継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、前期連結会計年度において、12,857百万円の親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことから純資産額が10,007百万円となりました。この結果、連結子会社であるワタミの介護株式会社の支払承諾契約の一部が財務制限条項に抵触し、事前求償事由に該当しました。これにより取引銀行から事前求償権の行使を受けた場合、要保全入居金残高について直ちに取引銀行に支払う必要があります。また、平成27年度の利益計画の達成を前提としても、取引銀行からの金融支援が必要な状況にあります。
当第2四半期連結会計期間における財務制限条項の変更契約により事前求償事由は解消しているものの、当第2四半期連結累計期間においては、売上計画の未達により当初利益計画を修正する結果となるとともに、2,069百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失を計上していることから、引き続き取引銀行からの金融支援が必要な状況にあります。
これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しています。
しかしながら、「第2 事業の状況 3.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(6)」に記載のとおり、当該事象又は状況を解消、改善するための対応策を講じることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しています。
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契約会社名 |
相手方の名称 |
契約品目 |
契約締結日 |
契約内容 |
契約期間 |
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ワタミの介護㈱ |
表保証人 ㈱みずほ銀行 裏保証人 ㈱横浜銀行 ㈱あおぞら銀行 ㈱りそな銀行 ㈱千葉銀行 |
支払承諾取引 |
平成25年3月29日 |
介護施設の入居金返還債務に係る取引銀行の支払承諾契約(保証委託契約) |
平成25年7月31日から平成30年4月27日まで |
支払承諾契約には財務制限条項が付いており、抵触した場合には、保証人である取引銀行から保証委託者であるワタミの介護㈱に対する事前求償権の行使を受ける可能性があります。また、当社は事前求償債務について連帯保証をしております。
なお、前連結会計年度末時点において下記の財務制限条項の①に抵触しました。
①年度の決算期の末日における連結貸借対照表上の純資産の部の金額を2012年3月決算期末日における連結貸借対照表上の純資産の部の金額の75%以上に維持すること。
②各年度の決算期における連結損益計算書に示される経常損益が、2期連続して損失とならないようにすること。
このため、財務制限条項の変更について各取引銀行と交渉をしておりましたが、変更の合意を得られ、平成27年7月31日付で、上記財務制限条項の①を以下の通り変更する契約を締結しております。
①各年度の決算期の末日における連結貸借対照表上の純資産の部の金額を2015年3月決算期末日における連結貸借対照表上の純資産の部の金額の100%以上に維持すること。
文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループ(当社及び連結子
会社)が判断したものであります。
なお、第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純損失」を「親会社株主に帰属する四半期純損失」としております。
(1)業績の状況
当四半期連結会計期間におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和などを背景に、企業収益の向上や雇用情勢の改善により、緩やかな回復基調で推移しました。個人消費は、所得環境の改善の兆しがあるものの、本格的な回復には至りませんでした。当社グループを取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いております。
このような環境下、「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」というグループスローガンのもと、各事業分野においてお客様のありがとうを集める活動を精力的に展開してまいりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
①国内外食事業
国内外食事業におきましては9店舗を新規出店いたしました。一方では60店舗の撤退を行い、当第2四半期連結会計期間における店舗数は504店舗となりました。既存店売上高前年比は91.6%、既存店客数前年比は94.3%となっております。その結果、国内外食事業における売上高は23,407百万円(前年同期比74.7%)、セグメント損失は1,567百万円(前年同期は2,354百万円の損失)となりました。
②宅食事業
宅食事業におきましては、3ヶ所の新規営業拠点を開設し、当第2四半期連結会計期間末の営業拠点数は542ヶ所となっております。6月の最終週における調理済み商品の平日1日あたりお届け数は261千食(前年同月最終週は264千食)となっております。宅食事業における売上高は18,893百万円(前年同期比93.6%)、セグメント利益は578百万円(前年同期比56.7%)となりました。
③介護事業
介護事業におきましては、4棟の新規施設を開設し、6,500名を超えるお客様にご入居いただいております。当第2四半期連結会計期間末における施設数は114棟となっております。既存施設の入居率は、当第2四半期連結会計期間末で77.9%となっております。介護事業における売上高は17,600百万円(前年同期比99.0%)、セグメント利益は395百万円(前年同期比25.5%)となりました。
④海外外食事業
海外外食事業におきましては、3店舗の新規出店を実施し、一方では8店舗の撤退を行い、当第2四半期連結会計期間末の店舗数104店舗(前年同期は104店舗)となりました。既存店売上高前年比は92.5%、既存店客数前年比は90.8%となっております。その結果、海外外食事業における売上高は8,405百万円(前年同期比116.2%)、セグメント損失は228百万円(前年同期は95百万円の損失)となりました。
⑤環境事業
環境事業におきましては、北海道厚真町におけるメガ・ソーラー施設が本格稼働しております。発電量は計画比113.3%で推移しております。その結果、環境事業における売上高は962百万円(前年同期比162.3%)、セグメント利益は210百万円(前年同期比4,042.1%)となっております。
⑥農業
農業におきましては、計画的作付け減少の影響もあり農場部門の反収が前年比88.4%となっております。また、北海道弟子屈牧場における畜産部門の一部閉鎖を行いました。その結果、農業における売上高は369百万円(前年同期比59.0%)、セグメント損失は36百万円(前年同期は48百万円の損失)となっております。
当第2四半期連結累計期間における企業集団の成果は、上記のように厳しい収益環境が続き、売上高69,639百万円(前年同期比89.6%)となり、営業損失は1,416百万円(前年同期は1,039百万円の損失)、経常損失は2,088百万円(前年同期は1,744百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は2,069百万円(前年同期は4,114百万円の損失)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)比3,760百万円減少して127,144百万円となりました。流動資産は、前期末比5,657百万円減少の13,808百万円、固定資産は、前期末比1,896百万円増加の113,335百万円となりました。固定資産のうち有形固定資産は、介護施設の新設、外食店舗設備の購入等に伴うリース資産の計上等により前期末比1,539百万円増加の78,437百万円となりました。無形固定資産は、のれんの償却等により前期末比350百万円減少の6,220百万円となりました。投資その他の資産は、介護施設の新規開設に伴う差入保証金の増加や外食店舗の撤退に伴う差入保証金の減少等により前期末比708百万円増加の28,677百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の負債の合計は、前期末比1,694百万円減少の119,203百万円となりました。流動負債は、未払金の減少等により前期末比4,296百万円減少の39,463百万円、固定負債は、長期借入金の増加やリース債務の増加等により前期末比2,602百万円増加の79,739百万円となっています。このうち有利子負債(短期借入金、長期借入金及びリース債務の合計額)は、前期末比3,204百万円増加の88,581百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の純資産の部は、利益剰余金の減少等により前期末比2,066百万円減少し、7,941百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、4,475百万円減少し、5,008百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は538百万円(前年同期は319百万円増)となりました。主な内訳は税金等調整前四半期純損失が2,725百万円、減価償却費が4,625百万円、未払金の減少額が1,389百万円、未払消費税の減少額が1,226百万円、法人税等の支払額が1,021百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,619百万円(前年同期は7,066百万円減)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出が3,147百万円、預託金の差入による支出が448百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は347百万円(前年同期は4,552百万円増)となりました。主な内訳は短期借入れによる収入が4,760百万円、短期借入金の返済による支出が6,300百万円、長期借入れによる収入が6,176百万円、長期借入金の返済による支出が2,791百万円、ファイナンスリース債務の返済による支出が2,186百万円であります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)継続企業の前提に関する重要事象等
「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載しておりますように、当第2四半期連結会計期間において、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループは、当該状況を解消すべく、平成27年10月2日開催の当社取締役会において、平成27年12月1日に連結子会社であるワタミの介護株式会社の全株式を損保ジャパン日本興亜ホールディングス株式会社へ21,000百万円で譲渡することを決議し、本議決に基づき、株式譲渡契約を締結するとともに、介護事業からの撤退を決定しました(「第4 経理の状況 1.四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)(重要な子会社の株式の売却)」参照)。当該売却により介護施設等に係るリース債務51,789百万円(当第2四半期連結会計期間末)が当社グループから切り離されることによる財政状況の改善とともに、株式売却益の計上による純資産の回復を見込んでおります。
また、平成27年10月2日開催の当社取締役会において、平成27年12月1日を効力発生日として、連結子会社であるワタミフードシステムズ株式会社を吸収合併することを決議し、本決議に基づき、合併契約を締結しました(「第4 経理の状況 1.四半期連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)(連結子会社の吸収合併)」参照)。当該合併は、介護事業からの撤退を決定し、国内外食事業及び宅食事業などのフードサービス関連事業への経営資源の集中を選択したことにより、これまで実施してきた持株会社体制の意義が薄れたこと、また間接部門の効率化など経費削減策のみならず、グループ人材の戦略的配置による組織の活性化を目的として実施するものであります。
上記一連の決定は、当社グループの事業ドメインの再定義を実施した結果であり、今後はフードサービス関連事業に経営資源を集中し、新たな成長戦略の構築を行うことを企図しております。
国内外食事業は、二期連続の営業赤字となっており、今後のグループ再建のため、立て直しが急務となっております。店舗段階の収益性の改善を図るため、85店舗の不採算店舗の撤退を引き続き進めており、当第2四半期連結会計期間末においては54店舗の不採算店舗の撤退が完了しました。また、コスト削減額3,500百万円を目標とした黒字化に向けた改善計画を策定し、販売促進方法の見直し、店舗配送方法の見直しなど、計画を上回る推移で収益構造の改善を進めております。今後も上記の着実な実行を図ることにより、安定的に営業利益及び営業キャッシュ・フローを獲得できる体制の構築に取り組んでまいります。
資金面では、主要取引行との間で短期借入金10,000百万円の長期切替及び必要な年度計画資金の調達について手続きを進めておりましたが、当第1四半期連結会計期間における短期借入金5,000百万円の長期切替と、2,000百万円の新規資金調達に引き続き、当第2四半期連結会計期間においても追加で2,000百万円の資金調達を実施いたしました。一方で、ワタミの介護株式譲渡代金21,000百万円を確保できる予定であることから、当第3四半期連結会計期間において上記の4,000百万円の新規調達並びに5,000百万円の長期切替を含む有利子負債の一部返済を予定しております。
また、ワタミの介護株式会社の支払承諾契約に関しては、各取引銀行からの合意を得られ、平成27年7月31日付で財務制限条項を変更する契約を締結し、事前求償事由が解消されております。なお、ワタミの介護株式の売却に伴い、当社が実施している事前求償債務に対する連帯保証と財務制限条項の変更について取引銀行及び損保ジャパン日本興亜ホールディングス株式会社と協議しております。これにより、ワタミの介護株式譲渡日である平成27年12月1日までに、当社による連帯保証が解消される見込みであります。財務制限条項についても当社連結財務諸表の経営指標を対象とした記載の削除について取引銀行の合意を得ており、記載を削除する手続きを進めております(「第4 経理の状況 1.四半期連結財務諸表 注記事項(四半期連結貸借対照表関係)※1」参照)。
当第2四半期連結累計期間において売上計画の未達により、当初利益計画を修正するに至りました。しかしながら、収益構造の改善は着実に進んでおり、資金面での懸案事項についても当第3連結会計期間に改善される見込みであることから、株式会社横浜銀行をはじめとした主要取引行の支援も継続して受けられるものと判断しております。更に、工場などの余剰生産設備の売却等によるキャッシュ・フローの改善も併せて進めております。
現在、これらの対応策を進めているため、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。