第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、「我々はメモリアル事業を通じ、常に顧客のニーズに基づく良い商品とサービスをより安く提供することによって社会に貢献し、業界一の企業とならむことを期す。」を社是に、継続して成長し続けるため、消費者に寄り添ったサービスの向上に取り組んでおります。

法令遵守、経営効率性の向上、顧客対応の向上等による事業活動を通じた企業価値の最大化を目指し、健全な倫理観に基づくコンプライアンス体制を徹底し、株主、顧客をはじめとするステークホルダーから信頼されると共に、長期的且つ積極的な利益還元を継続するため、業務の適正性を確保する体制の構築並びに維持を主な課題として事業活動を展開していく方針であります。

 

(2)経営戦略等

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の変異株(オミクロン型)の世界的感染拡大を受け、消費者の価値観や行動様式は多様に変化しております。

ワクチンが開発され接種も行われていることから収束は訪れると考えるものの当面は見通せない状況にあり、共存していかなければならないものと認識しております。

これに伴い、人の往来は高齢者を中心に制限され、特に葬祭事業においての会葬者減少による施行単価の下落は避けられず、さくら・あおい倶楽部会員を中心とした潜在顧客を受注に繋げる施策や葬儀専門のポータルサイト等との連携による受注件数の拡大を目的とした取組みを積極的に行っております。

また、当社は、メモリアル市場において火葬場以外の全てを網羅しており、消費者に対し総合的なサービスを提供出来る体制を整えている希少な企業であります。

さくら・あおい倶楽部会員は46,000人を突破しており、これを梃に様々な事業展開が可能となる優位性を保持していることから、お墓事業及び葬祭事業を軸とした様々な異業態との提携を推進し、シニアライフ・コンサルティングの総合プラットフォーム企業を目指して参ります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、株主利益重視の観点から、収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。

 

(4)経営環境

当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業における屋外墓地については、埋葬の選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の墓地墓石の購入層は年々減少する傾向にあり、受注件数は順調に増加しているものの、施工単価は下落傾向にあります。

一方、首都圏に永住する消費者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。

この流れに対応すべく当社は、消費者に寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を開発すると共に、供養の全てを網羅し、価格においてもご満足いただける納骨堂への拡充を図っております。

これまでに培ったノウハウや実績の分析を踏まえ、より効率性を重視した集客媒体の選定が肝要であると認識しております。

葬祭事業においては、葬儀の小規模、地味化傾向がより顕著となっております。

また、コロナ禍における会葬者の減少やインターネット媒体の普及による同業者間の価格競争は激化しており、施行単価が一層下落するという厳しい環境下にあります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

屋外墓地につきましては、好立地、好ロケーションを重視した新規霊園の開発及び募集販売実績のある霊園の増設、改造を中心に行うと共に、関係寺院及び墓地候補地の見極めを一層強化し適宜対処する所存であります。

納骨堂につきましては、埋葬の選択肢が多様化しており、劇的な売上高の回復には一定期間かかることを想定しております。

消費者のニーズを見極め、抜本的な広告及び販売戦略を見直し、収益を追求する体制を構築して参ります。

葬祭事業につきましては、受注拡大のため生前予約をいただくことは不可欠であります。

その会員組織である「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得と共に、会員に向けた春夏秋冬に発行する会報の充実やコロナ禍を踏まえ少人数に限定した終活セミナーの開催等、潜在顧客を受注に繋げる施策を行って参ります。

また、より魅力的な葬儀プランの提供、葬儀専門のポータルサイト等と連携し、さくら・あおい倶楽部会員以外の一般顧客からの受注拡大を図り、当社の中核をなす事業となるよう進めて参ります。

財務面につきましては、現在及び将来に亘って必要な営業活動資金及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの借入や社債の発行等を基本としております。

しかしながら、当社は、宗教法人が納骨堂を開発する際の資金の一部を債務保証しており、宗教法人との契約に基づく納骨堂の販売が計画通りに進捗しなかったため、債務保証の履行により当社の資金繰りを圧迫しました。

そのため当社は、借入金の返済について取引金融機関と協議し、2021年10月に当面の返済について猶予を受けることで合意しました。

このように、依然として手元流動性資金の確保に支障が生じる可能性があることから、こうした状況を速やかに解消するため、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む営業施策を見直すことにより納骨堂の拡販を図ることに加え、手元流動性資金の確保に努めるべく有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進めると同時に、全ての取引金融機関と協議を行い、今後も継続的な支援が得られるよう交渉し、経営基盤の強化及び安定に鋭意努めて参ります。

また、世界的大流行となっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の変異株(オミクロン型)につきましては、収束が未だ見通せない状況下にあり、高齢者を中心に消費者の外出自粛傾向が継続しますと、お墓事業は来園者(見学者)数の減少、葬祭事業では会葬者の減少等の顕著化が想定されます。

さらに、墓石(石材)は、ほぼ100%中国より輸入しており、現在当国においてゼロコロナ政策が採られていることから、ロックダウン等の措置により製造や輸出が制限されますと、国内にて仕入れることとなり、原価率の高騰が懸念されます。

一方、コロナ禍は、消費者の価値観や行動様式の変化、死生観を醸成しており、収束まで一定の期間がかかると想定されるものの、新型コロナウイルス感染症との共存を踏まえた新たな商品を開発できれば、シェアを拡大する好機になると捉えております。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

継続企業の前提に関する重要事象等

当社は、前事業年度からの新型コロナウイルス感染症感染拡大に伴う、政府による緊急事態宣言の発出、外出自粛要請や埋葬の選択肢の多様化等の影響を受け、お墓事業においては来園者(見学者)数の急減、葬祭事業においては会葬者が激減した結果、業績が急速に悪化しました。

さらに、宗教法人が納骨堂を開発する際の資金の一部を当社が債務保証しており、宗教法人との契約に基づく納骨堂の販売が計画通りに進捗しなかったため、債務保証の履行により当社の資金繰りを圧迫しました。

そのため当社は、借入金の返済について取引金融機関と協議し、2021年10月に当面の返済について猶予を受けることで合意しました。

しかしながら、依然として手元流動性資金の確保に支障が生じる可能性があることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在するものの、このような状況を速やかに解消するため、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む営業施策を抜本的に見直すことにより、納骨堂の拡販を図り当該リスクに対処して参ります。

資金面につきましては、手元流動性資金の確保に努めるべく全ての取引金融機関と協議を行い、今後も継続的な支援が得られるよう交渉して参ります。

また、当社は、2020年10月の第三者割当増資に続き、第三者割当による新株予約権(行使価額修正条項付)を2021年7月に発行し、財務体質の増強に取組んでおります。

これらに限らず諸施策を遂行することにより、当該状況を早期に解消し、経営基盤の強化及び安定に努めて参ります。

この結果、当社には継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

(1)新型コロナウイルス感染症の世界的大流行による影響について

新型コロナウイルス感染症の感染者推移は、世界的に見れば減少傾向にあるものの、わが国においては依然収まる傾向を見せておりません。

新たな変異株の発生や感染拡大により消費者の外出自粛傾向が長期化すると、お墓事業においては来園者(見学者)数の減少、葬祭事業においては会葬者の減少等が顕著化し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社が販売する墓石(石材)は、ほぼ100%中国より輸入しており、現在当国においてゼロコロナ政策が採られていることから、ロックダウン等の措置により製造や輸出が制限されますと、国内にて仕入れることとなり、原価率の高騰が懸念されます。

なお、当社は、霊園の開園時間短縮やテレワークの推奨、常時検温実施等感染防止に努めており、全事業所において概ね通常稼働、問題なく運営しております。

上述のように感染防止に極力対応しておりますが、対応しきれなくなった場合は、当社の業績に多大な影響を及ぼすリスクがあります。

一方、コロナ禍は、消費者の価値観や行動様式の変化、死生観を醸成しており、収束まで一定の期間がかかると想定されるものの、新型コロナウイルス感染症との共存を踏まえた新たな商品を開発できれば、シェアを拡大する好機となります。

 

(2)少子超高齢化について

少子超高齢化は、今後確実に進んで行く国家的課題であり、近い将来「人生100年時代」となることが想定されます。

この大きな変化への対応は不可欠であり、同、異業種を問わず競争激化が必至であることから対応が後手に回ればリスクになります。

一方、高齢者市場の拡大は確実であり、早期に新たな顧客基盤の構築を図り、消費者のニーズに寄り添った品揃えやサービスを提供できれば好機となります。

 

(3)霊園開発の法的規制等について

墓地埋葬等に関する法律や建築基準法、市区町村条例等により霊園や納骨堂の開発許認可は行われており、これらの法律、法令の改正は開発の進捗に大きな影響を及ぼします。

併せて、地域住民の開発反対等の可能性も包含しており、状況によっては開発が不可能になる場合もあります。

また、霊園や納骨堂は宗教法人等の非営利法人に限定されており、許認可制であることから、認可を受けて販売開始までに数年を要することが一般的です。

そのため、計画開始当初認識していた条件が様々な環境の変化から、販売開始時には当初の計画に比べ収益が減少する等のリスクがあります。

一方、好立地、好ロケーションを重視した開発予定用地の選定に係る情報収集と見極めをより慎重に且つ綿密に行うことや地域住民との良好な関係を築く機会になるものと従えております。

 

(4)開発資金の回収及び債務保証等について

宗教法人等が霊園や納骨堂を開発する際、通常5億~50億円の資金が必要となり、当社がその一部について一時的な資金負担をする場合や債務保証等を行うことがあります。

霊園や納骨堂の販売完了には規模によるものの、通常5年~15年程度を要し、宗教法人等との契約内容により販売が計画通りに進捗しない場合は、保証金を差し入れることになり資金負担が発生します。

当該差入保証金は霊園や納骨堂の販売に伴って回収されるものの、その回収は長期に亘ることになります。

また、経済環境の変動により金融機関の融資姿勢が変化することや、霊園や納骨堂の販売が芳しくない場合、債務保証の履行を余儀なくされ、当社の資金繰りを圧迫するリスクがあります。

一方、納骨堂は、現状においては供給過多の環境下にあるものの、霊園も含め、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む広告宣伝活動等営業施策の強化を図ることにより販売基数を伸ばし、当該リスクに対処して参ります。

 

(5)為替相場の変動について

当社の販売する墓石(石材)は、ほぼ100%米ドル建てで主に中国より輸入されており、ウクライナショック等の地政学リスク、主要国の利上げや貿易摩擦による為替の変動が、仕入原価に影響する可能性があります。

一方、仕入先のポートフォリオを適切に行うことにより、変動リスクを最小限に抑えることが可能となります。

 

(6)競合他社との事業競争力について

当社は、いずれの事業におきましても、一般消費者を顧客としていることから、常に商品やサービス、価格に関して、競合企業との間において激しい競争状態に晒されております。

そのため、消費者が当社以外の競合他社を選択すること等により、事業競争力が相対的に低下した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

一方、綿密なマーケティングを実施し、より良い商品開発に繋げ、効率的な広告宣伝を行うことが出来れば、業績の向上に寄与することが可能となります。

 

(7)減損について

当社は、事業性質上、店舗用土地、建物をはじめとする事業用固定資産を保有しております。

これらの資産につき経済状況の悪化や競合状況の激化等により、収益性の低下や地価の下落が発生した場合は、減損を認識する必要が生まれ、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

一方、事業活動を推進するにあたり、減損リスクを意識することで、資産収益性を高める取組みを加速し、結果としてキャッシュ・フロー創造力向上に繋げることが可能となります。

 

(8)資金調達について

当社は、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関等からの借入や社債の発行等により調達しております。

金融市場の変化やその他の要因により、金融機関が貸付枠や信用供与枠額等の条件を変更した場合や当社の財政状態が悪化し格付機関が信用格付を大幅に引き下げた場合、若しくは経済不況により投資家の意欲が減退した場合等には、当社が必要な資金を必要な時期に適切と考える条件で調達出来ず、資金調達が制限されると共に調達コストが増加する可能性があります。

また、シンジケートローン契約に係る財務制限条項があり、通常事項及び特記事項に示す状況になった場合は、期限の利益を失い、一括返済することとなっております。

一方、業績の向上と同時に資金管理を的確に行うと共に、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め財務基盤の改善に繋げることにより、効果的な資金調達を実現することが可能となります。

 

(9)金利の変動について

当社は、有利子負債や金融債権を保有しており、それらの金利の変動は、支払利息や受取利息、金融資産や負債の価値に影響し、当社の業績及び財務状況が悪化する可能性があります。

一方、長期金融や有利子負債のポートフォリオマネジメントを適切に行うことにより、支払利息の削減や受取利息の増加、金融資産の拡大に繋げることが可能となります。

 

(10)情報管理について

当社は、お客様からお預かりしている個人情報やその他企業の機密情報を受け取ることがあり、これらの情報が不正または過失により外部に流出する可能性があります。

また、当社の営業機密が不正または過失により流出する可能性もあり、その結果、当社の信用、業績及び財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。

一方、情報管理の徹底について厳しく役職員に指導することは勿論のこと、コンピュータシステムのセキュリティ強化、教育体制の構築、業務の改善に繋げて参ります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、第2四半期累計期間まで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のデルタ株に翻弄され、政府及び各自治体による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が概ねの期間交互に発出されたものの、第3四半期会計期間は全ての宣言や措置が解除され感染及び経済活動は落ち着きを取り戻したかに見えました。

しかしながら、続く第4四半期会計期間にはオミクロン株の感染爆発、ロシアによるウクライナ侵攻、米国の利上げ等の影響を受け、大幅な資源高、円安等、先行きに不透明感を残す形で終えました。

当社が属するメモリアル市場は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、お墓事業における屋外墓地については、埋葬の選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の墓地墓石の購入層は年々減少しております。

一方、首都圏に永住する消費者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。

この流れに対応すべく当社は、消費者ニーズに寄り添った様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を開発すると共に、供養の全てを網羅し、価格においてもご満足いただける納骨堂(堂内陵墓)の販売拡大に取り組みました。

葬祭事業においては、超高齢化を背景に葬儀の簡素化が顕著となる中、インターネット媒体を中心とした同業者間の価格競争により、施行単価が下落するという厳しい環境下にあります。

それに加え、コロナ禍の影響による通夜式を自粛し告別式のみを執り行う密葬や直葬を選択するご葬家が増加傾向にあることから、魅力的なプランの開発や葬儀専門のポータルサイトとの連携を通じ受注件数の増大に努めました。

この結果、当事業年度の経営成績は、売上高29億7千9百万円(前年同期比13.5%増)、営業利益2億9千1百万円(同165.9%増)、経常利益1億8千4百万円(前年同期は経常損失1億4千万円)、当期純利益1億2千9百万円(前年同期は当期純損失2億9千2百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

お墓事業

a.屋外墓地

屋外墓地につきましては、高齢者の増加により成約件数は増加傾向にあるものの、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い、高価格となる旧来の墓地墓石の購入層は年々減少しております。

それに対し、樹木葬や共有墓等の需要は急激に増加し、施工単価の下落がより顕著化している状況を踏まえ、募集販売を受託している既存霊園の増設や改造等、販売戦略の見直しを適宜行っております。

また、2022年1月には、当社が募集代行する主力霊園のひとつである「白岡霊園(埼玉県白岡市)」第3期の開園があり、販売が計画を上回る結果となり、収益は大幅に改善しました。

売上高は、12億8千2百万円(前年同期比18.9%増)となりました。

 

b.納骨堂

納骨堂につきましては、現在、第六号「赤坂一ツ木陵苑(東京都港区)」並びに第七号「大須陵苑(名古屋市中区)」の募集代行を行っております。

コロナ禍による外出自粛の影響や埋葬の選択肢の多様化等を踏まえ、広告戦略の抜本的な見直しや徹底した感染防止対策等に努めた結果、収益は改善傾向にあります。

売上高は、2億2千9百万円(同13.1%増)となりました。

 

葬祭事業

葬祭事業につきましては、死亡者数が年々増加傾向にある中、春夏秋冬に発行する会報の配布やコロナ禍を踏まえ少人数に限定した終活セミナーの開催等、潜在顧客を受注に繋げる施策を継続的に行っております。

当社は、2021年6月、会員に対して葬儀等を割引価格で提供するだけでなく、シニアライフを応援する終活や葬儀後の諸手続きをサポートすることを目的に、有料会員サービスである「愛彩花倶楽部」を「さくら倶楽部」へ名称変更し、特典内容を大幅に刷新すると共に、新たに無料会員サービスである「あおい倶楽部」を新設しました。

これは、有料・無料の会員を獲得することで、最終的に当社のメインサービスである葬儀や墓地墓石等の受注に繋げ、収益の増大を目的としております。

また、葬儀専門のポータルサイト等と連携した潜在顧客以外の受注拡大と併せて抜本的な経費の見直しに注力した結果、コロナ禍による会葬者の減少は依然否めないものの受注件数は過去最高を記録し、収益は大幅に改善しました。

売上高は、14億6千6百万円(同9.3%増)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益が1億5千万円(前年同期は税引前当期純損失1億4千万円)と大幅に増加したものの、長期借入金の返済による支出等の要因により、前事業年度末に比べ3億6千5百万円減少し、当事業年度末には7億1千2百万円となりました。

 

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、3億3千6百万円(前年同期比162.7%増)となりました。

これは主に、営業収支による獲得4億3千4百万円、利息の支払9千1百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1億8千万円(前年同期は6億6千2百万円の使用)となりました。

これは主に、差入保証金の純増による支出4億2千4百万円及び霊園開発協力金の純増による支出1億5千万円、定期預金の払戻による収入2億2千1百万円及び有形固定資産の売却による収入2億2千万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、5億2千1百万円(前年同期は6億3千3百万円の獲得)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出7億5千6百万円、株式の発行による収入2億7千1百万円等によるものであります。

 

③財政状態の状況

当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(資産)

当事業年度末における流動資産は、5億5百万円減少し、18億4千2百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金5億5千万円の減少等によるものであります。

当事業年度末における固定資産は、2億4千9百万円増加し、75億9千6百万円となりました。その主な要因は、差入保証金5億8千万円の増加、土地2億9百万円の減少等によるものであります。

この結果、総資産は、94億6千7百万円となり、前事業年度末に比べ2億6千8百万円減少いたしました。

 

(負債)

当事業年度末における流動負債は、4億2千4百万円増加し、26億4百万円となりました。その主な要因は、1年内返済予定の長期借入金2億8千万円、未払消費税等5千6百万円及び未払法人税等3千4百万円の増加等によるものであります。

当事業年度末における固定負債は、10億8千3百万円減少し、25億4千9百万円となりました。その主な要因は、長期借入金10億3千3百万円の減少等によるものであります。

この結果、負債合計は、51億5千3百万円となり、前事業年度末に比べ6億5千8百万円減少いたしました。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は、3億9千万円増加し、43億1千3百万円となりました。その主な要因は、資本金1億4千万円、資本準備金1億4千万円及び利益剰余金1億3百万円の増加等によるものであります。

この結果、自己資本比率は45.5%(前事業年度末は40.2%)となりました。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

お墓事業(屋外墓地)(千円)

1,242,602

109.2

葬祭事業(千円)

1,466,911

109.3

合計

2,709,514

109.2

(注)金額は販売価格によっております。

 

b.受注実績

当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

お墓事業(屋外墓地)

1,273,005

115.3

137,806

93.7

お墓事業(納骨堂)

230,447

113.2

5,405

111.2

葬祭事業

1,466,911

109.3

合計

2,970,365

112.1

143,211

94.3

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

お墓事業(屋外墓地)(千円)

1,282,218

118.9

お墓事業(納骨堂)(千円)

229,904

113.1

葬祭事業(千円)

1,466,911

109.3

合計

2,979,035

113.5

(注)1.お墓事業(納骨堂)は、販売に関わる受取手数料等であります。

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

宗教法人興安寺

145,753

5.6

151,094

5.1

宗教法人威徳寺

55,327

2.1

75,907

2.5

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当事業年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。

a.売上高

売上高は、前事業年度より3億5千4百万円増加し、29億7千9百万円(前年同期比13.5%増)となりました。

お墓事業(屋外墓地)においては、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴う樹木葬や共有墓等の需要が急増している状況を踏まえ、募集販売を受託している既存霊園の改造等を適宜行いました。

また、2022年1月には、「白岡霊園(埼玉県白岡市)」第3期の開園があり、募集販売が好調であったことから、収益は大幅に改善し、売上高は12億8千2百万円(同18.9%増)となりました。

コロナ禍による来園者数の減少等を考えれば、健闘した結果であったものと認識しております。

お墓事業(納骨堂)は、コロナ禍による外出自粛の影響や埋葬の選択肢の多様化等も重なり、販売は計画どおりには推移しておりません。

広告戦略の見直しや徹底した感染防止対策に努めたものの、来園者数の減少は否めず、売上高は2億2千9百万円(同13.1%増)と、小幅な改善に留まりました。

2022年3月に全ての宣言や措置が解除されたことにより人流は回復傾向にあることから、集客力の強化に注力することが何より肝要であるものと認識しております。

葬祭事業においては、コロナ禍による通夜式を自粛し告別式のみを執り行う密葬や直葬を選択するご葬家が増加し施行単価が下落していることから、魅力的なプランの開発や葬儀専門のポータルサイトとの連携を通じ受注の増大に努めた結果、受注件数は過去最高を記録し、売上高は14億6千6百万円(同9.3%増)となりました。

さくら・あおい倶楽部会員は46,000人を突破しており、これを梃に様々な事業展開が可能となる優位性を保持していることから、お墓事業及び葬祭事業を軸とした様々な異業態との提携を推進し、売上高の伸長に努めて参ります。

 

b.売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費及び営業利益

売上原価は、前事業年度より4千5百万円増加し、8億4千3百万円(同5.6%増)となりました。

これは主に、営業部門における売上高の増加に伴うものであります。

売上総利益は、前事業年度より3億9百万円増加し、21億3千5百万円(同16.9%増)となりました。

これは主に、営業部門における売上高の増加及びコスト管理の成果によるものであります。

販売費及び一般管理費は、前事業年度より1億2千7百万円増加し、18億4千4百万円(同7.4%増)となりました。

これは主に、営業部門における売上高の増加に伴うものであります。

この結果、営業利益は、前事業年度より1億8千1百万円増加し、2億9千1百万円(同165.9%増)となりました。

 

c.営業外損益及び経常利益

営業外損益は、前事業年度の2億4千9百万円の損失(純額)から、1億7百万円の損失(純額)となりました。

これは主に、支払利息8千6百万円の計上等によるものであります。

この結果、経常利益は、1億8千4百万円(前年同期は1億4千万円の経常損失)となりました。

 

d.特別損益

特別損益は、前事業年度の0百万円の利益(純額)から、3千3百万円の損失(純額)となりました。

これは主に、固定資産売却損3千1百万円の計上等によるものであります。

 

e.法人税等(法人税等調整額を含む。)

法人税等は、前事業年度の1億5千2百万円から、2千1百万円となりました。

これは主に、法人税、住民税及び事業税3千2百万円の計上等によるものであります。

 

f.当期純利益

以上の結果、当期純利益は、1億2千9百万円(前年同期は当期純損失2億9千2百万円)となり、1株当たり当期純利益は9円54銭(前年同期は1株当たり当期純損失33円64銭)と大幅に改善しました。

 

g.検討内容

上述の財政状態及び経営成績の状況を認識及び分析し検討した結果、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える主な要因は、葬祭事業における会葬者数並びにお墓事業における納骨堂の集客力及び販売力にあります。

葬祭事業は、会葬者の増減が施行単価に直結します。

また、納骨堂は、募集代行業務の性質上、契約者からの入金があった時点で手数料売上を計上しているため、売上高が概ね損益に直結します。

当事業年度の結果を踏まえ、徹底したコスト管理は勿論のこと、受注件数の増大を目的としたマーケティング戦略の更なる強化を図ると同時に、自動搬送式納骨堂のパイオニアとして徹底的な差別化を図り、利益を追求する体制を構築して参ります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、分析・検討した結果、キャッシュ・フロー改善に向けての最重要課題は、納骨堂の販売拡大であるとの結論であります。

当社は、納骨堂の販売が順調に推移すれば、営業活動によるキャッシュ・フローの増加は勿論のこと、投資活動によるキャッシュ・フローにおける差入保証金の差入による支出が抑えられ、財務活動によるキャッシュ・フローにおける借入金の純減等にも繋がり、現金及び現金同等物の増加にも寄与することから、継続して当課題に全力を傾注して参ります。

当社の資本の財源及び資金の流動性については、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関等からの借入や社債の発行等を基本としております。

当事業年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて、主に営業収支による獲得4億3千4百万円等があり、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に株式の発行による収入2億7千1百万円等がありました。

これら営業及び財務活動により調達した資金は、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め、財務体質の改善に繋げて参ります。

なお、当事業年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は40億7千万円となっております。

また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は7億1千2百万円となっております。

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等については、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

当社は、下記のとおり墓地墓石の販売、施工に当って、霊園経営者である宗教法人等と霊園の開発、販売に関する業務提携契約を締結しております。

相手先

霊園名

契約内容

有効期間

宗教法人西福寺

多摩聖地霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人雲泉寺

白岡霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人新雲泉寺

白岡霊園第3期

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人大松院

浦和霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人阿弥陀寺

市川聖地霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人髙明寺

横浜聖地霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

霊園販売終了の時

宗教法人泉福寺

高島平霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人崇泉寺

エターナルガーデン東山

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

霊園墓地第1期分の販売終了の時

宗教法人日宝寺

法浄霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施行、霊園管理

2010年2月1日から

2020年1月31日まで

以後協議の上延長

宗教法人大生寺

八千代悠久の郷霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施行、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人智遍寺

フォーシーズンメモリアル新座

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人興安寺

高島平浄苑

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人浄願寺

横浜三保浄苑

墓地の募集及び墓石の販売・施工、霊園管理

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人清瀧院

櫻乃丘聖地霊園

墓地の募集及び墓石の販売・施工

墓地使用者建墓工事終了日

宗教法人威徳寺

赤坂一ツ木陵苑

堂内陵墓の募集代行及び護持会費徴収・施設管理

堂内陵墓販売終了の時

宗教法人興安寺

大須陵苑

堂内陵墓の募集代行及び護持会費徴収・施設管理

堂内陵墓販売終了の時

 

5【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。