(1)業績
当連結会計年度(平成27年4月1日~平成28年3月31日)におけるわが国経済は、政府による経済・金融政策のもと、企業収益や雇用環境の改善により、緩やかな回復基調で推移したものの、海外経済の減速懸念のほか、個人消費に停滞感がみられる等、力強さを欠きました。
当社グループが属する「食」の分野では、円安による原材料価格の上昇や人手不足の状況が継続したほか、個人消費回復の動きが弱まる等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような環境の中、持ち帰り弁当事業では、食に対する安心、安全への「こだわり」をビジネスの中心に据え、多様化する消費者のニーズに対応するための顧客満足度向上に注力し、店舗従業員の接客マナー向上研修や商品開発、メニューのリニューアルを進めてまいりました。
店舗管理事業で安定収益を確保するとともに、店舗委託事業においても積極的な新規出店・優良物件の仕入を進めてまいりました。
このような中、当連結会計年度の業績は、売上高487億36百万円(前期比0.2%増)、営業利益9億5百万円(前期比8.7%増)、経常利益13億88百万円(前期比11.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益13億97百万円(前期比13.6%増)となりました。
事業の種類別セグメントの業績は次のとおりであります。
①持ち帰り弁当事業
地域の皆様の豊かな食生活に貢献する「わたしの街の台所」として、手作りによる家庭の温もり、まごころ、安心感をお届けする信頼の食を追求しております。消費者の節約志向が続く中、お値打ち感を訴求した低価格メニューを月替わりで販売したほか、「厚切りロースかつシリーズ」のように高付加価値メニューの販売を行い、多様なお客様のニーズに対応してまいりました。昨年10月には、ほっかほっか亭創業以来の看板メニュー「のり弁当」をリニューアルして発売し、大変好評を得ております。また、「モンスターストライク」や「リラックマ」等の人気キャラクターとタイアップしたキャンペーンを通して、新規顧客層の獲得に努めました。高齢者向け宅配サービス事業「ほっか食楽」については、商品ラインナップのリニューアルを図り、顧客満足度の向上に取り組んでまいりました。
ドラッグストアやコンビニエンスストア等、異業種とのコラボレーション出店への取り組みを強化し、お客様にとってより利便性の高い利用シーンの提案に努めてまいりました。
この結果、持ち帰り弁当事業の売上高は、216億円(前期比1.2%減)、営業利益は14億79百万円(前期比2.2%減)となりました。
②店舗委託事業
店舗委託事業においては、景気の緩やかな回復傾向やインバウンド需要の継続等の追い風はあるものの、深刻な人手不足は継続し、業種を超えた企業間競争も加速する中、専門WEBサイト「店通」を開始する等、新たなプロモーション活動を強化し、新規出店を加速させてまいりました。また、前期に引き続き未稼働店舗の解消や積極的な優良物件の仕入、不採算店舗の解約や閉鎖により空家賃の軽減を図り、利益率の向上に努めてまいりました。
この結果、店舗委託事業の売上高は、227億71百万円(前期比1.9%増)、営業利益は3億47百万円(前期比92.2%増)となりました。
③店舗管理事業
店舗管理事業においては、低金利や政府による経済政策を背景に、首都圏を中心とした不動産取引は比較的堅調に推移してはいるものの、用途を問わず取得競争は激化しており、期待利回りは全用途で低下している状態が続いている中で、前期に引き続き当社保有物件のリーシング活動に注力し、稼働率の向上を図りました。さらに大宮駅前(埼玉県さいたま市)に新規物件を取得し安定的な収益確保を図り、ビルオーナーに対するビル管理受託事業の開拓により新たな顧客の獲得を進めてまいりました。
この結果、店舗管理事業の売上高は、6億42百万円(前期比1.7%増)、営業利益は3億51百万円(前期比3.4%増)となりました。
④店舗直営事業
旬な食材を組み合わせた「寿司祭り」フェアの開催とワンプレート寿司や茶碗寿司等の独自メニューの導入、集客力とリピーター比率向上を目的としてTポイントカードの導入や食べログ有料化ページへの移行、順番待ちシステムであるE-PARKの全店導入等、お客様のニーズに対応した施策を展開し、集客力とリピーター比率を向上させる施策に取り組んでまいりました。
また、シフト管理や在庫管理の徹底によるFL率(人件費率と原価率の合計)の低減、外的環境変化が要因で視認性が悪化している店舗の外観及び看板変更による視認性の改善を行い、収益確保の施策に取り組んでまいりました。
しかしながら、不採算店舗の閉店による影響は大きく、既存店来客数は前年対比減少となりました。
この結果、店舗直営事業の売上高は、13億16百万円(前期比4.5%減)、営業損失36百万円(前連結会計年度は営業損失48百万円)となりました。
⑤その他の事業
フレッシュベーカリー事業につきましては、新商品の提案とブラッシュアップした商品の提案に引き続き注力しております。また、クリーム充填機、自動包餡機などの機器導入により、製造の効率化と生産性の向上を図ってまいりました。
物流事業につきましては、既存の物流基盤の再構築により、物流精度の更なる向上と外部物流の拡大を図っています。
また、自社製造商品のグループ外企業への営業活動が奏功したこともあり、この結果、その他の事業の売上高は、24億5百万円(前期比1.5%増)、営業利益は76百万円(前期比27.2%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16億95百万円減少し、57億78百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は、前年同期に比べ11億31百万円減少し19億44百万円となりました。これは主に、法人税等の支払、未払消費税等の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は、17億50百万円(前連結会計年度に獲得した資金は5億71百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出の増加、有形固定資産の売却による収入の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、18億89百万円(前連結会計年度に使用した資金は16億88百万円)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出、配当金の支払によるものであります。
(1)商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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金額(千円) |
前期同期比(%) |
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持ち帰り弁当事業 |
12,652,268 |
98.8 |
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その他 |
3,814,131 |
100.3 |
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合計 |
16,466,399 |
99.1 |
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(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
(2)受注実績
該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
|||
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持ち帰り弁当事業 |
21,600,116 |
98.7 |
||
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店舗委託事業 |
22,771,184 |
101.9 |
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店舗管理事業 |
642,906 |
101.7 |
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店舗直営事業 |
1,316,251 |
95.5 |
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|
その他 |
2,405,869 |
101.5 |
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売上高合計 |
48,736,328 |
100.2 |
||
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引は、相殺消去しております。
3.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
① 当社グループ管理体制の構築と強化
店舗委託事業を中核とする店舗流通ネット㈱の子会社化以降、拡大するグループの管理体制の構築と強化を推進してまいります。
② 当社グループ全体の財務戦略
安定した資金調達と流動性の確保を図り、自己資本の充実、流動比率など経営指標の向上と財務内容をより健全化いたします。
③ 当社グループのシナジーの追求
物流網の整備を図りつつ、共同仕入・共同配送の構築を図っております。また、グループ内の情報交換、共有を図り、人事交流を通じて、よりシナジーの追求を加速させてまいります。
④ 当社グループの出店政策
業務委託店舗事業分野が持つ出退店情報及び出退店に係る諸手続、営業推進手法及び持ち帰り弁当事業が持つFCビジネスの推進手法のノウハウ共有化を通じて、全国に拠点網、店舗網を構築してまいります。
⑤ 商品戦略
安全かつ安定した食材の供給先の確保と継続した検証を行い、消費者の支持を得られる食材の確保をしてまいります。また、異なる事業分野での共通食材の発掘及び顧客・消費者ニーズの把握、情報共有化によるメニュー開発などを推進してまいります。
⑥ 物流体制の構築
当社グループ規模の拡大による取扱量の増大に合わせて、流通拠点の整備及び効率化を推進し、スケールメリットを追求してまいります。また、食材加工や製品化も含め、外部からの受託を図ってまいります。
以下において、当社企業グループの事業等のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。ただし、事業等のリスクを全て網羅したものではなく、記載されたリスク以外のものも存在します。
a.店舗開発について
出店計画に関して、新規出店にあたり策定した出店基準に合致した物件を確保することができない場合は、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社企業グループが展開する店舗のほとんどは賃貸借契約を締結しており、各賃貸人に保証金等を差し入れておりますが、賃貸人側の事情等により、回収できないような事態が発生した場合、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
b.仕入価格等の変動について
当社企業グループがお客さまに提供する商品の原材料は、主に農産物及び畜産物であり、自然災害や異常気象などにより、米や野菜の収穫に深刻な影響が出た場合、また輸入食材や容器においても海外の政治・経済状況、保健衛生、また収穫・生産状況等による輸入制限や為替変動による仕入価格が高騰した場合などには、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
c.衛生管理について
当社企業グループは、食に携わる企業として、厳正な品質管理及び衛生管理を実施し、常に食品事故等を起こさないように努めておりますが、当社企業グループの食の安全性に向けた取り組みにも関わらず、何らかの原因により重大な事故が発生した場合は、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
d.人材について
組織強化並びに新規出店に伴う人材確保や人材育成のための教育に対して常に力を注いでおりますが、社員及び加盟店オーナーの人材確保・育成には時間を費やすという問題があります。当社の必要とする人材の確保ができなかった場合や、店舗運営のためのパートタイマーの採用が計画どおりに進捗しない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
e.フランチャイズ契約について
当社は加盟店との間に「ほっかほっか亭フランチャイズチェーン加盟契約」を、地区本部との間に「ほっかほっか亭地区本部契約」を締結しておりますが、同システムは、対等な信頼関係に基づきそれぞれの役割を担う共同事業であるため、当事者一方がその役割を果たせないことにより、多くの加盟店との間で契約が維持できなくなった場合は、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
f.個人情報について
平成17年4月から施行された「個人情報保護法」に関しましては、顧客の個人情報の管理に関して、当社ではコンプライアンス体制を構築し周知の上、徹底した管理を行っておりますが、万が一顧客情報が流出した場合には、社会的信用の失墜及び情報主体の損失に対する損害賠償等により、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
g.災害・事故について
当社企業グループの物流や生産の拠点、または店舗の集中している地域において大規模な災害や事故が発生した場合、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
h.店舗委託事業のリスクについて
業務委託先が破綻した場合、契約を解除して新たな業務委託先を見つけるまでの間、又は、直営で事業を開始するまでの間、当社は家賃支払負担のみが発生することとなります。このような状況が重なった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
i.店舗管理事業のリスクについて
地価・賃料相場・景気等に著しい変化が生じた場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
j.法的規制に関わるリスクについて
当社連結子会社の店舗流通ネット㈱は、不動産関連業界に属し、当該業界における物件の不動産取引については、「宅地建物取引業法」等の法的規制があります。そのため、関連する法律の改廃や新たな法的規制の新設によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
k.財務制限条項にかかるリスクについて
当社は複数の金融機関との間でシンジケート・ローン契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、当社グループは事業を営む上でこれを順守する必要があります。万一、連結及び個別の業績、財政状態が当該条項に抵触する場合、期限の利益を喪失し、担保提供資産に対する担保権の行使や、一括返済を求められる等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
l.訴訟にかかるリスクについて
当社企業グループは、業務の遂行にあたり法令遵守などコンプライアンス経営に努めていますが、事業活動の遂行にあたり、刑事・民事・知的財産権・環境問題・労務問題等に関連した訴訟や偶発的に発生する訴訟、そのほか訴訟に至らない請求等を受けるリスクを負っており、その結果、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。
①財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6億12百万円減少し、368億52百万円となりました。その内訳は、流動資産15億77百万円の減少、固定資産9億64百万円の増加となっております。流動資産の減少は、現金及び預金16億95百万円の減少、受取手形及び売掛金84百万円の減少、繰延税金資産57百万円の増加、商品及び製品54百万円の増加等によるものです。また、固定資産の増加は、土地8億円の増加、繰延税金資産2億32百万円の増加等によるものです。
負債は、前連結会計年度末に比べ8億63百万円減少し、177億54百万円となりました。内訳は、流動負債10億75百万円の減少、固定負債2億12百万円の増加となっております。流動負債の減少は、1年内返済予定の長期借入金11億55百万円の減少、短期借入金5億33百万円の増加、未払消費税等2億55百万円の減少、未払法人税等2億41百万円の減少等によるものです。また、固定負債の増加は、長期預り保証金2億50百万円の増加等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2億50百万円増加し、190億97百万円となりました。内訳は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により13億97百万円増加、自己株式の取得により7億90百万円減少したこと等によるものです。
1株当たり純資産は、前連結会計年度末に比べ150.52円増加し2,033.80円となり、自己資本比率は前連結会計年度末の50.2%から1.6ポイント上昇し51.8%となりました。
②経営成績の分析
当社グループの売上高におきましては、当社グループが属する「食」の分野において個人消費回復に停滞感がみられる状況の中、持ち帰り弁当事業では低採算店舗の閉鎖、集約などに注力したものの、売上高は前期比微減となりましたが、店舗委託事業における業務委託店舗売上高等が伸び、連結売上高は、前連結会計年度より1億19百万円増加し、487億36百万円(前年同期比0.2%増)、売上原価は、前連結会計年度より64百万円増加し、372億3百万円(前年同期比0.2%増)となりました。
この結果、売上総利益は、前連結会計年度より54百万円増加し、115億32百万円(前年同期比0.5%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から継続してコスト削減に注力したことにより、前連結会計年度より17百万円減少し、106億26百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
この結果、営業損益においては、営業利益が前連結会計年度より72百万円増加し9億5百万円(前年同期比8.7%増)となりました。また、経常利益は、負ののれん償却額(営業外収益)計上が前連結会計年度にて終了したことによる影響等により、前連結会計年度より1億87百万円減少し13億88百万円(前年同期比11.9%減)となりました。
特別損益では、前期に計上した連結子会社株式追加取得による負ののれん発生益が無くなったこと等により特別利益が減少、投資有価証券評価損の増加等により特別損失が増加しております。
また、当社が連結子会社の㈱ほっかほっか亭総本部を吸収合併したことによる繰延税金資産計上額の増加により法人税等調整額が減少、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度から1億67百万円増加し13億97百万円(前年同期比13.6%増)となり、1株当たり当期純利益は前連結会計年度に比べ21.14円増加し144.37円となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、第2 事業の状況、1業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー に記載のとおりです。