第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、一部には景気回復の兆しや雇用情勢の好転もあり、個人所得は改善の傾向が見受けられます。然しながら、個人消費については購買力が回復基調にあるものの、経済の先行き不透明感もあり概ね横這い傾向にて推移し、決して楽観できない状況が続いております。

小売業におきましても、一部には品質重視の購買傾向も認められるものの、依然としてお客様の低価格志向は顕著であり、企業間の価格競争が激化するなど、厳しい経営環境が依然として続きました。

このような環境の中、当社グループはこれまで通り食品スーパーマーケット事業に資源を集中し、経営方針である社是「正しい商売」を徹底し、お客様の信頼と支持を獲得するために、安全・安心でお買い得な商品の提供に努め、地域のお客様の食文化に貢献できる店舗づくりに取り組んでまいりました。

店舗開発におきましては、新規に7店舗(TAIRAYA武蔵藤沢店、TAIRAYA川間店、たいらや姿川店、たいらや泉が丘店、たいらや簗瀬平成通り店、TAIRAYA白楽六角橋店、TAIRAYA狭山ヶ丘店)を出店し、不採算店舗3店舗、店舗建て替えのために2店舗の合わせて5店舗を戦略的に閉鎖した結果、当連結会計年度末の当社グループの店舗数は112店舗となりました。店舗運営面におきましては、安全・安心、新鮮で美味しい商品の提供、地域の実勢価格を丁寧に見極め集客につながる商品を割安感のある価格にて投入し、働く女性や中高年層のお客様、また東日本大震災以降に意識が高まった省エネ志向の消費者にお応えする簡便商品や惣菜商品の強化などに努めると共に、お買物がし易い品揃えや店舗レイアウトへの変更など、グループ全体で8店舗のリニューアル改装を実施いたしました。また、ポイントカードを活用した販売促進や週間の販売計画に連動した売場づくりを強化し、集客の拡大に努めました。

商品面におきましては、地域市場や漁港などを活用した美味しさ、品質と価格の両面において競争力の高い生鮮食料品を提供すると共に、グループ食品工場にて企画・製造した独自商品の提供を拡大し、惣菜売場等の活性化に努めました。日配・ドライグロサリー商品につきましては、個人消費の冷え込みに対し、エブリディロープライス商品を投入するなど積極的な販売活動を推進いたしました。また、平成28年6月には栃木県宇都宮市に物流センターを新たに稼働させ、物流効率の向上を図ると共に、店舗における作業効率の改善にも取り組みました。

その結果、チラシ攻勢による競合との顧客争奪戦や、消費者の節約志向による単価下落の影響及び不採算店舗等5店舗の閉鎖により、当連結会計年度における当社グループの営業収益は、1,147億64百万円(前期比2.6%減)となりました。また、営業総利益につきましては、商品調達コストの見直しや在庫効率の改善等に努めましたが、前連結会計年度に比べ3億25百万円減少(前期比1.0%減)いたしました。

利益面につきましては、営業利益34億14百万円(前期比3.0%減)、経常利益35億28百万円(前期比0.5%減)となりました。これは主に、営業総利益が前連結会計年度比3億25百万円の減少であったのに対して、販売費及び一般管理費が前連結会計年度に比べ2億19百万円減少(前期比0.8%減)したためであります。販売費及び一般管理費の抑制は、経営方針であった「教育」による人時生産性の改善及び東日本大震災以降節電をはじめとする店舗管理コストの低減に努めた結果であります。

最終利益につきましては、特別利益として投資有価証券売却益等7百万円が発生しており、また特別損失として減損損失等8億20百万円が発生していることにより、親会社株主に帰属する当期純利益は15億52百万円(前期比1.4%増)となりました。

なお、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、当連結会計年度より、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ13億34百万円増加(前期比44.4%増)し、43億38百万円となりました。

当連結会計年度末における連結キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

営業活動により得た資金は、41億26百万円であり、前期比2.0%(84百万円)の減少となりました。これは主に商品在庫等たな卸資産の増加等によるものであります。

投資活動に使用した資金は、34億57百万円であり、前期比20.3%(5億82百万円)の増加となりました。これは主に、新規出店等の設備投資によるものであります。

財務活動により得た資金は6億65百万円であり、前期比5億18百万円の増加となりました。これは主に新株予約権の行使が1億11百万円あったこと及び社債等の有利子負債が増加したことによるものであります。

 

2 【販売及び仕入の状況】

(1) 部門別販売実績

当社グループは、食料品及び日用雑貨品等の販売を主力としたスーパーマーケット事業がほとんどを占める単一セグメントであるため、商品部門別に記載しております。

 

部門別

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

売上高(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

スーパー部門

生鮮部門

青果

15,151

13.5

99.6

鮮魚

11,483

10.2

94.6

精肉

14,031

12.5

97.3

惣菜

12,206

10.9

98.5

小計

52,873

47.1

97.6

グロサリー部門

デイリー

24,127

21.5

98.2

一般食品

20,802

18.5

98.1

酒類

6,405

5.7

97.3

雑貨

2,191

1.9

92.8

その他

3,332

3.0

97.8

小計

56,860

50.6

97.8

スーパー部門計

109,733

97.7

97.7

卸部門

2,244

2.0

108.5

物流部門

374

0.3

119.7

合計

112,353

100.0

98.0

 

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.グロサリー部門におけるデイリーは、牛乳・乳製品・パン・漬物・冷凍食品・練物等であります。

3.グロサリー部門におけるその他は、タバコ・花・切手等であります。

 

(2) 部門別仕入実績

 

部門別

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

仕入高(百万円)

構成比(%)

前年同期比(%)

スーパー部門

生鮮部門

青果

11,848

14.2

99.3

鮮魚

8,068

9.7

93.4

精肉

9,488

11.4

96.7

惣菜

6,623

8.0

97.8

小計

36,028

43.3

97.0

グロサリー部門

デイリー

17,935

21.5

98.0

一般食品

16,414

19.7

98.3

酒類

5,486

6.6

97.5

雑貨

1,668

2.0

90.0

その他

2,896

3.5

98.6

小計

44,402

53.3

97.8

スーパー部門計

80,431

96.6

97.4

卸部門

2,215

2.7

108.3

物流部門

596

0.7

52.0

合計

83,243

100.0

97.1

 

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.グロサリー部門におけるデイリーは、牛乳・乳製品・パン・漬物・冷凍食品・練物等であります。

3.グロサリー部門におけるその他は、タバコ・花・切手等であります。

4.生鮮部門における鮮魚の金額には、つま工場における原材料仕入が含まれております。

5.生鮮部門における惣菜の金額には、グループ食品工場における原材料仕入が含まれております。

 

3 【対処すべき課題】

地域密着型食品スーパーマーケットチェーンとして経営基盤を一層強固にし、再編が進み競争の激化する業界内で勝ち残るべく、以下の重点施策に取り組み、更なる経営効率の向上及び財務体質の強化を図ってまいります。

(1) 商品戦略

商品面におきましては、「安全・安心」、「健康」、「美味しさ」、「鮮度」をキーワードに、商品調達及び仕様の改善を継続し、より良い商品をお値打ち価格で提供するとともに、地域のお客様の要望に応える品揃えと季節や地域の行事に合わせた売場展開に注力することにより、商品力の強化に努めてまいります。そのために、地域市場や漁港などを活用した産直商品の積極的導入、美味しさ、品質と価格の両面において競争力の高い生鮮食料品を提供するとともに、グループ食品工場にて企画・製造した独自商品の提供を拡大し、惣菜売場等の活性化に努めております。また日配・ドライグロサリー商品につきましては、個人消費の冷え込みに対し、エブリディロープライス商品を投入するなど積極的な販売活動を推進しております。また、消費者の健康志向への対応として有機栽培、減塩、低糖、低脂肪、無添加の商品の提供にも取り組んでおります。

 

(2) 店舗運営

店舗運営面におきましては、店舗運営に係わる業務・作業の効率化に対する支援体制の再構築策として、物流システム、情報システム及びポイントカードの改革に取り組むとともに、店舗を中心とした機動的な対応が出来るよう、より効率的な店舗運営及び本部組織の仕組みを構築し、経費の改善に努めてまいります。

 

 

(3) 教育訓練・人事制度

教育訓練面におきましては、現状のパートナー社員への技術及びマネジメント教育に加え、正社員からアルバイト社員に至るまで全従業員に対する教育研修制度の再構築を図ってまいります。また、パートナー社員・アルバイト社員の正社員登用制度や定年雇用延長制度などの人事制度も柔軟に見直すとともに、人事評価制度についても適宜改定を行い、従業員のモラル・アップに努めてまいります。

 

(4) 出店戦略

店舗展開におきましては、ドミナント・エリアの強化・拡充を図るため、毎期安定的に継続して新規出店を行い、関東圏を中心にマーケット・シェアの拡大を図ってまいります。また、不採算店舗や店舗規模等の問題により競争力の低下した店舗におきましては、新規出店の状況に応じて適宜閉鎖及びスクラップ&ビルドを実施し、店舗規模の標準化及び収益力の改善を推進してまいります。

 

(5) 財務戦略

財務面におきましては、収益力の向上と財務体質の一層の安定化に向けて、物流システムや情報システム等の基幹システムの高度化を図り在庫生産性の向上を図るとともに、店舗新設時等において初期投資額を圧縮するなど効率的な設備投資により投資回収を早期かつ確実に行い、資産効率の改善を推進してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

当社グループでは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万一発生した場合には適切な対処に努め、事業活動に支障を来たさないように努力してまいります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 固定資産の減損等について

当社グループは、食品スーパーマーケットをチェーン展開しておりますが、今後、当社グループの店舗の業績推移によっては、店舗物件等が減損の対象となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループは、既存店舗の活性化を図るため定期的にリニューアル投資等を行っておりますが、黒字化の見通しの立たない店舗については、退店を実施していく予定であります。退店に伴い店舗設備等の固定資産除却損の計上に加え、契約上保証金等の全部または一部が返還されない可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 食品の安全管理体制について

当社グループが展開する食品スーパーマーケット事業におきましては、「食品衛生法」の規制を受けており、店舗ごとに所轄の保健所を通じて営業許可を取得しております。当社グループでは、安全な食品を提供するために、品質管理部門を設置し、衛生安全対策についてまとめたマニュアルに基づき営業活動を行い衛生管理の徹底を継続しております。また、法定の食品衛生検査に加え、外部企業に業務委託し定期的に各店舗の衛生状況のチェックを行っております。
 さらに、食品をはじめとする偽装表示事件等、商品の品質、安全性に係る問題が相次いで発生しておりますが、当社グループは「JAS法」「計量法」「景品表示法」等を遵守し、お客様に分かりやすく適切な商品の提供に努めております。

しかしながら、予期せぬ事故等により偽装表示事件等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 個人情報の取扱に関する問題について

当社グループはポイントカードの発行等による多数の個人情報を保有しており、個人情報保護法により個人情報取扱事業者として法的リスクが発生いたします。当社グループでは、お客様により安心してご利用いただけるよう個人情報保護方針、個人情報管理規程等の諸規程を整備するとともに、社内管理体制の構築を行い、従業員教育を含めたセキュリティの強化に努めております。

しかしながら、予期せぬ事件、事故等により個人情報の流出等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成21年10月1日付で株式会社宍倉彌兵衛商店と双方の共存共栄を図ることを基本方針として継続的商品供給契約を締結しております。契約の要旨は、以下のとおりであります。

 

契約の目的

当社(甲)は株式会社宍倉彌兵衛商店(乙)に対して、乙の関係会社である株式会社主婦の店及び宍倉株式会社の各店舗において販売する商品を継続的に売り渡すことを約し、乙はこれを買い受けることを約した。この契約は、甲による一括大量仕入と継続的商品供給を定めたものであり、相互の利益に資することを目的にしている。

契約期間

本契約の有効期間は、契約締結日から1年間とする。ただし、甲または乙から解約の通知がなされないときは、自動的に1年間更新されるものとする。

 

 

当社は、平成23年6月21日付で株式会社ときわやと双方の共存共栄を図ることを基本方針として継続的商品供給契約を締結しております。契約の要旨は、以下のとおりであります。

 

契約の目的

当社(甲)は株式会社ときわや(乙)に対して、乙の所有している店舗において販売する商品を継続的に売り渡すことを約し、乙はこれを買い受けることを約した。この契約は、甲による一括大量仕入と継続的商品供給を定めたものであり、相互の利益に資することを目的にしている。

契約期間

本契約の有効期間は、契約締結日から1年間とする。ただし、甲または乙から解約の通知がなされないときは、自動的に1年間更新されるものとする。

 

 

当社の100%出資の連結子会社である株式会社たいらやは、平成28年4月21日付で株式会社さがみやと双方の共存共栄を図ることを基本方針として継続的商品供給契約を締結しております。契約の要旨は以下のとおりであります。

 

契約の目的

株式会社たいらや(甲)は株式会社さがみや(乙)に対して、乙の所有している店舗において販売する商品を継続的に売り渡すことを約し、乙はこれを買い受けることを約した。この契約は、甲による一括大量仕入と継続的商品供給を定めたものであり、相互の利益に資することを目的にしている。

契約期間

本契約の有効期間は、契約締結日から1年間とする。ただし、甲または乙から解約の通知がなされないときは、自動的に1年間更新されるものとする。

 

 

平成28年9月1日に当社の100%出資の連結子会社である株式会社たいらやは、株式会社サンマリが有するスーパーマーケット事業を譲り受ける旨の事業譲渡契約を締結し、同日に当該事業を譲り受けました。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度における経営成績の分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」及び「第2 事業の状況 2 販売及び仕入の状況 (1) 部門別販売実績」をご参照下さい。

 

(3) 当連結会計年度の財政状態の分析

① 資産の部

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ17億77百万円増加し、380億34百万円(前期比4.9%増)となりました。これは主に財務活動によるキャッシュ・フローの増加に伴い現金及び預金が増加したことによるものであります。

 

② 負債の部

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1億40百万円増加し、274億43百万円(前期比0.5%増)となりました。これは主に社債等の有利子負債が増加したことによるものであります。

 

③ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ16億36百万円増加し、105億91百万円(前期比18.3%増)となりました。これは主に新株予約権の行使が1億11百万円あったことと、親会社株主に帰属する当期純利益が15億52百万円であったことによるものであります。

また、当連結会計年度末における自己資本比率は、27.3%(前連結会計年度末は24.2%)となっております。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性の状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

(5) 経営者の問題認識と今後の見通しについて

① 目標とする経営指標

当社グループは業界の勝ち組企業となるため、当連結会計年度末現在、自社の収益力を的確に示す指標として売上高経常利益率が非常に重要と考えており、その中期的な目標を3%に設定しております。

 

② 今後の見通し

今後のわが国経済の見通しといたしましては、景気回復局面とはいえ、経済の先行き不透明感もあり消費は依然として低迷することが懸念されます。このような厳しい経営環境の中、当社グループといたしましては、新しい事業年度の経営スローガンを「コミュニケーション力の向上」とし、① 商品力、② サービス、③ 生産性向上、④ 教育の各テーマに取り組み、収益力の改善を推進してまいります。

また、出店計画といたしましては、グループ計で複数店舗の新規出店と既存店舗の改装リニューアルによる既存店舗の競争力アップに取り組んでまいります。

なお、上記本文中の将来に関する事項につきましては当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。