサービス品質の向上と新商品開発に注力し、顧客志向に基づいた経営基盤の構築を目指します。お客様の多様なニーズの変化にいち早く対応し、当社ならではのブランドミックスの品揃えの最適化を図り、新生活様式を考慮した商品、お客様との接点の強化による集客力向上、見やすい売り場環境を整えていくことで、売上・利益の最大化に努めてまいります。

次期の見通しにつきましては、売上高62,000百万円、営業利益1,500百万円、経常利益1,400百万円としております。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて3,338百万円減少し、10,204百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は3,535百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失5,531百万円、減価償却費958百万円、減損損失830百万円を計上したこと、たな卸資産の減少1,062百万円、仕入債務の減少3,284百万円があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,516百万円となりました。これは主に、新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出863百万円、無形固定資産の取得による支出634百万円、敷金及び保証金の差入による支出140百万円があった一方で、不採算事業であったノーティードッグ事業の撤退・赤字店舗退店に伴う敷金及び保証金の回収による収入386百万円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は1,704百万円となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症の影響による不安定な経営環境に備え、短期借入れによる収入5,000百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出3,290百万円があったことによるものであります。

 

③商品仕入及び販売の実績

a.商品仕入実績

当連結会計年度の仕入実績を商品部門別に示すと次のとおりであります。

商品部門別

仕入高(百万円)

前期比(%)

ボトムス

8,458

69.2

カットソー・ニット

9,869

89.2

シャツ・アウター

4,903

81.3

その他

4,322

62.5

27,553

76.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.販売実績

当連結会計年度の販売実績を商品部門別に示すと次のとおりであります。

商品部門別

売上高(百万円)

前期比(%)

ボトムス

17,966

70.1

カットソー・ニット

18,349

79.5

シャツ・アウター

8,170

67.3

その他

8,483

64.6

52,969

71.6

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループにおける経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社の連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響に関する会計上の見積り)」に記載しております。

 

(繰延税金資産)

当社グループは、繰延税金資産の計上額を見積る場合、合理的な仮定に基づく業績予測によって、将来の課税所得又は税務上の欠損金を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断することとしております。この仮定については、過去の実績及び翌期の計画等に基づき将来の業績予測を見積っておりますが、今後の市場動向等により、翌期以降の繰延税金資産及び法人税等調整額に大きな影響を受ける可能性があり、不確実性を伴っております。

 

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて(資産のグルーピングは、主として店舗単位とし、本社資産等については、独立したキャッシュ・フローを生み出さないことから共用資産としております。)減損損失の認識を判定し、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。なお、資産グループの回収可能価額は正味売却価額と使用価値のいずれか高い価額によっており、正味売却価額は、実質的な処分価値を踏まえ、ゼロとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては事業計画に基づき、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等の状況は、以下のとおりです。なお、経営上の目標達成状況を認識及び分析・検討するに際しては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは、営業利益率5%、EC化率(クリック&コレクトを含めたEC売上高の比率)10%を、中期的(2020年9月1日~2023年8月31日)な経営指標としております。

 

a.売上高及び売上総利益

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(単位:%)

 

 

9月

10月

11月

12月

1月

2月

上期計

3月

4月

5月

6月

7月

8月

下期計

通期計

第41期

78.6

82.7

85.4

79.9

88.1

90.0

83.5

60.9

20.4

46.9

109.8

86.3

77.0

64.4

74.6

第40期

107.1

102.6

92.6

98.5

103.6

96.8

99.9

99.1

91.6

101.7

95.2

94.1

89.6

95.0

97.6

第39期

89.0

86.2

81.1

100.0

93.9

92.4

90.6

95.7

105.4

98.1

99.0

98.1

101.1

99.8

94.8

 

上半期におきましては、9月から12月にかけて、商品の品揃えとファッショントレンドとの乖離が大きく、売上につながらなかったという内的要因に加え、消費税増税、暖冬といった外的要因が重なり、売上の核となる防寒アイテムの販売が奮わなかったことから、値引き販売が増加し、売上高、売上総利益は共に減少しました。

年明け以降、トレンド要素を盛り込み、買いやすい価格帯に見直した梅春商品の動向は堅調でしたが、下半期におきましては新型コロナウイルス感染症の拡大の影響が極めて大きく、4月に発令された緊急事態宣言により、全国の商業施設の臨時休業や営業時間の短縮、移動の自粛といった動きが活発になり、ゴールデンウィークにおいては当社の約9割の店舗が休業となる事態となりました。6月1日以降、全店舗で営業を再開し、夏物商品は比較的堅調な動きではありましたが、この休業期間中の春物商品の販売機会ロスは影響が甚大であり、夏のバーゲンにつきましても、新型コロナウイルス感染再拡大の懸念から、一進一退の状況が続き、集客に苦戦しました。合わせて年明け以降、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための渡航制限により、大阪、東京を中心にインバウンド需要が大幅に減少したこともあり、売上高は52,969百万円(前期比71.6%)となりました。

上記のとおり、上半期の売上不振を要因とする値引きの増加、ならびに下半期は春物・夏物商品のプロパー販売期間が短く、消化促進のための値引きが増加したことにより、売上総利益24,606百万円(前期比69.4%)となりました。

なお、在庫回転率につきましては、売上減少に合わせた仕入調整、セールによる販売強化に努め、在庫適正化葉推進できたものの、2.5回転(前期2.9回転)と目標とした3.6回転を下回る結果となりました。

 

b.営業損失及び経常損失

利益面につきましては、店舗休業に伴い従業員の一時帰休の実施や、売上の減少・店舗営業体制の縮小のよる削減等不要不急の支出を最大限抑制したものの、売上総利益が大幅に落ち込んだことにより、当連結会計年度の営業損失は3,775百万円となり、経常損失は3,705百万円となりました。

 

c.親会社株主に帰属する当期純損失

上述の経常損失の減益要因に加え、不採算事業であるノーティードッグ事業の撤退・赤字店舗退店に伴う店舗閉鎖損失の計上、退店店舗及び収益性の厳しい店舗について減損損失、新型コロナウイルス感染拡大に関連し、商業施設の臨時休業期間中の固定賃借料、人件費などの経費等を新型コロナウイルス感染症による損失として668百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失5,720百万円となりました。

 

当社グループの営業方針としましては、「お客様起点の発想に立った事業活動」を第一に考え、CS活動によるサービス品質の向上と新商品開発に注力し、顧客志向に基づいた経営基盤の構築を早期に目指してまいります。

お客様の多様なニーズの変化にいち早く対応し、当社ならではのブランドミックスの品揃えの最適化を図り、新生活様式を考慮した商品、お客様との接点の強化による集客力向上、見やすい売り場環境を整えていくことで、不安定な経営環境下においても確実に営業利益を計上できる収益体質を構築してまいります。

 

③資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また投資資金需要の主なものは、新規出店や改装に係る設備投資等によるものであります。

運転資金及び投資資金については、営業キャッシュ・フローによる充当を基本に、必要に応じて資金調達を実施しております。

なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は10,340百万円、現金及び現金同等物の残高は10,204百万円となっております。

また、連結会計年度に新型コロナウイルス感染症の影響による不安定な経営環境に備え、当社グループの所要資金として金融機関より5,000百万円の短期借入の資金調達を行いました。

 

④経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

5【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。