文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの企業理念は、「美道五原則 髪・顔・装い・精神美・健康美」に基づく事業を行うことであり、この美道五原則に基づき、「商品」のみならず「ソフトと価値」を提供することで顧客を獲得し、事業の拡大を図ることを経営方針としています。
当社グループの既存事業である美容事業・和装宝飾事業・DSM事業を取り巻く環境は、市場の成熟化や業種業態を超えた競争激化などにより、厳しい状況が続いております。また、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は、顧客ニーズの多様化やライフスタイルの変化を更に加速させ、先行きは一層不透明になるものと予想されます。事業環境の厳しさが増しているこのような状況の中、当社グループが持続的な成長を実現していくために、以下の取り組みを重要課題としております。
① 業務効率化への取り組み
当社では、既存事業強化及び事業領域拡大に対応する社内管理体制の構築と整備を重要な課題として、グループ共通の研修・教育プランを策定し、実行してまいりました。
今後は、変化する「新しい生活様式」に対応し、かつ不測の事態に備えるための体制づくりが必要となります。そのためには、グループ全体での効率的な情報共有の仕組み作りと各部署横断的な業務フローの見直しを行い、リモートワークを取り入れた業務連携を強化し、一人ひとりの生産性向上の強化に取組み、より一層の管理業務効率化に努めてまいります。
② M&A推進による事業領域拡大と既存事業の強化
成長戦略の柱であるM&Aでは、既存事業との親和性が強い事業分野へのM&Aにより、既存事業の強化を推進していく一方で、将来的に収益拡大が見込まれる新規事業開拓へのM&Aも同時に推進してまいります。
当連結会計年度においては、美容事業で新たに株式会社L.B.Gを美容事業子会社として加え、和装宝飾事業で、株式会社かのこより和装小売店舗8店舗の事業譲受を実施し、既存事業の強化を行いました。さらに、学習塾を経営する株式会社マンツーマンアカデミーの子会社化を実施し、新規事業の開拓にも着手いたしました。
今後も、既存事業の商圏・顧客層・サービス領域の拡大を図りつつ、既存の小売・サービス業に捉われない幅広い領域を視野に入れたM&A戦略を推進し、グループの収益力向上と成長を目指してまいります。
③ 新たな「ソフトと価値の提供」への取り組み
当社グループの既存事業はいずれも成熟市場に属しており、その中で収益拡大を図っていくために、従来より「ソフトと価値の提供」をグループ共通の営業施策の柱としてまいりました。きもの着付サービスの実施店舗拡大、前楽結び着方教室の開催、きものを着る機会の提供である「きもの会」の開催等を数多く提供し、既存顧客との信頼関係の深耕を図るとともに新規顧客の需要喚起に努めてまいりました。
しかし今般の新型コロナウイルス感染拡大による影響により、従来の直接対面型サービスや大勢での体験型サービスから、全く異なる新たなサービスへの切り替えが必要となってまいります。
当社グループでは、「新しい生活様式」に対応したサービスの開拓を重要な課題と認識し、WEBの積極活用や、より幅広い商材開発の検討を推進し、新たな「ソフトと価値の提供」の構築に努めてまいります。
④ 企業の社会的責任への取り組み
当社グループでは、事業拡大・収益拡大への取り組みを推進する一方で、企業に求められる法的責任、経済的責任、社会貢献について重視しております。
コンプライアンス委員会ではグループ全体においてコンプライアンス上の情報共有を図るとともに社内の課題解決にあたってまいりました。今般の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い政府より提唱された「新しい生活様式」への対応として、店舗でのサービス提供や販売会では、完全予約制での運用を取り入れるなど、今後も顧客のみならず地域の安全確保のために、環境整備の徹底に努めてまいります。
以上の取り組みに努めることにより、グループの収益力向上と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 業績変動のリスク
当社グループの事業は成熟産業に属しており、特に和装品、宝飾品につきましては、高額品のため顧客にとって当社グループの商品を購入することは、多くの場合必要不可欠とは言えません。また、当社グループのターゲット市場における景気後退及びそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。そのほか、消費性向及び商品トレンドの変化により売上高の減少、台風などの気象状況、地震による災害により、売上を見込んでいる時期の業績が伸び悩み、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 法的規制について
当社グループの一部の事業は、和装品、宝飾品、健康関連商品等の訪問販売を行い、「特定商取引に関する法律」の規制を受けており、当社グループとして法令遵守を徹底しております。将来、訪問販売に関する規制を強化するような法改正が行われる等により、家庭訪問による販売体制の効率性を維持できなくなった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 顧客情報の管理について
当社グループは販売の特性上、顧客情報を取り扱っております。当社グループといたしましては、社内教育による啓蒙や顧客情報の閲覧及び出力について制限を強化するなどのIT統制により、顧客情報管理の徹底に努めておりますが、顧客情報の流出により問題が発生した場合、将来的な事業展開、経営成績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 金利市場の変動について
当社グループは、銀行借入等の有利子負債による資金調達を実施しており、金利情勢、その他金融市場の変動による金利市場の変動の影響を受けております。その結果、当社グループの業績等が悪影響を受ける可能性があります。
⑤ M&A等の投資について
当社グループは、成長戦略としてM&Aによる事業拡大を重要な経営課題のひとつとして位置づけております。
M&Aを行う際には、対象会社の財務内容や契約関係等について、詳細なデューデリジェンスを行い極力リスクを回避するよう努めておりますが、M&Aを実施した後に、偶発債務や未認識債務が発生する可能性が考えられます。また、買収時に発生するのれん等については、その超過収益力の効果が発現すると見積もられる期間にわたり償却を行う必要があります。今後、新たにのれんが発生し、その償却費用が増加する可能性があり、また、対象会社の業績が大幅に悪化し、将来の期間にわたって損失が発生する状態が継続すると予想される場合には、減損処理を行う必要が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度の連結業績は、M&A推進による増収があったものの、DSM事業の売上不振や新型コロナウイルス感染症の影響により、一部事業において3月度売上高が減少したこと等があり、売上高は140億64百万円(前期比0.3%減)となりました。利益面では、集金保証型ショッピングクレジットの割賦収益による寄与がありましたが、M&A実施によるのれん償却費の増加のほか、一時的な費用として取得関連費用やグループ化に伴う管理統合費用が発生したこと等があり、営業利益51百万円(前期比78.9%減)、経常利益67百万円(前期比74.6%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、新規子会社の取得に伴う負ののれん発生益の計上があったものの、のれんの減損処理を実施したことや繰延税金資産の取崩しを行ったこと等により、3百万円(前期比97.6%減)となりました。
経営成績についての分析・検討内容につきましては、セグメントごとの記載をご参照ください。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。 ※セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益ベース
美容事業においては、前期に子会社となった株式会社みうら及び2019年10月に子会社となった株式会社L.B.Gの寄与があり、売上高は22億23百万円(前期比14.2%増)となりました。利益面では、株式会社みうらが寄与したものの、株式会社L.B.Gのグループ化に伴う管理統合費用の一時的な計上があったことや、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、既存美容店舗において卒業式着付サービスのキャンセル(サービス売上高前期比33.1%減)や、3月度の来店客数の大幅減(前年同月比28.5%減)等が影響し、セグメント損失23百万円(前期はセグメント利益3百万円)となりました。
和装宝飾事業においては、既存店舗では、消費増税や台風・大雨による合同展示販売会への集客影響があったものの、受注商品の引渡促進を図ったこともあり、売上高は前期比0.9%減の微減にとどまり、営業利益は前期比5.4%増と堅調な推移となりました。2019年11月に株式会社かのこより事業譲受した店舗においては、営業・経営全般の環境整備を行うとともに既存和装事業の店舗管理ノウハウ導入を行い、収益改善に注力しております。当期においては受注商品引渡未了の影響があり、経費が先行して計上されることとなったため、和装宝飾事業全体での売上高は104億24百万円(前期比0.2%減)、セグメント利益は2億23百万円(前期比26.0%減)となりました。
DSM事業においては、新規顧客の獲得や販売員補強は依然厳しい状況が続いており事業拠点が8拠点減少していることに加え、新型コロナウイルス感染拡大により2月以降の展示販売会の中止が相次ぎ発生した影響もあり、売上高は14億7百万円(前期比17.5%減)となり、セグメント損失53百万円(前期はセグメント利益0百万円)となりました。
その他の事業の収益は、株式会社ヤマノセイビングの前払い式特定取引業による手数料収益及び一般社団法人日本技術技能教育協会の着物着付教室の運営収益であり、売上高は9百万円(前期比40.4%増)、セグメント損失は34百万円(前期はセグメント損失7百万円)となりました。なお、2020年3月に連結子会社となった株式会社マンツーマンアカデミーは2月決算であるため、業績は来期から含まれることになります。
なお、当連結会計年度の仕入実績及び販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額は、連結消去前の金額によっております。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて6億6百万円増加し77億61百万円となりました。集金保証型ショッピングクレジットの取扱い増加に伴う影響として、現金及び預金が3億52百万円減少、受取手形及び売掛金が5億69百万円増加し、また当期実施した2社の子会社株式取得及び事業譲受による影響として、商品及び製品が46百万円増加、有形固定資産が2億4百万円増加、無形固定資産が97百万円増加、敷金及び保証金が41百万円増加したことによるものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べて8億7百万円増加し64億50百万円となりました。
その主な要因は、支払手形及び買掛金が1億23百万円減少、短期借入金が4億90百万円増加、1年以内返済予定長期借入金が2億10百万円減少、前受金が1億88百万円減少し、長期借入金が5億76百万円増加したことによるものです。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2億円減少し13億10百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益計上による利益剰余金3百万円の増加、剰余金の配当68百万円、自己株式の取得47百万円、その他有価証券評価差額金87百万円の減少によるものです。
なお、セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
美容事業の総資産は7億27百万円(前期比26.7%増)となりました。
これは主に、2019年10月に、株式会社L.B.Gを連結子会社化したことに伴い、商品及び製品が10百万円増加、有形固定資産が1億14百万円増加、敷金及び保証金が20百万円増加したことによるものです。
和装宝飾事業の総資産は39億94百万円(前期比6.3%増)となりました。
集金保証型ショッピングクレジットの取扱い増加に伴う影響により売掛金が6億37百万円増加した一方で現金及び預金が減少し、また、事業譲受の影響による商品及び製品34百万円増加等があったものの、グループ預け金が2億64百万円減少したことなどによるものです。
DSM事業の総資産は2億27百万円(前期比29.3%減)となりました。
これは主に、売上不振による売掛金の減少75百万円によるものです。
その他の事業の総資産は13億57百万円(前期比41.2%増)となりました。
これは主に、2020年3月に、株式会社マンツーマンアカデミーを連結子会社化したことに伴い、現金及び預金が3億25百万円増加したことによるものです。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前四半期純利益が1億4百万円となり、前連結会計年度末に比べて3億52百万円減少し15億75百万円となりました。
営業活動の結果支出した資金は、8億75百万円(前期は1億53百万円の支出)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益1億4百万円、集金保証型ショッピングクレジットの取扱い促進による売上債権の回収長期化の影響があり売上債権が5億50百万円増加、前連結会計年度末が休日であった影響があり仕入債務が2億20百万円減少、和装宝飾事業において受注商品の引渡し促進を図った影響があり前受金が2億9百万円減少したことによるものです。
投資活動の結果得られた資金は30百万円(前期は28百万円の支出)となりました。
これは主に、子会社株式の取得による支出62百万円、子会社株式の取得による収入2億円、事業譲受による支出28百万円、有形固定資産の取得による支出93百万円、敷金及び保証金の差入による支出44百万円、差入保証金の回収による収入49百万円があったことによるものです。
財務活動の結果得られた資金は、4億93百万円(前期は16百万円の収入)となりました。
これは主に、集金保証型ショッピングクレジットでの売上債権回収の長期化に伴う運転資金及び事業拡大のためのM&A資金調達を行ったためであり、短期借入金の増加額4億90百万円、長期借入れによる収入8億25百万円、長期借入金の返済による支出6億66百万円、配当金の支払額68百万円、自己株式の取得による支出47百万円によるものです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
①資金需要
当社グループの運転資金需要は、営業活動に係る資金支出では、商品の仕入及び人件費並びに賃借料を始めとする販売費及び一般管理費があります。
また、投資活動に係る需要としては、新規出店や店舗改装費用が発生するほか、事業領域の拡大を図るために事業買収(M&A)等の投資を推進しており、それに伴う資金需要の発生が見込まれます。
②財政政策
当社グループは、運転資金につきましては、手許資金及び短期借入金により調達することとしておりますが、グループ内の資金効率化のため、当社と子会社との間で、キャッシュ・マネジメント・システムを導入しており、資金余剰状態にある会社から資金需要が発生している会社への資金の流動性を確保しています。
またM&A等の投資に伴う資金については、金融機関からの借入を活用しており、取引金融機関からの資金調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。