当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の向上や雇用情勢に改善が見られるなど、回復基調も見られましたが、円安による輸入原材料価格の高騰やそれに伴う物価の上昇等を受けた消費の停滞感や、日銀のマイナス金利政策発表など、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移しました。
コンビニエンスストア業界におきましては、ナショナルチェーンの新規出店攻勢や他業態を含めた市場競争の激化等により、既存店を中心に厳しい市場環境が続きました。
このような環境の下、当社グループは「スリーエフらしさの実現」をビジョンとして掲げ、クリーンネスやフレンドリーサービスといった商売の基本をあらためて見直し、その徹底を図りつつ、ポイントカードやPOSシステムからの情報を基に、個店毎の商圏分析を更に強化し、他チェーンとの差別化・独自性を明確にすることで、お客様にまた利用したいと思われるお店作りを目指してまいりました。運営面では、商圏や個店毎の使われ方などの分析により、お客様のニーズに応じた品揃えを機能別に拡大するとともに、売り方にも特徴のあるお店作りを目指してまいりました。商品面では焼き鳥などのホットフーズやカウンターコーヒー等のオリジナル商品の強化や、地域で評判の人気商品や地産品などの品揃え強化に加え、話題の映画や有名ラーメン店とのタイアップ商品企画などの展開により、魅力的な売場作りを行ってまいりました。また、新POSシステムの導入を順次開始しており、導入店においては店舗でクレジットカードを使用できるようにいたしました。しかしながら、市場競争の激化に加え、たばこの売上が引続き前年を下回ったこと等が売上にマイナスの影響を与えました。以上の結果、当連結会計年度の営業総収入は前期比9.3%減の190億36百万円となり、営業損失は8億86百万円、経常損失は8億62百万円となりました。なお、平成29年2月期閉店予定店舗の減損損失及び店舗閉鎖損失を計上したことにより、当期純損失は25億42百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ4億49百万円減少し、8億50百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失が25億17百万円となりましたが、減損損失が12億21百万円(前連結会計年度は1億53百万円)、店舗閉鎖損失が4億22百万円(前連結会計年度は58百万円)となったこと等により、前連結会計年度より9億81百万円少ない4億53百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が5億5百万円(同4億5百万円の支出)、無形固定資産の取得による支出が2億17百万円(同44百万円の支出)となったこと等により、前連結会計年度より3億50百万円多い5億79百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、ファイナンス・リース債務の返済による支出が7億22百万円(同6億12百万円の支出)となりましたが、短期借入金の純増額が4億円となったこと等により、前連結会計年度より3億67百万円少ない3億23百万円の支出となりました。
地域別 | チェーン全店店舗数 | ||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較増減 | |
神奈川県 | 261(33) | 253(19) | △8(△14) |
東京都 | 149( 8) | 146( 8) | △3( ―) |
千葉県 | 93( 7) | 90( 2) | △3( △5) |
埼玉県 | 55( 4) | 50( 4) | △5( ―) |
合計 | 558( 52) | 539(33) | △19(△19) |
(注)1. ( )内の数字は直営店の店舗数であり、内数であります。
2. 当連結会計年度中に、直営店23店を加盟店に変更いたしました。また、加盟店21店舗が直営店に変更されて
おります。
地域別 | 当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) | ||
チェーン全店売上高(百万円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) | |
コンビニエンスストア事業 |
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神奈川県 | 38,172 | 47.9 | 99.2 |
東京都 | 20,670 | 25.9 | 95.9 |
千葉県 | 13,154 | 16.5 | 96.4 |
埼玉県 | 7,766 | 9.7 | 97.9 |
合計 | 79,763 | 100.0 | 97.7 |
(注) 1.地域別の店舗数は「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載のとおりであります。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.チェーン全店売上高は直営店と加盟店の売上高の合計であります。
商品別 | 当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) | ||
チェーン全店売上高(百万円) | 構成比(%) | 前年同期比(%) | |
コンビニエンスストア事業 |
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加工食品 | 23,766 | 29.8 | 98.8 |
ファストフード | 18,181 | 22.8 | 96.4 |
デイリー食品 | 8,243 | 10.3 | 106.8 |
非食品 | 23,066 | 28.9 | 95.9 |
本・サービス | 6,505 | 8.2 | 94.0 |
合計 | 79,763 | 100.0 | 97.7 |
(注) 1.上記金額には消費税等は含まれておりません。
2.チェーン全店売上高は直営店と加盟店の売上高の合計であります。
今後のわが国の経済は、円安に伴う物価上昇や平成29年4月に予定されている消費増税など消費マインドの停滞要因があり、先行きは不透明な状況が続くものと予想されます。
また、コンビニエンスストア業界では、事業提携、合併等再編の動きが加速しております。
このような環境の下、当社グループにおきましても非常に厳しい経営状況を回避すべく、独自化戦略の強化を図り、既存店の再活性化と個店毎の客層・使われ方に合わせたストアマーチャンダイジングの具現化を図ってまいります。また、株式会社ローソン(以下、「ローソン」といいます。)との資本業務提携契約を締結したことで見込まれる、共同仕入による粗利益向上や新規商品・サービス・販促効果による売上アップなどの協業効果の最大化を図るとともに、ローソンとの合弁会社を設立し、当社の一部店舗を順次ローソンのフランチャイズ・パッケージを活用した「ローソン・スリーエフ」ブランドへ転換することで、新たな運営体制での売上増加を図ってまいります。これに加え、不採算店の閉店やその他コストの削減などにより、黒字体質への構造改革を行います。
商品企画の強化
主力であるFF・米飯商品においては素材・品質の向上、価格帯と品揃えの拡充を図りつつ、こだわりの食材調達と製法・見栄え等の追求により、購買意欲を刺激する魅力的な商品開発を進めてまいります。gooz(グーツ)からの商品や提供方法におけるノウハウのフィードバックなどを通じて、個店商圏のニーズに対応する、商品企画の向上に努めてまいります。
売場作りの強化
営業方針の徹底によるフレンドリーサービス日本一の実現を目指し、クリーンネスや接客レベルの向上を継続して図ってまいります。これにはスタッフの活用度向上が最重要課題であると捉えており、オペレーションの習熟度と貢献度を体系化したスター・ブルー・プログラムやエリアコーチ等によって、店舗スタッフのレベル向上を図ってまいります。また基幹情報システムやストアカルテの活用などによって、定番商品の欠品撲滅と、死に筋商品の排除に努め、個々の店舗環境に応じた品揃えを実現することで、お客様の購買意欲を刺激するプロモーションのある売場作りを目指してまいります。
物件精度の向上
立地や経済条件における優位性を確保すべく、重点エリアを設定し、そのエリアに集中した出店を行い市場占有率を高めてまいります。また、新規物件における収益性の向上を図るほか、運営部門と連携し、駐車場の拡張やスクラップ&ビルドなどを効果的に実施し、既存店競争力の強化を図ってまいります。
良質なオーナーの育成・輩出
独立研修社員制度は、独自の育成手法によって優秀な加盟者を育成する「暖簾わけ」制度として定着しております。今後は経済状況の変化を踏まえ、独立開業への不安を解消する具体的手段として、一層の拡充を図ることで、経営理念をはじめ、高い接客レベルや売場提案力の身についたオーナーを輩出し、質と量の両面においてドミナント出店の強化につなげてまいります。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は以下のとおりであります。これらのリスクに対し当社グループは、発生の防止及び発生時における対応等について、最善と考えられる施策をした上で事業活動を行っております。なお、以下の各事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
経営環境の動向によるリスク
当社グループは、コンビニエンスストア事業を営んでおります。そのため、景気や個人消費の動向および異常気象や天候不順など、国内の経営環境の変化により、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。また、火災、地震等の災害や不慮の事故の影響で、店舗への物流の遅延や停止、あるいは店舗の損害等により営業活動に影響を及ぼす可能性があります。
法規制に関するリスク
当社グループは、食品の安全性、公正な取引、環境保護、個人情報の保護等に関する法規制の適用および行政による許認可等の様々な法規制を受けております。役員および従業員はこれらの法規制等の遵守に努めておりますが、将来、これらの規制強化や法規制の変更等により、その対応等で新たな費用が発生することにより、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
食品の安全性や衛生管理に関するリスク
当社グループは、コンビニエンスストア事業を営んでおり、お客様におにぎり、お弁当、サンドイッチ、麺類、お惣菜、デザート等のオリジナル商品の販売を行っています。商品開発におきましては健康・安心・安全に対してこだわり続け、保存料ゼロ、合成着色料ゼロ、カロリー表示、アレルギーの原因品目の表示をオリジナル商品に行っています。また、品質管理や鮮度管理を徹底して、厳格な衛生管理に努めております。しかしながら、当社グループの取扱い商品により、お客様にご迷惑をお掛けする事態が発生し、お客様の信頼失墜による売上の減少や損害賠償責任およびその問題への対策に費用が発生することにより、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
フランチャイズ事業に関するリスク
当社グループは、コンビニエンスストア事業において、独立の事業者である第三者との間でフランチャイズ契約を締結し、継続的な関係を構築して店舗のチェーン展開を行っております。したがって、当該契約に基づき加盟店を経営する加盟者の法令違反、不祥事等の行為により当チェーンのイメージにダメージを受けることがあります。また、加盟者との間で何らかのトラブルや訴訟を起こされた場合、その結果によっては、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
継続企業の前提に関する重要事象等について
当社は、前連結会計年度に引き続き、2期連続の営業損失を計上することとなりました。また、当連結会計年度において重要な当期純損失を計上することとなりました。このような状況により当社には、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
しかしながら、「7[財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](5)事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策」に記載のとおり、当該事象又は状況を早期に解消又は改善するための具体的な対応策を取っていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
スリーエフ・フランチャイズ加盟基本契約(書)
当社の許諾によるコンビニエンスストア(スリーエフ店)経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。
加盟者は、当社の定める研修のすべての課程を修了する必要があります。
校内研修(フランチャイズ・システムの理解、販売心得、接客方法、商品管理、仕入の事務処理、帳票類の作成方法)及び訓練店研修(店舗運営の実務)があります。
当社は、担当者を定期的に(平均週2回)派遣して、店舗・商品・販売の状況を観察させて助言・指導をする他、販売情報等の資料の提供、効果的な標準小売価格の開示、各種仕入援助、広告宣伝、毎月の経営に係る計数等の作成提供を行い、商品仕入等についての与信等をします。
当社は、加盟者が経営する店舗の月間売上総利益(月間売上高から、月間売上商品原価(商品の総売上原価から品減り、不良品各原価及び仕入値引金を差引いた純売上原価)を差引いたもの)を基に一定の割合で算出された金額を、当社が実施するサービス等の対価として徴収します。
加盟店として開業した日から向う10年間。
期間満了に際して、協議し、合意に基づいて行われます。
当社は、平成28年4月7日開催の取締役会において、株式会社ローソン(以下、「ローソン」といいます。)との資本業務提携契約の締結について決議し、平成28年4月13日付けで資本業務提携契約を締結いたしました。
a.資本業務提携契約の理由
当社とローソンは、平成27年11月27日付で「株式会社スリーエフと株式会社ローソンの資本業務提携に係る基本合意書締結のお知らせ」を公表し、両社間で締結した資本業務提携に係る基本合意書に基づき、具体的に詳細の検討を進めてまいりましたところ、両社が協業することによる相乗効果が見込まれることが確認できたことから、平成28年4月13日付けで、資本業務提携契約を締結いたしました。
b.資本業務提携契約の内容
ローソンは、当社の既存株主から、当社の発行済株式総数の最大5%に相当する当社普通株式を取得いたします。
本提携契約に基づき、商品等の共同開発・共同仕入、店舗開発情報の共有、共同販売促進キャンペーンの実施などでの事業提携を関連法令の下で今後実施してまいります。なお、業務提携の具体的な内容、方法その他の本業務提携に関連する事項につきましては、別途両社間で協議の上、進めてまいります。
当社は、平成28年4月7日開催の取締役会において、ローソンとの資本業務提携の一環として、両社が共同して事業を行う合弁会社を設立及び運営すること等に関する事業統合契約の締結について決議し、平成28年4月13日付けで事業統合契約を締結いたしました。
a.事業統合契約の理由
コンビニエンスストア業界を取り巻く環境が大きく変化する中で、当社とローソンは、従来の取り組みに加え、一層の経営体制強化が必要との認識で一致し、平成28年4月13日付けで資本業務提携契約を締結いたしましたが、その経営効率を高める一環として、両社が出資し店舗運営を共同で行う合弁会社の設立、並びに当社のコンビニエンスストア事業に関する権利義務等の一部をローソンに承継することを前提とした事業統合契約を合わせて締結いたしました。
b.事業統合契約の内容
当社は、会社分割(新設分割)により当社の100%子会社を設立し、その発行済み株式の30%をローソンに譲渡することで、出資比率当社70%、ローソン30%とした合弁会社にて、現在「スリーエフ」ブランドで営業している一部店舗(以下、「対象店舗」といいます。)(約90店規模で調整中。)を順次ローソンのフランチャイズ・パッケージを活用した「ローソン・スリーエフ」ブランドへ転換することにより、新たな店舗運営体制の構築を進めてまいります。
また、当社は、対象店舗における当社が有する資産及び権利、義務の一部を会社分割(吸収分割)によりローソンに承継する予定です。
該当事項はありません。
当社グループの当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 資産の状況
資産につきましては、前連結会計年度末に比べ22億25百万円減少し、135億77百万円となりました。これは主に有形のリース資産が7億76百万円減少したこと等によるものであります。
② 負債の状況
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ3億17百万円増加し、121億22百万円となりました。これは主に短期借入金が4億円増加したこと等によるものであります。
③ 純資産の状況
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ25億43百万円減少し、14億54百万円となりました。これは主に利益剰余金が25億42百万円減少したこと等によるものであります。
「1[業績等の概要](1)業績」に記載のとおりであります。
「1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
「3[対処すべき課題]」に記載のとおりであります。
当社には、「4[事業等のリスク]」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。しかし、当社は運転資金の効率的な調達を行うため主要な取引銀行と当座貸越契約を締結しており、十分な資金枠を確保していることから、資金面に支障はないと考えております。
さらに当社は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を早期に解消又は改善するため、以下の対応策に取り組みます。
①売上向上
ローソンと商品の共同開発を行うと共に、共同で販促活動を実施し、売上を向上させます。
②粗利益の向上
ローソンとの商品等の仕入れの共通化を行うことにより仕入れコストを削減し、粗利益を向上させます。
③不採算店舗の閉店
今後の収益改善が見込めない赤字店舗の閉店を推進しております。当連結会計年度につきましては、25店舗閉店いたしました。閉店による店舗維持費用の削減や、店舗指導員の配置の見直しによる業務の効率化を実施し、経費の削減により収益の改善を達成いたします。
したがって、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、連結財務諸表及び財務諸表への注記は記載しておりません。