第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 本文における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、「家電を通じて 笑顔あふれる 明るく暖かいみらいをつくる くらし応援企業であること」のパーパスのもと、「お客様のくらしを『より快適に』『より便利に』『より楽しく』します。くらし応援コジマ」をビジョンに掲げ、地域の皆様からもっとも身近で愛され、必要とされるコジマを目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、5ヵ年の中期経営計画を策定し、その計画を遂行することで経営目標として年間の経常利益 100億円を目指しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社は、「生産性の向上」と「持続的な成長」を2大戦略に掲げ、グループの価値向上に努めてまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 翌事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回

復が続くことが期待されますが、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振

れが景気を下押しするリスクや、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

 このような状況下において当社では、今後更に厳しくなると想定される市場環境の中においても、長期的な

維持発展を実現すべく、引き続き収益性、成長性、社会性の3つの観点に基づいて事業に取り組んでまいりま

す。加えて、サステナビリティ経営を推進し、社会課題の解決や環境への配慮等を重視しながら企業活動に取

り組むとともに、ESG情報の開示を充実させることで、当社の継続的な成長を図り、持続可能な社会の実現に貢

献してまいります。

① 収益性として

 家電市場が縮小傾向にあり、どこで購入しても同じ価格である状況が広がる中、ECや他社との差別化を図るため、販売員の「接客力・専門性の強化」に取り組むことで、店舗の収益向上を図ってまいります。接客ロールプレイングや商品勉強会の実施に加えて、新たに開設した「研修センター」において研修プログラムを導入し、販売員一人ひとりの接客レベル向上に努めてまいります。加えて、接客対応の時間を確保するため、電子棚札の導入等による「業務効率の改善」を図ってまいります。

 さらに、「法人事業」においては、法人事業所と店舗法人双方を貫通した組織体制を再構築し、業務効率の改善と収益の拡大を図ってまいります。

 店舗展開においては、市場の動向、立地・商圏の将来性等を見据えた店舗網の構築を進め、年間数店舗の新規出店や店舗改装に取り組んでまいります。

② 成長性として

 当社の成長事業としまして、「EC事業」、「住設事業」の拡大を図ってまいります。

 「EC事業」においては、自社サイトにおけるコンテンツのリッチ化を図り、高付加価値商品の訴求強化に取り組むことに加えて、新規顧客層の獲得に向けたショッピングモールサイトへの出店等を実施することで、収益向上を図ってまいります。

 また、「住設事業」においては、太陽光発電や蓄電池等の再生エネルギー関連商品の販売推進や、コールセンター業務の拡大、住設売場を強化した店舗リニューアル等の実施により、収益の拡大を図ってまいります。

③ 社会性として

 当社の成長において最も重要な「従業員」に対して、人的資本経営の推進に取り組み、エンゲージメントの向上を図ってまいります。全社を挙げて健康に関する課題の改善を目指す健康経営の推進においては、従業員が心身の健康づくりに主体的に取り組める環境を提供してまいります。また、活躍できる人財の育成においては、従業員が持てる能力を最大限に発揮できる仕組みの構築を進めてまいります。さらに、ダイバーシティ推進においては、多様な人財が働きやすい環境の整備を進めてまいります。

 また、当社はサステナビリティ経営を推進し、社会課題の解決や環境への配慮等を重視しながら企業活動に取り組むとともに、ESG情報の開示を充実させることで、当社の継続的な成長を図り、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 本文における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

 当社は、「家電を通じて 笑顔あふれる 明るく暖かいみらいをつくる くらし応援企業であること」のパーパスのもと、企業活動を通じて社会課題を解決し、企業価値を高め成長することを目的とした「サステナビリティ経営」を推進しております。様々な取り組みに対して、従業員一人ひとりが自主性・主体性を持って取り組んでいくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

(1)サステナビリティについて

①ガバナンス

a)サステナビリティ関連のリスク及び機会についての取締役会による監視体制

 当社の取締役会は、サステナビリティ関連課題への対応に関する重要事項について審議・決定するとともに、各取締役から対策や進捗状況を、適宜報告を受けることで、取締役会としての指揮・監督を行うこととしております。

 また、当社では取締役会とは別にTCFDへの対応をはじめとするサステナビリティ関連課題を審議・諮問する機関として代表取締役及び業務執行取締役並びに常勤監査等委員を構成員とし、必要に応じて、委員以外の者(弁護士、公認会計士等の外部の専門家を含む。)がオブザーバーとして参加するサステナビリティ推進委員会を設置しています。サステナビリティ推進委員会の構成員は取締役を中心に構成されることから、代表取締役社長が議長を務める取締役会においてもサステナビリティ関連課題への対応に関して、迅速な意思決定や重要な業務執行の監督を可能とする体制を整備しております。

 加えて当社では、独立社外取締役が過半数を占める監査等委員会を設置しており、監査等委員会では取締役会のサステナビリティ関連課題への対応について、適法性や妥当性を監査・監督を行うこととしております。また、2022年6月には、6つのマテリアリティの実現に向けて複数の分科会を設置しました。

 それらの分科会において当社の運営する店舗に太陽光発電設備を導入するなど、具体的な施策の立案と実行を進めるとともに、引き続き中長期的な視点に立ったKPIの設定についても議論し取締役会で報告を行ってまいります。

(注) コーポレート・ガバナンス体制図は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 ロ コーポレート・ガバナンスの関係図」に記載しております。

 

b)サステナビリティ関連のリスク及び機会を評価・管理する上での経営者の役割

 当社では、サステナビリティ関連課題に対する基本方針の決定や具体的な対策の立案に関しては、毎月開催している取締役会にて審議・決定されるとともに、各取締役は課題に関する業務執行の状況を取締役会にて適宜報告を行うこととしております。また、代表取締役社長は取締役会の議長として、原則すべての取締役会に参加するほか、課題の審議・諮問を行うサステナビリティ推進委員会の委員長として、課題に対する中長期的な計画や施策効果の検証、業務執行の指揮や監督を担っており、当社のサステナビリティ関連課題への対応に関して最高レベルの責任を負っております。

 なお、当社のサステナビリティ推進委員会は、取締役会レベルの審議・諮問機関として設置するものです。

 

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サステナビリティ関連課題への対応に関連する会議体とその役割

会議体

役割

役割(詳細)

議長及び委員長

(責任者)

主な構成員

開催

頻度

取締役会

決定

監督

機関

・サステナビリティ関連課題に関する基本方針及び重要課題の決定

・サステナビリティ関連課題に対する施策の決定と進捗状況のモニタリング

代表取締役社長

・代表取締役

・取締役

・社外取締役

毎月

サステナビリティ

推進委員会

審議

諮問

機関

・サステナビリティ関連課題に関するリスクと機会の特定

・経営や事業戦略に対する重要度の評価および影響分析

代表取締役社長

・代表取締役

・業務執行取締役

・常勤監査等委員

リスク管理委員会

管理

検証

機関

・サステナビリティ関連リスクに関する対策の管理および効果検証

リスク管理

担当役員

・代表取締役

・取締役

・常勤監査等委員

四半期

各部門

検討

実行

機関

・サステナビリティ関連課題に関する具体的な対策の検討および実行

各本部長

・本部長

・組織長

事務局

連絡

調整

機関

・取締役会(経営企画本部)

・サステナビリティ推進委員会(経営企画本部)

・リスク管理委員会(内部監査部)

 

②戦略

a)短期・中期・長期の気候関連のリスク及び機会

 

対象事業

当社のすべての事業

時間軸

短期:2022年~2024年、中期:2025年~2030年、長期:2031年~2050年

参照したシナリオ

IEA2DS(2℃シナリオ)、IPCC RCP8.5(4℃シナリオ)

 

 当社は、国際エネルギー機関(IEA)の「Energy Technology Perspective」で示されている2100年までの世界平均気温の上昇が少なくとも50%の確率で2℃に抑えられるシナリオである「2℃シナリオ(2DS)」を用いて、低炭素社会への移行リスクを分析しました。本シナリオでは、エネルギー部門のCO2排出量が2060年に現状の70%削減となり、2100年にはカーボンニュートラルになる他、2060年の1次エネルギー消費における化石燃料への依存度は、35%に下がります。また多くの石炭火力が耐用年数を迎える前に閉鎖され、残った石炭火力はCCSを実施する設備となります。本シナリオの予測を元に当社への影響を分析しました。

 当社は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の「代表濃度経路(Representative Concentration Pathways)シナリオ」のうち、21世紀末の世界平均気温の上昇が最大で4.8℃になる、「RCP8.5」を用いて、気候変動による物理的な影響を分析しました。RCP8.5は、世界が化石燃料依存型のまま気候変動に対する政策や対策が行われず温室効果ガスが大量に排出されるシナリオです。地域や季節により降水量の差が激しくなり、海水面は最大0.82m上昇します。また、極端な高温や大雨、干ばつなどが起こる可能性が高まります。本シナリオの予測を元に、当社への影響を分析しました。

 

気候シナリオ分析の結果

リスク・

機会の

種類

評価

項目

大分類

事業への

インパクトに

関する考察

当社にとってのリスクと機会の内容

2℃

4℃

事業/財務

への影響

事業/財務

への影響

移行

リスク

政策及び

法規制

・温室効果ガス排出抑制の強化

・温室効果ガス排出抑制に向けた新たな政策

・導入や、法規制強化に伴う店舗運営コストの増加

・炭素税の導入

・炭素税の導入による税負担の増加

市場

・消費者行動の変化

・気候変動問題に対する消費者の意識や行動

・変化に対応できないことで新たな成長機会が失われる

評判

・消費者の信頼低下

・気候変動問題に対応する姿勢が見られないことにより消費者の信頼が低下する

・投資家の評価下落

・気候変動問題に取り組む姿勢が無いことでステークホルダーの評価が下がり株価にも影響を与える

 

 

リスク・

機会の

種類

評価

項目

大分類

事業への

インパクトに

関する考察

当社にとってのリスクと機会の内容

2℃

4℃

事業/財務

への影響

事業/財務

への影響

物理的

リスク

急性

・大型台風、集中豪雨などの自然災害が増加

・自然災害の発生により店舗の施設・設備が被害を受ける若しくは従業員の出勤が不能となる等により営業休止を余儀なくされる

・自然災害に備える対策や災害復旧コストが増加する

慢性

・平均気温上昇

・自然災害の増加によりBCP対策コストが増加する

・熱中症など従業員の健康リスクが高まる

・媒介生物の生息域拡大により、感染症罹患リスクが高まる

機会

製品・

サービス

・省エネ家電製品のニーズの高まり

・電力消費量が少ない家電製品の売り上げ増加

運用

・CO2削減

・空調設備の運用改善や照明器具の高効率化による収益改善

 

 分析の結果、炭素税や排出量取引制度などが導入され、GHGの排出に対するコストが増加するほか、排出量報告義務の強化や家電製品に対する省エネ基準の強化や消費者の気候変動意識の向上と購買行動の変化などの影響が生じることが明らかになりました。

 また、大型台風や集中豪雨など、極端な気象事象が増加し、店舗や物流網の被害が増えたり、猛暑や平均気温の上昇など、当社の店舗運営と商品販売に影響を及ぼすことが分析の結果明らかになりました。

 

b)気候関連のリスク及び機会が組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響

 当社では、将来の温室効果ガス排出規制の強化に備えて、2015年9月1日から当事業年度末までに、約38億円かけて、店舗に省エネ性能の高い空調機器やデマンドコントローラーを導入しました。

 また、2015年9月1日から当事業年度末までに、約20億円をかけて、店舗に省エネ性能の高いLED照明を導入しました。

 これらの施策を通して、将来の温室効果ガス排出量削減に取り組んでまいります。

 

c)気候シナリオに基づく検討を踏まえた戦略のレジリエンス

 当社は、気候シナリオ分析を実施することで、気候変動が当社の事業に影響を及ぼすリスクと機会を明らかにしました。

 これにより、マイナスの影響を回避または低減し、プラスの影響を最大化するために、今後更なる分析を行い、戦略のレジリエンスを高めてまいります。

 

d)コーポレートPPA

 当社店舗の屋上・屋根等に太陽光発電設備を設置し、発電したグリーン電力を当社で購入し使用するコーポレートPPA(PPAは「Power Purchase Agreement」の略、電力販売契約)を導入しています。現在6店舗に導入しており、今後更なるCO2排出量削減へ向け、引き続き店舗への導入を進めてまいります。

 

③リスク管理

a)サステナビリティ関連リスクを識別・評価するプロセス

 当社は、代表取締役及び業務執行取締役並びに常勤監査等委員を構成員とし、必要に応じて、委員以外の者(弁護士、公認会計士等の外部の専門家を含む。)がオブザーバーとして参加するサステナビリティ推進委員会にてサステナビリティに関連するリスク・機会の洗い出しを行います。

 洗い出されたリスク・機会は、代表取締役社長が議長を務める取締役会にて審議し決定されます。

 特定したリスク・機会は、本部長や組織長から各部門に落とし込みを行い具体的な施策を検討し実行いたします。

 

b)サステナビリティ関連リスクを管理するプロセス

 特定したリスク・機会の具体的な施策の効果等については、リスク管理委員会にて定期的に管理・検証を行うこととしております。

 識別された各リスクにおいて、リスク回避策(コントロール)策を検討してまいります。

サステナビリティ関連リスクの管理プロセス

担当(会議体・部門)

リスクの識別・評価

サステナビリティ推進委員会

全社的なリスク管理への統合

リスク管理委員会

サステナビリティ推進委員会

リスク管理の実態

リスク管理委員会

サステナビリティ推進委員会

モニタリング・監督

サステナビリティ推進委員会

 

c)サステナビリティ関連リスク管理と全社的リスク管理の統合状況

 識別・評価されたサステナビリティ関連リスクは、全社的なリスク管理の観点からサステナビリティ推進委員会で協議を行い取締役会に報告してまいります。

 

④指標及び目標

a)気候関連リスク及び機会の評価に用いる指標及び目標

 当社は、気候関連リスク及び機会の評価に用いる指標として、Scope1,2,3の温室効果ガス排出量を指標と定め、2030年までにScope1,2合計の温室効果ガス排出量を2017年度比で55%削減することを目標としております。

 

b)これまでの温室効果ガス排出量(Scope1、Scope2、Scope3)

温室効果ガス排出量(当社実績値)                           (単位:t-CO2)

スコープ

カテゴリー

2017年度

(2017年4月~

2018年3月)

2021年度

(2021年4月~

2022年3月)

2022年度

(2022年4月~

2023年3月)

2022年度-

2017年度対比

(削減率)

備考

Scpoe1

2,393

1,981

1,555

      64.9%

(△35.1%)

自社の燃料の使用

・社用車のガソリン使用

・ガス空調に使用する都市ガス、LPガス

Scope2

55,805

39,941

31,824

      57.0%

(△43.0%)

自社の電気使用

・各店および本社等で使用する電力

Scope1,2計

58,198

41,922

33,379

      57.3%

(△42.7%)

Scope3

1,2,3,4,

6,7,11,12

3,432,156

3,399,645

2,978,050

      86.8%

(△13.2%)

上流、下流からのGHG排出量

・販売した製品および廃棄

・購入した商品、サービス、商品調達

・通勤、出張

 

 

(2)人的資本経営に関する取り組み

 当社は、将来にわたり成長するために最も大切な資本は「従業員」であると考え、「従業員エンゲージメント」の向上に努めており、活躍できる人財の育成や健康経営の推進等に取り組んでおります。

 

①戦略

a)人財育成

 人的資本経営において、従業員に対する教育の充実は極めて重要であると考えております。当社では、従業員のスキル向上と継続的な成長をサポートするために、理念研修や各階層に応じた階層別研修、幹部候補者育成のための選抜研修、自己啓発のためのeラーニングシステムの導入等を実施しております。また、タレントマネジメントシステムを活用し、適材適所を考慮した人財配置やスムーズなキャリア形成を進めてまいります。

 

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 販売員の「接客力・専門性の強化」を実現するため、新たに東京都内に研修センターを開設し、接客ロープレを活用した接客技術の向上に特に力を入れており、お客様の生活シーンに寄り添い、付加価値を提案できる販売員の育成を推進しております。このほか、「家電製品アドバイザー」、「スマートマスター」、「リテールマーケティング」などの資格取得も支援し、従業員の成長が当社の成長に繋がるよう、努めております。

 

b)ダイバーシティの推進

 従業員一人ひとりの個性や価値観を尊重し、互いの力を最大限に活かすことが、変化する社会情勢やお客様ニーズに応える上で必要不可欠であることから、ダイバーシティの推進を重要な戦略の一つと位置づけております。これまで進めてきた「女性活躍の推進」、「育児・介護等の両立支援」、「シニア人財・障がい者の活躍」等に関する取り組みについても、より重要性の高い項目として実効性を高めるため、2023年9月に「ダイバーシティ推進室」を設置し、多様な人財が働きやすい職場環境の整備を強化しております。

 

c)健康経営の推進

 当社は、健康経営を戦略的な施策と位置づけ、健康経営の実践を通じて「従業員の物心両面の満足度を向上させ、どの世代でも笑顔があふれる職場」を目指しております。その実現に向け、「健康経営宣言」、「戦略マップ」を策定・公表し、従業員の健康を増進するために様々な取り組みを行っております。健康関連の施策を企画・実施する「ウェルネス推進室」を設置し、各事業所の安全衛生委員会や健康経営推進担当者、全国健康保険協会、コジマ労働組合が、お互いに連携を図り、経営トップである代表取締役社長自らがCWO(最高健康責任者)に就くことで、健康経営を推進しております。

 また、働き方改革と健康経営を結びつけ、長時間労働の削減や年次有給休暇の取得率向上等、健康面に影響する指標について、数値改善に取り組むとともに、その他の健康イベントを通じて従業員が心身の健康づくりに主体的に取り組める環境を提供してまいります。

 

②指標及び目標

 当社では、人的資本経営を推進しており、2030年度を目標年度とするKPIを設定しております。

 

指標

2030年8月期までの目標

管理職に占める女性労働者の割合(注)1

15%

男性労働者の育児休業取得率(注)2

80%

全正社員に占める女性の割合

25%

(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

(女性管理職比率)

 女性管理職比率は2030年度の目標値として15%を掲げており、当事業年度実績は、管理職8名、管理職全体の5.0%となります(2023年8月31日現在)。

 産休・育休を取得した女性従業員の復職率も高く、そのメンバーが昇格し、ロールモデルとなることで女性従業員の成長が後押しされ、女性管理職比率の向上につながると考えております。

 

(男性育児休業取得率)

 育児休業の分割取得や、個々の事情に応じた柔軟な勤務体系の導入、相談窓口の設置等により、男性従業員の育児休業取得者は年々増えております。

 当事業年度実績は、男性の育児休業取得者23名、男性の育児休業取得率76.7%(前事業年度実績は、男性の育児休業取得者21名、男性の育児休業取得率50.0%)となっております。

 全従業員に対し、定期的に制度の周知を図るとともに、出産を控えた配偶者がいる従業員には、個別に制度の案内を行い、育児休業が取得しやすい環境を整えております。

 

(男女の賃金差異)

 男女の賃金差異は全従業員で48.4%(正規雇用従業員で82.8%)となります。

 当社の人事制度では、性別による賃金の差は設けておらず、男女の賃金差異は、女性従業員におけるパート・有期従業員の比率が高いことによる影響と考えております。

 男女の賃金差異を解消するために、女性が継続して働きやすい職場環境や人事制度の整備を進め、女性活躍の推進を図ってまいります。

 

■その他の指標

項目

目標

実績

2020年9月

 ~2021年8月

2021年9月

 ~2022年8月

2022年9月

 ~2023年8月

ワークエンゲージメントの向上(%)(注)

50.0

45.0

45.0

45.0

家電製品アドバイザー資格取得率(%)

80.0

62.6

64.3

66.6

障がい者雇用率(%)

2.70

2.36

2.30

2.42

健康診断実施率(%)

100.0

100.0

99.0

100.0

ストレスチェック実施率(%)

98.0

97.0

98.0

99.0

特定保健指導実施率(%)

100.0

77.4

85.0

81.8

平均残業時間(時間)

20時間以下

19.9

19.5

18.2

有給休暇取得率(%)

70.0

48.6

56.1

62.8

傷病による休職率(%)

1.00

1.70

1.70

1.30

離職率(%)

4.00

3.55

4.24

4.27

(注) 測定尺度は、新職業性ストレス簡易調査票ワークエンゲージメント関連2問に独自質問3問を追加した5問で構成した質問紙により調査。回答結果をスコア化し、FiNCウェルネスサーベイ導入企業全回答者を母集団とする偏差値と、その全回答者平均を算出し、自社従業員結果においての偏差値50未満の従業員割合を指標としています。

 

 

その他の取り組み等につきましては「コジマ 統合報告書2022」にて公表しております。(https://www.kojima.net/corporation/ir/integratedreport.htm)

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 当社は、リスク管理の基本方針及び管理体制を「リスク管理規程」において定め、その基本方針及び管理体制に基づき、リスク管理担当役員を委員長として代表取締役の出席の下開催されるリスク管理委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。

 なお、本文に記載したリスク要因と将来に対する見通しは、当事業年度末現在における当社の判断に基づく予想等であり、実際の結果とは異なる可能性があります。

 

(1)同業他社との競争激化及び消費低迷等による影響について

 家電小売業界では厳しい経営環境が続き、低価格販売による企業間競争が激化しております。このような環境に対して、当社では継続的な収益改善施策の実施や生活提案力の強化等、きめ細かな施策で販売面の強化を図ってまいりますが、当社の業績は同業他社との競争激化や消費低迷等による影響を少なからず受ける可能性があります。

 

(2)季節要因の影響について

 冷夏暖冬等の異常気象の影響により、季節商品の需要が著しく低下した場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社は、株式会社ビックカメラとの連携による相乗効果を最大限に発揮し、商品施策と販売施策の連動による売上・粗利の向上を目指し、プライベートブランド商品の販売強化や、デジタル商品等の専門性追求による新規顧客の開拓、さらに効率的な経費のコントロールや業務効率の改善に取り組む等により季節的変動の影響を低減させることに努めております。

 

(3)法的規制等について

① 大規模小売店舗立地法

 当社は、関東地方を主な営業基盤として、北は北海道から南は沖縄まで全国ネット販売網を持ち、主な業務を家庭用電化製品販売とする家電量販店であります。

 当社の1,000㎡を超える店舗の新設及び増床に際しては、「大規模小売店舗立地法」の適用を受けることとなり、予定地周辺地域の生活環境保持のため、地元自治体への届出が必要となります。当該届出の内容については地元自治体による意見や勧告がなされる場合があり、当社の出店計画の遂行に影響を及ぼす可能性があります。

② 景品表示法

 不当景品類及び不当表示防止法及び同政令では、事業者が優良誤認表示、有利誤認表示により不当に利益を得た場合、売上額の3%を徴収する課徴金制度が導入されております。当社では社内規程を整備し、同法律及び政令、不当表示に関する教育研修会を行うとともに、社内資格制度を設ける等不当表示がおこらない体制の構築に努めております。しかしながら、従業員の錯誤によって課徴金が課された場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

③ その他

 消費税率の引上げを含む今後の税制改正や社会保障制度の見直し等の動向によっては、個人消費の冷え込みによる売上高の減少や制度変更への対応に伴う費用負担が生じ、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)個人情報保護について

 当社は、お客様との関係強化を目的としてコジマポイントカードを発行するとともに、インターネット通販を行っていることに加え、各種伝票類等の多数の個人情報を保有しております。当社においては、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)による「プライバシーマーク」の取得に加えて、2016年1月から開始されたマイナンバー制度及び2022年4月に改正された「個人情報保護法」に対応して法律及びガイドライン等に適合すべく社内規程の整備、安全管理措置の実施等、個人情報の保護管理に万全を期しております。

 しかしながら、不測の事態により万が一、個人情報が漏洩するような事態となった場合には、当社の社会的信用の失墜や対象個人に対する損害賠償責任が発生し、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)固定資産の減損会計について

 当社は、店舗設備等の固定資産を保有しておりますが、今後経営環境の変化により、店舗の収益性が悪化し、固定資産の減損会計に基づき減損損失を計上することになった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。その内容については「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 当社は、ビックカメラグループの幅広い専門性を活かした、自転車や酒類、トイズなど、生活スタイルの変化に伴い需要が増加している新たな商品カテゴリの拡充や、お客様ニーズの変化に素早く対応することで店舗の収益性向上に取り組んでおります。

 

(6)賃借した土地等の継続的使用について

 当社は、新規出店の際に、店舗用地及び設備を取得する場合と賃借する場合とがあります。賃借する場合には、対象物件の権利関係等の確認を行っておりますが、土地等の所有者である法人、個人が破綻等の状態に陥り、土地等の継続的使用が困難となった場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)自然災害等について

 大規模な地震や台風といった自然災害、不測の火災事故や原子力発電所事故、感染症等が発生した場合には、店舗等の事業所における物的・人的被害が生じ、また、取引先からの商品供給の停止や遅延、商品供給価格の上昇といった事態が生じる可能性があります。その結果、営業活動が制限されることによる売上高の減少、設備の復旧や損害賠償等に係る費用負担が生じ、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、新型コロナウイルス感染症(以下「本感染症」という)の感染拡大の影響により、政府により発令された緊急事態宣言は解除されておりますが、休業やほぼ全店舗での営業時間短縮による売上高の減少等の影響が発生いたしました。本感染症の経営環境への影響は不確定な状況にあり、状況が変化した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)業界特有の取引慣行について

 当社で販売している商品については、各仕入先との契約により仕入実績等に対して受取リベートを収受しているものがあります。今後仕入実績等の変動や、取引条件の変更等が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績等に重要な影響を与える可能性があります。

 当社といたしましては、各仕入先と良好な関係を築き、安定した仕入の量を確保し販売実績を残すため、新製品の垂直立ち上げ等、様々な販売施策を各仕入先の協力の下企画実践しております。

 

(9)商品仕入及び在庫管理について

 当社の業績にとって、顧客ニーズに最適な商品を適切な数量と適正な価格で仕入れることができる体制を、常に整えておくことが重要ですが、取引先との関係変化、世界的な資源不足や部材不足等により商品の供給が不安定又は困難となった場合には、商品仕入に支障を及ぼし、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。

 また、異常気象や天候不順等により、当社の想定を上回る需要の変化があった場合には、計画通りに販売が進まず在庫が過剰となり、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、緩やかに景気が回復しております。企業収益は、総じてみれば改善しており、雇用情勢は改善の動きがみられ、個人消費は持ち直しております。

 当家電小売業界における売上は、ゲームやスマートフォン等が好調に推移いたしましたが、テレビ、エアコンや調理家電等が低調であったため、総じて低調に推移いたしました。

 このような状況の中、当社は、「家電を通じて 笑顔あふれる 明るく暖かいみらいをつくる くらし応援企業であること」のパーパスのもと、「お客様のくらしを『より快適に』『より便利に』『より楽しく』します。くらし応援コジマ」をビジョンに掲げ、「生産性の向上」及び「持続的な成長」の2大戦略を推進するとともに、短期的な視点での「収益性」、中期的な視点での「成長性」、超長期的な視点での「社会性」の3つの観点に基づいて事業に取り組み、企業価値の向上に努めております。

 「収益性」としましては、店舗における販売員の「接客力・専門性の強化」に取り組んでおります。販売員自らが実演を行うライブ販売を強化することで、お客様の潜在的な需要を掘り起こすことに加えて、各種社内研修や接客ロールプレイングを拡充することで販売員の接客力向上を図り、高付加価値商品の販売強化に努めております。あわせて、電子棚札導入等による店舗の「業務効率の改善」を図り、接客時間の創出にも取り組んでおります。商品の機能説明だけでなく、生活シーンにおける付加価値をご提案できる接客を強化することで、他社との差別化を図り、収益の増加と生産性の向上に努めております。また、コロナ禍で開催を見送っておりました、地域に密着したイベントを再開するなど、「集客力の強化」にも努め、家電製品の購入以外でもお客様にご来店いただける機会の創出に取り組んでおります。そのほか、公式スマートフォンアプリのリニューアルや、「コジマ×ビックカメラカード」の累計発行枚数100万枚達成記念キャンペーンを実施するなど、お客様がより便利に、よりお得にお買い物いただける機会の創出、仕組みづくり等に取り組んでおります。

 「成長性」としましては、「住設事業」の強化に取り組み、住設部門の専任担当者を増員し、太陽光発電や蓄電池等の再生エネルギーを活用した商品のご提案に努めております。加えて、リフォームの需要を捉え、外壁屋根の塗装や修繕リフォームの販売推進に取り組み売上拡大を図っております。また、「スマートハウス」のご提案を強化した住設売場リニューアルを10店舗において実施いたしました。今後も更に店舗数を拡大してまいります。さらに、今期開設したコールセンター、「コジマスマートハウス推進センター」においては、電話による再生エネルギー関連商品のご提案を実施し、お客様へのアプローチ強化を図ることで、売上拡大に努めております。

 「社会性」としましては、「従業員エンゲージメント」の向上に努め、健康経営の推進や活躍できる人財の育成等に取り組んでおります。健康に関する課題の改善を目指す健康経営の推進に取り組み、従業員向けに「ウォーキングイベント」を開催するなど、従業員が心身の健康づくりを主体的に取り組める環境を提供しております。人財の育成としましては、若手管理職の積極登用や女性従業員のキャリアアップ支援を図るとともに、各種研修の実施やeラーニングを活用した学習機会の充実に取り組んでおります。また、育児・介護期間においても安心して働ける職場環境の整備や、ライフステージに合わせた活躍の場の拡大等を図り、従業員満足度の向上にも努めております。

 当社は、企業活動を通じて社会課題を解決し、企業価値を高め成長することを目的とした「サステナビリティ経営」を推進しております。2023年2月に発行しました当社初となる統合報告書においては、ステークホルダーの皆様により理解を深めていただくため、当社の経営ビジョンや企業活動、6つの優先課題(マテリアリティ)、今後の事業展開等について掲載しております。5月には「コジマ人権方針」を定め、当社の事業活動の前提となるものは、全ての人の人権の尊重であるとし、その基本的な考えについて公表いたしました。環境に配慮した取り組みとしましては、当社店舗の屋上・屋根等に太陽光発電設備を設置し、発電したグリーン電力を当社で購入して使用するコーポレートPPA(PPAは「Power Purchase Agreement」の略、電力販売契約)の導入を現在進めております。様々な取り組みに対して、従業員一人ひとりが自主性・主体性を持って取り組んでいくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

 

 当事業年度(9月~8月)におきましては、アフターコロナで市場の動向に変化が起こり、コロナ禍での需要の先食いによる買い替えサイクルの影響を受け、非常に厳しい環境でありました。上半期(9月~2月)におきましては、前年の巣ごもり需要やグリーン住宅ポイント制度に伴う需要の反動減等による影響で、テレビや冷蔵庫、調理家電が低調であったため、携帯電話やゲームなど、粗利率が比較的低い商品の販売でカバーしたことから、売上総利益が減少し、各段階利益が大幅に減少いたしました。特にECでは、ゲームの好調による粗利率の低下や、ショッピングモールサイトの販売施策減少による売上減少等により、営業利益が大きく減少いたしました。下半期(3月~8月)におきましては、利益重視の体制強化に努め、ECにおいては、ショッピングモールサイトの販売商品最適化、自社サイトの機能強化などの収益力向上施策を実施いたしました。また、店舗・本部における節電対策強化による水道光熱費の削減、広告宣伝費や販売促進費の効率的なコントロールに努めるなど、利益改善に取り組んだことにより、第4四半期会計期間(6月~8月)におきましては、売上総利益率が改善し、営業利益は前年同期をわずかに下回ったものの、計画に対して上振れました。しかしながら、通期では、需要の先食い等の影響が大きく、売上高の減少に伴い各段階利益が前年同期、計画を下回る結果となりました。

 店舗展開におきましては、2022年3月の福島県沖地震の影響により休業しておりました「コジマ×ビックカメラ 福島店」を10月28日にフルリニューアルオープンいたしました。当事業年度における出退店につきましては、2023年7月14日に「コジマ×ビックカメラ 有明ガーデン店」(東京都江東区)をオープンし、一方で「コジマ×ビックカメラ 川越インター店」(埼玉県川越市)を閉店したことから、2023年8月末現在の店舗数は141店舗となりました。なお、9月1日には、ビックカメラとして長年営業してきた「ビックカメラ 聖蹟桜ヶ丘駅店」を刷新し、「コジマ×ビックカメラ 聖蹟桜ヶ丘駅店」(東京都多摩市)として開店しております。

 以上の結果、当事業年度末の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。

a.財政状態

 当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ 79億10百万円減少(前事業年度末比 6.8%減)し、1,092億

44百万円となりました。

 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ 97億68百万円減少(前事業年度末比 17.7%減)し、454億

44百万円となりました。

 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ 18億57百万円増加(前事業年度末比 3.0%増)し、637

億99百万円となりました。

b.経営成績

 当事業年度の売上高は 2,678億93百万円(前年同期比 4.1%減)、営業利益は 48億19百万円(前年同期比 40.6%減)、経常利益は 51億46百万円(前年同期比 39.6%減)、税引前当期純利益は 48億94百万円(前年同期比 37.3%減)、当期純利益は 28億69百万円(前年同期比 50.2%減)となりました。

 品目別売上高のうち物品販売事業につきまして、音響映像商品の売上高が 408億9百万円(前年同期比 11.6%減)、家庭電化商品の売上高が 1,214億15百万円(前年同期比 6.8%減)、情報通信機器商品の売上が 746億41百万円(前年同期比 0.3%減)、その他の商品は 295億14百万円(前年同期比 11.2%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ 33億41百万円減少し、140億93百万円となりました。当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は 13億29百万円(前事業年度は 77億72百万円の獲得)となりました。これは主に、仕入債務の減少 39億3百万円、その他の流動資産の増加を含むその他の減少 21億48百万円があったものの、税引前当期純利益 48億94百万円の計上、売上債権の減少 19億21百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果獲得した資金は3億24百万円(前事業年度は 23億89百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出 13億円、有形固定資産の取得による支出 11億86百万円があったものの、定期預金の払戻による収入 28億円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は 49億95百万円(前事業年度は 60億3百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出 41億20百万円、配当金の支払額 10億79百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

品目別売上高

品目別

当事業年度

(自 2022年9月1日

至 2023年8月31日)

売上高

(百万円)

構成比

(%)

前年同期比増減率

(%)

 

音響映像商品

カメラ

5,914

2.2

△1.6

テレビ

19,203

7.2

△16.0

レコーダー・ビデオカメラ

4,137

1.5

△16.1

オーディオ

4,009

1.5

△1.3

その他

7,544

2.8

△9.0

小計

40,809

15.2

△11.6

家庭電化商品

冷蔵庫

20,878

7.8

△7.3

洗濯機

20,760

7.7

1.6

調理家電

15,478

5.8

△10.3

季節家電

32,031

12.0

△7.3

理美容家電

11,930

4.4

△11.8

その他

20,336

7.6

△7.7

小計

121,415

45.3

△6.8

情報通信機器

商品

パソコン本体

18,686

7.0

△5.5

パソコン周辺機器

10,750

4.0

△6.8

パソコンソフト

592

0.2

△18.8

携帯電話

29,435

11.0

11.6

その他

15,177

5.7

△7.5

小計

74,641

27.9

△0.3

その他の商品

ゲーム

11,289

4.2

13.2

時計

494

0.2

△2.5

スポーツ用品

2,111

0.8

15.8

玩具

3,615

1.3

10.7

医薬品・日用雑貨

1,348

0.5

△14.9

工事(住設含む)

7,542

2.8

14.5

その他

3,111

1.2

11.0

小計

29,514

11.0

11.2

物品販売事業

266,381

99.4

△4.1

その他の事業

1,512

0.6

0.9

合計

267,893

100.0

△4.1

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、その作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。

 当社の財務諸表の作成にあたり用いた重要な会計方針については、「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。

 当社の財務諸表の作成にあたり用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 また、引当金の計上や資産の評価等、当社の財務諸表の作成にあたり必要となる見積りについて、経営者は過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。

 

②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

(資産の部)

 当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ 79億10百万円減少(前事業年度末比 6.8%減)し、1,092億44百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少 48億41百万円、売掛金の減少 19億21百万円、繰延税金資産の減少 14億65百万円があったことによるものであります。

(負債の部)

 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ 97億68百万円減少(前事業年度末比 17.7%減)し、454億44百万円となりました。主な要因は、買掛金の減少 39億3百万円、契約負債(流動負債)の減少7億25百万円、預り金の減少5億円、長期借入金の減少 32億57百万円があったことによるものであります。

(純資産の部)

 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ 18億57百万円増加(前事業年度末比 3.0%増)し、637億99百万円となりました。主な要因は、剰余金の配当(純資産の減少)10億79百万円があったものの、当期純利益(純資産の増加)28億69百万円によるものであります。

 

2)経営成績

(売上高、売上原価、販売費及び一般管理費)

 当社の品目別売上高の状況につきましては、スマートフォンが好調に推移いたしましたが、テレビが低調に推移した結果、当事業年度における売上高は 2,678億93百万円(前年同期比 4.1%減)となりました。

 一方、売上原価は 1,966億37百万円(前年同期比 3.6%減)となりました。

 また、販売費及び一般管理費は 664億36百万円(前年同期比 1.2%減)となりました。これは主として給与手当を 109億70百万円(前年同期比 3.3%増)、運送費を 113億4百万円(前年同期比 6.2%減)、それぞれ計上したことによるものであります。

(営業外収益、営業外費用)

 営業外収益は4億22百万円(前年同期比 25.3%減)となりました。これは主として受取保険金を1億89百万円(前年同期比 6.5%減)、助成金収入を 32百万円(前年同期比 80.2%減)それぞれ計上したことによるものであります。

 一方、営業外費用は 95百万円(前年同期比 35.2%減)となりました。これは主として支払利息を 46百万円(前年同期比 23.8%減)、契約違約金を9百万円(前年同期比 76.8%減)それぞれ計上したことによるものであります。

(特別利益、特別損失)

 特別利益は3億36百万円(前年同期比 29.7%増)となりました。これは主として受取保険金を3億35百万円計上したことによるものであります。

 一方、特別損失は5億87百万円(前年同期比 40.2%減)となりました。これは主として減損損失を5億18百万円計上したことによるものであります。

 

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因としましては、競争激化や季節要因等を事業等のリスクとしております。詳細につきましては「第2事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

3)キャッシュ・フローの状況

 主な内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 なお、キャッシュ・フロー指標トレンドは、次のとおりであります。

 

2021年8月期

2022年8月期

2023年8月期

自己資本比率

(%)

52.4

52.8

58.3

時価ベースの自己資本比率

(%)

44.8

42.1

44.8

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

(年)

8.6

1.5

5.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ

(倍)

23.8

132.3

29.9

自己資本比率 : 自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ : キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも財務数値より算出しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※ キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

※ 有利子負債は、貸借対照表に計上されております負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

資金需要

 当社の資金需要のうち主なものは設備投資及び当社で販売するための商品の購入の他、販売費及び一般管理費の営業費用であります。営業費用の主なものは、運送費、給与手当、地代家賃であります。

財務政策

 当社の事業活動を支える資金調達に際して、低コストでかつ安定的に資金が確保できることを目標に取り組んでおります。また、株式会社ビックカメラとの資本提携により財務基盤の強化を図るとともに、資産構成に合わせた最適資金調達と安定的な流動性の確保を重視し、銀行借入により資金の調達を行いました。

 また一方では財務健全化を図るため、有利子負債の圧縮にも注力した結果、有利子負債残高は前事業年度末に比べ 39億16百万円減少し、77億62百万円となりました。

 

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、5ヵ年の中期経営計画を策定し、その計画を遂行することで経営目標として年間の経常利益 100億円を目指しております。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

株式会社ビックカメラとの資本業務提携契約

 当社は、2012年5月11日に株式会社ビックカメラとの間で資本業務提携契約を締結し、当該契約に基づき2012年6月26日に同社に対して第三者割当による新株式を発行したことにより、同社は当社の親会社となっております。

 

① 資本業務提携の目的

 当社の経営基盤の安定及び財務体質の強化を図ると共に、当社及び株式会社ビックカメラの事業の強みを活かしつつ、仕入れ、物流及び店舗運営等の分野における業務提携を推進することにより、収益性の改善及び競争力の強化を進め、両者の更なる企業価値の向上を実現することを目的としております。

② 業務提携の内容

 当社と株式会社ビックカメラは、両者の店舗ブランドの独自性を維持しつつ、次の事項に関して、両者で共同して提携効果を実現してまいります。

a.商品仕入面での連携

b.物流・システム面での連携

c.店舗開発、店舗運営ノウハウ及び店舗マネジメント並びに販売促進の連携

d.什器・間接資材の共同購入

e.人材交流

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。