第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、平成30年4月に「第2次中期経営計画(2018-2020)~もっと大好きや!!コーナン~」、令和元年5月に長期ビジョン「New Stage 2025」をそれぞれ公表し、「誰からも愛される存在」で、「日本を代表する住まいと暮らしの総合企業」となることを目指しております。

上記目標を実現するために、法令遵守の徹底と内部管理体制の強化し、商品戦略を最重点戦略と位置付け、小売業全体の競合激化に対抗し得る経営基盤を確立し、安定した高収益体質企業となることを目指しております

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、ROE10.0%を目標として持続的に向上させます。戦略的な外部負債の活用で、M&Aも視野に、成長の機会を見逃さずスピード感をもって成長します。

なお、当連結会計年度におけるROEは9.9%であります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、これまで以上に誰からも愛される存在となり、日本を代表する住まいと暮らしの総合企業を目指す姿として、平成30年4月に「第2次中期経営計画(2018-2020)~もっと大好きや!!コーナン~」を公表しました。

当中期経営計画の中期目標は以下のとおりであり、不退転の決意で取り組んでおります。

・売上高3,890億円

・経常利益192億円

・親会社株主に帰属する当期純利益120億円

・ROE10.0%

また、当社グループは当中期経営計画を着実に推進していくと同時に、将来にわたる永続成長を展望する長期ビジョン「New Stage 2025」を令和元年5月に公表しました。こちらは、2025年までに売上高5,000億円を達成し、誰からも愛される存在で「日本を代表する住まいと暮らしの総合企業」となることを将来の「ありたい姿」と定義するものです。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループを取り巻く環境は、人口減少による市場規模の縮小や同業のホームセンターに加え、低価格路線でシェア拡大を進める他業種との競争もますます激化してきており、楽観を許さない状況が予想されます。

このような状況の中、当社グループは、「第2次中期経営計画」目標達成のために、商品戦略を最重点戦略と位置付け、人事・投資・財務の3つの戦略の下支えで実行します。商品では、魅力あるプライベートブランド(PB)商品開発体制を強化し、売上高構成比40%を目指し、「誰に」「何を」販売するかを明確に設定し、魅力あるPB商品の開発を進め、当社グループにしかない価値を創出し商圏シェア率を向上させます。人事では、働き方改革推進により労働環境を改善し、女性活躍の推進をはじめとした多様な働き手のための環境を整備し、教育体系を充実させスキルアップの支援を増進します。投資では、首都圏をはじめ、積極的に出店を進め、首都圏ドミナントの成長に合わせて流通網を拡充します。また、ITインフラを整備し、生産性を向上させます。財務では、ROE10.0%を目標として持続的に向上させます。戦略的な外部負債の活用で、M&Aも視野に、成長の機会を見逃さずスピード感をもって成長します。

これらの重点戦略を実行することにより、誰からも愛される存在となるとともに、日本を代表する住まいと暮らしの総合企業を目指し、一層の企業価値向上に取り組んでまいります。

 

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 過剰在庫によるリスク

当社グループでは収益力強化のためPB商品の販売拡大に取り組んでおりますが、これに伴い在庫の増加や商品回転率低下のリスクを抱えております。仕入・販売・在庫計画の精緻化や在庫コントロールの強化により、在庫の抑制、商品回転率の向上に努めておりますが、販売の予期せぬ変動により在庫が過剰となり、その削減が進まなければ廃棄処分や評価損の計上が必要となり、経営成績に影響を与える可能性があります。

(2) 金利変動によるリスク

当社グループは、設備投資資金を金融機関からの借入金等により調達しており、有利子負債への依存度が高い水準にあります。営業キャッシュ・フローとバランスのとれた設備投資を心掛け、有利子負債を抑制するように努めてまいりますが、将来の金利情勢の変動が経営成績に影響を与える可能性があります。

(3) 出店に関する法規制等によるリスク

当社グループは、企業規模の拡大により経営基盤の確立を図るため、新規出店投資を継続して行う方針ですが、出店に関する法規制の変更等により、出店計画の変更・延期もしくは撤回といった事態が生じて、予定通りの出店ができなくなり、経営成績に影響を与える可能性があります。

(4) 天候要因によるリスク

当社グループの取扱商品の中には季節性の強い商品が含まれており、冷夏や暖冬及び長雨等の天候不順によって、季節商品の販売動向が大きく変動することがあります。こうした事態が生じた場合には、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

(5) 為替変動によるリスク

当社グループは海外商品の輸入取引及び為替取引を直接行っております。為替変動によるリスクに対しては為替予約等によりリスクの軽減に努めておりますが、為替相場の動向によっては仕入価格が変動する他、為替差損益が発生し、経営成績に影響を与える可能性があります。

(6) 市場競合状況及び店舗開店・閉鎖に伴うリスク

当社グループは関西地区を主な経営基盤としておりますが、関西地区に次ぐ重要商圏として関東地区にも出店を続けております。一方で、同業他社の出店攻勢に対抗するため、既存商圏における新規出店、既存店の活性化、不採算店の閉店も並行して行っております。

市場競合状況が厳しくなり、店舗の収益性が悪化する場合、もしくは店舗閉鎖に伴い多額の損失が発生する場合には、経営成績に影響を与える可能性があります。また、新規出店に関しても、市場競合状況の変化の他、地権者及び家主との契約、法規制等の影響等で出店時期が遅れる場合や計画変更を余儀なくされる場合、もしくは出店コストが増加する場合があり、経営成績に影響を与える可能性があります。

(7) 減損損失のリスク

当社グループは平成19年2月期より「固定資産の減損に係る会計基準」を適用し、各事業年度において所要額を減損損失として計上しております。店舗の収益状況及び不動産の価格動向等によっては、多額の減損損失を計上することが必要となり、経営成績に影響を与える可能性があります。

(8) コンプライアンスに関するリスク

当社グループでは企業の社会的責任を重視し、コンプライアンス意識の向上に努めております。しかし、役職員が法令その他諸規則等を遵守できなかった場合、法的な検討が不十分であった場合又は予防策が効果を発揮せず役職員による不正行為が行われた場合には、経営成績に影響を与える可能性があります。

上記のほか、新型コロナウィルス感染症に対して、当社グループ店舗は営業時間の短縮、一部サービスの休止等を行っておりますが、当社グループは、生活必需品の安定供給を行う社会的なインフラとしての役割を全うするため、お客様及び従業員の安全と健康を最優先に考え、感染防止の取組みを実施したうえで、営業を継続しております。

今後、事態が長期化し更なる感染拡大等の状況が進行した場合、サプライチェーンに混乱や停滞が生じることによる商品仕入れの遅延リスク等が予想され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、昨年10月の消費税増税の影響により、個人消費等において弱含んでおりましたが、このところの新型コロナウイルスの感染拡大により、より厳しい状況が続いております。

先行きにつきましても、同感染症の影響が長引くとみられ、国内外の経済がさらに下振れするリスクがあります。

当社グループは、平成30年4月にアクセルオン大作戦として、商品力の強化とグループシナジーを最大限に発揮することを軸に、当社グループが「日本を代表する住まいと暮らしの総合企業となる」ことを目標に据えた、「第2次中期経営計画(2018-2020)~もっと大好きや!!コーナン~」を公表し、現在、計画達成に向けて不退転の決意で取り組んでおります。

第2次中期経営計画2年目にあたる当連結会計年度においては、商品力強化策を推進するとともに事業規模の拡大を推し進め、ホームセンターコーナン7店舗、コーナンプロ6店舗、KOHNAN VIETNAM4店舗を出店した他、ホームセンターコーナン3店舗を閉店しました。

また、株式会社建デポの子会社化に伴いFC店舗を含む66店舗、ドイト株式会社の運営するホームセンター事業及びリフォーム事業を承継したことにより、ホームセンターコーナンドイト10店舗、コーナンプロドイト6店舗を新しく加えたため、当連結会計年度末現在の店舗数は453店舗(ホームセンターコーナン289店舗、コーナンプロ83店舗、ホームセンタービーバートザン6店舗、ビーバープロ4店舗、KOHNAN VIETNAM5店舗、建デポ66店舗)となりました。

なお、KOHNAN VIETNAM CO.,LTD.の当連結会計年度は、平成31年1月1日から令和元年12月31日であるため、当連結会計年度末現在の店舗数は、令和元年12月31日現在の店舗数を表示しております。

 

a.財政状態の状況

当連結会計年度末の総資産額は378,263百万円となり、前連結会計年度と比較して58,299百万円の増加となりました。主な要因は、商品及び製品の増加10,124百万円、有形固定資産の増加9,976百万円、無形固定資産の増加24,408百万円などであります。

負債総額254,182百万円となり、前連結会計年度と比較して48,518百万円の増加となりました。主な要因は、買掛金の増加10,189百万円、短期借入金の増加14,037百万円、長期借入金の増加12,961百万円、資産除去債務の増加9,053百万円などであります。

純資産総額は124,080百万円となり、前連結会計年度と比較して9,781百万円の増加となりました。この結果、自己資本比率は32.8%となり、前期比△2.9%と低下となりました。

 

b.経営成績の状況

当連結会計年度における当社グループの営業収益は374,644百万円(前期比12.3%増)、経常利益は18,919百万円(前期比0.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は11,830百万円(前期比9.0%増)と増収増益となりました。

商品部門別に見ると、ホームインプルーブメント部門では工具、金物・水道、工事全般、住宅設備機器等が堅調に推移しました。ハウスキーピング部門では日用品、薬品、ダイニング用品等が堅調に推移したものの、インテリア、家電等は伸び悩みました。ペット・レジャー部門では、昨今のペットブームにより、ペット用品が好調に推移しました。

当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

なお、上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ4,119百万円増加し、11,959百万円となりました。

当連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、26,690百万円(前期比5,896百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益16,838百万円、減価償却費11,185百万円、仕入債務の増加額2,763百万円、減損損失2,057百万円に対し、法人税等の支払額7,606百万円となったことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、42,450百万円(前期比18,652百万円の増加)となりました。これは、主に新規連結子会社の取得による支出23,283百万円、有形固定資産の取得による支出10,601百万円、吸収分割による支出6,118百万円などによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、19,309百万円(前期比15,009百万円の増加)となりました。これは、主に短期借入れによる収入93,150百万円、長期借入れによる収入39,500百万円に対し、短期借入金の返済による支出79,412百万円、長期借入金の返済による支出29,067百万円となったことなどによるものです。

 

 

④仕入及び販売の実績

a. 商品仕入実績

当連結会計年度の単一セグメント内の商品仕入実績を商品部門別に示すと、次のとおりであります。

商品部門別

当連結会計年度

(自 平成31年3月1日

至 令和2年2月29日)

前年同期比(%)

ホームインプルーブメント

(DIY用品)(百万円)

103,669

124.2

ハウスキーピング

(家庭用品)(百万円)

83,311

103.7

ペット・レジャー

(ペット・レジャー用品)(百万円)

37,782

100.4

その他(百万円)

5,527

110.2

合計(百万円)

230,290

111.5

(注)1.商品別の各構成内容は、次のとおりであります。

(1)ホームインプルーブメント (木材・建材、工具、金物・水道、塗料・作業用品、園芸用品、園芸植物、資材、エクステリア、住設機器、リフォーム)

(2)ハウスキーピング     (ダイニング用品、インテリア、電材・照明、日用品、収納用品、薬品、履物・衣料、家庭雑貨品、家電、介護用品、フード、酒類)

(3)ペット・レジャー     (カー用品、ペット用品、文具・事務用品、サイクル・レジャー用品)

(4)その他          (100円ショップ、書籍、自動販売機、灯油)

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 販売実績

当連結会計年度の単一セグメント内の販売実績を商品部門別に示すと、次のとおりであります。

商品部門別

当連結会計年度

(自 平成31年3月1日

至 令和2年2月29日)

前年同期比(%)

ホームインプルーブメント

(DIY用品)(百万円)

160,392

122.1

ハウスキーピング

(家庭用品)(百万円)

129,983

105.9

ペット・レジャー

(ペット・レジャー用品)(百万円)

60,022

104.2

その他(百万円)

9,615

120.5

合計(百万円)

360,013

112.6

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものでであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、合理的判断に基づき一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。また、これらの見積りについては不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状況の分析

「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績の分析

営業収益は、前連結会計年度と比べ41,147百万円増加し、374,644百万円(前期比12.3%増)となりました。主な要因は、株式会社建デポの子会社化の影響や新規出店等によるものであります。

営業利益は、販売費及び一般管理費は増加しましたが、営業収益及び売上総利益の増加等により、前連結会計年度と比べ169百万円増加し、20,060百万円(前期比0.9%増)となりました。

経常利益は、営業外収益の増加等により、前連結会計年度と比べ146百万円増加し、18,919百万円(前期比0.8%増)となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失の減少等により、前連結会計年度と比べ976百万円増加し、11,830百万円(前期比9.0%増)となりました。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループにおける資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費の営業費用などの運転資金、新規出店及び改装などの設備投資資金であります。

また、当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れによる資金調達となります。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債の残高は164,867百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,959百万円となっております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

(株式取得による企業結合)

当社は、平成31年4月23日付取締役会の書面決議に基づき、株式会社建デポの発行済株式及び新株予約権を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で当社、ユニゾン・キャピタル4号投資事業有限責任組合、株式会社LIXIL、Unison Capital Partners Ⅳ(F), L.P.の4社間での株式等譲渡契約を締結いたしました。また、令和元年5月17日付でその他個人株主とも株式譲渡契約を締結いたしました。これにより、株式会社建デポの全株式を取得いたしました。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

(吸収分割による事業承継)

当社は、令和元年11月29日、会社法第370条及び当社定款第22条(取締役会の書面決議)に基づき、令和2年2月1日を効力発生日として、株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧社名 株式会社ドンキホーテホールディングス)の連結子会社であるドイト株式会社の運営するホームセンター事業及びリフォーム事業を、会社分割により承継することを決定し、当社とドイト株式会社との間で事業承継に関する契約書を締結いたしました。また、令和元年12月6日付で当社とドイト株式会社との間での吸収分割契約書を締結いたしました。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。