第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度におけるわが国経済は、中国等新興国経済の減速や欧米情勢の不確実性の影響で、先行き不透明な状況で推移いたしました。個人消費につきましては、節約志向が強く足取りは重いものの、雇用環境の改善を背景に一部で回復の兆しが見られました。

ワーキング・ユニフォーム業界におきましては、天候不順の影響はあったものの、総じて堅調な動きとなりました。しかし、海外生産地の人件費等コスト上昇や業界を超えた競争の激化で厳しい経営環境が続いております。

このような状況の中で当社は、商品政策として、客層拡大をテーマとする「ワークマンプラス」で新たに3つのブランド「FieldCore」、「Find-Out」、「AEGIS(イージス)」を立ち上げました。また、低価格でありながらプロニーズに応える品質を持ち、一般のお客様にもご利用いただけるPB(プライベートブランド)商品で、競合他社との差別化を明確に打ち出しました。PB商品は633アイテムの展開となり、チェーン全店売上高構成比は25.9%(前年同期比5.4ポイント増)になりました。

販売では、テレビCM、チラシなどメディアの活用でワークマンブランドの浸透を図るとともに、データ分析による最適品揃えを追求した売場づくりで、個店売上の向上に取り組みました。

また、2月に対応能力を30%向上させた伊勢崎流通センターを新築・稼動させ、物流の効率化とPB商品の拡大への対応、全国1,000店舗展開に向けた物流体制の強化を図りました。

店舗展開では、ドミナント戦略の推進とスクラップ&ビルドで既存店の活性化を図りました。当事業年度では、開店32店舗、スクラップ&ビルド5店舗、賃貸借契約満了による閉店1店舗で、平成29年3月31日現在の営業店舗数は、フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店舗)が前期末より7店舗増の660店舗、直営店(加盟店B契約店舗及びトレーニング・ストア)は前期末より24店舗増の137店舗で、44都道府県下に合計797店舗となりました。

この結果、当事業年度のチェーン全店売上高は742億91百万円(前年同期比4.0%増、既存店前年同期比1.7%増)となりました。また営業総収入は520億77百万円(前年同期比5.0%増)、営業利益95億53百万円(前年同期比8.5%増)、経常利益107億35百万円(前年同期比7.9%増)、当期純利益71億42百万円(前年同期比14.6%増)となりました。

運営形態別の売上高につきましては、フランチャイズ・ストア663億40百万円(前年同期比2.3%増、チェーン全店売上高構成比89.3%)、直営店79億51百万円(前年同期比19.7%増、チェーン全店売上高構成比10.7%)となりました。

なお、当社は作業服及び作業関連用品の小売事業を行う単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(2)キャッシュ・フロー

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで69億87百万円得られた一方で、投資活動によるキャッシュ・フローで111億29百万円、財務活動によるキャッシュ・フローで19億71百万円それぞれ支出した結果、当事業年度末の資金は前事業年度末に比べ61億12百万円減少し155億48百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は69億87百万円(前年同期比1億16百万円増)であり、これは主に税引前当期純利益が106億39百万円、減価償却費7億94百万円、仕入債務の増加額5億円に対し、法人税等の支払額37億34百万円、たな卸資産の増加額13億61百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は111億29百万円(前年同期比27億69百万円増)であり、これは主に預入期間が3ヶ月を超える定期預金の預入による支出185億円、流通センター及び店舗の建設に伴う有形固定資産の取得による支出21億71百万円に対し、預入期間が3ヶ月を超える定期預金の払戻による収入95億円によるものであります

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は19億71百万円(前年同期比1億5百万円増)であり、これは主に配当金の支払額18億76百万円によるものであります。

(3)当事業年度末現在の店舗数の状況

地域別

当事業年度末チェーン全店店舗数

(平成29年3月31日現在)(店)

前事業年度末チェーン全店店舗数との比較増減

(店)

 

フランチャイズ・ストア

(加盟店A契約店舖)

直営店舖

 

フランチャイズ・ストア

(加盟店A契約店舖)

直営店舖

加盟店B

契約店舖

 

トレーニング・ストア

加盟店B契約店舖

 

トレーニング・ストア

北海道

7

5

2

3

3

青森県

12

12

岩手県

11

11

宮城県

14

13

1

1

△1

秋田県

11

11

1

△1

山形県

12

12

福島県

19

19

茨城県

35

31

4

△4

4

栃木県

23

19

3

1

△1

1

△2

群馬県

25

25

埼玉県

76

64

8

4

5

1

3

1

千葉県

50

47

2

1

1

1

東京都

50

44

4

2

3

2

1

神奈川県

48

42

2

4

2

△1

1

2

新潟県

19

14

1

4

2

1

1

富山県

5

1

4

1

1

石川県

4

3

1

福井県

9

8

1

1

1

山梨県

12

12

長野県

27

27

1

△1

岐阜県

22

20

2

△1

1

静岡県

35

32

1

2

1

△1

2

愛知県

59

55

2

2

△1

1

三重県

14

12

2

滋賀県

12

10

2

京都府

9

8

1

大阪府

34

22

11

1

3

3

兵庫県

28

19

5

4

1

△1

2

奈良県

11

9

2

1

△1

和歌山県

10

9

1

1

△1

鳥取県

4

1

3

1

1

島根県

2

2

岡山県

10

6

3

1

広島県

13

10

1

2

山口県

9

4

3

2

2

1

1

徳島県

6

4

2

香川県

6

4

2

愛媛県

8

5

2

1

1

△1

高知県

3

1

1

1

△1

1

福岡県

22

10

10

2

1

3

△4

2

佐賀県

3

2

1

1

1

熊本県

2

1

1

1

△1

大分県

2

1

1

1

1

1

△1

沖縄県

4

1

3

3

1

2

合計

797

660

90

47

31

7

8

16

(注)1.フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店舖)は、当社とフランチャイズ契約により運営されている店舗であります。詳細は、「第2 事業の状況」の「5 経営上の重要な契約等」をご参照ください。

2.直営店舖は、以下のものをいいます。

イ.フランチャイズ契約の前段階として、加盟希望者により運営されている加盟店B契約店舖であります。

ロ.フランチャイズ契約者の実務研修並びに当社社員の教育養成のためのトレーニング・ストアであります。

2【売上及び仕入の状況】

当社は、作業服及び作業関連用品の小売事業を行う単一セグメントであるため、項目別の営業総収入及び地域別・商品別の売上状況を記載しております。

 

(1)営業総収入

当事業年度における営業総収入は次のとおりであります。

項目

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

金額(千円)

構成比(%)

 

加盟店からの収入

10,243,495

19.7

+3.1

 

その他の営業収入

3,142,561

6.0

△2.2

営業収入

13,386,057

25.7

+1.8

 

直営店売上高

7,951,268

15.3

+19.7

 

加盟店向け商品供給売上高

30,740,047

59.0

+3.2

売上高

38,691,316

74.3

+6.2

営業総収入

52,077,373

100.0

+5.0

(注)1.直営店売上高は、加盟店B契約店舗及びトレーニング・ストアの売上高によるものであります。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)地域別売上状況

(a)直営店舗(加盟店B契約店舗及びトレーニング・ストア)

地域別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比

(%)

地域別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比

(%)

売上高(千円)

構成比

(%)

売上高(千円)

構成比

(%)

北海道

313,129

3.9

+107.3

京都府

52,964

0.7

+9.5

宮城県

127,174

1.6

+55.2

大阪府

556,096

7.0

+52.3

秋田県

33,919

0.4

△45.6

兵庫県

404,951

5.1

+29.2

茨城県

119,186

1.5

+2,611.0

奈良県

141,399

1.8

△9.4

栃木県

283,414

3.6

+12.2

和歌山県

62,031

0.8

△48.3

埼玉県

636,469

8.0

△4.6

鳥取県

169,255

2.1

+59.7

千葉県

219,371

2.8

△21.5

岡山県

200,842

2.5

+6.9

東京都

289,549

3.6

+60.0

広島県

172,844

2.2

△38.4

神奈川県

294,150

3.7

+99.6

山口県

200,560

2.5

+58.6

新潟県

220,471

2.8

+578.0

徳島県

119,379

1.5

△13.8

富山県

206,608

2.6

+28.3

香川県

104,446

1.3

+28.7

石川県

42,915

0.5

+397.8

愛媛県

156,977

2.0

△26.0

福井県

52,081

0.7

△49.5

高知県

106,517

1.3

+8.9

山梨県

13,116

0.2

福岡県

816,833

10.3

+6.1

長野県

15,381

0.2

△83.2

佐賀県

143,931

1.8

+89.2

岐阜県

132,758

1.7

△23.0

熊本県

132,871

1.7

+98.4

静岡県

158,300

2.0

+78.6

大分県

51,647

0.6

+464.8

愛知県

286,671

3.6

+17.0

沖縄県

122,044

1.5

+1,805.7

三重県

189,877

2.4

+24.8

その他

469,971

5.9

+34.2

滋賀県

131,151

1.6

+18.8

合  計

7,951,268

100.0

+19.7

(注)1.直営店売上高により表示しております。

2.その他は、主に直販部(外商専門の部署)による法人向けの販売によるものであります。

3.地域別の店舗分布状況については、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要 (3)当事業年度末現在の店舗数の状況」をご参照ください。

4.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(b)フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店舗)

地域別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比

(%)

地域別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比

(%)

売上高(千円)

構成比

(%)

売上高(千円)

構成比

(%)

青森県

1,411,832

2.1

+6.4

愛知県

5,808,208

8.8

+0.4

岩手県

1,141,011

1.7

+1.6

三重県

1,045,704

1.6

△1.1

宮城県

1,150,366

1.7

△4.1

滋賀県

945,845

1.4

+1.5

秋田県

1,140,901

1.7

+7.4

京都府

791,971

1.2

+4.4

山形県

1,150,748

1.7

+4.0

大阪府

2,043,787

3.1

△1.9

福島県

2,499,093

3.8

△4.5

兵庫県

1,617,451

2.4

△0.4

茨城県

3,298,446

5.0

△3.1

奈良県

673,737

1.0

+4.2

栃木県

1,783,945

2.7

△0.7

和歌山県

820,509

1.2

+10.3

群馬県

2,486,810

3.7

+1.5

鳥取県

101,871

0.2

+14.4

埼玉県

6,584,854

9.9

+3.9

島根県

150,759

0.2

+91.8

千葉県

4,926,298

7.4

+3.5

岡山県

479,640

0.7

+4.0

東京都

5,069,047

7.6

+0.5

広島県

840,063

1.3

+29.8

神奈川県

4,419,635

6.7

+0.3

山口県

365,995

0.6

+6.9

新潟県

1,370,026

2.1

△4.1

徳島県

351,977

0.5

+16.3

富山県

86,662

0.1

△6.0

香川県

355,152

0.5

+3.0

石川県

267,199

0.4

△2.8

愛媛県

451,955

0.7

+32.8

福井県

719,016

1.1

+16.5

高知県

88,318

0.1

+0.5

山梨県

1,167,809

1.8

△2.3

福岡県

707,365

1.1

+39.2

長野県

2,698,790

4.1

+3.3

熊本県

46,799

0.1

岐阜県

1,731,906

2.6

+4.5

大分県

53,365

0.1

静岡県

3,495,269

5.3

+0.7

合  計

66,340,153

100.0

+2.3

(注)1.加盟店からの収入の対象となる加盟店売上高により表示しております。

2.地域別の店舗分布状況については、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要 (3)当事業年度末現在の店舗数の状況」をご参照ください。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)商品別売上状況

(a)直営店舗(加盟店B契約店舗及びトレーニング・ストア)及び加盟店向け商品供給売上高

商品別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

直営店売上高

(千円)

加盟店向け

商品供給売上高

(千円)

売上高(合計)

(千円)

構成比

(%)

ファミリー衣料

734,704

2,943,846

3,678,550

9.5

+2.0

カジュアルウエア

929,577

2,425,591

3,355,168

8.7

+9.9

ワーキングウエア

2,106,195

9,387,154

11,493,350

29.7

+14.0

履物

1,460,030

5,557,560

7,017,591

18.1

+2.2

作業用品

2,239,117

9,775,825

12,014,942

31.1

+1.9

その他

481,643

650,069

1,131,713

2.9

+9.8

合計

7,951,268

30,740,047

38,691,316

100.0

+6.2

(注)1.数量については、品目が多岐にわたり、表示することが困難なため記載を省略しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(b)フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店舗)

商品別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

売上高(千円)

構成比(%)

ファミリー衣料

6,546,409

9.9

+5.6

カジュアルウエア

7,176,893

10.8

+7.8

ワーキングウエア

18,847,532

28.4

+4.4

履物

13,015,186

19.6

△1.0

作業用品

19,036,398

28.7

△0.3

その他

1,717,733

2.6

+3.2

合計

66,340,153

100.0

+2.3

(注)1.加盟店からの収入の対象となる加盟店売上高により表示しております。

2.数量については、品目が多岐にわたり、表示することが困難なため記載を省略しております。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(c)チェーン全店

商品別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

売上高(千円)

構成比(%)

ファミリー衣料

7,281,113

9.8

+7.1

カジュアルウエア

8,106,470

10.9

+9.6

ワーキングウエア

20,953,727

28.2

+5.9

履物

14,475,217

19.5

+0.4

作業用品

21,275,515

28.6

+1.4

その他

2,199,377

3.0

+6.0

合計

74,291,422

100.0

+4.0

(注)1.数量については、品目が多岐にわたり、表示することが困難なため記載を省略しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(4)単位当たりの売上状況

(a)直営店舗(加盟店B契約店舗及びトレーニング・ストア)

項目

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

売上高

(千円)

7,951,268

+19.7

売場面積

(㎡)(期中平均)

37,156.21

+15.9

1㎡当たり売上高

(千円)

213

+3.3

(注)1.売上高は、直営店売上高により表示しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(b)フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店舗)

項目

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

売上高

(千円)

66,340,153

+2.3

売場面積

(㎡)(期中平均)

190,554.06

+1.6

1㎡当たり売上高

(千円)

348

+0.7

(注)1.売上高は、加盟店からの収入の対象となる加盟店売上高により表示しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(c)チェーン全店

項目

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

売上高

(千円)

74,291,422

+4.0

売場面積

(㎡)(期中平均)

227,710.28

+3.7

1㎡当たり売上高

(千円)

326

+0.2

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(5)商品別仕入状況

商品別

当事業年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

仕入高(千円)

構成比(%)

ファミリー衣料

3,364,484

9.7

+3.1

カジュアルウエア

2,662,532

7.7

△1.1

ワーキングウエア

10,600,800

30.5

+17.3

履物

6,354,654

18.3

+3.4

作業用品

10,764,731

31.0

+6.0

その他

993,933

2.8

+12.6

合計

34,741,137

100.0

+8.0

(注)1.数量については、品目が多岐にわたり、表示することが困難なため記載を省略しております。

2.上記金額には、直営店向けの仕入の他、加盟店向け商品供給のための仕入が含まれております。

なお、フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店舖)が当社の推奨する取引先から直接仕入れているものについては含まれておりません。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社は、「For the Customers」を経営理念として、お客様の豊かな生活づくりに貢献し、働く人たちの安全で快適な作業環境の実現を目指しております。また、「共存共栄」の精神で、お客様の満足を第一に、加盟店と取引先の発展、そして地域社会への貢献に努めることが当社の発展につながるものと確信しております。

 

(2)目標とする経営指標

当社の収益基盤は、フランチャイズ経営を基本としており、加盟店との荒利分配方式による収益であります。したがって当社の事業活動の最重要課題は、加盟店の業績向上とフランチャイズ・ストア化の推進であります。

当社の目標とする経営指標は、既存店売上高の伸び率とフランチャイズ比率を重視しており、当事業年度の既存店売上高は1.7%増加、フランチャイズ比率は2.4ポイント低下し82.8%となりました。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

ワーキングウエア・作業用品の専門店「ワークマン」はナショナルチェーンを目指しており、その経営戦略は次の通りであります。

 

①出店政策においては、当社独自の出店基準で候補地を選定し、ベスト立地にローコストの出店を実施、各地域でドミナントエリアの構築に取り組みます。同時に、不採算店舗のクローズとスクラップアンドビルドによる既存店の活性化を進め、利益率の向上を図ります。

②商品政策においては、「より良いものをより安く」をモットーに、「素材・機能・価格」の3つのテーマを追求したPB商品の拡大と売り切る体制づくりに取り組み、「エブリデー・ロー・プライス」戦略をさらに推し進めてまいります。また、デザイン性にこだわったスタイリッシュな商品開発にも取り組み、新たな客層の拡大と買上げ点数の増加により個店売上の向上を図ってまいります。

③販売政策においては、販売分析データの活用で、より緻密な品揃いと地域特性にあわせた売場づくりを展開するとともに、新規顧客獲得に向けた接客サービスの向上と店舗の外・内装をはじめ陳列什器、レイアウトなどの見直しを行い、一般のお客様にも入りやすく、親しんでいただける店づくりに取り組んでまいります。

④加盟店支援政策においては、商品の検品、品出し、発注などの作業の軽減や効率化を図るシステム構築を行い、販売業務に専念できる環境づくりの整備と基本4原則(フレンドリーサービス、クリンリネス、商品マッサージ、こまめな発注)の徹底指導で、加盟店の継続的な成長をバックアップしてまいります。

 

(4)経営環境及び会社の対処すべき課題

今後の見通しにつきましては、米国新政権の動向や英国のEU離脱など海外経済の不確実性の高まりや地政学的リスクへの警戒感など不安定要素はあるものの、個人消費につきましては、雇用環境を背景に持ち直しが期待されます。

このような環境の中で当社は、ブランド力の強化と競争力のあるPB商品の開発で競合他社との差別化と客層の拡大を一段と推し進めてまいります。販売では、法人向け営業強化を進める「Gx1.5プロジェクト」を立ち上げ、作業服から作業関連用品まで総合的に低価格な商品を提供できる強みを活かして個店売上の向上に取り組むとともに、顧客管理方法をデータベース化することで店舗業務の効率化を図るなど加盟店の支援も強化してまいります。

店舗展開では、関東・近畿地方を中心にドミナントエリアの強化を進めてまいります。

4【事業等のリスク】

当社の事業活動及び経営成績等に関して、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のようなものがあります。

当社では、これらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、当該リスク情報につきましては、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)商品の仕入体制について

小売業界におきましては、消費者の低価格志向に対応するため、製造は主に中国で行っております。当社で販売する商品の多くも、国内の取引メーカーあるいは当社独自の企画等で中国において製造した商品を輸入し、加盟店に納品する形態を取っております。

商品仕入において中国への依存度が非常に高くなっているため、当社では、仕入ルートの分散化に取り組んでおりますが、中国の政治・経済に予測しがたい事態が発生し、製品の輸入に支障をきたした場合、不足した商品を中国以外から調達することになります。

その際、不足数量が多いほど調達に時間がかかり、販売の機会損失が想定され、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)店舗の運営形態について

当社では、主に個人と加盟店A契約及び加盟店B契約を締結し、チェーン展開を進めておりますが、加盟店希望者がいない店舗はトレーニング・ストアとして、当社の社員による運営を行っております。

今後、経済環境の変化や同業他社との競争等で個店売上が低迷すると、加盟店希望者もしくは加盟店契約の継続を希望する加盟者が減少する可能性があります。そのような事態が発生した場合、店舗を運営する社員を増やすことで人件費等の増加を招き、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、店舗運営状況におきましては、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要 (3)当事業年度末現在の店舗数の状況」に記載のとおりでございます。

(3)リース資産の減損損失発生のリスクについて

当社は、店舗にかかる資産の多くをリースしております。リース会計が適用されたことにより、リース店舗の収益性が悪化した場合、リース資産の減損損失が発生し、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)地震等の発生による影響について

当社の店舗が集中している関東地方や東海地方において、大規模な地震発生による火災などの自然災害が発生した場合、インフラ機能の麻痺による情報機能や物流機能の低下、流通センターや店舗などの設備に損害が発生することが想定され、これらの復旧作業のための費用の発生や、店舗の営業に支障をきたし、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)異常気象による影響について

当社で取り扱っている商品には、天候により販売数量が大きく左右される季節商品や雨具類が一部含まれております。そのため、販売時期に冷夏・暖冬・空梅雨など異常気象が発生した場合、商品に対する需要が低下し、売上の減少と過剰在庫などを招き、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)為替変動によるリスクについて

当社は、一部の商品を海外から外貨建てで直接仕入しております。想定以上の為替相場の変動が生じた場合は仕入価格が上昇することにより、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

当社は、加盟者とフランチャイズ契約(加盟店A契約)を締結し販売の提携を行っております。契約の要旨は以下のとおりです。

フランチャイズ契約(加盟店A契約)の要旨

(1)当社と加盟者の間で取り結ぶ契約

a.契約の名称

加盟店A契約

(a)タイプⅠ 加盟店契約

(b)タイプⅡ オーナー兼加盟店契約

b.契約の本旨

当社の許諾によるワーキングウエアショップ経営のためのフランチャイズ契約関係を形成すること。

(2)店舗の構造等に関する義務

店舗の構造、内外装、デザイン、配色等については、当社の指定に従うことを必要とします。

(3)加盟に際し徴収する加盟金、保証金、その他金銭に関する事項

徴収する金額

徴収する金額の性質

加盟金

75万円*

加盟者がワークマン店として加盟する証拠金。

開店手数料

100万円*

開店に必要な什器・備品等の企画・調達費用。

開店時の宣伝企画、手配、開店準備及び開店時要員の派遣等の費用。

研修費

25万円*

開店前の研修・指導教育等の費用。

保証金

100万円(注)

フランチャイズ契約を維持・継続していくための預託。

開店時出資金

50万円

開店当初の販売する商品(在庫品)、消耗備品、用度品、消耗品の代金の一部として加盟者が自己資本として、自ら調達する最低限度の金額。(上記金額を当社に払い込み、それ以外の分は当社が調達し加盟者に融資します。)

総額

350万円

*部分の金額は消費税等別途負担。

(注)平成29年4月30日以前の加盟に際しての保証金は150万円となっております。

 

(4)加盟者から定期的に徴収する金額に関する事項

a.徴収する金額、又は算定の方法

会計期間(毎月初日から末日までの1ヶ月間)ごとに徴収する金額、又は算定の方法は以下のとおり設定しております。

(a)加盟店A契約(タイプⅠ 加盟店契約)

月間売上総利益の一定料率

(b)加盟店A契約(タイプⅡ オーナー兼加盟店契約)

イ.店舗面積100坪タイプ

月間売上総利益の一定料率

ロ.店舗面積100坪未満タイプ

月間売上総利益の一定料率

b.徴収する金額の性質

フランチャイズ契約(加盟店A契約)の対価として商標権利使用の許諾、当社が実施する協力、サービス、援助、及び特定の費用負担等の実費を含みます。

c.徴収の時期・方法

毎日加盟者の経営する店舗(以下加盟店という)の売上金(消費税を含む。)を当社の預金口座に入金し、当社の他の立替金等とともに貸借関係の計算を通じ、毎月初日から末日までの1ヶ月間の各会計期間ごとにその末日に相殺します。

(5)加盟店に対する商品の販売条件

開業時の在庫品の代金の当社への支払は、第(3)項開店時出資金の一部を持って充当決済します。開業後の買取商品代金等は、当社の口座に入金される売上高から、貸借関係の計算を通じ充当決済します。

(6)経営指導に関する事項

a.加盟に際しての研修、又は講習会開催の有無

加盟者は、当社の定める研修課程を修了していただきます。

b.研修の内容

(a)教室内研修

ワークマンの経営理念、ワークマンの商売戦術11ヶ条の理解、当社の実施するフランチャイズ・システムの理解、商売心得、接客法、商品管理、仕入の事務処理、帳票書類の作成方法、レジ操作方法等。

(b)実習店における実務研修

c.加盟者に対する継続的な経営指導の方法

(a)担当者を派遣して、店舗・商品・販売の状況を観察させ助言・指導します。

(b)信用ある取引先、仕入品及び当社が独自に開発した商品を推薦します。

(c)もっとも効果的な標準的販売価格について助言します。

(d)各加盟店の知名度の高揚、及び販売商品のマスメディアによる広告・宣伝等の販売促進を行います。

(e)販売促進に関する資料の提供、及び助言をします。

(f)加盟者の商品知識向上等のため研修会を必要に応じて実施します。

(g)変化する消費者ニーズに合った商品把握とフォローをします。

(h)当社のシステムを活用できる各種仕入援助を行います。

(i)毎月の経営計数管理のための資料を作成提供します。

(j)実地棚卸の実施と、その結果による商品管理の改善の助言をします。

(7)使用させる商標・商号その他の表示

a.当該加盟店におけるワークショップの経営について「ワークマン」の商標、サービスマーク、デザイン、意匠、看板、及びラベル、袋、包装紙、その他の営業シンボル、著作物、書式の使用をすることを許諾します。

b.ワークマンの商標、その他のシンボルは、当社の指定する方法範囲においてのみ使用することになっております。また、当社の商号の使用は、主体の混同を生じ責任がまぎらわしくなるので、いかなる場合においても使用を認めません。

(8)契約の時期、再契約及び契約解除に関する事項

a.契約期間

(a)加盟店A契約(タイプⅠ 加盟店契約)

加盟店として営業店舗の開店から満6年間です。(但し、店舗によって異なる場合があります。)

(b)加盟店A契約(タイプⅡ オーナー兼加盟店契約)

加盟店として営業店舗の開店から満12年間です。

b.再契約の条件及び手続き

期間満了に際して、当社と加盟者が協議し合意の上再契約できます。なお、再契約時には、別途定めるフランチャイズ契約再契約料が必要です。

c.契約の解除の要件及び手続き

(a)死亡、解散、法律行為能力の喪失、店舗の滅失等、それ自体で経営が不可能のときは、当然契約は終了します。

(b)当社又は加盟者の極度の信用低下により経営の維持が困難と認められる相当な事態が生じたとき及び加盟者の基本的な契約の破壊行為や当社又は加盟者の契約事項に対する重大な違反、及び重大な不信行為があったとき並びに、経営放棄等、もはや経営の継続が許されない場合は、催告なしに解除します。

(c)当社又は加盟者の文書による同意を得ることによって、いつでも契約を終了することができます。又、同意を得られない場合でも、契約後3ヶ年以上経過し、やむを得ない特別な事由のあるときは契約を中途で解約できます。

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたりまして採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「1 財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載のとおりであります。また、会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、貸借対照表や損益計算書の数値に反映されております。この見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確定性が伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。

(2)財政状態の分析

①資産の部

当事業年度末の総資産は687億63百万円となり、前事業年度末に比べ76億92百万円増加いたしました。

流動資産は478億48百万円となり、前事業年度末に比べ43億52百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が28億87百万円、商品が13億60百万円それぞれ増加したことによるものであります。

固定資産は209億15百万円となり、前事業年度末に比33億40百万円増加いたしました。これは主に伊勢崎流通センターの建設に伴い有形固定資産の建物が30億50百万円、構築物が3億43百万円、工具、器具及び備品が2億65百万円それぞれ増加した一方で、投資その他の資産の差入保証金が2億36百万円減少したことによるものであります。

 

②負債の部

当事業年度末の負債合計は150億9百万円となり、前事業年度末に比べ23億55百万円増加いたしました。

流動負債は117億9百万円となり、前事業年度末に比べ23億74百万円増加いたしました。これは主に未払金が22億71百万円、買掛金が5億93百万円それぞれ増加した一方で、未払消費税等が2億80百万円、未払法人税等が1億31百万円それぞれ減少したことによるものであります。

固定負債は32億99百万円となり、前事業年度末に比べ18百万円減少いたしました。これは主にリース債務が99百万円減少した一方で、資産除去債務が73百万円増加したことによるものであります。

 

③純資産の部

当事業年度末の純資産合計は537億54百万円となり、前事業年度末に比べ53億36百万円増加いたしました。これは主に当期純利益を71億42百万円計上した一方で、配当金を18億77百万円支払いしたことによるものであります。

この結果、自己資本比率は、前事業年度末に比べ1.1ポイント低下し78.2%となりました。

 

(3)経営成績の分析

①営業総収入

営業総収入は520億77百万円となり、前事業年度に比べ24億99百万円増加(前年同期比5.0%増)いたしました。営業収入は、加盟店からの収入がフランチャイズ店舗の売上の増加により3億9百万円増加(前年同期比3.1%増)した一方で、その他の営業収入は海外直接貿易の商品割合が高まったことに伴う流通業務受託収入が減少したことにより72百万円減少(前年同期比2.2%減)いたしました。売上高では、直営店売上高が13億8百万円増加(前年同期比19.7%増)、加盟店向け商品供給売上高が9億54百万円増加(前年同期比3.2%増)いたしました。

 

②販売費及び一般管理費及び営業利益

販売費及び一般管理費は91億43百万円となり、前事業年度に比べ7億75百万円増加(前年同期比9.3%増)いたしました。これにより営業利益は95億53百万円となり、前事業年度に比べ7億45百万円増加(前年同期比8.5%増)いたしました。

 

③営業外損益及び経常利益

営業外収益は12億43百万円となり、前事業年度に比べ22百万円増加(前年同期比1.9%増)、営業外費用は62百万円となり、前事業年度に比べ18百万円減少(前年同期比23.3%減)いたしました。これにより経常利益は107億35百万円となり、前事業年度に比べ7億87百万円増加(前年同期比7.9%増)いたしました。

 

④特別利益、特別損失及び当期純利益

特別利益は1百万円となり、前事業年度に比べ1百万円増加、特別損失は97百万円となり、前事業年度に比べ88百万円増加(前年同期比1,000.5%増)、法人税等は34億97百万円となり、前事業年度に比べ2億8百万円減少(前年同期比5.6%減)いたしました。この結果、当期純利益は71億42百万円(前年同期比14.6%増)、1株当たり当期純利益は175円03銭となりました。

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況」の「4 事業等のリスク」をご参照ください。

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。