第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、「我々はメモリアル事業を通じ、常に顧客のニーズに基づく良い商品とサービスをより安く提供することによって社会に貢献し、業界一の企業とならむことを期す。」を社是に、継続して成長し続けるため、消費者に寄り添ったサービスの向上に取り組んでおります。

法令遵守、経営効率性の向上、顧客対応の向上等による事業活動を通じた企業価値の最大化を目指し、健全な倫理観に基づくコンプライアンス体制を徹底し、株主、顧客をはじめとするステークホルダーから信頼されると共に、長期的且つ積極的な利益還元を継続するため、業務の適正性を確保する体制の構築並びに維持を主な課題として事業活動を展開していく方針であります。

 

(2)経営戦略等

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的感染拡大を受け、消費者の価値観や行動様式は多様に変化しております。

コロナ禍の完全収束は必ず訪れると考えるものの、当面は見通せない状況にあり、共存していかなければならないものと覚悟しております。

それに伴い、当社の商品は主に対面による受注でありましたが、この状況が長期化する場面では、抜本的な営業戦略の見直しが必要となり、お墓事業においては仮想化見学、葬祭事業においては仮想化葬儀等の環境を構築する機会にあるものと認識しております。

当社は、これまでも様々な新しい商品を開発して参りましたが、より多様化する消費性向に寄り添ったサービスの提供に取り組んで参ります。

また、メモリアル産業界において当社は、火葬場以外の全てを網羅しており、消費者に対し総合的なサービスを提供出来る体制を整えている希少な企業であります。

愛彩花倶楽部会員は4万人を突破しており、これを梃に様々な事業展開が可能となる優位性を保有しております。

コロナ禍や同業他社との競争が激化する中、適正利益率を維持しながらシェアの拡大を図って参ります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、株主利益重視の観点から、売上高と利益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)の上昇を重視しております。

しかしながら、コロナ禍の収束が見通せないことから、第55期につきましては、EPSの確保を目標に取り組んで参ります。

 

(4)経営環境

当社が属するメモリアル産業は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業における屋外墓地については、埋葬の選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入層は年々減少する傾向にあり、成約件数は順調に増加しているものの、施工単価は下落傾向にあります。

一方、首都圏に永住される消費者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。

この流れに対応すべく当社は、消費者に寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を開発すると共に、供養の全てを網羅し、価格においてもご満足いただける堂内陵墓への拡充を図っております。

しかしながら、近年、特に東京都内において、主に団塊の世代をターゲットとした納骨堂(自動搬送式を含む)の建設ラッシュがあり、現状においては供給過多の環境下にあります。

自動搬送式納骨堂のパイオニアとして、長年に亘り培ったノウハウや実績の分析を踏まえ、より効率性を重視した集客媒体の選定が肝要となっております。

葬祭事業においては、葬儀の小規模、地味化傾向がより顕著となっております。

施行件数は順調に増加しているものの、主にインターネット媒体の普及による同業者間の価格競争は激化しており、施行単価が一層下落するという厳しい環境下にあります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社は、第55期期首より営業戦略をより効率的且つ流動的に行うことを目的として、霊園事業と堂内陵墓事業を統合し「お墓事業」とすることを決議いたしました。

屋外墓地につきましては、好立地、好ロケーションを重視した新規霊園の開発及び募集販売実績のある霊園の増設、改造を中心に行うと共に、関係寺院及び墓地候補地の見極めを一層強化し適宜対処する所存であります。

堂内陵墓につきましては、特に東京都内における納骨堂(自動搬送式を含む)の建設ラッシュは一服すると思われるものの、劇的な売上高の回復には一定期間かかることを想定しております。

消費者のニーズを見極め、抜本的な広告及び販売戦略を見直し、収益を追求する体制を構築して参ります。

葬祭事業につきましては、愛彩花葬の受注拡大には生前予約をいただくことが不可欠であります。

その会員組織である「愛彩花倶楽部」の会員獲得と共に、終活セミナーや様々なイベント等をより積極的に開催し、潜在顧客を受注に繋げる施策を打って参ります。

また、「ラステル」を軸とした愛彩花倶楽部会員以外の一般顧客向け家族葬、直葬による受注拡大を図り、当社の中核をなす事業となるよう進めて参ります。

財務につきましては、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済等に備えるため、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を基本としております。

これら営業及び財務活動により調達した資金は、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め、財務体質の改善に繋げて参ります。

また、世界的大流行となっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)につきましては、完全収束が見通せない状況下にあり、消費者の外出自粛傾向が今後も継続しますと、お墓事業は来園者(見学者)数の減少、葬祭事業では会葬者の減少等の顕著化が想定されます。

石材の仕入れについても、ほぼ100%中国より輸入しており、当国においてはコロナ禍が収束に向かっているとの報道があるものの、第2波、第3波が襲う可能性もゼロではなく、国内で調達することになれば、原価率の高騰が懸念されます。

一方、コロナ禍は、消費者の価値観や行動様式の変化、死生観を醸成しており、収束、若しくは抗ウイルス薬等が開発され平時に戻れば、こうした懸念は解消され、終活市場は活発化する可能性があります。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)新型コロナウイルス感染症の世界的大流行による影響について

新型コロナウイルス感染症が収束せず、消費者の外出自粛傾向が長期化した場合、お墓事業は来園者(見学者)数の減少、葬祭事業では会葬者の減少等が顕著化し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社が販売する墓石は、ほぼ100%中国より輸入しております。当国においてはコロナ禍が収束に向かっているとの報道があるものの、第2波、第3波が襲う可能性もゼロではなく、国内にて仕入れることになりますと、原価率の高騰が懸念されます。

なお、当社は、霊園の開園時間短縮やテレワークの推奨、常時検温実施等感染防止に努めており、全事業所において概ね通常稼働、問題なく運営しております。

上述のように新型コロナウイルス感染防止に極力対応しておりますが、対応しきれなくなった場合は、当社の業績に多大な影響を及ぼすリスクがあります。

一方、コロナ禍は、消費者の価値観や行動様式の変化、死生観を醸成しており、収束まで一定の期間がかかると考えられるものの、コロナ禍後を踏まえた新たな商品を開発できればシェアを拡大する好機となります。

 

(2)少子超高齢化について

少子超高齢化は、今後確実に進んで行く国家的課題であり、近い将来「人生100年時代」となることが想定されます。

この大きな変化への対応は不可欠であり、同、異業種を問わず競争激化が必至であることから対応が後でに回ればリスクになります。

一方、高齢者市場の拡大は確実であり、早期に新たな顧客基盤の構築を図り、消費者のニーズに寄り添った品揃えやサービスを提供できれば好機となります。

 

(3)霊園開発の法的規制等について

墓地埋葬等に関する法律や建築基準法、市区町村条例等により霊園や納骨堂の開発許認可は行われており、これらの法律、法令の改正は開発の進捗に大きな影響を及ぼします。

併せて地域住民の開発反対等の可能性も包含しており、状況によっては開発が不可能になる場合もあります。

また、霊園や納骨堂は宗教法人等の非営利法人に限定されており、許認可制であることから、認可を受けて販売開始までに数年を要することが一般的です。

そのため、計画開始当初認識していた条件が様々な環境の変化から、販売開始時には当初の計画に比べ売上高や利益が減少する等のリスクがあります。

一方、好立地、好ロケーションを重視した開発予定用地の選定に係る情報収集と見極めをより慎重に且つ綿密に行うことや地域住民との良好な関係を築く機会になるものと従えております。

 

(4)開発資金の回収及び債務保証等について

宗教法人等が霊園や堂内陵墓を開発する際、通常5億~50億円の資金が必要となり、当社がその一部について一時的な資金負担をする場合や債務保証等を行うことがあります。

霊園や堂内陵墓の販売完了には規模によるものの、通常5年~15年程度を要し、宗教法人等との契約内容により販売が計画通りに進捗しない場合は、保証金を差し入れることになり資金負担が発生します。

当該差入保証金は霊園や堂内陵墓の販売に伴って回収されるものの、その回収は長期に亘ることになります。

また、経済環境の変動により金融機関の融資姿勢が変化することや、霊園や堂内陵墓の販売が芳しくない場合、債務保証の履行を余儀なくされるリスクがあります。

一方、堂内陵墓は、現状においては供給過多の状況下にあるものの、霊園も含め、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む広告宣伝活動等営業施策の強化を図ることにより販売数を伸ばし、当該リスクに対処して参ります。

 

(5)為替相場の変動について

当社の販売する墓石は、ほぼ100%米ドル建てで主に中国より仕入れており、地政学リスクや貿易摩擦による為替の変動が、仕入原価に影響する可能性があります。

一方、仕入先のポートフォリオを適切に行うことにより、変動リスクを最小限に抑えることが可能となります。

 

(6)競合他社との事業競争力について

当社は、いずれの事業におきましても、一般消費者を顧客としていることから、常に商品やサービス、価格に関して、競合企業との間において厳しい競争状態に晒されております。

そのため、消費者が当社の競合他社を選択すること等により、事業競争力が相対的に低下した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

一方、綿密なマーケティングを実施し、より良い商品開発に繋げ、効率的な広告宣伝を行うことが出来れば、業績の向上に寄与することが可能となります。

 

(7)減損について

当社は、事業活動上、店舗用土地、建物をはじめとする事業用固定資産を保有しております。

これらの資産につき経済状況の悪化や競合状況の激化等により、収益性の低下や地価の下落が発生した場合は、減損を認識する必要が生まれ、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

一方、事業活動を推進するにあたり、減損リスクを意識することで、資産収益性を高める取組みを加速し、結果としてキャッシュフロー創造力向上に繋げることが可能となります。

 

(8)資金調達について

当社は、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済等に備えるため、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入や社債の発行等により調達しております。

金融市場の変化やその他の要因により、金融機関が貸付枠や信用供与枠額等の条件を変更した場合や当社の財政状態が悪化し格付機関が信用格付を大幅に引き下げた場合、若しくは経済不況により投資家の意欲が減退した場合等には、当社が必要な資金を必要な時期に適切と考える条件で調達出来ず、資金調達が制限されると共に調達コストが増加する可能性があります。

また、シンジケートローン契約に係る財務制限条項があり、通常事項及び特記事項に示す状況になった場合は、期限の利益を失い、一括返済することとなっております。

一方、資金管理を的確に行うと同時に、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め財務体質の改善に繋げることにより、効果的な資金調達を実現することが可能となります。

 

(9)金利の変動について

当社は、有利子負債や金融債権を保有しており、それらの金利の変動は、支払利息や受取利息、金融資産や負債の価値に影響し、当社の業績及び財務状況が悪化する可能性があります。

一方、長期金融や有利子負債のポートフォリオマネジメントを適切に行うことにより、支払利息の削減や受取利息の増加、金融資産の拡大に繋げることが可能となります。

 

(10)情報管理について

当社は、お客様からお預かりしている個人情報やその他企業の機密情報を受け取ることがあり、これらの情報が不正または過失により外部に流出する可能性があります。

また、当社の営業機密が不正または過失により流出する可能性もあり、その結果、当社の信用、業績及び財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。

一方、情報管理の徹底について厳しく役職員に指導することは勿論のこと、コンピュータシステムの強化、教育体制の構築、業務の改善に繋げて参ります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の一部緩和があったものの、消費税率改正に伴う消費者態度指数の急激な悪化と共に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界中で猛威を振るい、先行きが見通せない形で終えました。

当社が属するメモリアル産業は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、霊園事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入層は年々減少する傾向にあります。

一方、首都圏に永住される消費者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。

この流れに対応すべく当社は、消費者に寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を開発すると共に、供養の全てを網羅し、価格においてもご満足いただける堂内陵墓事業への拡充を図っております。

葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の小規模化傾向が一層顕著となる中、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により、施行単価が下落するという厳しい環境下にあるものの、生花祭壇葬「愛彩花(あいさいか)」と共に、家族葬を専門とした「ラステル葬」は消費者から安定した支持を受けており、施行件数は順調に増加しました。

しかしながら、昨年10月の消費税率改正に起因した消費意欲の減退並びに新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、霊園や堂内陵墓の来園者数は減少しました。

この結果、当事業年度の経営成績は、売上高31億6千9百万円(前年同期比2.9%減)、営業利益1億7千1百万円(同1.5%減)、経常利益1億2百万円(同1.9%減)、また、投資有価証券売却益5千3百万円を特別利益として計上した結果、当期純利益1億4千万円(同179.1%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

霊園事業

屋外墓地につきましては、高齢者の増加により成約件数は順調に増加しているものの、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入層は年々減少の一途にあります。

それに対し、樹木墓や共有墓等の需要は急激に増加し、施工単価の下落がより顕著化している状況を踏まえ、募集販売を受託している既存霊園の改造等、販売戦略の見直しを適宜行っております。

しかしながら、様々な施策を打ち出しているものの、消費税増税や新型コロナウイルス感染拡大による来園者数の減少が顕著化し、歯止めをかけるには至りませんでした。

売上高は、11億7千5百万円(前年同期比10.4%減)となりました。

 

堂内陵墓事業

第六号「赤坂一ツ木陵苑(東京都港区)」並びに第七号「大須陵苑(名古屋市中区)」は、消費者の価値観を超える重厚な施設と立地が好評を得ております。

しかしながら、近年、特に東京都内において、主に団塊の世代をターゲットとした納骨堂(自動搬送式を含む)の建設ラッシュがあり、現状においては供給過多の環境下にあります。

このような状況を踏まえ、徹底した広告戦略の見直しを行い、消費税増税や新型コロナウイルス感染拡大の影響は拭えないものの、僅かながら集客力回復の兆しが見えてきました。

売上高は、2億9千3百万円(前年同期比1.2%増)となりました。

 

葬祭事業

死亡者数が年々増加傾向にある中、当社は終活セミナーや様々なイベントを開催し、潜在顧客を受注に繋げる取り組みを積極的に行っております。

会員制の生花祭壇葬「愛彩花」並びに家族葬、直葬施設を併設した独自のブランド「ラステル(ラストホテル)」は、「小規模でありながらも心のこもった葬儀」を望む現代の消費者から好評を得ております。

また、マスメディアにも多数取り上げられ認知度は確実に高まっており、施行件数は順調に増加しました。

売上高は、17億円(前年同期比2.4%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が1億5千万円(前年同期比39.1%増)と増加したこと等により、前事業年度末に比べ9千万円増加し、当事業年度末には9億8千万円となりました。

 

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、2億5千万円(前年同期比4.4%増)となりました。

これは主に、営業収支による獲得3億7千万円、利息の支払9千6百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、3億2千8百万円(前年同期は4億7千1百万円の使用)となりました。

これは主に、投資有価証券の売却による収入3億4千3百万円、保険積立金の解約による収入3億3千1百万円及び定期預金の純減による収入1億5千6百万円、差入保証金の純増による支出4億4千7百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、4億8千8百万円(前年同期比154.7%増)となりました。

これは主に、社債の償還による支出3億3千5百万円及び長期借入金の純減による支出1億6千8百万円等によるものであります。

 

③財政状態の状況

当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(資産)

当事業年度末における流動資産は、1億1千3百万円減少し、23億5千5百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金7千3百万円の減少等によるものであります。

当事業年度末における固定資産は、3億3千2百万円減少し、69億8百万円となりました。その主な要因は、土地4億9千2百万円及び差入保証金4億2千1百万円の増加、霊園開発協力金4億7千万円、投資有価証券3億4千5百万円及び保険積立金2億9千3百万円の減少等によるものであります。

この結果、総資産は、92億6千3百万円となり、前事業年度に比べ4億4千6百万円減少いたしました。

 

(負債)

当事業年度末における流動負債は、2億7千7百万円減少し、24億3千6百万円となりました。その主な要因は、短期借入金1億4百万円の増加、1年内返済予定の長期借入金2億3千2百万円及び1年内償還予定の社債1億3千万円の減少等によるものであります。

当事業年度末における固定負債は、1億6千9百万円減少し、35億8千4百万円となりました。その主な要因は、社債2億4百万円の減少等によるものであります。

この結果、負債合計は、60億2千万円となり、前事業年度に比べ4億4千7百万円減少いたしました。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は、0百万円増加し、32億4千3百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金1億4千万円の増加、自己株式8千7百万円及びその他有価証券評価差額金5千5百万円の減少等によるものであります。

この結果、自己資本比率は35.0%(前事業年度末は33.4%)となりました。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

霊園事業(千円)

1,137,840

89.9

葬祭事業(千円)

1,700,355

102.4

合計

2,838,196

97.0

(注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

霊園事業

1,151,005

93.2

121,377

83.1

堂内陵墓事業

292,271

100.8

4,628

84.9

葬祭事業

1,700,355

102.4

合計

3,143,632

98.7

126,005

83.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

霊園事業(千円)

1,175,737

89.6

堂内陵墓事業(千円)

293,094

101.2

葬祭事業(千円)

1,700,355

102.4

合計

3,169,188

97.1

(注)1.堂内陵墓事業は、販売に関わる受取手数料等であります。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

宗教法人興安寺

162,833

5.0

181,167

5.7

宗教法人威徳寺

123,292

3.8

109,510

3.5

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当事業年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。

a.売上高

売上高は、前事業年度より9千3百万円減少し、31億6千9百万円(前年同期比2.9%減)の減収となりました。

霊園事業においては、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴う樹木墓や共有墓等の需要が急激に拡大している状況を鑑み、募集販売を受託している既存霊園の改造を適宜行ったものの、売上高は11億7千5百万円(前年同期比10.4%減)に留まりました。

比較的高価格となる墓地墓石の購入層が年々減少の一途にあることを踏まえ、新規霊園の開発を控えていることを考えれば及第点であったと認識しております。

堂内陵墓事業は、近年、特に東京都内において納骨堂の建設ラッシュがあり、供給過多の環境は依然継続しておりますが、徹底した広告戦略の見直しを行い、消費税率改正やコロナ禍の影響は拭えないものの、売上高は前事業年度と同水準の2億9千3百万円(前年同期比1.2%増)となりました。

葬祭事業においては、売上高は17億円(前年同期比2.4%増)と、葬儀の小規模、地味化傾向が一層顕著化し施行単価が下落傾向にあることや暖冬による死亡者数減少等の影響がありながらも、受注件数は順調に増加しており、概ね期待に応えてくれました。

 

b.売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費及び営業利益

売上原価は、前事業年度より5千4百万円減少し、10億1百万円(前年同期比5.1%減)となりました。

これは主に、営業部門における売上高の減少に伴う仕入高の減少等によるものであります。

売上総利益は、前事業年度より3千9百万円減少し、21億6千8百万円(前年同期比1.8%減)となりました。

これは主に、営業部門における売上高の減少等によるものであります。

販売費及び一般管理費は、前事業年度より3千6百万円減少し、19億9千6百万円(前年同期比1.8%減)となりました。

これは主に、前事業年度から全社的に取り組んでいる売上高に見合った経費見直し等の効果であります。

この結果、営業利益は、前事業年度より2百万円減少し、1億7千1百万円(前年同期比1.5%減)と、前事業年度と同等の水準となりました。

 

c.営業外損益及び経常利益

営業外損益は、前事業年度の6千9百万円の損失(純額)から、6千8百万円の損失(純額)と、前事業年度と同等の水準となりました。

この結果、経常利益は、前事業年度より2百万円減少し、1億2百万円(前年同期比1.9%減)と、前事業年度と同等の水準となりました。

 

d.特別損益

特別損益は、前事業年度の3百万円の利益(純額)から、4千7百万円の利益(純額)となりました。

これは主に、株式売却による投資有価証券売却益5千3百万円の計上等によるものであります。

 

e.法人税等(法人税等調整額を含む。)

法人税等は、前事業年度の5千7百万円から、1千万円となりました。

これは主に、投資有価証券の減損処理による一時差異が、株式売却により解消されたこと等によるものであります。

 

f.当期純利益

以上の結果、当期純利益は、1億4千万円(前年同期比179.1%増)となり、1株当たり当期純利益は114円97銭(同186.0%増)となりました。

 

g.検討内容

上述の財政状態及び経営成績の状況を認識及び分析し検討した結果、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える最大の要因は、堂内陵墓の販売実績の多寡にあるとの結論に至りました。

堂内陵墓は、募集代行業務の性質上、契約者からの入金があった時点で手数料売上を計上しているため、売上高が概ね利益に直結します。

当事業年度の結果を踏まえ、販売戦略の抜本的な改革を行うと同時に、自動搬送式納骨堂のパイオニアとして、徹底的な差別化を図り、利益を追求する体制を再構築して参ります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、分析・検討した結果、キャッシュ・フロー改善に向けての最重要課題は、堂内陵墓の販売であるとの結論に至りました。

当社は、堂内陵墓の販売が順調に推移すれば、営業活動によるキャッシュ・フローの増加は勿論のこと、投資活動によるキャッシュ・フローにおける差入保証金の差入による支出が抑えられ、財務活動によるキャッシュ・フローにおける長短借入金の純減等にも繋がり、現金及び現金同等物の増加にも寄与することから、当課題に全力を傾注して参ります。

当社の資本の財源及び資金の流動性については、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済に備えるため、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を基本としております。

当事業年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて、主に営業収支による獲得3億7千万円等があり、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に金融機関からの長期借入金18億6千7百万円及び短期借入金3億2千5百万円の調達等がありました。

これら営業及び財務活動により調達した資金は、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め、財務体質の向上に繋げて参ります。

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この財務諸表の作成にあたっては、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のないものを作成し、適正に表示するために必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれております。

なお、詳細につきましては、「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は、下記のとおり墓地墓石の販売、施工に当って、霊園経営者である宗教法人等と霊園の開発、販売に関する業務提携契約を締結しております。

相手先

霊園名

契約内容

有効期間

宗教法人西福寺

多摩聖地霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人雲泉寺

白岡霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人大松院

浦和霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人阿弥陀寺

市川聖地霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人髙明寺

横浜聖地霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

霊園販売終了の時

宗教法人泉福寺

高島平霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人崇泉寺

エターナルガーデン東山

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

霊園墓地第1期分の販売終了の時

宗教法人日宝寺

法浄霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施行、霊園管理

2010年2月1日から

2020年1月31日まで

以後協議の上延長

宗教法人大生寺

八千代悠久の郷霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施行、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人智遍寺

フォーシーズンメモリアル新座

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人興安寺

高島平浄苑

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人浄願寺

横浜三保浄苑

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人清瀧院

櫻乃丘聖地霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人威徳寺

赤坂一ツ木陵苑

堂内陵墓の募集代行及び護持会費徴収・施設管理

堂内陵墓販売終了の時

宗教法人興安寺

大須陵苑

堂内陵墓の募集代行及び護持会費徴収・施設管理

堂内陵墓販売終了の時

 

5【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。