第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、一部には景気回復の兆しや雇用情勢の好転もあり、個人所得は改善の傾向が見受けられます。然しながら、個人消費については購買力が回復基調にあるものの、消費税増税の懸念もあり概ね横這い傾向にて推移し、決して楽観できない状況が続いております。

小売業におきましても、お客様の低価格志向は顕著であり、企業間の価格競争が激化するなど、厳しい経営環境が依然として続きました。

このような環境の中、当社グループはこれまで通り食品スーパーマーケット事業に資源を集中し、経営方針である社是「正しい商売」を徹底し、お客様の信頼と支持を獲得するために、安全・安心でお買い得な商品の提供に努め、地域のお客様の食文化に貢献できる店舗づくりに取り組んでまいりました。

店舗開発におきましては、新規に4店舗(TAIRAYA三鷹新川店、TAIRAYA松代店、TAIRAYAつくば大穂店、TAIRAYA上三川店)を出店するとともに、お買物がし易い品揃えや店内レイアウトの変更などグループ全体で12店舗のリニューアル改装を実施いたしました。併せて不採算の3店舗を閉鎖した結果、当連結会計年度末における当社グループの店舗数は110店舗となりました。

商品面におきましては、地域市場や漁港などを活用した美味しさ、品質の高い生鮮食品を強化するとともに、惣菜売場では出来立て商品やグループ食品工場にて企画・製造した独自の惣菜商品を提供するなど売場の活性化に努めました。併せてグロサリー部門におきましては、毎日お買い得な商品を投入し、個人消費の冷え込みに対応した品揃えに努めました。

店舗運営面におきましては、商圏内におけるお客様からの支持を高めるべく、地域に密着した品揃えを推進するとともに、平日の販売力強化を図り、集客の拡大に努めました。

その結果、チラシ攻勢による競合との顧客争奪戦や、消費者の節約志向による単価下落の影響はあったものの、当連結会計年度における当社グループの営業収益は、1,178億85百万円(前期比3.3%増)となりました。また、営業総利益につきましては、商品調達コストの見直しや在庫効率の改善等に努めたことにより、前連結会計年度に比べ9億6百万円増加(前期比3.0%増)いたしました。

利益面につきましては、営業利益35億20百万円(前期比44.8%増)、経常利益35億46百万円(前期比45.4%増)となりました。これは主に、営業総利益が前連結会計年度比9億6百万円の増加であったのに対して、販売費及び一般管理費が前連結会計年度に比べ1億82百万円減少(前期比0.7%減)したためであります。販売費及び一般管理費の抑制は、当期経営方針であった「教育」による人時生産性の改善及び東日本大震災以降節電をはじめとする店舗管理コストの低減に努めた結果であります。

最終利益につきましては、特別利益として2億29百万円、また特別損失として11億25百万円の計上がありましたが、15億31百万円の当期純利益(前期比42.8%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ14億83百万円増加(前期比97.5%増)し、30億4百万円となりました。

当連結会計年度末における連結キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

営業活動により得た資金は、42億10百万円であり、前期比3.1%(1億26百万円)の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加と減価償却費の増加等によるものであります。

投資活動に使用した資金は、28億74百万円であり、前期比4.8%(1億31百万円)の増加となりました。これは主に、新規出店等の設備投資によるものであります。

財務活動により得た資金は1億47百万円であり、前期比14億48百万円の増加となりました。これは主に自己株式の取得による支出が2億96百万円あったものの新株予約権の行使が6億82百万円あったことによるものであります。

 

2 【販売及び仕入の状況】

(1) 部門別販売実績

当社グループは、食料品及び日用雑貨品等の販売を主力としたスーパーマーケット事業がほとんどを占める単一セグメントであるため、商品部門別に記載しております。

 

部門別

当連結会計年度

(自 平成27年3月1日

至 平成28年2月29日)

売上高(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

スーパー部門

生鮮部門

青果

15,216,778

13.2

104.7

鮮魚

12,138,433

10.6

102.3

精肉

14,424,695

12.6

103.3

惣菜

12,387,481

10.8

106.8

小計

54,167,389

47.2

104.2

グロサリー部門

デイリー

24,573,636

21.4

101.1

一般食品

21,201,491

18.5

101.4

酒類

6,582,037

5.7

101.8

雑貨

2,361,902

2.1

99.3

その他

3,407,589

3.0

100.5

小計

58,126,657

50.7

101.2

スーパー部門計

112,294,046

97.9

102.6

卸部門

2,067,935

1.8

104.1

物流部門

313,118

0.3

251.1

合計

114,675,100

100.0

102.8

 

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.グロサリー部門におけるデイリーは、牛乳・乳製品・パン・漬物・冷凍食品・練物等であります。

3.グロサリー部門におけるその他は、タバコ・花・切手等であります。

 

 

(2) 部門別仕入実績

 

部門別

当連結会計年度

(自 平成27年3月1日

至 平成28年2月29日)

仕入高(千円)

構成比(%)

前年同期比(%)

スーパー部門

生鮮部門

青果

11,931,767

13.9

104.7

鮮魚

8,634,221

10.1

102.2

精肉

9,812,357

11.4

103.0

惣菜

6,772,558

7.9

109.3

小計

37,150,903

43.3

104.5

グロサリー部門

デイリー

18,299,326

21.3

99.8

一般食品

16,701,992

19.5

101.2

酒類

5,628,514

6.6

101.4

雑貨

1,854,364

2.2

91.7

その他

2,938,198

3.4

99.8

小計

45,422,396

53.0

100.1

スーパー部門計

82,573,300

96.3

102.0

卸部門

2,046,374

2.4

104.1

物流部門

1,145,855

1.3

236.4

合計

85,765,531

100.0

102.9

 

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.グロサリー部門におけるデイリーは、牛乳・乳製品・パン・漬物・冷凍食品・練物等であります。

3.グロサリー部門におけるその他は、タバコ・花・切手等であります。

4.生鮮部門における鮮魚の金額には、つま工場における原材料仕入が含まれております。

5.生鮮部門における惣菜の金額には、惣菜工場における原材料仕入が含まれております。

 

 

3 【対処すべき課題】

地域密着型食品スーパーマーケットチェーンとして経営基盤を一層強固にし、再編が進み競争の激化する業界内で勝ち残るべく、以下の重点施策に取り組み、更なる経営効率の向上及び財務体質の強化を図ってまいります。

(1) 商品戦略

商品面におきましては、「安全・安心」、「健康」、「美味しさ」、「鮮度」をキーワードに、商品調達及び仕様の改善を継続し、より良い商品をお値打ち価格で提供するとともに、地域のお客様の要望に応える品揃えと季節や地域の行事に合わせた売場展開に注力することにより、商品力の強化に努めてまいります。そのために、地域市場や漁港などを活用した産直商品の積極的導入、美味しさ、品質と価格の両面において競争力の高い生鮮食料品を提供するとともに、グループ食品工場にて企画・製造した独自商品の提供を拡大し、惣菜売場等の活性化に努めております。また日配・ドライグロサリー商品につきましては、個人消費の冷え込みに対し、エブリディロープライス商品を投入するなど積極的な販売活動を推進しております。また、消費者の健康志向への対応として有機栽培、減塩、低糖、低脂肪、無添加の商品の提供にも取り組んでおります。

 

(2) 店舗運営

店舗運営面におきましては、店舗運営に係わる業務・作業の効率化に対する支援体制の再構築策として、物流システム、情報システム及びポイントカードの改革に取り組むとともに、店舗を中心とした機動的な対応が出来るよう、より効率的な店舗運営及び本部組織の仕組みを構築し、経費の改善に努めてまいります。

 

(3) 教育訓練・人事制度

教育訓練面におきましては、現状のパートナー社員への技術及びマネジメント教育に加え、正社員からアルバイト社員に至るまで全従業員に対する教育研修制度の再構築を図ってまいります。また、パートナー社員・アルバイト社員の正社員登用制度や定年雇用延長制度などの人事制度も柔軟に見直すとともに、人事評価制度についても適宜改定を行い、従業員のモラル・アップに努めてまいります。

 

(4) 出店戦略

店舗展開におきましては、ドミナント・エリアの強化・拡充を図るため、毎期安定的に継続して新規出店を行い、関東圏を中心にマーケット・シェアの拡大を図ってまいります。また、不採算店舗や店舗規模等の問題により競争力の低下した店舗におきましては、新規出店の状況に応じて適宜閉鎖及びスクラップ&ビルドを実施し、店舗規模の標準化及び収益力の改善を推進してまいります。

 

(5) 財務戦略

財務面におきましては、収益力の向上と財務体質の一層の安定化に向けて、物流システムや情報システム等の基幹システムの高度化を図り在庫生産性の向上を図るとともに、店舗新設時等において初期投資額を圧縮するなど効率的な設備投資により投資回収を早期かつ確実に行い、資産効率の改善を推進してまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

当社グループでは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万一発生した場合には適切な対処に努め、事業活動に支障を来たさないように努力してまいります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 固定資産の減損等について

当社グループは、食品スーパーマーケットをチェーン展開しておりますが、今後、当社グループの店舗の業績推移によっては、店舗物件等が減損の対象となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループは、既存店舗の活性化を図るため定期的にリニューアル投資等を行っておりますが、黒字化の見通しの立たない店舗については、退店を実施していく予定であります。退店に伴い店舗設備等の固定資産除却損の計上に加え、契約上保証金等の全部または一部が返還されない可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 食品の安全管理体制について

当社グループが展開する食品スーパーマーケット事業におきましては、「食品衛生法」の規制を受けており、店舗ごとに所轄の保健所を通じて営業許可を取得しております。当社グループでは、安全な食品を提供するために、品質管理部門を設置し、衛生安全対策についてまとめたマニュアルに基づき営業活動を行い衛生管理の徹底を継続しております。また、法定の食品衛生検査に加え、外部企業に業務委託し定期的に各店舗の衛生状況のチェックを行っております。
 さらに、食品をはじめとする偽装表示事件等、商品の品質、安全性に係る問題が相次いで発生しておりますが、当社グループは「JAS法」「計量法」「景品表示法」等を遵守し、お客様に分かりやすく適切な商品の提供に努めております。

しかしながら、予期せぬ事故等により偽装表示事件等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 個人情報の取扱に関する問題について

当社グループはポイントカードの発行等による多数の個人情報を保有しており、個人情報保護法により個人情報取扱事業者として法的リスクが発生いたします。当社グループでは、お客様により安心してご利用いただけるよう個人情報保護方針、個人情報管理規程等の諸規程を整備するとともに、社内管理体制の構築を行い、従業員教育を含めたセキュリティの強化に努めております。

しかしながら、予期せぬ事件、事故等により個人情報の流出等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成21年10月1日付で株式会社宍倉彌兵衛商店と双方の共存共栄を図ることを基本方針として継続的商品供給契約を締結しております。契約の要旨は、以下のとおりであります。

 

契約の目的

当社(甲)は株式会社宍倉彌兵衛商店(乙)に対して、乙の関係会社である株式会社主婦の店及び宍倉株式会社の各店舗において販売する商品を継続的に売り渡すことを約し、乙はこれを買い受けることを約した。この契約は、甲による一括大量仕入と継続的商品供給を定めたものであり、相互の利益に資することを目的にしている。

契約期間

本契約の有効期間は、契約締結日から1年間とする。ただし、甲または乙から解約の通知がなされないときは、自動的に1年間更新されるものとする。

 

 

 

当社は、平成23年6月21日付で株式会社ときわやと双方の共存共栄を図ることを基本方針として継続的商品供給契約を締結しております。契約の要旨は、以下のとおりであります。

 

契約の目的

当社(甲)は株式会社ときわや(乙)に対して、乙の所有している店舗において販売する商品を継続的に売り渡すことを約し、乙はこれを買い受けることを約した。この契約は、甲による一括大量仕入と継続的商品供給を定めたものであり、相互の利益に資することを目的にしている。

契約期間

本契約の有効期間は、契約締結日から1年間とする。ただし、甲または乙から解約の通知がなされないときは、自動的に1年間更新されるものとする。

 

 

当社は、平成26年9月20日付で大栄青果株式会社と双方の共存共栄を図ることを基本方針として継続的商品供給契約を締結しております。契約の要旨は、以下のとおりであります。

 

契約の目的

当社(甲)は大栄青果株式会社(乙)に対して、乙の所有している店舗において販売する商品を継続的に売り渡すことを約し、乙はこれを買い受けることを約した。この契約は、甲による一括大量仕入と継続的商品供給を定めたものであり、相互の利益に資することを目的にしている。

契約期間

本契約の有効期間は、契約締結日から1年間とする。ただし、甲または乙から解約の通知がなされないときは、自動的に1年間更新されるものとする。

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」及び「第2 事業の状況 2 販売及び仕入の状況 (1) 部門別販売実績」をご参照下さい。

 

 

(3) 当連結会計年度の財政状態の分析

① 資産の部

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ11億60百万円増加し、362億57百万円(前期比3.3%増)となりました。これは主に営業活動によるキャッシュ・フローの増加に伴い現金及び預金が増加したことによるものであります。

 

② 負債の部

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ4億56百万円減少し、273億3百万円(前期比1.6%減)となりました。これは主に設備関連の未払金等の流動負債が減少したことによるものであります。

 

③ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ16億16百万円増加し、89億54百万円(前期比22.0%増)となりました。これは主に、自己株式の取得が2億96百万円あったものの、新株予約権の行使が6億82百万円あったことと、連結当期純利益が15億31百万円であったことによるものであります。

また、当連結会計年度末における自己資本比率は、24.2%(前連結会計年度末は20.1%)となっております。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の見通しについて

① 目標とする経営指標

当社グループは業界の勝ち組企業となるため、当連結会計年度末現在、自社の収益力を的確に示す指標として売上高経常利益率が非常に重要と考えており、その中期的な目標を3%に設定しております。

 

② 今後の見通し

今後のわが国経済の見通しといたしましては、消費税増税問題により、景気回復局面とはいえ、消費は依然として低迷することが懸念されます。このような厳しい経営環境の中、当社グループといたしましては、新しい事業年度の経営スローガンを「教育・コンプライアンスの徹底」とし、A 商品力、B サービス、C 経費コントロールの各テーマに取り組み、収益力の改善を推進してまいります。

また、出店計画といたしましては、グループ計で複数店舗の新規出店と既存店舗の改装リニューアルによる既存店舗の競争力アップに取り組んでまいります。

なお、上記本文中の将来に関する事項につきましては当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。