当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善を受け個人消費、また、人手不足などを背景とした企業による設備投資を起点に緩やかに回復いたしました。一方で、物価上昇による消費マインドの低下、米国の関税政策による世界的な混乱など景気下振れ要因が多く見られます。
水産業界におきましては、地球的規模で地上からの供給に代わるタンパク質の供給源として、また、国内外において拡がる健康志向などから、養殖業を含む水産業、また、水産物に対する注目度は高まっております。しかしながら、海外で高まる水産物需要・わが国では地球温暖化が原因とも言われる不漁による魚価高騰、物流をはじめとする諸コスト増大など、当社を取り巻く経営環境はたいへん厳しい状況にあります。
このような経営環境の中、当社グループにおきましては、中期経営計画(2024-2026年度)の下、国内事業の着実な成長と海外事業の拡大をめざし、仕入、販売、海外、人財、財務、地球環境といった分野における基本戦略に取り組んでまいりました。
また、2025年3月、持分法適用関連会社であった株式会社最上鮮魚に対する出資比率を引き上げ連結子会社といたしました。
このような中、当社では当中間連結会計期間における既存店売上高が前年を上回りましたが、これは消費者の消費マインド、購買力が相応に高まったことを踏まえ、商品の付加価値を高めつつ諸コストの上昇を適時適切に売価に反映したこと、経営資源を効率的に活用できる最適な店舗ポートフォリオ(筋肉体質の店舗網)の構築を念頭に戦略的に出退店を行ってきた効果が現れたものと考えております。
この間、当社では小売事業で1店舗を出店する一方、1店舗を退店し、飲食事業で1店舗を退店したことから営業店舗数は91店舗となりました。また、2025年3月に連結子会社化した株式会社最上鮮魚では小売事業で1店舗、飲食事業で1店舗を出店したことから営業店舗数は51店舗となりました。これらのことから、当社グループにおける当中間連結会計期間末の営業店舗数は142店舗となりました。
この結果、当社グループの当中間連結会計期間の売上高は204億98百万円(前年同期比19.9%増)、営業利益は4億10百万円(前年同期比26.0%減)、経常利益は9億26百万円(前年同期比5.2%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は5億87百万円(前年同期比10.9%減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
①小売事業
小売事業では、既存店の売上増加に加え、新たに連結子会社とした株式会社最上鮮魚の売上が大きく寄与し、連結では前年同期比で大幅な増収となりました。増収に伴い売上総利益額が増加しましたが、物流コスト等の上昇に伴う仕入コストの増加により売上総利益率は低下しました。増収に伴うものに加え、人件費の大幅な伸びなどがあり、販売管理費の増加額は売上総利益の増加額と同程度となりました。
なお、物流コストの増加に対応するため、物流拠点の変更や配送ルートの組み替えなどの物流改革に着手しております。
新店および退店の状況は、当社では2025年9月に相鉄本線二俣川駅に隣接する「ジョイナステラス二俣川1」内に「魚力海鮮寿司二俣川店」(神奈川県横浜市)を開店しております。一方、限られた経営資源の効率的な活用を図るため、2025年7月に「魚力海鮮寿司武蔵小金井店」(東京都小金井市)を退店しております。また、株式会社最上鮮魚では2025年7月にJR鹿児島本線スペースワールド駅に隣接する「ジアウトレット北九州」内に「とと市場ジアウトレット北九州店(小売店および飲食店併設店舗)」(福岡県北九州市)を開店しております。
この結果、売上高は179億59百万円(前年同期比22.8%増)、営業利益は6億1百万円(前年同期比13.0%減)となりました。
②飲食事業
飲食事業では、原材料費などの調達コストの上昇を受け適時適切にメニューや価格設定の見直しを行った結果、来店客数が伸び悩んだものの売上高が前年を上回りました。また、店舗オペレーションの見直しや物流の合理化を含む構造改革に取り組んでおりますところ、一定の効果を上げております。これにより、売上総利益額が増加し、人件費をはじめとする店舗運営コストを吸収することができました。
なお、限られた経営資源の効率的な活用を図るため、2025年6月に「魚力海鮮寿司花小金井店」(東京都小平市)を退店しております。また、株式会社最上鮮魚では2025年7月にJR鹿児島本線スペースワールド駅に隣接する「ジアウトレット北九州」内に「とと市場ジアウトレット北九州店(小売店および飲食店併設店舗)」(福岡県北九州市)を開店しております。
この結果、売上高は8億23百万円(前年同期比9.3%増)、営業利益は11百万円(前年同期比112.4%増)となりました。
③卸売事業
卸売事業では、子会社の魚力商事株式会社が国内外取引先への販売を行っておりますところ、売上高が前年を若干下回りました。これには、株式会社最上鮮魚を持分法適用会社から連結子会社へ異動したことにより、今期から魚力商事株式会社から同社向けの売上をグループ間取引として連結消去したことが大きく影響しております。その他の国内向け取引は、スーパーマーケットや地方荷受向けの販売が苦戦した一方、飲食店舗向けなどの売上が好調に推移した結果、概ね前年並みとなりました。海外向け取引は、ドバイの高級ホテル・レストラン向けの輸出が増加したこと、また、2023年5月に設立した合弁会社のCP-Uoriki Co.,Ltd.向けの輸出が伸びていることなどから、海外向け取引全体では前年を上回る売上を上げております。なお、CP-Uoriki Co.,Ltd.がタイ国内各地の大型ショッピングモールなどにおいて運営する鮮魚と寿司の小売店舗数は2025年9月時点で26店舗となり順調に店舗網を広げております。また、タイ国内の大手コンビニエンスストアチェーンの一部店舗に対しテイクアウト寿司などの供給を開始しております。
この結果、グループ全体の卸売事業の売上高は16億75百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益は11百万円(前年同期比22.4%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は165億86百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億77百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が14億84百万円、商品及び製品が2億75百万円、売掛金が2億28百万円増加したことによるものであります。固定資産は69億74百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億79百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券が12億29百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は235億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億98百万円増加いたしました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は46億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ3百万円増加いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が4億56百万円増加した一方、未払法人税等が2億20百万円、流動負債の「その他」に含まれる未払費用が1億66百万円減少したことによるものであります。固定負債4億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ43百万円減少いたしました。これは主に資産除去債務が36百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は51億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ39百万円減少いたしました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は183億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億37百万円増加いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が4億9百万円、利益剰余金が2億24百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は77.1%(前連結会計年度末は76.3%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、125億69百万円となり、前連結会計年度末と比較して14億83百万円の増加となりました。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、90百万円の支出(前年同期は6億96百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、税金等調整前中間純利益9億5百万円であり、主なマイナス要因は、法人税等の支払額4億23百万円、投資有価証券売却益3億27百万円、棚卸資産の増加額2億76百万円であります。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、19億49百万円の収入(前年同期は6億94百万円の支出)となりました。主なプラス要因は、投資有価証券の売却による収入57億22百万円であり、主なマイナス要因は、投資有価証券の取得による支出35億65百万円であります。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、3億75百万円の支出(前年同期は3億90百万円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払額3億62百万円であります。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
該当事項はありません。
(8) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社では鮮魚等の小売事業が売上高、営業利益において重要な部分を占めておりますが、各店舗への集客が経営成績に重要な影響を与えます。供給量の減少、代替品(肉類)へのシフト、嗜好の変化などによる魚食の減少、魚資源の枯渇化の進行、海外における魚食普及やわが国における地球温暖化が原因とも言われる不漁による魚価の高騰、物流をはじめとする諸コストの増大など、経営環境は厳しさを増しております。このような中、食品スーパー、コンビニエンスストア、ネット販売など異業態を含む競争に打ち勝つため、これまで以上に、鮮魚専門店ならではのノウハウや知見を活かし、「旬の生」商品の強化など顧客のニーズに対応した商品開発や品揃えに注力し、季節感や活気ある売り場を提供するとともに、サービスレベルの向上を図ることが重要であります。また、売上原価の削減も重要な課題でありますが、当社では従来の豊洲市場に埼玉県魚市場(さいたま市北区)を加え店舗所在地に応じた2拠点配送体制とするなど物流網の更なる効率化を開始しております。このようなバイイングパワーに裏打ちされた仕入力、効率的な物流力がこの課題に対応するための力となっております。他方、パート・アルバイト社員はじめ人手不足の深刻化から際限なく出店を行える環境ではないため、出店先との交渉、既存店舗からの退店を含め、限られた経営資源を効率的に活用できる最適な店舗ポートフォリオ(筋肉体質の店舗網)の構築が重要であります。経営資源を効率的に活用できる最適な店舗ポートフォリオの構築を念頭に戦略的に出退店を行ったことが、利益の底上げにつながっており、本年度も継続して取り組んでまいります。また、長年に亘り培ってきた各メーカーや生産者、豊洲市場の卸売業者、配送業者との強いリレーションを活かしサプライチェーンの維持、商品の調達に万全を期してまいります。そのうえで、バイイングパワー・情報力を活かした有利な仕入条件の獲得、物流体制の見直しをはじめ原価低減のための努力を行ってまいります。
(9) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ販売商品の購入の他、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。
営業費用の主なものは、人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用(テナント経費・水道光熱費・販売促進費等)であります。
設備資金需要のうち主なものは、小売事業、飲食事業の新規店舗・改装店舗に関わる店舗内装・空調・衛生厨房設備等の販売拠点の拡充・整備によるものと、全社的なIT活用推進を図るための、本社・店舗間のネットワーク構築やセキュリティ対策等のシステム投資であります。
(財務政策)
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金でまかなう事を基本方針としております。
従いまして、連結子会社である株式会社最上鮮魚の既存の借入金を除いて無借金経営政策を継続しておりますが、借入枠につきましては、当社は金融機関2行との間に合計6億円の当座貸越契約を締結し、不測の事態に備えております。
当社グループは、健全な財務状態を継続しつつ、営業活動により得られるキャッシュ・フローから、成長を維持するための将来必要な資金を調達することが可能と考えております。
該当事項はありません。