第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年5月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは「健康とおいしさ(健康民主主義、おいしさ民主主義)」を経営理念としております。小売事業及びこれに関連する業務を通して、地域のお客様に、より健康的で豊かな食を中心とした生活シーンを積極的に提案することにより、豊かな食生活の実現に寄与することを企業使命と捉えて事業活動を展開してまいります。

この経営理念の下で、現在展開している主力業態である売場面積450坪型及び600坪型の「提案型スーパーマーケット」の展開を進めるとともに、売場面積300坪から400坪型の新しい業態のスーパーマーケットの開発に取り組んでおります。また、今後は、健康市場にとどまらず、美容市場の取り込みを目指したイメージ戦略、商品戦略に取り組んでまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

長期ビジョン達成のため、「マネジメントイノベーション」「戦略イノベーション」「マーチャンダイジングイノベーション」「業務イノベーション」の4つのイノベーションを策定し、取り組んでおります。

1.「業務イノベーション」

お客様の満足度を最大化することを最優先した上で、経営効率の改善を両立させていきます。そのための業務革新として、お客様の満足度を向上させるため、且つ、生産性の向上を図るため、製・配・販の全体最適化を目指します。

2.「マーチャンダイジングイノベーション」

自社ブランド「オリジナルBOX」を始めとした「健康とおいしさ」のテーマに添った差別化商品及び独自化商品の開発の促進、超鮮度の取り組みなどによる新たな価値創造により、競合他社との差別化を進めるとともに、仕入改革による値入改善、低糖質・グルテンフリーなど美容コンシャスな商品開発を目指します。お客様に対して、こだわりや良さ、お得感などの見える化を推進し、魅力ある売場を実現します。

3.「戦略イノベーション」

マーケティングにより、それぞれの地域(商圏)に対して、お客様のニーズに応えた商品、品揃えを基準に、感性に働きかける魅力ある売場作り、豊かなライフスタイルを提案する地域に密着した店作り、時代にマッチした業態を構築し、お客様に愛されるお店を目指します。また、新たに美容マーケットの取り込みによる新市場の開拓を目指します。

4.「マネジメントイノベーション」

全員参加型の経営を目指し、組織をフラット化し、実行スピードを向上させ、高効率運営体制の構築を目指し、実行力の向上を図ります。

 

(3)経営環境

今後の見通しにつきましては、当社を取り巻く外部環境はなお厳しく、人口減少や可処分所得の縮小、節約志向などにより個人消費の伸び悩み、2019年10月の消費税率の引き上げ、また、新型コロナウイルス感染症の流行も加わり引き続き予断を許さない状況であります。

このような環境のもと、当社は「健康とおいしさ」の経営理念に基づき、顧客にライフスタイル提案のできる店舗を構築するとともに、グランデリーズモデルの中小型店の確立を進めてまいります。

その他、消費者の食の安全や健康に対する関心に対応するため、自社製造商品の開発強化や品質にこだわった商品仕入等、価値ある商品の開発と提供も引き続き行ってまいります。

一方、新型コロナウイルス感染拡大予防措置として、店舗での防疫対策を強化してまいります。

また、感染拡大に対応する緊急事態宣言に伴う外出自粛要請、小中高校の休校、各業種への休業要請等が長期化した場合の生活習慣の変化やニーズの変化に対応した品揃えや販売方法の適応も進めてまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

新たな価値が創造できる体制を構築するためには、経済・社会構造への変化対応が重要と考えております。今後共、仕入、販売、物流、教育など、幅広い範囲での改革に取り組んでまいります。

特に経営全体においては、過去の効率優先型の経営を、お客様の満足度を最優先に変化させ、質→量→タイミング→コストの順で優先度を定めた業務改善を、全社の幹部社員向けに拡大し、さらに全体最適優先型の業務改革に取り組んでまいります。

また、選択と集中(リミテッド・アソートメント)の考え方を社内に浸透させ、「美容・健康・おいしさ」をテーマとした商品群を拡大する一方で、需要の衰退している商品を思い切って絞り込むなど、お客様視点での店舗の魅力度を向上させるとともに、物流の革新、加工センターの活用強化により、生産性の向上に努めてまいります。

同時に、ライフスタイルの変化に伴う消費者ニーズの変化を正確に把握するマーケティング力の向上と、それを、商品開発・売場提案につなげる「提案型スーパーマーケット」の質の向上を目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年5月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)競合について

小売業界においては、オーバーストア状況下での出店が続いており、当社グループのスーパーマーケット店舗においても、同業他社に加えて異業態店舗との競争にさらされております。競合による影響額は公表しております業績予想に組み込まれていますが、予想を超える競合状況に巻き込まれた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)衛生管理について

当社グループにおいては、お客様の「安全・安心」な食品の要望に応えるべく、「健康とおいしさ」を基本理念に、連結子会社㈱フレッシュデポの食品加工製造工場(綾上事業所・宇多津事業所)でISO9001を取得しているほか、スーパーマーケット店舗、レストラン店舗におきましても、基準書に基づく衛生管理・鮮度管理の徹底に努めておりますが、万一、食中毒等衛生管理上の問題が発生した場合、顧客の信用低下を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)食品の安全性について

当社グループで販売されている家畜や家禽類を材料とした商品は、原産地等での伝染病等(例えば、鳥インフルエンザ、BSE)の影響で、供給の停止や相場の高騰、さらに消費者の不安感の広まりによる消費の低迷等、経済的・社会的要因により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)顧客情報について

当社グループでは、スーパーマーケットにおいてポイントカードによる顧客サービスを行っており、それに伴う顧客情報を保有しております。「個人情報の保護に関する法律」の施行にともない、顧客情報の管理には万全を期していますが、予期せぬ事故等により顧客情報が流出した場合には、社会的信用の低下や損害賠償により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)自然災害・事故等について

当社グループはスーパーマーケットを中心に事業展開を行っており、店舗や加工・物流センターが大規模な自然災害等で被害を被った場合、ご来店のお客様や従業員が被害を受けたり、建物等の損壊により当社の営業活動に著しい支障が生じることがあります。また、これらの災害や事故により各種情報システムの設備に甚大な損壊があった場合は、業務の進行に重大な支障をきたし、当社グループの業績及び財政状態に多大な影響を与える可能性があります。

 

(6)新型コロナウイルス感染症拡大について

新型コロナウイルス感染症による個人消費の低迷、来店客数の減少や商品供給の遅延が想定され、発生状況によっては営業活動の自粛や店舗施設の休業など経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各本社、物流センター、店舗において新型コロナウイルスの感染が発生した場合、商品の供給や店舗の営業等の事業活動に支障をきたす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、感染地域の近隣店舗における来店客数の減少などにより、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

(1)財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2019年3月1日~2020年2月29日)におけるわが国の経済は、雇用環境や企業収益の改善を背景に、緩やかな景気回復基調でしたが、消費税増税後の実質GDPは前年比マイナスとなりました。

また、世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行も加わり、景気の先行きは不透明な状況が継続しております。

小売業界におきましては、競合他社の出店や価格競争が一層激化しているとともに、困窮する労働力の確保に加え人件費関連コストの増加、また、企業の統合・業界再編への動きがさらに強まっており、業界を取り巻く環境は引き続き厳しさを増しております。

このような状況のもと、当社は基本方針を「マルヨシセンターらしさの実現」として、経営理念である「健康とおいしさ」をキーワードに当社独自の健康志向商品や味・品質にこだわった商品(日配・惣菜)を開発するとともに、即食ニーズの高まりに対応する簡便商品の導入、外食市場の取り込みを狙ったこだわり惣菜の開発を行っております。また、「挨拶」「サービス」「鮮度管理・クリンリネス」「品切れさせない」を行動の基本とし地域のお客様に喜んでいただけるように取り組んでおります。

一方、当社商圏内への競合店出店が相次ぎ、業績への影響が拡大していることから、当社は効率化を目的とした企業体質の改善に着手いたしており、人件費削減を目的としたセミセルフレジの全店導入を行いました。また、不採算店舗の山越店(愛媛県松山市)を2019年3月に閉店いたしました。さらに、商圏内シェアの拡大が難しい中、品揃えを見直すことにより売上総利益の改善を進めております。

また、縮小する商圏や異業種間の競争に対応するため、店舗規模の縮小化を図り、地域や店舗の特性に合った商品を選択し集中的に品揃えすることで、競合他社との更なる差別化を進めており、新たにグランデリーズ昭和町店(香川県高松市)を2019年3月に出店いたしました。

当社は、2019年11月12日に株式会社イズミと資本業務提携契約を締結いたしました。これにより、商品仕入れの見直しや共同仕入れによるスケールメリットの拡充等を図ることで、お客様に良質な商品をさらにお求め易い価格で提供できるように努めてまいります。

このような取り組みの結果、当連結会計年度の売上高は、379億45百万円(前期比2.2%減)、営業利益は2億24百万円(前期比0.2%減)、経常利益は1億78百万円(前期比6.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億40百万円(前期は5億25百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

(注) 金額に消費税等は含まれておりません。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により19億85百万円増加し、投資活動により3億81百万円、財務活動により11億17百万円減少いたしました。

この結果、現金及び現金同等物は、4億86百万円増加し、当連結会計年度末残高は14億53百万円(前期比50.3%増)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、19億85百万円(前期比180.7%増)となりました。その主な内訳は、クレジットカード決済導入による売上債権2億4百万円増による減少の一方で、税金等調整前当期純利益2億54百万円、キャッシュアウトを伴わない減価償却費6億60百万円、減損損失の計上1億円、期末日が銀行の休業日だったことによる仕入債務9億63百万円増、未払金2億23百万円増などの増加によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、3億81百万円(前期比61.2%減)となりました。これは主に新店舗の出店に伴う有形固定資産の取得による支出3億99百万円と差入保証金の差入による支出1億30百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、11億17百万円(前期は2億38百万円の増加)となりました。これは主に第三者割当による株式の発行及び自己株式の処分4億52百万円の増加の一方で、短期長期あわせた借入金が15億32百万円減少したことによるものであります。

 

生産、受注及び販売の実績

(1)仕入実績

区分

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

金額(千円)

前年同期比(%)

小売事業

 

 

青果

4,363,949

94.8

精肉

3,211,012

96.4

海産物

2,976,115

99.2

デイリー

4,707,744

98.7

惣菜

1,848,138

100.5

加工食品

8,163,788

96.2

日用雑貨

1,733,271

94.0

その他

52,060

81.3

小計

27,056,140

96.8

その他

 

 

レストラン

31,851

108.4

小計

31,851

108.4

合計

27,087,932

96.9

(注)1 事業間の取引は消去しております。

2 金額に消費税等は含まれておりません。

 

(2)販売実績

区分

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

金額(千円)

前年同期比(%)

小売事業

 

 

青果

5,272,298

95.6

精肉

4,725,576

98.9

海産物

4,334,280

100.6

デイリー

6,960,760

98.5

惣菜

3,937,481

100.3

加工食品

10,298,802

96.8

日用雑貨

2,173,091

94.7

その他

154,018

88.9

小計

37,856,309

97.8

その他

 

 

レストラン

89,331

103.3

小計

89,331

103.3

合計

37,945,641

97.8

(注)1 事業間の取引は消去しております。

2 金額に消費税等は含まれておりません。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。なお、将来に関する予想、見積り等の事項は、有価証券報告書提出日(2020年5月29日)現在において判断したものであり、先行きに不確実性やリスクを含んでいるため、将来生じる結果と異なることがあります。

 

(2)財政状態の分析

① 資産

当連結会計年度末における総資産は、176億66百万円と前期末と比べ5億84百万円増加いたしました。主な内訳は、期末日が銀行の休業日であったため現金及び預金が4億94百万円、クレジットカード決済の導入により売掛金が2億4百万円増加したことによるものです。

前期末に比べ有形固定資産は45百万円減少し、118億8百万円、無形固定資産は、23百万円増加し、5億35百万円となりました。

投資その他の資産は前期末に比べ63百万円減少し、17億40百万円となりました。その主な内訳は、差入保証金が83百万円増加した一方で、投資有価証券評価損の計上等により投資有価証券が1億円減少したことなどによるものであります。

② 負債

負債は前期末と変わらず、156億13百万円となりました。期末日が銀行の休業日であったために買掛金が増加したものの、長期、短期をあわせた借入金や社債など有利子負債の総額が減少したことによるものであります。

③ 純資産

純資産は親会社株主に帰属する当期純利益1億40百万円、第三者割当による4億52百万円の増加などにより、前期末に比べ5億84百万円増加の20億52百万円となりました。

 

(3)経営成績の分析

① 売上高

売上高は前期に比べ8億49百万円減少し、379億45百万円となりました。

② 営業利益

営業利益は前期に比べ微減の、2億24百万円となりました。

③ 経常利益

営業外収益は前期に比べ3百万円減少し、41百万円となりました。営業外費用は支払利息の減少等により13百万円減少し、87百万円となりました。

この結果、経常利益は前期に比べ10百万円増加の1億78百万円となりました。

④ 親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益を1億79百万円、特別損失を1億4百万円計上いたしました。

この結果、1億40百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前期は5億25百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

② 資金需要について

新規出店、既存店の改装、省力化等の設備投資、販売費及び一般管理費等の運転資金需要等があり、主に営業活動により得られた資金及び金融機関からの調達によって賄っております。

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は、2019年11月12日開催の取締役会において、㈱イズミとの間で資本業務提携(以下、「本資本業務提携」といいます。)ならびに同社に対する第三者割当による新株式発行(以下、「本第三者割当」といいます。)を行うことを決議し、同日付けで㈱イズミとの間で資本業務提携契約を締結いたしました。また、2019年12月17日に同社からの払込みが完了いたしました。

 

(資本業務提携の内容)

(1)業務提携の内容

① 商品仕入の見直し(価格・取引先など)

② 共同仕入によるスケールメリットの拡充

③ 生鮮品を含む地場商品ルートの構築及び原価低減

④ カード戦略の共有化(ポイント政策・電子マネーの共通化)

⑤ 物流、販促、資材購入等における協力

⑥ 惣菜商品の共同開発、製造の協力

⑦ 人事交流(従業員への教育研修、各会議への参加など)

⑧ 新規出店、店舗閉鎖に係る協力

⑨ 生産性向上に資する経営管理・店舗管理の手法、情報システムへの協力

⑩ その他これらに関連する事項、及び両者が合意した事項の推進

 

(2)資本提携の内容

本第三者割当により、当社は㈱イズミに当社普通株式176,000株を割り当て、2019年12月18日に㈱イズミが当社株式9,200株を取得し、当社のその他の関係会社となっております。

 

 

5【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。